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本当にあった怖い名無し2013/02/12() 06:00:53.49 ID:Jd8s9z320

友達の話

 

ある時、温泉好きの彼は地方で

気ままなドライブ旅行をしていた。

「夜の方がね、距離を稼げるし・・・・」

 

人出も交通量も少ない夜の方がドライブは快適だ。

ある峠に差し掛かった所で彼は信号に引っ掛かった。

人間とは変な生物で、街中では一つでも信号をやり過ごそうと

黄色信号でアクセルを踏んだりするものだが、

こんな人家の灯り一つ見えない山道の信号だと

却って律儀に停まってしまう。

 

「最近はこんな山奥でもLED信号なんだなぁ」

 

見ているうちに変な事に気付いた。

信号の所には横断歩道も脇道も無い。

何の為に彼を停めているのか不明なのだ。
第一、  ここは山肌にへばりついた道で、

右の崖も左の谷も四つん這いでも登れない様な急斜面。

脇道など作り様も無い。

あれっと思った瞬間、それが通り過ぎた。

 

 

112 本当にあった怖い名無し2013/02/12() 06:01:39.51 ID:Jd8s9z320

>>111

 

「ドドドドッとね、百鬼夜行が山肌を駆け下りてきた」

 

ヘッドライトが照らす中を

物凄い勢いで異形の物の怪の集団が駆け下りてゆく。

 

「月並過ぎて誰も信じてくれないんだけど、

鬼やら牛頭馬頭やら火炎車やら」

 

あまりに速くて何が何やら、確認できたのはそれだけだったが、

 

「大半は水木しげるの漫画でも見た事も無い奴らだった」

 

あっけにとられた彼が我に返った時には

集団は通り過ぎていた。

ヘッドライトが届くか届かないかという距離に

巫女さんが立っていた。美人だったそうだが、

 

「綺麗というより端正過ぎて凄味ばかりが印象的な」

 

巫女さんは彼に深々とお辞儀をした。

と同時に今までLED信号と思っていた赤い灯りが

パッと散って二、三回、ホタルのように瞬いて消えた。

巫女さんも居なくなっていた。

 

「その後はまさしく”下り最速”だったね」

 

何故か一週間ぐらいはバカヅキで、

いろいろ美味しい思いをしたそうだが

それも十日もすると元に戻ってしまったそうな。



∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part67∧∧

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