543 :本当にあった怖い名無し:2012/10/09(火) 17:31:34.73 ID:9l3D6T8g0
先月、あるコンビニエンスストアの
駐車場にあったお地蔵さんが移動されました。
元々駐車場の入り口近くに立っていて邪魔だったのでしょう。
移動されたお地蔵さんは、
コンビニエンスストアの裏手にぽつんと立っていました。
私は小学2年の時、
友達数人と山でよく遊んだ時期がありました。
544 :本当にあった怖い名無し:2012/10/09(火) 17:34:50.57 ID:9l3D6T8g0
思った以上に発見もあって、小さな滝や湖、洞窟や、
意味深に並んだお地蔵さんがあったりもしました。
ある時、私は1人でその山に入ることがありました。
まだ友達が見つけていない発見をしたかったのでしょう。
ただ、1人で歩く山道は思った以上に怖くて、
歩き始めて30分もしないうちに私は後悔していました。
545 :本当にあった怖い名無し:2012/10/09(火) 17:38:50.86 ID:9l3D6T8g0
とりあえず、いつも休憩ポイントにしていた池まで行って
引き返そうと私は思いました。
池に着くと、小学5~6年生くらいの男の子が
ザリガニ釣りをしていました。
私が少し離れて座り、おやつのうまい棒を食べていたところ、
彼が話しかけてきました。
何を話したかはよく覚えていないけど、
うまい棒を数本あげたことは覚えています。
546 :本当にあった怖い名無し:2012/10/09(火) 17:42:58.58 ID:9l3D6T8g0
私は彼に探検をしよう提案し、
彼が隊長、私が戦士というパーティーが結成されました。
彼が進む後を私は拾った枝を振り回しながらついて行く、
そんな感じでした。
数十分歩いた時、
彼が1体のお地蔵さんの前で立ち止まりました。
彼「このお地蔵さんが目印な。
ここから入ると秘密の池があるんだよ。」
そう言ったのを覚えています。
548 :本当にあった怖い名無し:2012/10/09(火) 17:48:16.64 ID:9l3D6T8g0
しばらく歩くと、池と言うより沼がありました。
私にとっては新発見で、友達に自慢できると大興奮でした。
彼「こっち、ここにでっかい魚がいたんだ。来てみ。」
彼のいるところに私は走りよりました。
その刹那、後ろから怒鳴り声が響き、私は立ち止まりました。
549 :本当にあった怖い名無し:2012/10/09(火) 17:50:53.45 ID:9l3D6T8g0
おばあさん
「こら!あんたどこ行くの、危ないでしょ!戻っておいで。」
振り返ると、そこには60前後のおばあさんが立っていました。
ふと自分の足元を見ると、
私の足は太ももまで水に浸かっていたのです。
そして、彼は視界から消えていました。
私は彼を呼びましたが、返事はありませんでした。
550 :本当にあった怖い名無し:2012/10/09(火) 17:56:03.09 ID:9l3D6T8g0
溺れたに違いない!
そう思って私はおばあさんに助けを求めました。
しかし、振り返った視界に
おばあさんの姿はありませんでした。
沼には私しかいませんでした。
私は怖くなって、必死で道を引き返しました。
最初に出会った人に、
友達が沼で溺れたかもしれないと伝えました。
551 :本当にあった怖い名無し:2012/10/09(火) 17:59:01.36 ID:9l3D6T8g0
消防隊が出動して捜索が行われることになったのですが、
彼は見つかりませんでした。
私を呼び止めたおばあさんも見つからなかったそうです。
それ以降、私はその山で遊ぶことを禁止されました。
もう、20年も前の話。
552 :本当にあった怖い名無し:2012/10/09(火) 18:04:23.77 ID:9l3D6T8g0
かつての秘境は見る影もなく宅地化され、
唯一、コンビニの駐車場にある目印のお地蔵さんが、
かつてこの場所が
私が探検した山であったことを証明していました。
コンビニの裏手で寂しそうに佇むお地蔵さんに、
少し寂しさを感じたものです。
お地蔵さんが駐車場から消えて数日後、
私はもう一度そのコンビニに足を運びました。
553 :本当にあった怖い名無し:2012/10/09(火) 18:09:32.30 ID:9l3D6T8g0
そして、2つの変化に驚きました。
1つはコンビニの壁に大きな穴があき、
仮補修されていたこと。
車が突っ込んだのでしょう。
もう1つは、お地蔵さんが元の位置にもどされ、
それはそれは立派な屋根付きの囲いが作られていたこと。
いまも、お地蔵さんはひっそりと山を見つめています。
おしまい。




