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本当にあった怖い名無し@\(^o^)2017/09/09() 17:27:34.03 ID:w8Sb5dXr0.net

あら、蟲師に同じような話がありました? これは失礼。

では別の話でも。といって、

こちらもありがちといえばありがちですが。

今度は同僚がしてくれた話。

彼女が街で遅くまで遊んだ帰りの電車内でのこと。

 

空いていた席に落ち着いた同僚。

隣では30歳前後のサラリーマン風の男性が、

大きく仰け反ったような体勢で寝ている。

 

アゴまで突き上げたようになっている隣人の様子に

内心苦笑していると、おかしなことに気付いた。

男性の顔が二重になっているのだ。

仰け反った体勢のまま天井を向いている本来の顔の上に、

投影された立体映像のようなもうひとつの顔が貼り付いており、

それが無感情にこちらを見つめている。

 

おどろいた同僚は即座に目を逸らしたのだが、

しかしその顔はやがて彼女に言葉を発し始めた。

 

「なあ、なあ、」

「つまらん、つまらんなあ」

「なあ、つまらんなあ、つまらんなあ……」

 

同僚は初めこそ恐怖をおぼえたものの、

延々繰り返されるボヤキを聞く内

だんだん哀れに思うようになり、

いつしかお互い大変だよなあ――

などと同情していたそうだ。

 

しばらくすると、電車は快速待ちのためホームで停車した。

もうひとつの顔のボヤキは続いたが、

不意に生気が灯ったかと思うと、

「はあ……」と深く溜息をついたのを最後に、

滲み込むように消えた。

 

とたん隣人はふがと鼻を鳴らし、

一拍遅れて飛び起きたかと思うと、

ちょうどやってきた快速電車に乗り込んでいったそうだ。



不可解な体験、謎な話~enigma Part104