令和4年度税制改正大綱が発表されました。これは税制改正の具体的内容を網羅したもので、税制改正の原案です。注目の「相続税と贈与税をより一体的に捉えて課税する観点」からの具体定な改正内容は盛り込まれず、来年も年間110万円までの贈与は非課税となる暦年贈与の制度は継続するようです。

 令和3年度税制改正大綱の「基本的考え方」において、上記観点から現行の制度について見直すことが明記されていました。ビジネス誌や週刊誌等においても、贈与税の改正が間近に迫っているので、贈与するのなら今といった論旨の特集が多く組まれていました、

 令和4年度の「基本的考え方」には、現行制度は、相続財産が少ない層にとっては、生前贈与に対して抑制的に働いている面がある一方で、相続財産が多い層にとっては、分割贈与を通じて相続税の累進負担(金額に応じ税率が上がる)を回避しながら多額の財産の移転が可能な制度と記載しています。

 今後は、諸外国の制度を参考に、相続税と贈与税をより一体的に捉えて課税する観点から、現行の相続時精算課税制度と暦年課税制度のあり方を見直し、格差の固定化を防ぎ、また資産移転時期によって税負担に差が出ないような税制を目指すとしています。あわせて、現在の贈与税の非課税措置(教育資金・結婚子育て資金)の範囲内での資産の移転では、税負担が発生しない制度となっていることから、そのあり方について、格差の固定化防止等の観点から見直しを行うことを明らかにしています。

 「知っておきたい相続と贈与の話」の更新は、今回が年内最終となりました。一年間ありがとうございました。次回更新予定は、令和4年1月7日です。来年もよろしくお願いします。