相続税を算出する際に対象となる動産とは、原則として不動産以外のものを指します。具体的には、①一般動産②たな卸商品等③牛馬等➃書画骨とう品⑤船舶の5つに区分されます。このうち一般動産とは、一般家庭の場合、家具、什器、自家用車等が該当します。

 一般動産のうち家庭用動産は、1個又は1組ごとに評価しますが、5万円以下のものについては一括で一世帯ごとに評価することができます。(例:一式40万円)家庭用動産は、生活水準の違いで個別性が高く、その大半を占める什器などは、そもそも高額なものが少ないこと、所有者を被相続人と家族とに区分することが困難なことなどが、その理由といえます。

 家庭用動産の場合、評価の具体的指標もなく、過去には居住用家屋の固定資産税評価額の何%といった地域もあったようです。しかし、個別性の強い家庭用動産の評価方法には相応しくなく、現在では使用されておりません。

 1個又は1組の金額とは、売却の場合の時価を想定しますので、あまり細かいものまでは考えなくてもいいといえます。買取業者などの鑑定額を基に評価する方法も考えられますが、相続人の判断に基づく評価でも問題はないといえます。相続税が課税されるほどの被相続人が全く家庭用動産を保有していないとは考え難く、その被相続人相応の金額の申告が必要といえます。