OCTAVARIUMの世界

主にDream Theater関連のことを書いています。

『The Astonishing』 Dream Theater

the+cover2〜3年ごとに新作をリリースする周期を今作も変えることなく、13作品目となる『The Astonishing』がリリースされた。
その間にはワールドツアーで世界を飛び回っており、本当に頭が下がる思い。

「ジョン・ペトルーシの描いた音楽の贈り物」「プログレッシブ・メタル・タイタン」など、こちらが恥ずかしくなるような日本盤帯を伴って発売された本作は、2枚組全34曲、最も長い曲で”7分41秒"、さらにはバラード主体でいつもの"ピロピロ"があまりに少ない・・・というこれまでのDream Theaterではあり得ない構成の本作は、メンバーのインタビューを見ても「リスクを背負って」リリースしたのは明らかで、ファンの評価は真っ二つ。

個人的な感想としては、「なかなかの良作では?」、といったところ。

ストーリーについては理解できておらず、むしろ(まだ)理解しようともしていない状況で、純粋に”音”として楽しめているのは、今作のメロディがとても練られているから。
僕自身も多くのファン同様、このバンドに対して"ピロピロ"や、音楽的な”緩急”を期待しているけれど、”手癖全開のピロピロ”が始まると「またか〜」と思うことも近年は少なくなかった。
しかし、今作はJordan Rudess、John Petrucci両者のソロはよく練られていて、特にPetrucciのソロは無駄がなく、近年稀にみる完成度の高さ。

そして、今作で誰もが認める存在感を示しているのが、James LaBrie
Dream Theaterのボーカルが彼だからこそ実現できた作品だと思う。

それぞれの楽曲でいうと、例えばAct1前半にある"The Answer"のような、「アコギ+ピアノ+ボーカル」というスタイルの曲があまりに多く、少し工夫が欲しかったのも正直なところ。
"When Your Time Has Come"、"The X Aspect"、"Begin Again"・・・など、どの曲も良曲なのが、逆にもったいない。

"The Gift of Music"はアルバムとして通して聞くととてもしっくりきて、先行公開されていたのも納得。
”Lord Nafaryus”のようなミュージカルでよくみられる曲調があるのは今作ならではで新鮮。
ミュー ジカルといえば、Petrucciは本リリースに伴うファンとのQ&Aの中で、今作で影響を受けたものとして”Jesus Christ Superstar"の名前を出していたけど、"A New Beginning"の冒頭部なんかは、まさにJCSの影響を感じる。
Act2冒頭の、"2285 Entra'cte"は、文字通りアントラクトだが、自分たちの曲をアレンジしてまとめる力がこのバンドは本当に高い。(過去の"Instrumedley"しかり・・・)
この曲はライブではテープを流すと思うけど、2幕の幕開けに向けて間違いなくテンション上がるだろうな。

Act2の感想がほぼないのは、(現時点では)Act1のほうが好きだから。
Act2の大事な部分で、今作一番の出来となる曲が何か欲しかった・・・。
ラストの"Astonishing"はお決まりのパターンとはいえ、このアルバムを締めるにふさわしい曲。
もう少し最後の音は伸ばして欲しかったけど。
アルバム通して導入されたフルオーケストラは、主張しすぎることなく上手く混ざり合っていて、いいアレンジ。

「Dream Theaterに興味を持ったから何か聞いてみたい」という人には薦めないけど、「何か最近いい曲ないかな?」と言っている人には自信をもって薦められる作品かと思う。

最後に・・・John MyungMike Manginiが今作における自身のアウトプットについてどう思っているのか、ファンとしては気になるところ。

『Breaking the Fourth Wall』 Dream Theater

dream-theater-breaking-the-fourth-wallセルフタイトルアルバム『Dream Theater』に伴うワールドツアーの、2014年3月25日 Boston Opera House公演を収録した、オフィシャル映像作品。

DVD/BDに、3枚組のライブCDを合わせたパッケージの日本盤がリリースされるのを待っていましたが、発売される気配がないため、本家サイトよりBD + 3xCD盤を購入。
リリース初期には、BD + 3xCD + ポスター(アートワークのもの)が付属するパッケージもありましたが、日本盤を待っている間に売り切れてしまい・・・




本公演の目玉は、バークリー音楽大学の学生らによるストリングス、クワイアと共演していること。
バークリー音楽大学の学生だった、John Petrucci, John Myung、先生として勤めていたMike Manginiが在籍するDream Theaterだからこそ、この共演には意味があります。

収録曲は、以下のとおり。
  1. "The Enemy Inside"
  2. "The Shattered Fortress"
  3. "On the Backs of Angels"
  4. "The Looking Glass"
  5. "Trial of Tears"
  6. "Enigma Machine" (with drum solo by Mike Mangini)
  7. "Along for the Ride"
  8. "Breaking All Illusions"
  9. "The Mirror"
  10. "Lie"
  11. "Lifting Shadows Off a Dream"
  12. "Scarred"
  13. "Space-Dye Vest"
  14. "Illumination Theory"
  15. "Overture 1928"
  16. "Strange Deja Vu"
  17. "The Dance of Eternity"
  18. "Finally Free"

オーケストラとの共演は、"Illumination Theory"以降の5曲。

同様にオーケストラと共演した『Score』のオケに比べて、本作のほうがちゃんと練習してきており、上手です。

Dream Theterの場合は、普段からキーボードでオーケストレーション(?)が加えられていることが多く、オケと共演したとしても、"電子音か生音か"、の違いであって、特別なアレンジが加えられない限り音楽的な面白さはないですが、今回はクワイアがいるため、いつもと違った特別感、があります。

またバークリーの学生たちも、演奏しながら笑顔を見せたり、この場を楽しんでいるようで、見ているこっちも嬉しくなります。


映像作品としては、前作『Live at Luna Park』と比較しても、カメラワーク、演奏内容ともに本作の方が良い部分が多く、Mike Mangini加入後のDream Theaterの映像作品としては、本作を薦めて間違いないと思います。


個人的には、最後の"Finally Free"のイントロから歌入りにかけて、Jordan Rudess→キーボード台座に腰掛けて歌うJames LaBrie、のカメラワークが気に入りました。


セットリストは日本公演含むワールドツアー時のものと変わらないため、ライブの思い出を振り返る作品としてもよいかと。


内容とは関係ないですが、本作は、南米ツアーと日本を含むアジア、オーストラリアツアーを残した状態でリリースされました。

これまでもDream Theaterは数々のライブ作品をリリースしていますが、ツアー中にリリースされたのは初めてのことかと思います。

そして、リリース後もセットリストは変えなかった。


「2014年中に販売したい」、というレコード会社の思いならば、ツアー終了後でもリリースできたはず。

残りの公演地にいる、映像作品を見た"チケットを買ってないファン"への、「会場に来ればこのライブを生で体感できるんだぜ」というバンドからのメッセージでしょうか。

2014/10/22 Dream Theater live at グランキューブ大阪 ライブレポ

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2014年10月22日(水)、Dream Theaterのセルフタイトルアルバム『Dream Theater』に伴う日本ツアー、その最終公演となるグランキューブ大阪公演に行ってきました。

※今回VIPチケットで参加しました。最後にそのことについても触れておきます。
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『Happy Holidays from Dream Theater』 Dream Theater

Happy Holidays
2013年のクリスマスに、Torrentで無料配布された、オフィシャルなクリスマスプレゼント。
A Dramatic Tour of Events World Tourの初期のテイクが中心で、Shibuya-AX公演の"As I Am"も含まれています。

個人的には、『Live at Luna Park』よりも好きかもしれません。
(こういうOfficial Bootleg的な位置づけの作品は楽しめます。このクオリティを無料配布するとは、本当に凄い。)

Mike Portnoy時代にはまずやらなかった、James LaBrieのアレンジが聴ける(←賛否あるだろうけどノビノビと彼の自由に歌うことができるのは悪くない。)"Endless Sacrifice", "As I Am"や、久々の"To Live Forever('94 ver.)"など、楽しめる選曲。

"Fatal Tragedy"の、以前はPortnoyが歌っていたパートをJamesが歌ってたり・・・とか、現編成になっての変更箇所にも注目。
ただ、Mike Manginiは基本的にはオリジナルを軸に叩いているため、ドラミングに関する面白みはあまりないかな。

"The Count of Tuscany"は待望の公式初音源。
(→サマソニ東京公演、全編撮ってあるみたいだし、早くリリースして。。)

全体的に、John Petrucciのプレイは年々荒くなってる!?

ベストテイクは、"Peruvian Skies"。
(この日はHigh Voltage Festival、youtubeに動画もあり)

今後も(有料でも良いから)こういう形でのライブ音源の配信を続けてくれたらな、と想います。

最後に・・・これだけのためにHugh Symeにアートワーク作ってもらうのか。。
そして、選曲にJamesが関わっているのが不思議。こういうことあんまりしないキャラだからびっくり。


以下、公式引用↓

CD1:
01 Under A Glass Moon (Phoenix, AZ 12/4/11)
02 Forsaken (London, UK 7/24/11)
03 Peruvian Skies (London, UK 7/24/11)
04 Endless Sacrifice (Austin, TX 10/26/11)
05 Drum Solo (Austin, TX 10/26/11)
06 YtseJam (Austin, TX 10/26/11)
07 The Great Debate (London, UK 7/24/11)
CD2:
08 Another Day (Austin, TX 7/7/12)
09 Through My Words/Fatal Tragedy (Montreal, QB 10/7/11)
10 To Live Forever (Huntington, NY 7/19/12)
11 Learning To Live (Tel Aviv, Israel 7/19/11)
12 The Count of Tuscany (London, UK 7/24/11)
13 As I Am (Shibuya, Japan 4/24/12)
 
Concept : Rai “Weymolith” Beardsley
Produced By John Petrucci
Archive Management & Selection : James LaBrie & John Petrucci
Keeper of the Archives : Maddi Shieferstein
Live Sound Engineer : Nigel Paul (Tracks 1-3, 7, 11-13)
Mixing & Mastering : Richard Chycki
Artwork : Hugh Syme

『All That Is Now』 Jordan Rudess

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Jordan Rudess
のピアノソロアルバム。
全13曲収録。
自宅のSteinwayを使って録音したとのことですが、本当に「余暇に自宅でピアノをポロポロ弾きました。それを録音してみました。」というような作品で、いつもの"和音をズラし/バラしてポロポロ弾く"のがずっと続きます。

音楽的な面白さは特には無く、いつものJordanのソロアルバムを期待して買うとがっかりします。
これなら、"Jordanが弾くクラシックの名曲たち"みたいな企画作品を作ってくれたほうがよっぽどありがたい。

完全にマニア向け作品。
Since 2005.10.24
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