今回はCPUが冷却不足に陥った時の動作と、その解消方法をご紹介します。

●CPUが冷却不足に陥るとどうなる?
 CPUが十分に冷却されず、CPUコアの温度が上昇を続けると、一定の温度を超えると正常な動作が困難になり、処理にエラーを生じてブルースクリーンが発生したり、最悪の場合はCPUが破損してしまうこともあります。

 非常に深刻な事態をもたらす「冷却不足」ですが、現在のCPUやマザーボードには、上記のような最悪の事態を回避するためのセーフティー機能が用意されています。

 例えば、マザーボードのCPUクーラー用のファン電源コネクタには、CPU温度が一定以上になった時、ファン制御機能を無効化することでCPUクーラーの冷却ファンをフル回転させ、強制的にCPUを冷却する機能が用意されています。CPU自体にも、CPUコア温度が一定以上に到達した場合、CPUの動作クロックと電圧を引き下げ、CPUの発熱量を減らす熱保護機能が搭載されています。

 安全のためにCPUの熱保護機能が作動するほどCPUの冷却が不足した場合、CPUの動作クロックは大きく低下するため、PCのパフォーマンスが大きく低下します。PCの動作が緩慢になったと感じるときは、HWMonitorなどのモニタリングツールを使って、CPUの温度を確認することをおすすめします。
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●CPUの冷却を改善するには?
 CPUが冷却不足に陥ったとき、どのように解消すればよいのでしょうか。一番簡単に思いつくのは、CPUクーラーをより高性能なものに交換するという手段なのですが、これは必ずしも有効な手段とは言えません。

 CPUの温度はCPUクーラーの性能以外に、PCケース内の温度に大きく左右されます。ケース内温度はケース内外の空気の循環(エアフロー)に左右されており、これが全く不十分でエアフローによる排熱よりPCパーツの発熱量が大きいという環境では、ケース内温度は上昇を続けてCPUの冷却を妨げるため、CPUクーラーをより高性能なものに交換しても、冷却不足問題を解消できない場合があります。

 CPUクーラーの性能とケース内温度のどちらが問題かを切り分けるシンプルな方法は、タワー型PCケースであれば側面パネルを外して動作させてみるというものです。これによりケース内は閉鎖空間ではなくなるため熱がこもりにくくなります。この状態でCPUの冷却が十分に行えるようであれば改善すべきはケースのエアフローで、逆にこれでも冷却不足に陥るようならCPUクーラーの交換が有効と言えるでしょう。

 なお、正常に動作をしていたPCがある日突然冷却不足に陥った場合、CPUクーラーやケースの冷却ファンの故障などが疑われます。特に水冷クーラーのポンプ故障は、発生した時点で冷却能力がほとんど失われるため、急激にCPUの温度が上昇するようになります。また、CPUクーラーの取り付けに失敗している場合も同様です。

 CPU温度が高くなっているのをみると焦ってしまいがちですが、まずは落ち着いて、各パーツの取り付けや動作が正常であるかを確認し、ついで冷却不足の原因を特定しましょう。


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