Intelの次世代ハイエンドプラットフォーム「LGA2066」では、CPUに「Intel Core X-Series」、マザーボードにはIntel X299 チップセット搭載マザーボードが投入されます。今回は、新チップセットであるIntel X299 チップセットの特徴をチェックしてみたいと思います。


●PCI Express 3.0に対応、CPU〜チップセット間の帯域も拡大
 現在のハイエンドプラットフォーム「LGA2011」向けのIntel X99 チップセットは、2014年に登場したチップセットであったため、メインストリーム向けプラットフォームのLGA1151に比べ、インターフェース関連の規格が古いという弱点がありましたが、Intel X299 チップセットではその点についての改善がみられます。

 具体的には、チップセット統合PCI Expressコントローラが「PCI Express 3.0」に対応したことと、CPUとチップセット間の通信に使われるバスインターフェースが「DMI 3.0」に強化されました。
チップセット
 Intel X299 チップセットは、PCI Express 3.0を24レーン提供可能となっており、PCI Express 3.0 x4接続のM.2 SSDをチップセットに接続して利用可能となりました。また、USB 3.1 10Gbpsのような高速インターフェース用の外部チップもチップセット側のPCI Expressコントローラに接続可能となり、従来はPCI Expressレーン不足で排他利用となる機能が減少することが期待できます。

 DMI 3.0はCPUとチップセット間を接続するバスインターフェースで、Intel X299までのDMI 2.0では2GB/secだった帯域幅が、DMI 3.0では4GB/secまで高速化されます。先に紹介したチップセット統合PCI Express 3.0 コントローラに接続されたデバイスをはじめ、SATAやUSB 3.0デバイスなども、このDMI 3.0バスを経由することになります。

 ちなみに、チップセットがサポートする24レーンのPCI Express 3.0の帯域は合計で24GB/secに達しますが、DMI 3.0は4GB/secの帯域しかありません。チップセットが備えるPCI Expressレーンは「ハブ」のようなもので、同時に利用できる帯域幅はDMI 3.0の帯域に制限される形となります。

 基本的に、4GB/secを超える転送が同時に発生する機会はそう多くはありませんが、複数のM.2 SSDをチップセットに接続して同時にアクセスするようなことがあれば、DMI 3.0の帯域を使い切って律速する可能性があります。M.2 SSDを使ってRAID 0を構築するような場合は注意が必要です。


●実際のマザーボードでの実装は?
 Intel X299 チップセットは、PCI Express 3.0とDMI 3.0への対応により、高速なデバイスをより利用しやすいチップセットへと進化しています。ただ、CPUとチップセット間の通信を担当するDMI 3.0はともかく、PCI Express 3.0をどのように利用するのかは、マザーボードメーカーの実装次第です。

 現時点で製品スペックが公開されている「ASUS PRIME X299-A」をみてみると、増加したチップセット側のPCI Express 3.0を積極的に活用してM.2やUSB 3.1を実装しているようで、CPUに統合されたPCI Express 3.0 レーン数の違いが利用できる機能に与える影響は最小限に抑えられているようです。

 ASUS PRIME X299-A