今回は、消費税増税前のPCアップグレードをお考えの方向けに、2019年9月現在のAMD製CPUとチップセットの選び方をご紹介いたします。

●第3世代Ryzenが主力のAMD製CPUのラインナップ

 2019年9月時点で最新のAMD製CPUおよびAPUのラインナップを以下の表にまとめました。なお、第3世代Ryzenの最上位モデルであるRyzen 9 3950Xのみ未発売であり、9月中の発売が予定されています。
AMD CPU-2019-0831
 現在のAMD製CPU/APUで主力となっているのは、今年7月に発売されたSocket AM4向けCPUの第3世代Ryzenです。

 第3世代Ryzenは、Zen2アーキテクチャと7nmプロセスの採用で性能と電力効率を大幅に向上しており、クリエイティブタスクからゲーミングまで、ジャンルを問わず高いパフォーマンスを発揮するCPUが揃っています。

 10コア超のCPUでは抜群のコストパフォーマンスを誇るRyzne 9 3900Xや、2万円台中盤で優れた性能を実現するRyzen 5 3600など、どれをとっても粒ぞろいの第3世代Ryzenですが、ゲームや動画に触れる機会が多いのであれば、すべてのバランスに優れたRyzen 7 3700Xの検討をおすすめします。

 なお、第3世代Ryzenの上位には、最大32コアCPUを要するRyzen Threadripperがあり、下位にはGPUコアを統合した第2世代Ryzen APUがラインナップされていますが、いずれもアーキテクチャは1世代前の「Zen+」採用製品となっています。

 Ryzen Threadripperはアーキテクチャ刷新で強力になった第3世代Ryzenの上位モデルに押され気味ですが、第2世代Ryzen APUは、安くシンプルにPCを組み立てたい方にとって魅力ある製品であると言えるでしょう。

●AMDチップセットのラインナップを確認

 2019年9月時点で最新のAMDチップセットは以下のラインナップとなっています。
AMDチップセット2019-0831
 Ryzen Threadripperを擁するSocket TR4向けのチップセットはAMD X399のみで一択ですが、第3世代Ryzenや第2世代Ryzen APUが使えるSocket AM4向けにはAMD 400シリーズ・チップセットとAMD X570が用意されています。

 Socket AM4向けの最新チップセットはAMD X570で、第3世代Ryzenで新たにサポートされたPCIe 4.0に正式対応している唯一無二のチップセットです。新対応のPCIe 4.0は、1レーンあたりの転送速度がPCIe 3.0の2倍に向上しており、既にPCIe 3.0 x4の限界に到達したNVMe SSDのさらなる速度向上に対応できるインターフェイスとして注目されています。

 第3世代RyzenでPCIe 4.0を使うのであればX570一択です。逆に、PCIe 4.0を使う予定が無いのであれば、X470やB450といったAMD 400シリーズ・チップセットを使うのも悪くありません。

 特に、B450搭載マザーボードは1万円前後で第3世代Ryzen向けに最適化した製品が登場しています。購入前に新CPU対応UEFIバージョンが適用されていることを確認する必要はありますが、第3世代Ryzenとグラフィックカード1枚でコストパフォーマンスの高いPCを作りたい方や、第2世代Ryzen APUの使用をお考えの方にはB450搭載マザーボードも検討してみると良いでしょう。