老いもよし

高齢者問題など社会問題の発言をしたいと思っています

006

 

新聞だって、辞書も、入試問題でもミスはあると思う。辞書などは発行した日から時代の要請とはずれてくるし、完璧なものがあるとは思えない。新聞の高齢者の定義の年齢引き上げ解説を読んだが、政府の代弁みたいなものだった。お金を払ってそんなものを読まされる身になってもらいたい。完璧でなくてもフォローがしっかりしておけばいいのではないか。

 

新聞のコラムからです。

 

「春秋

 欠点が少しもない状態を「完璧」という。きずのない玉の意味だ。璧は「天子が所持して長さの尺度とする玉」と手元の辞典に

▼受験生の学力を測る尺度として、後の人生も左右しかねない試験に「きず」があってはなるまい。大学入試センター試験に出題された「ムーミン」を巡り疑義が寄せられた

▼試験は、ムーミンの舞台はフィンランドであることを前提としたが、原作の中で地域は明示されていないという。確かに作者はフィンランド出身。ただ、スウェーデン系で、小説もスウェーデン語で書かれている。ムーミンのことをよく知っている人ほど迷ったかもしれない

▼言葉の尺度となる辞書にも「きず」は禁物だろう。10年ぶりに改訂された岩波書店の「広辞苑」。新たに収録した「LGBT」(性的少数者)という言葉の説明に誤りがある、との指摘が

▼説明は〈多数派とは異なる性的指向をもつ人々〉。だが、LGBTには性的指向だけでなく、自らの性をどう認識するかという「性認識」に関する意味も含まれる。性的少数者については、これまでも差別的な表現が問題となってきた。権威ある辞書は参照や引用されることも多い。とりわけ人権に関わる記述は細心の注意を払いたい」

▼ムーミンに話を戻せば、在日フィンランド大使館のコメントが奮っている。「ムーミン谷は物語を愛する皆さんの心の中にある」。これこそ完璧な答えに思える。=2018/01/18付 西日本新聞朝刊=

  

001

 

過酷な労働実態があるというのに、介護や家政婦などの外国人受け入れを広言するのはいかがなものか。この底には外国人を安上がりの働き手でもかまわないという考えがあるように思えます。

 

「実習生3年で22人労災死  外国人技能制度、過労死も

2018/1/14 23:36  一般社団法人共同通信社

外国人技能実習生の労災死者数

 労災による死亡と認定された外国人技能実習生が201416年度の3年間で計22人に上ることが14日、厚生労働省のまとめで分かった。大半が事故とみられるが、過労死も1人いた。政府統計で実習生の労災死の実態が明らかになったのは初めて。労災保険の給付対象となる休業4日以上の労災件数は3年間の平均で年475件だった。

 実習生は職種が限られており、労災死比率が日本の雇用者全体の労災死比率を大きく上回っている。実習の名の下に日本人より危険で過酷な労働を負担している現実が示された。

 専門家は「労災隠しが横行している」と指摘しており、実際はさらに多い可能性がある。」

 

さらに、次へのような現実もあるという。

 

「(声)国籍だけで入居お断りとは 25歳 2018116日朝日新聞

 

 昨年末、彼女と一緒に住むための部屋を探した。3日間不動産屋を回り、やっと良い部屋を見つけた。早速、部屋を押さえるため入居手続きに進んだところ、「外国籍の人は断っている」と言われ、入居を断られた。

 私には、つきあって5年になるドイツ人の彼女がいる。彼女は大学で日本学を修め、日本の文化にも詳しく、日本語検定1級で、難しい会話も問題ない。今は日本の企業で翻訳コーディネーターとして働いている。

 しかし、彼女の人柄、会話レベル、日本に対する理解度、就労状況、ビザの種類などを考慮せず、「外国籍」というフィルターだけで、私たちの入居を拒否した。「大家さんとの面談の機会をいただけないか」とお願いしたが、それも断られた。これは「差別」ではなかろうか。

グローバル化で、多くのヒト、モノ、コトが海を越える時代。だが、一部の保守的な人間には実感のない、ただの迷惑な話なのだろうか。自分とは関係ないと切り捨てるのではなく、常に多くの物事に目を向け、関心を深め、曇りなき目で世界を見つめる努力を続けて欲しい。そうして偏見のない世界が来ることを願う。」

 

外国からみれば勝手な国だと思われても仕方がないのでは。

012

 

北朝鮮危機を口実に日米のトップは武器購入での貢献度を競っています。だが、マスコミはその批判からは腰が引けています。朝日新聞の記事は問題を投げかけています。

 

「(トランプの時代)武器輸出、トランプ氏率先 潤う軍需 産業、面接に長蛇の列

2018114日朝日新

 「先週仕事をやめて、職探しをしているんだ。どんな仕事でもいい」

 野球帽にパーカ姿のウェズリー・ランファーさん(22)はそう言った。長髪で茶色いあごひげをたくわえる。高校卒業後に牧場で働き、前週まで月千ドル(約11万円)でウォルマートの棚卸しの仕事をしていた。友人も仕事探しに苦労しているが、トランプ大統領には

期待している。「仕事が増え、より多くの人が生活をやりくりできる」

 昨年12月、米南部テキサス州フォートワース中心部。午前6時半、ランファーさんは夜

明け前に200人ほどの行列の中にいた。周りには革ジャンや迷彩服姿の男女が、冷た

い風が吹くなか、履歴書を手に辛抱強く待っている。世界最大の軍需企業ロッキード・マ

ーチン社が、最新鋭戦闘機F35の増産のために採用面接を開く会場だった。

 レスリー・スナイダーさん(57)は、こぎれいなスーツに真っ赤なネクタイ姿だった。暗号通信や航空電子機器の知識があり、国土安全保障省でも働いた。「80歳の母を支える

ためにも、時給16ドルは欲しい」

 大統領選ではトランプ氏に投票した。「減税など選挙中に言ったことを実行している。言

葉は汚いが、彼は賢く、成功したビジネスマン。今も支持している」

 アマゾンの配送センターで働きながら2年間仕事を探し続ける31歳の黒人男性。ファミリーレストランの元ウェートレスの21歳の白人女性。29歳の元海兵隊員……。最高で年7万5千ドル(約830万円)の給与で、ステルス性を高めるための機体の塗装などの職種を求めて並んだ。

 米国の株式市場はいま、ダウ工業株平均が史上最高値を更新している。なかでも「トラ

ンプ景気」の恩恵を最も受ける業界の一つが軍需産業だ。トランプ氏は北朝鮮やイラン

の脅威を前面に押し出しつつ、「武器商人」のように周辺国に武器を売り込んでいる。

 10日、トランプ氏はノルウェーのソルベルグ首相をホワイトハウスに招き、首脳会談前

に言い放った。 「F35などの軍事装備品を購入してくれて、本当にありがとう。ノルウェーは素晴らしい顧客であり、良き同盟国、友人です。これで雇用が生まれる」(フォートワース=五十嵐大介)(以下略)」

 

ノルウェーへの言葉は日本にも用意され、世界の軍事競争に拍車をかけてるのではないか。

 

013

 

「まさか自分がうつ病なんて 丸岡いずみさん フリーアナウンサー

「うつ病を患ったことで、見えてきた人生があります」。そう語るのは 元日本テレビキャスター の丸岡いずみさんです。 東日本大震災をきっかけに、過酷な仕事で神経をすり減らしてうつ病を発症した経験と専門知識をもりこんだ『休むことも生きること』を出版しました。(幻冬舎)(以下略)」(赤旗日曜版2018年1月14日)

 

NHKニュースからです。(一部引用)

「今から32年前、バブル景気前夜の1985年の世帯年収の中央値は418万円。収入は増え、バブル景気が終わった平成3年には521万円に。その後、1995年に年収の中央値は550万円に上がってピークをつけました。「中間層」の底上げが進んだ形です。

しかし、そこから年収は下がり始めました。2001年に500万円を割り込み、その後は、400万円台に逆戻り。2014年からは少し上向きましたが、最新の2015年のデータで中央値は428万円。ピークに比べ122万円低くなっています。中間層の収入は下がり、所得の低い世帯の割合が増えているのもグラフから見えてきます。

 

この状態をどう見たらいいのか?

みずほ総合研究所のチーフエコノミスト、高田創さんに聞きました。「日本の中間層がずり落ちてしまった。日本経済は『分厚い中間層』が特徴で、消費を支える重要な層だった。そこが薄くなってしまった」と話しています。そして、中間層が弱くなったことが、景気回復を実感できない理由だと指摘しています。」

 

人手不足などと景気回復をマスコミも宣伝していますが、国民の懐は寂しい。所得が減って税収不足だとして増税です。

 

「所得税の控除見直し

中間層や年金受給者に大増税

来年度の政府税制改正大綱が発表されました (1222)。会社員・ 公務員の給与所得控除や 高齢者の公的年金等控除 の圧縮、基礎控除の改定などの「所得税改革」を 行うとしています。 具体的には給与所得控除と年金控除を一律10万円減らします。他方で基礎控除を10万円増やすので、当面の負担は変わらないとしています。ただし、給与所得控除については年収850万円で控除額を頭打ちにし、年金控除では年金収入1000万円超の人の控除に上限を設けるなどします。これらの所得層の人は増税になります。

所得控除は、健康で文 化的な最低限度の生活を 営む権利(憲法25)を 保障するため、「最低生 活費は非課税」を原則に して設けられています。給与所得控除はサラリーマンの必要経費として収入の一定割合の所得控除を認めるものです。必要経費とは勤務のための費用だけでなく、明日もまた働き続けられる という労働力維持のための費用だと考えられ、現行水準(年収500万円 の場合154万円)でも 足りないくらいです。 (以下略)」

 

景気を支える中間層の増税はさらなる経済の停滞を招くのではないか。デフレは克服できない。

 

 

 

 

 

010

 

元マラソンランナーの赤羽さんだから当然かもしれませんが・・・。

 

「赤羽有紀子  駅伝に魅せられて

わが家の年末年始は毎年、駅伝観戦ざんまいです。全国高校駅伝から始まり、女子大学生の富士山女子駅伝、年が明けると男子実業団のニューイヤー駅 伝、そして毎年ドラマが起

きる名物箱根駅伝。京都で行われる全国高校駅伝は、高校時代の私にとって、目標というより憧れだったように思います。まだまだ陸上競技に対しての意識も低く、真剣さが足りていなかったと思います。箱根駅伝は、幼い頃からはテレビで見ていて「駅伝?って楽しそう!私も走ってみたい!」と思っていました。(以下略)」(赤旗日曜版2018年1月14日)

 

年末は高校駅伝を観ながら年賀状を書くことにしていました。ですが、今年になって年賀を止めますという人が増えました。そうだ、社会的な関係が薄れる年齢になったのだと思いました。来年の年賀はどうしたものかと考えています。現役でないので時間はあります。3大大学駅伝は青山学院が2連敗し、箱根で4連覇したのには驚きました。富士山女子駅伝も初めて観戦しました。高校駅伝では女子で筑紫女学園が健闘しました。九州が駅伝熱は強いように思う。そのルーツは今は廃止になった九州一周駅伝という九州・山口の各県の対抗試合が定着していたからではないかと思います。小さい時からわざわざ離れた国道まで応援に行っていました。駅伝のつなぐという姿勢はいいですね。

 

002

 

わが家の広辞苑は1991年の4版と電子辞書の6版です。これを作った人のひとりが映画『舟を編む』のモデルだという。膨大な根気良い仕事で、それだけで敬意を持ちます。他の辞書にもそんな人たちが関わっているのでしょうか。それにしても安くもない辞書が売れるのだろうと心配ではありますが。

 

「広辞苑10年ぶり サプライズ大改訂     2018112日 夕刊東京新聞

4  国語辞典のベストセラー、岩波書店の「広辞苑」の10年ぶりとなる改訂版(第7版)が12日、発売された。「ブラック企業」「LGBT」(性的少数者)など、第6版の刊行後に定着するなどした言葉約1万項目を追加し約25万項目を収録。無料で利用できるネット辞書の普及などで紙の辞書を取り巻く環境は厳しいが、辞書界の代表的存在の改訂で、書店の活性化などが期待される。

  東京都千代田区の三省堂書店神保町本店はメインの入り口などに広辞苑を積み上げた特別売り場を設置。「無茶(むちゃ)振り級にがっつり大改訂。十年ぶりのサプライズ」と第七版で追加された単語を使ったポスターで発売をアピールした。(以下略)」

012

 

新聞の投稿欄からです

 

「いつまで続く 高齢者の稲作  72

散歩の途中で田んぼの見回りをしている人と立ち話をした。稲は色づき、収穫を待つばかりである。 自家米の他、機械や肥料代のために作っているそうだ。子どもは仕事を求めて、 都会ヘ出て、戻らない。今、米を作っているのは高齢者ばかり。川向こうの田んぼは、草が伸びている。 米の消費量は減る一方。 朝食はパンが増えている。 わが家は3人家族。朝、妻 はパン食で、米は3合炊けば十分。兼業農家が多く、 家を出た子どもに送る米の量も米食が減り、少ない。 後継者はおらず、あと30年もすれば、そんな家は空き家になってしまう。少子高齢社会は加速化し、村は過疎化する。子どもがいても、職がない。悪循環だ。何とも寂しい話ばかり。「地方創生」の言葉がむなしい。」(20171016日西日本新聞)

 

アベノミクス・地方創生…最近は「革命」まで出てきて保守政党のスローガンに似合わないものも出てきます。しばらくすると次のスローガンが出てきます。ソコソコの国になっているのでしょうか。

 

「ソコソコの国 傾聴に値する  80

 「全くもってタイシタコトのない世界的にみてソコソコの国がいい」。大塚英志著「私たちが書く憲法前文」で、岡山県の女子高生がつづった「改正憲法」の書き出しです。衆院選での憲法改正を巡る各党の公約。しかし、党利党略の駆け引きばかり。腰の据わった議論は聞こえててきません。改正か護憲か。 候補者は党の公約をおうむ返しに叫ぶ前に、まず自らの国家観を披露してはくれまいか。「政治家」なのか、「政治屋」にすぎないのか、見分ける手だてにしたいのです。一方でソ連崩壊、中国台頭、トランプ大統領誕生とし世界の大国の構図は様変わり。日米安全保障条約見直しの声も日米から聞かれます。憲法を諭ずるのであれば、日米安保にも言及してください。続発する米軍機の事故は看過できません。基地を沖縄だけに押し付けず、日本の安全保障の視点で見直さねばなりません。海に固まれた狭い国土の日本。守るに難く、攻めるにやすい国です。近隣諸国との付き合いは慎重でありたいものです。「世界的にみてソコソコの国がいい」。この10代の若者の意見は傾聴に値します。」(同前)

 

 

 

 

 

006

 

『東芝の悲劇』という本を読みました。最近の歴代社長の業績からの問題点を指摘されていましたが、物足りなかった。社長の選出方法の問題、内部通報制度を含めたチェック機能の問題、本来チェック機能を果たすべき労働組合はどうなっているのか。原子力という国策に関連することが民間主導で動いているのか、等々知りたいことがよく分かりませんでした。

他社のデータ改ざんもひどい。さらに11日は「旭硝子子会社、品質検査行ったかのように偽り試験管を出荷」していたという。一部のことではないみたい。

 

「データ改ざんずさん過ぎる  71

相次ぐ大企業の検査データ改ざんには強い憤りを感じます。信用失墜はもとより、国民生活に密着した商品や安全性を強く求められる製品に使用されていれば、なおさらです。データの改ざん。現役時代を振り返り「一点の曇りもない」とは言えません。が、今回はそこまでずさんかとの気持ちです。共通点は長期間にわたり、不正が 行われていたことです。この事実は生産現場では、当然の行為として看過 されていた証しです。責任感と所在の在り方にも疑問を呈します。各社に共通するのは「ただちに安全検査を実施した。安全性に問題はなかった」との発言です。 これで許されるのでしょうか。例えば、無免許で車を運転した。安全に目的地に着いた。だから、問題はないと言っているようなものです。

次元が違うと一笑に付す前に、企業の社会的責任とは何か、物づくりの厳しさを再認識してほしいものです。」(20171214日西日本新聞)

001

 

夏と言えば、そうめんを思い出します。夏休み繰り返し食べさせられるソーメン。せめての救いは色つきでした。新聞の連載からです。

 

「そうめん、冷や麦  山崎ハコ

朝「行ってきまーす!」と言って、返事があるまで何度も言う子供だった。ばあちゃんの声で送ってもらわないと気が済まない子供だった。返事がない時は、あっちこっちに「行ってきまーす」攻撃をする。慌てて走ってきたばあちゃんが「行ってきなさーい」と笑ってくれる。それがスタートの合図。お腹を空かした土曜日などは、返事がないと焦る。いろんなところに「ただいまー」攻撃をするが、それでも返事がないと、心細さベ不安、空腹でジタバタ動揺してクラクラする。(略)

「ばあちゃん、赤いの入れてね」 子供には、色のついた数少ない麺が入っているかどうかは、その日の食事の優劣を決める位、大切な事なのだ。つゆの味ではない。ピンクのが入っているかで、その日の満足感は俄然違ってくる。まだ、お昼のごはんだというのに。そうめん、冷や 麦は、色つきを子供達に食べられ、 白いのばかり残るが、そうすると、 夜のみそ汁に入っていたりしてでも全然嫌じゃない。茄子のみそ汁にそうめんは美味しい。(以下略)」(2018018日西日本新聞)

 

夏の暑さと同時に思い出される長崎のこと。新しい動きがあるようです。

 

「谷口さん「遺言」世界へ 「核廃絶」字幕動画を公開20180110日西日本新聞

 長崎の被爆者の象徴的存在で、昨年8月末に死去した谷口稜曄(すみてる)さん(享年88)が他界の約2カ月前に残したメッセージ動画が、英語やフランス語など主要6言語の字幕付きで、動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開されている。最期まで核兵器廃絶を訴えた“遺言”を、核保有国や核の傘の下にある国の人たちに直接伝えようと、被爆者団体などが企画した。(略)

 動画はユーチューブのサイトで「長崎原爆被災者協議会」で検索すると見つかる。」

 

002

 

新聞のコラムからです。

 

「デスク日記

 思いも寄らない来客に両親が驚いていた。実家を訪ねてきたのは、保育所の担任だった女性。本紙の聞き書き「父ありてこそ」に私の署名があるのを見て、と言われたそうだ。40年以上前の教え子を覚えていたことに私も驚いた。どんな園児だったのやら。

 連載した昨年8月から12月にかけて、幸い、たくさんの人から「読みました」と声を掛けてもらった。はがきや封書もいただいた。一人一人異なる筆致の感想を読むたび、背筋が伸びる思いだった。

 主人公の林力さん(93)にも旧知の人、そうでない人からの反響が届いた。昭和20年代に教え子だった人からの連絡も本社にあった。記事をきっかけに人の縁ができたり、結び直されたりするのは、記者冥利(みょうり)に尽きる。

 残念だが新聞を読む人は減っている。私たちは誰のために、どこを向いて記事を書くのか。年の初めに気持ちを新たにしたい。「読者ありてこそ」であろう。(前田隆夫)=2018/01/07付 西日本新聞朝刊=」

 

新聞を読む人が減っています。ネットニュースに押されているというが、それだけだとは思えない。ネットニュースも新聞のいい記事だと思うものが転載されています。「漫画 君たちはどう生きるか」は、原作は吉野源三郎という人で、地味な本だと記憶しています。それが若い人に読まれているということは人間としての模索は時代が変わろうが途絶えることはないことを示しています。新聞が上だと言うつもりはない。だが、新聞が工夫すれば幅広い世代に共感を得られるのではないかと思うのですが。

014

 

新聞のコラムからです。

 

「気流

まさか金で黙らせようという訳ではあるまい。経済産業省・資源エネルギー庁が本年度の「エネルギー構造高度化・転換理解促進事業」の補助金対象を、原発から半径30キロ圏の市町村に広げた話。新設した2016年度は原発立地自治体限定の事業だった▼原発事故の被害が広範囲に及ぶのは福島第1原発事故で実証済み。国は緊急防護措置区域(UPZ)を原発からおおむね半径30キロ圏に 拡大。対象の自治体は事故に 備え防災計画や避難計画の 策定を求められるようになった▼「ならば・・・」と、原発再稼働への関与を求める声が30 キロ圏の一部自治体から上がるのも無理はない。しかし、再稼働の前提となる地元同意は立地自治体の「特権」。見直す動きはない。冒頭の補助金は対象経費を全額補助するおいしい内容。アメをあげるから忖度しろ、ということか。」(20171110日西日本新聞)

 

戦争の記憶は残っています。

 

「晩秋の日背に 父帰ってきた  79

戦地からのぼろぼろに変色している父の手紙を読むと、いまだ込み上げるものがあります。両親や兄さん夫婦に書いた手紙の最後に、生後1年の私の成長を案じているとありました。昭和1312月の日付です。祖父母が逝き、いとこが祖母のたんすの中から見つけました。その時、私の両親は既に亡く、父からの手紙は私の宝物です。父の戦争は留守を守る母の戦争でもありました。最初の出征は12年、日中戦争に発展するころ。私が3歳の春、父は帰還しました。姉と私の後、弟2人も誕生。が、同年にまた「赤紙」が来たのです。幼い4人の子どもたちを残しての出征。父も、また見送る母も死を覚悟していたと思います。弟たちは先の戦地で写った米粒ぐらいの父を見て「父ちゃん」と指さしていました。そんなある日、伯母たちが母を囲んで泣いています。「戦争に負けたき、父ちゃんは帰らんかんしれん」と母は泣き崩れました。しかし、父は復員しました。晩秋の日を背中に受けて、坂道を歩いてくる兵隊さん。大きな父のシルエットが浮かびます。飛び付かなかったのは多分、大分・日田駅から16キロの道をわが家へと一心に歩き続けた父 が、子ども心にも疲れ果てて見えたからでしょう。両親も、今は浄土で仏様になっています。もう戦争は嫌です。(大分県日田市)」(同前)

 

 009

「地域からの提言 福岡の演奏会ひどいマナー 66

ウィハン弦楽四重奏団と式守満美ピアノで、フォ一 レのピアノ五重奏曲第1番などを聴きに福岡市のFFGホールに行つた。ウィハンは力のこもった情熱的な演奏で、式守さんとのアンサンブル も的確で、聴き応え十分だった。が、心からがっかりしたことがあった。聴衆のマナーの悪さだ。開演前、携帯電話の電源を切るようにアナウンスがあったのに着信音が鳴った。ウィハンの第1バイオリン奏者が客席をにらんだように見えた。 曲の途中で席を立つ人もいた。揚げ句の果てに、大きな声で話しだす始末。曲が終わっていないのに、遅れてきた人を入場させる対 応にもあきれた。各地の演奏会に随分、足を運んだ。 でも、マナーがこんなにひどいのは初めての経験だった。(以下略) (栃木県那須町)」( 20171223日西日本新聞)

 

文化的に遅れているのかもしれない。気を付けたい。

 

「子ども食堂」はひところは連日報道されました。今はどうなのでしょう。

 

「(声)市民の輪で盛況、「子ども食堂」 69歳 201816日朝日新聞

 

 2年前、私の住む地域の公園に生後間もない赤ちゃんが置き去りにされました。子どもが鬼ごっこをしたりする憩いの場です。胸がつぶれるようでした。

 地域の人たちの子育てをお手伝いしようと、「子ども食堂」を作ろうと思い立ちました。

 「私にもできるかなあ」というつぶやきに「できるわよ、一緒にやろう」と声を掛けてくれる人がいて、ふたりで輪を広げていきました。誘われた人が別の人を誘い、調理の専門家、遊びの達人、経理に強い人などいろんな人たちがスタッフになってくれました。

 はじめは、行政に支援の相談をしたのですが、「まず、実績を」との答え。「そうか、市民が自ら行動してこその民主主義じゃないか」と、目からうろこが落ちて、奮い立ちました。

 おっかなびっくり開店した子ども食堂。1年たった今、公園の向かいにある区立の集会所を借りて毎回大盛況。保育園帰りの親子が多く、子どもたちはご近所の苦情を気にせず大騒ぎ。仕事帰りの母親たちも夕飯づくりから解放され、一息ついています。

 あの赤ちゃんは大きくなったことでしょう。あなたに後押しされて始めた食堂を、大人たちはちゃんと続けていきますよ。」

 

地域に根付けばと思います。

 

貴乃花親方の処分が確定した。今回の件については次の一文に教えられました。

「論壇時評 

相撲とナショナリズム あいまいな「国技」「品格」 国威発揚への利用に懸念」(中島岳志 東京工業大教授)2017/12/27付 西日本新聞朝刊=」では、テレビを賑わしている暴行事件についての説明に教えられることが多かった。

 

1. 「暴行現場で同席していた白鵬が、九州場所の優勝インタビューで館内を巻きこんで万歳三唱をすると、「品格」や「国技」という言葉が飛び交い、モンゴル人力士へのバッシングが加速した。矛先は日馬富士よりも白鵬に向けられる」(中島氏)

 白鵬の立ち合いにはそこまでして勝ちたいのかと思う。だが、禁じられているわけではない。「品格」「国技」というなら基準を示さないと世界から集まりつつある相撲界では分かりにくいし、「品格」とは何かを明文化してほしい。

2.貴乃花親方に対する処分について「警察から事情説明するとしているのだから巡業部長としての責任を果たしている」との意見がありますが、司法の世界でなく公益法人の理事としての処分としては当然ありうると思う。でなければ法人としての責任を果たせないのではないか。

3.「このような中、どうしても気になるのが、態度を硬化させる貴乃花親方の言動だ。彼の発する言葉の中には、極端なナショナリズムが見え隠れする。「週刊朝日」12月22日号の「貴乃花親方の逆襲宣言」では、支援者に送ったメールが紹介されているが、そこでは相撲協会を「国体を担う団体」と位置付け、「日本を取り戻すことのみ」が「私の大義であり大道」だと述べている。」(中島氏)

 この件については初めて聞く指摘です。「国体を担う団体」だからというのは公益法人の資格としてこういう定義が通用するのだろうか。もしこういう認識で運営されるなら、公益法人と言えるのか。

4.「能町みね子は「日本国体を担う相撲道の精神」(「週刊文春」12月14日号)の中で、貴乃花親方の民族主義が、弟子に与える影響を懸念している。弟子の一部は、ツイッターで旭日旗を掲げ、右傾化した言葉を繰り返し発している。背景には特定の新興宗教団体の影響があり、それはしこ名にも表れている。」(中島氏)

 能町氏の相撲解説は分かりやすい。しかし、週刊誌読んでいないので引用だけにしておきます。

 

 006

 

「仲畑流・万能川柳 毎日新聞201815日 東京朝刊

☆印は秀逸(仲畑貴志選)

☆万柳はボツがあってもクビはない 富士見 あそ坊

偉そうにしないほんまに偉い人 大分 とんち

カマキリのメスにそれでも挑むオス 大阪 椿組組長(以下略)」

 

謙虚な偉い人を何人も見てきました。それだけでも財産です。

 

「九州豪雨から半年 「集落に戻りたい」6割 仮設入居者アンケ

20180105日 西日本新聞

 

 西日本新聞は、昨年7月の九州豪雨で被災し、福岡県朝倉市と東峰村の仮設住宅で暮らす計107世帯のうち50世帯の世帯主ら50人にアンケートした。被災前に住んでいた集落に戻りたいと31人が回答したものの、戻りたくない人も12人いた。仮設住宅退去後の住まいや生活は、全体の7割超の38人が「見通しは立ってない」と回答し、先行きが見えない被災者の状況が浮かび上がった。被災地は九州豪雨から5日で半年を迎える。

 仮設団地は朝倉市の杷木林田、頓田、宮野と東峰村宝珠山の計4カ所あり、107世帯約220人が入居する。アンケートは昨年11月下旬から12月にかけて、記者がそれぞれ面談して行い、朝倉市で40人、東峰村で10人から回答を得た。

仮設住宅の入居期間は原則2年間に設定されている。退去後に元の集落に戻りたいと答えた人に理由を尋ねると「みんな気心知れた人ばかりで、住み慣れた場所だから」(朝倉市林田団地の70歳女性)、「江戸時代からの先祖の土地を離れるわけにはいかない」(東峰村の66歳男性)といった望郷の念を語る人がほとんどだった。

 一方で、「戻りたくない」と答えた12人は、「家が山に近く、2012年の九州北部豪雨に続いて被害に遭った」(朝倉市林田団地の70歳女性)と、防災への不安を挙げる人が目立った。「仮設住宅は病院に近くて便利。この近くにいたい」(朝倉市林田団地の85歳女性)と、山あいにある自宅より生活が便利になった点を理由に挙げる人もいた。「分からない、迷っている」は7人だった。(以下略)」

 

水害から半年ということでマスコミが報道をしていました。住まいの問題が制度しても確立できていないと思いました。

①被害のあった住宅の解体が進んでいない。明らかに職員不足のようだ。

②一時的に市営住宅に避難した人の使用期間の原則は半年間だという。延長も可能だというが、災害公営住宅として使用するなどの方法はないのか。

③仮設の2年というのは短い。

 

災害時だけでなく、住まいの確保が個人任せになっていることが原因だと思う。施策の切り替えが必要ではないか。

 

 

 

 

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