2010年06月12日 19:26

小さな積み重ね 5

イチローが発する言葉には力がある。  「小さいことを重ねることが、とんでもないところに行くただ一つの道だと感じている」「ドキドキ、ワクワクとかプレッシャーが僕にはたまらない。それがない選手ではつまらない」。35歳の天才打者は、平凡な言葉で自らを表現しない。だからこそ、イチローの取材は息が詰まるような緊張感に包まれる。  試合後、シャワーを浴びて私服に着替えたイチローは、記者に背中を向けたまま質疑に応じる。先入観を持たないためか、質問者の顔は見ない。イチローにとって、顔なじみだろうが、一見の記者だろうが関係ない。  的を射る問いに対しては、考えながら真摯(しんし)に答える。が、質問のレベルが低いと感じたときは、冷酷な表情でまともに返答しない。ときには無言。凍り付くような空気が漂うことは珍しくない。  自らが万全の準備をして最高のプレーをするからこそ、見る側にもプロレベルの質問を要求する。尊大にも思える姿勢は誤解を生み、摩擦を引き起こすこともあるが、一切の妥協を許さない。  大リーグを代表するスーパースターだが、「聖人君子」の枠組みに収まるつもりはない。自らのスタイルを貫き、時には逆風を受けながらも記録やタイトルに挑戦する。そこに新たな境地を見つけ、言葉で表現していくことが、イチローの楽しみなのかもしれない。(ニューヨーク支局・村上尚史)小さな積み重ね!ソコダイジナとこ。By吉田照美


吉田照美のソコダイジナとこよろしく(o^-')b1134文化放送。QQQQRラン!ラン!ラジオはQR文化放送!文化放送!JOQR

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