2006年02月23日

通勤災害での遅刻、早退の取り扱い

Q 通勤途中、骨折をして2週間休業をして、出社をしたのですが、まだろくに歩けないので10時出社の定時退社にしたいと思っています。通常は遅刻、早退の場合、給与が減額されますが、この場合、労災からの給付はあるのでしょうか?

A 療養のため労働できない場合は休業給付が支給

業務上又は通勤による負傷又は疾病によって労働することができないために賃金を受けない日がある場合、賃金を受けない日の4日目から労災保険から休業補償給付が支給されます。業務上による場合は1日目から3日目の3日間については事業主が休業補償をしなければならないことになっています。

ご質問の場合、2週間休業しているうちの第4日目から労災保険から1日につき給付基礎日額(被災日以前3ヶ月間の平均賃金)の100分の60が休業給付として支給されます。

また、所定労働時間のうち一部労働した場合は、給付基礎日額から当該労働に対して支払われる賃金の額を控除した額の100分の60に相当する額が支給されます。

したがって、遅刻、早退をして給与が一部減額された場合、給付基礎日額からその日に支払われた賃金の額を控除した額の100分の60が支給されることになります。

ただし、休業(補償)給付は「療養のため労働することができない」ことが条件となっていますので、その遅刻、早退が通院など明らかに療養のためであることが必要になります。

ご質問の場合、10時出社が「療養のために」必要な措置であれば、減額された給与の100分の60が支給されます。

労働基準法ではノーワーク・ノーペイが原則となっています。ただし、労働災害で休業した場合は、事業主がその休業補償をする義務があります。その休業補償を保険でカバーしているのが労災保険です。労災保険料はすべて事業主負担となっています。

社会保険労務士 根岸純子



2005年10月21日

雇用保険の加入者

.今、雇用保険に加入していますが、必ず入らなければいけないのでしょうか?

適用事業所に雇用されている人は原則加入

 雇用保険においては、雇用保険の適用事業所に雇用される労働者は原則として雇用保険の被保険者になります。「雇用される労働者」とは、雇用関係によって得られる収入によって生活をする人をいいます。

ただし、次に該当する人は雇用期間が短いため雇用保険法を適用しても急を受けることができないこと、他の法律によって失業時の保護を受けられることなどの理由から、雇用保険の被保険者とはなりません。

65歳以上で新たに雇用される人(短期雇用特例被保険者、日雇労働被保険者を除く)

季節的事業(4ヶ月以内の期間を予定して行われるもの)に雇用される人(非野党労働被保険者を除く)

短時間労働者(1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の人)で短期特例被保険者に該当する人

日雇労働者で雇用保険法による日雇労働被保険者に該当しない人

船員保険の強制被保険者

国、都道府県、市町村などの事業に雇用される人のうち、離職した場合に求職者給付、就職促進給付の内容を超える給付が受けられる人

また、パートタイムで働く人は、臨時的内職的にしか就労しない人や就労日数が少ないために受給資格を満たす可能性が少なく、保険料が掛け捨てになってしまう可能性が高い人など雇用保険の被保険者として取り扱うことが適当でないことから、次の基準を満たした場合に被保険者として取り扱うことになっています。

1週間の所定労働時間が20時間以上であること

1年以上引き続き雇用されることが見込まれるkと

さらに代表取締役や会社の代表者、昼間学生なども雇用保険の被保険者にはなりません。

雇用保険は他の社会保険同様に強制加入の制度をとっていますので、上記のような例外を除き、その意思にかかわらず、適用事業所に雇用される人は全員加入しなければなりません。

根岸人事労務事務所

社会保険労務士 根岸純子



2005年10月19日

毎月勤労統計調査(8月分結果確報)

厚生労働省は平成17年10月17日、毎月勤労統計調査(平成17年8月分結果確報)を発表しました。

賃金

8月の現金給与総額は、規模5人以上で286,284円、1.1%減となっています。
現金給与総額のうち、きまって支給する給与は、271,514円、0.5%増で、所定内給与は、252,728円、0.4%増となっています。 実質賃金は、0.7%減となっています。

労働時間

8月の総実労働時間は、規模5人以上で148.8時間、0.5%増となっています。
総実労働時間のうち所定内労働時間は、138.8時間、0.5%増、所定外労働時間は、10.0時間、1.0%増となっています。 また、製造業の所定外労働時間は、前年同月と同水準の15.3時間で、季節調整値は、0.3%増となっています。

雇用

8月の常用雇用の動きをみると、全体では規模5人以上で前年同月比0.5%増となっています。一般労働者は0.5%増、パートタイム労働者は0.6%増となっています。 主な産業についてみると、製造業0.4%増、卸売・小売業前年同月と同水準、サービス業1.2%増となりました。

根岸人事労務事務所

社会保険労務士 根岸純子



2005年10月12日

平成16年合計特殊出生率発表

平成17年10月7日、厚生労働省発表、平成16年人口動態統計(確定数)の概況によると出生数は111万721人で、前年の112万3610人より1万2889人減少し、出生率(人口千対)は8.8で、前年の8.9を下回りました。
合計特殊出生率は1.29で、前年の1.29と同率となっています。
母の年齢(5歳階級)別にみると、出生数は前年に引き続き29歳以下で減少、30歳以上で増加傾向となりました。合計特殊出生率は出生数と同じく29歳以下で低下しているが、30〜34歳は上昇に転じ、35歳以上で上昇傾向が続いています。

出生率に関しては、私も子供がいないので責任を感じますが、将来子供が安心して育っていける環境を作っていくのも今社会を支えている大人の義務だと思います。

根岸人事労務事務所

社会保険労務士 根岸純子



2005年09月07日

脱退一時金(厚生年金保険)

Q.外国人の従業員で厚生年金に加入していたのですが、このたび母国へ帰国することになりました。今まで支払った保険料はどうなるのでしょうか?

A.脱退一時金として支給されます。

日本国籍を有していない短期在留外国人の人で厚生年金保険の被保険者期間が6月以上あり、かつ年金(障害手当金を含む)を受ける権利を有したことがない場合、日本を出国後2年以内に請求することにより、被保険者期間中の平均標準報酬額にその期間に応じた支給率を乗じて得た額を脱退一時金として受け取ることが出来ます。

支給額
脱退一時金=被保険者期間の平均報酬額(再評価なし)×支給率

支給率=最終月(厚生年金保険の被保険者期間の最後の月)の属する年の前年の10月の保険料率×1/2×下記の被保険者期間に応じた数

被保険者期間に応じた数
6ヶ月以上12か月未満  ⇒6
12ヶ月以上18ヶ月未満 ⇒12
18ヶ月以上24ヶ月未満 ⇒18
24ヶ月以上30ヶ月未満 ⇒24
30ヶ月以上35ヶ月未満 ⇒30
36ヶ月以上         ⇒36

保険料率は最終月によって次のようになっています。
最終月 1月〜8月 前々年の10月の保険料
最終月 9月〜12月 前年の10月の保険料

脱退一時金の計算方法は平成17年4月1日から上記のように改正されました。

根岸人事労務事務所
社会保険労務士 根岸純子



2005年09月06日

特別児童扶養手当

Q.障害者の子供がいる場合、特別児童扶養手当が支給されるそうですが、それはどんなものですか?

A.20歳未満の障害のある児童を養育する人に支給されます。

特別児童扶養手当は20歳未満で、法令により定められた程度(下記「障害程度基準表」参照)の障害の状態にある心身障害児を養育する父母又は養育者に支給されます。

ただし、次の場合は支給されません。
児童及び父、母又は養育者が日本国内に住所を有しないとき
児童が障害による公的年金を受け取ることができるとき
児童が児童福祉施設等に入所しているとき

受給しようとする人や配偶者及び扶養義務者の所得が一定以上ある場合は、その年度(その年の8月から翌年の7月まで)の手当が支給されます。

支給額
1級 50,900円
2級 33,900円

特別児童扶養手当は、月単位で支給され、原則として毎年4月、8月、12月にそれぞれの前月までの分が支払われます。

支給要件に該当する人は、その受給資格及び手当の額について住所地の都道府県知事の認定を受けなければなりません。申請窓口は市町村になっていますので、詳しくは市区町村にお問い合わせください。

根岸人事労務事務所
社会保険労務士 根岸純子



2005年09月05日

児童扶養手当

Q.母子家庭に対して何か手当等ありますか?

A.市区町村から児童扶養手当が支給されます。

児童扶養手当は、母子家庭や父が一定の障害状態にある家庭の児童の母、又は母に代わってその児童を扶養している人(養育者)に支給されます。

児童扶養手当は次のいずれかに該当する児童を養育する母又は養育者に支給されます。
父母が離婚した児童
父が死亡した児童
父が政令で定める程度の障害状態にある児童
父の生死が明らかでない児童
その他上記に準ずる状態にある児童

ただし、次の場合は支給されません。
児童及び母又は養育者が日本国内に住所を有しないとき
児童が父又は母の死亡について公的年金給付を受けることができるとき
児童が父若しくは母の死亡によって労働基準法による遺族補償給付等を受けている場合、又はこれらの給付を受けている母又は養育者に養育されているとき
児童が父に支給される公的年金の額の加算対象となっているとき
児童が児童福祉法に定める里親に委託されているとき
児童が父と生計を同じくしているとき(障害状態ににある父を除く)
児童が母の配偶者(障害状態にある父を除く)に養育されているとき

児童扶養手当の支給対象となる児童は18歳に達する日以後最初の3月31日までにあるか又は20歳未満で一定の障害状態にある児童です。

受給しようとする人や同居家族の所得が一定の額を超えるときは、児童扶養手当の一部又は全部が支給されません。

支給額
子供1人の場合 全部支給 41,880円 一部支給 41,870円〜9,880円
子供2人の場合 全部支給 46,880円 一部支給 46,870円〜9,880円
子供3人以上  1人につき3,000円を加算

児童扶養手当の支給要件に該当する人は、その受給資格及び児童扶養手当の額について住所地の市区町村長の認定を受けなければなりません。

根岸人事労務事務所
社会保険労務士 根岸純子

 



2005年09月02日

児童手当

Q.子供が生まれたのですが、国から何か補助等があるのでしょうか?

A.市区町村から児童手当が支給されます

日本国内に住所を有していて、小学校3学年修了前の児童(9歳に達する日の最初の3月31日までの児童)を養育する父母又は養育者に児童手当が支給されます。

ただし、前年の所得が一定額以上であるときは支給されません。

支給額
第1子  5,000円(月額)
第2子  5,000円(月額)
第3子 10,000円(月額)

児童手当は月単位で支給され、原則として毎年2月6月10月にそれぞれ前月までの分が支払われます。

児童手当の支給要件に該当する人は、その受給資格及び児童手当の額について、住所地の市区町村の認定を受けなければなりません。自動的には支払われないので注意してください。
(公務員の人については、国家公務員は、所属する各省庁の長、裁判所は最高裁判所長官、又はその委託を受けた者、地方公務員は都道府県若しくは市町村長又はその委託を受けた者の認定を受けなければなりません。)

その他にも市区町村独自の手当等がある場合もあるので、お住まいの市区町村にお問い合わせください。

根岸人事労務事務所
社会保険労務士 根岸純子



2005年09月01日

毎月勤労統計調査 平成17年7月分結果速報

厚生労働省は8月31日、毎月勤労統計調査 平成17年7月分結果速報を発表しました。概況は次のとおりとなっています。

賃金
7月の一人平均現金給与総額は、規模5人以上で前年同月比1.7%増の398,019円となりました。現金給与総額のうち、きまって支給する給与は0.3%増の272,840円となりました。所定内給与は0.2%増の253,891円、所定外給与は1.3%増の18,949円となり、特別に支払われた給与は4.7%増の125,179円となりました。実質賃金は2.0%増となりました。

労働時間
7月の一人平均総実労働時間は、規模5人以上で前年同月比1.4%減の152.9時間となりました。総実労働時間のうち、所定内労働時間は1.6%減の142.7時間となり、所定外労働時間は、前年同月と同水準の10.2時間となりました。また、製造業の所定外労働時間は、0.7%減の15.7時間となり、季節調整値では前月比1.6%減となりました。

雇用
7月の常用雇用の動きをみると、全体では規模5人以上で前年同月比0.5%増となりました。一般労働者は0.6%増となり、パートタイム労働者は0.3%増となりました。主な産業についてみると、製造業0.4%増、卸売・小売業0.1%減、サービス業1.6%増となりました。

根岸人事労務事務所
社会保険労務士 根岸純子

 



2005年07月29日

日米社会保障協定

Q.日米社会保障協定では年金の加入期間はどのように通算されるのでしょうか?
 
A.それぞれの国で年金受給件を得るための期間要件を判断する場合に相手国の年金加入期間を通算。
 
日本の年金にアメリカの年金加入期間を通算する場合
アメリカの年金加入期間を通算して日本の年金を受ける場合には、アメリカの年金加入期間を日本の年金制度に加入していたものとして取り扱います。老齢年金の場合、加入期間が25年以上必要という条件(受給資格期間)を満たしているかを判断するときにアメリカの年金加入期間を通算できます。受給資格を満たした年金の年金額は日本の加入期間に応じて決まります。
 
アメリカの年金に日本の年金加入期間を通算する場合
日本の年金加入期間を通算してアメリカの年金を受ける場合には、日本の年金加入期間を、アメリカの年金制度に加入していたものとみなして取り扱います。これにより、アメリカの年金加入期間と重複する期間を除く日本の年金加入期間とを通算して、アメリカの老齢年金を受けるために必要な期間である10年(40クレジット)を満たしていればアメリカの老齢年金を受けることができます。日本の年金加入期間を通算してアメリカの年金を受ける場合の支給額については、アメリカの年金制度に加入した期間の実績に応じた額が支給されることになります。
 
根岸人事労務事務所
社会保険労務士 根岸純子


2005年07月28日

日米社会保障協定

Q.日米社会保障協定では、アメリカの人が日本で就労する場合の加入する社会保障制度はどのようになるのでしょうか?
 
A.医療保険の免除は民間の医療保険が加入要件
 
アメリカから日本に来て就労する場合の加入する社会保険制度も日本からアメリカへ行って就労する場合と概ね同様の考え方に基づいて取り扱われます。
 
ただし、アメリカから日本に一時派遣され、アメリカの社会保障制度に引き続き加入する場合であっても、日本の年金制度への加入のみが免除され、医療保険制度への加入が免除されない場合があります。
 
アメリカの公的医療保険制度(メディケア)は現役時代には給付がされないため、日本の医療保険制度を免除されると日本の医療費については、両国のいずれからも保険給付が受けられなくなります。そのため、日本での医療費支出に備えてアメリカの民間医療保険に加入していることを条件に、日本の医療保険制度への加入が免除されることになっています。
また、配偶者や子などが一緒に日本に滞在する場合には、その全員が民間の医療保険制度に加入していることが必要です。
 
根岸人事労務事務所
社会保険労務士 根岸純子


2005年07月27日

日米社会保障協定

Q.日米社会保障協定で日本からアメリカに派遣される場合の加入する社会保険制度はどのようになるのでしょうか?
 
A.派遣期間によって異なる
 
日本からアメリカへ行き就労する場合、加入する社会保障制度は、アメリカでの就労状況や就労期間によって次のようになります。
 
1.日本の事業所から派遣
  (1)一時派遣(5年以内と見込まれる場合
    ⇒日本の社会保障制
  (2)一時派遣で派遣期間が予見できない事情により5年を超える場合
    ⇒原則、アメリカの社会保障制度
     (申請内容により認められれば、日本の社会保障制度
  (3)長期派遣(5年を超えると見込まれる場合
    ⇒アメリカの社会保障制度
2.アメリカでの現地採用
    ⇒アメリカの社会保障制度
 
加入する社会保障制度は、事業所に勤務する人だけでなく自営業者にも当てはまります。日本の自営業者が一時的にアメリカで自営活動を行う場合は日本の社会保障制度に加入することになりますが、長期的にアメリカで自営活動を行う場合はアメリカの社会保障制度に加入することになります。また、日本で自営業をしていない人がアメリカではじめて自営活動を行う場合は、アメリカの社会保障制度に加入することになります。
 
日本の社会保障制度に継続して加入して、アメリカの社会保障制度への加入を免除されるためには、日本の社会保障制度に加入していることを証明する「適用証明書」の交付を社会保険事務所から受ける必要があります。
 
「適用証明書」の交付を受けるためには、次の要件を満たしている必要があります。
 日本の年金制度に加入していること(年金制度への加入が確認されれば、医療保険制度にも加入しているものとみなされます。)
 日本の事業所と雇用関係が継続していること(自営業者については、アメリカでも引き続き自営活動を行うこと)
 派遣期間が5年以内と見込まれる場合であること(自営業者については、就労期間が5年以内と見込まれる場合であること)
 アメリカに派遣される以前に、原則として6か月以上継続して日本で雇用され、就労していたこと
 
また、日本で国民年金及び国民健康保険に加入していた人は、日本国内から海外に住所を移すと国民年金・国民健康保険の加入義務がなくなります。この場合、適用証明書の交付を受けるためには、国民年金の任意加入をする必要があります。
 
根岸人事労務事務所
社会保険労務士 根岸純子
 


2005年07月26日

日米社会保障協定

 日米社会保障協定とはどのようなものなのでしょうか。
 
 年金・医療保険制度への二重加入の防止
 
日米社会保障協定とは、日本の事業所に勤務する人などが、アメリカにある支店や駐在員事務所などに派遣される場合、両国の社会保障制度(年金・医療制度)に二重加入しなければならないことがありましたが、協定により、いずれか一方の社会保障制度のみに加入できることにしたものです。
 
協定の対象者は、原則として、その人が就労している国の社会保障制度のみに加入します。ただし、事業所から一時的(5年以内と見込まれる場合)に協定相手国に派遣される人は、引き続き派遣元の国の社会保障制度のみに加入することになります。
 
例えば、日本の事業所からアメリカに派遣される人は、原則としてアメリカの社会保障制度のみに加入することになりますが、派遣期間が一時的であれば、引き続き日本の社会保障制度のみに加入することになります。
 
日米社会保障協定は2005年10月1日より発効、施行されます。
 
根岸人事労務事務所
社会保険労務士 根岸純子
 


2005年07月25日

通勤災害

Q.会社帰りに立ち寄ったスーパーの階段から落ち、骨折をしてしまいました。労災からの給付を受けることができますか?
 
A.通勤の逸脱中は支給されない。
 
労災保険では、通勤災害においても保険給付を支給しています。
 
通勤とは次のことをいいます。
「就業に関し、住居と就業場所との間を、合理的な経路及び方法により往復することをいい、業務の性質を有するものを除くもの」
 
通勤途中の駅の階段でけがをした場合などは、労災の給付の対象となります。
 
しかし、原則として往復の経路を逸脱し、又は往復を中断した場合においては、その行為中及びその後の往復行為は通勤とはされません。
 
「逸脱」とは、通勤の途中で、合理的な経路からはずれること。
 例えば、友達の家に寄って帰る等。
「中断」とは、通勤行為をやめて、他の行為をすること。
 例えば、飲食店に寄ってお酒を飲む等。
 
逸脱又は中断が、「日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により行うための最小限度のものである場合は、当該逸脱又は中断の間を除き」通勤災害とされます。

「日常生活上必要な行為」とは、次のとおりです。
 日用品の購入その他これに準ずる行為
 職業能力開発促進法に規定する職業訓練、学校教育法に規定する学校において行われる教育、その他これらに準ずる教育訓練であって労働者の職業能力の開発向上に資するものを受ける行為
 選挙権の行使その他これに準ずる行為
 病院又は診療所において診察又は治療を受けることその他これに準ずる行為 
 
スーパーで日用品の購入をした場合、その後の往復は通勤とされますが、逸脱又は中断の間は通勤とはされません。
したがって、スーパーの階段でけがをした場合は、通勤災害とはされず労災による補償は行われません。
 
根岸人事労務事務所
社会保険労務士 根岸純子


2005年07月22日

労災の認定

Q. 労災が認定されると保険給付が受けられるそうですが、これはどういう基準で受けられるのですか。
 
A.「業務遂行性」と「業務起因性」
 
「労災」とは労働災害をいい、それに基づく保険給付は「労働者災害補償保険」から行われています。
  
労働基準法では、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかった場合においては、使用者は必要な療養の費用の負担等、一定の補償をしなければならないことになっています。
しかし、使用者に支払う能力がないと労働者に不利益が生じてしまうため、国が保険でカバーしているものが「労働者災害補償保険」です。
 
したがって、従業員(アルバイトを含む)を1人でも使用している事業主は、「労働者災害補償保険」に加入しなければならないことになっています。
 
労働者災害補償保険は、業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害又は死亡等に対して必要な保険給付を行っています。
 
この保険給付を受けるには、業務上の事由又は通勤による災害であることを認定されなければなりません。
 
業務上であることの認定は「業務遂行性」「業務起因性」という2つの基準に基づいて行われます。
 
業務遂行性
労働者が労働契約に基づいて使用者の支配下に置かれている状態
 
業務起因性
業務と傷病の因果関係
 
業務中、作業しているときに機械にはさまれてけがをしたなど「業務遂行性」「業務起因性」がはっきりしている場合は、労災の認定は難しくありませんが、労災を認定を受けるに当たっては「業務遂行性」「業務起因性」があることを証明することが必要です。
 
根岸人事労務事務所
社会保険労務士 根岸純子


2005年07月21日

全国労働衛生週間

7月21日、厚生労働省は「平成16年度 全国労働衛生週間実施要領」を決定しました。
 
全国労働衛生週間は、国民の労働衛生に関する意識を高揚し、さらに、事業場における自主的労働衛生管理活動を通じた労働者の健康の確保と快適な職場環境の形成を図ることを目的として、昭和25年から実施されており、本年で第56回を迎えます。
 
毎年、10月1日から10月7日までを本週間、9月1日から9月30日までを準備期間としています。
 
今年のスローガンは6月に行われた一般公募及び内部公募の作品の中から選考を行い
「働きすぎていませんか 働き方を見直して 心とからだの健康づくり」
と決定されました。
 
近年、過重労働による健康障害や、メンタルヘルス不全などの健康問題が重要な課題となっており、また、長時間労働が心の健康に影響を及ぼすことが指摘されていることを踏まえて、労働時間が長時間になることがないよう働き方を見直し、心とからだの健康づくりを進めましょうということを呼びかけるものとなっています。
 
厚生労働省
 
労働時間と生産性は必ずしも比例するものではないと思います。労働時間を管理して効率よく仕事を進めることも大切です。
 
根岸人事労務事務所
社会保険労務士 根岸純子


2005年07月20日

「人口減少社会における人事戦略と職業意識に関する調査」

7月19日、独立行政法人労働政策研究・研修機構は「人口減少社会における人事戦略と職業意識に関する調査」(労働者調査・企業調査)の結果を発表しました。調査結果のポイントは次のとおりとなっています。
 
労働者調査結果
・ 仕事に精神的ストレスを感じる労働者は、60.9%で、職種別にみると多いのは管理的な仕事で66.5%、専門的・技術的な仕事で64.6%となっています。
・ ストレスを感じる原因は「会社の将来性に不安を感じる」、「仕事の責任が重い」、「仕事量が多い」などとなっています。
・ 週平均労働時間が長いほど精神的ストレスを感じる割合は高くなる傾向があり、50時間以上では7〜8割を占めています。
・ 職業生活の先行きの見込みについては、「わからない」とする者が半数(53.4%)であるが、「希望がもてない」(27.1%)が「希望がもてる」(17.1%)を上回っています。
・ 職業生活の先行きに希望がもてない理由は「日本全体の景気の先行きが期待できない」のほか、「会社の先行きが期待できず雇用不安感がある」、「昇進・昇給に期待がもてない」「現在の仕事に期待がもてないうえ、転職の自信もない」などとなっています。
・ 仕事をする上で重視するものとして「業務の達成感」をあげる者はそうでない者と比べて職業生活の先行きに「希望がもてる」とする割合が高くなっています。「自分の能力を高めること」や「仕事を通じての社会貢献」についても同様の結果となっています。一方、「勤続年数を重視した昇進制度」をあげる者はそうでない者に比べて「希望がもてる」とする割合が低く、「高収入」についても同様の結果となっています。
 
企業調査結果
・ 人口減少、少子高齢化が与える影響は、経営戦略については6割、人事戦略については7割の企業が「マイナスの影響が大きい」としています。
・ 人口減少、少子高齢化をふまえた今後の経営戦略は「コスト削減の努力」、「売上高より利益率を重視」、「製品やサービスの付加価値化」となっています。今後の人事戦略は「人的能力の向上」、「定年延長や再雇用での高齢者を活用」となっています。
・ 団塊の世代が定年を迎えることにあたって技能継承が問題なく行われるかを強く危惧している企業は3割となっており、技能継承の危惧が強い部門は「現業・技能部門」となっています。
 
独立行政法人労働政策研究・研修機構
 
根岸人事労務事務所
 社会保険労務士 根岸純子 


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NEWS 

2005年07月19日

5月の常用雇用の動きは前年同月比0.5%増

平成17年7月19日厚生労働省発表「毎月勤労統計調査−平成17年5月分確報」によると、5月の常用雇用の動きは、全体では規模5人以上で前年同月比0.5%増となりました。一般労働者は0.9%増、パートタイム労働者は0.1%増となっっています。
 主な産業についてみると、製造業0.7%増、卸売・小売業前年同月と同水準、サービス業1.3%増となっています。
 
根岸人事労務事務所
社会保険労務士 根岸純子 


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雇用問題 

5月の総実労働時間は143.8時間

平成17年7月19日、厚生労働省発表「毎月勤労統計調査−平成17年5月分確報−」によると、5月の総実労働時間は、規模5人以上で前年同月と同水準の143.8時間となりました。
 総実労働時間のうち所定内労働時間は、前年同月と同水準の133.8時間、所定外労働時間は、10.0時間、1.0%増となりました。
 また、製造業の所定外労働時間は、14.7時間、3.3%減で、季節調整値は、1.6%減となっています。
 
根岸人事労務事務所
社会保険労務士 根岸純子


5月現金給与総額は276,908円で0.6%増

平成17年7月19日厚生労働省発表「毎月勤労統計調査−平成17年5月分結果確報−」によると、5月の現金給与総額は、規模5人以上で276,908円、0.6%増となりました。
 現金給与総額のうち、きまって支給する給与は、271,075円、0.6%増となりました。また、所定内給与は、252,333円、0.6%増となりました。実質賃金は、0.5%増となっています。
 
根岸人事労務事務所
社会保険労務士 根岸純子
 


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