2008年09月

海外アートアニメーション@トリウッド 2008秋 <D>

海外アートアニメーション@トリウッド 2008秋
プログラムD 北欧ショートアニメーション

監督名をクリックすると、詳しい紹介ページへリンクします。
文字化けを避けるため、原語にあるアクセント記号を省略しています。

デンマークの詩人
 原題:The Danish Poet
 監督:トーリル・コーヴェ
 14 分24 秒、手描き、2006年
 尊敬する作家を訪ねたノルウェーで、デンマークの詩人が出会った運命の女性との恋の成就を名女優リヴ・ウルマンが美しく語る。
 アカデミー賞受賞
AATollywood_Danish Poet
(c) Mikrofilm As(ノルウェー)、National Film Board of Canada











Norwegian Film Instituteの紹介ページ

作品に登場する、ノルウェーの作家シグリ・ウンセット情報



王様のシャツにアイロンをかけたのは、わたしのおばあちゃん
 原題:My Grandmother Ironed the King's Shirts
 監督:トーリル・コーヴェ
 10分03秒、手描き、1999年
 第二次世界大戦のレジスタンスに協力した、監督の祖母の逸話をユーモアたっぷりに描く名作。
 アカデミー賞ノミネート
AATollywood_Grandmother
(c) Studio Magica(ノルウェー)、National Film Board of Canada







新説・眠れる森の美女
 原題:Sleeping Betty
 監督:クロード・クルティエル
 9分13秒、手描き、2007年
 「眠れる森の美女」のパロディー。
 ベテラン作家のシュールなユーモアが光り、えぐい美意識は秀逸で爆笑を誘う。
AATollywood_Sleeping
(c) National Film Board of Canada






ボブおじさんのお見舞い
 原題:Uncle Bob's Hospital Visit
 監督:ジョディ・サミュエルソン
 14分10秒、2DCG、2008年
 老人医療を独特のペーソスで描く。
 カナダの大草原で育った監督の得意は、家族愛あふれる、おとなのアニメーション。
AATollywood_Uncle Bob
(c) National Film Board of Canada






ロイジービブ
 原題:ROY G BIV
 監督:デール・ヘーワード
 1分 25秒、2DCG、水彩絵具、2007年
 反骨精神溢れる若手作家が、水彩絵具の混じり合いから生物を形作る映像ファンタジー。
 若手作家支援プログラム”Hothouse(ホットハウス)”
AATollywood_Roy G
(c) National Film Board of Canada





生物学は心労の種
 原題:Biology Made Un-Easy
 監督:ジェームズ・ブレースウエート
 1分8秒、手描き、2007年
 難病に冒されつつも、アニメーションの発作に襲われる作家が、身の回りを顕微鏡で覗く。
若手作家支援プログラム”Hothouse(ホットハウス)”
AATollywood_Biology
(c) National Film Board of Canada





道に迷ったモンスター
 原題:Lost Monster Hop
 監督:ジョディ・クレーマー
 1分24秒、手描き、2007年
 初監督作品で国際賞に輝いた逸材による、バンジョーを抱えたモンスターの超ショート。
若手作家支援プログラム”Hothouse(ホットハウス)”
AATollywood_Lost Monster
(c) National Film Board of Canada

海外アートアニメーション@トリウッド 2008秋 <C>

海外アートアニメーション@トリウッド 2008秋
プログラムC 北欧ショートアニメーション

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文字化けを避けるため、原語にあるアクセント記号を省略しています。

初体験。今と昔
 原題:Aldrig Som Forsta Gangen
 監督:ヨナス・オデル
 15分、CG、実写、2006年
 現代と1920年代のスウェーデン人の初体験インタビューをさまざまな手法でアニメーション化。
 悲喜劇こもごも。※性的描写あり
 スウェーデン作品
AATollywood_Never Like
(c) Filmtecknarna F. Animation






執事
 原題:Butler
 監督:エーリック・ローセンルンド
 9分20秒、手描き、2DCG、3DCGエフェクト、2005年
 独特の線画に20世紀初頭のアート感覚を加味。
 破綻夫婦に仕える執事を主役に据えコメディー度アップ。
 スウェーデン作品
AATollywood_Butler
(c) Erik Rosenlund





石油連鎖
 原題:Saieteoria
 監督:キム・ヘルミネン
 3分17秒、フラッシュ、2007年
 都会に流れるヘッドライト、煉瓦を積むトラック・・・地中から吹き出す、
 都市生活の糧が世界を巡る。その先には?
 フィンランド作品
AATollywood_Saieteoria
(c) Animaatiokopla





ローズガーデン通りの秘技
 原題:Ruusutarhankatu
 監督:ラウラ・パロサーリ
 4分40秒、実写、CG、2007年
 ローズガーデンには、秘技を操る女性が住む。ちょっと笑える実写合成。
 フィンランド作品
AATollywood_Rose Garden
(c) Osuuskunta Animaatiokopla,Laura Palosaari






オペラシャワー
 原題:Laulu suihkussa
 監督:CHRZU(クリステル・リンドストレイム)
 2分23秒、人形、2006年
 爽快なシャワーのハズが、聞こえてくるのは恐怖のオペラ。
 TV放映で人気獲得。
 フィンランド作品
AATollywood_Song Shower
(c) Animaation Apupyora






至福の美酒
 原題:Jano
 監督:タトゥ・ポホヤヴィルタ
 2分15秒、手描き、2007年
 フィンランド若手アニメーション作家のリーダー格が、命取りの人まねで笑いを取る。
 フィンランド作品
AATollywood_Jano
(c) Animaation Apupyora

海外アートアニメーション@トリウッド 2008秋 <B>

海外アートアニメーション@トリウッド 2008秋
プログラムB 北欧ショートアニメーション

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文字化けを避けるため、原語にあるアクセント記号を省略しています。

強迫観念
 原題:Maste
 監督:エーリック・ローセンルンド
 4分50秒、手描き、2DCG、3DCGエフェクト、2003年
 陰影画法から線画へ変え、禁止されたことをせずにはいられない男をユーモラスに描く。
 カンヌ映画祭初出品。
 スウェーデン作品
AATollywood_Compulsion
(c) Erik Rosenlund






チェス
 原題:Schack
 監督:ペニラ・ヒンドセフェルト
 5分、3DCG、2006年
 古い図書館のチェス駒たちがゲームに興じる様をテンポ良く、
 3DCGで見せる。北欧のCG力を示す秀作。
 スウェーデン作品
AATollywood_Chess
(c) Lisbet Gabrielsson Film





ブルー、カーマ、タイガー
 原題:Blue, Karma, Tiger
 監督:セシリア・アクティス、ミア・フルテルスタム
 12分、クレイ、2006年
 ストリートアートの女性パフォーマー3人とそれを消す作業員のインタビュー。
 ウィットの効いた、クレイアニメーション。
 スウェーデン作品
AATollywood_Blue
(c) dancinganimation, Grym Film





悪夢の引っ越し
 原題:Mobleeraja
 監督:ラウラ・ネウヴォネン
 12分24秒、3DCG、2007年
 引っ越し先で妻は何かに憑かれたように家具の配置にこだわる。
 フィンランド傑出のCG作家の予感。
 フィンランド作品
AATollywood_Next Move
(c) Anima Vitae






種の進化
 原題:Sopeutujat
 監督:レーッタ・ネイッターンマキ
 1分55秒、カットアウトと実写、2006年
 空き地のネズミやウサギ、部屋住みのフクロウ、ショーウィンドウのクマ・・・
 切り出される都会の動物生態。
 フィンランド作品
AATollywood_Sopeutujat
(c) Animaation Apupyora






黒い物体
 原題:Mustaa ainetta
 監督:アンネ・ラークソ
 1分41秒、人形、2006年
 物思いに耽る天文学者がほじった鼻くそ。突如と消える学者。
 人形にも素朴な味が。
 フィンランド作品
AATollywood_Black matter
(c) Animaation Apupyora





ジョン
 原題:John
 監督:カイ・ラッパライネン
 3分45秒、3DCG、2007年
 大きな影男に弄ばれる、ジョン少年。白い鳥が現れ、影は逃げ去るが。
 シンプルながら、印象的なCG。
 フィンランド作品
AATollywood_John
(c) Animaation Apupyora

海外アートアニメーション@トリウッド 2008秋 <A>

海外アートアニメーション@トリウッド 2008秋
プログラムA 北欧ショートアニメーション

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これでおあいこ
 原題:Holly Hallonsten ger igen
 監督:マリカ・ヘイデベック
 14分5秒、クレイ、2006年
 快活な少女が些細な事で男子に恥をかかされ、登校拒否に。
 母と友人の愛情に励まされ、ある決心をして学校へ・・・
 スウェーデン作品
AATollywood_Holly
(c) Garagefilm AB








鏡の中に
 原題:Spegelbarn
 監督:エーリック・ローセンルンド
 5分、手描き、2DCG、3DCGエフェクト、2007年
 学生時代に頭角を表した、陰影の手描きスタイルに深みを加え、嵐の夜の少女の恐怖を描く。
 カンヌ映画祭出品。
 スウェーデン作品
AATollywood_Looking Glasses
(c) Erik Rosenlund





ブタちゃん、空を飛ぶ
 原題:Lilla grisen flyger
 監督:アリーシャ・ヤヴォルスキー
 10分、手描き、2005年
 空を飛びたいブタを温かい視線で描く、北欧メルヘン。
 ベルリン映画祭で最優秀子ども向け映画賞受賞。
 スウェーデン作品
AATollywood_Little Pig
(c) PennFilm Studio






渾身の自画像
 原題:Omakuva
 監督:クリスティアン・リンドブラード
 5分15秒、クレイ+実写、2007年
 孤独な画家が寝食忘れて描く自画像。小気味よいクレイアニメーションに吸い込まれる。
 フィンランド作品
AATollywood_Selfportrait
(c) LR Film Productions





一足の靴下
 原題:Sukan katoavuuden laki
 監督:サーラ・コンティネン
 2分30秒、手描き、2007年
 ペアの靴下は洗濯機に放り込まれ、生き別れに。
 フィンランドメルヘンな作風に注目。
 フィンランド作品
AATollywood_Socks
(c) Animaation Apupyora





原始の愛
 原題:Omenapossu
 監督:シモ・ルオツァライネン
 2分17秒、手描き、2007年
 京都精華大学に留学した作家の初監督アニメーション。
 きもかわキャラでアダムとイブ?
 フィンランド作品
AATollywood_Omenapossu
(c) Turku Arts Academy,Simo Ruotsalainen

デール・へーワード監督の紹介

デール・へーワードデール・へーワード(Dale Hayward)

高技能な設計技師たちと良家の人々の手ほどきを受け、へーワードはアニメーションとイラストレーションの分野で半ば成功を手にした。
彼にとって、ほかの人たちの失敗から学ぶところが多い。
へーワードが誇りとするのは、テリングストーリー、生活の中でのキャラクター開発、そして人々の頬を速やかに弛め、歯を見せさせること(笑わせること)。
アートにおいての挑戦を厭わず、食事中に誰かが「MRFF Unh PhFFShg」と言うのを聞くことを好む。

NFBの若手作家支援プログラム「Hothouse(ホットハウス)」で、3ヶ月間NFBのプロデューサーや技術スタッフらと過ごし、本作を完成させた。本作は、各国の映画祭でノミネートされている。

作品紹介
AATollywood_Roy G「ロイジービブ」
原題 Roy G Biv
2007年
手描きアニメーション
◆製作 NFB(カナダ国立映画制作庁)
◆監督 デール・へーワード(Dale Hayward)
◆プロデューサー Michael Fukushima
◆クレジット 監督指導:Torill Kove、音楽:Luigi Allemano、音響デザイン:Luigi Allemano、録音:Geoffrey Mitchell、Luigi Allemano、Shelley Craig、Luc Leger、Sylvain Cajelais、ミキシング:Geoffrey Mitchell、Luigi Allemano、Shelley Craig、Luc Leger、Sylvain Cajelais、フォーリー効果音:Karla Baumgardner、オフライン編集:Carrie Haber、オンライン編集:David Oxilia、編集技師:Ochelle Greenidg、ディジタル映像処理:Randall Finnerty、Susan Gourley、Louis-Andre Fortin、共同プロデューサー:Maral Mohammadian、エグゼクティブ・プロデューサー:David Verrall、演奏:Luigi Allemano、Michael Berard、Sheila Hannigan、John Sadowy、Heather Schnarr

(c) National Film Board of Canada

若手作家支援プログラム「Hothouse(ホットハウス)」
NFBのプロデューサーや技術スタッフと3ヶ月間過ごし、作品を完成させる、若手作家支援プログラムです。
今回は、トーリル・コーヴェ監督が指導した、アヌシー国際アニメーション・フェスティバル出品作を集めました。

NFBは、政府予算を活用して、実務的な若手育成プログラムを継続的におこなっています。個人制作をする若手作家にプロデューサーや多様な技術者と仕事をするという経験を通じて、プロの仕事がなんたるかを研鑽してもらうのです。
ホットハウス体験者が、プロの作家として共同制作のために、NFBに戻ってきているそうです。
今年のアヌシー国際アニメーション・フェスティバルには、4本のホットハウス作品が登場しました。
熟達度はまだ高くありませんから、他の映画祭に登場することは少ないかもしれません。アヌシーはこういう試みも応援しているのですね。

プロデューサーのMichael Fukushima氏が、昨年の文化庁映画週間に来日し、NFBの若手支援について講演しています。
講演資料やレジュメは、こちらをご覧ください。
第4回文化庁映画週間 世界映画人会議II 報告書

この1本を選んだ理由
Roy G Biv(ロイ・ジー・ビィブ)は、虹の七色、レインボーカラーという意味なのだそうです。
虹の七色(Red, Orange, Yellow, Green, Blue, Indigo, Violet)、それぞれの頭文字を順番に並べて Roy G. Biv と呼ぶのだそうです。いい国 作ろう鎌倉幕府・・・

虹色の水彩絵の具を混ぜて静物が形作られていくアニメーションです。
デジャヴ的な感じも。
「生物学は心労の種」と同じく、ストーリーアニメーションを多く選んだので、ちょっと変わり種を。

海外アートアニメーション@トリウッド 2008秋(08年9月13日〜10月10日)でご覧になれます。

ジェームズ・ブレ-スウエート監督の紹介

ジェームズ・ブレ-スウエート(James Braithwaite)

ブレ-スウエートは難病に冒され、耳鼻、気管そして指に障害を持つ。
アニメーション発作、強迫神経症的なドローイング欲求、毒舌といった症状も発する。
ブレ-スウエートの壊滅的な発作の痕跡は、「Maisonneuve」「Faesthetic」「Warrior」「Seed magazines」といった科学雑誌に見ることができる(挿絵を描いている)。

モントリオールで侵食しているが、感染拡大を目論んでいる。
公式サイト

NFBの若手作家支援プログラム「Hothouse(ホットハウス)」で、3ヶ月間NFBのプロデューサーや技術スタッフらと過ごし、本作を完成させた。本作は、各国の映画祭でノミネートされている。

作品紹介
AATollywood_Biology「生物学は心労の種」
原題 Biology Made Un-easy
2007年
手描きアニメーション
◆製作 NFB(カナダ国立映画制作庁)
◆監督 ジェームズ・ブレ-スウエート(James Braithwaite)
◆プロデューサー Michael Fukushima
◆クレジット 監督指導:Torill Kove、音楽:Luigi Allemano、音響デザイン:Luigi Allemano、録音:Geoffrey Mitchell、Luigi Allemano、Shelley Craig、Luc Leger、Sylvain Cajelais、ミキシング:Geoffrey Mitchell、Luigi Allemano、Shelley Craig、Luc Leger、Sylvain Cajelais、フォーリー効果音:Karla Baumgardner、オフライン編集:Carrie Haber、オンライン編集:David Oxilia、編集技師:Ochelle Greenidg、ディジタル映像処理:Randall Finnerty、Susan Gourley、Louis-Andre Fortin、共同プロデューサー:Maral Mohammadian、エグゼクティブ・プロデューサー:David Verrall、演奏:Luigi Allemano、Michael Berard、Sheila Hannigan、John Sadowy、Heather Schnarr

(c) National Film Board of Canada

若手作家支援プログラム「Hothouse(ホットハウス)」
NFBのプロデューサーや技術スタッフと3ヶ月間過ごし、作品を完成させる、若手作家支援プログラムです。
今回は、トーリル・コーヴェ監督が指導した、アヌシー国際アニメーション・フェスティバル出品作を集めました。

NFBは、政府予算を活用して、実務的な若手育成プログラムを継続的におこなっています。個人制作をする若手作家にプロデューサーや多様な技術者と仕事をするという経験を通じて、プロの仕事がなんたるかを研鑽してもらうのです。
ホットハウス体験者が、プロの作家として共同制作のために、NFBに戻ってきているそうです。
今年のアヌシー国際アニメーション・フェスティバルには、4本のホットハウス作品が登場しました。
熟達度はまだ高くありませんから、他の映画祭に登場することは少ないかもしれません。アヌシーはこういう試みも応援しているのですね。

プロデューサーのMichael Fukushima氏が、昨年の文化庁映画週間に来日し、NFBの若手支援について講演しています。
講演資料やレジュメは、こちらをご覧ください。
第4回文化庁映画週間 世界映画人会議II 報告書

この1本を選んだ理由
細部にこだわる作家だろうなと感じました。手でこつこつと描く感じ。
本人が準備した履歴を読むと、性格と画が一致している。

ストーリーアニメーションを多く選んでいるので、ちょっと違うのも良いでしょ。

海外アートアニメーション@トリウッド 2008秋(08年9月13日〜10月10日)でご覧になれます。

ジョディ・クレーマー監督の紹介

ジョディ・クレーマージョディ・クレーマー(Jody Kramer)

クレーマーは俳優と舞台演出家を志すものの、暗室で独り静かにいたずら書きをする方が向いていることに気づく。

初監督のアニメーション『Pinch』は、モントリオール国際映画祭とオタワ国際アニメーション・フェスティバルで受賞。

アニメーションと同じくらい、マンガを読み、古くさいカントリーミュージックを聴き、マンダリン奏者の恋人と一緒に演奏することを好む。

バンクーバーに住み、次回作『Scavenger』に着手している。
この作品は、病的なネズミ、凶暴なアライグマ、そして手の洗い方についての、とっちらかった短編になる予定。

本作では、NFBの若手作家支援プログラム「Hothouse(ホットハウス)」で、3ヶ月間NFBのプロデューサーや技術スタッフらと過ごし、本作を完成させた。各国の映画祭でノミネートされた。

作品紹介
AATollywood_Lost Monster「道に迷ったモンスター」
原題 Lost Monster Hop
2007年
手描きアニメーション
◆製作 NFB(カナダ国立映画制作庁)
◆監督 ジョディ・クレーマー(Jody Kramer)
◆プロデューサー Michael Fukushima
◆クレジット 監督指導:Torill Kove、音楽:Luigi Allemano、音響デザイン:Luigi Allemano、録音:Geoffrey Mitchell、Luigi Allemano、Shelley Craig、Luc Leger、Sylvain Cajelais、ミキシング:Geoffrey Mitchell、Luigi Allemano、Shelley Craig、Luc Leger、Sylvain Cajelais、フォーリー効果音:Karla Baumgardner、オフライン編集:Carrie Haber、オンライン編集:David Oxilia、編集技師:Ochelle Greenidg、ディジタル映像処理:Randall Finnerty、Susan Gourley、Louis-Andre Fortin、共同プロデューサー:Maral Mohammadian、エグゼクティブ・プロデューサー:David Verrall、演奏:Luigi Allemano、Michael Berard、Sheila Hannigan、John Sadowy、Heather Schnarr

(c) National Film Board of Canada

若手作家支援プログラム「Hothouse(ホットハウス)」
NFBのプロデューサーや技術スタッフと3ヶ月間過ごし、作品を完成させる、若手作家支援プログラムです。
今回は、トーリル・コーヴェ監督が指導した、アヌシー国際アニメーション・フェスティバル出品作を集めました。

NFBは、政府予算を活用して、実務的な若手育成プログラムを継続的におこなっています。個人制作をする若手作家にプロデューサーや多様な技術者と仕事をするという経験を通じて、プロの仕事がなんたるかを研鑽してもらうのです。
ホットハウス体験者が、プロの作家として共同制作のために、NFBに戻ってきているそうです。
今年のアヌシー国際アニメーション・フェスティバルには、4本のホットハウス作品が登場しました。
熟達度はまだ高くありませんから、他の映画祭に登場することは少ないかもしれません。アヌシーはこういう試みも応援しているのですね。

プロデューサーのMichael Fukushima氏が、昨年の文化庁映画週間に来日し、NFBの若手支援について講演しています。
講演資料やレジュメは、こちらをご覧ください。
第4回文化庁映画週間 世界映画人会議II 報告書

この1本を選んだ理由
わたしの趣味です。なんだかんだ言っても、この手のナンセンスものも好きなんですねぇ。
だらだらヨダレを垂らすモンスターとか、音楽好きのモンスターなんてかわいいじゃないですか。
キャラクターの絵柄も憎めない。

次回作も見たいです。

海外アートアニメーション@トリウッド 2008秋(08年9月13日〜10月10日)でご覧になれます。

シモ・ルオツァライネン監督の紹介

シモ・ルオツァライネンシモ・ルオツァライネン(Simo Ruotsalainen)

1980年生まれ。

『原始の愛』でアニメーション監督デビューを果たす。
それまでに、人形アニメーション『Clicking』の共同監督と短編実写『Isoveli』の監督をおこなっている。
MalakiasTシャツのイラスト、デザイン制作をおこなった。
現在は、アニメーションの次回作の脚本を執筆している。

トゥルクアートアカデミー(Turku Arts Academy)卒業。
京都精華大学のマンガ学科に留学していた。

作品紹介
AATollywood_Omenapossu「原始の愛」
原題(フィンランド語)Omenapossu、(英)Feral Ways
2007年
手描きアニメーション
◆製作 Arts Academy at Turku University of Applied Sciences(「Law of Nature」コレクション作品)
◆監督 シモ・ルオツァライネン(Simo Ruotsalainen)
◆プロデューサー Eija Saarinen
◆クレジット 脚本・アニメーション・デザイン・撮影・編集:Simo Ruotsalainen、音楽:Juha Vanonen

(c) Turku Arts Academy,Simo Ruotsalainen

この1本を選んだ理由
タトゥ・ポホヤヴィルタさんプロデュースのDVD集「Law of Nature」の中から、きもかわキャラクターなので選びました。

ストーリーやアニメーション技術は・・・今後の成長を期待しましょう。
京都精華大学に留学していたこともあるそうで、日本との架け橋にもなってもらいたいですね。

若手応援の気持ちです。

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アンネ・ラークソ監督の紹介

アンネ・ラークソアンネ・ラークソ(Anne Laakso)

1978年生まれ。

2002年、ラハティ大学(Lahti University of Applied Sciences)の映画・テレビ学科卒業後、カメラ助手となる。

『黒い物体』でアニメーション監督デビューを果たす。

作品紹介
AATollywood_Black matter「黒い物体」
原題(フィンランド語)Mustaa ainetta、(英)Dark Matter
2006年
人形アニメーション
◆製作 Animaation Apupyora、Yhteistyossa YLE Yhteistuotannot(「Law of Nature」コレクション作品)
◆監督 アンネ・ラークソ(Anne Laakso)
◆プロデューサー Tatu Pohjavirta、Anne Laaks

(c) Animaation Apupyora

この1本を選んだ理由
好きなんです、理由なんかありません、この手のユーモアが。
「Dark Matter(暗黒物質」なんて重々しいタイトルをつけながら・・・

暗黒物質、ウィキペディアによれば「暗黒物質(あんこくぶっしつ、dark matter)とは、宇宙にある星間物質のうち自力で光っていないか光を反射しないために光学的には観測できない物質のことである。「ダークマター」とも呼ばれる」
なんのこっちゃですよ。
これにまつわる話で、地球誕生の秘密が分かると必死になる科学者もいる。
ラークソ監督はおかまいなしです。
しかも、手間の掛かる人形アニメーションでわざわざやるほどかぁ〜と半ば呆れてしまいました。

いつか会ってみたいものです、こんなユーモアあふれるアンネさんに。

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レーッタ・ネイッターンマキ監督の紹介

レーッタ・ネイッターンマキレーッタ・ネイッターンマキ(Reetta Neittaanmaki)

1974年生まれ。

トゥルクアートアカデミー(Turku Arts Academy)でアニメーションを学ぶ。

2001年の卒業後、子ども向けテレビシリーズ「Yellow Giraffe's Animal Stories」のアニメーターとして活躍する。
また、実験的な舞台企画にも参加。
短編アニメーションの脚本執筆、子ども向けアニメーション教室に携わる。
フィンランドのアニメーション共同組合Anikistitのメンバー。
2007年、Media Lab Helsinkiのマスター課程に進学。

アニメーション作品歴:
2008年 Mr Hunt
2007年 Adaptation of the Species
2001年 Life of a Bachelor
2000年 Clay Feet

作品紹介
AATollywood_Sopeutujat「種の進化」
原題(フィンランド語)Sopeutujat、(英)Adaptation of the Species
2007年
カットアウトアニメーション、実写合成
◆製作 Animaation Apupyora、Yhteistyossa YLE Yhteistuotannot(「Law of Nature」コレクション作品)
◆監督 レーッタ・ネイッターンマキ(Reetta Neittaanmaki)
◆プロデューサー Tatu Pohjavirta、Reetta Neittaanmaki

(c) Animaation Apupyora

この1本を選んだ理由
色味も少なく、地味目の作品です。
首都ヘルシンキの写真、しかも庶民的な都会風景の写真が背景、カットアウトのキャラクターは単純な動き。
見落としてしまいそうな小品ですながら、印象に残りました。

小動物からクマまで、キャラクターがかわいい。
人間の登場しない都会の一角に生息し、占拠する動物たち。サスペンスっぽい設定ですが、なんともかわいい印象。
そういえば、人類滅亡後に地球を闊歩するのはゴキブリ、とか。

森と湖の国という観光PRとは裏腹なアニメーションです。
無人の都会を示しながら、身勝手な人間を表現する・・・そんなことも彷彿とさせる秀作です。

海外アートアニメーション@トリウッド 2008秋(08年9月13日〜10月10日)でご覧になれます。
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