マウロ・カラーロ監督の紹介
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マウロ・カラーロ(Mauro Carraro)
1984年イタリア北西部生まれ。コルデノンスで彫刻を学んだ後、ミラノ工科大学で写真、グラフィックデザインを、トリノVRMMP(トリノ大学)で2Dと3Dのアニメーションを習得した。その後、南フランスのアニメーションスクール Supinfocom Arles (シュッパンフォコム・アルル)に通い、卒業制作『Matatoro(マタトーロ)』(2010年)はアヌシーなど多くの国際映画祭で上映され好評を得た。
現在は、スイス・ジュネーブにあるアニメーション制作会社Nadasdy Film(ナスディ・フィルム)を拠点に制作活動をしている。

上記写真は、2014年のアヌシー国際アニメーション映画祭でJean-Luc Xiberras賞(初監督作品賞)とSACEM−フランス作家・作曲家・出版社協会(オリジナル音楽)賞を受賞した時のもの。Ⓒ CITIA

◇マウロ・カラーロ監督の足跡◇
カラーロ監督が卒業した、フランスのSupinfocom Arles (シュッパンフォコム・アルル)は、北フランスのヴァランシエンヌにあるSupinfocomの姉妹校。Supinfocomグループは、フランスのCGアニメーター養成では屈指のスクールとして世界的に知られている。
闘牛士と猛牛の闘いをコミカルなストーリー展開の巧みさ、色彩感覚の鮮やかさは、卒業制作『Matatoro(マタトーロ)』で如何なく発揮されている。
『Matatoro(マタトーロ)』の視聴>>
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(c) Supinfocom Arles, Mauro Carraro

水彩の手書きとCGアニメーションのミックステクニックがカラーロ監督作品の魅力。そして、音楽も重要なパートである。世界中の映画祭で高く評価される、イタリア/フランス/スイスという複合的な文化環境で成長した、アニメーション界の逸材だろう。
『サンティアゴ巡礼』のティーザーとメーキング>>

2014年の新作『Aubade(オーバード−夜明けの楽奏)』も独自の色彩感が印象に残る。
『Aubade(オーバード−夜明けの楽奏)』のティーザー>>

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◇アヌシー国際アニメーション映画祭のJean-Luc Xiberras賞(初監督作品賞)◇
カラーロ監督が本作で受賞したJean-Luc Xiberras賞は、世界最大規模の国際アニメーション映画祭“アヌシー”の中興の祖、故Jean-Luc Xiberras(ジャンリュック・ジベラ)氏に因み、アヌシーの公式コンペティションの短編ノミネート作から毎年初監督作品に贈られる、たいへん名誉ある賞。
ジベラ氏は1982年にアヌシーのフェスティバル・ディレクターに就任すると、“アニメーション作家の安らぎの場”であったフェスティバルの改善に取り掛かった。
1960/70年代のアヌシーは“アニメーション作家の安らぎの場”であったが、1983年、制作部材を売る数社の出展と、アニメーション作家との接点を求めるプロデューサーらによって、マーケットが小さな産声を上げた。そして1985年、本格的な国際アニメーション・マーケット「MIFA」が500屬硫饐譴濃呂泙辰拭
ジベラによると、国際マーケット構想を出した時代、テレビアニメーションは日米の独壇場で、フランスにはプロデューサーがおらず、アニメーションの関係者は「夢物語」と言って、相手にしなかった。しかし、文化予算を増やし、文化支援策を打ち出す社会党政権のジャック・ラング文化大臣(当時)が「アヌシーが生き残るのに必要」と、映画祭主催者やアヌシー地元の背中を押した。さらに、アニメーション産業振興の「映像計画」を掲げる外務省の支援を得た。ジベラのもと、“アヌシー”はテレビや長編の商業アニメーションに門戸を開いた。上映スクリーンと特別プログラムを増やし、コンペティションを複数のカテゴリーに分け、それぞれの審査チームを構成させた。そして、1999年から毎年開催となった。「1960年代と比べると、今のアニメーション(界)は急激に変化している。フェスティバルとMIFAは、アニメーションの制作と産業が不可分のように、切り離させない」と、1996年にジベラは予想した。
(オフィスH編「0年代・ヨーロッパのアニメーション:1999年〜2010年、アヌシーの定点観測」(2010年)より)
Jean-Luc Xiberras賞は、このようなジベラ氏の先見の明、革新の意欲、強い意志と行動力などを引き継ぐ、個性豊かなアニメーション作家・監督への“アヌシー”からのエールなのだ。

Hasta santiago__E

◇『サンティアゴ巡礼』制作陣◇
脚本、撮影、手書きアニメーション:Mauro Carraro
3Dアニメーション:Shinta Juilland、Natacha Baud-Grasset、Clement Espinoza
編集:Mauro Carraro、Zoltan Horvath
ロケーションサウンドミックス、サウンドエディティング、録音:Etienne Curchod
音楽:Pierre Manchot

WAT2016_B2 http://www.wat-animation.net/




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