第66話  釣り 場(ポイント)の話
      


[3人3様の話 ] 

                                                                                     ❶ 私の穴の設定は、岸辺にやっからとか水草が生えているところである。それはヘラが通り、一服したり、寝るところで、いつもヘラの匂いが感じられるからである。他の人も私と似た感覚で選んでいるようで、こうした岸辺は多くのヘラ師で賑わう。

 石原師匠は、ハタキの場合、そんな私を見ると決まって「そんなゴタゴタしたところでやらないで私のところにきなー」と誘ってくれる。

❷ 榎本師は他人が滅多に入らない細道を入ったところに設定する。一人静かにやれるメリットが最大の理由なのである。
 私はそんなところに入る気はない。誰だったかに似たところに連れられていったものの、散々ぱらお化けが出没する舞台なんだと聞かされ、 信じてはいないが以後自制している。、彼は「f化け物はいない。なんにも心配しなくていい。後ろを付いてくれば良いだけのこと」 と誘って呉れている。でも、夜、あの細道を走ろうものならドボンする虞さえある。
 
 ところが、彼は、専用の軽トラまで買って潜り込み、50ものを10何枚も釣り上げている。

 彼の特徴は、もじりのあるところへの入釣で、10分程ってもそれが出ないときは別場所に転進をくりかえす。それでも出会わないと、これまでで1番釣れたポイントに戻る。
  
❸ 石原師匠となると、後ろを付いてきなと言うだけに、誰もこない、きてもたまにだけのところとか、岸辺の水草すらない所にデーンと腰を据える。
 よくよく観察して見ると、そこに、どうやら回遊路を作り上げてしまうのである。結果としてこれは強い。でも、こんな殺風景な、直ぐに風波が経つようなところばかりなので、私はどうしても苦手で、共にしたことはない。


〇 穴の形態はざっとこんな具合である。何か気がつきましたか?。

 選び方が全く違うコトである。貴方はどのタイプなのかな。そして、ポイントにするため3人は相当の努力と苦労が投入していることである。
 
 日曜ヘラ師は時間にゆとりを持っていないからこうした選択はできないのかも知れない。だから、それらのいずれかに潜り込むだけとなる。でも、穴はもっていた方が断然いい。きついことを申し上げるが、1ヶ所に何回も何回も掛けて通えば出来る。/ 
 その上でそこで釣れる様に、例えば、濁り、清濁などの水質・水温・流れ具合・ジャミを寄せる事前の餌とヘラに喰わせる餌の研究・タナの選定、などの要点を体得しポイントとして適応させるのである。                    
 はじめ 私は2人の段階までいかずにいた訳で、そういう作り方かあると気付いたのは大分経ってからだった。
 
 とは言え、ポイントと呼ばれているところに入ったからとて貴方は釣ったことがありますか。ーー なかなかどうしてそうはいかない。その理由は、ポイントの癖を理解できていないことにある。
 だから、どなたが私達のポイントに入ろうと気にしていない。むしろ、貴方が釣ればそのの腕の良さに「おめでとう」と言えるのである。                          


[穴の個性]

〇 それにしても、どこに着目してポイントにするのかはしっかりとした考えをもって居なければ始まらない。

 石原師匠は亀山湖本湖の鳥居がある100m以上も突き出た半島の変哲のない岸辺に設定している。

 私はこれまで皆さんに渇水時の釣り場の地形をきちんと頭に置くよう奨めてきた。貴方は実行していますか。 あの半島の右側は本湖で深場から立ち上がっていて、その真ん中にこれまた馬の背が沈んでいるのだった。即ちそれを境にして2つのワンドが潜んでいるのである。一方、川状の反対側の底には石塊が随所にあってどうやら陰を作っている。風などを観察してその前後、左右の水流をみてえらべばいい。入ればいいというものではないのである。

 この基礎能力には流石!! だと感銘させられてしまった。


 勿論こうした地形の把握は地元だから容易ということもあろう。だから、私達は渇水と聞いたら面倒でも一度は出かけてその湖のこうした地形を見ておけばいいのである。
 [底を知る]というのはこういうこと。 誰それが型物を釣ったからとて、これらが頭にない限り、行ってもなかなかお目にかかれない理由である。

 もう1つ加えさせて頂くと、師匠は常に軽装備で駆け回っていて、竿は10尺以下で足りるところばかり。持ち運びに苦労する大き釣り台などは全く無用。
 
 それを確認したとき、これまた、私はなにを馬鹿 (釣りの違い)なことをしていたのたのだとショックを受けた。





〇 では河口湖のような極めて透明で遠浅のだたっ広いところではどうするか。[西湖落とし]の穴は、僅かな流れ込みを手懸かりとにしてそこで毎日24竿で餌を打ち続けてたらポイントが出来上がった。

 何のことはないハコの養殖は餌を食わせる時間と場所を決めているので時間がくるとヘラが自然にあつまってくるコトを思い出したのでその通りしてみたのである。よく成功したものだと今でも笑い出して仕舞う。
 但し日曜ヘラ師の方には無理である。ならば、常連さんの後を追ってやるのがテットリ早い。

 こんな常連の努力を知っていて損はない。


〇 選ぶとっかかりがないときは岸辺に沿って斜め打ちすることを私は奨めている。岸辺を回遊する習性に着目しているからである。
 ハコでの知識の域を出ていないメディアの記事が完全だとは信じないこと
 他にもいろいろな根拠があるのではなてかと自ら現場で研究して欲しい。
 自然は多様性に満ち、釣れる可能性のところは沢山あるのだと考えて置くといざというとき楽である。


〇 ところで、ボートからのポイントは亀山湖ではどうかである。これを忘れては話が終わらない。私の知人3人はボートもやる。過去16年間で50を出したのは真冬の[川口]で21の底での1枚だけである。勿論型物狙いでの18とか21竿なのだが、42~3cm程度まではなんとかものにしているという程度の話である。どうやらポイントの絞りが究明できないとのことである。
 また、、ボート組からの巨ヘラの情報記事は残念ながらここ何年も私は読んだことがない。

 師匠は対岸のヘラ師が見えないほど広大なところで10尺で50をいくらでも出している。両者を画面に並べるとなんと珍奇なことかとなりかねない。どちらにもファンがいて、良いい悪いとう比較の話ではない。
 巨ベラ釣り師の意識とか金銭感覚などの違いはこれまた七不思議のひとつである。人間って本当に面白い生き方をするものだなあー。

    

〇  最後に次のようなことを助言して置きたい。
 
  私が入るのは、河口湖の場合、船津・大石公園・西湖落としの3ヶ所。そして船津には3ヶ所、大石には2ヶ所、落としには3ヶ所にポイントを設けている。
 その日に先着者がいても、その近くに入れるようにしている訳である。これは逆に、他の人がに入られることを覚悟しているのである。
 
 穴となるとこれは遠征地全て同じことにしているのでどこに入ろうと慌てる、困るなんてことはない。こうした《ゆとりを持つ》のが巨ベラ釣りに欠かせぬコツだからお持ちになっては如何。         続く。