2006年08月17日

島影

島影

宮城県松島

 

 


松島の一つの島。穏やかな海に灯台を持った島が、港に入る航路にある。

湖のように静かに広がっている水面の先に、港の灯が小さくちらついている。
港を見渡す位置に立って、その波の動きを飽きること無くながめていた。
行き過ぎる船の甲板に立つ人影が、こちらにむかって手を降ってくる。
静かな中にあって妙に人恋しく、こちらからも手を振り返すのだ。どこまで遠くに行くのだろうと、見送った。

その空間に心地よさを覚えるのは、なぜだろう。完全に守られているといった安心感を感じるその空間で、目の前にひろがった湾内を見つめていた。行き止まりの防波堤の先にその空間はあった。行き止まりの小さな広場には、古い木造船がほおり上げられている。また、漁に使った網も干してある。深い年輪を刻んだシワいっぱいの笑顔にも出会う。そんな、ひとなつっこさに出会う空間でもあった。

明け方にバイクを飛ばし、ここで見る島影から昇る朝日と出会いに急ぐ
山から昇る朝日もいい。この海から昇る朝日も、また、いい。
波のゆれる光景、おだやかに語りかけるような波の動きを飽きること無くながめ、その波のリズムとともに心のゆれを感じる。
じっとしていてはいられない心のゆらぎを感じる。波の動きとともに。
そして、太陽がぬっとゆらぎの中から顔を出す。大気のゆらぎと波のゆらぎ、そして自らの心のゆらぎを合わせていく。

こんな静かな光景が、そこにある。いつも変わらない波のささやきが、そこにある。

「心の風景のデッサン」より

 

http://www2c.biglobe.ne.jp/~ofuroudo/matusima_shimakage.html 島影(宮城県松島)温泉人(おふろうど)

・チンチン

http://www2c.biglobe.ne.jp/~ofuroudo/dessan.htm 「心の風景のデッサン」:温泉人(おふろうど)

http://blog.livedoor.jp/ofuroudo/archives/50662065.html

http://blog.livedoor.jp/ofuroudo/archives/50662714.html

http://blog.livedoor.jp/ofuroudo/archives/50666632.html(旅の振り返り)



ofuroudo at 07:23│Comments(4)

この記事へのコメント

1. Posted by JUNZO   2006年08月17日 23:19
”波のゆらぎ”しなやかに受け入れる寛容さを感じます。
瀬戸の小さな島々を空から見ました。海に囲まれ山があって川があって田畑と家屋があって太陽を浴びて。日本の豊かさ感じました。
命を育む自然のゆらぎ、感じられる場所にいるのだと。
見つめてみます。”波のささやき”聞きたいです。
井上純三

2. Posted by 温泉人(おふろうど)   2006年08月18日 07:06
温泉人(おふろうど)です。
海にぐるっと囲まれた山や川田畑、この豊かな水っぽい文化の中で暮らしてきた私たち日本人、とても繊細な感覚は、きっとこんな風土から受け取ったのかもしれません。
その土地に生まれ育ったことで生まれる感覚、あるんですね。「風土」そのものが人を創るんですから。現地に立って、現物に触れて、現体験をしてみて感じるもの、きっと井上さんなら自然と人との“物語”、切り取れますね。楽しみです!
温泉人(おふろうど)
3. Posted by カヨ   2006年08月18日 11:56
おはようございます。

朝寝坊をしてしまい、慌てて会社に来たカヨです。
旅の途中で、似たような風景に何度も出会いました。

海は、どこへ行っても大きくて、広い。
当たり前のことだけれど、それはとても素晴らしいことなのだと、
改めて感じました。
4. Posted by 温泉人(おふろうど)   2006年08月19日 00:19
温泉人(おふろうど)です。
海に近いところに暮らしているカヨさんの町は、そんな“当たり前だけど素敵なところ”です。
広くて、多くの人を迎え入れる開放感あるところです。
海は、どこの海とも繋がっていて・・・。波があって、揺らぎがあって、あるがままがあって・・・。
いいところに暮らしてますね。
温泉人(おふろうど)

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