2008年01月24日

波暮旅二さんからの手紙より(「心の風景のデッサン」へ)

波暮旅二さんからの手紙より》


波暮旅二画伯




【夏の便りより】

お手紙ありがとうございました。
「自然(じねん)」あるがままの姿を、あるがままに受け止めて、そこからいのちの営みの美しさを学ぶことを人間は忘れかけていました。鈴木様は大変深く考えておられます。自然(じねん)について考えられるあなたの言葉に、深い感銘を覚えます。

「流れ」についてお書かきになられていましたが、光の流れや風の流れは、自然の景観を千変万化させます。森や林が生きもののように見えるのは、この時です。川の流れを見つめていると、静止している周囲の景色の中で時の流れはたゆまず続いていることを知らせてくれます。いのちは川の流れのように悠久ではなく、限りあることに「はっ」と気づいたりもします。

数年前から「風の便り」を気が向くままに書いてまいりましたが、木の葉が風に運ばれてポストの中に舞い込むような画人からの便りとして発行しております。自分のいのちの営み方や、思いを風まかせに伝えております。これもまた自然流なのです。そろそろ「風の便り」を書きたいなと思っています。

早朝に毎日散歩に行っています。田畑や森の緑が実に様々な色合いの変化があることに感動しております。一言に緑色とはいっても無限の色調があり、多彩です。人間一人一人に個性や性格があるように、草木にもそれぞれ個性があるようです。強い緑、弱い緑、明るい緑、暗い緑などなど自然の色彩は実にドラマチックです。夏季の自然は緑一色で単調だというのはウソです。変化にとんだ緑色のオーケストラが聞こえてきます。

私は毎日スケッチを楽しんでいます。緑色のドラマを描きたいと思っているのです。緑色のいのちの輝きとやすらぎの世界を旅するような絵を描きたくなってまいりました。
毎日のスケッチで自然界の緑と対話を積み重ねることによって、次の作品に深い内容を盛り込みたいと考えているのです。

いのちを育む緑の世界が次の主題になるでしょう。

鈴木様ご夫妻を色彩にたとえれば、緑色です。自然のように奥深く、心になごみを与えて下さいます。森か林のようなお二人です。これからも老画人の私を心の和む「心のデッサン」で楽しませて下さい。

鈴木さんの「写心」と私の「写心」画によって人々の心に、人にも自然の草木にもやさしく生きようよ、と語り続けたいものです。

鈴木さんご夫妻に出会ってから、やさしさのとうとさを学びました。このことはやがて作品に具体的に表現されることになりましょう。供にあった所沢展示会によって、私はまた一歩前進することを学びました。ご夫妻に心から感謝いたしております。

またお目にかかれる日を楽しみにしています。お元気で。

 


【春の便りより】

梅も花盛りの春三月になりました。
オフロウドにとっては旅心がそそられる季節になったのではないでしょうか。

世の中は年々殺伐としてその度合いを増し、大人社会も子供社会も獣がはびこっております。正に末法の世の中になってまいりました。

私たちが生きている自然は人の世とは無縁に、常に変わらず四季の詩を綴り続けております。風の音も、小鳥の声もそして草々の花々が昔と変わらぬ自然賛歌を歌い続けています。人間だけが詩を綴り、歌を唄うことを忘れ、物欲拝金に溺れて醜い生きざまをするようになってしまいました。

大切なことは、もう一度自然に帰り、生みの親でもある大地に立って、自然の声に耳を傾けいのちのありようを学ぶことです。

鈴木さんの、「心の風景のデッサン」著書が世に出ることが待たれます。自然の声に耳を傾け続けてきたあなたの心に、自然は何を語り伝えようとしたのか、あなたはそれを私たちに珠玉の言葉によって語られることでしょう。

自然から学び、自然を語り、写真によってデッサンを続けてきたあなたの自然の子としての生きざまを、私は自分の生きざまと重ね合わせて共感を覚えます。

二十一世紀に向かって、人間社会の荒廃の原因について警鐘の乱打を鳴らし続けなければなりません。

鈴木さんの警鐘の第一打、「心の風景のデッサン」期待してやみません。

                                              画家:波暮旅二

 

 


心の風景のデッサン
画像をクリックすると、HPにリンクします♪
心の風景のデッサン

http://www2c.biglobe.ne.jp/~ofuroudo/dessan.htm 「心の風景のデッサン」:温泉人(おふろうど)

http://www.jibunryu.com/index.htm 自分流文庫



ofuroudo at 00:06│Comments(0)

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