松下幸平さん曰く、「研究室の番人」になりつつある(笑)、人間科学部1年生の鈴木大介です。
PRIDEの番人と呼ばれたゲーリ―・グッドリッジのようなムキムキを目指して、稲木さんと鋭意筋トレ中です。

今回は、毎度お世話になっております、所沢市立三ヶ島小で読み聞かせに初参加したのでそのご報告です。

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今回読んだ本は、「かいじゅうたちのいるところ」です。
本自体は、1週間前に「きこえことばの教室」でお世話になっております、森本先生に選んでいただきました。そして、2日前に稲木さんに猛特訓を受けました。

苦労した点は、視線の配り方本の持ち方、及び聴き手を意識した対話です。

まず、視線の配り方についてです。私は昔からの癖(というか性格)で、人の目を見て話すのが苦手です。特に、緊張すると目線が斜め上に行ってしまいます。稲木さんがおっしゃるには、「特に小学生はきちんと目を見て話しているかどうかを見ていて、きちんと見ていると、『ああ、この大学生はきちんと自分たちのことを考えて話しているんだな、一味違うな』と思うんだ」だそうです。そこで、練習では、稲木さんが小学生がいるであろう範囲のところで座っていただき、私が全体を見つつ、一人一人に目線を行ったり来たりしながら、本を読む練習をしました。

次に、本の持ち方についてです。練習1回目の時、私はどうも本を斜めに持ちがちでした。これも稲木さんの言葉をお借りすると、「本の持ち方が斜めだと、後ろや端に座っている子は本が見えない」だそうです。そこで、練習2回目以降は、本を真っ直ぐに、そして自分から少し離して持ち、聴き手がどこにいても見えやすい位置にするように心がけました。しかし、絵本って重たいんですね〜(><)。思ったよりもずっと重たい。手がプルプルしました(笑)。慣れるまで大変でした。これはもっと腕の筋トレが必要ですな〜( ̄△ ̄) 。

最後は、聴き手を意識した対話です。ただ淡々と本を読むだけでは、読み手を意識した良い読み方とは言えません。読み手は、聴き手を常に飽きさせず楽しませることが求められます。しかし、それはただ面白いこととを一方的に言うのではなく、相手の反応を見て臨機応変に言葉を返し、相手を引き立てることこそが必要なのです。稲木さんもご指摘なさったのですが、私には「相手を引き立てる」点が欠けていたのです。私は今まで「自分が主役」でした。例えば、私はよく人から「変わっているね〜」「面白いね〜」「持ってるな〜」などど言われてきました。また、社会では「個性を最大限に生かす」「オリジナリティーを大切にする」ことは確かに重要ですしかし、「人の良い点を評価し、引き出す」ことも同等に重要であります。稲木さんも、「鈴木くんも相手を引き立てることができれば、より自分も一層進歩できるよ〜」とおっしゃっておりました。前置きが長かったですが(^-^;)、私は特に「間の取り方」「小学生へのネタの振り方と反応の返し方」を練習しました。

そして、読み聞かせ当日(22日)になり、私はちょっと早めに学校に来て、稲木さんと最終の打ち合わせと練習をし、いよいよ本番を迎えました。

今回は、私と岩垣梨花さんと稲木さんの3人で三ヶ島小に行って参りました!

三ヶ島小に着き、廊下を目にした途端、病院の診察室前の廊下の雰囲気を思い出しました。ああ〜緊張する〜 ヒヤリ( ̄ー ̄;と思いながら、5年2組の教室へ。

しかし、教室に一歩足を踏み入れ。大きな声で「おはようございます!」と言うと、ある男の子がさらに大きな声で「おはようございます!!!」と返してくれました。私も、それに負けずに「おはようございます!!!!!」と返しました。思いっきり滑るかと思って不安でしたが、こんな感じで、出だしは好調でした(´▽`)。そして、軽く自己紹介しました。
 
また、ここで思いもよらないサプライズが(笑) 一番前で聞いてくれた男の子が「ポケットパンパンじゃね?」って言ってくれて、笑いを取ることができました。ちなみに、右ポケットには財布、左ポケットにはティッシュとカメラとケータイが入っているんですよ。財布がパンパンな理由は、御察しの通り…レシート・割引券・スタンプカードなどなど…捨てられないんですよ…困ったもんです(; ̄ ・ ̄) 小学生に財布の中身を見せると、案の定大爆笑でした。

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そして、いよいよ本の内容に入っていきます!ゆっくりと、子供達の反応を伺いながら読み進めました。途中、子供達が面白いことをボソッっと言うと、それを自分が回収し、上手いかどうかはわかりませんが、面白いことを言います。例えば、怪獣たちが踊る場面があったのですが、そこを自分は「怪獣踊りって知ってる?えっ、知ってんの!?教えてくんない?」と言ったり、挿絵があまりに妖怪体操のポーズ(♪ヨーデルヨーデルヨーデル…)に似ていたので、「これって妖怪ウォッチの体操のポーズに似てね?」と言ったりして、相手を引き立てる努力をしました。
 
こんな風に自分と子供たちの間でピア(peer)で対等な関係の中で読み聞かせは大盛況に終わりました。次回以降は、もっと万人受けする本を選びたいですね。

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また、今回5年1組の担当であった岩垣梨花さんは、なななんと!2冊の本を読まれたそうです (゜ロ゜)
!しかも、この日の三ヶ島小の給食がビビンバであり、韓国での留学の経験を生かして韓国語で挨拶をされたようで、完璧に子供達のハートをつかんでいたようです!自分の個性を生かしつつ相手を引き立てるとはこのようなことか、と思いつつ、初めての読み聞かせは終わりました。

今回、読み聞かせをやってみて、「本を読む」だけに思える読み聞かせは非常に奥が深いと感じました。絵本を選ぶこと自体も奥が深いのですが、特に、相手を引き立てる相手に伝わるように表現する対話する、といった点が追求すべきであると思いました。これらの非常に大切な視点は、残念なことに、大学の授業のような座学(つまり教場での集団授業)では学べないし、身につけられないんですね。

最後に、このような貴重な機会の1日1日を大切にし、これからも継続してやっていこうと思います!長文すいませんでした!