こんにちは、12期の徳山慎太郎(私立成蹊高等学校卒)です。

今回の中国スタディツアーの主目的であった、高齢者福祉ビジネスのフィールド調査として、江漢区富豪社区舒美養老院の訪問についてご報告させていただきます。

こちらの施設は、日本でいうところのサービス付有料老人ホームでした。
当日は、楊徳順院長が施設の説明と案内をしてくださいました。

概要
2011年開設
定員:147名 現在の入所者は145名
常勤の医師・看護師・栄養士が一名ずつおり,50名ほどが認知症
費用:2500-2800元/月(介護度による)
理学療法士はいないが,リハビリは医師が指導
ボランティアの受け入れを積極的に行っている(ボランティアとして、華中師範大学社会学科の学生を受けれており、主に傾聴ボランティア)→施設の売り
レクリエーションで人気なのは、京劇と麻雀
介護人材の確保に苦労している
介護職員の勤務体制は,フロアごとで,2交代制(7−19時,19-7時)
一番長い利用者は開設以来の人(3-4人)
感染症罹患者の受け入れは原則なし
利用者の居住地に制限はない
デイサービスは行っていない(以前は行っていた)
入浴:冬週2回,夏毎日→シャワー


利用者の一日の流れ

7時 起床,排泄
8時 朝食
10時 レクリエーション
11時 昼食
14時 レクリエーション
   おやつは利用者自身で自由に準備
18時 夕食
20時 消灯

IMGP2696




こちらの施設は,以前自転車工場で,楊院長はその当時から施設責任者であったそうで,組織管理のノウハウが生きているということでした.

レクリエーション室や食堂見学の他、実際に入所されている方からお話を伺うことも出来ました。
IMGP2708



こちらでは幼稚園が併設されており,子どもを送ってきた後で自分の親の様子を見て帰る,という人もいるということでした。

IMGP2707


武漢市の労働者の平均月収が3000元ですので,調度品や食事メニューからも非常に恵まれた人が入所している印象を持ちました.

IMGP2691


一方で,高齢者施設はまだまだ足りていないことに加えて,介護労働者の確保に苦労している点については日本と共通の課題を抱えており,共同研究も視野に入れながら帰国後,成果をまとめ上げたいと思います.