ブルブル ブルース (Blues)

荻哲の音楽日記−Blues、世界の音楽、よもやま話など

僕は「スプーンおじさん」の追っかけをしばらくしておりまして、彼ことを数回書きましたがが、今度は新たに「スプーンおばさん」が出て来た(スプーンおじさんのことを知らない人は<これ>を聞いてね)。

spoom lady

「百聞は一見にしかず」と言いますので、まずはこちらをご覧下され。
Angels in Heaven - Chris Rodrigues & the Spoon Lady

始め見た時は、「何だ、このおばちゃんは? クシャおじさんみたいんだね」だったが、意外にもスプーンが巧い。聞かせるなあ、というわけで調べて行くと…。
名前はAbby(アビィ)というらしく、ストリート・パフォーマーとして生活してるそうだ。テレビのタレントショーのおかげで有名になったミュージシャンの一人だ。
Facebookにも彼女を扱ったページが有る。これね⇒<Abby the spoon lady

これなんかは、ダルシマーと一緒に演奏してます。
Lyle Rickards & Abby the Spoon Lady
2本のスプーンを打ち鳴らすだけなのに、かなり大きな音が出ることにも驚かされるが、この様なアメリカの古謡と共に演奏されるとスプーンもしっかりした打楽器として確立されているように思えて来ます。アパラチアンらしい風情があって聞かせます。

気になるのは、アビーさんは何歳ぐらいかということだ。若いのか歳なのか。
あるインタビューで彼女は38歳だとか言ってる。いつ行われたインタビューかは分からないが、どうやらまだ40歳前なんだな。
何でも若くして結婚したけれど、夫は暴力を振るうタイプで挙句の果てに刑務所に。子供も数人いたそうですが、経済的な面で養えず養子に出したのだとか。誰も居なくなった家から逃げるように出て、行き先の当てもなく列車に飛び乗ってホーボー暮らし始めたのだとか。暫くのホーボー暮らしの中で、お金が無くなると道端で幼い頃に習ったスプーンを演奏して小銭を稼いで糊口をしのいでいたそうです。

そのインタビューの最後に彼女はこんなこと言います。
「列車に飛び乗ってさすらいを始めた時、私の人生はもうお仕舞だと思った。でも、今考えるとあの時に私の音楽の旅も始まっていたんだなと思うわ」。
意外にも、彼女の英語は訛りが少なくてしっかりしてました。
「人生、失望するなかれ」だなと彼女の言葉を聞きながら思った僕です。今は人気が出ているアビィさんですが、スプーンの演奏のすばらしさの他に、彼女の生きざまに何かを感じる人も多いのでしょう。

さて、この動画で彼女のソロ・スプーンを観ることが出来ます。簡単そうに見えるけど…
Spoon Solo - Spoon Lady
その内、歯医者のファンでも出来て、入れ歯をプレゼントしてもらうと良いですね、アビーさん。

思い返して、良かった、と思うことがある。

8man

テレビで観ていた8マンは、時々、煙草型の強化剤を吸っていた。まあ、一服していたわけですが、当時でも「子供が真似して煙草を吸うのが心配だということで、その内、その一服の場面が亡くなったようです。
しかし、あれが煙草型ではなく注射型の強化剤だっら、もっと道を外した少年も出たかもしれません。煙草型で良かった。
この主人公の名前は、東八郎という名前でしたが、コメディアンで同名の人がいたな。

ということで、主題歌を聞いてみましょう。
『エイトマンの歌』フルバージョン 1963~1964

手書きのアニメが今となっては逆にかなり新鮮な感じがします。作詞は前田武彦さんです。
この主題歌は克美しげるが歌っていましたが、残念ながらこの方は殺人事件を起こしたり、注射器型の強化剤で逮捕されたりと、なかなか忙しい人だったようです。

今回、彼があのジョニー・レイトンの<Johnny Remember me>のカバーを出しているのを発見したのです。
克美しげる - 霧の中のジョニー >
この歌は一年前に亡くなった彼女の「忘れないでね、私を」という声がいつまでも聞こえて来るんだというちょっとオカルトな感じの歌なんですね。このためにイギリスではレイトンの曲がしばらく放送禁止になっていたという話です。

前にも紹介しましたが、これが元歌。大瀧詠一さんが「さらばシベリア鉄道」でフレーズを借りていることで(一部の間で)有名でした。一応、元歌を紹介しておきます。
John Leyton-Johnny Remember Me>


ところが調べてみると、様々な日本の歌手がカバーしてるのよねこの曲。ちょっと驚いた。
鹿内タケシのバージョン>は途中から英語に切り替わりますが、英語の発音がよいのです。調べてみたら、2年ぐらい米国に留学していたらしい。
その他にも菅原洋一、浅丘雪路などもカバーしてますが、ここに載せるまでもない感じです。

この歌、当時はかなり流行ったのでしょうか、アメリカ、フランス、オランダ、スェーデンでもカバーが出てますが、面白いところではフィンランドのカバーですかね。これだけはリンクを載せて置きます。
Tapio Rautavaara Johnny, mua muistatha
なかなか聞かせますが、ロックというより、ロシアの赤軍の歌みたい。
フィンランドとロシアは戦争していたはずですが、音楽は国境を超えるのか。

この間、昔のカセットテープが見つかった事を書きましたが、嬉しい発見が有りました。

そのカットの中に、昔、持っていたオムニバスのレコードに入っていたこの曲があったのですよ。久しぶりに聞いても良いんだな。
"Big Boy" Teddy Edwards recorded Louise in 1934

軽快に始まるバンジョーのソロ、そして、テディさんの深みのある声。
歌詞を調べてみますと、町角で警察に捕まった男が、ルイーズに早く保釈に来てもらいたいという歌です。
「ルイーズ、ルイーズ、一体どこにいるんだい? 白いロバに乗って、早く俺のところに来ておくれ」
このルイーズは売れ線の歌だったらしく、その後、もう一度吹き込まれますが、最初の録音の方が優れています。

さて、このビック・ボーイ・テディ・エドワーズというミュージシャンのことは文献が乏しく経歴が全く分からない。シカゴに住んでいたということですが、写真すら残っていない有様です。1930年から1936年まで録音を残しておりますが、その後はどうしたんでしょうか。
ルイーズさんならず、テディさん、一体どこに行ってしまったのやら。

ブルースでは唯一、ティプレットという10弦のウクレレに似た楽器(写真下)を弾いていたこと、そして、多くの曲にビック・ボーイ・ブルーンジィがギターで伴奏に入ってることなどが特筆すべきことでしょうか。因みにこの写真のティプレットはマーチン社製です。
Martin_tiple


おまけ:
WPA Blues
彼の最後の録音です。ピアノを弾いているのはBlack Bobという名前のミュージシャンですが、誰かの変名でしょうか? この時代の吹込みは録音機の都合で3分程度。スタジオでは、3分近くなると赤い電球が点滅したそうであります。何だかウルトラマンと同じですね。
でも、聞くのにちょうどよい長さの様にも思います。
古き良き時代の音楽であります。

アメリカでは、新学期が8月の終わりに始まります。
下の娘がピッツバーグ大学に入学したので、入学式などで色々とバタバタ、羽も無いのに、していました。家からピックバーグまではおおよそ8時間ドライブしなければなりません。
最近、昔の荷物を整理していて見つけたカセットテープからまだ聞けそうなものを選んで、道すがら車のラジカセで聞いてました。僕の車はしっかりと走ってくれていますが、かなりの年代物なのでカセットプレーヤーが有るのです。

テープの中にはこのグループのベスト盤がありました。
There Must Be An Angel

この曲でハーモニカを吹いているのはスティーヴィ・ワンダーです。

高校から大学にかけて、時々、聞いていたユーリズミックス<Eurythmics>。
ボーカリストのアニーさんは、何となくボーイッシュでSっぽい感じ。Mっぽい僕は彼女の写真を見るたびにドキドキ。か細い風貌とは裏腹に、声量は豊かでソウルフル、しかも音域は低音のコントラルト。すぐに誰が歌っているか分かる個性的な声でもあります。

今回、久しぶりに聞いていて改めて驚いたのは、彼女の歌の巧さなんですね。まあ、プロだから巧いのは当然なんですが、彼女はソウルっぽい歌も歌うし、繊細な感じの曲も歌う。そして、どんな歌い方でも音程がしっかりしてる。加えて、声域も3オクターブだとか。

どんな経歴かと調べてみれば、なるほど、子供頃から音楽に才能を見せて、王立アカデミーでクラシックを修学してます。なんでも専攻はフルートだとか。当然のような気もしますね。ただし、自分の音楽を探すために中退したのだとか。

Who's That Girl (Peacetour Live)
最近はツアーも(体の不調で?)行わないそうですが、音楽活動の他に長年に渡って慈善活動を行っていたり、最近では大学の学長になったりと公私ともに忙しいようです。

Annie_Lennox2

上は最近の写真です。
さすがに年齢は見られますが、依然と素敵な女性であります。

久しぶりにNYCの近代美術館(MoMA)に行って来ました。
ここが凄いのは、美術史の教科書に出て来る、いわゆる名画の数々が無造作に展示されていることでしょう。
「この絵って、確かうん億円だよな〜」ってのを、間近に見ることが出来る。始めて行った時には、驚きと感動ものだった。だって、ルソーの「寝ているジプシー女」って間近かで見ると、女が微かな薄目を開けているのが分かるのだから。

jackson-pollock

この美術館は常設を定期的に取り換える。
ポロックの名作が飾ってあった。二階にも届きそうな高い壁に彼の絵が造作もなく掛けてある。
この絵に対して「何だか分からない」という印象を持つ方もいるはずだ。ポロックの絵が初めて発表された時には、その評価が分かれ、乱雑とか言う人も居たようだが、当時としてはかなり斬新であったことは確か。

僕にはペンキ屋が仕事をする前に床などに掛ける布に見える。長い間使った布で有れば、ポロックの画面の様になるはずである。無作為に垂れたペンキの作り出す模様に「美」を発見するのも心地よい。僕はぼんやりとしばらく、この名作を見るともなしに眺めていた。今回、絵を眺めていて思ったのは、「意外に静かなもんなんだな」というとこでした。

今では小学校の絵の時間でもインクを渡して、「さあ、ポロックみたいな絵を作ってみよう」とやるそうだ(描くとは言わないだろうなぁ)。彼の作風はすでに美術の様式として確立されているということなんだろう。
美術館という檻の中に一度納められると、全ての作品は大人しくなる運命にある。ちょうど、動物園にいる猛獣達の様に。評価が定まるというのはそういうことである。

jackson-pollock 2

余談:
ジャクソン・ポロックって、この歌い手に似ている、と思う。アルコール依存症だったのも共通してたりして。
Joe Cocker−You are so beautiful

どうも、更新が滞っておりますが、何か小文でも書いて入れておこうかと思い、書き下ろししてます。

僕の住んでいる町にも軽い食事を出すバーなどが幾つか有りまして、週に一度、ステージをオープンにして演奏したい人たちに開放したりしております。その内、僕も演奏しようと考えてます。

さて、この間、クラプトン君の「愛しのレイラ」のアンプラグ・バージョンを演奏していた人がいて、聞いていてこんなことを考えてました。

若い頃、僕は余りこの歌を好きでなかった…というか、うるさいと思っていた頃が有りまして、余り真面目に聞いていなかったわけですが、クラプトン君がアンプラグドで演奏した時には懐かしさもあり、歌詞なども調べてみました。

考えてみれば、この曲は男の生理を見事に歌い上げてる気がします。
愛しい女性に対して、色々と「始めはね、貴女を慰めようとしてたんだけど、いつの間にか愛しちゃったのよ!」と口説き始め、ますます募る恋心。
「愛しのレイラ」というロマンティックな題名がついてますが、「愛しの…」のなんて穏やかなもんじゃねぇ。嗚呼、劣情がますます競り上がり、辛抱の限界、珍棒の玄界灘! 
そこら辺はリードのソロで良く表現されてます。激しいですねぇ。怒張する怒りが天を突く様だ!

しかし、しばらくすると突然穏やかなメロディのピアノのソロが…。
ううん、なるほど、思いを果たしてすっきりしたのね。解放感…ああ良かった...一服付けるかという感じなんだろうねぇ。「ささ、近こう寄れ、レイラ嬢。余は満足じゃ」という感じであります。
ここらへんで、私も若き日々の劣情との葛藤を思い出すわけです。
Eric-Clapton_1975

で、齢を重ねると、こう、下の様に落ち着いてくるわけですね。
どちらかというと、二人で静かに肌を寄せ合いう感じか。激しい思いはない代わりに、静かな熟年の情念を感じます。お前百まで、わしゃ九十九まで…というと大袈裟か。

Layla (Live)

そう、基本的に恋というのは悲しいものかもしれません。二人ともいつまでも生きていられるわけじゃなし、まだ心臓が丈夫なうちに束の間の二人の時間を慈しみましょう、ということだね。

僕がこの歌を初めて聞いたのは、このロバート・クラムのドキュメンタリーだった(と思います)。

このシニカルな変人っぽいロバート・クラムが、「最近の音楽は、(この歌が持つような)悲劇に対する表現力をすでに失ってしまっている」と言い放った後、ベッドの上に腰を掛けながら、虚ろな表情で虚空を見つめます。メガネの奥にあるガラス玉の様な目が印象的です。
Last kind word blues by Geechie Wiley

歌はいくつかの歌詞の寄せ集めのようですが、ちょっと意訳してみます。
確かに、この不思議に美しいメロディの歌には悲しさ、フラストレーション、やるせない気持ちなどの色々な感情が溢れています。

<お父さんが、最後に優し気に語った言葉は、「もし、今度のドイツで始まった戦争(第一次世界大戦)で俺が病死したら、体はお前の母のところに運ぶように頼むよ。
もし俺が戦死したら埋めないでハゲワシどもに全部喰わせてやれ。もし、俺があの裕福な農家の畑を横切って帰って来た時は、小麦粉は持って来れなくても、コーンミールぐらいは持って帰れるだろう。
停車場に行ったけど、もう夜空に星が輝き始めている。ああ、汽車が待っていても来ないのなら、歩いて行くしかなさそうだわ。
お母さんが亡くなる前に言ったのは、「私の大切な娘よ、どうか身を慎んで生きてね」だった。
ミシシッピ河は幅広くて深いけど、ここに立って私の子供を彼岸から見ることも出来るわね。私の傍から離れたことが無い子だけど、私が深い海を渡ってしまったらもう見ることも出来なくなるわね>


この歌い手はGeeshie Wiley(ギーシー、またはジーシー ワイリー)という名前の女性で、残念ながら余り資料が残されていません。しかし、彼女はこの曲だけでブルースの歴史にしっかりと名前を刻んだミュージシャンじゃないかな。1908年にルイジアナ州に生まれたという説が有力です。
1930年にElvie Thomas(エルヴィー・トーマス)という女性の歌い手と共にこの「Last Kind Word Blues」と「Skinny Leg Blues」をパラマウントレコードで録音したそうです。


翌年1931年にも「Pick Poor Robin Clean」と「Eagles on a Half」の2曲を録音したわけですが、その後のギーシーの消息は知られていません。後に演奏生活を辞めて、宗教活動に入り教会などで歌っていたという話もありますが。
LV Thomas

ギーシーの写真は見つかっていませんが、上の写真は相方であったElvie Thomasのものだと言われています。長くて細い指が印象的です。相方のギーシーもこんな感じの人だったのでしょうか。

実は昔、観た映画の筋を忘れてしまう傾向が有る私であります。
すらりと筋を思い出す映画というのは、かなりのめって観た映画だけなんじゃないかしら(「のめって」とは「のめり込むようにして」の意味であります)。

でも、昔、中学ぐらいにテレビで観たこの映画の場面だけは鮮明に覚えておりまして、久しぶりに観ても、なんだか薄気味が悪い。
DUELING BANJOS ~ Guitar & Banjo Song ~ Deliverance
https://youtu.be/gsC4kf6x_Q0


始めてみた時に、この少年(映画の中では先天的障害者だと言われていますが)のバンジョーの見事さには驚いたわけです。そして、直後にはそっぽを向いてしまう彼の態度にも腑に落ちない思いをしました。でも、映画の筋は全然覚えていなくて、調べたらミステリー映画なんだとさ。バート・レイノルズが出演しています。

こんな山奥に住んでいる人は、あまり外部の人々と付き合うことなく、よそ者を嫌う傾向が有るようです。そんな山の人々の排他的な雰囲気が良く表れているシーンです。
このバンジョー弾きの兄ちゃんは当時16歳で、名前はビリー・レッドン、肩書は俳優だそうですが、ジョージア北部の地元ではコックや皿洗いの仕事をして生計を立てているそうです。下は最近のビリーさん。
billy

山の生活ってどんなだろう? 
僕自身もそんな環境で暮らしたことは無いけれど、タウンズ・バン・ザントというミュージシャンのドキュメンタリーで、<Heartworn Highways>という映画が有って、下の冒頭のシーンからも山の生活が垣間見れます。
寒い朝でありましょう。しかし、蛇口からは冷たい水だけで温水は出ない。冷蔵庫もかなりの年代物です。ええ、朝からバーボン?を飲むんですかね。
タウンズ・バン・ザントという人は変わり者で、非常に裕福な家庭に生まれているけれども、家と故郷を離れてこんな山奥に隠棲していた人です。彼の作品の中で、一番有名な曲は、ウィリー・ネルソンがカバーした<Poncho and Lifty>でしょう。この動画では後ろで歌を聞いている黒人の老人の表情が良いですね。


Heartworn Highwaysの冒頭シーン


人気が無い様な山の中にも音楽は流れています。洗練された音楽では有りませんが、彼らの曽祖父の時代から続く音楽です。
下のブルーマウンテインの音を聞いていると、時々、ウッディ・ガスリーの歌に似たメロディが流れてきたりします。この素朴な山の歌がアメリカの50年代のフォークソングにも少なからず入り込んでいるのでしょうね。
Ballads and Songs of the Blue Ridge Mountains
今もこんな素朴な音楽が流れているのでしょうか? かの山では。

最近、この夫婦のデュオをたまにYoutubeで見ている。

もちろん、お目当てはカミさんの方で彼女の美貌に見とれたりしている俺です。
Varerie and Ben

が、何回か彼らの演奏動画を見てるとこの「ぴんから兄弟のお兄さん」的、というか「サイモンとガーファンクルのガーちゃん」的なベンさんの味も何だか分かってくるような気がする。

下の動画でも、決して出しゃばらずリズムを刻み、ほんのりと温いバックボーカルを付けている。ちなみに、奥さんの方はヴァレリーで旦那の方はベンさん。

Fishin' Blues - the Piedmont Blūz Acoustic Duo
歌詞では、「釣りに行くと、カミさんの方がもっと魚を取るんだろう」という一節が出て来る。カミさんの方がやりてなんだね。まあ、夫婦(めおと)でオトトの歌というわけ。

時々、美人さんに昼行燈の様な旦那がコバンザメの様にくっついてることが有る。
ある友人曰く、「ダメ風の男にしっかり者のいい女が付くんだよね」だとか。彼に拠れば、「素敵な女性も、家では自然体の男の方と居る方が寛ぐんだろうな」との解説です。なるほど、誰もが認める才色兼備の女性も、お家では<美女>のガードを外して、人目を気にせずのんびりしたいわけだね。そんな時に、さりげなく冷えた麦茶と水ようかんを一緒に持って来るのがこの手の旦那かも知れない。タイミングを図ったかのように縁側の風鈴がチリ〜ンとなって、風情を盛り上げるのだ、ウッフン。

友人の説を聞きながら、「そうか、俺ももっとだらしない方がもてるのだな」と勘違いし、ますますだらしなくなりましたが、鳥が卵から孵っても、俺はモテませんです。

次の動画ではミシシッピ・ジョンの住んでた家の前で録音しています。
小股の切れ上がった色っぽい脚のヴァレリーさんであります。
蝉しぐれの中、途中で風の音がマイクに入って来てるけど、アラン・ローマックスなどが採集した野外録音もこんな感じで録音されたんだろうか。
西瓜が美味しい季節です。

That's No Way to Get Along

旦那のウォッシュ―ボードですが、この打楽器に大小が有るとは知りませんでした。聞いているうちに蝉しぐれが古いレコードの雑音に聞こえて来ます。
最後に優し気に夫に微笑みかけるヴァレリーさんであります。

色々と書きましたが、本当に素敵なカップルです! この夫婦デュオが僕の家の近くにコンサートをするんだったら、観に行こうかなと思う次第です。

おまけ動画:
Canned Heat Blues - Valerie and Ben Turner
あまり上手とは言えないがベンさん、ハーモニカも吹くのです。

朝早く車の少ないハイウェイで車を走らせている時、ラジヲからこんな曲。

もちろん、お馴染みのメロディなんだけど、何だか凄く良い感じなんだな。何だかぴったりとツボに嵌ったというか。ラジヲは曲の題名も歌っていた歌手の名前も告げずに次の歌を掛け始めた。
黒人の女性なんだけど、声がハスキーだったな。気になるなあ、もう一度聞きたいなあ…と車を走らせながら切望する僕なんだが…。
御用を済ませて、家に帰りインターネット様で調べた。歌詞の内容からか、男性歌手のものが圧倒的に多いが、女性の歌手も幾人か見当たる。
有名なところでは、フランク・シナトラか…ふむふむ。オリジナルは、フレッド・アステアさんなのだそうな。1936年のオスカー賞に輝いておりますね。
The Way You Look Tonight - Fred Astaire

ああ、そうか、ラジヲから流れて来たのはこの人の歌ですね。
Billie Holiday with Teddy Wilson & his Orchestra

ピアニストはテディ・ウィルソン。
歌詞はこんな感じ。
<とても嫌な気分の一日、世界中が私に冷たいみたい
でもね、あなたのことをことを想えば元気が出るwa、
そして、今宵のあなたはとても素敵yo>

他愛のない恋の歌なんだけど、忙しくなりそうで少し不安な一日の朝にこんな歌を聞いてちょっと爽やかな気分になるのも良し。
ラジヲさんや、アリガトウ。

billy-holliday-2

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