1e984f42.jpg以前、このブログで家ギターのことを書いた事がある。ロバート・ジョンソンが子供の時に家の東側の壁に釘を2本打って針金を渡し、ビンなどを滑らせて鳴らして遊んだ、というエピソードを紹介した。

さて、アメリカのブルース・古謡収集家であったAlan Lomaxが”The Land Where Blues Began”という本を書いているのだが、それと同じ題名のドキュメンタリー・フィルムがあるらしいので、市内の図書館で探している最中である。有りがたい事に、例のYouTubeというサイトで、そのビデオの一部が観れる。 Lonnie Pitchford
うーん、単弦のギターでもこんなにカッコ良く弾きこなせるのであるよ!

そのビデオ・クリップの中では、単弦の手作りギターのことや家ギターが紹介されていているが、アメリカのブルースのルーツがアフリカに有ることが如実に見て取れる。このクリップで紹介されている家ギターはロバート・Jの家ギターより改良されているように思う。弦を取り付ける所が壁から柱になっており、明らかにギターのネックを意識し始めているからだ(半分冗談)。

単弦ギターや家ギター、そしてブッシュマンの弓楽器の枯れた素朴な音を聴いていて思うのは、弦楽器でありながら、リズム楽器の性格が強いことだろう。音から何となくアイヌのムックリやジョーハープみたいな楽器を思い起させる。

さて、単弦ギターや家ギターを紹介してくれているロニー・ピッチフォード(Lonnie Pitchford)というブルースマンは、ギターの手ほどきをロバート・ロックウッド Jr. から受けたそうだから、ロバート・ジョンソンの孫弟子に当たるのだが、残念ながら1998年に43歳の若さで亡くなっている。

Lonnie Pitchfordの曲はこちらで聞けます。
1) Lonesome Blues
2) If I Had Possession Over Judgment Day

写真はロニー・ピッチフォード