大きな穴が開いたこのギターはかなり有名みたいです。
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カントリーの大御所のウィリー・ネルソンが愛用しているギターで、今まで一万回以上のステージやレコーディングを彼と共にしているのだとか。名前はトリガー<引き金>だす。

こんな動画がありました。
登場するのはオハイオ州にあるステュワート・マックに勤めるマーク・アールワインという職人さん。ステュワート・マックは、様々なギターのパーツや工具などを幅広く取り扱っている楽器工作店<https://www.stewmac.com>。僕も時々、オンラインでパーツをステュマックから買ったりします。

このトリガーは一年に一度、メンテに出されるようです。
こんな動画を見つけましたが、興味深く観ました。
Repairing Willie Nelson's Trigger

最初の部分で、このトリガーがどの様にして作られたかを紹介しています。
かいつまんで書くと、ウィリーは元々ボールドウィンというギターを使っていたのですが、ある時、コンサートの後で大酒を飲んでうっかりその愛用のギターを踏みつけて壊してしまったそうです。
早速、修理に出しましたが、ネックも折れボディも大破したギターは復元不可能との返事。代わりに、職人さんが、ブリッジに内蔵されたピックアップを取り外して、マーチンのN-20というクラッシックギターに取り付けることが出来るけれど、という提案を採ることにしたそうです。

ギターのサウンドホールの下にある大きな穴は、ウィリーの指が当たる部分で、長年の使用でボード擦れ落ちてしまったそうです。穴の回りのごみを取った後、ワニスを塗って保護しておりますね。そして、ボディの割れなども非常に丁寧に直しております。
そして、よく見ると色々な人のサインがボディに書かれていますね。

この修理の動画はパート2が有ります。興味のある方はご覧ください。
Repairing Willie Nelson's Trigger Part 2
面白いと思ったのは、ウィリーがギターの指板やフレットを張り替えさせない、という部分です。目で見てももかなり擦り減っるるのが分かりますが、それによるビビりや音のカスレを好んでいるのだとか。爺の頑固さでしょうね。

最後に彼の歌でも聞いてください。
Willie Nelson - Blue Eyes Crying in the Rain

歌詞を聞くと、切ないですねぇ。僕の持っていた<Red Headed Stranger>というアルバムに入っていた。このトロンとした甘いギターの音色はトリガー君でしょうか。将来、トリガー君は間違いなく何処かの博物館に寄贈されるのでありましょう。

さて、ウィリー・ネルソンというと、マリファナを長年常用していることで有名で、今までに大麻不法所持で逮捕されております。でも最近は彼の住んでいる州(どこだか僕は知らない)では解禁になったのか、彼が長年好んでいる大麻のブレンドを、売り出そうか、などと話しているそうです。ま、ジョークでしょうけどね。