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お知らせ

小熊賞50周年事業第1弾の原画展開催中

更新日:2017年04月26日

DSC06213-001小熊秀雄詩碑が常磐公園に建立され、さらに小熊賞が創設されてから今年で50周年となるのを記念する事業の一つとして、藤井紗和個展「焼かれた魚」が旭川市のギャラリーKIDS(7条8丁目買物公園、こども冨貴堂内)で5月17日まで開かれています。小熊秀雄賞市民実行委員会が企画し、こども冨貴堂が協力して実現しました。

藤井さんは1985年、旭川市生まれ。多摩美術大デザイン学科卒。現在は東京のデザイナー事務所で活躍されています。今回の個展のテーマ「焼かれた魚」は、旭川で才能を開花させた詩人小熊秀雄の代表的な童話として知られています。皿の上で身動きのできない焼かれた秋刀魚が、自由な故郷をめざし、無残な姿になりながらも、ひたすら海へと向かった話です。

藤井さんは、この作品で優れたデザイナーに贈られる2015年の日下潤一賞を受賞されました。

展示されているのは22点。クレヨンの一種のオイルパステルで描いた作品は、藤井さんならではの青と白色を基調とした深みのある色彩と、引っ掻くように描かれた線で、小熊秀雄の童話を繊細かつ大胆に表現しています。それぞれの作品には小熊の文章が併せて展示され、秋刀魚の切ない思いがしみじみと伝わってくるようです。 

DSC06193-001藤井さんは「この童話を書いた小熊秀雄という作家は、私の生まれ育った旭川に縁の深い詩人で、小学生の頃通っていた市民プールのある公園に小熊の言葉が刻まれた詩碑があります。しかし、大人になるまで作品を読んだ事がなく、家にあった小熊の童話をまとめた本で初めてその作品と出逢いました。暗く救いがないお話しで衝撃を受けたのを覚えています。ただ暗く悲しい中に、何かひっかかるものがあり、とても印象に残っていました」と話しています。

会場では、これらの原画を挿絵にふんだんに使った本『焼かれた魚』(税込1080円)と原画のポストカード(同150

円)も販売しています。問い合わせは、こども冨貴堂(0166−25−3169)へ。

第50回小熊賞選考経過

更新日:2017年04月04日

     
 【最終選考対象作品】(応募順)
 □岡隆夫『馬あ出せい』(岡山県、砂小屋書房)
 □山崎修平『ロックンロールは死んだらしいよ』(東京都、思潮社)
 □二階堂晃子『音たてて幸せがくるように』(福島県、コール・サック)
 □丁章『詩碑』(大阪府、新幹社)
 □清水あすか『腕を前に輪にして中を見てごらん。』(東京都八丈島、南海タイムス社)
 □山田亮太『オバマ・グーグル』(東京都、思潮社)

 
【選考経過】
  『馬あ出せい』―定型と叙事詩の結合。すでに完成された自己の世界を持つ、力量を感じさせる詩集だが、現在の我々に語り掛けて来るか、と考える時、疑問が残る。
  『ロックンロールは死んだらしいよ』―抜群のリズム感があり、短歌を詠む人らしく、一行の密度は高い。現在を書いているのだが、ロックがアクセサリー・ファッションになってはいないか。どこに向かおうとしているのか。なぜ書くのか。という必然性が明瞭でない弱点が指摘された。
  『音たてて幸せがくるように』―残酷な現場に身を置き、国家のまやかしの中で、どう日常を送るか。身近な普通の言葉で語られていて、共感できるが、詩として迫って来る力が弱い。1回目の話し合いの結果、以上の3点が選考から外れた。

  『詩碑』―在日として、一人で闘うとは、日本ではどういうことなのか。国家と対峙して言うべきことを言っている。強い言葉で突き出されるメッセージは、真っすぐ迫って来る、と評価する一方で、最も重たい言葉を注釈で示すことに対する不満の声もあった。注釈ではなく、作品で定義づけるべきで、そこを避けては現実と格闘していることにはならない、とする立場との違いが埋まらなかった。
  『腕を前に輪にして中を見てごらん。』―意外な言葉の結合という書き方の背後から絵が見えて来る。感性豊か、言葉の身体性のみずみずしさにあふれる作品なのだが、現代詩の枠組みに疑うことなく寄り掛かっているオバマ・グーグル分、社会が抜け落ちてしまっているのが弱点だ、という指摘があった。
  『オバマ・グーグル』―現代社会に対する批評性、痛烈な風刺が高く評価された。グーグルを逆手にとって、機械に置き換えられた、空疎で、ウソで固められ、次々と消費され失われていく言葉の身体性をどう取り戻していくか、という問題を検索を並べ拾い上げることで、言葉の置かれている現実をとらえている。文字通り、しゃべり捲っている。

  『詩碑』と『オバマ・グーグル』の二点の、どちらを選ぶか。最後まで激しい議論が続けられたが、『詩碑』は選考委員の評価の差を埋めることが出来なかった。一方、『オバマ・グーグル』は、その新鮮で実験的な試みと併せて、小熊賞の未来に発信する作品を送り出したいとの思いを重ね、全員一致で第50回小熊秀雄賞に決定した。(文責・石川郁夫 小熊秀雄賞市民実行委員会)


 なお、選考委員4人の選評は後日掲載します。


第50回小熊秀雄賞が決まりました

更新日:2017年04月04日

山田亮太 優れた現代詩集を選ぶ公募賞の第50回小熊秀雄賞の最終選考会が、41日午後3時から旭川市の旅館「扇松園」で行われ、旭川市出身、東京都在住の山田亮太氏の詩集『オバマ・グーグル』(思潮社)が選ばれました。

 今回は全国33都道府県・海外から91点の詩集の応募があり、選考会では最終候補作品6点の詩集を、旭川高専教授・石本裕之氏(旭川市)、詩人・アーサー・ビナード氏(東京)、名寄公立大学准教授・堀川真氏(名寄市)、詩人・佐川亜紀氏(神奈川県)の4選考委員が選考しました。

 小熊賞は1968年に旭川市で創設されて以来、50年の歴史がありますが、旭川市出身者の受賞は今回が初めてのことです。

  山田亮太氏=写真左=は1982年、旭川市生まれ。旭川東高、東京都立大卒。詩集に『ジャイアントフィールド』(2009年、思潮社)、今回受賞した第2詩集の『オバマ・グーグル』(2016年、思潮社)があります。ユニット「TOLTA」のメンバーとして、雑誌制作や舞台作品の演出も手掛けています。東京都調布市在住です。

  贈呈式は、513日(土)午後3時から旭川市の旭川トーヨーホテルで開きます。選考委員でもある詩人・エッセイストのアーサー・ビナード氏が記念講演します。参加費は1000円(会員500円)。終了後には、受賞者を囲んで懇親会も開きます。こちらの参加費は2000円です。

問合せは、実行委員会運営委員の吉木(09075177244)まで。

第50回小熊秀雄賞最終選考候補作品の発表

更新日:2017年03月21日

 今年度の第50回小熊秀雄賞には全国から91点の詩集の公募がありました。この中から1次選考で14点に絞り、さらに2次選考で最終選考候補作品として6点を選ばせていただきました。
 
最終選考会は、41日(土)午後3時から旭川市の旅館「扇松園」で当会会員に公開して行います。また、マスコミへの発表は3日(月)午後1時から旭川市役所で記者会見して行います。

 

 第50回小熊秀雄賞最終選考候補作品(応募順)

       

□岡隆夫『馬あ出せい』(岡山県、砂小屋書房)

□山崎修平『ロックンロールは死んだらしいよ』(東京都、思潮社)

□二階堂晃子『音たてて幸せがくるように』(福島県、コール・サック)

□丁章『詩碑』(大阪府、新幹社)

□清水あすか『腕を前に輪にして中を見てごらん。』(東京都八丈島、南海タイムス社)

□山田亮太『オバマ・グーグル』(東京、思潮社)

第50回小熊秀雄賞の応募 全国33都道府県・海外から91点

更新日:2017年02月10日

第50回小熊秀雄賞の公募が1月末で締め切られ、全国33都道府県・海外から計91点(前年89点)の応募作品が寄せられました。

 公募の対象は、2016年1月から12月末日までの間に刊行され、奥付にその期間の日付を発行年月日として持つ詩集(日本語によって書かれた詩のみ)です。

 応募者の居住地は北海道から沖縄まで全国にまたがっており、フィンランド在住(旭川市出身)の方の応募もありました。一番多かったのは東京の14点、次いで埼玉の12点、神奈川の10点で、北海道は7点でした。

 

最終選考会は4月1日

 応募作品は、小熊秀雄賞市民実行委員会によって絞った候補作14点から、選考委員による二次選考で最終候補作品を決定。最終選考会を、4月1日(土)午後3時から旭川市高砂台の旅館「扇松園」で会員に公開して選考します。

選考委員は、旭川工業高等専門学校教授の石本裕之さん(旭川)、詩人・エッセイストのアーサー・ビナードさん(東京)、 絵本作家の堀川真さん(名寄)、詩人の佐川亜紀さん(神奈川)の4人。5月13日(土)に旭川市で授賞式を行い、受賞者には正賞「詩人の椅子」1脚と副賞30万円を贈ります。

第27回しゃべり捲くれ講座を開催しました

更新日:2017年01月28日

DSC05844-001 小熊秀雄を「しゃべり捲れ講座」を、1月27日午後6時半から旭川市ときわ市民ホールで開きました。

 27回目となった講師は、小樽美術館館長の新明英仁さん。「小熊秀雄とその周辺の芸術家たち」と題して講演していただきました。

新明さんは1955年、札幌生まれ、旭川育ち。東北大学文学部卒。1980年に道立近代美術館学芸員となり、以後、道立旭川美術館、道立文学館などで学芸員を務め、2016年に定年退職されました。現在、嘱託で小樽美術館館長を務めていらっしゃいます。著書に、『アイヌ風俗画の研究』(中西出版・2011年)、『旭川の美術家たち』(旭川振興公社・2015年)などがあります。

 新明さんは、小熊の周辺にいた芸術家として画家の秋田義一、詩人の金子光晴、同じく山之口獏、歌人の斉藤史、画家の熊谷守一らを紹介。「小熊の周辺には、旭川時代から東京時代まで多種多様な芸術家たちがいた。それが小熊の創作活動への刺激になったことは十分考えられるが、小熊の作風への直接的な影響はあまりないのではないか」などと語りました。

第27回小熊秀雄を『しゃべり捲れ』講座のご案内

更新日:2017年01月14日

 「小熊秀雄を『しゃべり捲れ』講座」を、1月27(金)午後6時半から、旭川市のときわ市民ホール1階101号室で開きます。
 旭川ゆかりの詩人、小熊秀雄(1901〜1940)の作品や人となりをもっと市民に知ってもらおうと、小熊秀雄賞を主催する市民実行委員会(橋爪弘敬会長)が企画する市民講座です。
 27回目の講師は、小樽美術館館長の新明英仁さんです。新明さんは1955年、札幌生まれ、旭川育ち。東北大学文学部卒。1980年に道立近代美術館学芸員となり、以後、道立旭川美術館、道立文学館などで学芸員を務め、2016年に定年退職されました。現在、嘱託で小樽美術館館長を務めていらっしゃいます。著書に、『アイヌ風俗画の研究』(中西出版・2011年)、『旭川の美術家たち』(旭川振興公社・2015年)などがあります。
 新明さんは、「前回の講座で、小熊秀雄の画家としての魅力は話をしましたので、今回は交流があった人やすれ違った人から、数人の画家や文学者を紹介し、その広がりのある交流や背後にある当時の時代状況を見て行きたいと思います」と話しています。
 参加費は500円。テキストとして実行委発行の「小熊秀雄詩撰 星の光りのように」を使います。当日会場でも販売します。税込1000円。
 問い合わせは、実行委事務局(8条通6丁目の6 あさひかわ新聞内 、tel0166−27ー1577)へ。

小熊秀雄・朗読会を開催

更新日:2016年11月22日

 旭DSC09913川ゆかりの詩人、小熊秀雄の作品を楽しむ朗読会「秋の詩(うた)2016」を11月14日夕、「じゃずそば放哉」(旭川市6の7ノムラビル1階)で開きました。
 市民にもっと小熊の作品に親しんでもらおうと、小熊秀雄賞市民実行委員会(橋爪弘敬会長)が四季に合わせて企画開催しており、今回で14回目となりました。
 市民6人が、市民実行委が編集・発行した小熊秀雄詩撰「星の光りのように」の中から、2〜3編の詩を朗読。参加した45人が、コーヒーとケーキを味わいながら静かに耳を傾けました。
 旭川工業高校の放送局で活動する1年生、中村怜奈さん、斎藤京弥君、村山裕篤君の3人は、緊張した様子でしたが、若者らしい清々しい声で聴衆を引き付け、大きな拍手を浴びました。
 初めて小熊の朗読会に足を運んだという五十嵐千枝子さんは、「みなさんの朗読を聞き終わったとき、なぜか懐かしい思いでいっぱいになりました。そして、母を思っていました。不思議なことですが、きっと朗読の力なのでしょうね。これを機会に朗読の奥深さを楽しみたいと思います」と話していました。
 次回の小熊秀雄・朗読会「冬の詩(うた)」は、来年2月か3月に開く予定です。

小熊秀雄を『しゃべり捲れ』講座に村田裕和准教授

更新日:2016年11月04日

 「小熊秀雄を『しゃべり捲れ』講座」が10月22日夜、
旭川市のときわ市民ホールで開かれた。
 旭川ゆかりの詩人、小熊秀雄(1901〜1940)の作品や
人となりをもっと市民に知ってもらおうと、小熊秀雄賞
市民実行委員会(橋爪弘敬会長)が不定期に企画開催
していて、今回が26回目。会員ら20人が集まった。
 講師は、北海道教育大学旭川校の村田裕和准教授。
 大正から昭和初頭にかけての時代、アナーキズムに
魅かれた詩人に興味を持って研究しているという
村田准教授が「小熊秀雄とアナーキズム詩人たち
―『沈黙』と『苦痛』の表現をめぐって―」と題して
爐靴磴戮蠏った瓠 
 村田准教授は、プロレタリア文学はマルキシズムと
見られがちだが、マルキシズムとアナーキズムの
違いはあまり理解されていない。小熊が多彩な作品を発表した
時代は、ダダイズムも含めて「イズムの時代」だった。
ある研究者は、その時代を「精神の解放区だった」と
表現している、などと説いた。
 その上で、小熊と同時代を生きたアナーキズム詩人たち、
萩原恭次郎、岡本潤、伊藤和の詩と小熊の詩に通じる精神と、
異なる表現などを独自の視点を交え、一時間余りにわたって解説した。

第26回小熊秀雄『しゃべり捲れ』講座のご案内

更新日:2016年09月30日

 「小熊秀雄を『しゃべり捲れ』講座」を、22日午後6時半から、旭川市ときわ市民ホール2階会議室で開きます。旭川ゆかりの詩人、小熊秀雄(1901〜1940)の作品や人となりをもっと市民に知ってもらおうと、小熊秀雄賞市民実行委員会(橋爪弘敬会長)が企画する市民講座です。
 26回目の講師は、北海道教育大学旭川校の村田裕和准教授です。1975年生まれ。立命館大学大学院修了。著書に、大杉栄やその仲間たちと文学者との交流を研究した「近代思想社と大正期ナショナリズムの時代」(2011)があります。
 村田さんが「小熊秀雄とアナーキズム詩人たちー「沈黙」と「苦痛」の表現をめぐってー」と題して講演します。
 村田さんは、「1930年代、小熊はマルクス主義の陣営に進みますが、その表現の『根っこ』は政治的なイデオロギーにあったのではありません。今回は、『沈黙』や『苦痛』の表現をめぐって、同時代のアナーキズム詩人たちの詩と比べながら小熊の詩の魅力を探ってみます」と話しています。
 参加費は500円。テキストとして実行委発行の「小熊秀雄詩撰 星の光りのように」を使います。当日会場でも販売します。税込1000円。
 問い合わせは、実行委事務局( あさひかわ新聞内27―1577)へ。