2006年07月02日

『SAFEST PLACE』が大のお気に入りである。

もうそういうことはわざわざ書かなくてもいいかもしれない。
しかし、今一度、つけ加えたい。
『SAFEST PLACE』は「未完成」を最大の魅力にしていた倉木麻衣さんがたどりついた一つの頂点、一つの「完成」されたものである。

   ●

この『SAFEST PLACE』は現在進行形の歌詩で綴られている。
そのことはこの前の日記で書いた。

しかし、果たしてそれだけだろうか?

   ●

この歌詩で気になる点を、ブログ『倉木麻衣の詩に想う』さんは次の3点あげている。

<(1)結局、「君」は気づいたのか、気づいてないのか?
 (2)主人公は男か、女か?
 (3)「You can look at yourself and see the truth」の意味は?>

   (「第4回『SAFEST PLACE〜あんた気づいてんの!?』」より)

『倉木麻衣の詩に想う』さん
http://saysay.blog71.fc2.com/blog-entry-6.html


この中で、(1)の疑問は、

<どうやら「君」は気づいたことと、気づいてないことがあるようです。>

(2)は

<私はこの主人公が男か女かは分かりませんが、結局どっちでもいいのでしょう。
中性的なこの表現が、幻想的なこの曲によくマッチしています。>


(3)は、

<私は、僕の「真実」が、君にとっても「真実」であってほしい、という気持ちを歌ったのだと思いました。>

と、書かれている。
(強引に文中から数行を引用しています。全文を読んでいただくほうが、『倉木麻衣の詩に想う』さんの意図を汲み取れると思いますので、是非そちらを読んでいただければと思います)

   ●

では、ぼくの考えはどうだろうか。
『倉木麻衣の詩に想う』さんが取り上げた3点に絞れば、

(1)は「君」が気づいたことと、気づいていないこと、そこに何らかの区切りがある。
(2)は女性。
(3)はそのこと自体が、この歌の事実を表している。

そんなふうに思うようになった。
(「思っていた」と言うと嘘になるので、「思うようになった」にする)

なぜそういうふうに思うようになったのか。

実は、最初は、『倉木麻衣の詩に想う』さんと同じようなことをぼんやり思っていた(と思う)。
だけど、天邪鬼なぼくは、『倉木麻衣の詩に想う』さんが書かれていることを読んで、少し心にうなずけないものが残った。
そして、そのことを考えていくと、一つの場所に出ることになった。

『SAFEST PLACE』が表現している場所、それはぼくも思いもよらない場所だった。

(以下、ここからは一度も『SAFEST PLACE』を聴いていない人には見てほしくないので、ここからは「続きを読む」に書きます。ここから先を読んでしまうと、『SAFEST PLACE』のイメージがきっと固定されてしまうと思うので)


(続き)

最初は、『SAFEST PLACE』のことで書き足りないことは次のことだけだった。

(A)最初の「♪たったひとつ」の「つ」の歌い方がとっても好きだ。

(B)この曲には倉木麻衣さんのコーラスワークの完成型がここにある。


大きく言えば、この2つ。

(A)の「つ」の歌い方はただの僕の趣味。
だけど、これほど、「倉木麻衣節」を目の当たりにしたのはいつ以来だろう。
この「つ」の歌い方(=音)は、倉木麻衣さんしか表現できない。
きちんと発音しながらも、微妙に揺らいでいる。
それは、アルバム『Delicious Way』の

♪うるおして満たしてよ〜

の「うる」に負けるとも劣らない。
「倉木麻衣節」炸裂の一瞬であろう。

この表現はだれにも真似できない。
この1音だけでも、この楽曲は倉木麻衣さん独自のものだと言える。

   ●

そして、(B)。
この曲の倉木麻衣さんのコーラスワークは見事である。
今までいろんな曲で聴いたことがあるメロディのコーラス部分があったりするが、
そのすべてがここに収めされているのではないだろうか。

歌は後半になっていくほど、倉木さんのコーラスは多くなる。

「これはいったい何回倉木さんは録音したのだ」

そう、うなってしまうほど、倉木さんの声が重ねられている。
その一つ一つの声を探すだけでも結構楽しい。

   ●

最初、この曲が収められているシングル『Diamond Wave』は、タイトル曲しか決まっていなかった。
しかもそのタイトル曲しか決まっていない期間が、他の曲と比べ、かなり長い期間あったと思う。

これはぼくの推測だが、倉木麻衣制作チーフのみなさんは、このシングルの2曲目に『SAFEST PLACE』を入れることをあきらめかけたのではないか。

今日で終了したと思った録音が、次の日には倉木さんから「ここにもこういうコーラスを入れたい」という申し出がある。
そういう日が何日も続き、「これでOK」とはならなかったのではないだろうか。
その結果、ここまでゴージャスな倉木さんのコーラスがてんこ盛りの楽曲になったのではないか。

そんなふうなことを思うくらい、この『SAFEST PLACE』のコーラスワークは凝りに凝っている。練りに練られている。

途中には、マライヤ・キャリーさん風のコーラスがあり、違うところには、倉木さんの『You look at me〜one』を感じれるところあったり(でしたっけ?)、すごいすごいと驚くしかない。

もう「未完成」ではなく、「完成」されている。

   ●

そんなことだけでも、この『SAFEST PLACE』はぼくの中では大名曲だった。
しかし、そこにある事柄がつけ加わった。
それは、『倉木麻衣の詩に想う』さんを読んで、見えてきたこと。

倉木さん、この曲は、『I sing a song for you』の続きの歌ですね。

   ●

『倉木麻衣の詩に想う』さんが指摘したこと。
そのすべてが、『SAFEST PLACE』は、『I sing a song for you』の第二章の楽曲だということで納得がいく。

まず、『倉木麻衣の詩に想う』さんが指摘した(1)。
「結局、「君」は気づいたのか、気づいてないのか?」。

確かに、<君>は最初は気づいているのに、歌詩の後半になると、気づいてほしいとなる。

♪君だけは気づいてくれた
   ↓
♪気づいてほしいの

   ●

ぼくは最初、これは<声>に出しているかどうかが関係しているのじゃないかと解釈していた。

最初は、<僕>が<声>に出しているが、その<声>が小さいものだった。
だから、<君>しか気づいてくれなかった。
後半は、<声>に出していない。

♪胸の奥

のことだったからだと。

しかし、<声>に出しているか、<胸の奥>に留めていることかの違いだけか。
それは一つの答えになっているようだけど、ぼくにはすっきりしないものが残った。

   ●

(2)の「主人公は男か、女か?」。

倉木さんのこの歌詩は紛らわしい。
しかし、倉木さんは今まで、歌詩の途中で、「僕」の気持ちを「君」に言わせたりしたことはないのではないか(と思う)。
男か、女か、そのどちらかははっきりとは書かれてはいない。

しかし、一つわかることがある。
それは、ここの登場人物の<僕>が自分の気持ちを話し言葉で語ったところ。
その場所は、たった一つのフレーズだけ。

♪そうやっとたどりつけたの my safest place

   ●

(3)の「『You can look at yourself and see the truth』の意味は?」。

この1行をヤフーさんで翻訳すると次のような意味と出た。

<あなたはあなた自身を見ることができて、真実がわかることができます>
   (「Yahoo!翻訳」さんより)

「Yahoo!翻訳」さん
http://honyaku.yahoo.co.jp/transtext


ここでわかるのは、「あなた」はわかるということ。
つまり、『SAFEST PLACE』で歌われている<君>だけがわかるということ。

<僕>には<君>がどう思っているかどうかは書かれていない。

これはどういうことか。

『倉木麻衣の詩に想う』さんが指摘した(1)に戻ることになる。

<僕>は<君>が気づいてくれたことを知っている時がある。
しかし、<僕>は今では<君>が気づいてくれているかどうかわからない状態になっている。

それは、<君>は<君>自身を見ることはできるが、<僕>は<君>を見ることができない状態になっている、ということではないか。

   ●

『SAFEST PLACE』が持っている謎。
その謎は、誰もが聴き逃しているところに鍵がある(と妄想している)。
それはどこか。

それはここ。
この『SAFEST PLACE』の1行目である。

♪My tears めぐり来る季節(とき)よ

もう思い出せるはず。

『Can't forget your love』
   ↓
『Time after time 〜花舞う街で〜』
   ↓
『I sing a song for you』

このすべてはつながっている。
そして、そのつながった線の先に、今一度、『SAFEST PLACE』が生まれた。

   ●

なぜ、最初は<君>が気づいてくれているのに、後半では気づいてほしいとなっているのか。
なぜ、「そうやっとたどりつけたの」と誰かに語りかけるように、歌うフレーズがあるのか。
なぜ、<君>は<君>のことがわかるけど、<僕>は<君>のことがわからないのか。

すべての答えを解く鍵は、ここにある。

『SAFEST PLACE』は『I sing a song for you』の続きの歌である。

   ●

謎はすべて解けてくる。

なぜ、

♪Singing

なのか。

なぜ、

♪My Tears

なのか。

なぜ、

♪想い強くして 君に心伝う声を

なのか。

   ●

最初、この『SAFEST PLACE』を聴いて、ぼくはなぜ泣ける気分になったのか。
その謎も解けた気がした。

倉木さん、この曲は「愛」の歌でもあるけれど、「祈り」の歌でもあるのですね。

目に見えないものに対して心を込める。
そんなことの大切さを、またもや思い起こさせてもらいました。

ありがとう、倉木さん。

そして、完成まで根気強く待ってくれた(違うかな?)倉木麻衣制作チームのみなさんも、この作品を世に出してくれてありがとうございました。

   ●

『I sing a song for you』はピアノ一つだったから、まさか、こういうつながりがあるなんて、想像もしないことだった。

う〜ん、そら泣けるわけだ。

(とは、ぼくの妄想なので、どうかみなさん《倉木さんも含めて》、無視してください)


(19:51)

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この記事へのコメント

1. Posted by うぃん   2006年07月02日 23:00
『Diamond Wave』がアルバムタイトルになって
アルバムに対する期待度購入意欲が減少した うぃんです
今までにないパターンでシングル曲をタイトルにするって事は
この曲に自信を持ってるっちゅう事
他にタイトルに成りうる曲がなかったっちゅう事
まぁタイトルで期待度下がったのは初めて・・・

2. Posted by うぃん   2006年07月02日 23:12
『SAFEST PLACE』そんなに良いですか田熊さん
おかげで『Diamond Wave』のアルバムやなくシングル欲しくなった
『SAFEST PLACE』って結局買わな聴かれへん曲やからねぇ
こう思った時点で田熊さんの策略にハマってますかぁ
まぁアルバムに入ってる可能性もあるし
『Diamond Wave』入れずに『SAFEST PLACE』いれてくれないかなぁ

3. Posted by yoko.5    2006年07月05日 00:11
はっきり言って、この曲は分からないです。
曲を聴きながら田熊さんの文章を読んでいたら、鳥肌が立って涙が滲んできました。
麻衣さんの声がとても美しいのですが、映像が見えて来ないのですよ。
今年のツアーは、既に数ヶ所チケットを確保したので、"SAFEST PLACE”を生で聞けることを楽しみにしています。そうすると、もしかしたら印象が変わるかも知れません。

因みに一番映像的に美しい曲は"Loving You・・・"の真っ赤な夕日でしょうか。

アルバム"DIAMOND WAVE"に"Diamond Wave"が収録されていないってのもあり!?

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