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『サイは投げられた。』
『ブルータス、お前もか』
などの名言!?
で有名なカエサルの著書です。
ローマ共和国の防衛のため、蛮族を統治するべくガリアでの記録を綴った内容。

『ローマ人の物語』(塩野七生)で名文と絶賛されていたので、読んでみました。
さすが岩波文庫だけあって非常に読みづらいです。
おそらく原文(ラテン語)が名文なのでしょう。

この本を読んでいて、つくづく感じたのは、

「カエサルは、ある日突然、ローマの皇帝※に躍り出たのではない」ということです。
(当たり前だ)
(※実際はその一歩手前)

ガリア地方において、ローマ兵をどのように配置して敵を撃破するか。
兵糧の確保の手配。
軍の行路の開拓。
会戦後の敵との交渉。
統治の方法の徹底。
などなど

綿密な計画を立てて指示を出し、小さな成果を積み重ねていった結果として、
腐敗したローマ共和制を改革し、ローマ帝国を打ち立てるという
政治制度の壮大な大転換を実現していったわけですね。

壮大な計画を念頭に置きつつ、いま目の前にある課題を確実にこなしていくこと。

これに尽きると思いました。

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カエサルが暗殺されたフォロ・ロマーノ(2007/09/30撮影)

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カエサルが暗殺され、火をつけられて灰となった場所