ぼちぼちと2

生活や人生設計に間接的にかかわる防災や地球科学のおはなし

     ・・・でも毒にも薬にもならないお話が中心です。通勤途上の暇つぶしにご利用ください。

『唯一生き残るのは変化できる者である』 チャールズ・ダーウィン

民-民の見積

公共事業系は高くて、民間ビジネスは安い、と受注者側は漠然と考えています。だからコンサル業は公共事業でないと成り立たないのだ・・・と。ですが、必ずしもそうではないようです。

公共事業(コンサル系)の単価は人件費で、人件費にはそれまでの学習・労力・費用・経験などの要素が入っています。単位は、人日ですから「時間」です。数量0だとゼロ円なのでグラフに書くと、原点を通ります。土の強度に見立てると「砂」です。

mitumori13グラフの例では、5万円/箇所です。

一方、民民では、数量によって変化するのは「処理時間」だけなのですが、その仕事ができるに至る様々な経費は「基本料金」に含まれます。このため、仕事を依頼した時点で、どっかーんと費用が発生しますが、数量が増えたとしても激増はしません。土の強度に見立てると「粘性土分が多い中間土」ということになります。基本料金部分は、粘着力相当ですね。

グラフの例では、2万円/箇所+基本料金200万円です。

機器のリース屋さんのリース料は、民民方式となっています。15000円/日と書かれていても、実は整備料等の名目で基本料金が約30万円かかっていたりします(地下レーダーがそうでした。基本整備料27万円、日割り単価1万2千円、往復送料2万円)。2日ほど借りようと思って、3万円かな?と思って待っていると、33万円の見積もりが来てびっくりしますが、それが当たり前なのです。

公共事業系は、数量が多いと利益がたくさん出る(数量依存性が高い)。数量が少ないと損が立つ。

一方、民民系は、数量が多くなっても受注額はあまり大きくならないが、件数が増えると利益がたくさん出る(件数依存性が高い)。

ということになります。

この基本料金部分は、仕事を依頼するときの「敷居の高さ」に相当するため、件数を増やそうと思えば低くしないといけないし、あまり低くしすぎると忙しくても儲けが出ないということになります。

数量が1つ増えるときの経費の計算は容易です。ところが、その仕事ができるに至ったことを基本料金に組み込むことは意外に難しい。機械経費などはまだわかりやすいほうですが、専門教育をうけたことや、経験を積んできたことなどは、難しい。でも日本でもシンクタンクなどの費用はそうなっているようですから、真似をしましょう。 

若い人たちが会社経営を担っていく時代への転換期になりました。

経営者と従業員の性質的な違いは何かといえば、従業員は「知って満足・できて満足、安住の地でゆったり」でも成り立つわけですが、経営者は「儲ける仕組みまで作って少し満足、でも次の仕組み作りにすぐ動く、満足する間などないし、安住する場所もない」ということに喜びを感じる人です。だから、従業員が年取って経験積んだだけでは、経営者になれない(なることが良いというわけではないですし)のは当たり前なのです。 

だれかが、経営者資質に変態(科学用語です)してもらえばよいことです。 

ホームページリニューアルの意味

ホームページは1995年ごろから作成し、先行者利益をたくさん頂戴しました。大手企業のように、エライサンの許可をもらわないとコンテンツを出せない弱点を、弱小企業は突いていくことができたからです。弱小企業にとって、HPは営業そのものです。名もない、コネもない技術者がこれまでビジネスが継続できたのはHPのおかげといっても言い過ぎではありません。

当社のHPは約20年間私が作成していました。HP作成を外注される会社のほうが多いと思いますが、大きな会社が営業を外注しないのと同様に、小さな会社がHPを外注する意味はありません。仕事のコアそのものだからです。

ただ、時代は変わってきて、若い人たちがスマホで情報をとるようになったことや、これからの時代を担う若手が自ら、自社の強み・弱みを知って、商品の品ぞろえを整えるという行為をしなければならなくなりました。ということで、私はHPからは引退です(ブログは当分続けるのだろうと思いますが)。

今回のHPリニューアルで、公共事業系の広報はほぼなくなりました。ある程度、当社の存在そのものは周知されるようになったので、必要がなくなったというところです。それに代わって、民-民ビジネス(BtoBとBtoC)に力を入れるようになりました。以前はそれがビジネス化できるとは思えませんでしたが、いまは小さな可能性が見えてきています。

少なくともいま30代の人たちが、建設コンサルタントで一生飯を食うとすれば、大きな時代の変化が待っています(私は関係ない可能性があります)。公共事業系でいえば次のようになるはずです。

1.制度で守られた設計・施工分離はなくなる→コンサルが不要になる
 DB・ECIは国交省の悲願だと思います。地質調査業業界やコンサルタンツ協会は、これを死守するために毎年陳情し、天下りを受け入れ・・・という努力をしていますが、国内ではよくても、この方法だと日本の建設業・建設関連業が海外と競争できないくらい弱体化してしまいます。強くするためには、設計・施工分離をなくすのが最初にすることでしょう。

2.問屋型コンサルが不要になる
 コンサルが不要になるといっても、それはコンサル会社が不要になるだけで、コンサルタントが不要になるわけではありません。むしろ重要性が増す可能性のほうが高いです。コンサルタントは施工側に何らかの形で取り込まれ、活躍の場所ができるはずです。いままで、元請け企業にいて、外注管理をしていた「問屋」のようなコンサルタントは淘汰されます。IT革命のときに問屋が淘汰されたのと同様です。

3.コンサルタントの中の選別が始まる
 DB・ECIで必要なコンサルタントは、自分で仕事ができるコンサルタントです。別の専門家とコネのあるコンサルタントではありません。直接雇用形態だからです。現在のコンサル業界の構成で行けば、主に下請け側にいる人なのかもしれません。とはいえ、問屋型の人でもすぐに皆さん対応してくるでしょうから、そこで差別化が必要になります。

当社がここ数年、高価な機器を導入し続けているのは、差別化のための武器を調達しているという位置づけです。口だけで仕事をするコンサルタントは、たぶん重宝されません。差別化が難しいからです。プロジェクトチームに入って外注管理するような人はいりません(プロジェクトチーム自体が外注部隊ともいえるので)。エビデンスをとってこれたり、自分で手を動かして成果を出せる人だけがコンサルタントとして生きられます。そのためには、差別化された武器が必要です。

日本技術士会(大コンサルのボスが会長)や、地質調査業協会、建設コンサルタンツ協会などは、必死で設計・施工分離を維持しようとされると思いますが、たぶん押し切られると思います。競争の世界で、不合理なものは生き残れません。 

駆け込みホットライン

技術士資格の更新制度について、事情通のかたがおっしゃったのは、「駆け込みホットライン」の影響だとのことでした。

駆け込みホットラインという言葉を初めて聞いたので、検索してみたところ10年近く前にできていた制度でした。

「駆け込みホットライン」の開設について 平成19年4月2日
− 建設業法違反通報窓口 − 
建設業者の法令違反への対応を強化することにより、建設生産物の品質を確保するとともに、技術と経営に優れた企業が伸びることができる環境整備を図るため、平成19年4月1日付けで各地方整備局等に「建設業法令遵守推進本部」を設置し、関連情報収集のために「駆け込みホットライン」を開設したので、お知らせいたします。

主に、建設業法違反の通報となっていますが、建設コンサルタントの通報が多くあるそうです。具体的には、中小コンサルの名義貸し問題で、とても投書が多いそうです。

名義貸し問題を防ぐために更新制度を必要としている、という説明でした。

ただ、以前沖縄で発覚した大量名義貸し問題は、ひどい結末を迎えました。私が、技術士を職業独占資格にすべきと強く思い始めたのも、この事件がきっかけでした。刑事罰がないとダメ、と思ったのです。

meigigasi3沖縄の建設コンサルに、本土の技術士が名義を貸して建設コンサル登録をしていました。本土の人の名義だと「常勤でないこと」が丸わかりだったのです。沖縄に限った問題なのではなく、沖縄は発覚しやすかっただけでした。

摘発されて、大量の指名停止が発生したと記憶しています。

技術士の名義貸し
http://blog.livedoor.jp/ohta_geo/archives/51842064.html 

そしてその解決方法は驚くべきものでした。本土で名義を貸していた技術士の自宅を「支店」にしたのです。

そうなると、支店に常勤していることになり、合法化されてしまいました。名義貸しが合法的にできる方法を、不良技術士が作ってしまったのです!

TECRISの業務実積にしても、ほとんど業務に携わっていない人の名前まで登録して、「類似実積」「同種実積」を増やすということが常態化されています(当社のような零細企業ではそんな真似はできませんが)。

逆に、実際に仕事の大半をやっている外注さんは「黒子」になって、名前を表に出すことができません。 実際にTECRIS記録を見て、「こんな仕事やった記憶ない」という人がいるのも事実ですから、TECRISでも名義貸し的なことが行われているということなのでしょう。(大手になればなるほどその傾向は強くなるんじゃないかと妄想しますが、証拠はなく、単なる想像です)

syobun5業務独占資格化すれば、「個人」が評価対象になります。団体ではありません。自分に傷がつくような真似はできなくなります。赤信号はみんなで渡れば怖くないらしいですが、一人で渡ると怖いのです。

国交省には、駆け込みホットラインのほかにも、ネガティブ情報等検索サイトがあります。過去の行政処分歴が検索されるサイトです。

一級建築士などは職業独占資格なので、違反をすると公に晒されます。技術士が氏名と罪状を晒される仕組みはありません。

「会社」という団体では平気で法や制度を犯せても、「個人」ではできないだろう、と思います。

DB,ECIの今後の動向

昨日の技術士資格の更新制度は、実はあまり大きな問題ではありません。(たぶん既定路線でしょうし)

kannjikai1それよりも、DB,ECIの方がはるかに大きな話です。

DBは、デザイン・アンド・ビルドですから、設計施工一括発注のことです。

ECIは聞きなれない用語ですが、アーリー・コントラクター・インボルブメントのことで、「設計段階から施工者が関与する方式」です。

いずれも、設計施工分離で守られていた建設コンサルタント業界にとっては大きなインパクトになるものです。日本技術士会のボスは、ずっと大手建設コンサルタントのボスです。建設部門が半数以上を占めていますから、建設系のボスが会長になるのはおかしくありませんが、なぜかゼネコンではなくコンサルなのです。(噂によると来年度もコンサルのボス)

おそらく、日本技術士会は、DB・ECIの本格導入に反対すると思います。

しかし、護送船団式の業界がどんなに弱かったかは金融業界・農業業界を見れば明らかです。世界的な時代の流れに乗り遅れることこそがリスクなのだと考えれば、本来は早期導入・促進を求めるのが本来のあるべき姿だと思います。

10数年前に韓国の建設業界で聞いたのは、プロジェクトがあるとゼネコンが中心となってプロジェクトチームが組まれる。そのメンバーの中に、測量・地質調査・コンサルも「一本釣り」で入る。案件が受注に失敗したり、受注できて竣工すればそのチームは解散。この方式なので、建設関連業に大企業はなく、個人企業的な人が多い、とのことでした(詳細に確認したわけではありません)。

IMFが入ったあとの韓国は、アメリカ方式になったとのことですので、上記の形がアメリカン・スタンダード、グローバル・スタンダードなのでしょう。

日本の大コンサルにとっては、こうなってしまうと困ると思います。(見越して困らない仕組みを作り上げているかもしれませんが)

当社は全く困らないし、むしろそうなったほうが技術士の職業独占資格化が早まり、個々の技術士の力量が向上すると思えますので推進してもらいたいと思います。

ECIについては、下記のような記事があります。

改正品確法の施行で重要さ増す基本設計

「何故更新制度ができないのか?」by国交省

技術士会建設部会の幹事会で聞いた話です。

kannjikai1技術士資格に更新制度ができるだろうという話は、昨年度末くらいに何度か書いた記憶がありますが、技術士会の中に反対があってなかなか前に進んでいないようです。

そして、国交省から「何故更新制度ができないのか?」と尋ねられたそうです。

弁理士、中小企業診断士には更新制度が導入されたそうです。話によると、この2つの資格の更新制度導入は「成功例」なのだそうです。それ以上の情報はありませんが。

現在、施設点検業務などで民間資格の採用がいろいろ決まってきています。民間資格は、話の上では技術士の下位の資格となる、ということになっています。しかし、民間資格は、すべて更新制度があり、さらに国交省で活用できるようにするため講習会では「試験」を実施することになったようです。たしかに地すべり防止工事士の更新講習でも、昨年初めて試験がありました。

更新制度があり、更新時に試験があるということは、その有資格者の「現在の」技術力が、それなりに担保されているということになります。おそらく実務で重要なのはそこです。

技術士は、終身資格なので、資格取得後サボっていても「技術士先生様」です。現在の技術力が担保されていません。発注者としては活用しにくい資格です。

それと同じ幹事会で、国交省との意見交換会の情報もありました。

その中に「技術士の更新制度を制度化するための国への依頼」というテーマが例として出されていました。これは国側が提示したもののようです。

国交省は「更新制度ありき」でものを考えているのは確実です。

話によれば、建設部門の技術士は更新制度を肯定的にとらえているそうです。他の部門、あまり技術士資格の恩恵にあずかっていない部門で、「めんどうだ」という反対があるそうです。
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