ぼちぼちと2

     生活や人生設計に間接的にかかわる防災や地球科学のおはなし

     ・・・でも毒にも薬にもならないお話が中心です。リモートワークの気分転換にご覧ください。

     『唯一生き残るのは変化できる者である』 チャールズ・ダーウィン

誰が環境破壊者なのかよ〜く考えてみよう

環境を良くしましょうという言葉は綺麗です。それに対して物申すと10倍返しを食らいます。

でも、自分が住んでいるところ、住んでいる街で行われた開発がどんなものだったのかを一通り知っておいたほうが良いと思います。人々が、都市に集まってきて仕事をして、家族を創り、幸せに暮らすためには、これほど山を切り開く必要があったのです。そしてこの開発の仕事も経済社会の発展に寄与しました。

宝塚市内の開発
たからづか36

高槻市内の開発
たかつき6

三田市内の開発
さんだ35

京都市内の開発
おおえ34

こういう開発によって都市気候が変化するのは当然です。災害が増えるのも当然です。人間の方から災害発生源に近づいているのですから。土砂災害だって発生しやすくなるでしょう。洪水災害などは流出係数が激変しますから増えて当たり前です。コンクリートやアスファルト張りは熱を持ちますから、暑くなります。だから、地球規模の気候変動で災害が増えた論や、地球温暖化で暑い論は眉唾です。

かくいう私もそうやって山を切り開いて環境破壊されたところに住んでいます。土のかわりにコンクリートやアスファルトで覆われた地域は、疑いなく環境破壊地域です。でも、その時代には、それをする価値があったのでしょう。しらんけど。
おおたじお38

これらは、埼玉大学の谷先生がつくられた今昔マップで無償で見ることができます。

こういった大規模開発で創られた場所に住んでる人が、周辺の他人の土地に何かが行われるのを反対されます。反対するのは自由ですが、「自分がそれを反対すること」について、どんな客観的正当性があるのかを整理してから仕事を依頼してください。整理されていない方は、単なるヒステリーで言われている可能性があり、それに巻き込まれるリスクがあるのです。そういう人は、損害賠償請求されそうなヤバイ状況になると、相談した相手に責任を押し付けて真っ先に逃げられます。整理できない方は、少なくとも弁護士さんに相談されてから声をかけてください。

防災士の役割は専門家と住民との間にある

防災士が増えているという記事がありました。

防災士10年で4倍増 石川県内 行政と地域の連携強化

私の記憶では、防災士資格は阪神・淡路大震災を経験した兵庫県が、貝原知事の肝いりで創ったものだったと思います。2003年ごろに有資格者が生まれたと記憶しています。

当時の時代背景は、小泉純一郎氏の郵政民営化論が、既存の特定郵便局長の会(大樹の会)と闘っていたころです。生き残りをかけた特定郵便局長が、「地域の郵便局は防災拠点である」ということで次々と防災士となりました。私の中高の同級生も特定郵便局長ですが、防災士です。

郵政民営化により存続の危機を迎えた特定郵便局長たちが、自らの存在理由を「地域の防災拠点」に求めたわけです。破綻した日本の林業が、「公益的機能」で存在意義を主張し始めたのと似ています。

たしか、第一号の防災士も特定郵便局長だったような記憶があります。初期段階では、特定郵便局長の比率がとても高かったはずです。いま、防災士のなかの特定郵便局長さんがどの程度活躍されているでしょうか?防災士の総会に一度NPO代表で参加させていただいたことがありますが、郵便局の存在はもうわかりませんでした。

講習費が6万円くらいかかったようで、「たっけー」と思いました。いまは自治体が補助を出して、ほぼ無料で資格がとれるような地域も多いようです。兵庫県では無料です。
ぼうさいりーだー22

防災の普及啓発のために防災士が多く生まれるのは結構なことだけれど、言うても特定郵便局長のような、非専門家が、講義を聞いてちょっとだけ実践講習をしたところで、専門家になれるとはとても思えないがなぁと思ってみていました。下記は兵庫県のカリキュラムですが、こんなビッグネームの人たちの講義を聞いて、実戦に役立てられる人などまずいませんから。
ぼうさいりーだー21

ただ、ベクトルとしては社会の防災力が増す方向には違いないので、文句を言う筋合いではありませんでしたので、どの程度のレベルで専門家と連携できるのだろうか?という思いで見ていました。

いまは多くの防災士のかたと知り合いになり、彼らが専門家と住民との間を取り持つ重要な役割となっていることがわかっています。いわゆる専門家は、仕事や研究として防災と向き合っているので、一番大事な住民との接点がとてもおろそかです。

その弱点を知っていたのでNPOや技術士会の活動を通じて、助け合い系ボランティア団体との付き合いをしましたが、彼らのエネルギー量は凄まじく、いわゆる専門家ではとても同じような動きができないことがわかりました。

私が、防災教育や防災訓練にあまり興味を持たないのは、それができる能力がないことをこの時に実感したからです。できないことをできるようにするのは、大変です。だからその努力は辞めました。今は、住民との接点が必要になれば、知り合いの防災士さんを通じてできるチャンネルがあるので、特に問題ありません。

(地盤品質判定士は、もう少し専門家よりですが、住民との距離は大きく、実際に相談案件を持ったら戸惑う人が多いと思います。私は戸惑わなくなるのに、15年くらいかかりましたから。)

防災士さんに対して心配なことが一つあります。それは補償問題です。地域の消防団が災害の時に亡くなる事例が少しありますが、彼らは非常勤の公務員扱いだったと思います。防災士はそういう身分がありません。

それでも「地域の防災リーダー」と言われているがために、消防団の人と同じように果敢に動かれる可能性がありますので、災害時に自分の身より他人を助けることをして亡くなったり、ケガをしたりする方が今後出てくると思います。

行政は、地域の防災を「タダで」かなり防災士に頼っている部分があると思いますので、この種の補償について準備しておいてほしいと思います。

逆に、地盤品質判定士に対しては、行政の関与を小さくしてほしいと思っています。地盤品質判定士は、行政が制度上見逃さざるを得ない住民に対して手を差し伸べる人なので、行政と組み始めると、見逃される人たちは、いつまでも見逃されたままになります。便利に使いたいのであれば、地域の企業に手伝ってもらってください。

最近の地盤品質判定士に対する行政の働きかけを見ると、「一番大変で責任重大で非難を受けるおそれのある住民との接点」を自らやりたくないので、判定士に肩代わりさせようとしているように見えます。ケツは自分で拭いてほしいと思います。

モルタル吹付工は、本当に法面崩壊防止効果があるのか?

3月の雨もあまりない時に、十津川の国道の法面が崩壊したそうです。

2021年3月10日 国道168号十津川村風屋地内の崩土による通行止めについて
とつかわ7

崩壊斜面が、モルタル吹付工で「隠されていた」状態だったので、少し気になりました。モルタル吹付工は「岩盤の風化防止」が効果として謳われていますが、その根拠がわからないからです。

岩盤に密着させてモルタルを吹き付けますので、基本的に岩盤に熱電導します。厚さは8〜10cmと薄いので、熱の遮断効果はたぶんほとんどありません。岩盤は、熱せられると膨張し、冷たくなると収縮します。この熱膨張・収縮歪で法面は風化します。

表面に植生工などがあると、熱伝導は小さくなるので、熱による風化は抑制されます。

モルタル吹付工は、「臭いものには蓋をする」方式の対策工で、実質的には風化促進工法になっているのではないかとさえ思っています。厚化粧して素顔を見えないことで安心感を得てるだけ?

先日ゴルフに行く途中で、最近崩壊して対策したとみられる対策工の横を通りました。ドライブレコーダーに残っていた画像を切り出してみました。ここは法枠工が施工され、枠内は植生基材吹付工がされているようです。
ばんそうこう11

もともと法枠工は植生工の基盤材を斜面に止めるために創られたものなので、用途としては正しいのでしょう。

でも、私はそもそも対策が必要なの?と思ってしまいます。

風化して崩壊するもの(表層土砂、表層強風化岩)は、すでに落ちてしまっています。崩壊面は最も安定性が高い状態になっています。崩壊地で水圧が抜けるので、崩壊地周辺の表層崩壊リスクも激減しています。遠方視だったので鉄筋補強土の有無はわかりませんでしたが、必要ない箇所でしょう。

滑落崖周りの石や土砂の「落ち残り」が落下するかもしれないので、それは先に人為的に落しておくべきだと思いますが、それ以外は待受け工で道路に影響しないようにしておけば十分ではないでしょうか。

わざわざ、水圧の抜け口を覆っているので、周辺の崩壊を誘発しかねないようにも思います。

「崩れたところは安全になっているので対策は必要ない」ということを言うと、中には激怒される人もいると思いますが、技術者同士で現地調査に行くと、誰もがそう言います。それで飯を食っているので、公に言えないので言わないだけです。知恵に対してコンサル料があれば「ここは対策工いらない」と言えるのでしょうけど、労働時間に対してしかコンサル料は出ないので、もっと言えば標準歩掛りにある工種の設計分だけがお金に変わるので、対策工はいらないと言ったらゼロ円になってしまいます。だから、いらない場所にも対策工がたくさんできるんです。

この斜面が私の私有地なら、せいぜい植生マット工で、早期の植生被覆の回復を促す程度にすると思います。コンクリートを張ると、将来の災害要因になって、しかも高いお金が必要になります。植生工のみなら、遠い将来また崩壊したとしても、同じように土砂を撤去するだけで済みます。サステイナブルはどっちでしょう?

モルタル吹付工の裏が崩壊するかどうかは、目視点検だけではわかりません。地山の風化状況を調べなければなりませんん。それも点検時には簡単に。

その一番良い方法は表面波探査でしょう。

一次元表面波探査を用いたモルタル吹付背面の地山強度測定
ひょうめんは12

この結果、地盤が悪ければどうするか?ですが、敢えて斜面にその風化地盤を縫い付ける必要があるとは思いません。人為的にコントロールされた方法で、剥ぎ取ってしまうのが良いと思います。かなり高い技術が必要ですが、これこそがサステイナブル技術なのではないでしょうか。

鉄筋補強土等での縫い付けは、不安定土塊を残したままにするので、問題の先送りに思えてなりません。斜面地盤は、風化すれば降雨・地震、あるいはそういうトリガー無しでも崩壊し、崩壊面は最も安定した状態を獲得します。その後、再び風化のサイクルが始まり、遠い将来崩壊します。これが自然のサイクルです。そのサイクルを上手に維持して、人間の生活への影響を最小限にするのが「サステイナブル技術」でしょう。

どうしても斜面内に残存させるしか手が無いのであれば、最も崩壊のトリガーとなりやすい過剰間隙水圧の発生を抑制する排水補強パイプを打ちこんでおけばよいと思います。これも問題の先送りではありあますが。
ぱいぷ14

その「風化部剥ぎ取り」技術開発の過程で、斜面上の土はどのように斜面下方に移動するのか?ということをきちんと理解できるようになると思います。

滑動崩落の説明を国交省でした時(2005年頃)に、同い年周りの方だったので、「マジンガーZのように、土の上に操縦室があって、その土を斜面下方に移動させるための操縦をすることをイメージしてください。なかなか動かないとき、何が邪魔しているのかを想像してみてください。側面抵抗や、地形的な引っ掛かりでしょ?」

モルタル吹付工は、ライト工業が吹付機を発明し施工を始めたものです。最初の施工は1950年だそうですが、普及し始めたのは1960年代以降だと思います。50年以上経過したものもけっこうあるでしょう。和歌山県などは、法面対策と言えばモルタル吹付工ですが、その「カサブタ」の背面は膿んでいないでしょうか?
らいと13

モルタル吹付工の点検は、クラックと背面空洞探しです。クラックはすでに壊れ始めている前兆現象ですが、しばしば背面空洞を埋めて表に新たなモルタル吹付をすることがあります。老朽化モルタル吹付工のための保護工です。地山の保護はしていませんね。なんか視点が違っているような気がします。
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3月20日に震度5強の地震があって、塩釜市ではモルタル吹付された斜面が崩れました。落ちたもののうち「吹付モルタル」の占める割合が多いようです。守るはずの施設が、危険要因になっていたんですね。NHKニュースの寿命は短いので、リンクは切れていると思いますからリンクしません。

震度5強の地震から一夜明け 土砂の撤去続く 宮城 塩釜
2021年3月21日 11時44分(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210321/k10012927241000.html
20日、宮城県で最大震度5強の揺れを観測する地震があり、震度4の揺れを観測した塩釜市では崖崩れが発生し、土砂や斜面に吹きつけられたモルタルなどが市道に崩れ落ち通行止めとなっています。
しんどごきょう98
もるたる105

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問題は、この現象が起きた塩釜市は、震度4だったということです。たかが震度4です。下に人がいたら命に係わる事故になった可能性があります。

震度4で崩壊するのに、モルタル吹付工が地山の劣化を隠して見えなくしていたわけです。モルタル吹付工の危険度は、表のモルタルの観察ではなく、地山の風化進行程度を見ていかないといけないのですが、見ることができません。とはいえ、地山が動けばモルタルに変状が表れて、遅まきながら危険性がわかるので、植生工の法面よりはマシかもしれません。植生工の法面は観察すること自体が困難です。一長一短ですね。

毒まんじゅうの毒がまわった

住民税を他の地域に納める「ふるさと納税」は、地域と用途を指定した税額控除、寄付金のスタイルなので、それ自体は悪くはないのですが、返礼品をつけたところに間違いがありました。返礼品付きっふるさと納税制度は「毒まんじゅう」です。地域経済がボロボロになります。

私は、この記事のような破綻となるのは自明だと思っていたので、ふるさと納税には一切興味を持ちませんでした。
どくまんじゅう4

住民女性「町が壊れた」返礼品バブル霧散…寄付39億円一転、廃業続々
<バブル>に沸いた町はひっそりと静まりかえっている。
県外産のカニやマグロなどを提供するとみるみる寄付が集まった。
 →県外産だから悪いということではありません。むしろ地域の産業を壊さないためには県外産のほうが良いくらいです。

返礼品に専念するため、本業を中断する業者もあった。
 →こうなると、ハシゴを外された時の破綻が目に見えています。商売は、定常状態を高める努力をするのであって、癒着で得られた利権で一発儲ける、ということをやれば、破綻の道まっしぐらです。

予算規模は増えても、潤ったのは一部の返礼品業者だけだった。
 →町が分断されます。

「身の丈に合わないことをして、町が壊れた」とつぶやく。
 →まったくです。渦中にいればやらないわけには行かなかったでしょうね。金融バブルのときと同じです。「財テクしないやつは馬鹿だ」と言われてやった会社は倒産しました。
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人間は楽な道しか選択しません。外形的に険しい道を選択する人もいますが、その人にとってはそちらが楽な道です。

返礼品は努力しなくても入る仕事ですから、それまでの地道な仕事を捨てて、そちらに傾倒するのは必定です。そして、それは商売の自力をどんどん削いでいきます。

それを役所がやってどうする!

ふるさと納税の返礼品ビジネスは、地方の自殺行為だと思っていました。それを役所が誘導するのだから、これは地域破綻の道だよなぁと外からは見えました。

そもそも、地方税は、地方自治体の行政サービスを受けるための会費です。ある程度、他の地域の特定の目的のために分割するのは良いでしょうけど、程度の問題です。そして返礼品にかかるお金は、客寄せ経費であると同時に「捨て銭」です。住民サービスにも回らないし、それを作る企業も弱くしてしまいますから。そして返礼品ビジネスにあやかれなかったところとの分断が起きます。

どこからどう見ても、破滅システムです。返礼品がない仕組みなら、まだ許容できますが。。。。そういう事を言うと、「返礼品を辞退することもできるんだ」と言う人がいます。私が辞退するかどうかなどどうでもいい話で、仕組みがダメだと言っているんです。

だれかがコネで仕事とってきて、外注にその処理をしてもらって、利ざやだけを稼ぐ商売をしていたら、技術者は自分で何もできなくなってしまうでしょう。それとおなじことが返礼品付きふるさと納税制度で行われていたわけです。技術者にとって外注利鞘稼ぎは、ふるさと納税同様の毒饅頭ですね。梯子が外れなければいいんですけど。

行政文書開示にノウハウ流出リスクはないか?

以前、あるひとが大規模造成地が設計施工されたときの資料を情報公開で請求されて私のところに持ってこられました。そこの住民に防災講演する際に、どういうことに注意したらよいかを話すネタ創りだったと記憶しています。

その人曰く、「知らんかったけど、情報公開請求で出てきた文書は、いくら公開してもいいんだって。報告書書いたコンサルには守秘義務義務義務ってうるさいのに」とのこと。プライバシー情報やら、情報公開しては困るものは黒塗りにされているので、残ったものは全部公開OKということです。

合法的な公文書ロンダリングと言えます。合法的な機密コード解除作業と言っても良いかもしれません。

(2000年頃、日本地すべり学会会長をされていた佐々先生が、学会の受託業務で守秘義務がどうのこうのと言って会員に見せるのを渋っていた人に対して、「公開できないような仕事を学会のような公益性のある団体が受託すべきではない!」と一喝されたのを覚えています。正論です。学会でなくても、本来税金で行われた業務は、原則公開であるべきで、徐々にそうなってきています。ただプライバシーに関わる部分などは部分的に非公開、ということで良いです。プライバシーに手を突っ込む権限は公務員にだけ与えられており、そういう危険なことをしないといけないので雇用保険に入らなくて良いように保護されているのですから。)

たまたまNPOで行政文書開示請求をする機会がありました。宅造法改正時に、NPOと地すべり学会に委託された業務報告書です。公益性のある団体に発注された仕事なので、特に公開に対して問題はないと思うのですが、万が一ダメといわれないように念には念を入れているのです。
けいい5

古いので捨てられているだろうか?と事情通に聞いたら、「法制定時の資料はどんなに古くても捨てません」とのこと。公開されると事業の執行に支障をきたすという理由で不開示もあり得ると言われていました。もし捨てていた場合、公益法人への情報公開請求というのもあるそうです。さすがにNPOや学会は捨てていないでしょう。

手続きはいたって簡単です。簡単に情報公開請求できるのは、基本的にとても良いことです。学術的な報告書を公開請求するだけなので、私は無事公開されると思っていますが、されないだろうという人もいます。3月中に出しますので、今頃は結果がわかっているでしょう。覚えてたら結果もお知らせします。(4月下旬にほぼ全面開示されました)

情報公開及び公文書管理
せいきゅうしょ100

そこでふと思考が立ち止まりました。

あれ、これって例えば私がノウハウを駆使して作成した報告書であっても、誰かが情報公開請求すれば公開され、公開された資料はどこに開示しても良いものになるのだから、ノウハウの核心部分を報告書に書いて出していたらヤバいんちゃう?

でも、核心部分をブラックボックスるにすると怒られるので、方法論を書かねばなりません。発注者の担当者がその方法を使って仕事をすることはないので安心しきって書いています。でもそこは結構ノウハウな部分で、競合他社には知られたくないところです。プロポーザルで落選した提案は保護されることになっていますが(確認のしようがないけれど)、当選した提案は報告書にそれが書かれるので公開されてしまいます。報告書を情報公開請求されたら、全部わかってしまいます。かといって、ノウハウ部分をその都度、知財権取得するわけにもいきません。

肝心のノウハウの部分は、秘密保持契約をしないといけないんでしょうか?

これは逆も真なりです。

報告書には「形」があって、それがわからない仕事は恐ろしくて受注できません。社内の報告書の控えや、下請けした時に見せてもらった報告書があれば、「なるほどこうやって創ったらいいのか」というのがわかりますから、安心して受注できます。

新しい分野に挑戦しようとすれば、その最新報告書、それも表彰を受けたような出来の良いものを情報公開請求して、閲覧なり写しをもらうことによって、そのハードルを越えられます。自分のために使う際には、武器になりますね。私自身は、そういう欲はあまりありませんが、若い人たちならそうやって次々とハードルを超えていくことができます。

長い目で見れば、報告書はAIが自動的に公開してはいけない部分を消して、ネットで公開される時代になるでしょう。

今回の請求で、どのくらいの費用がかかるのかを知って、今後どのように使うのかを考えましょう。
(1ページ10円でした。あまりの安さに驚きました。今回500ページほどを開示してもらいましたが、5000円ほどでした。以前は土木研究所資料を1冊コピーしてもらうと100ページで1万円くらい?1枚60円+基本料金?だったので、超安いと感じます)

今は土木研究所資料はネットで無償公開されていますが、もしまだコピーサービスがあった場合、複製が禁止されていますので、コピー代が高いのを使うより、情報公開請求した方がはるかに良いということになりますね。コピーサービスがなくなった理由がよくわかります。

(基準大好き業界の中で仕事をしてきましたので、土木研究所資料のような国立研究所の資料は、大変役立ちました=儲けさせていただきました。コンサルの原価は情報料です。現実の歩掛りは「時間オンリー」なので、チンタラ仕事した方が儲かる後進国の方法ですけどね)
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    (独)土木研究所開発
    土木研究所資料 第4176号 平成22年 土層強度検査棒による斜面の土層調査マニュアル

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