ぼちぼちと2

     生活や人生設計に間接的にかかわる防災や地球科学のおはなし

     ・・・でも毒にも薬にもならないお話が中心です。通勤途上の暇つぶしにご利用ください。

     『唯一生き残るのは変化できる者である』 チャールズ・ダーウィン

技術士制度検討委員会(3)業務辞めたら技術士返上がルール

技術士法で技術士の定義がされています。

技術士は「技術士」の名称を用いて、科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする業務を行うことを認められた者をいう。

「業務を行う」ことが要件です。科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする業務から引退した人は技術士は名乗れません。厳密に解釈すれば、管理職専業になったらもはや技術士の要件は満たしません。中規模以上の会社の社長はダメでしょう。

「高等の専門的応用能力を必要とする」については、試験時の合否でしかチェックがありませんので、いまろくでもない人であっても技術士が名乗れてしまいます。

資質向上の責務の確認が不十分、登録状況の把握が不十分、ということで更新制度が必要と言っています。それ自体は、きわめてまともなことですが、その理由が・・・・。

特に近年、公共工事に関する技術者登録申請において必要とされる資格に更新制度のある事が一定の条件とされつつあること、我が国を除く主要国では更新制度が導入されていることから、対応が急務である。

公共事業で必要になったこと、よその国ではやっているから、、、これが理由です。そもそも合理的考えから演繹的に必要だと思ったのではなく、外的事情で必要だと言っているわけです。更新制度に対する反対派も多いので、こう書かないといけない事情があったのだろうと思いますが・・。
登録抹消117

技術士資格を返上するのは、

業務を廃止したとき、死亡したとき、です。140歳の技術士は死亡しているでしょうからどうしようもありませんが、7000人もいる90歳以上の技術士の中にはご存命の人もいるでしょう。名簿が公開されていれば、怖いもの見たさで仕事を頼みたいものです。

技術士資格の最も恐ろしいところは、技術士であることと仕事ができることが全くリンクしていないことです(生存さえもリンクしていないのだから・・・)。技術士資格を、自分の無能を隠すための装飾として使っている人がどれだけいることか・・・。

他の資格は、活用してもらうために積極的に有資格者を公表します(顔写真・年齢付き、専門分野記載、居住地も記載)が、技術士会は熱心に隠しています。これも異色です。
bengosikensaku4
(上記は兵庫県弁護士会の検索ページの例。いろいろな検索ツールがある。ここに生存していない人を載せるはずがない)

そもそも技術士会の重鎮たちは「技術士業務」をしているのだろうか? コンサル会社の多くのえらいさんは、技術士業務をしているだろうか?もっと経営的なことに専念しているのではないか?「私は技術のことはわかりませんので」を枕詞に使う多くの技術士さんたちは、一体何者なのだ?

技術士制度検討委員会(2)日本の技術士だけやっていないこと

アメリカのPE試験は択一式の試験のみです。エントリー資格(それがないと仕事をしてはいけないという業務独占型)なので、建設部門では日本のRCCMと似ていると思います。違うのは、登録に当たって5人の保証人が必要だということです。
技術士116

口頭試験で「実績」を評価するのは、イギリス・オーストラリアなどが代表的で、日本・韓国・マレーシア・シンガポールも同様です。「立派な技術者」であることの認定制度です。

更新制度は、日本以外に全てあります。日本は、一度取ったらあとはなにもしなくても「技術士センセイ」なので、最高齢140歳、90歳以上が7,000人というギネス記録並みの無管理状態です。そんな味噌糞の区別がつかない資格を信用するほうがどうかしています。

名簿の公開は、日本以外ではすべての国が行っています。日本は、技術士会会員のみが、会員でかつ名簿に載せることを承諾した人のみを検索することができます。とても検索しにくいデータベースで。技術士の素性を名簿から第三者に確認されては困ると考える人は、そもそも技術士であるべきではありません。

こういう内向きの組織だから140歳の技術士が名簿上存在できてしまうのです。

興味本位で言えば、この140歳の技術士に仕事を頼んでみたいと思います。

技術士名簿を公開しないということは、技術士を使ってほしくない、ということです。掛け声だけの「日本技術士会は社会的地位向上を目指す」というのはこれ一つとっても嘘だということがわかります。

ちなみに、この制度改革については9/14まで意見が述べられることになっています。でも日本技術士会会員のみが入力フォームから意見を言えます。9万人のなかの14000人しか会員がいない日本技術士会会員のみが意見を言えるのです。9万人と言っても、昔の人はたぶんもうこの世に存在しないので、実質数すらわかりませんが。。。。(日本で技術士が何人いるのかわからない日本技術士会は、技術士法で定められた唯一の機関です・・・ブラックジョークみたいですが)

技術士制度検討委員会(1)技術士を取り巻く環境

技術士制度改革について(提言)(中間報告その2)平成30年7月11日の解説です。

第二次試験合格者は毎年約3,000 人を超え、平成29 年度末現在でみると技術士登録者実数は増加傾向を維持し89,780 人、そのうち本会の会員登録者実数(技術士)は近年微増であるが14,865 人となっている。(加入率16.5%)

→もはや「技術士は数が少ない」ということを言い訳に使うことができるレベルではなくなってきています。→きっと名義貸し価格も安くなっていることでしょう。(もともと名義貸しはルール違反ですが、私が独立した1990年頃は50万円/月、10年前くらいには20万円/月まで下がっていました。もちろん私は一度も話に乗ったことはありません)

■更新制度の導入
現行制度では、技術士の活動状況の把握や資質向上の責務(技術士法(以下「法」)第47 条の2)の確認が不十分である。これに対し他の主要国ではほぼ更新が必須となっており、資質向上の確認と併せ活動状況も把握されている。一方国内に目を向けても更新制度のないままでの技術士資格は、他の民間資格の下位に位置付けられかねない状況も発生してきている。

→技術士よりRCCMの方が信頼されるというような状況のことを言っています。

■国際通用性の確保
現行制度では日本の技術士が、国際エンジニアリング連合(IEA:International Engineering Alliance)が定めている国際エンジニアに求められる資質能力(PC:Professional Competence)を有していることを客観的に証明できる制度とはなっていない。

→ガラパゴス資格だということです。

■資格の活用
技術士は科学技術分野での国家資格であるにも関わらず、一部の部門を除きその資格の認知度は低く国内においても十分に活用されているとは言えない状況にある。

技術士資格が直面する課題の解決を遅らせることは、社会における技術士資格の価値や評価を益々低下させ、科学技術の世界において低位な位置付けの資格と評価されてしまうこととなる。

→とはいえ、業務独占にして技術士個人に責任をもたせるのは大手建設コンサルタントは絶対に避けたがっています。

私は、平成5年ごろから日本技術士会の会員になっていますが、あまりにも何もしないどころか、技術士の社会的地位向上を妨げているのは日本技術士会そのものと思い、一昨年に退会しようと考えていました。ちょうどそのとき、河野千代理事が立候補するということになり、本当に最後の一縷の望みをかけて、いま居残っています。

河野理事は、制度検討委員会の委員になっていますので、この制度改正で少しは前に進めばよいと思っています。今年大いに世間を騒がせたアマスポーツ(レスリング・ボクシング・体操・アメフトなど)の権力構造と、日本技術士会はよく似た「昭和」を感じさせてくれます。技術士ファーストなど知ったことか、大手建設コンサルタントファーストでいいんだ!という感じでした。

今回の制度改正で、技術士ファーストになるのかどうか、じっくりモニタリングしたいと思います。

便利屋の時代(3)誉め言葉などいらない、マネーで評価しろ

かなり以前に、テレビドラマ「家なき子」で、「同情するなら金をくれ」という名セリフがありました。

ビジネスでは、「誉め言葉はいらない、お金で評価しろ」というのが正しいことです。

問題解決に必要だろうと思ったり、将来の布石になるとおもう資格をとってきましたが、その過程でどんどん便利屋になってきました。究極の便利屋がコンサルタントなので、私はコンサルタントに向かっていると思っています。

そして、相談したい人の多くが、経済的な損得を動機としていることもわかってきました。格好の良い飾り立てた言葉はいろいろありますが、結局動機は損得で動くのが人間です。(もちろん大地震などの災害時には、天から天使の心が降りてくるのも知っていますが)

コンサルタントは、究極の便利屋です。そういう価値観の人と一緒に仕事がしたいと切望しています。外で出会う技術者には、そういう人があまりいません。外に出るということ自体が、そういう種類の人ではないということだろうと理解しています。

見えないところに便利屋がいると思います。便利屋こそがイノベーターになれます。興味の幅が広いから便利屋になれているのですから。

便利屋が、感謝の言葉や、誉め言葉などではなく、お金で評価される時代が来てほしいと思います。そうすれば、日本にもイノベーターがたくさん出現するようになると思います。

便利屋の時代(2)建設コンサルに本流などない

「地質の本流」などという言葉を過去に聞きました。地質へのこだわりが強い人が好んで使いましたが、平たく言えばそれ以外のことができないか、しようという気がない人たちでした。

大きなコンサル会社の中で公共事業を担当していると、分業制なので、ある一部のエキスパートであることが重要視されるような気がします。でもそれは「気がする」だけで、ただの「頑固でキャパの小さい奴」と思われているだけです(直接本人にそんなこと言う同僚はいないと思いますが)。

独立を考えていると、会社の看板が無くなって、自分だけで仕事をすることが果たしてできるか?という命題と毎日向き合います。会社辞めてほかの会社に入れば要領よくやれるというのとは全く違います。

便利屋には独立できる才能があります。

特に建設コンサルというのは、「コンサルタント」なので、そもそも便利屋です。相談相手なのですから、「自分の専門領域のこと以外はまったくわかりません」ではコンサルになりません。

私は便利屋がとても好きです。一番一緒に仕事をしたいのは便利屋さんです。もちろん、何かコアになるものがあると最高です。

常にそういう人を探しますが、表からはなかなか見えません。便利屋さんは埋もれています。ビジネスの一番のキーマンなのに。どうやって探したらよいのでしょうか?
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