ぼちぼちと2

     生活や人生設計に間接的にかかわる防災や地球科学のおはなし

     ・・・でも毒にも薬にもならないお話が中心です。通勤途上の暇つぶしにご利用ください。

     『唯一生き残るのは変化できる者である』 チャールズ・ダーウィン

業務独占でないことが業務受注の源泉

ツイッターにあった鳥井さんという方のツイートです。
kyuuyo8

起業すると一番最初に気づくのは、大企業が何万人、何十万人という人たちに対して一家を養えるだけの給与を毎月支払い続け、それが40年以上も絶えることはないというシステムをつくりあげたことのスゴさ。これがいかに素晴らしくて、奇跡的なことなのか、起業すると身に沁みてよくわかる。

零細企業でも、けっこう大変なことです。「絶えない」ようにするために色々考えて対処しますが、文字通り身を削ることから始まります(体重が減るという意味ではなく)。

起業した人や、サラリーマンから社長になる人もいるでしょうが、絶え間なく給与を払い続けるということが最大のストレスだと思います。(よくサラリーマンは気楽な稼業と言われますが、この点に限っては、まったくそのとおりだと思います)

だから、日本技術士会で大コンサルが自分の都合の良いように制度を変えていくということに対しても、逆の立場ならそうしたくなるかもなぁ・・・と思います。絶え間なく給与を払い続けないといけないので、仕組みで担保したくなるのはわかります。

でも結果的に大コンサルの企業内技術士の利益も損なわれていると思いますので、「よ〜く考えてみたら」とだけ言います。

企業の一部になっているような人もいますので、そこから引っぺがすようなことまでする必要はありません。技術士であれば、別の選択肢を持てるようにした方がいいかもよ・・・とだけ言います。

逆に、中小零細個人の人たちも、生きていくためには稼ぎが必要です。制度が自分たちに不利に設計されているのであれば、その是正要求するのは正当だと思います。正解などなく、押し引きの釣り合い点が答えです。いまは、大コンサル側だけから力が作用し、中小零細個人から力が作用していないので、バランスが悪いと感じています。

私は、技術士が「独立開業して飯の食えない士業、黒子役で名前を表に出せない」というのはブラックジョークだと思います。社会的地位は地に落ちていると思います。だからそれが可能になる制度・仕組みに変えてほしいと思います。近頃の制度は、スピンアウトしたら決して飯が食えないようになるベクトルで改正が行われています。

「建設コンサル業は行政のお手伝いにすぎないのだから欲コクな。中小零細個人はさらにその建設コンサルのお手伝いに過ぎないのだし」ということに納得する人はまあそれでいいですが。。。
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業務独占資格化は、日本技術士会会員の中の10%の人は、絶対に受け入れられないはずです。技術士資格が業務独占でないことが、大手中堅コンサルの「受注独占」の源泉なので、これまで言葉として言い放つことさえタブーの空気が創られていました。

他の「士業」で受注独占するような組織はないでしょ?

まだ早すぎる!人数が少なすぎる!議論がまだされていない!等々、できない理由を挙げる人はたくさんいると思いますが、技術士制度誕生のときには、その真逆でした。すぐにでも業務独占にしようとみなさんが努力されていました。先人は理想を追求していました。

本当は、すでに遅すぎる。人数は多くなった。議論は制度誕生の時にすでに成熟していた。。。です。今の業務独占資格化への賛否では、その人の立ち位置が良くわかります。

技術士の資質・能力の低下を問題視される方もいらっしゃるでしょう。業務独占資格化よりも質の向上のほうが優先する。です。どの士業でも、質の悪い人は一定比率います。業務独占資格化になれば、年齢・性別等々による差別はなくなりますので、みな同じ土俵での勝負です。質の悪いのは、その中で淘汰されますから心配ありません。

質の悪い人は向上させるのではなく、排除すればよいのです。決まり文句で「私は技術のことはわかりませんので」と言われる方々は、同じ土俵の競争の中で真っ先に排除されますから心配ありません。

業務独占化に否定的な技術士は、想像ですが、、、いま自分で手を動かすことができない技術者ではないでしょうか。(自信がないので責任を増やしたくない)

あるスーパーゼネコンの人が、技術士制度はエンジニアを創るつもりが行政の腰巾着を創ってしまった、と言われますが、いまの大コンサル受注独占の制度は、その他大勢の技術士を大コンサルの腰巾着にしてしまった。。。のかもしれません。 

業務独占資格化の芽が摘み取られるようなことがあれば、日本技術士会は存在意義を失います。 

建設CALSのとき

私は、1990年代後半から建設CALSに関わっている方々と知り合うことができ、いろいろなことを教わりました。それがある程度形になる頃、当時一生懸命やっていた人たちが、次々とCALSの世界から去っていきました。「当初の思いと違う」というのが理由でした。

建設系のCALSの目的は、将来構造物のメンテナンスが必要になった時、見えているところは図面化できるが、隠れているところ(土の中や構造物の裏など)は図面がないと困るので、ちゃんと残しておきましょう、ということだったそうです。(プラントなどでは、ほとんどが地上に出ているので、図面はあとからでも3Dスキャナで作れます、というような話でした)

そのためには、図面が紙やマイクロフィルムの状態で保存されていても良いのですが、膨大な量なので電子化しましょうということです。スキャンしてビットマップ形式で保存するのが一番手軽で確実な方法でしたが、画像データよりはベクトルデータのほうが良かろうということでCAD化されることになりました。

(当時ゼネコンはAutoCADを使うところが多かったので、共通フォーマットとしてDWGやDXFを使うことが検討されていたと思いますが、AutoDESK社がフォーマットを十分公開しないし、バージョンアップのたびに変更するので、別の共通フォーマットを作ろうということになったと記憶しています。全世界に商品を売っている海外の民間企業なので、日本のためだけにそんな便宜を図る必要性がなかったのだと思います。ちなみに当時AutoCADはOSに分類されていました。ベクトル製図をする際のプラットフォームの意味だったようです) 

CAD製図基準ができると、当初の目的とは乖離してきました。レイヤー指定や色・線種・太さ・文字の大きさなど細かく指定されました。メンテナンスにそれらが必須だとはとても思えませんが、そうなりました。結果的に、設計技術者の負担は増えました。(当初のCALS戦士たちが去っていったのはこの頃です)

CADフォーマットの統一化は、将来のメンテナンスを考える上で必須だったと思います。ローカルフォーマットは、メンテナンスの頃にわからなくなっている恐れがありますから。

しかし、ビットマップだと拡大縮小に耐えないので、ベクトル形式にしましょうとしただけだったはずです。なぜ、ここまで化けてしまったのでしょう?

目的のために手段があるのですが、目的が忘れられると、手段が目的に変わってしまいます。

それでもCALSが電子納品と読み替えられた今でも、社内業務は独自フォーマットで良いわけですから、作業中は効率化の競争ができます。納品時にだけ統一フォーマットにすれば良いからです。

i-Constructionにそういう競争できる部分があるのかどうかが私にはよくわかりません。Constructionなので、サービス業の建設コンサルには直接は関係ないのかもしれませんが、設計を3D化するなどのことは必要になります。それくらいであれば大した影響はないのですが。。。

民間企業の生産性向上目的はコストダウン

先日i-Constructionに関して、企業側と行政側(発注者)は異なる目的があるということを紹介しました。行政側の視点ももっともなのですが、私は民間企業側なので、やはりコストダウンが一番の目的になります。

一つの事例を紹介します(i-Constructionではないですが)。

地すべりの安定計算は、現在、逆算法で行われます。これは便利な方法(便法)なので、悩む必要がありません。真の安定解析は、土質試験等を実施した上での順算法なのですが、それに活用できるデータがない場合(殆どの場合がそうです)には便法を使います。

CADで断面図を書いて、安定解析ソフトに転記して計算するのが普通でした。CAD図面には柱状図が入っていたり、他の説明用の記載も色々入っていますので、それらを除去すればDXFのインポートなども最近のソフトではできるようです。

それより、その図面は数値データなのですから、そのまま安定計算すればよいだけのことです。ということで、CADで図面を書いたら、それがインプットデータとなるように、そしてアウトプットもCAD上で行うようにしました。CADはDynacad Version18です(当社はVersion1からこのCADをずっと使っています)」。

だいぶ前に創ったものなので忘れましたが、たぶん20世紀です。最近、マイナーバージョンアップをしました。
2dslide

押え盛土や頭部排土の微調整はけっこう大変なのですが、図面上で線を書き換えるだけで計算できますから、とても効率的です。(3次元安定解析も同様にCAD上で行います)

現況、頭部排土、押え盛土、排土+盛土の4つの計算が同じ図面でできるようにしてあります(この全てを同時に計算しています)。

押え盛土の計算は、異なるすべり面強度を使いますので、現況地形でも2つのすべり面強度が必要な場合には、押え盛土として計算します(杭の受働破壊の計算や、明らかにスベリ面強度が異なる場所がある場合、地形改変−末端部排土がある場合など)。

図面ができれば、計算・作図(表・凡例など)にかかる時間は1分未満です。

弱点は、計算書がありません。表があるのでそれで十分なのですが、市販ソフトはいたずらにたくさんの計算書が出ます。たぶん、計算書1枚いくら、という外注費計算の名残だと思います(外注費=計算書枚数×単価なので、枚数が多いほうがお金がもらえた)。日本の土木計算ソフトは、ほとんど計算書がたくさん出ます。海外のソフトは計算書など出ません。なにか大きな違いがあるのでしょう。上記ソフトは表を出しますから、折衷案的です。

逆算法の便法に対して頭や時間を使う必要はありません。便法は効率よく使えばよいのです。たくさんのトライアル計算が、短時間で労力小さくできればそれで十分です。残った時間で付加価値の高いことをすればよいのです。

このソフトを10数年前は販売もしていましたが、現在は販売していません。販売するつもりももうありません。プロテクト用のhaspが現在のOSに対応していないし、それを対応させても殆ど売れませんので、今は社内専用ソフトです。(OSの更新頻度より販売頻度が低いと、販売する意味がなくなります)

箱根駅伝はやめたほうが良い

箱根駅伝で青山学院が3連覇したために、監督がテレビに出演されていました。監督や選手に不満があるわけではありませんが、私は箱根駅伝はもうやめたほうが良いと思います。そんなことに力を入れていたら、日本の長距離界は強くなりません。

箱根駅伝は、関東地区の閉ざされたローカル駅伝レースで、読売新聞社の宣伝に使われる商業レースです。切磋琢磨しているうちは良いのですが、どこかが飛び抜けて強くなれば、能力のある選手たちはその大学に入ろうとして集まります。

常勝大学の出場する選手が強いのは当然ですが、選手の数以上に集まるわけですから、能力が高いのに出場できない選手(他の大学なら十分出場できる選手)がいます。その塩漬け選手のために、他の大学には能力の高いランナーが集まらず、いつまでも勝てなくなります。

常勝大学も、何時でも勝てる布陣が安定的に作れるようになると、もう強くなれません。

ちょうど、早明戦は超満員で大人気になり、新日鉄釜石が7連覇、神戸製鋼も7連覇して、「凄い強いじゃないか!」と言っていたのに、世界的には全く通用しなくなるほど日本のラグビーが弱体化してしまったのと同様です。井の中の蛙で喜んでいた結果がNZ戦の145点負けでした。
145

大学のラグビーでも帝京大学が7連覇しているようです(今年も勝って8連覇になりました)。ラグビーフットボール協会は、日本選手権の大学枠を来年からなくすと言っているようですが、大正解だと思います。8連覇もするような弱いリーグに帝京大学もい続ける理由がありません。トップリーグに入れば良いと思います。トップリーグならちゃんと負かしてくれます。負ける相手と勝負しないと強くなりません。

ダルビッシュ投手が大リーグにいく時に、「日本のプロ野球は、自分が投げると知ると、相手は投げる前から負けている。やる気が起きない」と言っていました。アスリートは本来そういうものでしょう。巨人や阪神がライバル球団の4番打者やエースを買い漁って飼い殺しにして相対的優位を得ようとするようなことはエンターテイメントとしても興ざめです。

人類一を目指すべきで、閉ざされた内輪のサークルで安定的に1番になることに満足しては駄目だと思います。特に今はアスリートはプロフェッショナルなんですから。

企業も同様でしょう。談合は日本企業を弱くしました。いまの実績主義の入札方法も、新規参入できないので新陳代謝が起きず、必然的に弱体化します。日本のトップは世界の下位になる仕組みです。真剣勝負をせず強くなることなどできないからです。

ふるさと納税は当分しない

私にも故郷があって、同窓会のたびにそれを促すチラシが入っています。故郷に税金の一部を納めたい気持ちはありますが、あの返礼品を見るとする気がなくなります。

以前何かで見た記憶があるのですが、北欧で高レベル核廃棄物処理場を受け入れた地域がありましたが、その後補償金を出すという話が出てきた際に、受け入れ拒否に転じたという話でした。「この国の社会にとって必要だから受け入れたので、補償金の代償として受け入れたわけではない」というのが理由だったとのことでした。

返礼品のためにふるさと納税するというのは、それよりは小さな話ですが似ています。

故郷に納税したいのであって、その意思の半分を商品で返して欲しいのではないのです。返礼品屋さんに寄付したいわけではありません。

毎年りんごを送ってくださるコンサル会社の会長さんが書かれた「ことば」に、同じような想いが書かれていました。
kondou3

「人間は どうにも 善意だけでは 動けない 動物のようだ」

私は、返礼品合戦が行われている限り、ふるさと納税はしません。税金は社会を支える間接部門の経費であり、有効に使っていただきたいと思うからです。返礼品屋さんたちの利権に寄与したくありません。(社会の直接部門は言うまでもなく民間企業=営利企業です)
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