「地下水位の低下は滑動崩落の防止に寄与しない」というのは、各省の技術基準べったりの人には理解できないと思います。
土のせん断抵抗力を低下させるのは地下水位ではないのか?なんで寄与しないなどと断定するのか?、、、ですね。
もちろん、土のせん断抵抗強度を低下はさせています。ちょっとはね。でも「失わさせてはいない」のです。
過剰間隙水圧は、土のせん断抵抗強度を「消失させる」のです。ちょっとでも、飽和地下水があって、排水距離が長くて過剰間隙水圧の消散ができない条件であれば、せん断抵抗強度が消失して滑動崩落が起きるのです。
それにブレーキを掛けるのは、過剰間隙水圧が発生しておらず「普通の土の強度」がある側面抵抗部です。幅/深さ比が変動・非変動の結果を支配していたのは、過剰間隙水圧で底面のせん断抵抗が「無くなった」からなのです。
土質屋さんは、この考え方に抵抗しました。土質は土質試験が王道で、土質試験をすれば土の強度が正確に分かり、それですべてが説明できると信じているからですね。「土質試験教」です。それしかしてないと、すがっちゃうんですね。
せん断強度が消失するなら土質試験は不要じゃないか!土質試験が不要だなどとは決して許さん!ってことです。
でもそうなんだからしょうがない。滑動崩落防止対策に土質試験は不要です。実現象の統計解析だけで十分です。よほど特別の土を使っていない限りは。
下図は、幅/深さ比を改善(小さく)する「賢い滑動崩落防止工法」です。この特徴は次の2つです。
1.工費がバカ安い
2.盛土の変形もない(加害者の盛土所有者にも利益がある)

盛土底面に5〜10mピッチで集水ボーリングしても高い効果が得られるのですが、それだと工事費が高価となるので、過剰間隙水圧消散させる場所を限定して、あとは幅/深さ比を小さくして側面抵抗強度の寄与率を高めます。これだと安く工事ができますね。
実際、既存家屋が建ったままの造成地では、過剰間隙水圧消散だけを期待してもなかなか対策する場所がありません。私が目を付けたのは、お隣さんとの境界部です。ここだけは0.5〜1mは家屋を離さないといけないことになっているので空いています。埋設管があるかもしれませんけどね。
平べったい造成地だと、横からボーリングすることができないんので縦打ちします。縦打ちでも過剰間隙水圧は消散できますからね。

これってちょうど、ダンプ実験でやったのと同じですよね。

この対策は1件だけ施工事例があります。東京都八王子市の盛土造成地です。2007年4月に実施しました。あの劣悪な盛土変動予測ガイドラインがちょうど出るころです。
なぜここに施工事例があるかというと・・・・この土地の持ち主が、滑動崩落の説明を深く理解したからです。そういう立場にあった人、、、(これ以上は言いません)だったということです。
理解すれば、自分の土地が滑動崩落するリスクを持っていて、大地震が来れば避けられないと確信できたのです。さらに、周辺の人たちにも対策の重要性を知ってもらって自主的に対策することを促すために、外から目立つ対策もしました。
施主の方から「この工事を滑動崩落防止のための宣伝として使ってよい」という許可も得ています。むしろ施主の方がそれを望んだ、という方が正しいでしょう。


でも、近所の方々は対策をしようという気にはならなかったようです。「防災は国や自治体がやってくれるものだ」という行政依存体質にどっぷり染まっているからですね。実際、その後の大地震でも、皆行政が金出して解決してますしね。。。
だから、今後起きる大地震でもそうなる確率の方が高いでしょう。ただ、命を失ったり、大怪我して身体障碍者になったりして後悔しなければ、、、ですけどね。
上記の工事の施主さんは、あまりにも滑動崩落のことを理解してしまったので、怖くて対策せずにはおれなかったそうです。
防災対策に関しては「天は自ら助くる者を助く」なので、強要してもしょうがありません。私は十分社会に対して注意喚起してアリバイ作りはできていると思っているので、、、静観します。
「自ら望んで被害を受けようとしている人」には何を言っても無駄なのでね。医者が自覚症状のない病人の首に縄をつけて引っ張ってきたら犯罪になるのと同じなので、静観するしかないんです。そして、ことが起きたら「ほーれみたことか!」と言います。テンプレートのお悔やみの言葉など言いません。
土のせん断抵抗力を低下させるのは地下水位ではないのか?なんで寄与しないなどと断定するのか?、、、ですね。
もちろん、土のせん断抵抗強度を低下はさせています。ちょっとはね。でも「失わさせてはいない」のです。
過剰間隙水圧は、土のせん断抵抗強度を「消失させる」のです。ちょっとでも、飽和地下水があって、排水距離が長くて過剰間隙水圧の消散ができない条件であれば、せん断抵抗強度が消失して滑動崩落が起きるのです。
それにブレーキを掛けるのは、過剰間隙水圧が発生しておらず「普通の土の強度」がある側面抵抗部です。幅/深さ比が変動・非変動の結果を支配していたのは、過剰間隙水圧で底面のせん断抵抗が「無くなった」からなのです。
土質屋さんは、この考え方に抵抗しました。土質は土質試験が王道で、土質試験をすれば土の強度が正確に分かり、それですべてが説明できると信じているからですね。「土質試験教」です。それしかしてないと、すがっちゃうんですね。
せん断強度が消失するなら土質試験は不要じゃないか!土質試験が不要だなどとは決して許さん!ってことです。
でもそうなんだからしょうがない。滑動崩落防止対策に土質試験は不要です。実現象の統計解析だけで十分です。よほど特別の土を使っていない限りは。
下図は、幅/深さ比を改善(小さく)する「賢い滑動崩落防止工法」です。この特徴は次の2つです。
1.工費がバカ安い
2.盛土の変形もない(加害者の盛土所有者にも利益がある)

盛土底面に5〜10mピッチで集水ボーリングしても高い効果が得られるのですが、それだと工事費が高価となるので、過剰間隙水圧消散させる場所を限定して、あとは幅/深さ比を小さくして側面抵抗強度の寄与率を高めます。これだと安く工事ができますね。
実際、既存家屋が建ったままの造成地では、過剰間隙水圧消散だけを期待してもなかなか対策する場所がありません。私が目を付けたのは、お隣さんとの境界部です。ここだけは0.5〜1mは家屋を離さないといけないことになっているので空いています。埋設管があるかもしれませんけどね。
平べったい造成地だと、横からボーリングすることができないんので縦打ちします。縦打ちでも過剰間隙水圧は消散できますからね。

これってちょうど、ダンプ実験でやったのと同じですよね。

この対策は1件だけ施工事例があります。東京都八王子市の盛土造成地です。2007年4月に実施しました。あの劣悪な盛土変動予測ガイドラインがちょうど出るころです。
なぜここに施工事例があるかというと・・・・この土地の持ち主が、滑動崩落の説明を深く理解したからです。そういう立場にあった人、、、(これ以上は言いません)だったということです。
理解すれば、自分の土地が滑動崩落するリスクを持っていて、大地震が来れば避けられないと確信できたのです。さらに、周辺の人たちにも対策の重要性を知ってもらって自主的に対策することを促すために、外から目立つ対策もしました。
施主の方から「この工事を滑動崩落防止のための宣伝として使ってよい」という許可も得ています。むしろ施主の方がそれを望んだ、という方が正しいでしょう。


でも、近所の方々は対策をしようという気にはならなかったようです。「防災は国や自治体がやってくれるものだ」という行政依存体質にどっぷり染まっているからですね。実際、その後の大地震でも、皆行政が金出して解決してますしね。。。
だから、今後起きる大地震でもそうなる確率の方が高いでしょう。ただ、命を失ったり、大怪我して身体障碍者になったりして後悔しなければ、、、ですけどね。
上記の工事の施主さんは、あまりにも滑動崩落のことを理解してしまったので、怖くて対策せずにはおれなかったそうです。
防災対策に関しては「天は自ら助くる者を助く」なので、強要してもしょうがありません。私は十分社会に対して注意喚起してアリバイ作りはできていると思っているので、、、静観します。
「自ら望んで被害を受けようとしている人」には何を言っても無駄なのでね。医者が自覚症状のない病人の首に縄をつけて引っ張ってきたら犯罪になるのと同じなので、静観するしかないんです。そして、ことが起きたら「ほーれみたことか!」と言います。テンプレートのお悔やみの言葉など言いません。