1979年にヒットした曲です。テレビが出現して、それまで花形だったラジオスターが仕事を奪われた、というものです。私的な解釈では、、、「時代の流れだ。まあ仕方がないじゃないか」ということです。

新しいものが生まれると、それまで華やかだったものが消え去ります。覚えやすいメロディーなので、時々鼻歌で出ます。そして、A killed B をしばしば考えます。

最もショッキングだったのは、AdobeのPhotoshop、Illustratorが出てきて、それまでの写植・デザイン・印刷産業がKillされてしまったことです。

歓迎できたのは、マイクロソフトのマルチプランという表計算ソフトが出てきて、それまでいちいち作り込まなければならなかったプログラムや、その結果を写し取って報告書を書きあげるという作業が、表計算ソフトひとつだけでできるようになったことでした。プログラマー=技術職員でしたので、相当の効率化が果たせました。条件を変えて試行(思考)することが可能になり、バーチャル経験によって技術者の成長速度が向上しました。まだプログラマーが多くなかった時代ですのでKILLされる人もいなかったという面で、被害はほとんどなかったと思います。

ワープロは、芸術的な日本語タイプライターのオペレーターから仕事を奪いました。そしてコピペ機能は、マニュアルの量産を可能にし、技術者の脳機能を低下させました。

CADソフトは、トレース技能者、色塗りのアルバイト、青焼き屋さんから仕事を奪いました。また、翌朝一番で提出という要求が実現可能性を持つようになり、技術者の睡眠時間と健康を奪いました。色塗りアルバイトは若い女性が多かったので独身コンサル技術者の結婚のチャンスが減りました。

土木関連のソフトウエアがたくさん出回るようになると、そのソフトウエアが技術屋の貴重な経験の機会を奪い、優れた技術屋が育つチャンスを著しく奪いました。パソコンに疎い熟練技術者が「もう俺の時代は終わりだ」と勘違いして技術畑から去って行き、技術の伝承にギャップができました。

すぐれたソフトウエアが技術屋の仕事を奪いました。たとえば五大ソフトのソフトウエアは、それまで地質調査技術者がお願いしていた斜面関係の設計技術者の仕事を奪い、そして最近のバージョンでは発注者の積算業務も奪う勢いです。

コンサル経営者は、社員の技術力を育てることに傾注せず、とにかく経験も知識もない仕事でも受注して、そしてそれからソフトウエアを購入して、会計検査にパスすることを最終目標とするようになりました。

まじめで良く考える本来最上級のはずの技術者は、本質的な問題にばかり目が行って、体裁やマニュアル準拠など検査のパス技術を軽視するため、「とろいやつ」という評価になりました。

ネガティブな話が多くなりますが、当然のことながらKILLするAが悪いわけでも、KILLされるBが悪いわけでもありません。時代の変化によるものです。代替措置をとれずKILLされてしまうに任せていた場合には、敢えて言えば、時代の変化を予測できなかったBのトップが悪い、ということになります。

全体が一方向にシフトする時、岩塩ドームのような空白部ができます。そこには石油や天然ガスのようなお宝が集まってきます。影の反対側には必ず光があります。新興勢力はそういう空白部に発生します。