路線価などは大本営発表の土地評価額ですが、実際に売買する際には、実勢価格になります。土地の売買では重要事項説明というのがあって、土砂災害警戒区域であることは言わなければなりません。特に土砂災害特別警戒区域になっているところは地価が大暴落するかもしれません。
なんといっても、「できれば移転してください」というのがレッドゾーンです。
構造的に強固なものであれば建てることはできますが、それは人が死なないというだけであって、土石流が避けて通ってくれるわけではありません。そんな土地が高く売れるでしょうか?
実事例では9割減となったところもありました。
レッドゾーンと言っても、地すべり・土石流・崖崩れでは感じが違います。私は土石流はオールレッドゾーンでいいと思います。なんたって怖い災害です。
崖崩れは、対策のしようがあるのでだいぶ趣が違います。
地すべりは、逃げる時間が十分ある場合が多いのでオールイエローでもいいと思いますが、でも財産は全滅です。
先日、ある自治体の建築関係の方と話をしました。
「この土地は危ないよ」というと、営業妨害だと訴えられかねないので、「その土地はうちでは仲介・媒介できません」「こちらの土地なら良いと思いますよ」という土地取引をすれば、そのうち「あの不動産屋はこの土地は決して扱えないと言ったぞ!」という評判となり、土地の安全性について考えるようになるんじゃないか。
というメルヘンを話しました。