宅造法の技術基準で、石積擁壁は5m以下で練積みとし、3平米に1箇所の水抜穴を入れることとなっています。
建築紛争になると、石積擁壁が5m超だから危ない、空積みだから危ないなどという人がいます。もしそれが本当なら、姫路城などの20m以上あろうかという空積みの石垣の上に観光客を入れているのは、傷害未遂・殺人未遂に問われてもおかしくないことになります。
でもそんなことありませんよね。何かが違っているんです。
知り合いの永井さんが、自宅の近所ですごい石垣が創られているということで写真をアップしてくれました。
石には「第15代穴太衆頭 粟田純徳」と刻まれています。かっこいい〜!
私が子供のころに、お城の石垣はなぜ地震に強いか?ということが少年雑誌に書かれていたと記憶しています。雑誌ではなく、誰かが教えてくれていたのかもしれません。
大きな石をピッチリ積むのではなく、隙間を作り、そこに小さい石を入れて「遊び」があるから、揺れを吸収できるんだ、と習った記憶があります。
それが頭にこびりついているので、コンクリートで接着し、水抜穴が顔を出した、「醜い擁壁の方が強い」というのが納得できずにいました。
穴太衆の粟田建設のHPを見たら、とても魅力的なことが書かれていました。
堅牢さの秘密は石の内側に
石積みの技としては、大きく分けて野面積、打込みハギ、切込みハギの三種類に分けることができるといわれています。 穴太衆積は、野面積を代表する積み方で、一見粗野に見えますが、堅牢さは比類なきものがあります。
→直木賞作品『塞王の楯』にもそう書いてありました。
表面から1/3位奥のところに重力がかかるように設計されており、さらに 土の水ぶくれによる崩壊を防ぐため、石垣の奥に栗石層、その奥に小石をつめていくなどして排水をよくする工夫が施されています。
→重力の位置がどのように影響するのかはわかりませんが、排水が抜群によいのはわかります。コンクリート接着擁壁は「止水壁」そのものだし、水抜穴は頼りないですからね。それ以上に「醜い」ほうが嫌ですけど。・・・練積み擁壁のことは「コンクリート接着擁壁」と呼んだ方がいいですね。実態を正確に表しています。
石の声を聞き石に従うことが仕事です
→『塞王の楯』で何度も出てくる言葉です。地質屋は、石の目がわからないと現地から綺麗なサンプルとして持ち帰ることができません。ハンマーで形の良い手のひらサイズまでカットしますが、むやみに叩いてもできません。
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そして実際に載荷実験をしてみると、穴太衆積の方がコンクリートブロック擁壁よりも強いことが証明されたそうです。たぶんそうでしょうね。そんな気がします。
宅造法準拠の練積み擁壁など、コンクリートブロックや間知石を接着剤のコンクリートで繋いでいるだけですからね。弱くて当たり前です。そのうえ止水壁構造だし。そもそも格好悪いし。
宅造法準拠の練積み擁壁など、コンクリートブロックや間知石を接着剤のコンクリートで繋いでいるだけですからね。弱くて当たり前です。そのうえ止水壁構造だし。そもそも格好悪いし。
京大の大西先生が数値解析したら、実験結果にぴっりあった、と書かれていますが、これは話半分に聞いたほうが良いと思います。実験は3次元で、解析は2次元なので、ぴったり行く道理がそもそもないからです。
実験結果と同じ傾向や、強さの比率が出てくるとは思いますが、値自体は「数値解析では調整が簡単」なので、それほど信用できません。でも、「そんなの関係ねぇ〜」です。穴太衆積の方が、強度が強くて、抜群にきれいだということだけで十分です。
施工例が「安土城」ってすごすぎないですか!

こういう綺麗な石垣に囲まれた家がいいなぁと思いますが、こんなすごい腕を持っている人たちに仕事を依頼するには、めちゃくちゃお金がかかりそうなので、指をくわえています。
コンクリートブロック練積み(接着)擁壁、、、、かっこわりー、よわそう〜

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こんな記事も見つかりました。
近代に入り、コンクリートブロックと石垣との強度実験が行われたことがあります。自然環境との調和の観点から、高速道路の一部で石垣(野面積み)を使いたいという希望を受け、実験を行ったそうなのですが、耐荷重能力は、石垣(野面積み)の方が1.5倍から2倍の強度があったと!
コンクリートブロック練積み(接着)擁壁、、、、かっこわりー、よわそう〜

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石垣の石は何故不規則?『ふつうのブロックくずし』
近代に入り、コンクリートブロックと石垣との強度実験が行われたことがあります。自然環境との調和の観点から、高速道路の一部で石垣(野面積み)を使いたいという希望を受け、実験を行ったそうなのですが、耐荷重能力は、石垣(野面積み)の方が1.5倍から2倍の強度があったと!
結果、新名神高速工事の土台の一部で使用されているそうです。石垣すごいですね。
→でも建設コンサルは、馬鹿の一つ覚えで「練積みの方が空積みより強い」「空積みは違法だ」ばかり言いますね。脳みその活動を可視化したら、どこも光ってないんでしょうね。
→そもそも自然石の強度と、ブロック積みに使われるような弱いコンクリート材料の強度を考えたらわかりそうなものです。コンクリートブロックは、ちょっと調子が悪くなるとブロックの中にクラックが発生しますよね。野面積みの玉石のクラックは断層運動くらいの力がないとできません。だから、20mも30mも積み上げられるんです。

これが練積みコンクリートブロック擁壁で造れますか?下の方では荷重でブロック材が粉砕されるんじゃないですか?AIの時代なんだから、合理的な野面積みを復元し、ロボットに材料の石材の形状を判断させ積ませるということを考えてもいいんじゃないのかな。
練積み擁壁、高さ5m限度というルールは、高度経済成長期の宅地需要が高まったときに、石取り職人も、石積み職人も不足したため、緊急避難的に行われた「最低品質保証」のためだと想像できないですか?技術基準にその理由が書かれていないので、無思考のひとたちは「基準に書いてあるんだから練積みの方が強いんだろう」と勝手に解釈しちゃってませんか?
そんなんだから、空積み擁壁に「水抜き穴がないから危険だ」などと妙ちくりんなことを言い始めるんでしょうね。若年性痴ほう症だよね。
→でも建設コンサルは、馬鹿の一つ覚えで「練積みの方が空積みより強い」「空積みは違法だ」ばかり言いますね。脳みその活動を可視化したら、どこも光ってないんでしょうね。
→そもそも自然石の強度と、ブロック積みに使われるような弱いコンクリート材料の強度を考えたらわかりそうなものです。コンクリートブロックは、ちょっと調子が悪くなるとブロックの中にクラックが発生しますよね。野面積みの玉石のクラックは断層運動くらいの力がないとできません。だから、20mも30mも積み上げられるんです。

これが練積みコンクリートブロック擁壁で造れますか?下の方では荷重でブロック材が粉砕されるんじゃないですか?AIの時代なんだから、合理的な野面積みを復元し、ロボットに材料の石材の形状を判断させ積ませるということを考えてもいいんじゃないのかな。
練積み擁壁、高さ5m限度というルールは、高度経済成長期の宅地需要が高まったときに、石取り職人も、石積み職人も不足したため、緊急避難的に行われた「最低品質保証」のためだと想像できないですか?技術基準にその理由が書かれていないので、無思考のひとたちは「基準に書いてあるんだから練積みの方が強いんだろう」と勝手に解釈しちゃってませんか?
そんなんだから、空積み擁壁に「水抜き穴がないから危険だ」などと妙ちくりんなことを言い始めるんでしょうね。若年性痴ほう症だよね。