ぼちぼちと2

     生活や人生設計に間接的にかかわる防災や地球科学のおはなし

     ・・・でも毒にも薬にもならないお話が中心です。通勤途上の暇つぶしにご利用ください。

     『唯一生き残るのは変化できる者である』 チャールズ・ダーウィン

毒にも薬にもならない話

根拠なき計画安全率(13)基準は神でも預言者でもない

ある地すべりの巡検に言った時、その地すべりの対策のための工事費があまり準備できなかったと泣きつかれて、「1.20でなくても1.10でもいい」と言ったら現地の人に喜ばれた、という話を聞きました。

柔軟な運用で良い、と感じられた人が大半だったと思いますが、私はそうではありませんでした。

技術基準が「神」で、「1.20でなくても1.10でもいい」と言った人は神からの伝言を伝える「預言者」(イエス・キリストのような人)だと感じました。

その預言者は、技術的合理性から「1.20でなくても1.10でもいい」と言ったのではなく、相手の懐具合を心配して言ったわけですから、そこに科学技術はありません。

これは技術ではなく信仰だ!と感じたわけです。

天動説に固執したり、進化論を否定したりするのは宗教です。宗教は多くの場合、科学技術の進歩の阻害要因です。根拠を示さず教義を信じ込ませるという点では技術基準も信仰に似ています。宗教は思考では救われない人を救う手段です。

逆に、錬金術など人間の業である「欲」は、科学技術の推進要因です。

そろそろ健全な「欲」の世界に戻りましょう。

閾値を1.00とすれば、そんな変な信仰から離脱できます。老害によるマウンティングからも解放されます。 合理的な思考からは、様々なアイデアが湧き出て、技術も進歩するでしょうし、新しい対策工も生まれるでしょう。

そうならなければ、、、、自粛。 
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でも、日本の多くの技術者の技術基準信仰は変わることがないでしょう。私はその点は、楽観主義ではありません。「本当のことを追求する」というインセンティブが、いまのコンサル業界にはありません。手間が増えるだけで儲かりません。技術基準の通りにベルトコンベアで製品を作るように報告書を作るほうが儲かるのです。

3次元運動の理解が解決に不可欠だということがわかっている谷埋め盛り土の第二次スクリーニングの安定計算を、ガイドラインに「2次元断面法で」と書かれているからそうする、という人種ですから。要するに、道理よりも教義に従うメンタルです。その土俵では戦えません。

・・・半月近く、計画安全率で引っ張りました。。。

根拠なき計画安全率(12)計画安全率信仰者にできないこと

計画安全率まで安全率を上昇させておけば安全である、というのは結果責任をどこかのだれかの「お告げ」に委ねたということです。

公共事業であれば、どのドコカの誰かは基準を作ったコードメーカーで、誰か特定はできませんが、とても偉いアンタッチャブルな人であることが多いと思います。だからたとえ崩れたとしても不可抗力で処理可能です。技術基準がリスクヘッジとして機能します。

民間の仕事では、コードメーカーがいくら偉くても、依頼者はそんな事知ったことじゃないので、崩れたら設計者に損害賠償請求します。「技術基準通りにやりました」と抗弁しても、裁判所から「その技術基準が合理的であることを証明しなさい」と言われたらどうします?

常日頃から、技術基準の合理性や論理性、説明を求められたときに納得していただけるだけのお話を考えておかないと将来ひどい目に遭います。

(私が、初めて技術士二次試験の筆記試験に合格したときの口頭試験(落ちた)で「構造物設計で使う安全率と、地すべり等で使う安全率の違いを説明しなさい」と言われ、うまく説明できなかったという経験は、その後その課題を考え続けることで活かされたと思います)

そんな恐ろしい世界で、どこかの誰かの「お告げ」に依存するということは絶対できません。自分が論理的に合点がいったことでないと自信が持って説明できません。私が、既存技術基準を信用していないのは、技術基準が私の身の安全を保証してくれるわけではないからです。むしろ危うくする側に働くでしょう。技術基準が守ってくれるのは狭い身内の範囲内だけです。

計画安全率信仰者には、民間の生き馬の目を抜く世界の仕事や、裁判などメンツを賭けた凄まじい戦いの仕事はできません。リスクが高すぎるからです。逃げ道を考えていないからです。

私は、そういう世界の仕事は、商売敵が少ないのでとても好きです。でも、身の安全を保つために方法論の合理性はずっと意識してきました。「技術基準に書いてあるから」など、なんの免罪符にもならないのです。むしろ「基準に書いてあるから」などという言葉を軽々しく発する技術者は、無能と評価される世界です。すべて言葉と文字で論理性を明確にすることが求められる世界です。弁護士が似た環境です。

計画安全率や逆算法、標準勾配、間隙水圧の評価法など、斜面問題の技術基準には免罪符にならないものだらけです。こういう技術基準信奉者のことを、私は技術者ではなく「技術書士」と呼んでいます。規則に沿った書類を作る代書屋だからです。行政書士や司法書士などに、なぜ書類にそう書くの?と聞くと「(行政基準や法令基準では)そういう決まりになっているから」と答えられますが、それは代書業では正しいことです。だから技術基準書通りの仕事をするのは「技術書士」が正しい表現なのです。

ミクロでは正しいことでも、合成すると間違っていることを「合成の誤謬」といいますが、斜面問題の技術基準は、ミクロで間違っていることの集合体であっても、結果として大きな被害が生じていないという点で合成の誤謬状態の反対です。でも、過剰設計の保険がついているから、とも言えます。

私が、公共事業で使われる見込みもないのに、学会発表や、ブログ等で情報発信を続けているのは、輪島の漆塗りのように同じことを何度も言っていると、「そうかも」と感じてくれる人が増えるだろうと思っているからです。また、長年情報発信していて、否定する人が減り、賛同する人が増えているという事実は、民間事業や裁判案件などでの私の身の安全に寄与します。商品価値も高めるでしょう。そして、技術基準で対応できない問題で本当に困ったときには、声がかかります。遠いところからでもツテを頼って声が届きます。

そして、本質的なところに手を突っ込んでいると思っていますので、バトルになったときの勝算は常にあります。むしろバトルを望んでいると言ったほうが良いかも。。。

根拠なき計画安全率(7)杭の変位量は嘘ばかり

計画安全率と当初安全率(現況安全率)との差が必要抑止力です。世界で日本以外にない概念です。(金融で言うところの連帯保証人制度や、源泉徴収制度と同じくらい日本独特です)

現況安全率は1.00程度に置くことが多いので、計画安全率1.20との差の0.2分が必要抑止力となり、抑止杭の設計時にはその圧力が抑止杭に作用するとします。

道路際や構造物際で杭を施工する場合には、その変位量が許容できないため、杭の最上部をアンカー工で引っ張って偏位が小さくなるようにします。けっこうこの費用は高いのです。

でも、この理屈は論理的にはデタラメです。

1970年の谷口先生の著書でFs>1.00は「安定」、Fs≧1.20は「完全な安定」と書かれていました。これは20m程度の再活動型地すべり(クリープ型地すべり)での話です。これには違和感はあまりありません。

すなわち、1.00から1.20の0.20の差分は、「安定」と「完全に安定」の差分のことです。

一方、杭頭変位が発生するということは、「不安定」だということです。

必要抑止力・杭頭変位量計算の概念は、「安定」と「完全に安定」の間に「不安定」があると言っているのと同等です。

「小金持ち」と「大金持ち」の間に「貧乏人」がいると言っているようなものです。普通は「普通の金持ち」がその間にいます。(わかるかな、この例え)

こういう大矛盾を、賢い人達が集まる公的研究所や行政の技官の方々が、いつまで放置しておくのか知りません。なにか大きな不都合が生じるまで、おそらく放置され続けることと予想しています。日本では、明らかに間違っているとわかっていても、何かを変えるには相当のエネルギーが必要になります。

(谷埋め盛り土のガイドラインの点数法は、今は破棄されているでしょうか?あまりにも予測が外れるので、いずれ破棄したいという話を10年前くらいに聞いていましたが・・・確認したところ、まだ破棄されていませんでした)

その平穏な変化のない間に、次の私利私欲のためのなにか知財権を取っておきましょう。世直しをするつもりはないので。

西宮市役所は「犯罪者養成機関」って

私が言っているのではありません。強調しておきます。私が言っているのではない!

エキサイトニュースが言っているんです。

今年に入り逮捕者5人 西宮市役所は“犯罪者のデパート”状態
さながら「犯罪者養成機関」と化してきた。兵庫県第3の都市、西宮市で職員の不祥事が相次ぎ、逮捕者が続出する事態となっている。
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私は西宮市民なので、ちょっと関心があるだけです。

文教住宅都市宣言
西宮市は、本市が誇りうる文教住宅都市的性格をさらに一層、推進することにより、こんごの阪神圏発展の一翼を担う考えである。すなわち、西宮市の将来は、西宮市民のみならず、近畿一円の福利の増進に役立つべきものであり、それはまさに、西宮市が、人々に憩いと安住の地を提供することによって、積極的に果されるものと信じる。
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この宣言と関係あるんでしょうか?

この宣言は昭和38年(1963年)に出されています。

そのほかにも

環境学習都市宣言(平成15年)

環境学習都市宣言(こども版行動憲章)

安全都市宣言(昭和37年)

などもあります。

(結果から見ると、、、宣言ってなんの役にも立ちませんね。社訓が役に立たないのと同じです。当社に社訓はありませんけど。こういう観念論的なものは変化の妨げ=思考停止になります。格言好きや、過去の偉人崇拝の人が思考停止しているのを見てわかっていると思いますが)

起業リスクが高すぎるのは連帯保証人制度のせい

昨日紹介した

日本はなぜ「起業後進国」に成り下がったのか

ですが、中小企業の経営者は常に破産と相対しないといけない、というのが高いハードルにしている原因の一つでしょうね。

当社も運転資金を銀行から借金していますが、常に「連帯保証人をなくせ」と言っています。他の銀行とも取引していますが(借金しているのは1行のみ)、「他の銀行が連帯保証人なしで話を持ってきたら、即座に銀行を変える。金利の問題じゃない」とも言っています。

それくらい、連帯保証人制度というのはクソなのです。

私が言うと信用しないかもしれないので、そこそこ信用されているんじゃないかという人の話を聞いてみてください。

茂木健一郎氏による連続ツイート「連帯保証人制度は世界の恥である」
オレが日本の法律関係者に訴えたいことは、民法の「連帯保証」に関する条項の一日も早い削除。銃よりも多くの人の命を奪い、鎖よりも多くの人の自由をうばっている。こんな前近代的な制度を放置しているのは、国際的な恥である。

もぎ32
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起業家が少ないのには、連帯保証人制度以外にも、基礎的な簿記の知識がないなどの重大な問題もあります。

お金の収支の話は、一般的な学校教育でほとんど習いません。知らないから怖いのですね。でも、簿記の試験を受けに行けば気が付きます。そこにいるのは20歳前後の若い姉ちゃんばかり。その人達がわかることが、起業を考える「何かを持つ人」にわからない道理などまったくないのです。

いわゆる「食わず嫌い」に過ぎません。

一度、簿記の試験を受けに行ってみるのもいいかもしれません。

別に他人に起業を勧めるつもりはあまりありませんが、サラリーマンでいるのと起業するのでは、やりたいことをできるスピードが3倍は違うような気がします(超適当な定量化です)。いや、もっとかな。

まあ、他人のことなどどうでもいいですけど。

吠えない番犬


『独禁法違反』の対象がにわかに拡大中…ジャニーズ&吉本の次は読売ジャイアンツ!?
長く“吠えない番犬”と揶揄されていた公正取引委員会(公取委)が2017年末、リニア中央新幹線の談合事件で吠えた。
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面白い表現ですね。

アメリカは、日本の制度を(アメリカに都合の良いように)変えるために、いろいろな手を使ってきますが、談合に関しては1990年以前は完全に見て見ぬ振りをしていました。いまは、「かなり」見て見ぬ振りをするくらいに改善(?)されているかもしれませんが。

そのココロは・・・、日本を甘やかす一方で、アメリカ国内では偏執狂的競争を行わせることによって産業を相対的に強くすることをやってきたわけです。日本に対しては、談合を黙認することで競争力をなくすということを仕組んできました。

それが日本産業の衰退と、アメリカでのGAFAの出現・世界支配という結果で現れています。既得権益にしがみつくことを仕事とする経営者たちが「和をもって尊しとなす」と言いながら産業を弱くしていったのは、吠えない番犬のお陰なのかもしれませんね。公取委に足を向けて寝られない人はたくさんいることでしょう(毒)。

私が1990年に独立して、約30年後のいまもなおその状態でい続けていることは想像できませんでした。不覚でした。

独立当初の目論見では、競争社会が10年以内に実現するという想定でした。ところが、びっくりするくらい吠えないのです。競争しない産業が強くなるはず無いのに・・・。公取委の(吠えないという)役割は大きかったのでしょう。

日本はなぜ「起業後進国」に成り下がったのか
これは文化というよりリスクの問題だ
しかし日本では、起業を促進する取り組みは、意図のあるなしにかかわらず、既得権を守るための取り組みによって、矮小化されてしまう。つまり、右手で与えたモノが、左手によって奪われてしまうのである。

・・・まあ、もういいですけど。

「会社の未来は何故かいつも未来が少ない側の手の内にある」

ツイッターでシャープさんが繰り出す言葉が結構秀逸です。

「会社の未来はなぜかいつも、未来が少ない側の手の内にある。そして私達の毎日は、それに違和感を感じる暇もなく、仕事を抱えて過ぎてゆく。」

先日、大手コンサルのエライさんとお話した時、私の年を聞かれました。「59歳です」と答えたところ「お若いですね。まだまだがんばれますね」と言われました。

そんなことはないです。私の未来はもう少ないです。そして、考えていることは時代遅れです。明らかに、私の判断で会社の未来が良くなることはない時期に差し掛かっっています。重しや汚れをなくして、若い人たちに渡すべき時が来ています。

いつも時代の最先端にしがみついて生きていこうと思っていましたし、あるところまではそれなりにできていたと思うのですが、いつの頃からか「最先端のつもり」レベルになりました。

よく「老いても、蓄積した知恵が財産になるので若い人には負けない」という人がいますが、蓄積した知恵が「古い」のであれば、それは経験という名の障害物です。無いほうがマシです。

お盆なので、あちらの世界のほうが近くなったということを表現してみました。

フランク・シナトラのマイウエイは、シナトラ50歳過ぎの曲ですが、日本での詩ではなく、元の詩の翻訳の方がずっと胸にしみます。50歳で「終わりの時を迎える」のです。

こうして今 終わりの時を迎え
俺は終幕へと立ち向かう

後悔…少しはあるさ
だがそれは 言葉にするには あまりに些細なことだ

そうだな 時には おまえも知ってるはずだ―
無理をして背伸びした時があったさ

恋をして 笑い そして 涙した
欲しいものを手にしたし 敗北する側にも立った

人とは何なのか 手に入れたのは何なのかと問われれば
俺じゃなくても 結局 持ってるものなど何もない


スグダスだって!?

国土地理院がスグダスの運用を開始という記事がありました。

大地震の地盤災害の推計を“すぐ”に“だし”ます 〜国土地理院 スグダス(SGDAS)システムの運用開始〜

スグダスといえば、当社が2000年前後に、ノンプリズムレーザー測距儀を使った迅速地形図作成システムの名称と一緒です。こちらはSUGDASだったと記憶しています。

他にスグダスの名称を使っているところがないかと探したら、たしかスバルだったと思いますが、スバル(S)ユーズドカー(U)なんとかかんとかで、スグダスという商標がありました。そこで、そこにスグダスの名称を使っていいかどうかを問い合わせ、OKの返事をもらって使い始めたことを覚えています。

当社はスグダスの商標権はとっていません。だからどうということはなにもないのですが・・・。

このシステムは、地震が起きると斜面崩壊や液状化がどの程度起きるのかが予測できるのだそうです。

ならば、疑似地震を起こして解析すれば、すぐにハザードマップは出来上がります。もうそれで十分じゃないでしょうか。

老舗企業が多いと活力がない

日経新聞のWEB版にこんな記事がありました。

老舗企業の倒産など 18年度最多の465件 民間調べ

GAFAでも明らかなように、新しい企業が活躍する社会には活力があります。永続的でないのかもしれませんが、そもそもビジネスに永続的というものがあるはずもないので、別にそれは良いでしょう。

私は、古い会社がなくなるのは良いことだと思っています。古いからなくなるべきだと思っているわけではないので。念の為。

社会の中で、ここが手薄で、自分はそこが得意で、だから起業しよう!となるわけです。やりたいことだけを考えて起業するわけではないですね。

でも社会はどんどん変化します。手薄だったところがITの力などで手薄でなくなり、自分の優位性がなくなるということは普通にあります。

そこでプロジェクトを終わりにしても良いと思います。

終わりにしないとすれば、新しい「社会に手薄で自分が得意な」プロジェクトを始めなければなりません。第二の創業という形です。

だらだらと最初のプロジェクトを続けていたら、もうそれは倒産するしかありません。

企業が倒産・廃業するってのは、何も悪いことではありません。むしろ当然のことです。私は、このニュースは、悲観的ではなく、日本がまた活力を取り戻すようになる前兆のように感じます。

脳の衰え(5)最後の脳みそ活動は欲がエネルギー源か?

位置エネルギー起源の過剰間隙水圧が斜面を破壊する元凶だと思いつき、仮説を出して実証し始めたのが、2010年頃だったように思います。それ以前にも2003年の九州南部豪雨での菱刈町の巨岩吹き飛ばし現場や、2004年中越地震後に見た直径2mの巨大パイプ(実際には爆裂口)で過剰間隙水圧のことを感じてはいましたが。

2010年の庄原豪雨災害と、2012年の京急追浜の電車事故でみた直径10mの爆裂跡で確信に変わりました。

京急事故
http://www.asahi.com/special/typhoon/TKY201209240640.html

それから過剰間隙水圧が斜面崩壊を発生させる合理的な理屈を考え、2016年に特許出願し、2017年に特許取得。。。脳みそが満足に動いたのはその頃まででしょうか。同様の理屈を、ネクスコさんや大学の研究者も実験などされているというディープな情報を最近聞きました。(結果が公開されているものはまだ見つかりませんが、技術者の多くは感じているということです。)

実測値で安定計算すると、地表まで水を満タンにしても安全率が1.0を下回らないところが大半なのですから、静水圧が斜面崩壊の主犯でないのは明らかです。φ=30、c=0などといったわけのわからない数値を使ったり、逆算法を使ったりしているから、単純な理屈にもたどり着けないのです。

最近は、盛土構造物の防災対策として排水パイプが多用されるようになり、いろいろな製品が出てきています。中には堂々と「過剰間隙水圧消散」を謳ったものもあります。これは2006年出願の当社特許に抵触しますし、解析法をどうするか知りませんが2016年出願特許にも抵触する可能性があります。

弁理士さんともいろいろ相談しているのですが、いくら抵触していても、損害が十分に発生していなければ損害賠償請求はあまりお得ではないよとのことなので、十分売っていただくまで待っています。。。

脳みそが衰えても、こういう知財権に関わる損害賠償請求くらいはできる能力が残っているのではないかと思います。欲の部分なので最後まで残るんじゃないかと・・・。欲ボケジジイになるわけです。この分野は、これから本領発揮なのかもしれません。

脳の衰え(4)地盤品質判定士はリタイア後のボランティアが期待されているが

地盤品質判定士への期待という文面を良く見るようになりました。「必携」にも、リタイア後の技術者のボランティア(無償という意味に聞こえる)に期待、と書かれていました。

国交省の資料では、宅地耐震化推進事業には、管理技術者として技術士建設部門土質基礎と、地盤品質判定士を同時に持つ人、と書かれています。技術士の土質基礎を持っている人に、地盤品質判定士資格が同時に必要だろうか?という疑問はさておいて・・・。
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でも大規模盛土造成地変動評価をちゃんとできていると思える人は殆どいないので、まだまだ絵に描いた餅のような気がします。

そういえば、側部抵抗モデルの原型をつくったのは2003年頃なので、40代前半でした。このころはいろんな事ができるんですね。脳が衰えていないので。

大規模盛土造成地変動予測をやっている人は、中越地震・中越沖地震・東日本大震災の現象をさっぱり再現できない2次元解析法を使っていますが、それは脳が衰えているからでしょうか?脳が動いていないからでしょうか。たぶん仕事としてやっているだけなので興味が無いんでしょうね。

脳の衰え(3)ところで宅地の老朽化ってなんだ?

私は1960年生まれなので、高度経済成長期の始まりにこの世に生を受けたわけです。そしていま、脳が衰えてきましたが、当時盛んに造成された場所(土地)も老朽化してきました。
ろうきゅうか8

宅地の老朽化の実態について
○構築物(コンクリート造又はコンクリートブロック造)の耐用年数40年を経過している宅造区域が82%を占める

○宅地擁壁は築造後20年経過した頃から、急激に危険度が高くなる(老朽化が進行する)傾向がある。
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造成に使われる盛土は、「土」なので、最終風化物質に近いわけです。最終風化物質が老朽化するというのは、ちょっとおかしな話です。「ジジイが老ける」的な

これは、ジジイが老けるのではなく、ジジイの集まりが暴走する、というのに近いのだと思います。

宅地擁壁は20年を経過すると急激に危険度が高くなるという調査結果は、国総研が表面波探査で宅地擁壁の健全度を調査しようとしたときのものだと思います。

コンクリートが20年で老朽化するのは少し早いので、これは背後地盤の老朽化と読み取ったほうが良いと思います。空積み擁壁の石の間をモルタル詰めしているものを「練積み」と誤解されているものもデータの中に含まれているようなので一概には言えませんが、「土の構造の老朽化」でしょう。

道路の陥没が多発し始めるのも、築後25年程度を経過したあとです。

盛土が地震時に滑動崩落できるようになるのも、同じように25年位たってからです。施工時に十分締固めが行われていれば、それが30〜35年に伸びることはあると思います。でも永遠ではありません。

脳の衰え(2)平均余命は24年

平均寿命というのは、0歳時の平均余命のことのはずです。平成28年時点で、男は81歳、女は87歳ということになっています。

還暦まで生き残った人たちの還暦時の平均余命は、男で23.7年、女で28.9年です。すなわち還暦まで生き残った人は、男は84歳位まで、女は89歳位まで生きるということです。
よめい6

私の父親が亡くなったのも84歳でしたから、まあそのへんまで生きたら上等でしょう。

あと24年か・・・・8800日ほどです。

人生3万日と考えると、まだだいぶあることになりますが、その多くは脳が衰えた状態で過ごすわけですから、前半・中盤部分とは状況が違うように思います。

実質的には、前半の半分の12年くらいが、まだ正気で、かつ体が動いて楽しむことができる残存時間のように思います。

やはり、もう自ら望まないことはしないようにしなければ・・・と思う今日このごろです。

還暦になって、ワシはまだまだできるで!という意識であれば、すでに正気ではないのだろうと思います。

脳の衰え(1)還暦にはそれなりの意味がある?

30歳で独立した頃、頭もよく回って、次々とできるようになることが増えていました。30代の吸収スピードまではないにしろ、50歳位まではなんとか新しいものを吸収できていたように思いますし、処理能力もそれなりに向上したように思います。

来年60歳になる年齢になり、脳が衰えてきたと認めざるを得ないことが多くなりました。いろいろ技術業務以外にしなければならないことが増えたというのもありますが、それを差し引いても、脳の衰えを実感します。

現象としては、好奇心が弱くなってきました。細かいところまでチェックが行き届かなくなってきました。

私の父親の時代は、55歳が定年だったようです。1980年代には60歳定年にかわりました。ここまでは、長寿化の影響だと思います。

いま65歳まで現役ということになり始めていますが、これは能力が65歳位まで維持できるからではなく、年金制度の維持のためだろうと思います。最近では70歳まで働けと言い始めましたが、脳の衰えた老人が社会の(あるいは会社の)テッペン付近にいては害こそあれ、益はありません。

どうしても年寄りが働かないといけないのであれば、若い人たち=脳の衰えが来ていない人たちの邪魔にならないところにいなければならないと思います。

私が、民間宅地等の仕事をしようと考えているのは、そこは今のところ誰も喜んでやっていない分野なので、邪魔にはならないだろうという思いがあるからです。まだその分野であれば、技術基準も決まった方法論もないので好奇心が維持できる、という理由もあります。

既存不適格擁壁の被災率が高いように見えないのだけど、ほか

令和元年度大規模盛土造成地防災対策検討会の資料には、詳しい説明が書かれていないので良くわからないものがあります(現場では口頭で説明されていると思いますが)。

ひとつは被災擁壁の種類のことです。「既存不適格擁壁の被災割合が高い」と書かれています。私にはむしろ比率的には低いと感じます。「適格擁壁の被災割合がことのほか高い」というキャプションなら納得しますが。。。。

https://www.mlit.go.jp/common/001292817.pdf#page=13
ぎもn62

既存不適格が弱いのは当然のことです。適格擁壁が壊れず、大半が不適格擁壁が壊れた、というのが普通のストーリーです。このグラフを見ると、適格擁壁と不適格擁壁は同じように壊れているとしか見えません。

既存不適格擁壁が危ない、とこれで言えるのでしょうか?当社では、空積み擁壁を表面波探査で評価し、充填工法施工後に効果を評価するためにもう一度表面波探査をするということをしています。でも、既存不適格だからといって被災確率が高くなっているようには見えないので、これって不要?と思えてしまうグラフです。

工事をして「適格擁壁相当」となっても、壊れる確率は小さくなるように見えません。なにか説明不足な感じがします。

もうひとつはこれです。
ぎもん65

東日本大震災のときの造成年代と被害発生件数の表です。これが報道で出たとき、宅造法改正の2006年以降は技術基準が強化されたので、被害が一つも発生していない、基準改正は妥当だったんだ!エッヘン!という記事でした。

その年代の間に造成された地区数が分母に来ないと被災率はわからないのですが、それが書かれていませんから、この%は当てになりません。

また、盛土直後には滑動崩落は起きません。道路陥没と同様に25年位たつと地中侵食によって滑動崩落の準備が整います。地中侵食でコラプスできる場所ができないと、大振動で過剰間隙水圧が発生できませんから。

こういう疑問は誰にでもすぐ浮かぶのですから、作成した人たちが感じなかったわけはありません。となると、意図した結論に強引に結びつけた、というふうに感じられます。

「締め固めた盛土は大丈夫!」と言いたいのでしょう。私は、完全否定します。締め固めた盛土が大丈夫という理屈は、盛土は造成して以降、状態が変化することはないという迷信を信じている人の考えです。

また、国鉄の時代に作られた鉄道盛土などは、ふわふわ盛土です。でも意外に崩れません。締固めって本当にどれだけの効果があるのか?と思っています。もちろん締固め直後は強いです。それは否定しません。でも時間の経過とともに特に地山との境界部に地中侵食が起きます。締め固められた盛土は透水性も低くなっているので、過剰間隙水圧消散は、むしろしにくくなっています。

締め固められた盛土で、地中侵食が一部で進んだものは、ふわふわ盛土よりむしろ大雨でも大地震でも滑りやすくなる!ということがあり得るように思います。時間の経過がその真偽を証明してくれるでしょう。

三種の神器

(H28)測量業(11,952)と建設コンサルタント(3,951)と地質調査業(1,266)を登録している(業種兼業)業者数は778業者(19.7%)であった。

測量・建コン・地質調査の建設関連業登録3種がなされている会社は、建コン側からの視点で見れば、全国で778社です。47都道府県で単純に割れば、1県あたり17社というところのようです。あまり多くないですね。当社は現在河川砂防で登録していますが、これだとコンサル登録業者の29.1%だそうです。超単純な計算だと、778×0.291=226社/全国ということになります。47都道府県の数で割ると、1県あたり5社。。。。結構希少価値なのですね。本来これなら悠々と元請けで食えるはずですが、そうは問屋が卸さない、ので苦労させていただくわけです。

さんしゅ120

3種の登録をするためには、少なくとも有資格者が4人必要です。当社はギリギリの人数です。でも、3種の登録をしたら、少ないなりにも指名がくるようになりました。3種ある会社を自動抽出するのではないかと勝手に想像しています。

(ずいぶん以前に、ある人が「太田ジオさんがなかなか出てこないと思っていたら、3種揃っていなかったからみたい」と言っていたのを聞いた覚えがあります。癒着云々言われないためには、コンピュータによる自動抽出がよくて、そのためには3種の登録が必須、ということかもしれません))

複数の資格を有するものが、複数の業態で登録できるようにできればもっと楽に3種の登録ができるのですが、そうすると対象企業数が増えすぎるでしょうか?でも、いますでに足らないと言っているのだから、それはそれでいいんじゃないかと思いますが。。。

労使折半の罠

サラリーマンだと、年金や社会保険は、だいたい労使折半です。半分を会社が持ち、半分を個人が持つ。だからサラリーマンはお得なんだ!というふうに言います。

でも本当にお得かどうかを真剣に考えていないと思います。

『投資・年金編 この漫画の登場キャラは全て60歳以上♂です』 というふざけた画風の漫画ですが、結構重要な点をついています。

1.給料50万円で、10万円の年金保険料のうち、労使が5万円ずつ負担する。
2.給料45万円で、会社が全額10万円の年金保険料を払う。
3.給料55万円で、従業員が全額10万円の年金保険料を払う。

どれがお得か?
ねんきん100

答えは「全部同じ」ですが、印象が違います。1の労使折半が通常行われている方法で、「サラリーマンは会社が半分負担してくれるからお得」ということが言われます。でも3と同じなのですから、会社負担ってのはまやかしです。会社負担=従業員の個人負担です。

でも3だと、年金保険料がとても高く感じるでしょう。2だとどう感じるでしょうか。超お得でしょうか?

そして「元が取れる年数」の議論に入っていきます。

国民年金も厚生年金も、「10年で元が取れる」と安易に計算しがちですが、先程の設問の1と3は同じこと(2も同じこと)なので、保険料は倍額払っていることになりますから、厚生年金は元を取るのに2倍の20年かかります。
ねんきん99

厚生年金でもらえるお金のほうが多い、とも言いますが、払い込んでいる額が違うので、多い少ないの問題ではありません。リターンに10年かかるのと20年かかるのと、どちらが経済合理性があるでしょうか?

当然前者(国民年金)ですね。厚生年金は、高い掛け金を払って、リターン速度は半分です。

経営者のおじいちゃんたちと話をしていると、「あそこはたくさん儲けているくせに、従業員を厚生年金に入れていない!けしからん」ということを聞くことがあります。けしからん!のは、ルール違反という理由であればそのとおりですが、国民年金だと安いわけですから、残ったお金を有効に使えます。従業員にとっては、必ずしも「けしからん」わけではありません。

ところで、自営業者は国民年金です。国民年金は、もらえる額が小さいから貧乏人が入っていると、厚生年金に入っていて将来相対的に高額の年金を受け取れ、それも半分は会社が払ってくれたんだぞ!と、サラリーマンは思いがちです。

自営業者って、別に貧乏人ではありません。なんたって自営する才能がある人たちなので、むしろ一般のサラリーマンよりお金持ちです。社会福祉は、持てる者から持たざる者に所得を再配分することで成り立ちますが、サラリーマンが持てる者で、自営業者が持たざる者、ということはありません。実態は逆かもしれません。お金持ちの方が、安い掛け金で、素早いリターンが得られる国民年金に入ることができている、と表現するとどう感じるでしょうか。

私は、意味のない労使折半や、戦費調達のため1940年から始まった源泉徴収は、もうそろそろやめて、個人が負担すべき費用を全額負担する時代にしたらいいと思います。掛金も自分で決められるようにしたら良いです。リターン速度は同じにして。

そうすれば、自分が社会のためにどの程度の負担をしているのか明確になります。選挙で政治家を選ぶときに、真剣になるでしょう。

源泉徴収とは、ウイキペディアではリンク先の説明通りです。昨今の憲法改正議論の中で、戦争の是非が対立軸になっていますが、「戦費を効率的に集める目的でナチス・ドイツの制度にならい、1940年(昭和15年)4月1日に、給与への源泉徴収が始まった。」のですから、戦争反対を声高に言うのであれば、戦費調達につながる源泉徴収を反対したらいいのに・・・、とよく思います。

企業の冠がなくなると只の人以下っておかしくないか?

年金じゃ足らない、独り立ちできるように・・・

人生100年時代になり、年金が足らないので、企業勤めを終えたあとも自力で仕事ができるように・・・等々の記事をよく目にするようになりました。

一応企業には60歳位で一線を退くというルールが有るわけですが、、、、22歳頃からその頃までには40年近くの歳月があります。(60歳が間近になってくると、日本の60歳定年制の理由がわかるようになってきます。確かに能力を維持するのが大変になってきます。体力もさることながら、脳みその脳力の方ですね。好奇心が減ってくるのが大きいのかもしれません)

40年も仕事していたらそれなりに独り立ちできる、あるいは一人でもある程度の仕事の依頼が来るというのが、本来当たり前のはずです。依頼がまったく来ないとすれば、それは社会の役に立つ仕事をしていなかったか、仕事の中の歯車の一部をやっていただけだということになります。社会との接点が何もなかったということも影響するかもしれません。

でも、日本企業もいろいろな部署に異動させて、ゼネラリストを目指そうとさせるわけですから、歯車になってしまうというのは、何かが欠けていたからではないでしょうか。

企業の冠がなくなったら何も社会から必要とされないということは、企業人だったときにもきっと本質的には必要とされていなかったということではないでしょうか。

そんな人材を作り出す企業ってのは、いったい何なのだろう?

その上、働き方改革などといって、さらに働かせない方向にベクトルが向いているし。

少なくとも、企業の冠がなくなっても、人に仕事を頼まれるような生き方をしましょうよ。

でも、これって私が30歳のときに起業したときに思っていた、最悪シナリオに近いような気がします。企業に囲われて、企業の名前に隠れて仕事をしていると、その冠がなくなったときに全く只の人以下になってしまう、梯子を外されると生きていけなくなる、という恐怖から、「常に最前線にへばりついていればなんとかなる」という哲学(?)で起業したわけですが、いま現実になっているのは、やたらに長生きする時代になり、定年になるということが梯子を外されると同義になってしまっているように思います。

私は、公共事業一辺倒の業界にいても、個人からのあまり企業としては儲けにはならない依頼を四半世紀に渡ってやってきました。たぶん老後もそれなりに依頼があると思っています。企業規模なら足らなくても、個人ならペイします。それに、どちらかというとそういう仕事だけをしたいとさえ思っています。「仕事やっている感」がある仕事です。そのためのツールもノウハウも企業人である間に一通り揃えたつもりですので競争力もありますし。

長く勤めていれば、一人でも仕事できるようになっているのが当たり前なんです。

グリッドに目玉などできない

日本製の安定計算ソフトを使うと凄くストレスが溜まります。円弧の中心を決めて、わけのわからないコントロールの数値を入れて計算すると、地表をかすったようなショボいスベリが計算されます。いろいろ調整して、計算制限を入れる線を入れて、、、

こんな計算はもうしたくない。もうたくさんだ!

使い慣れているカナダのSLIDEというソフトは、スベリが地表と交差する2点を決めて、その垂直二等分線上に中心をつくり、深度を変化させて計算します。何の設定をしなくても思うような結果がでます。
slide22

計算結果を見ても、中心の分布は斜面に対して直交方向に長く分布します。高校の幾何学で習ったとおりです。

なぜ多くの人たちは「目玉」にこだわるのでしょうか?

そういう頑なさが進歩を止めています。ちなみに、私が最初に勤めた会社で作成した安定計算ソフトも、出口と入口の範囲を決めて、垂直二等分線上に中心点を置く方式でした。SLIDEと同じです。これだと、決して外れの円弧を計算しないので合理的なのです。社会に出てすぐの若造でもすぐに思いつくことを、ソフト会社のエンジニアがわからないはずはありません。

だから、「グリッド決めて目玉を出さねばならない」というユーザー側からの強い圧力があるとしか考えられないのです。

3Dプリンターハウスは抜群だが、日本では難しそう

災害時に1000万円のプレハブ仮設は本当に必要?

同じ話を、阪神・淡路大震災で被災した阪神間の市のOBさんからよく聞きます。

災害救助法では、上限が238万7000円でしたが、2017年以降551万6000円になりました。しかし、東日本大震災の仮設住宅は800万円くらいだったと、某役所OBのかたから聞いています。プレハブ業界が「それではできない」と指値で価格を言われたら、他にアテがないので受け入れざるを得ないのかもしれません。

それに加えて、最近の大災害では全額国費ということになり、自治体に痛みがないので高値になってきているとも言われていました。安くする動機がないのです。かなり災害後の制度は歪が溜まっています。南海トラフ地震がマックスパターンで起きたら、とても大盤振る舞いする余裕はなくなるでしょう。

60万円住宅 3Dプリンターハウスなら24時間で出来上がり 自然災害大国の日本にこそ必要だ!
3dhouse

災害が多く、直ぐにできる安価な仮設住宅が必要な日本こそ、こういう3Dプリンターハウスが良いと思うのですが、プレハブ業界も他業界の団体同様に「強力な」団体なので、こういう価格破壊、業界破壊のものの参入を許したりはしないでしょう。

資本主義社会では、こういう新規参入者が既存業界を破壊して、そして新しい伸びる業界ができて・・・という「良い回転」で成長していくのですが、古い業界を守る社会では、そういうことができません。i-Constructionで生産性向上と言うなら、こういうものをどんどん導入しないといけないのですけどね・・・。

日本では、お金持ちに対しては「きっとなにか悪いことをしたから金持ちになったんだ」と妬んでみせますが、老舗に対しては「きちんと誠実な仕事をしてきたから長く続いているんだ」と無条件に思う癖があるようです。

事業を起こして、それなりに成功すれば、それなりにお金持ちになれるのが資本主義社会です。特に悪いことをする必要はありません。でも、次々とあとから追っかけてきて追い抜いていく人がいますので、いつまでも続きません。新陳代謝が激しいのが資本主義社会です。日本人の思考はけっこう逆です。老舗が生き残っているのは、商いが優れているからではなく、新規参入排除をしているからかもしれませんよ。

腐らないものを食うようになって体に毒が回っている?

日本人の平均寿命が世界一になったころ、何かで読んだのですが、、、いまその長寿を作っている人たちは、戦後の大変な時代を生き延びた人たちだけれど、食品に合成保存剤など化学物質が入っていない時代に若い時を過ごしていた。

高度経済成長期以降に育った人は、食べ物が化学物質のオンパレードなので、腐らないものを食っているけど、体の中には化学物質という毒が少しずつ入り込んでいる。

だから、平均寿命はこれからどんどん短くなるだろう。高度経済成長期にインスタント食品や、なかなか腐らないものや、やたらに形の良く揃った虫もついていない野菜を食っていた人たちの寿命は60歳前後になるのではないか・・・。という怖い話でした。

腐ったもの、傷んだもの、は古くから人間が食べていました。だから、それに対抗する機能が人間の体の中に備わっているはずです。DNAに刻み込まれているのです。

ところが、新参者の化学物質はDNAには記載されていません。このため対抗力がありません。だから毒なので、平均寿命が縮まる。。。。というのは私にとって妙に説得力がありました。

近所で農協で野菜などを売っている人が言っていました。輸入品は検査されているけど、農家直送は検査すらされていないんだぞ!国産が安全だなんて思い込みだ、と。確かに売り物は農薬たくさん使ってます。
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ここ数年、60歳前後の知り合い、友人、元同僚が亡くなっています。結構な数になっています。先日も葬儀に行ってきました。

食べ物だけの問題ではないと思います。ストレスの多い社会なので、ストレスで体を壊しているのかもしれません。ストレスは昔からあったはずなので、DNAに対抗手段があるはずだと思うのですが、最近のストレスは、新種なのでしょうか?

高度経済成長期以降に育った人の寿命が短くなるとすると、それでなくても短い人生はより短いことになります。人生3万日から2万5千日になり、そのうち2万日になるかもしれません。

我慢したり、人の圧力に対抗したりしている暇などありません。他人から悪口を言われても気にする必要はないし、興味のないことは聞いてもすぐ忘れたら良いのです。とにかく、生きている間は、自分のやりたいことだけを念頭に置いて、他者との調整などガン無視して生きなければなりません。もう時間はあまり残っていないというつもりでいれば良いと思います。雑音は、右の耳と左の耳にバイパスを作って素通りさせ、メモリの浪費を防ぎましょう。記憶に残るような深く考えた話をする人たちとだけ付き合いましょう。

これから人生100年時代だから、2000万円足らなくなる、などというニュースが飛び交っていますが、これから老人になる世代は、十分毒が回っていて、その心配を解決するかもしれませんね。

なぜ技術士は歳取ると働かなくていいの?

春に小学校・中学校の同級生とそれぞれ還暦同窓会をしてきました。私はまだ59になったばっかりなのですが、早生まれなので・・・。(第一線から退く年齢に違いありませんが)

幼馴染は、病院の院長先生になっていましたが、いまだにメスを奮って手術をしているそうです。医者は生涯自分で仕事をするんだなぁと感心しました。

そういえば、毎月飲んでいる後期高齢者の弁護士さんも、いまだに自分の個人事務所で弁護士の仕事をされています。あと2-3年で事務所をたたみたいと言っていましたので、80近くまで現役なんですね。

社会保険労務士さんも、私より年上だと思いますが、バリバリ仕事されています。もちろん税理士さんもです。NPOでお世話になっていた司法書士さんに至っては90歳でした。

すべて本人が実務をされています。

一方中堅以上の建設コンサルの技術士で、実務をしている人はそんなに多くありません。立場が偉くなればなるほどしていません。「士業」といっても、業務独占でないのでニックネームみたいなもで、役に立たないからでしょう。

士業で独立している人なら、平均的に40歳前後が収入のピークになるはずです。仕事がたくさんできる時=収入が一番多い時だからです。

業務独占士業でない一般的サラリーマンの場合には、若い時、沢山働くのに安く使われて、年取ってからは働かないのに高い収入を得ます。建設コンサルのサラリーマンも、たとえ技術士といっても業務独占でないので、終身雇用・年功序列の中にはまってます。

「私、技術のことはわからないので・・・」を枕詞に使う老技術士の多いこと!

もうそんなバカげたことは辞めましょう。

経団連の会長が、終身雇用は制度疲労と言ったそうですが、さんざん悪用してきた人達が言うので、なんだかなぁ、という感じです。

経団連・中西会長「終身雇用は制度疲労」改めて持論展開
https://www.asahi.com/articles/ASM575TKSM57ULFA02N.html

フェアでないことが一番駄目なところ

日経コンストラクション5月13日号は、「それでも若手は入らない」特集でした。

若手が入らない、あるいは若手に勧めない理由や、改善策がいろいろ書かれています。

ただ、「解決すべき根本問題は唯一つ」の原則からすると、色々書いてあることにあまり意味はありません。

夢のある職業になっていないことが一番の理由です。努力しても報われない業界に、若者は入ろうとは思わないでしょう。一生の時間は短いし、今は「食うためだけに働く時代」でもありません。

記事の中で、根本問題に近いのは、最初に書かれている、「癒着」「談合」を払拭できず、じゃないかと思います。本当にこれが「イメージ」なのであれば、新たなイメージ戦略で解決できるのですが、本当にイメージだけなのか?という思いがあると、いつまでも解決に至りません。

入札結果を見ていても、まだまだ実態がそういうことなんじゃないか、と思わせるデータです。すでに過去のものだという言葉自体が、「新たな嘘」と感じられているのではないでしょうか。

以前、業界団体に当社は加入していないことを書きました。私も、一般の人が感じるイメージを、具体的なデータを見ながら感じています。実績主義による既存企業の囲い込み、いまだに残る「一位不動の法則」どおりの入札結果、○合なんか当たり前じゃんという一部の方々、、、、。発注側も、都合によって、原理原則を振りかざしたり、ドロドロのナアナアを求めたり。。。そもそもOB押し込んどいてどんな正義があるのか?

フェアでないことが駄目なところです。

フェアネスがないところには「頑張れば報われる」世界はありませんから、敬遠して当たり前なのです。人の一生の時間は短いです。やりたい仕事に100%近いエネルギーが注ぎ込めるのであれば、どんな業界でも楽しく夢があります。

「調整」に多くの時間を割かねばならず、やりたいことに使える時間が少ない業界は楽しくないし、夢もありません。「調整上手が仕事上手」なんて業界は駄目なんです。

単純にそういうことです。ちなみに、私も自分の子供に、私と同じ業界に来ることを勧めたことはありません。結果的に皆違う方向に行きました。フェアな競争、理屈で戦略を建てられる業界がいいに決まっています。(圧倒的な主従関係があったり、非生産性なところに多大な労力を浪費しなければならない分野は、人生の時間が短いので、最初からわかっているのなら辞めたほうが良いです)

これを一発で解決する方法はあります。技術士を業務独占資格にすればいいのです。そうすれば、技術士は、基本形が個人事業主になります。経営者や株主の意向、顔色をうかがう必要はなくなります。発注者とも、契約書通りに対等となれます。(アンフェアな巣でしか生きられない人が排除されるという副作用も当然あります)

日本技術士会は、会費を今の30倍位(60万円/年)にして、技術士への仕事の斡旋も業務としたら良いです。弁護士会のように。そうすれば士業でいちばん大事な「中立性・公正性」を保つことができます。そうなれば、「頑張れば報われる」し、それだけ報酬も得られるし、個人事業主なので働き方改革や労働基準法に縛られることなく思う存分働けます。現役でない技術士が排除でき、平均的な資質が向上します。

労働関係の法律は「働かされている」人を守るための法律で、働きたい人のためのものではありません。夢や希望のある仕事をしていて、労働時間を他人にとやかく言われる筋合いはないのです。個人事業主になって法の適用外になればパラダイスになります。

40歳の頃は血気盛んだった、でも間違っていたとは全く思わない

昨日紹介した古いブログを読み直してみると、今の自分からは想像できないほどアグレッシブに動いていたことがわかります。本当に俺?と思ってしまいます。私も、相当「おとなのせかい」に染まってしまったようです。だいぶ頭を撫でられたんだろうなぁ。。。「俺は染まらないぞ〜!」と粋がってみても、時間をかけてじわじわと染まってしまうのですね。そろそろ引きどきですな。

この行動は40歳の頃です。この2〜3年後には某省のプロポ結果に噛み付いて、その騒動のため半年間仕事をしないという事態に陥り、最大の赤字年度となり、会社存亡の危機に陥るのですが・・・それはまたいつか書きましょう。(その時の文書は私の机のそばに、額にいれて飾っています。家康のしかみ像と同じように)

いま自分で読んでも面白いので、全文再掲します。これには更に詳細版があるのですが、さすがに個人情報満載なので公開できません。

これを読み直すと、つくづく日本は競争をベースにした資本主義社会ではなく、調整型の日本型社会主義社会なんだなぁとあらためて思います。現在、日本の経済成長が、世界の中で突出して遅れを取っているのは、、、、他国が資本主義(競争主義)なのに、日本が社会主義(調整主義)だからかもしれません。ややこしい事情ではなく、単純に。。。

アメリカに代表されるような偏執狂的競争社会に舵を切らない限り、この状態はいつまでも続くかもしれません。東西冷戦のときには、資本主義の権化のご加護を受けていたので、顕在化しなかっただけなのかも。不沈空母として活用するため、顕在化させないように仕向けられていたのかもしれませんね。東西冷戦が終わった途端に、当時の東側陣営の立ち位置になっちゃった。
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[Date 2001/6/1] 
ボーリングは再委託

OB会と指名制度でがっちりガードされているためどうにもならなかった公共事業の競争入札制度も、ここにきて若干の間口を広げはじめた。公募型指名競争入札というのがそれだ。建設コンサルは建前上はランク付けがないことになっているため、参加表明だけはできる。公募型の業務はドデカくて(設計金額5000万円以上?)、公募といっても指名制だから、非指名通知がくるだけなのだが、幸いなことに「非指名理由の説明」というのを求めることができることになっている。

小規模な仕事から地道に実積を積み上げなさい、といわれても、小さな物件はがっちりガードされている世界なので新規参入が大変困難だ。公募型というのは身の丈以上の業務だが、何が一番不足しているのか?ということを説明してもらうことができるチャンスはそこにしか存在していない。

まず、参加表明できるのかどうかということを聞いてみたら、「できる」との回答。実積に大きな弱点があるのと同時に、再委託先を書く欄があり「参加表明書に虚偽の記載をした場合には、参加表明書を無効とするとともに、虚偽の記載をした者に対して指名停止を行う」と厳しいことが書いてあるので、ボーリング調査・弾性波探査・岩石試験を再委託することとし、協力会社名を記載した。そして、提出方法は、持参又は郵送(書留郵便に限る)となっていたので、書留郵便で送付した。

案の定「非指名通知」がやってきた。非指名理由は、通知の日の翌日から起算して5日後の午後5時まで受け付けてくれる。提出方法は「書面を持参することにより提出するものとし、郵送又は電送によるものは受け付けない」となっている。

昨日質問事項を書類にして持って行く旨伝えたところ、担当官が「話をしましょう」ということになったので、書類を持参し会いに行った。まず言われたのは「参加表明書で郵送されたのはおたくだけだ」とのこと。「えっだめなの?そう書いてあるのに?」と思ったが、「その場でいろいろチェックしたり、不明な点を質問したりできないので、持参の方がよい」とのこと。そういえば、役人から転職したある人が「役所は郵送された文書に弱い。郵送されてきた文書は文書受理簿で文書番号をつけて管理する。つまり受け取りを拒否できない。」と言っていた。このことか、と心の中で合点がいった。

そして、「文書で提出しなさい」と書かれていたので文書を持ってきたのだが、それもタブーだということがわかった。文書回答など、これまでタダの一回もないのだそうだ。制度として存在するだけで、実態はないということだ。なるほど宛先が局長になっているから、決済が大変だ。逆の立場に立てば、イヤな仕事だろう。

担当官は、非常に熱心に「口頭で」説明をしてくれた。話は分かりやすい。本音と建て前もある程度わかる。主に実積不足と主要業務の再委託が問題である、と指摘された。実積が作れないから、身の丈以上の公募型に応募したというのがこちらの事情なのだが、まあそれはいい。

興味はむしろ再委託にあった。主たる業務の再委託は、この官庁でも他官庁同様に禁止されている。今回の場合地質調査業務なので、私が再委託すると書いたボーリング調査・弾性波探査・岩石試験は皆文句無く「主たる業務の再委託」に該当する。そんなことこちらも百も承知である。しかし、嘘書くと指名停止にする(指名などないから実害ないと考えてはいけない)と書かれているのに嘘は書けない。しかし、コンサル業界でこの3つを社内生産できる会社があるのか?私が知る限りでは無い。皆どうやって書いたんだろう?

そもそも、ボーリングの再委託がなぜ禁止されるべき事項なのか?コンサルが評価すべきは地質状態であって、そのためにコアを上手に採取する職人を雇うことにいったい何の問題があるのか?弾性波探査も同様。岩石試験に至っては、規格の世界だから、それこそISO9000'sで十分ではないか。それらを社内生産するよりも、外注化して地質調査業界は経営の健全化を図ったわけだ。いったいこのどこに問題があるのか?

また、ボーリング再委託の禁止は、優秀なボーリング職人を常に黒子にしてしまい、彼らの技術が彼ら自身の評価としてなされないという弊害をもたらしている。建設の世界では、優れた鳶、優れた大工、皆職人個人として評価を受けているのに。ボーリングを再委託することが問題なのではなくて、ボーリングを再委託禁止していることのほうがはるかに大きな問題なのだ。

他社の参加表明書を入札後でも見ることはできますか?とたずねたところ「個人情報が入っているので無理」とのこと。個人情報が入ったものも、そこを黒く消して公開しているニュースも見るので、ひょっとしたらいけるかもしれない。こちらの知りたいのは個人情報ではないからだ。まあそれはあとにおいておこう。

「他社は再委託先を書いてなかったんですか?」と聞くと「機械がないので機械だけを借りるという会社はあったが、現場は社員が行う、とのことだった」。「現場というのは、オペレータも含むんですか?」には「オペレータも含む」。。。。ボーリング調査で許容されるのは、公式見解としては機械を借りるところまでなのだ。。。。「落札した会社のチェックは行うのですか?」「それは現場(事業所)のやることなのでこちらの管轄ではない」むむむ〜。

若干の消化不良もあるが、非常に不可解だった「再委託の禁止事項」が明確な形で説明してもらえたのは収穫だった。主たる業務とは、業務全体の8割くらいのイメージであることもわかった。あまり主たる業務でない部分を2割程度再委託することに対しては、かなり弾力的運用になるようだ。

今後の問題は、ルールと現実のギャップをどう埋めるかだ。現在国土交通省の建設関連産業展開戦略会議では、再委託の禁止を緩める方向で検討中との情報もある。多分それがよいだろう。建設関連業の技術者の法的位置づけもはっきりさせるとの方向で進んでいるとも聞く。近々パブリックコメントの募集もあるはずだ。結論は今年の8月にでる予定だ。

国内企業ばかりであれば、まだ今のままで存続可能かもしれないが、アジア諸国が日本の公共事業に参加しはじめれば、その条項違反を狙い撃ちするだろう。あまりにも無防備・スキだらけだ。彼らが直営部隊で固めた会社を作り日本に乗り込んできて、「日本の地質調査会社は明らかな契約違反をしているではないか」と訴えれば、対抗のしようがない。

このページを見る人は、中小零細企業の人が多いと思う。建設コンサル・地質調査業は現状では誰でも指名願いを出せるし、誰でも公募型に応募できる(絶対だめだと思っても、郵送すれば受理してもらえる)。そして、懇切丁寧な説明を受けることができる。どんな中小企業補助金よりも貴重な情報が得られるし、微力ではあっても業界の健全化に寄与できるかもしれない。ダメ元でやってみてはどうだろう。
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