2007年01月11日
冷え性と当帰芍薬散
FM KITAQラジオ「町の情報ステーション」木室ミエ子が毎週生出演です。
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オータニ漢方薬局 冷え性体質改善薬は 7日分(4410円)です。
冷え性と当帰芍薬散冷え性とは東洋医学的に申しますと、気、血、水のバランスの乱れている状態を指します。
気とは生命力、抵抗力、免疫力
気は血管の外を流れます。
血とは血液
血は血管の中を流れます。
冷え症の辛い症状は寒いと言う事
体を温める事ですが、皆さん温めれば良いとだけお考えになりますか?
水は冷たい物、だから水が多すぎても体は寒い。
水は重く下に行く性格ですので、水が多いですと、体が重く足が冷たいと同時に足が浮腫みます。
余分な湿が体に有りますと、痒みや湿疹を生じますので、
長期に及びますと段々膝から下に湿疹ができたり、痒みが発症します。
水を取り除くだけで改善する冷え性は水分代謝の悪い方です。
血は肝臓と骨髄(腎臓が支配)で造血されます。
水を体外に排出するには、腎臓、膀胱、胃腸、脾臓の働きを活性化させる事です。
が冷えは単純に温めれば、改善と考えるべきではありません。
何故?
肝臓や骨髄は何故十分な血を造血しないのでしょうか?
何故、腎臓、膀胱、胃腸、脾臓は水分代謝を十分にしないのでしょうか?
の問題を解決しなければ改善は不可能です。
それらを考えずに体に滋養を与える事ばかりに力を注ぎますと、体は益々、疲弊してしまします。
たとえば、肝臓に熱性が有りますと、冷え性、不眠、吐き気、肩こり、頭痛、筋肉のこわばり、生理不順、生理痛、下痢、便秘、または下痢と便秘を交互に繰り返す、むくみ、膨満感、
下半身の足が冷たく上半身はカーとのぼせて熱い、耳鳴り、は特徴的な症状です。
熱性ですので、熱を取り除く事によりこれらの症状は改善されます。
肝臓の熱性を取り除く薬剤としては、
黄芩(オウゴン)、黄連(オウレン)、黄柏(オウバク)、
山梔子(サンシシ「くちなし」)、龍胆(リュウタン)連翹(レンギョウ)、柴胡(サイコ)
これらの薬剤を各個人それぞれの熱性の大きさに合わせての分量、処方を考えなければなりません。
熱性を取り除く事で、肝臓の機能が復活し働き造血し、体が温まり、上記の症状が改善されるのです。
温める事ばかりをしますと、肝臓は熱性がますます酷くなり、上記の症状はますます辛いものとなります。
料理や薬膳料理でのただひたすら温める事に熱意を注ぎますとそれもまた同じ事が言えます。
漢方薬は即効性です。
例えて申しますと
トウガラシは漢方で漢方名は蜀椒(ショクショウ)です。
シナモン、ニッケの漢方名は桂皮(ケイヒ)です。
寒い時に頂きまと、すぐに体が温まります。
一ヶ月もかかりますか?
口にした直後、すぐに体が温まりませんか?
その証拠として、肝臓に熱性のある方、その夜は不眠、イライラ、等の諸症状に苦しむ事となりますよ。
それが副作用なのです。
体に合わせて頂かなければ、食事によって害する事となります。
当薬局に来局される女性の多くは冷え性をお持ちですが、純粋に冷え性だけで、温めればよいだけの当帰芍薬散の合う方は5%にも満たない現状です。
現在社会はストレス社会です。
ストレスによって肝臓は非常に痛めつけられています。
そのことも大きく一つの要因であると考えられます。
当帰芍薬散の成分は
当帰、芍薬、川芎、白朮、茯苓、澤瀉
当帰、芍薬で血を益して体を温め潤い、川芎で血流をうながし、また川芎は上に上がる性質で頭痛を改善させ、
茯苓、澤瀉で余分な湿を取り除き、白朮、茯苓は気を益す。
よって気、血、水(湿)のバランスを正常にする働きですから、それら気や血の不足や水分代謝が悪い事による冷え性は改善いたします。
例えば、生理痛、貧血、生理不順、産後の眩暈、視力低下、こしけ、疲労、肩こり、頭痛、暗記力低下等効果を発揮します。
くれぐれも熱性毒性のない上記症状の方です。
そのような方が当帰芍薬散を服用いたしますと、症状と処方がピッタリですので、美味しく感じます。
注意事項としては、風邪時は漢方薬の補薬(当帰芍薬散)の服用は禁忌です。
それ以外、
熱性の有る方、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫、静脈瘤、動脈瘤、ポリープ、憩室、肝炎、肝硬変、腫瘍、高血圧、紫斑病などなど・・・・・の熱性、毒性の症状をお持ちの方は冷え性であるとしても熱性を取り除きながら、気、血、水のバランスを整える薬剤を使用しなければ、大きな副作用は免れません。
熱性、毒性の症状があるにも関わらず、温める
ばかりの当帰芍薬散を服用いたしますと、熱性、毒性を助長させますので、それぞれの自覚症状は酷くなると同時に、ポリープや腫瘍、がん、子宮筋腫、などは大きく成長させてゆきます。
しかし、漢方薬の非常に安心できる長所は、それらの症状の方が当帰芍薬散を服用しますと、症状と処方が合わない為、非常な飲みにくさを感じ、体に大きなダメージを与える副作用が出る前に中止する点にあります。
※ 漢方エキス剤の場合、各メーカーによってエキス含有率が異なります。
上記のような味による判断をする場合、エキス含有率は高い方が望ましい事です。
味の判断が服用と同時にできます、処方がピッタリの場合、服用し易く、効果も最も早い場合5分程で体の温まるのがわかります。
従って間違った処方の場合、副作用も早い段階で予防できるという事です。
しかし、エキス含有率が低い製剤は、味が薄くその上「味が甘ければ多くの方に飲みやすい」という事で乳糖デンプンまで加えた製剤は、舌が味の判断を間違えます。
エキス含有率が低いという事は、副作用も出方も小出しに小さいですので、長期間にわたって副作用にも気付きにくいという事です。
2008年4月
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