2015年01月30日

 臓器に支配される異常な感情 怒る 笑う 憂う 悲しい 恐い


醫方集解に記載されている言葉を直訳です。
★肝熱甚則出泣 →  肝臓の熱が甚だしいと涙が出る 
★心熱甚則出汗 →  心臓の熱が甚だしいと汗が出る
★脾熱甚則出涎→   脾臓の熱が甚だしいと涎(よだれ)が出る
★肺熱甚則出涕→   肺臓の熱が甚だしいと鼻水が出る
★腎熱甚則出唾→   腎臓の熱が甚だしいと唾(つば)が出る


此処で言います。 
熱という意味は 体感温度と違います。 
体温では無いのです
各臓器の中にある火なのです。
ですから 
体温計では掴めない症状なのです。

西洋医学では全て 医療機器で 検査 診断しようとします。
しかし
東洋医学 の世界では医療機器は使用しません 
全て
問診で症状を掴みます。
 
だからこそ
症状を初期の段階で掴むことができるのです。


自覚症状が大変 重要です。
それぞれの臓器が 教えてくれるのです。

 ★肝臓の熱が甚だしいと涙が出る 
悲しくて涙がでるのは当たり前です。
 結膜炎でも涙が出ます。
角膜に傷がありましても 涙がでます。

しかし 肝臓に強い熱 (火)が有りますと
悲しくないのに目を開けているだけで 涙が勝手に出るのです。

それが肝臓の火なのです

その様な場合 火を確認する為に さらに問診が進みます

目は充血しますか? 油物 肉類を食べれますか?
 夜は眠れますか?イライラしますか?
耳鳴りしますか? 

症状により 火の大きさ 強さを掴めるのです。

肝臓の火を取り除くために 
柴胡(サイコ) にするのか 
山梔子(サンシシ)に
するのか 
牡丹皮(ボタンピ)にするのか 
龍胆草(リュウタンソウ)にするのか 
分量は? となるのです。

肝臓だけの火を取り除くだけで改善する場合もありますが
親の臓器である 腎臓
子供の臓器である心臓 
 火が有りますと
それらの 臓器の火も取り除かなければ 火を治める事は出来ません
親や子の臓器は互いに火を移し合うからです。
肝臓に火が有りますと 異常に怒る感情に支配されます。

その為 さらに 心臓や 腎臓に火が有るのかないのか
 問診が続きます。

★心臓の熱が甚だしいと汗が出る 
気持よく出る 汗は問題有りません。
運動する事で出る 汗は問題有りません

この場合
止まらない汗 
汗が出た後がキツイ 脱力感がある
ちょっと動いただけで汗が噴き出る
という汗が問題なのです。

更に 心臓に火が有るのかを確認するために さらに 問診

火がさらに強いですと 
へらへら笑う  楽しい事が有るわけではありません
悲しい事がおきていても へらへら笑うのです 
心臓の火が非常に旺盛な場合です。
心臓に火が旺盛ですと 歯ぎしりしますので
 同時にその様な症状も起きるのです

心臓の火を取り除く事で
ヘラヘラ笑いや 歯ぎしりは 
1日分(3回分)以内の漢方薬で治まる事が多いのです。
笑う笑う 悲しい事が有っても 笑う感情に支配されます

心臓にとって 親の臓器は肝臓 子の臓器は脾臓 胃腸です

★脾臓の熱が甚だしいと涎が出る  
就眠中にでるのが涎です。
少しの量でしたら 気にする事はないのですが
涎の量が多いいようでしたら 問題です。

異常に過食したり 甘い物を異常に欲しい
口内炎や口角炎に成り易い
粘膜が弱い 皮膚が弱い 皮膚が内出血し易い (打ち身のアザ)
異常に憂う 心配 憂鬱  マイナス思考 人と喋りたくない 部屋にこもりたい
 その様な感情に支配されます。 コントロールができないのです。

脾臓 胃腸にとって
親の臓器は心臓   子の臓器は肺臓です

★肺臓の熱が甚だしいと鼻水が出る 異常に悲しい
鼻炎や花粉症 からくる鼻水もあります
 肺臓に熱があると鼻が乾燥する 
肺臓が熱 ですと咳をする
筋が硬くなる 萎縮する  
背中や肩甲骨が痛む 筋が硬くてのびない 
異常に悲しい感情に支配される
 
親の臓器 は脾臓 胃腸です  子の臓器は腎臓です。

★腎臓の熱が甚だしいと唾が出る 
だらだら出る 
足の裏が火照る  腰痛する
尿が黄色 尿が白い 骨が痛む
腎臓は生殖器を支配する為生理にも影響します
月経血が多量出血する
月経血が止まらない
腰が痛む
足の裏が火照る
白や黄色の尿が出る
口が渇く
異常な恐怖感に支配される


親の臓器は肺臓です   子の臓器は肝臓です 

それぞれに 各臓器の熱を取る 薬剤が異なります 
 
親の臓器 子の臓器から熱を移される  
それらの熱のあるなしの確認 


 上工(じょうこう)は未病を治療し 中工(ちゅうこう)はすでに病む者を治すという
中国医学の言葉が御座います。

名医は病気が浅いうちに発見し 
浅いうちに取り組むために治す事ができる

やぶ医者は 症状が深くなって発見 重症になってから
取り組む為に
なかなか改善しないし 最悪の場合 死亡させてしまう
という事を意味しています。

自覚症状を把握すると言う事は軽い内に病を掴む最良の方法です。

ohtani_kanpou at 15:24│Comments(0)TrackBack(0)漢方薬について 

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