法螺と戯言

ためになるブログ、面白いブログ、自己顕示のないブログ

共謀罪法衆院通過(NHK報道、国連、・・・)

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:二羽の番の雉が愛をささやきあっていました。ところが、しばらくして雌の雉が舞台右方より登場して、なにやらきな臭くなりそうな雰囲気であります170524雉 )

 
 悪法の ごり押し通しで 醜聞の 批判をかわす 手口は狡猾

 安倍政権にとっては、まさに一石二鳥であったわけです。念願の現代版「治安維持法」を成立させ、国民の憤激をそちらに向けつつ、火達磨状態になりかけていたスキャンダルをも封じ込めようと言うわけです。しかし、まだ、参議院での審議があります。ここは野党、連携を強化し、論理的・系統的な政府追及を期待します。

 今日の記事は「共謀罪」一色になってしまいました。今般の法制は悪名高い治安維持法をしのぐほど「酷い」と、多くの法律専門家が指摘しています。「勤労待遇改善」の共同行動協議を「謀議」と認定し、この法制の網にかける。そうした理屈が作りやすいと専門家は指摘します。本ブログのように安倍氏への批判を書き連ねる。これも同様に、「デマ」発信などの理屈を権力はしつらえることが出来る云々(デンデン)です。加計事件の文書流出で文科省の前事務次官の「ソープ」通いなる噂が読売新聞で報道されました。法の網と「醜聞情報」の二本立てで国民は身動きが出来なくなります。

 私なんぞは先が長くないので、直接の被害は無いのでしょう。しかし、これからも長く日本列島で生きてゆかねばならない世代の人は大変ですね。何せ「嫌だ!」と声をあげることはおろか、声を挙げる前の「挙動」までも不審視され、監視されるんですから。国民の政治的無関心もさることながら、今更ながらに思うことはメディアの権力への卑屈な屈服ですね。商業メディアはともかくとして、安倍政権が完全にNHKを支配してしまったのですから。敵ながら天晴れとその戦略構築には脱帽であります。が、笑い事ではすみません。

 まずは、板垣英憲氏(元毎日新聞記者)からの怪情報(?)です。
%%%%%検察当局が、「多臓器不全」安倍晋三首相と腹心の友・加計孝太郎理事長「共謀」の「加計学園新設疑惑」に重大関心、捜査着手!
板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
2017年05月24日 
◆〔特別情報1〕
 検察当局が、「多臓器不全」の安倍晋三首相と腹心の友・加計孝太郎理事長「共謀」の「加計学園新設疑惑」に重大関心、捜査着手→政局大混乱へ。「40年来、会食、ゴルフ、贈答」を繰り返す親密付き合いに潜む「贈収賄疑惑」が追及されている。このため、このごろの安倍晋三首相の情緒は極めて不安定だ。「国会を開いているとロクな事がない」と今通常国会の会期(6月18日)の延長に乗り気ではなく、一日も早く国会を閉じたい。「地球儀を俯瞰する親密付き合い外交」でストレス解消、「国内政治」からの逃避願望を募らせているらしい。
%%%%%

 板垣氏が発する怪(?)情報の真偽は分かりません。北朝鮮がミサイル発射などのきな臭い行動をとっている際でしたが、安倍氏が自民党内部の集会で、“金氏が「サリン」を装着したミサイルを日本列島に投下することも想定される”などと国民を脅しました。一方、自らはさっさと外遊、帰国するとさっさと別荘に閉じこもり、ゴルフ三昧。そして、忠実であった筈の官僚からは「安倍氏の近未来を見据えたかのごとく」内部文書がこぼれ出てきます。どうやら、安倍氏はやる気をなくしているのではなかろうかと、思えます。

 そうは言っても、森友・加計のビッグス・キャンダルズでの追及を共謀罪強行採決で回避するなどと言った小細工は相変わらずであります。なにせ、これは一石二鳥の効果です。こうなったら、野党は性根を据えて立ち向かって欲しい。まだ参議院での審議があります。国会質問も個々の野党の「目立ちたがり」を排し、連携をつよめ組織的な論陣の整備を整えて欲しいものです。
+++++元裁判官が指摘する共謀罪の”要点“
古川利明氏のブログ5月20日付 が、元東京高裁部総括判事で現在弁護士の門野博氏による「刑事法原則を完全に覆す」と題する新聞編談話を紹介しています。
「テロ等準備罪を新設する法案は、人権擁護よりも治安維持に偏った内容になっている。どのような場合に普通の団体が『組織的犯罪集団』に一変したとみなされて適用対象となるか、構成要件が非常に曖昧で、一般市民が監視されるおそれは払拭できていない。犯罪行為は客観的に認定できるが、計画段階まで罰することは、人の内心を裁くことになる。行為にして初めて罪にするという刑事法の行為責任の原則を完全に覆すものだ。法案にはこうした重大な欠陥があり、成立させるべきではない」

 至極まともな指摘で、掲載した新聞も朝日、毎日、或いは東京新聞であろうと誰しもが思います。所が、さにあらず。今般のテロ等準備罪に諸手を上げて賛同し、政府与党を激励してきたあの「産経新聞」だそうです。そのことに古川氏も大変驚くと同時に、産経新聞内部にも今般の法律に一抹の不安を感じている雰囲気が残っていることの表れかも知れないと書きます。

(図1:元高裁判事の指摘するように、今般の法律はかっての治安維持法を髣髴とさせるものです。戦時中この法律に途端の苦しみを受けた「被災者」が声を挙げたことを東京新聞が報じています。5月23日付東京新聞29面より)
松本五郎2346

 声を挙げたお一人である松本五郎氏は、戦時中に「生活図画教育」(図画を通じて子供の情操を育てる運動)に関ったことから治安維持法の抵触の嫌疑がかかりました。まさに無茶苦茶な理屈で牢に繋がれた方です。本ブログで氏の体験を記した著書を紹介したことがあります(  2010年9月3日記事 )
参考:松本五郎氏と治安維持法 

+++++酷いNHK
 天下の公共放送で、国民からの強制視聴料強奪で運営されているNHKの「共謀罪」に関する報道がひどすぎるとの声が上がっています。勿論19日の法務委員会での強行審議打ち切りは放映されませんでした。それは一昨年の安保法制報道で全国に晒された自公の酷い審議姿勢が国民の憤激をかったからです。それに学んで、今回はそうした国会審議をつとめて避けているのです。
(図:NHKニュースで流されたテロップ。反対陣営を揶揄した表現が使われている。安倍氏が好みの”印象操作“です。国民にはこうした放映姿勢を拒否する権利が無く、何が何でも視聴料が強奪されるのです)
20170522共謀罪230837177

 上記放映を、とあるブログが批判しています:
%%%%%NHKの報道がひどすぎる「共謀罪は知らないけれど反対」 逆、知らない人ほど「賛成」するのが共謀罪 BLOGOS でのNHK報道批判
 共謀罪法案は、衆議院法務委員会で5月19日に強行採決されました。
ほとんど審議らしい審議もせず、担当大臣もまともに答弁することもできないまま採決を強行したのですから、民主主義に対する冒涜です。共同通信の世論調査ですが、説明不足が77%、採決がよくないとしたのが54.4%にもなっています。
「「共謀罪」説明不十分77% 共同通信調査」(日経新聞2017年5月21日)
「「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案に関し、政府の説明が十分だと思わないとの回答が77.2%に達した。」
「共謀罪法案に賛成は39.9%、反対は41.4%。与党が19日の衆院法務委員会で野党が抗議する中、採決したことに「よくなかった」との回答は54.4%に上った。」
当然といえば当然の結果です。もともと説明不足というよりは、説明できるような法案ではなかった、だから政権側は強行採決をしたというのが顛末です。
ところがNHKの報じ方がすごいと評判です。こんな画像が流れてきたのです。

 共謀罪について反対している人たちは、「共謀罪だか何だか知りませんが、国民の生活を国自ら脅かす法って本末転倒じゃないですか」というのです。共謀罪に反対している人たちは、共謀罪って何だか知らないというのです。NHKの反対している人たちの報じ方は、一部の反対勢力に共謀罪は恐ろしいという嘘が振りまかれ、それに反応してしまっているだけの人たち、という意味であり、非常に問題です。あまりにも国民をバカにした話です。
 むしろ、共謀罪は知らないという層ほど共謀罪に「賛成」するという非常に恐ろしい世論調査結果があります。北海道内での世論調査ですが、全国で行っても同様の結果になるのではないでしょうか。
「共謀罪の内容を知らないが49% でも賛成が48% 日本の民主主義の成熟度が問われる」
特に30代以下の結果が衝撃的です。
30代以下    知らない 70%   知っている 30%
        賛成   71%     反対 23%
 そもそも、NHKは共謀罪のことを「テロ等準備罪」などと政府宣伝そのままに報じるだけ、しかも、「政府が組織的なテロや犯罪を防ぐため、「共謀罪」の構成要件を厳しくして「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法の改正案を今の国会に提出する方針であることをめぐり、こうした法整備が必要だと思うか聞いたところ」というような露骨な世論誘導を行うなど、あまりにひどすぎました。
 「テロ等準備罪」と言い換えを垂れ流すNHKなどの世論誘導がひどすぎる テロリストが対象というのは口実、一般市民こそ対象だ」このようなNHKだからこその「共謀罪だか何だか知りませんが」などという誹謗になるのであり、賛成する人というのも「テロを阻止できる」というNHKの誘導文言そのものになっているのです。
%%%%%NHKのTV報道批判記事おわり

上で縷々書いてきたことが、「笑い事では無い」ことを以下の記事が示しています:
(図:安倍首相が朝日新聞の加計学園報道をテロ認定)
170523いいね499

安倍首相が朝日新聞の加計学園報道をテロ認定  2017/05/22(月) 20:25:09 (リテラより)

%%%%%安倍氏、朝日をテロ呼ばわり
共謀罪がついに先週、衆院法務委員会で強行採決された。安倍政権による政治の横暴は許しがたいものだが、しかし、まさにこの タイミングで、安倍首相がいよいよ本格的に牙を剥いた。
なんと、「朝日新聞は言論テロ」という投稿に、安倍首相が「いいね!」と同意したのだ。
安倍首相が「いいね!」したのは、5月19日に劇作家・今井一隆氏がFacebookで投稿した文章。今井氏は、マンガ家の須賀原洋行氏が 加計学園の獣医学部新設に絡んだ「総理のご意向」文書問題で日本獣医師会顧問の北村直人氏が「文書に書かれていることは事実だ」と 認めた朝日新聞の記事を〈朝日新聞の姿勢は気味が悪いの一言に尽きる〉と批判したTwitterへの投稿を取り上げ、このように意見を重ねた。
〈言論テロといっていいんじゃないか。およそ「報道」ではないし、狂ってる。〉
許認可に絡む権力の不正をチェックするジャーナリズムの最も重要な報道を「テロ」扱いするのは、まさに反民主主義、北朝鮮並みの 発想だが、これに安倍首相が「いいね!」と賛同したのである。 既報の通り、先日は安倍政権の御用ジャーナリストである山口敬之氏が「週刊新潮」(新潮社)に報じられた「準強姦+官邸が捜査 打ち切りを警察に指示」疑惑に対して被害女性をさらに貶めるような“セカンドレイプ”とも言うべき反論文を投稿し、それを、あろうことか
安倍昭恵夫人が「いいね!」を押して拡散。森友学園問題では「忖度」どころか「主体的な関与」があきらかになっているにもかかわらず 国民の前に出て説明することもせず逃げの一手に終始する一方、夫の応援団にもちあがった性暴力疑惑を擁護するという卑劣な体質を晒したが、
今回の安倍首相の「いいね!」問題と合わせて考えると、「公人中の公人」がSNSで低俗な発信を行うという異常行動を夫婦そろって取って いることがよくわかるというものだ。
 しかし、安倍首相の今回の行動の問題点は、下品だとか低俗だとか、そんなレベルのものではない。重要なのは、朝日新聞による加計学園 問題の追及を、安倍首相は〈言論テロ〉だと認めたことにある。自身を窮地に立たせる報道は「テロ」認定。──つまり、「テロ」か否かの判断は、こうして「自分の一存」で決められるということだ。
%%%%%テロ呼ばわり記事紹介おわり

+++++国連人権理事会
 国連人権理事会が今般の共謀罪を深く危惧して安倍氏宛ての「警告文書」を公開しました。
%%%%%国連報告者から安倍に共謀罪批判文書 リテラ

国連報告者が安倍首相に「共謀罪は人権に有害」の警告文書! 2017.05.23、「国際組織犯罪防止条約のため」の嘘も明らかに 

 きょう23日午後にも衆院本会議で強行採決される見通しの「共謀罪」法案。その後、参院での審議にはいるが、政府・与党は数の力で押し切り、この戦後最悪の言論弾圧法案を、会期中の成立に持ち込む目算だ。そんななか、ついに国際社会からも、日本の共謀罪法案とこれを強行する安倍政権に対する強い懸念が出され始めた。
 5月18日付で、国連の特別報告者であるジョセフ・ケナタッチ氏(マルタ大学教授)が、共謀罪法案について「プライバシーや表現の自由を不当に制約する恐れがある」と指摘する書簡を、直接、安倍首相宛てに送付したのである。ケナタッチ氏は、マルタ出身のIT法の専門家。一昨年より国連人権理事会によりプライバシー権に関する特別報告者に任命されている。
国連の特別報告者が、直々に日本の首相へ書簡を送った意味は非常に重い。というのも、安倍首相は「国内法を整備し、国際組織犯罪防止条約を締結できなければ、東京五輪を開催できない」などと言って、共謀罪の理由を国連条約締結のために必須であると説明してきたが、これが真っ赤なウソであることが、他ならぬ国連特別報告者に暴露されたからだ。
書簡は国連のホームページで公開されている。タイトルは “Mandate of the Special Rapporteur on the right to privacy” (Office of High Commissioner for Human Rights (OHCHR), プライバシー権に関する特別報告者の勧告)。ケナタッチ氏は〈人権理事会の決議28/16に従い、プライバシー権の特別報告者の権限において〉この書簡を安倍首相に送るとして、英語でこのように書いている。
〈いわゆる「共謀罪」法案は、その広範な適用範囲がゆえに、もし採決されて法律となれば、プライバシーに関わる諸権利と表現の自由の不当な制限につながる可能性がある〉
〈同法案は、国内法を「越境的組織犯罪に関する国連条約」に適合させ、テロとの戦いに努める国際社会を支える目的で提出されたという。だが、この追加立法の適切性と必要性について数々の疑問がある。
政府は、この新法案によって捜査対象となるのが「テロ集団を含む組織的犯罪集団」との現実的関与が予期される犯罪に限定されると主張している。だが、何が「組織的犯罪集団」に当たるかの定義は漠然で、明白にテロ組織に限定されているわけではない〉

国連特別報告者が「恣意的に適用される危険性」に深刻な懸念
すでに国内の専門家からは、共謀罪がテロ対策等の国際条約の批准条件ではないという事実が指摘されて いたが、国連の特別報告者もその安倍政権の欺瞞を冷静に指摘しているのだ。
書簡では、ほかにもこの共謀罪に対する懸念・疑問点が極めて論理的に示されている。たとえば、共謀の対象となる277種の犯罪のうち、森林法や文化保護法、著作権法など〈組織犯罪やテロとまったく無関係であるようにしか見えない〉法律についても共謀罪が適用されてしまうこと。捜査のなかで犯罪立証ため、起訴前の監視の激化が予想されること。そして、〈「組織的犯罪集団」の定義における漠然性が、たとえば国益に反するとみなされたNGOへの監視を合法化する機会を生み出すと主張されている〉とも踏み込んでいる。
つまり、共謀罪が政府の恣意的運用による一般市民への不当な監視活動を正当化すると、国連の特別報告者も認めているのだ。ケナタッチ氏は、共謀罪が導く看過できない人権侵害を強く憂慮している。
〈提案された法案は、広範に適用されうることから、他の法律と組み合わせることで、プラバシー権やその他基本的な人々の自由権の行使に影響を及ぼすという深刻な懸念が示されている。とくに、私が懸念しているのは、この立法において何を「計画」や「準備行為」とするのかという定義が漠然であり、そして(法案の)別表にテロ及び組織犯罪とは明白に無関係な広範すぎる犯罪が含まれていることから、恣意的に適用される危険性である〉
〈法的明確性の原則は、法律のなかにおいて、刑事責任が明確で緻密な規定によって限定されねばならないと求めており、不当な禁止行為の範囲拡大なしに、どのような行為がその法律の範疇であるかを合理的にわかるよう保証する。現在の「共謀罪法案」は、漠然で主観的な概念が極めて広範に解釈される可能性があり、法的不確定性を招くことから、この原則に一致しているようには見えない〉〈プライバシー権は、この法律が広範に適用されうることによってとりわけ影響を被るように見える。さらに懸念されるのは、法案成立のために立法過程や手順が拙速になっているとの指摘から、人権に有害な影響を与える可能性だ。この極めて重要な問題について、より広い公共的議論が不当に制限されている〉

官邸は国連を批判、まるでリットン調査団を拒否した戦前日本
こうした指摘は極めて重要だろう。国民のプライバシー権や思想の自由などがこの法案で否定され、憲法が保障するはずの「通信の秘密」も骨抜きになるのはもちろん、周知のとおり、共謀罪の審議過程では、担当大臣の金田勝年法相が答弁不能の醜態をなんどもさらけだし、政府も説明を二点三転した。それは、逆説的に法案の目的から対象までが時の権力の解釈次第でなんでもありになるという、おおよそ近代法とは思えない欠陥法案であること意味しているが、一方で、こうして政府が説明責任を放棄したことにより、国民にこの法案の意味するところが伝わらず、国連特別報告者が指摘する「より広い公共的議論」は皆無だった。
逆に言えば、安倍政権がここまで成立を急くのは、「国民が共謀罪の危険性をよくわかっていないうちに通してしまおう」という魂胆があるからに他ならない。あまりに国民軽視としか言いようがないが、しかもこの悪法によって制限される国民の諸権利は、成立後には二度と戻ってこないという悪夢のような状況にある。何度でもいうが、国連の懸念は、この安倍政権のやり方が国際社会から見てもいかに異常であるかを証明するものなのだ。(以下省略)
%%%%%

 ところが安倍政権は、この国連特別連報告者から送られた書簡さえも、まったく聞く耳を持たず、撥ね付けるつもりらしい。菅義偉官房長官は昨日の会見で、書簡について「不適切なものであり、強く抗議を行っている」「政府や外務省が直接説明する機会はない。公開書簡で一方的に発出した」などとうそぶき、国連との“徹底抗戦”の構えまでみせた。
するとケナタッチ氏は、今日の東京新聞朝刊で菅官房長官に猛反論。同紙の取材に対し、日本政府の対応を「中身のないただの怒り」と鋭く批判した。

「抗議中身ない」国連報告者が反論 「共謀罪」懸念書簡、朝日新聞デジタル 5/23(火) 12:07配信
%%%%% 日本政府、国連人権高等弁務官事務所への拠出金を大幅カット「表現の自由」指摘され、2017年5月23日 22:35 田中龍作ジャーナル
 共謀罪法案が衆院を通過したきょう、若者たちが国会前に集結した。彼らはLINEも監視対象になる社会が到来することを憂う。
 国連人権高等弁務官のナバネセム・ピレイ氏が「秘密の定義があいまい、表現の自由を守る措置がない」と指摘すると、日本政府から国連人権高等弁務官事務所へ拠出金は、2013年にゼロ円、2014年には最盛期と比べると半減していたことが分かった。国際的な人権問題に詳しい弁護士が明らかにした。
 2008年に89万200ドルに上った拠出金は、現在(2017年5月)、10万9325ドルにまで減った。8分の1である。先進国が人権機関に出す金額としては、恥ずかしいほど少ない。カナダの43分の1だ。(国連人権高等弁務官事務所HPより)
外務省・人権人道課は「全体として国連への支出が先細りしている。選択と集中の結果」と説明した。(以下省略)
%%%%%

 早速、日本政府は、警告と反論に、国連人権理事会への拠出金の大幅な縮小で対抗するとの措置をとるとのことです。何せ、日本の国連への拠出金は米国に次いで第二位です。国際機関への最大の攻撃ポイントは金で締め上げることです。かっては、この脅しは米国の常套手段でありました。それを日本が米国に倣っていると言う構図です。1990年代初頭、国連のイラクへの対応を不満として米国が供出金を停止したことがあります。このため、国連職員への給与支払いが二ヶ月ほど遅配されました。
 国連にしてみれば、その米国がやるならともかく、第二次世界大戦敗戦国が、札びらを振りかざしての”どや顔”を不愉快に思う輩も少なく無いでしょう。ましてやそれもアジアの黄色人種です。国連が”こう言ってる”と殊更に有難がることも無いのです。つまるところは、日本列島に生きる我々がこの法律を嫌悪していることを自ら強く表明するしか無いのだろうと思っています:

原発判断、加計事件、地震データ解釈(1)

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:当地の茨城弁で、“こっち来おー”との呼びかけ声をお楽しみください)

こっち来い2318 

鶯の 美声途絶えた 間隙に こっち来いこっちと 誘い来る也

 ライン河の魔の峡谷。そそり立つ急涯のうえで可憐な美少女がハープを奏でながらコロラツーラ。船乗りはその美声に惑わされ、船は転覆。船員は美女の虜。私もそんな場面に遭遇したい、てな妄想をしました。この小さな谷間でフト鶯の美声が止みました。突如聞こえてきたのが「こっち来(こ)をっ!」のけたたましい叫び声です。はっと気を取り直し、美声に誘われて雑木の中に立ち入らんとした我を叱咤、藪を分け入り美女を追わんとの思いを押さえ、いつもの朝の散歩道を辿りました(我ながらなんとも詩的であります)。

 大分県南部で、あちらこちらで地割れが発見されているとの事です。
(図1;地割れが見つかっている場所)
170521大分a_20170520-211731

参考動画:
地割れを報道するTV (大分地割れ)
日向灘スロースリップ 

 長く休んできた最近の世界の地震活動・日本の地震活動について、そろそろ考察を再開せねばなりません。ブログ休載中に準備していたことは、気象庁が提供するデータ・ベースの解読です。老齢になると中々そのためのツール作成が捗りません。コンピュタプログラムと言う物は本人が自らの内部で構築した論理に基づいて設計します。従って、そのプログラムを走らせて、それが途中で挫折してしまうと、作成者は自らの論理に自信過剰であるが故に、つまり』間違ってるはずが無いとの強い思い込みのため、その原因が見つからないのです。そんなことを繰り返しながら遅々と歩んできました。

 その前準備段階をここで披瀝しておきます。ブログ管理人の構想は、地震を引き起こす、或いは結果として生じているのかも知れない回転モーメントの方向とその分布です。回転モ−メントの方向はDC解析によって得られる二つの“可能な断層面”のどちらが地震時の実際の断層面であったのかを同定することと同義で、そこから議論は始まります。

 そのための情報提供機関として気象庁 、防災科学技術研究所, 、Global Cmt Search ( 図2ではHarvardと表示)をまずは考えることにします。今回はそれらの機関が公開する情報の比較をしておきます。

(図2:2016年4月1日、志摩半島南東沖地震についての3つの研究機関による解析結果比較、赤はJMA,米国GCS,黒は防災科学技研)
160401cmp_kii無題

 
 まず、防災科学研究所が公開する「最近の大きな地震」コーナで公開する発震機構図は速報当時のものが訂正されないままに放置されています。本記事ではそれをあげつらって批判することには関心が無いので、単に議論のために掲載しておきます。

 さて、図2では、三つの研究機関が公開する解析結果を比較しています。気象庁だけはP波の各地震観測点への到達時刻から計算で求めた震央と震源深さを求めています。図ではそれを原点にとり、気象庁によるCMT震央、防災科研による震央、そしてGCS震央を重ね表示しています。さらには夫々の震源の深さ計算結果をも合わせ表示しています。

 まず発震機構図です。気象庁とGCSのCMT発震機構図は酷似しています。一方防災科研のそれは解のパターンが似ていないことに加え、正断層であるとしています。多分、これは誤っていることを既に承知しているのだろうと思いますので、ここではそれをあげつらうことはしません。

 もう一つ興味深い事は、気象庁のP波によって計算された震源深さに比べて、二つのCMT震源深さ、および防災科研の震源深さが深くなっています。そしてこのどれもがその震央は気象庁のP波震央の北に位置しています。

 これは、この地震の断層面が北西に傾いた面であることを示唆します。つまり、CMT解があたえる震源位置が見えてくることに伴って、断層面の幾何性状が推断できるのかも知れません。言葉をかえればDC(ダブルカップル力系)の回転ベクトルの向きが、見えてくるのではなかろうかと発想します。

 てなわけで、次回から、まずは2016年4月の熊本地震でその”発想“をチェックしてみます。

+++++加計事件
 加計事件は「経済特区」創設が生んだ「鬼っこ」です。正しい比喩ではありませんが、「規制」を目の敵にして、すなわち企業の横暴を抑制するための「規制」に逆恨みをしたその反動で、ひたすら「経済成長=大手有望企業への肩入れ」を目的として創設されたのがこの「特区」です。それは小泉・竹中氏による発想こそがこの制度であると私は理解しています。元々は「市場経済礼賛」に基づいています。さらには、今般の事件から、そこには政権中枢の思惑が入り込み易い仕掛けがほどこされていたのです。その仕掛けの間隙をついたのが今般の加計事件であると思っています:
経済特区 2017/05/21 06:21が特区を以下のように書きます:
%%%%%
<特区制度の出発点は小泉純一郎首相時代の2003年にできた「構造改革特区」だ。自治体が提案し、国が可否を判断する仕組みだが、規制に守られる業界団体や所管する省庁の抵抗で「岩盤」と呼ばれる規制をなかなか打ち破れなかった。
 安倍政権が13年に創設した「国家戦略特区」は、計画段階から特区担当相や民間事業者が入り、首相を議長とする「国家戦略特区諮問会議」が認定する。
%%%%%
 この仕掛けが、最高権力者にとってこの上ない美味なご馳走に転ずることが大ピらになってしまったのが加計事件です:
 学生が集まる、と言う「うたい文句」は、地域起こしではあっても、当初の特区が果たすべき経済的思惑とはかけ離れているのだろうと思います。むしろ学生を食い物にした金儲けに安倍氏が目をつけた。そしてその金で首相自身は、みずからの三期目を確保することに狙いがあったと思っています。
(図:日刊ゲンダイ紙より、二回クリック7すると読みやすくなります)
170521加計371


(図:とある掲示板で見つけた画像書き込み。偶然かどうかは分かりませんが、安倍氏が苦境に立つとあの金大王様が核実験したり、ミサイル飛ばしたり。そして21日にもなにやら飛翔物体を飛ばしたということです。と、いうわけで、もしかしたら安倍氏と金大王様はツーカーの相互助け合い仲なのかと疑う人が増えてきたようです。そういえば、私の大好きな室井佑月さんもそんなことをどこぞのエッセイで書いていました。)
170517加計無題


+++++原発裁判
 原子力発電の運転の危険と有害の存在は2011年3月11日にはっきりと国民に示されました。そして、その後始末の展望が全く見えないこと、経費も天文学的になるであろうこともはっきりと示されています。それらの負荷は、全て次の世代、沿い手次の世代に押し付けられるのです。
 だとするならば、ここは一旦原発を休止させて近未来をチャートする。これが人の「知恵」と言うものだと思います。そうしたしごく真っ当な判断をした裁判官が、司法の主だった場から排除されているとの見逃しに出来ない記事を見つけましたので、以下に紹介しておきます。

 少々長いのですが、ご寛恕願います。
%%%%%原発を止めると左遷…エリート裁判官たちが抱える「大苦悩」 裁判官の世界はこうなっている(現代ビジネス)原発を止めると左遷…エリート裁判官たちが抱える「大苦悩」 裁判官の世界はこうなっている
原発の裁判官
2017.05.21 岩瀬 達哉  現代ビジネス

ある裁判官が「人命と電気代を天秤にかけることなどできない」と判決文に書いた時、多くの日本人が深く共感した。だが裁判官の世界では、そうした「普通の感覚」を持つ人ほど、冷遇されてしまう。

止めては動かすの繰り返し

「裁判官人生を振り返ってみると、僕なりに日和ってるんですよ」
元裁判官で、弁護士として福井原発訴訟弁護団長を務める井戸謙一(63歳)は、滋賀県彦根市の事務所でこう語った。
かつて井戸は、金沢地裁の裁判長として、2006年3月、北陸電力の志賀原発2号機(石川県)の運転差し止めを命じている。東日本大震災によって、東京電力福島第一原子力発電所が過酷事故に見舞われる5年前のことだ。
「裁判官になった以上、地裁の裁判長(部総括)にはなりたかった。いずれ重大な、社会的に意味のある事件を審理したいという思いはありましたから、自己規制もした。もちろん、裁判で判決を書くにあたって、自己規制したことはない。
しかし、司法のあるべき姿を議論する裁判官の自主的な運動に関わっていながら、目立つポジションを避けてきたんですね」
任官から23年目、48歳の時、井戸は、志賀原発の訴訟を担当する。
「あの時点では、原発訴訟は住民側の全敗ですからね。まあ、同じような判決を書くんだろうなぐらいのイメージだった。
でも、いろいろ審理していくと、電力会社の姿勢に危惧される面があった。さすがにこれだけ危険なものを扱うのに、この姿勢ではダメだろう。やる以上は、もっと耐震性を高めてから稼働させるべきというのが、あの判決の趣旨なんです」
政府が国策として進める原発事業の是非を、選挙の洗礼を受けていない裁判官が、わずか3名で判断するのは勇気のいることだ。
まして、電力の安定供給にかかわる重要政策であり、日本経済に打撃を与えかねない。ほどほどのところで妥協すべきという空気が、裁判所内には蔓延していた。
「社会的影響や予想される批判を視野に入れると、重圧と葛藤に苛まれ、身動きがとれなくなってしまう。だから、法廷の中だけに意識を集中するようにしていました」

そして井戸は、さりげなく言い添えた。
「原発訴訟の弁護団長をしていて、つくづく感じるのは、原発の再稼働を容認する裁判官の多くが、法廷外のことを考え過ぎているのではないかということです」
福島原発の事故後、全国の裁判所に提訴された再稼働差し止めの訴訟は、35件。これまでのところ、住民側が勝訴したのが3件、電力会社側に軍配が上がったのが5件である。
判決の分かれ目は、福島の事故後、あらたな政府機関として設立された原子力規制委員会の「新規制基準」への裁判官の評価の違いだ。この規制基準を、信頼できると見るか、この程度では安全性を確保できないと考えるか。この違いが、判決を分けてきた。
「新規制基準」への裁判官の評価の違いが、もっとも端的に表れたのが、高浜原発(福井県)の運転差し止め訴訟だ。
2015年4月、運転差し止めの仮処分を認めた福井地裁の樋口英明裁判長(64歳)は、「新規制基準は緩やかすぎ、これに適合しても本件原発の安全性は確保されない」と言い渡した。
樋口は、2014年5月にも大飯原発(福井県)の運転差し止めを命じている。その判決文で「極めて多数の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの問題とを並べた議論の当否を判断すること自体、法的には許されない」と述べるなど、裁判所の役割の重大さと責任の重さを、世に示した。
その樋口裁判長の、後任として福井地裁にやってきた林潤裁判長(47歳)は、関西電力の異議申し立てを認め、「樋口判決」を取り消した。同判決文で、林裁判長は「原子力規制委員会の判断に不合理な点はない」と述べている。
要するに、「新規制基準」は信頼でき、その基準に沿って、安全性を審査した原子力規制委員会の判断に問題はないとするものだ。
原発を止めると左遷される

そして高浜原発は、2016年1月から再稼働するが、この判決の影響をもっとも受けたのは、住民でも電力会社でもなく、原発訴訟を担当している裁判官たちだった。
「原発を止めた樋口裁判長が、名古屋家裁に飛ばされたのを見て、支払うべき代償の大きさを意識しない人はいなかったはずです」(ある若手裁判官)
家裁は、離婚や相続などの家庭や親族間の問題を扱うため、地裁のように社会的に注目を集める事件や、憲法判断をともなう重要事件を担当することはない。
ベテラン裁判官が「家裁送り」になるということは、第一線から外されるに等しい。これは、口にこそ出さないが、裁判官の誰もが抱いている思いである。
一方、原発を止めなかった林裁判長には、望ましい処遇が巡ってくると予想する裁判官は少なくない。「でなければ、原発訴訟で裁判官を統制できなくなりますから」こう語るのは、林裁判長をよく知る元裁判官だ。
「もともと林さんは、任官以来、エリートとして走り続けてきた人で、将来、最高裁入りするだろうと言われていた。
ところが、ここ10年ほどは遅れが出はじめていて、宮崎地裁や福岡地裁を『遍歴』してるんです。本籍ともいうべき東京に戻してもらえない。少なからず焦りはあったはずです。
それだけに、福井地裁への異動を告げられた時、そこで果たすべき役割を忖度し、それを果たす意欲を胸に赴任していったはずです」
林裁判長は、司法試験と司法研修所の卒業試験が、ともに上位でないと赴任できないとされる東京地裁が初任地で、その後、最高裁事務総局の「局付」課員に引き上げられている。
最高裁事務総局は、全国の裁判所を運営する規則を定め、裁判官の人事を差配するなど、組織の中枢部門である。
そこに、「局付」として配属されることがエリートの証であることを、第11代最高裁長官で、「ミスター司法行政」の異名をとった矢口洪一は、政策研究大学院大学作成の「オーラル・ヒストリー」の中で語っている。
矢口は、強烈な個性の持ち主で、乱暴で独善的なところがあったが、上司や政治家の受けは良く、早くから最高裁事務総局で取り立てられてきた。
民事局長、人事局長、事務総長などを歴任し、ほとんど裁判部門に出たことがない。矢口の裁判官人生の7割近くはここ事務総局での勤務で占められている。
「ほんの極々一部の人は教官(註・司法研修所教官)になったり、調査官になったり、事務総局に入ったりします。局付になりますと、ちょうど行政庁の属官になったのと同じような意味において、いろいろなことをやります。
『大蔵省との折衝は、こうなんだな』『予算要求というのは、こういうものなんだな』『定数の要求とは、こういうものなんだな』ということが分かるし、国会に対する資料作りとか、いろいろなことをやるわけです」
まさに、全国の裁判所を管理、運営するための特別の教育を受けるのが「局付」なのだ。
エリートの中のエリート

しかし、なぜ林裁判長は、突如、エリートとしての歩みに遅れが出だしたのか。
林裁判長と面識のある若手裁判官によれば、「林さんの趣味の、ヒップホップ・ダンスが原因」という。「林さんは、『ダンシング裁判官』とあだなされるほど、ダンス好きで、夕方、裁判所の弁論準備室等を使い、書記官や司法修習生を引き連れては、よくダンスに興じていた。
あくまで自主的な集まりで、強制はなかったようですが、職員でない司法修習生を引き連れてのダンスに、眉をひそめる裁判官は少なくなかった」
裁判所に限らず、どの組織にも妬みや嫉みが渦巻いている。仕事以外のことで、評判を落とし、それが人事評価に跳ね返っていたというのは、じゅうぶん考えられることだ。
原発訴訟の特徴は、原発の立地県の住民だけでなく、事故が起こった際、その影響を受ける他県の住民もまた、行政区域を越えて、運転差し止め訴訟を起こせるところにある。
高浜原発にしても、事故が起これば琵琶湖が汚染され、滋賀県民が被害を受ける。そのため、高浜町から65km離れた大津地裁にも、林裁判長が稼働を認めた高浜原発の運転差し止め訴訟が持ち込まれた。
これを審理した、大津地裁の山本善彦裁判長(62歳)は、住民側の訴えを認め、高浜原発の運転差し止めの仮処分を決定している。これによって、いったんは稼働した原発は、再び運転停止を余儀なくされることになったのである。
山本裁判長をよく知る裁判官は、「彼は、おとなしく、目立たない人ですが、記録をよく読み、よく考え、事実を見る目は確かな人」と言う。しかし、その審理を尽くしたはずの「山本判決」は、二審に相当する抗告審で、あっさり破棄された。
この決定を下したのは、大阪高裁の山下郁夫裁判長(62歳)だ。この人もまた、「局付」経験者で、最高裁調査官を務めたトップエリートである。
このように、原発を止めた裁判官は、地道に裁判部門一筋に歩んできた人で占められている。一方、原発を動かした裁判官は、一様に最高裁事務総局での勤務経験があるエリートがほとんどだ。
この両者の違いは、日本の裁判所の二面性を図らずも映し出しているといえよう。
「憲法と法律にのみ拘束」されるはずの裁判所が、実は、政治的配慮を怠らないところだからだ。
また、そういう行動原理にあるからこそ、最高裁は、原発訴訟で裁判官に忖度してもらいたいメッセージを発信するのだろう。
最高裁は、2013年2月12日、司法研修所で「特別研究会(複雑困難訴訟)の共同研究」を行った。福島原発の事故を受け、今後、頻発するであろう原発訴訟に対し、何らかの手を打たなければならなかったからだ。
この日の議論は、2013年5月付の小冊子としてまとめられているが、そこには直接、指示めいた記述はない。ただ、最高裁が望んでいるであろう訴訟方針をふたりの裁判官が、意見として述べている発言が挿入されていた。
「官僚」裁判官

実際、この小冊子を手にした裁判官は、ふたりの裁判官の意見は、最高裁の訴訟方針を代弁したもの、と受け取った。
匿名処理されたひとりの裁判官が、「基本的には伊方原発最判(註・最高裁判例)の判断枠組みに従って今後も判断していくことになると思う」と言うと、もうひとりが、「伊方原発最判の枠組みで判断することに賛成である」と、その必要性を強調している。
1992年に出された伊方原発(愛媛県)の最高裁判例は、福島原発の事故以前に提訴された原発訴訟において、多用されてきた判断枠組みである。
冒頭の井戸が、この枠組みを使わずに志賀原発の運転差し止めを命じるまで、原発訴訟を全敗させる効力があった。
その最高裁判例には、「(原発の安全審査は)高度で最新の科学的、技術的、総合的な判断が必要で、行政側の合理的な判断に委ねられている」と書かれている。
つまり、高度な専門性が求められる原発の安全性を、技術者でない裁判官が判断するのは難しい。したがって、専門家や行政側の意向を尊重し、裁判官は自制的であるべきと示唆する内容だ。
そして、この「共同研究」で打ち出された判断枠組みを早速、踏襲したのが、鹿児島地裁の前田郁勝裁判長(59歳)と、福岡高裁宮崎支部の西川知一郎裁判長(57歳)だ。
前田裁判長は、九州電力の川内原発(鹿児島県)の再稼働を認め、西川裁判長は、その決定を高裁で維持した。この西川裁判長もまた、最高裁事務総局で「局付」を経験したのち、最高裁調査官を務めたエリートである。
最高裁事務総局で勤務経験のある裁判官が、政府にとって好都合な結果を生み出し続けていることの因果関係について、前出の矢口洪一は、こう断言している。
「三権分立は、立法・司法・行政ではなくて、立法・裁判・行政なんです。司法は行政の一部ということです」
要するに、裁判部門は独立していても、裁判所を運営する司法行政部門は、「行政の一部」として、政府と一体であらねばならないと言っているのだ。
原発を稼働させてきた裁判官たちは、まさに、この矢口の言葉を体現するかのように、公僕として国策を遂行する「官僚」の務めを果たしていたといえよう。
170521原発裁判a379

170521原発裁判b381

(文中敬称略・以下次号)
岩瀬達哉(いわせ・たつや)
55年、和歌山県生まれ。'04年『年金大崩壊』『年金の悲劇』で講談社ノンフィクション賞を受賞。その他著書多数
「週刊現代」2017年5月20日号より
%%%%%記事紹介おわり

加計スキャンダルとあの文科省メモ、地震災害予測(最終回)と地震予知

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:久しぶりの濃い霧、まるで雲海のようでした。躑躅の垣根をすっかりとくもの巣が覆っていました。オウナまたは建築を探しましたが姿を隠していたようです)
蜘蛛2302

 
網を張り 垣根のどこぞで こっそりと 餌物かかるを 待つは蜘蛛主

(動画:霧が薄らぎ始めました。雑木の向こうから聞こえる茨城弁ウグイの唱をお楽しみください)



このところ、古代史の話、地震活動の話を休んでいます。安倍氏にまつわる醜悪な実態の一端が見え始めているため、どうしてもその関連記事を残しておきたいと思う故です。一段落したら、再開いたします。

%%%%%無理筋が現実に…加計学園「総理の意向」文書を全文公開
2017年5月18日 日刊ゲンダイ

「出どころも明確でない怪文書じゃないか」――菅官房長官は血相を変えて反論していた。官邸が火消しに躍起になるほど、今回のスキャンダルの重大さを物語る。日刊ゲンダイは、加計学園の獣医学部新設をめぐり、文科省作成とされる文書を入手。「総理の意向」と記録された“爆弾”文書の全文を公開する。
 A4判8枚に及ぶ文書からは腐臭が漂う。においのもとは「1強体制」にあぐらをかいた安倍首相のワンマンぶりだ。
 内閣府は〈総理のご意向〉=イ鯀位未暴个掘国家戦略特区制度を利用した獣医学部の〈平成30年(2018年)4月開学を大前提〉=,箸いα甦開学を促す。安倍の“威光”を借りたゴリ押しには、所管の文科省サイドが辟易する様子が読み取れる。
トップの松野博一文科相からの「ご指示事項」には〈教員確保や施設設備等の設置認可に必要な準備が整わない〉として、〈31年4月開学を目指すべき〉=と記述されているし、義家弘介文科副大臣の〈レク概要〉の記述は、もっとロコツだ。
〈閣内不一致(麻生財務大臣反対)をどうにかしてくれないと文科省が悪者になってしまう〉=◆匣愼7鯒誠緝大臣(本紙注・獣医師の国家試験を所管)に話した際には「何も聞いていない。やばい話じゃないか」という反応だった〉=
言外に迷惑千万という態度がにじむ。さすがに、内閣府も〈大学設置審査のところで不測の事態(平成30年開学が間に合わない)ことはあり得る話。関係者が納得するのであれば内閣府は困らない〉=イ藩解を示す記載もあり、首相側近の萩生田光一官房副長官も〈平成30年4月は早い。無理だと思う〉〈学校ありきでやっているという誤解を招くので、無理をしない方がいい〉=Г犯言したとの記述も出てくる。
 文書によると、関係者の誰もが、来年4月開学は「無理筋」との認識だったのだ。
ところが、今年1月の国家戦略特区の諮問会議で、加計学園の獣医学部新設が正式決定。52年ぶりの新設に、議長の安倍は「画期的な事業が実現します」と胸を張った。現在は安倍の“ゴルフ友だち”が待ち望んだであろう来年4月の開学に向け、キャンパスの建設工事が急ピッチだ。
首相の側近でさえ「無理」と認めたスケジュールで強引に進められるスピード開学。菅の言葉を真に受けても「現実は“怪文書”より奇なり」ということになる。
(図:日刊ゲンダイ紙より。二回クリックすると拡大され、読みやすくなります)
170518加計290

170518加計B291


 もう二ヶ月近くも昔の事になってしまいましたが、さる3月23日、朝から森友学園理事長の国会証人喚問がTVで中継放映されました。ある人がこの日の安倍首相の動静を新聞報道で調べたところ、全く行動が記されていなかった、とのことです。どうやら、籠池氏が何を語るのかが気になり、政務どころではなかったらしく、我々同様TVにかじりついていたようであったことが分かりました。

 ところで、朝日新聞の文科省リークは17日朝刊です(朝五時ごろ)。そこで、本ブログ管理人は、この日の安倍氏の動静が気になりました。
(図2:東京新聞に夜首相の一日:上は17日、下は18日)
170519安倍加計無題


 17日は朝の10時8分前、一時間ほどの空白です。加計問題のTV報道を見ていたのではなかろうか、と想像しています。そして昼は1時28分までの一時間半ほど、再度TV視聴ではなかろうか。4時46分から6時一分もTV.そして極めつけは、この日は高級料亭を避け、早々の7時19分帰邸です。TV報道を気にして胃の痛む一日ではなかったろうかと創造しました。

 サテ、翌18日は前日よりも官邸入りが30分遅れています。前日から秋葉剛男外務審議官との打ち合わせが頻繁です。18日は四回も協議を重ねています。なにやらそちらでも心配事を抱えているようです。

+++++地震被害予測(最終回)
 論評のタイトルにあるように、最近の地震被害予測は精度が格段に高くなっていると筆者は強調します。従って、発災直後に、犠牲者を想定した救助活動に取り組むならば、死者、負傷者の数を激減させることができる筆者は言います。その論評の今回は最終回です。
%%%%%Max Wyss博士が指摘する地震被害予測の有用性(最終回)
Report estimated quake death tolls to save lives Max Wyss 10 May 2017
Earthquake survivors could be rescued more quickly if the media communicated the number of likely fatalities from the outset, argues Max Wyss.
地震被災者予測が人命を救うMax Wyss.
もしメディアが地震犠牲者の数を最初から報道していれば、より迅速により多くの人命を救助できる。
  
<<以下前回の続き、最終回>>
“Each US$1 spent on earthquake mitigation saves $10 when the disaster strikes.”
「地震対策に1ドルで、災害発生時に10ドル節約できる!」

Poor information on building stock is the main weakness. An apartment block will behave differently from an office building or factory. Despite global efforts to classify buildings by vulnerability (such as www.world-housing.net)6, most of the world's settlements are unmapped. The models use simplifications. For example, for most countries, QLARM assigns building models to three sizes of settlement: those with fewer than 2,000 inhabitants; places with more than 20,000 people; and those in between. That cannot account for different building qualities in specific cases — a small group of holiday homes, for instance, is built to a higher specification than is an old farming hamlet.
Building shaking can be augmented by the underlying soil and topography. Yet QLARM includes detailed soil and building data for only around 70 large cities (with populations in the millions). City districts need mapping to understand their seismic responses7. Making an informative model for a large city costs about $100,000. Geophysicist Danijel Schorlemmer at the GFZ centre is developing an app based on the open-source OpenStreetMap tool. This inexpensive system has begun to allow the public to record buildings in a way that earthquake engineers can use to classify construction types.
Poverty increases vulnerability to earthquake injury and damage. The fatality rate for rural communities is about 20% higher than for urban ones8. Yet for most developing countries, gathering data about seismic hazard is a low priority, even for those in the earthquake belt from Iran, Pakistan, India, Nepal and Myanmar to China. The common strategy is to do nothing and ask for help once a natural disaster strikes.
 建物の性状に関する情報が貧弱であれば、それが主な弱点となる。集合住宅域は、オフィスビルや工場とは異なる挙動をする。(建物の脆弱性による分類努力が世界規模でなされているが、世界の居住域のほとんどは未だ掌握されていないwww.world-housing.net)。この場合は、モデルは単純化したものを使う。たとえば、ほとんどの国では、QLARMは建物モデルに3つのサイズの居住カテゴリを割り当てる:2,000人未満の規模;2万人以上の人々がいる規模、その中間にある規模だ。特定のケースでは建物の違いによる品質を考慮することはできない。たとえば、小さな集落の休暇用の家は、古い農場の建造物より良い仕様に作られている。
 建造物の震動は、基礎となる土壌と地形で増大することがある。しかし、QLARMには、およそ70の大都市(人口は数百万人)の土壌と建物の詳細データが含まれている。市区町村は地震応答を理解するためのマッピングが必要となる7。大都市での有用な見積もりを作るには約10万ドルかかる。GFZセンターのGeophysicist Danijel Schorlemmerは、オープンソースOpenStreetMapツールに基づいたアプリを開発している。この安価なシステムで公共機関が建造物を記録することができるようになった。その結果、地震エンジニアが工事の種類を分類するために使用できる方法を選択できるようになっている。
 貧困は、地震の被害や被害に対する脆弱性を高める。農村部の死亡率は都市部の死亡率より約20%高い8。しかし、これまでは、途上国では、イラン、パキスタン、インド、ネパール、ミャンマーから中国までの地震帯の人々にとっても、地震ハザードに関するデータの収集は最優先事項ではなかった。一般的な戦略は、自然災害が発生したら何もせずに援助を求めることであった。

The populations of small towns and villages, especially in developing countries, must be approximated. For example, QLARM breaks down regional headcounts into published city and unpublished rural populations. The rural counts are assigned to villages with known names and coordinates, but without census numbers. Thus, average losses for a region are more reliable than those for a single village.
 特に発展途上国では、小規模な町や村の人口を大雑把にでも把握する必要がある。例えば、QLARMは、地域の住民を公表されている市区町村と、未公表の農村人口に分ける。村の数は、既知の名前と座標を持つ村に割り当てられるが、国勢調査番号はない。したがって、地域の平均損失見積もりは、単一の村の平均損失見積もりよりも信頼性が高くなる。

Other sources of uncertainty include the rapid pinning down of earthquake epicentres and magnitudes. If the epicentre is in a desert or ocean, few local fatalities can occur. But many earthquakes radiate energy along ruptures that are hundreds of kilometres long and can propagate close to cities. Once aftershocks outline the direction and extent of a rupture, more-accurate losses can be estimated. For example, my initial prediction of fatalities in the 2003 magnitude-6.7 earthquake in Bam, Iran, was 2,500 because the epicentre was at first thought to be in a remote location9. In reality, more than 26,000 perished.
For the most powerful earthquakes (magnitude 8 or more), first evaluations of magnitudes are often too small. For example, the Wenchuan earthquake was initially assessed as magnitude 7.5, implying 1,000 to 4,000 fatalities. After 100 minutes, colleagues called to tell me that it was closer to magnitude 8. I reran my code and increased the predicted toll to between 20,000 and 90,000.
Despite these limitations, the QLARM and PAGER crews have vast experience of using different approaches and data sets — 14.5 and 11 years, respectively. Although it is important to improve models and data10, it is time to apply these scientific advances on the ground.

 他の不確実性の原因には、地震の震源とマグニチュードの迅速な確定の課題による。震央が砂漠または海にある場合、死者はほとんど発生しない。しかし、多くの地震は数百キロメートルの長さの断層に沿ってエネルギーを放射し、都市の近くに伝播する可能性がある。余震が断層の方向に広がりを見せれば、より正確な損失を推定することができる。例えば、イランのBamでの2003年のマグニチュード6.7の地震での私の最初の予測は、震央が最初は離れた場所にあると考えられていたため2,500であった9。実際には、26,000人以上が亡くなった。
 巨大地震(マグニチュード8以上)の場合、最初にマグニチュードの評価が小さすぎることが問題となる。例えば、四川地震は当初、マグニチュード7.5として報告され、1,000〜4,000の死者が予測されていた。100分後、同僚が、マグニチュード8に近いことを教えてくれた。私は自分のコードを書き換え、予想される死者数を2万〜9万に増やした。
 これらの限界にもかかわらず、QLARMとPAGERプロジェクトは、それぞれ14.5年と11年をかけた異なるアプローチとデータセットを使用し、いまや膨大な経験を持っている。モデル改良とデータ増加をさせることが重要だが10を、科学の進歩を実地に適用する時である。

I believe that a single action would have a radical impact. The media should report the estimated number of deaths. For example, journalists could state that: “Following an earthquake of magnitude M, two people have been reported dead in village X, 100 kilometres from the epicentre. However, experts predict there will be several hundred to a thousand fatalities.” The reporters could also call on loss-calculation experts to quickly assess the real scale of the disaster.
Mobilizing help more quickly in the aftermath of an earthquake will surely save lives.

 私は、一つの行動が根本的な影響をもたらすと信じる。メディアは推定死亡者数を報道しなければならない。たとえば、ジャーナリストは次のように述べるべきだ:すなわち「マグニチュードMの地震の後、震央から100キロ離れたX村で2人が死亡したと報告された。しかし、専門家は、数百人から数千人の死者が出ると予測している」というように。「被害計算の専門家に災害の実際の規模を迅速に評価するよう求めた。」と付け加えるべきだ。そうすることで、地震の後、迅速に援助を動かすことが出来、結果として、確実にそれが人命損失の減少につながる。
%%%%%地震災害予測論評おわり

 上に紹介したのはあくまでも地震災害予測であって、地震予知、又は地震予測ではありません。
本年3月に東京大学を定年退職したロバート・ゲラー教授が“地震予知不可能”との年来の自説を雑誌natureで論じています。
%%%%%「日本は地震予知できぬと認めよ」 学者が科学誌に論考
ロバート・ゲラー教授が“地震予知不可能”と
2017年5月18日 10時42分
朝日新聞デジタル

 日本政府は地震予知ができないことを認めるべきだ――。こう題した論考が英科学誌ネイチャーに18日、掲載された。東日本大震災から6年を経ても、科学的根拠が乏しい地震予知や長期予測に頼っているとして、防災政策を改めるよう促している。
 筆者は米国生まれで、今年3月で東京大教授を退職した地震学者のロバート・ゲラーさん(65)。1984年に来日して以来、日本の地震研究が地震の予知に偏っていることに疑問を抱いてきた。
 論考では、東海地震に備えた大規模地震対策特別措置法(大震法、1978年施行)が、地震の前兆現象の観測を前提にしていることや、南海トラフ地震などの大地震が周期的に起こるという考えに基づき、発生する確率を算出していることについて、いずれも「科学的根拠はない」と指摘している。
 一方で、東日本大震災を起こした地震は「想定外」だとして、現在も予知や予測に基づいた政策を続けていることは不適切だと批判した。
 ゲラーさんは「政府は国民に正確な直前予知ができないことを伝え、堅実な科学研究に基づいた地震対策をすべきだ。ネイチャー誌も、東日本大震災後に改善の兆しが見られない日本の地震学の状況を憂慮して論評の場を提供してくれたのではないか」と話している。(竹野内崇宏)
%%%%%

 上の記事の元になったnature記事要旨を下に掲載しておきます。
Nture correspondence
%%%%%Seismology: Japan must admit it can't predict quakes
Robert J. GellerNature545,289(18 May 2017)doi:10.1038/545289Published online17 May 2017
Japan's government is still failing to protect the public against earthquakes, six years on from the devastating magnitude-9.1 Tohoku earthquake of 2011. In my view, it urgently needs to abandon flawed, old policies and focus instead on implementing effective countermeasures that are based on sound research.
Despite my earlier advice (R. J. Geller Nature 472, 407–409; 2011), the government continues to claim that a magnitude-9 earthquake is highly likely in the Tokai–Nankai district during the next 30 years. This claim is based on the false hypothesis that great earthquakes of magnitude 8 or more occur cyclically (see Y. Y. Kagan et al. Seismol. Res. Lett. 83, 951–953; 2012). Clinging to such repudiated models even after the 'unexpected' 2011 Tohoku quake is, in my view, cognitive dissonance on a massive scale.
In my 2011 Comment article, I also advocated repeal of Japan's 1978 Large-Scale Earthquake Countermeasures Act (LECA). LECA is based on the false premise that precursors of a great earthquake in the Tokai district can be detected accurately enough for a legally binding three-day state of emergency to be declared. However, the act is still in place. The government intends to tweak it to cover a larger land area, while authorizing the issuance of warnings that fall short of a state of emergency (see 'Don't rely on quake predictions', The Japan Times 7 July 2016).
I urge the government to explicitly inform the public that prediction of imminent earthquakes is currently impossible. It should repeal LECA and adopt earthquake countermeasures that are based on sound science.
日本政府は未だにあの破滅的M9.1の巨大地震から6年も経ったのに、国民を地震から守る対策をやりとげていない。私が思うには、政府は昔の“綻びだらけの政策”を止めて、その代わりに説得力ある研究に足場をおいた効果の上がる対策の実行に転ずるべきだ。私の以前の助言にも関わらず、今後30年にM−9クラスの地震が都会地方に起きそうだということに固執している。この固執はM8クラスの巨大地震は周期的に起きるとの誤った仮説に基づいている。2011年の東北での”想定外“地震の後ですら未だに既に否定されているモデルにしがみ付くことは、私に言わせれば大きな認識の過誤である。
 2011年の私の投稿で、私は1978年に施行された大規模地震対策特別措置法の廃棄を主張した。この措置法は「東海域での巨大地震の前兆が高精度で検知できその結果法的に3つの警戒段階のどれかが発布される」と言う:
(図 東海地震に関する情報3つの段階、ウイキより)
170519東海予知


 しかしながらこの措置法は(誤った前提にもかかわらず)依然として実効している。警戒状態に達しないような警報発布にこだわりつつ、その措置法の適用範囲を広げるべく微調整している。
政府は“現時点では切迫する地震は予知不可能である“と国民に明澄に語るべきである。現行の措置法を廃止し、説得力ある科学的地震対策を打ち立てるべきである。
article by Geller (全文はここ)
%%%%%

 私は、ゲラー博士の見解2は同意しません。大きな地震を予知することは出来ると思っています。地震は地学現象ですから地学関連の観測・計測を恒常的にしかも地域的にも広く展開することで、必ずや断層破壊の前兆を捉えることが出来ると思っています。

 地震活動の時間的推移を語ることは歴史地震を語ることも含めて、それは、それ以前の地震活動の結果にすぎないのです。それだけで「予想できた」なぞと言う学者さんが少なくありませんが、それはきわめて短絡的であり一面的です。しかし、こうした論拠の無い主張を学者さんがするものだから、巷の素人による無責任な「賭け事」まがいの「いいっぱなし」も蔓延ります。前回も書きましたが、FM波の観測、GPS観測結構。しかし、その観測・計測異常をもたらした物理的解明なしの「予測」は巷の「予測」と変わらないことを指摘しておきたいとおもいます。

地震被害予測の活用で災害軽減を(2,nature),安倍氏の命運尽きるか

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:巣から見える黒い頭。母ツバメが卵を温めてるのでしょうか。ビデオをまわしている私を威嚇するべく、旦那が時折目の前をよぎります)

ツバメ邸表敬ツアー )

 止まらない 次から次と 明るみに 斯くも醜き 岸の孫かな

 前回記事で安倍首相が六月に辞任するのではなかろうか、との「噂」記事を掲載しました。どうやらその噂は本当の事ではなかろうかと思い始めています。まずは、その噂話の続報です:
%%%%%噂続報
伝家の宝刀」安倍晋三首相の「衆院解散権」が、3つの理由と「多臓器不全」で日々自由にならなくなっている。
(板垣 英憲)
2017年05月17日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆〔特別情報1〕
 「伝家の宝刀」安倍晋三首相の「衆院解散権行使」が、日々自由にならなくなっている。理由は3つ。1つは、安倍晋三首相が4月18日午後、来日した米マイク・ペンス米副大統領と首相公邸で会談した際、「6月に解散する」と公約したこと。2つ目は、市民団体や弁護士が、大阪市「森友学園」(籠池泰典前理事長)の国有地格安払い下げ問題で、財務省理財局や大阪財務局を告発、三井環弁護士が、安倍晋三首相の妻・昭恵夫人を告発、さらに市民団体が安倍晋三首相まで告発しようとしていること。3つ目は、「解散風」が強まるなか、自民党内で「ポスト安倍」を窺う動きが、活発化しており、もはや止めようがないこと。もう1つ付け加えるとすれば、「多臓器不全」の安倍晋三首相は、いつ倒れてもおかしくないことだ。
%%%%%噂二報終わり

 上記の噂を裏付けるように、新たな真実が次々に明るみに出ます。又自民党内部からも狼煙が上がりつつあります。

%%%%% 朝日新聞報道:
170517加計朝日1360001
 
加計学園の新学部「総理のご意向」 文科省に記録文書朝日新聞デジタル 5/17(水)
5:00配信
「獣医学部新設に係る内閣府からの伝達事項」と題された文書
 安倍晋三首相の知人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が国家戦略特区に獣医学部を新設する計画について、文部科学省が、特区を担当する内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」などと言われたとする記録を文書にしていたことがわかった。
野党は「首相の友人が利益を受けている」などと国会で追及しているが、首相は「加計学園から私に相談があったことや圧力がはたらいたということは一切ない」などと答弁し、関与を強く否定している。
 朝日新聞が入手した一連の文書には、「10/4」といった具体的な日付や、文科省や首相官邸の幹部の実名、「加計学園」という具体名が記されたものもある。加計学園による獣医学部計画の経緯を知る文科省関係者は取材に対し、いずれも昨年9〜10月に文科省が作ったことを認めた。また、文書の内容は同省の一部の幹部らで共有されているという。
170517加計7SbMDLJO

%%%%%
 加計事件は、安倍氏にとって最も「痛い」スキャンダルであると言われており、報道機関にはこれに触れる事についてきつい「お達し」がなされていたとのことです。それが、斯くも、しかも最も具体的に安倍氏の関与を、こともあろうに「憎き」朝日新聞が明るみに出してしまったのです。はてサテ、安倍氏がいつものようにヌラリクラリの「ハグラカシ」で逃げ切れるのか?

 さらには、もう一つです。森友学園の敷地の「八億円相当の」ごみ問題です。
170517森友202

%%%%%籠池氏、ごみの一部がそもそもなかったとするメールを公開
敷地の「八億円相当の」ごみ
学校法人「森友学園」をめぐる問題で新たな展開です。前理事長の籠池泰典氏が、国有地が値引きされる根拠となった地中のごみの一部がそもそも存在しなかったとするメールのやりとりを公開しました。
 「今回皆さんに提出するのは、その当時のメールのコピーです」(森友学園 籠池泰典前理事長)
 籠池氏は16日、また新たな資料を公開しました。国有地の取得をめぐり、小学校の設計業者と籠池氏の顧問弁護士らが交わしたメールです。
「私にとってもこのメールは驚きです。真実が明らかになることを期待します」(森友学園 籠池泰典前理事長)
森友学園に対する国有地売却をめぐっては、少なくとも地下3.8メートルまでゴミがあるという前提で、その撤去費用として8億1900万円を値引きしたと説明されてきました。ところが、このメールには、地下3メートルより下には「そもそもゴミが存在しなかった」ということが記されているのです。
「添付にボーリング調査の資料をつけております。約3m以深には、廃棄物がないことを証明しております」(設計業者)
これまでの説明と矛盾する記述。いったい、どういうことなのでしょうか?
Q.3メートルより深い所にごみがないのになぜ8億円も値引きされた?
「それは分かりません」(森友学園 籠池泰典前理事長)
 Q.これまでの国会答弁が全て覆る?
「おっしゃるとおりですね」(森友学園 籠池泰典前理事長)
 また、財務省側から籠池氏側に送られたとされるメールには、こんな文言がありました。
「瑞穂の國記念小学校開校に向けご協力いただきありがとうございます」(財務省の担当者)
Q.国を代表してよろしくお願いしますと言っている?
「そのように受け取れますね」(森友学園 籠池泰典前理事長)
Q.なぜこうなった?いつごろからこうなった?
「安倍昭恵夫人が私どもの小学校の名誉校長になられた後。ご意向がここまで伝わったかという感じ」(森友学園 籠池泰典前理事長)
財務省は今回のメールについて、「資料を確認していないので現時点では回答できない」としています。
民進党は、このメールのやりとりが事実だとすれば、財務省が地下のゴミの存在を詳しく確認しないまま、8億円もの値引きに応じたことになるとして、引き続きこの問題を追及していく方針です。
%%%%%
 注目すべきは”財務省側から籠池氏側に送られたとされるメールには、こんな文言がありました。
「瑞穂の國記念小学校開校に向けご協力いただきありがとうございます」(財務省の担当者)”の件です。籠池氏ではなく、財務省の言である事に、この事件の真実が顔を覗かせています。

 関連して、興味深い図をツイッタで見つけましたのであわせ、掲載しておきます。新聞社の政治的スタンスと言うべきか、それとも感性と言うべきか。それが紙面一面トップに見事に現れています。
170517NewspaperJKn

 朝日』、「東京」は現時点での最重要政治課題を一面トップに掲載する一方で、他の新聞は皇室関連。言葉を変えれば皇室のおめでた記事が重要政治課題の無くらましの役割を果たしていると思えます。
+++++地震被害予測(2)

%%%%%Max Wyss博士が指摘する地震被害予測の有用性(2)
Report estimated quake death tolls to save lives Max Wyss 10 May 2017
Earthquake survivors could be rescued more quickly if the media communicated the number of likely fatalities from the outset, argues Max Wyss.
地震被災者予測が人命を救うMax Wyss.
もしメディアが地震犠牲者の数を最初から報道していれば、より迅速により多くの人命を救助できる。  
<<以下前回の続き>>
Lack of awareness
油断

Initial official and media reports regularly underestimate earthquake fatalities, even for relatively small, accessible events in developed countries. When the Italian town of L'Aquila was devastated by a magnitude-6.3 earthquake at 03:32 on 6 April 2009, for example, it was several hours before international media outlets (including CNN, Reuters and Bund) broadcast that there had been any deaths. After 16 hours, the BBC reported 108 dead. Yet within 22 minutes of the earthquake, my QLARM alert indicated that hundreds of people might have been killed. My estimate of 275 ± 250 fatalities was close to the final count of 309.
A similar story had unfolded almost a year before, on 12 May 2008, when a large area of western China was devastated by a magnitude-8 earthquake close to Wenchuan, near Chengdu. For the first few days, coverage by the state-owned China News Service mentioned no more than a few thousand people missing or dead. In the end, the toll was more than 87,000. Within 10 hours of the event, my model estimated between 20,000 and 90,000 fatalities.
It is impossible to say what might have been different had governments and response teams received earlier notification of the likely scale of these disasters. However, I believe that more-prompt actions would have been taken and lives saved. A year after the Wenchuan quake, one Chinese official told me that the government would have mobilized more soldiers and equipment had they known.
 最初の公式な報告そしてメディアの報道は、通常過小評価するが、先進国での現場にアクセスできるような地震ではいっそう小さくなる。例えば、イタリヤの小都市L'Aquilaが2009年4月6日の03:32にマグニチュード6.3の地震で壊滅的被害をこうむった際、国際的報道がなされる僅か数時間前には、若干の死者に過ぎなかった。16時間後、BBCは死者108人を報告した。しかし、地震22分以内に私のQLARMアラートは、何百人もの人々が殺された可能性があることを示した。275±250人の死者は309人に近いと推定されている。
 同様の話は、2008年5月12日、成都近くのWenchuanに近い中国西部の大部分でのマグニチュード8の地震で荒廃した中国西部でもみられた。そのほぼ1年前に、この甚大被害は予想されていた。最初の数日間、国営中国ニュースサービスの報道は、数千人が行方不明または死亡したと述べた。最終的には、死者数は87,000人以上に達した。地震の10時間以内に、私のモデルは2万〜9万人の死者を予測していた。
 政府とチームがこれらの災害の規模の可能性についてより早期に通知を受け取れるならば、何が異なるのかはできない。しかし、私はより迅速な行動がとられ、命が救われると信じる。四川地震の1年後、ある中国の当局者は、政府がもっと多くの兵士や機材を動員していたら・・・と私に言った。

Large earthquakes often repeat in the same regions. Even if they don't hit during our generation, our children or grandchildren will be affected. Governments could run the calculations in advance and plan their approach. Most do not. For example, in March 2005, I published predictions of the probable death tolls for hypothetical great (magnitude-8) earthquakes in the Himalayas2. The fatality estimates were in the tens of thousands for each event. Again, sadly, they were on the mark3, 4.
Within 6 months, in October 2005, Kashmir's magnitude-7.6 earthquake caused 86,000 deaths — the centre of the estimated range of 67,000–137,000. The BBC was still reporting only half that number after 12 days. A decade later, on 25 April 2015, a magnitude-7.8 earthquake near Kathmandu killed about 10,000 people. That quake was centred in the mountains, whereas the one in Kashmir had struck a densely populated area. The toll in Nepal was lower than the 2005 prediction (21,000 to 42,000 fatalities) because the quake hit on a Saturday: 10,000 children were not in the school buildings that collapsed.
 大地震は同じ地域で頻繁に繰り返される。たとえ彼らの世代に起きなくても、私たちの子供や孫は影響を受ける。政府は事前に計算を実行し、その対策・対応を計画することができる。が、ほとんどしない。たとえば、2005年3月、私はヒマラヤの大地震(マグニチュード8)の仮説についての予測死者数の予測を発表した。致死率の推定値は、各地震ごとに数万であった。ここでも、悲しいことに、その地震はその通りになった。
 6カ月ほど後の2005年10月にカシミールでマグニチュード7.6の地震が発生し、86,000人が死亡した。見積もりは67,000-137,000人であった。BBCは12日経っても全犠牲者の数の半分しか報告していない。10年後、2015年4月25日、カトマンズ付近でマグニチュード7.8の地震発生し、約1万人の人命が奪われた。この地震は山岳域なのであったが、カシミール地震は人口密度の高い地域を襲った。ネパールの犠牲者は、土曜日の地震であったため、2005年の予測(21,000〜42,000人の死亡)よりも低かった。

Reliable models
信頼できるモデル


Predictions of earthquake losses need to be reliable and independent. Some resource-strapped governments may not want to admit high tolls so that they can avoid the expense of making existing buildings resistant to earthquakes, which can cost hundreds of dollars per square metre. Yet each US$1 spent on earthquake mitigation saves $10 when the disaster strikes. Even small improvements can be effective, such as building 'earthquake closets' in homes (similar to tornado shelters), in which families can hide safely. Conversely, countries sometimes overstate the impacts of earthquakes to increase flows of aid and investment.
The main uncertainties in estimating losses are limited knowledge of local populations, building properties, soils and the nature of the earthquake itself.
 地震災害の予測は、信頼性が高く行政からは独立している必要がある。資源が逼迫した政府の中には、既存の建物を地震に耐えるようにする費用を避けるために、死者数が高いことを認めたくない人もいるかもしれない。しかし、震災の軽減に費やした1米ドルが、災害発生時には10ドルの節約となる。家族が安全に隠れることができる家(竜巻シェルターに似ている)に「'earthquake closets'」を建てるなど、ほんの少しの改善が効果をあげる。逆に、援助や投資の流れを増やすために、地震の影響を過大評価することもある。
 損失を見積もる際の主な不確実性は、地元の人口、建物の特性、土壌、そして地震そのものの性質に関する知識が限られているからだ。

The process works like this. As a fault ruptures, it sends out seismic waves, which are picked up by detectors. In developed nations, dense arrays of seismographs can gather enough data to pinpoint the epicentre and magnitude of the quake in seconds. For developing countries with sparser networks, international estimates of epicentres and magnitudes take minutes to acquire. These come from the GFZ German Research Centre for Geosciences in Potsdam; the US National Tsunami Warning Center in Alaska; the USGS in Colorado; and the European Mediterranean Seismological Centre in Paris.
It typically takes another 15 minutes to estimate human losses. For a harmful earthquake (with a magnitude higher than 5.5 or 6) the two main prediction systems — PAGER, run by the USGS, and QLARM5, run by ICES — distribute their assessments in median times of 25 and 28 minutes, respectively. First, algorithms calculate the intensity of shaking at the locations of settlements (about 2 million are included in QLARM's data set). Then they calculate damage to buildings, depending on the country affected and the size of the settlement. Finally, algorithms return the probabilities that occupants are killed, injured or survive unscathed.
 見積もり作業は次のようになる。ある断層が破断すると、地震波が射出され、地震計によって検出される。先進国では、地震計の高密度アレイでもって、地震の震央とマグニチュードを秒単位で特定するのに十分なデータを収集できる。より疎なネットワークを持つ途上国にとっては、震源と規模の推定は国際組織によってなされるが、それには数分かかる。これらの作業はポツダムのGFZ Geosciencesのドイツ研究センター、アラスカ州の米国津波警告センター、コロラド州のUSGS。パリのヨーロッパ地中海地震学センターなどが担っている。
 通常は、人命の損失を推定するためにさらに15分かかる。災害を伴う地震(大きさが5.5または6以上)の場合、USGSが運営するPAGERとICESが運営するQLARM 5の 2つの主な予測システムは、それぞれ25分および28分の間に中間値でもって見積もりを配信する。まず、見積もりプログラムは幾つかの登録されている場所での震度を計算する(約2百万がQLARMのデータセットに含まれている)。次に、影響を受けた国と建造物などの規模に応じて、建物の被害を計算する。最後に、見積もりプログラムは、居住民の死亡、負傷、そして無傷で生き残ったりする確率を計算値としてはじき出す。
(つづく)
%%%%% 地震被害予測記事(最終回につづく)

 二十年以上も昔の話になってしまいましたが、上で引用されているポツダムの地震研究所を訪ねました。ベルリンに宿を取り、電車でポツダムに行きました。研究所での打ち合わせ後、スンスーシ宮殿前の広場で折りよく開崔されていた祭りとバーベキュウを楽しみベルリンに戻りました。幸運にもオペラのチケットを入手でき、演目「マルタ」を鑑賞しました。歌手が誰であったのかは全く記憶がありませんが、youtubeで見つけた三名の歌手を貼り付けておきます。
 著名なソプラノ歌手にジョアン・サザーランドと言う女性がいます。写真で見ると四角い顔の上半分に目や鼻、口が配置されており顎がしゃくれ、誠に失礼な言い方でありますが椿姫の「ビオレッタ」とは全く重なり合ません。ところが声は美しく、ビオレッタそのもの、まさに可憐な結核に蝕まれた女性を演じます。先日、そのサザーランドの若かりし頃の映像を見ました。美貌とはいえなくも知的な、そして魅力的な容姿に驚いた次第です。
 
 Joan Sutherland - Flotow- The last rose of summer 
Renee Fleming - "Tis The Last Rose Of Summer" 
Kiri Te Kanawa "The Last Rose of Summer" 

地震被害予測の活用が死者を減ずる(nature誌)、安倍氏六月辞任の噂

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真: 空からなにやら落ちてきました。と、思ったら、それは唄い疲れた雲雀の一休みでした。しばし、草むらで地面をつついた後、又雲に向かって飛び立ちました。画面中央でうろうろしてるのが我らの主人公雲雀君です)

雲雀2267 
 
あの雲の どこにいるのか 唄のみが 絶える間もなく 耳にさわやか

 空で唄っているときは、中々その姿を見つけられません。たまに見つけるその姿は忙しく羽をばたつかせています。あれではさぞかし草臥れるでしょう。というわけで、こうして時に休憩で地べたに下りてきます。
 
 現在、衆議院で論議され、近日中にも法務委員会で採決がなされるやも知れないという「共謀罪」(日本の組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(通称:組織犯罪処罰法)の「第二章 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の没収等」に新設することが検討されている「組織的な犯罪の共謀」の罪の略称。)について自由党の山本太郎氏 が簡にして要を得たスピーチをしていますので、紹介しておきます。  https://www.youtube.com/watch?v=njiqT7PlymE 

 もう一つネットで見つけた真偽の定かでない情報です。提供者は毎日新聞政治部の元記者と言うことです:
%%%%%麻生太郎財務相は、イタリアで「小沢一郎政権樹立」のため「6月解散を安倍晋三首相に進言する」と約束してきた(板垣 英憲)板垣 英憲(いたがき えいけん)
2017年05月15日 「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆〔特別情報1〕
 麻生太郎副総理兼財務相は、イタリアのバリに緊急招集された主要7か国(G7)財務相・中央銀行総裁会議(5月12日〜13日)で、天皇陛下と小沢一郎代表に託されている「MSA」資金の分配(シェア)手続きと、世界恒久の平和と繁栄を築くための「新機軸」に沿った「小沢一郎政権樹立」とを急ぐよう督促された。これを受けて「6月解散を安倍晋三首相に進言する。私は、総理大臣になるつもりはなく、1議員として派閥をまとめて政治に携わっていきたい」と答えたという。麻生太郎副総理兼財務相と安倍晋三首相は、「国際司法裁判所」で有罪判決を受けたことへの自覚はあるという。麻生太郎副総理兼財務相は、安倍晋三首相に会い、「健康が優れないので、衆院を解散して休養するよう説得する」といい、政局は俄かに政変に向けて動き出した。
%%%%%

 上記情報で“「国際司法裁判所」で有罪判決を受け”とありますが、これは一体何のことやら?であります。森友、加計スキャンダルへの安倍氏の加担が明らかとはいえ、これは国際司法裁判所が関与する「犯罪案件」とは、思えません。あの財務省・理財局長のなりふり構わぬ、ミエミエの情報隠しも、安倍氏擁護の思惑を超えたもっと深い根があったのでしょうか?明らかに安倍氏に恩を売った行為であったと思えます。

+++++外交官の外地での不祥事
 外交官には「外交官特権」と呼ばれる特権が付与されています。ウイキは以下を書きます:
%%%%%外交官特権
外交官に関する特権
• 外交官の身体の不可侵(抑留・拘禁の禁止)
• 刑事裁判権の免除、民事裁判権・行政裁判権の免除(一部訴訟を除く)
• 住居の不可侵権
• 接受国における関税を含む公租・公課及び社会保障負担の免除
• 被刑事裁判権、証人となる義務等の免除
• 接受国による保護義務
%%%%%
 この特権をいいことに、日本国外務省から赴任国へ派遣される「外交官」による不祥事というよりむしろ醜悪な犯罪まがいとでも言うべきおぞましい事件は少なくないと聞きます。これについては、元衆議院議員であった鈴木宗男氏が議員在職中に提出した質問主意書でその事件の幾つかを暴露しています:
衆議院・質問主意書 (表の3,8,12、27 等)。私も外地にあった際には、ずいぶんとそうした噂を耳にしました。女性問題、交通事故、住居損壊、或いは公費流用による私的蓄財など多様でありました。
 その一事例を民進党議員が衆議院外務委員会で指摘しています:

%%%%%「不倫メール」の元大使を叙勲 民進・緒方林太郎氏が国会で追及
 岸田文雄外相は「過去にも懲戒処分受けた者を推薦」と反論 外交官不祥事 
 民進党の緒方林太郎衆院議員は10日の衆院外務委員会で、過去に「不倫メール」で処分された元外務省幹部が岸田文雄外相の推薦に基づき、平成29年春の叙勲受章者に選ばれたことを問題視した。
 岸田氏は「過去の例の中にも懲戒処分、内規上の処分を受けた者を推薦することはあった」と反論した。メール問題をめぐっては、外務省が平成14年4月、同省のパソコンを使って私的な電子メールを元部下の女性に送ったとして、当時の経済協力開発機構(OECD)日本政府代表部大使を訓戒処分としていた。同大使は今年春の叙勲で瑞宝重光章に選ばれた。
 緒方氏は同委で、当時のメールとされる文面として「だけど君が僕のメールを楽しみにしてくれると思うと時間を忘れて張り切ってしまう。これも恋の病の一環かな。ではまたね」と読み上げ、「不倫をうかがわせるメールを省内LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)で全省員に公開した」と指摘。その上で「普通の企業ではこういう方を叙勲に推薦することは常識的には考えられない」と批判した。これに対し、岸田氏は「公務における貢献も踏まえ、叙勲にふさわしいかどうか総合的に判断するということだ」と説明。叙勲推薦に問題はなかったとの見解を示した。
%%%%%

+++++安倍氏の言いなりで金融政策の独立性を投げ出した日銀の危機
 4月10日記事でも書きましたが、ジャブジャブとお札を刷り、国内にばら撒くことによる経済不安がどうやら大きな問題となっているようです。
%%%%%長期金利1%上昇で23兆円含み損 日銀“債務超過”の現実味
日銀債務超過!
2017年5月12日 日刊ゲンダイ
日銀の黒田東彦総裁が久しぶりに市場の関心を呼んでいる。10日の衆院財務金融委員会で、民進党の前原誠司氏の質問に答える形で、「長期金利が1%上昇したら、日銀が保有する国債の評価損が23兆円程度に達する」と明かしたのだ。
日銀は17年3月末時点で、国債を約370兆円保有。発行残高の40%強に相当する。
「あそこまでハッキリ言うとは驚きでした。ただ黒田総裁は、日銀は償却原価法を採用しているので、評価損は決算に影響しないと話しています。とはいえ、23兆円の含み損は無視できない巨額さです」(市場関係者)
長期金利が2%上昇したら、日銀の含み損は単純計算で倍の46兆円になる。
「資産が激しく目減りすることになるので、日銀は大幅な実質債務超過に陥ります」(ニッセイ基礎研究所シニアエコノミストの上野剛志氏)
通貨の番人である中央銀行が“債務超過”――。東芝のような一般企業だったら上場廃止や経営破綻がチラつき、投資家は株を投げ売りしかねない。
日銀のバランスシート(16年9月中間期)に記載された自己資本(資本勘定、引当金勘定)は7兆6764億円だ。この数字を超える負債を抱えると債務超過となり、市場は倒産予備軍と判断する。
「仮に23兆円の“損失”が生じれば、日銀は10兆円を超す債務超過に陥るでしょう」(前出の市場関係者)ところが黒田総裁は決算上の問題はないと言い放ち、危機意識はゼロ。あくまで含み損なので、実害はないと踏んでいる。

■ハゲタカ勢の容赦ない日本売りで国債暴落危機
「大間違いです。中央銀行が実質的に巨額の債務超過に転落するのです。日本円の信用はガタ落ちします。一部では、国債やETF(上場投資信託)など500兆円規模の資産を保有しているから、実質的な債務超過など問題にならないという見方がありますが、決してそんなことはありません。海外ハゲタカ勢は、ここぞとばかりに“円売り”を仕掛けてきます。通貨危機に直面する恐れがあります」(株式アナリストの黒岩泰氏)
1992年、米ヘッジファンドが暗躍したポンド危機では、英ポンドは対ドルでわずか半年の間に約25%下落した。現在のドル円水準は1ドル=113円前後。25%下落で、1ドル=141円だ。「いったん円売りが始まったら150円、160円、200円と進行する恐れがあります。ハゲタカは過去に何度も円売りを仕掛け、そのたびにはね返されてきた。エネルギーはたまりにたまっています。通貨が急落したら、国債も強烈な売り圧力にさらされます。日本国債暴落の始まりです」(金融関係者)日銀の実質債務超過で、日本経済はパニックに陥るかもしれないのだ。「債務超過は経営の失敗にほかならない」(株式評論家の倉多慎之助氏)との指摘もある。
黒田総裁は肝に銘じたほうがいい。
%%%%%

+++++地震発生予測
 3月31日記事村井俊治氏の地震予測 で、私は村井俊治氏による「地震発生予測」について書きました。その末尾で、このビジネスを国民の地震からの安全に役立たせたいと願うのであれば、他の同様の民間プロジェクト事業との連携、知見の共有を図るべきでは無いかと書きました。
 私の進言がお二方の耳に届いたわけではなさそうですが、そうした接触がなされていたことを知りました:
村井俊治氏ー早川氏の対談
 両氏のプロジェクトはどちらも実際の汗を伴う観測・計測に基づいているという点で、他の「無責任」な予測とは異なっていると思っています。一方、前回掲載した京都の大学の先生による予測記事は、地震の発生回数の増減のみの少数例を根拠にしています。学者さんを自認する方が、こうした「深い洞察」、「物理的解明努力」の欠落した地震予想をすることには賛成しかねます。こうした科学的根拠薄弱な地震予想は、無責任な放言に近い素人予想を蔓延らせます。嘆かわしいことです。

 しかし、村井・早川氏にも重要な注文をさせていただきます。それは計測はするが、それを地震発生予測に結びつけるための物理学を語らないことです。その物理学の探求には、理論ばかりで無く実験も必要です。そのために大学などの研究機関に積極的に助成金を投じ若手研究者の発想を掘り出し、知見の蓄積を測るべきと思っています。結果として、それが研究者育成にも繋がるでしょう。

 さて、nature誌が先週、地震予測ならぬ、「被害予測」の重要性を指摘する論文を掲載しました。以下にそれを二回に分けて紹介しておきます:

%%%%%Report estimated quake death tolls to save lives(1) by Max Wyss

人命を救うために推定地震死亡者数を報告する マックス・ウィズス Dr. Max Wyss 2017年5月10日

• Earthquake survivors could be rescued more quickly if the media communicated the number of likely fatalities from the outset, argues Max Wyss.
 もしメディアがはじめから犠牲者数の予測をしていれば、地震の生存者がもっと迅速に救出されるだろう、とMax Wyssは語る。

Omar Havana/Getty
170515Kathmanzu0

Rescue workers in Kathmandu, where a magnitude-7.8 earthquake killed 10,000 people in April 2015. カトマンズの救助隊員は、2015年4月にマグニチュード7.8の地震により10,000人が死亡した。

For a decade, seismologists have been able to generate fast, reliable estimates of the number of people likely to have been killed in an earthquake, to within a factor of two or three1. But these valuable tools are still not being used to save lives. Knowing whether 10 or 10,000 people might have died tells governments how much effort they should direct to rescuing people buried under rubble. Time is short — few individuals survive for more than three days.
 地震学者は、10年間のあいだに、地震で死亡する可能性のある人の数を従来よりも2〜3倍の信頼性の高い推定値を提供できるようになっている。しかし、これらの貴重な道具はまだ人命を救うために使用されていない。ある地震で、それが10万人もの死者をもたらす可能性があるかどうかを知ることは、瓦礫の下に埋まった人々を救助するためにどれくらいの努力を払うべきか政府にとっての貴重な情報だ。短時間の間、すなわち3日以上生存する者はほとんどない。

Related stories 関係記事
• Ripple effects of New Zealand earthquake continue to this day
ニュージーランドの事例
• Italian scientists shocked by earthquake devastation
イタリアの事例
• In Japan, small shakes presage big quakes
ニッポンの事例
宇宙技術の活用
Fatality predictions are sent by e-mail within half an hour of a harmful quake anywhere in the world, for free, by the International Centre for Earth Simulation (ICES) Foundation and the US Geological Survey (USGS). Yet most officials, first responders and journalists are unaware of this. Instead, decisions are based on information that trickles in from the scene. The death toll is generally underestimated. First accounts come from areas where communications networks still function — far from the epicentre. No information flows from the most devastated areas. Rescue efforts are too little, too late. Many people die needlessly.
 死亡予測は、International Centre for Earth Simulation (ICES) Foundation and the US Geological Survey (USGS)によって、世界中のどこの地震であっても、半時間以内に無料で電子メールで送信される。しかし、ほとんどの役人、緊急災害当局、ジャーナリストはこれを知らない。それを用いず、出動判断は映像からの情報に基づいている。その結果、死亡者数は一般に過小評価される。最初の見積もりは、震央から遠い通信ネットワークがまだ機能しているエリアから来る。最も荒廃した地域からの情報は流れない。救助努力はあまりにも遅すぎ、遅すぎる。その結果、多くの人命が不必要に奪われる。

I have seen this happen many times, as a seismologist who forecasts earthquake losses for ICES using its QLARM fatality-prediction model. On 24 February 2004, a magnitude-6.4 earthquake struck Morocco at 02:27 local time. Before dawn, the Swiss government offered to send help — its disaster-response team had received my alert indicating that up to 1,000 fatalities were likely. A Moroccan official turned them down.
As the Sun rose over the Alps outside my office, the Swiss responders reprimanded me for calculating nonsense and causing them to trouble important officials needlessly in the middle of the night: international television had reported only two dead.
Twenty hours later, Moroccan officials changed their minds and accepted Swiss help. In the end, 631 people died and thousands were injured. Similar events have been repeated since — in China, Nepal, Italy and elsewhere (see 'Rapid response').
Now that earthquake fatality forecasts have proved robust for ten years, I call on governments, earthquake responders and journalists to use them to improve their efforts to help victims. One big step costs nothing: the media should report the likely death toll from the outset. Acknowledging the scale of the disaster more quickly will render rescue efforts more effective.
 QLARM死亡予測モデルを使ってICESの地震損失を予測する地震学者として、私はこうした実情を何度もみてきた。2004年2月24日、現地時間02:27にモロッコでマグニチュード6.4の地震が発生した。スイス政府は夜明け前に救援活動を申し出た。その災害対応チームは、最大1000人の死者が出る可能性があるという警告を受けた。モロッコの役人は、それを断った。
 アルプスに太陽が昇ったとき、スイスの関係者は、その情報が無意味であると判断し、夜中に不必要に重要な役人に迷惑をかけたとして私を叱責した。
 • 20時間後、モロッコの職員は自らの考えを変え、スイスの助けを受け入れた。結局631人が死亡し、数千人が負傷した。中国、ネパール、イタリア、その他の地域でも同様の出来事が繰り返されている(「迅速な対応」参照)。

 地震災害の予測は10年間で改善され、より正確になっているので、政府、地震対策担当者、ジャーナリストに犠牲者の援助努力を改善のためにその災害予測を使うよう強く進言したい。1つの大きなステップであり、それには何も費用がかからない。メディアは当初から死亡者が多いと報告し、災害の規模をより迅速に確認することで、救助活動がより効果的になる。

( 図3:地震発生後数分以内(A),又は発生前(B)の被害(死者)予測。概ねその予測は正確であり、災害担当者ありはメディアがこれを事前に知っていれば、究明か都度はより迅速効率的になるだろう。上からラキラ8(イタリア)地震、四川(中国)地震、カシミール(パキスタン)地震、カトマンヅ(ネパール)地震。)
17

出典:L'Aquila、Wenchuan、Kathmandu:NINTRAS、スイス地震学サービス。カシミール:ローランド・ピース(BBC)

(つづく)
%%%%%

キリスト復活検証(4、最終回)、新生児体重増加シミュレーション(4)

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:栗の木にやがて花となる黄色の紐状物が育っています)
栗花2245

 
初夏だから 薫れる風に つばめ乗り 雲雀浮かびて 栗花(りっか)の芽が吹く

 土曜の夕方、私が「ヒロちゃん」と呼んで贔屓にしている幸田浩子さんが出演する番組があります。馴れ馴れしく呼んでいますが、この方とは、全く面識はありません。そのヒロちゃんが番組内で「春だから・・・、春なのに」と言う歌を歌います。それを真似て本ブログの冒頭歌を「初夏だから」で始めてみました。ヒロちゃんは美人で美声です。天は二物を与えずと言いますから、もしかすると根性曲がりかも知れません。それでも、フアンであります。

 京都の大学の先生による地震予測が話題になっています。
(図1:九州北部の警固断層が動くと学者先生が言います。その論拠は教授自身が見つけた”経験則”との事。この経験則に当てはまりながら、地震が起きていない事例をも列挙し、比較検討してこそ、大学で禄を食む研究者の務めではなかろうか。と、思いながら記事を読みました。日刊ゲンダイ5月11日付け)
170512九州高橋予言8251


 この先生の話は以前も書きました(2016年12月2日京都の先生の地震発生予測)。この類の記事については論ずることが難しいですな。記事では事例を三つほどあげています。高橋学教授に尋ねたきことがあるとすれば、2005年の地震の際にも同様の現象が見られていたのか否か?地震予測にはその背後の理論が全く無いので、経験則でものを言うしかありません。しかし、それで議論を済ませてしまったのであれば、それは素人予言となんら変わりはありません。
 
+++++ロギスチックス式
 前回指数関数的に増殖する個体(細胞)を記述する方程式にあって、その増殖を制御する係数に若干の変化をほどこした微分方程式を書きました:
170512logi6


 一般にこのような非線形の微分方程式を解析的に解くことは難しいのですが、この微分方程式は解くことができます。その解は次式で与えられます:
170512logi7

 上式に使われている二つの変数と初期値に適当な値を与えて得られる解の振る舞いを図1に示しておきます。

(図2:上式の微分方程式の解。初期値から出発してしばらくは指数関数的に増大するがやがて抑制因子の効果が現れ、上限値に近づくにつれ、増大することを止め、頭打ち状態となる)
170512simulation2

 というわけで、この事例では解が既に分かっています。しかし、数理物理現象に登場する微分方程式(時には積分方程式)の解は解析関数で表現できること稀です。そこで、上の微分方程式を数値的に解くことを考えて見ます。それは、微分と言う数学的操作を差分と言う操作で置き換えることです。そうやって、数値的に解いた解の挙動と解析解の挙動との一致具合を確かめて見ようというわけです。一致するのは当たり前では無いかと誰しもが思います。ところが!!(ビックリ、ビックり)なのです。

 微分を差分に置き換えて得る式が下記です。左辺は体重変化を時間間隔で除した、すなわち体重の時間微分(差分)です。右辺では体重を離散値に置き換えます:
170512logi8


 二つの変数に加え、時間刻み、および初期値をあたえれば体重について、各時刻での値を計算することが出来ます。前回紹介したRobert Mayはこの上式を解くにあたり、新たな助変数を導入することで、上式が単純な形に書き換えられることを見出したのです:すなわち
170512logi9

 と置くことで、上式はwに関する差分式からxに関する差分式に代わります。そしてこのxが満たすべき方程式が
b170510数式無題(1)

 何とロジスティック式になります。前回ブログ記事に載せた4つのグラフはこの式に基づいて作成されたものなのです。本ブログ管理人の狙いは、赤子の体重増加曲線に出現する小さいけれども、規則性を窺わせるユラギが、上式で解釈できるのではなかろうかとの期待をしたわけです。

 ところがであります。これが泥沼へ足を踏み出す第一歩となってしまいました。実際に計算してみると、前回記事で掲載した図の(ハ)が再現されないんですね。計算式は上に見るように単純そのものです。
 その二三例を以下に掲載しておきます:
(図3:aの値を2.3, 2.5、 2.7と変化させた時の体重変化の挙動)
170512cases3


 一番最後の状態、すなわちa=2.7のときの挙動が、前回掲載した(ハ)に似ているようです。しかし、比べてみると(ハ)では右上がりの状態で“小さな波”状態が重なっているのに対して、上図では右上がり状態が終わり曲線状態から頭打ち状態になったところで波打ち現象が始まっています。

 この”挙動不審”状態を探るためにまさに泥沼状態に陥ったのです。どう助変数、初期値を変えても、(ハ)にはなりません。しかし、考えてみれば当然であったのかも知れません。

 前回この方程式がシャーレーの中で培養される細菌、或いは湖に生息する水生小昆虫の個体数の時間的変動を説明するために発想されたことを書きました。この事例では個体数が増えると容器、又は池の大きさが個体数の増大を抑制し始めます。容器には沢山の個体数を抱え込むだけのcapacityが無いからです。かくして収容限界に達した後は個体数は頭打ち状態になります。これが抑制効果です。

 ところが赤子の体重過程では、増えた細胞を納める体全体つまり入れ物が増大します。入れ物の細胞収容能力が限界に達すると、入れ物の容量を大きくする。すなわち成長です。成長が容器のサイズを変える。言い換えれば、これは抑制効果を減ずることになります。この効かをとりこんだシミュレーションが計測点列の挙動を説明するのかも知れません。
 この大きなうねり状の計測値は、容器つまり体のサイズが大きくなること(成長)のシグナルではなかろうかと思っています。計測値が引き続き閲覧できるのであれば、更に興味深い事が見えてくるのかも知れません。楽しみなことです。

 参考までに付け加えるならば、ある時点(40日頃)で、体重増加の振れが急激に大きくなり、それが一週間ほど続いて収まっています。こうした時期こそが身長、すなわち体の容積が広がった時期ではなかろうかとも想像しています。

 余談ですが、ロジスティック方程式には深い奥行きすなわち、カオスを作り出すところにあります。しかし、それは本ブログでの当面の主題からそれるので、ここでは議論しません。例えばa
の値を3にすると図4に見るように二つの間の値を繰り返すような挙動を始めます。
(図4:二値に振れる振動を起こす)
170512Bivalue


 非線形の微分方程式を解くということは、こうした未知の現象への扉を開けることに繋がっています。何故、解析解と異なってしまうのか?興味深い問題がゴロゴロ転がっています。

+++++キリスト復活(最終回、4)
 まあ、思ったとおりの展開であります。が、大変面白く詠みました。前々回紹介した「イエスの血統」では、パウロがローマ皇帝との確執をさけるべく、キリストの教えからユダヤ教的側面、つまり牙を抜いた、言い換えれば変質させたといわんばかりを書きます。「復活」もそうしたパウロのいわばキリスト教を生きながらえさせるための「術策」であったのかな、なぞと思ったりしています。
 人類の歴史は“六千年以上昔に遡るはずが無い”、“人間が猿の子孫であるはずが無い”、と言った主張が、時折米国でのキリスト教にかかわる議論で話題になります。結局、「キリストの死後復活」もどうやら大方の宗教学者の検証には堪えられなかったようです。それにしてもこうした「思い」が多くの信者の心底にわだかまっていることを知らされた次第です。
%%%%%以下記事紹介(最終回、4)
http://bit.ly/2qHlg3a livescience(アドレス短縮HPには使用期限が付いていることを知りました。以前の記事で付した短縮アドレスは無効となってしまいました。結局、フルアドレスを用いるべきなのかも知れません。これまでの短縮アドレスを有効に出来るソフトはないっものでしょうか?)
キリスト復活検証を論ず

Who are the experts?
専門家は誰だ?

Apart from all of these other weaknesses in Strobel's presentation, I believe that Strobel has made no real effort to bring in a diversity of scholarly views.
In the movie, Strobel crisscrosses the country, interviewing scholars and other professionals about the historicity of Jesus' resurrection. The movie does not explain how Strobel chose which experts to interview, but in his book he characterizes them as "leading scholars and authorities who have impeccable academic credentials."
Yet the two biblical scholars who feature in the movie, Gary Habermas and William Lane Craig, both teach at institutions (Liberty University and Biola University, respectively) that require their faculty to sign statements affirming that they believe the Bible is inspired by God and is free of any contradictions, historical inaccuracies or moral failings. For example, the Liberty University faculty application requires assent to the following statement:
Strobelの講演におけるこれらの弱点の他に、私はStrobelが多様な学問的見解をもたらすための真の努力をしていないと確信する。この映画で、Strobelは国を十字架にして(映画を見ていないのでこの背景は不明:訳者)、学者や他の専門家にイエスの復活の歴史についてインタビューしている。この映画で、Strobelがインタビューする専門家をどのように選んだ方法は説明されていないが、彼の著書では、彼らは「学術的な資格を持っている有力な学者および当局」と言っている。
しかし、映画に登場する2人の聖書学者、Gary Habermas and William Lane Craig、は両方とも、Liberty University and Biola University, respectivelyで教鞭をとっている。この大学では聖書が神によって啓示されたものであり、いかなる矛盾も無く歴史的な不正確さ、倫理的な過誤も無いことを信じているとの誓約書に署名をすることが求められている。例えば、Liberty Universityの教員募集では、次の声明に同意する必要がある。

"We affirm that the Bible, both Old and New Testaments, though written by men, was supernaturally inspired by God so that all its words are written true revelation of God; it is therefore inerrant in the originals and authoritative in all matters."
「旧約聖書と新約聖書の両方が、人によって書かれていますが、神から霊感を受けたので、すべての言葉が神の真実の啓示で書かれていることを肯定します。

The overwhelming majority of professional biblical scholars teaching in the United States and elsewhere are not required to sign such statements of faith. Many of the other scholars he interviews in his book have similar affiliations. Strobel has thus drawn from a quite narrow range of scholars that are not representative of the field as a whole. (I estimate there are somewhere around 10,000 professional biblical scholars globally.)
In an email reply to my question about whether most professional biblical scholars would find his arguments for the historicity of Jesus' resurrection to be persuasive, Strobel said,
As you know, there are plenty of credentialed scholars who would agree that the evidence for the resurrection is sufficient to establish its historicity. Moreover, Dr. Gary Habermas has built a persuasive "minimal facts" case for the resurrection that only uses evidence that virtually all scholars would concede. In the end, though, each person must reach his or her own verdict in the case for Christ. Many things influence how someone views the evidence – including, for instance, whether he or she has an anti-supernatural bias."
米国および他の地域で教える専門家たる聖書学者の圧倒的多数は、そのような信仰に関する記述に署名することを求められない。彼の本でインタビューした他の学者の多くは、同様の 提携関係をにあった。Strobelは、分野全体を代表するものではない非常に狭い範囲の学者から選び出した。(私は約10,000人のプロの聖書学者が世界中にいると推測している)。
Strobelは、ほとんどの専門的な聖書学者が、説得力のあるイエスの復活の歴史性についての彼の主張をどう見るかについての私の質問に対する電子メールの返答で、復活の証拠がその歴史性を確立するのに十分であることに同意する多くの信頼にたる学徒がいる。と、書く。さらにDr. Gary Habermasが復活にかんする説得力のある「最小限の事実」の事例を構築した。事実上すべての学者が認める証拠のみを使用している。しかし、最終的には、それぞれの人はキリストの場合には自分の判断で結論に達しなければならない。証拠をどのように見ているかは、多くのことが影響する。たとえば、反超自然的偏見があるかどうかなどだ。

No compelling evidence
説得力のある証拠はない

In response to Strobel, I would say that if he had asked scholars teaching at public universities, private colleges and universities (many of which have a religious affiliation) or denominational seminaries, he would get a much different verdict on the historicity of the resurrection.
Christian apologists frequently say that the main reason that secular scholars don't affirm the historicity of the resurrection is because they have an "anti-supernatural bias," just as Strobel does in the quote above. In his characterization, secular scholars simply refuse to believe that miracles can happen, and that stance means that they will never accept the historicity of the resurrection, no matter how much evidence is provided.
Yet apologists like Gary Habermas, I argue, are just as anti-supernaturalist when it comes to miraculous claims outside of the beginnings of Christianity, such as those involving later Catholic saints or miracles from non-Christian religious traditions.
I have very little doubt that some of Jesus' followers believed that they had seen him alive after his death. Yet the world is full of such extraordinary claims, and "The Case for Christ" has provided, in my evaluation, no truly compelling evidence to prove the historicity of Jesus' resurrection.
Brent Landau, Lecturer in Religious Studies, University of Texas at Austin
This article was originally published on The Conversation. Read the original article.

私は公立大学、私立大学(多くは宗教上の学科を持っている)または教団の神学校で教えることを学者に頼んだら、復活の歴史性については非常に異なる判断を得るだろうと私は思う。
クリスチャンの護教論者は、世俗学者が復活の歴史性を主張していない主な理由は、Strobelが上の引用のように「反超自然的偏見」を持っているからだ。彼の性格では、世俗学者は単に奇跡が起きると信じることを拒否し、証拠がどれくらい提供されても、彼らは復活の歴史性を決して受け入れないことを意味する。
しかしGary Habermasのような護教論者は、キリスト教の始まり以外の奇跡的な主張については、反キリスト教徒の宗教的伝統からのカトリック聖人や奇跡を含む奇跡的な主張については、反超自然主義者であると主張している。
私は、イエスの信者の中には、死後に生きているのを見たと信じていた人がいることにはほとんど疑っていない。しかし、世界はそのような特別な主張に満ちており、「キリストのための事件」は、私の評価においては、イエスの復活の歴史性を証明する真の説得力のある証拠を提供していない。
本論考寄稿者:ブレントランダウ、テキサス大学オースティン宗教学講師
%%%%%復活論検証記事最終回終わり

キリスト復活検証(3)、乳児成長過程(ロジスティックス、2)

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:当地の鎮守様の背後の雑木に、二匹の大蛇が棲みついています。一匹は右方に鎌首をあげ、一匹は 虎ならぬ蛇視眈々と左方の獲物を狙っています。言うまでもありませんが、古木の朽木です。)
大蛇2209


 お社(やしろ)の 背後に隠棲 大(おお)蛇(おろち) 恐れることなく 我跨ぎ行く

朽ちた古木にはなんとも興趣がありますな。市の図書館へ行く途上の社の後ろにこの大蛇が寝そべっています。私は不遜にも弐匹を跨いで目的地に向かいます。

 安倍氏夫妻にとっては、自らの出処進退を自らに問いかけるべき時がまさに今ではなかろうかと思っています。これだけの国家的犯罪に直接に関わっていながら、未だに「ガキの口喧嘩」風セリフで逃れようとする。それは、国を代表する地位にある者として適格性を完全に欠いていると私は思っています。
%%%%%東洋経済ネットより
安倍夫妻はもう詰んでいる!
 共同通信84.7%、毎日新聞71%、朝日新聞75%、読売新聞82%。時事通信68.3%、日本経済新聞74%。これらの数字はいずれも森友学園問題について、「説明していると思わない」「納得していない」「不十分だ」などと答えた世論調査(すべて4月に実施)の数字である。「多くの国民は納得していない。私はその理由は政府にあると思う。籠池(泰典)前理事長は証人喚問に応じ、多くの国民がその説明に納得した。大阪府もちゃんと報告書をまとめ、財務省から言われて認可したことを書いている。説明が全然ないのは政府だけだ」連休明けの5月8日に首相出席の下で開かれた衆議院予算委員会の集中審議で、民進党の福島伸享衆院議員が森友学園問題について追及した。また森友学園問題か?と感じる読者も少なくないだろう。しかし、国有地を特例措置で有利な条件で払い下げた問題についての疑惑は解消されていない。冒頭で示した数字が、国民のいらだちを示している。
 これまでのところ、事実が明らかにされるほど、特例措置に対する安倍昭恵夫人の関与が明らかになりつつある。8日の委員会で財務省の佐川宣寿理財局長は、昨年3月に記録された籠池夫妻と「タムラ」と称する人物のやり取りの音声データを、田村嘉啓国有財産審理室長との打ち合わせのものと認めた。田村氏は売却ではなく貸し付けとすることが特例だったと述べている。なぜ特例が認められたのか。その「原点」といえそうなものが、2013年8月26日付けで籠池氏が近畿財務局長宛に出した「未利用国有地等の取得等要望について」と題された書面だ。この書面は、ほとんど黒く塗られており、読むことができない。籠池氏の住所や電話番号、国有地の所在地などを除いて、ほとんど秘匿されていたのだ。籠池氏のほか、森友学園の籠池町浪現理事長と学校法人森友学園の開示同意書をとっているにもかかわらず、財務省が開示しないのは、なぜなのか。その理由は、設立趣意書の左側にある黒塗りの部分に「安倍晋三記念小學院」という学校名が書いてあるから、というのが福島議員の見立て。籠池氏から「安倍晋三記念小學院と書いた記憶がある」と聞いたからだ。このあまりに強烈なインパクトのある学校名が影響し、さまざまな忖度(そんたく)がなされて特例措置が行われたのではないか、ということだ。「どう見てもこの黒塗りから始まり、特例が認められているとしか思えない。籠池氏によれば、近畿財務局には総理の携帯の番号や昭恵夫人と撮影した写真を見せて交渉を行った。これは総理が言うように、利用された可能性もある。しかし進捗状況は、昭恵夫人に適宜連絡している。昭恵夫人も『主人に伝えます』とか『何かありますか』と籠池氏に言ってきた。それを聞いて籠池氏は『うれしかった』と言っている」昭恵夫人が「関係」している疑いは濃厚といえるだろう。−−−−−
%%%%%
 関連して、財務省が国会に提出するであろう「海苔弁」資料に関わる川内前衆議院議員の調査を紹介します。
(川内前衆議院議員、のり弁)

+++++新生児の成長過程観察(2)
 前回、知人に誕生した新生児の体重増加の時間的変動を考察しました。体重60kgの人間は約60兆個の細胞から作られていると聞きます。細胞の重さはそれの持つ機能によって異なるのでしょうが、1kgの体重増加が一兆個の細胞増加に相当することになります。新生児の体重増加はまさに自らを作り上げる細胞の個数の増加と言うことになります。例えば、一日50gの体重増加であれば、それは500億個もの新たな細胞の形成と言うことになります。実際には用済みの細胞が対外に排出されることもあるのでしょうから、もっと多いのかも知れません。

 それはさておき、前回記事で示した右上がりの直線(又は曲線)は新生児を形成する細胞数の増加でもあります。そしてその増加を制御する仕組みが既に組み込まれているらしい。それが脳内であるのか、脊髄内であるのか、それとも第二の脳と評判の高い腸であるのか?生物学に無知の私には皆目分かりません。「天才」の記事と関係付けるとすれば脳内の神経細胞は目、耳、皮膚などを通じた外界との相互作用で爆発的に増加するといいます。それは何時頃なのか?誠に興味深い事です。その端緒が体重増加の挙動にみられないものだろうか?

 前回記事の末尾に書いた私の関心事に話を戻します。それは体重計測値の分布が最小二乗法で求められた直線(又は曲線)の周りにランダムに分布せず、それのまわりに系統的に絡みつくように分布していることです。
(図1:予想される体重曲線からのずれ:Observed(計測値)-Calculated(予期値) の推移、緑印は欠測。プライヴァシ保護の観点から縦軸・横軸の目盛りはあえて表示しません)
170510O_C


 この図を見ても明らかなように、予想曲線からのずれを拡大してみると、大きなうねりが明瞭に見えています。これは何であろうか?数理的にこれを解析できないものだろうか、と言うわけです。フーリエ解析でこのうねり状挙動の周波数成分を見てみると、当初の分布からだんだんと「白色スペクトラム」に近づいていくことが観察できますが、その話はあまり面白くなさそうですので、違った視点から、この問題を考察します。
 
 この挙動から私が連想したのが数理生態学者Robert McCredie May Robert_May,_Baron_May_of_Oxford による1970年台半ばの研究です。「非線形の現象と解析」(山口昌哉編、日本評論社、1979刊)と言う本が、Mayの研究を紹介しています。そこには5つのグラフが掲載されています。その内の一つ下図の事例(ハ)が、前回記事に掲載した曲線周囲の計測値列の挙動に似ています。

(図2 上掲書18頁より、大方の数理研究者の興味は五番目のケースです。そこではカオスが形成されるからです。が、ここではそれには触れないので、示されていません。)
logisitics015


 上の図で a なるパラメータが使われ、それによって挙動が分類されています。それが下の式(1)に使われている変数です。
 まずは、この曲線は何であるのかを概観しておきます。
漸化式 
詳細は Logistic_map を参照していただくことにします。図の曲線は以下の漸化式を用いて計算したものです。
b170510数式無題(1)


 この式はロジシチック(logistics equation)と呼ばれ、数理生物学研究分野でしばしば登場する有名な式です。この式の右辺にあるx0なる初期値にある値を与えて、次の値、x1を算出し、次にはそれを使って次の値をと、順次、次々に値を算出すると上図のような点列が得られるというものです。

 この点列を求める手続きを図示したものが図3です。
(図3:(1)式のxを順次求める手続き。図で橙色で示した二次式は y=ax(1-x),
黒点線は y=x の直線。ピンクはxを順次求める段取り)
漸化式2225


 まずはx0を定めます。x1は,納┐気譴襯團鵐の線が橙色の曲線Cと交わる点の高さで示される。そこで△離團鵐線に従ってそれが黒点線Cと交わる点を求めると、そのx座標(そこからにしたがってx軸と交わる点)がx1でもあります。このx1 を使ってx2 を求める手続きはまずは橙色の曲線Cとの交点を求め(い納┐后法↓イ把樟Lとの交点のx座標を求めるならば(Δ量隶)それがx2 となります。

 数理生物学にこの式が登場する背景をまずは簡単に書いておきます。上でも書きましたが、新生児の体重増加は新生児を作っている細胞数の増加であることを書きました。これはシャーレーの中で培養される菌の増加現象と通底しているのではなかろうかとの発想が、上記のメイの研究を思い出した理由でもあります。つまり培養される菌は最初はシャーレの大きさを認識していないので、現存する個数に比例して新たな菌が増殖される。しかし、やがて充分に増えるとシャーレの大きさ、つまり自分たちの生存環境を菌全体が認識し、増殖に抑制がかかるという系です。

 少し、数学的になりますが、上式の拠って来るところを概説しておきます。前回の二つのグラフの左肩に付した二つの数式を一般化すると:
b170510数式(2)_(4)


 (◆房阿留κ佞法吻)式を代入したものは、体重の増加率が一定と言う”体重増加モデル“です。これが前回記事の図1です。(4)式を代入したものは、体重の増加率が現今の体重に比例する、すなわち、重たいほど増加量も大きくなると言うモデルと言うことになります。前回記事の図2です。議論の一般化のために1/T0をeとしています。

 ここで、(4)式の eを次のような式で置き換えてみます。細胞数の増加を制御する因子であるeを
170510数式(5b)
 
に置き換えたわけです。この置き換えは誠に興味深いのです。

170510数式(5a)


 増大を制御する因子、e,を現時点での体重に比例する何がしか分だけ減じるということです。つまり体重が増大すると体重増量も増えるとなると、小児の体重は際限なく大きくなります。それを抑制する仕掛けを与えている事になります。
(つづく)

+++++キリスト復活(3)
 前回記事の続きです。上の記事で用いる数式の記事への挿入で思わぬ手間を取ってしまったので、次回にも続きます。
%%%%%以下記事紹介(3)
Livescience誌 livescience(アドレス短縮HPには使用期限が付いていることを知りました。以前の記事で付した短縮アドレスは無効となってしまいました。結局、フルアドレスを用いるべきなのかも知れません。これまでのタンシュクアドレスを有効に出来るソフトはないっものでしょうか?)例えば今回のフルドレスが下記です:
キリスト復活

 以下記事の本文続きです:
One key argument in the movie comes from the New Testament writing known as First Corinthians, written by the Apostle Paul to a group of Christians in Corinth to address controversies that had arisen in their community. Paul is thought to have written this letter around the year 52, about 20 years after Jesus' death. In 1 Corinthians 15:3-8, Paul gives a list of people to whom the risen Jesus appeared.
These witnesses to the resurrected Jesus include the Apostle Peter, James the brother of Jesus, and, most intriguingly, a group of more than 500 people at the same time. Many scholars believe that Paul here is quoting from a much earlier Christian creed, which perhaps originated only a few years after Jesus' death.
This passage helps to demonstrate that the belief that Jesus was raised from the dead originated extremely early in the history of Christianity. Indeed, many New Testament scholars would not dispute that some of Jesus' followers believed they had seen him alive only weeks or months after his death. For example, Bart Ehrman, a prominent New Testament scholar who is outspoken about his agnosticism, states:
"What is certain is that the earliest followers of Jesus believed that Jesus had come back to life, in the body, and that this was a body that had real bodily characteristics: It could be seen and touched, and it had a voice that could be heard.
 あの映画の主な論点は、コリント人への手紙一として知られている新約聖書の書物から来ている。コリントのキリスト教徒のグループに、使徒パウロがコミュニティで起こった論争に取り組むために書いたものだ。パウロは、この手紙を、イエスの死後約20年後の52年ごろに書いたと考えられている。コリント人への書15:3-8、ではパウロは天に昇ったイエスを見たと言う人々のリストをあげている。
 これらの復活したイエスの証人には、使徒ペテロ、イエスの弟ジェームズ、最も興味深いことに、同時に500人以上の集団が含まれている。多くの学者は、パウロは、より初期のキリスト教的信条から引用していると信じている。それは、おそらくイエスの死後わずか数年後に始まった。
この章は、イエスが死から甦ったという信念が、キリスト教の歴史の初期に非常に早く起きたことを示すのに役立っている。確かに、多くの新約聖書の学者は、イエスの追随者の中には、死後わずか数週間か数か月後に生きているのを見たと信じていたと論じることはない。例えば、不可知論主義について率直な評価を得ている著名な新約聖書学者の Bart Ehrman(Bart Ehrman)は次のように述べている。
 「確かなことは、イエス・キリストの最も初期の信者は、イエスが生まれたときの体に戻ったことを信じており、これは本当の身体的特徴を持つ体であったと。それは目にして触れることができ、耳に聞こえた。」 と。

This does not, however, in any way prove that Jesus was resurrected. It is not unusual for people to see loved ones who have died: In a study of nearly 20,000 people, 13 percent reported seeing the dead. There are a range of explanations for this phenomenon, running the gamut from the physical and emotional exhaustion caused by the death of a loved one all the way to the belief that some aspects of human personality are capable of surviving bodily death.
In other words, the sightings of the risen Jesus are not nearly as unique as Strobel would suggest.
 しかし、これは決してイエスが復活したことを証明するものではない。人々が死亡した愛する人を見るのは珍しいことではない。約2万人の人々の調査では、死者に会ったとの経験を語る人が13%いたと報告している。この現象の説明には幅がある。愛するもの死によっておきる肉体的感情的哀しみから人の人格が死からよみがえることを可能にすると言う信念にまでわたるからだ。
言い換えれば、昇天したイエスの目撃は、Strobelが示唆するほどユニークではない。

A miracle or not?
奇跡それとも否?

But what of the 500 people who saw the risen Jesus at the same time?
First of all, biblical scholars have no idea what event Paul is referring to here. Some have suggested that it is a reference to the "day of Pentecost" (Acts 2:1), when the Holy Spirit gave the Christian community in Jerusalem a supernatural ability to speak in languages that were unknown to them. But one leading scholar has suggested that this event was added to the list of resurrection appearances by Paul, and that its origins are uncertain.
Second, even if Paul is reporting accurately, it is no different from large groups of people claiming to see an apparition of the Virgin Mary or a UFO. Although the precise mechanisms for such group hallucinations remain uncertain, I very much doubt that Strobel would regard all such instances as factual.
Strobel also argues that the resurrection is the best explanation for the fact that Jesus' tomb was empty on Easter morning. Some scholars would question how early the empty tomb story is. There is significant evidence that the Romans did not typically remove victims from crosses after death. Therefore, it is possible that a belief in Jesus' resurrection emerged first, and that the empty tomb story originated only when early critics of Christianity doubted the veracity of this claim.
But even if we assume that the tomb really was empty that morning, what is there to prove that it was a miracle and not that Christ's body was moved for uncertain reasons? Miracles are, by definition, extremely improbable events, and I see no reason to assume that one has taken place when other explanations are far more plausible.
 しかし、同時に昇天したイエスを見たという500人いたとはなにを意味するのか?まず第一に、聖書学者は、パウロがここで何に言及しているのか全く分かっていない。ある者は(使徒2:1)「ペンテコステの日」ペンテコスト、では無いかと示唆する。この日には、聖霊はエルサレムのキリスト教コミュニティにそれまでに知られていなかった言語で話すという超自然的能力を与えるとされている。しかし、ある有力な学者は、この出来事はパウロの復活の出現のリストに追加され、その起源が不明であることを示唆している。
 第二に、たとえパウロが正確に報告しているとしても、聖母マリアまたはUFOの形を見たと主張する大群の人々と変わらない。このようなグループの幻覚の正確なメカニズムは不明なままだが、私はStrobelがそのような事例すべてを事実とみなすことは非常に疑っている。
 Strobelはまた、復活はイースターの朝にイエスの墓が空であったという事実を最も良く説明すると主張する。何人かの学者は、空の墓の物語がどれほど早くにあったかに疑問を呈する。ローマ人はそれと分かるように死後十字架から犠牲者を取り除かなかったという重要な証拠がある。したがって、イエスの復活に対する信仰が最初に現れた可能性があり、空の墓の物語は、キリスト教の初期の批評家がこの主張の真実性を疑ったときにのみ起きたと考えられる。
 しかし、たとえその朝に墓が本当に空であったとしても、それは奇跡であり、不確かな理由でキリストの体が動かされたことを証明したことになるであろうか?定義上、奇跡とは非常に起こりえない出来事であり、私は、他の説明がはるかに説得力があるのにそれが起こったと仮定する理由はないと考える。
(つづく)
 数式をブログ記事に書き込む機能が無いので、思わず手間取りました。ブログに数式を盛り込むことは想定されていないのでしょうが、今般の記事ではそこに興趣があると考えました。そのために思わぬ手間を取っています。
そうした事情から「キリスト復活検証」記事の最終回を次回に掲載します。

天才を考える、キリスト復活検証(2)

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
<<お断り>> 過日私が用いてきたアドレス短縮機能の使用期限が過ぎていました。そのために、過去記事について参照でき無いとの不便が生じます。その際は、上記アドレス宛、お教えください。その都度、訂正いたします。
(写真:かねてより、ツバメの滑空をレンズで撮らえたいと思っていました。ズームにすると視界の中からはみ出てしまいます。でもなんとか、納めることができました。
https://youtu.be/g_dp7queE-c 

初夏だから つばめすいすい 田をすべり 疲れを見せず 雲雀歌いける

あの佐川氏(財務省理財局長)が、音声データについて「本物」であると、国会で認めたそうです。以下はそれを報ずる毎日新聞記事です。
%%%%%<森友学園>録音データ、理財局長「本物」 衆院予算委でyafoo news
毎日新聞 5/8(月) 11:55配信
森友学園の小学校用地=大阪府豊中市で、本社ヘリから森園道子撮影
 大阪市の学校法人「森友学園」への国有地売却問題を巡り、財務省の佐川宣寿理財局長は8日の衆院予算委員会で、籠池泰典・前学園理事長が公表した同省との交渉に関する録音データについて「(担当者に)確認させたところ、当日のやり取りを記録したものと思われる」と述べ、データは本物だとの認識を示した。
 籠池氏は4月末、同省の田村嘉啓・国有財産審理室長と昨年3月に面談したとする録音の内容を公開。小学校用地(大阪府豊中市)から見つかった新たなごみを巡る交渉で、田村氏は「貸し付けは『特例』だったもので」と答えていた。
 佐川局長は、田村室長が近畿財務局と連携し対応すると返答したと答弁。籠池氏側の発言の詳細は「(田村室長の)記憶に残っていない」とするにとどめた。
 安倍晋三首相は、今村雅弘前復興相が東日本大震災の被害を巡り「まだ東北だったからよかった」との失言で引責辞任したことについて「任命責任は私にあり、責任の重さをかみしめている」と述べ、「被災地に寄り添い、(復興の)結果を出すことで国民の信頼を回復したい」と強調した。民進党の福島伸享氏らへの答弁。【小山由宇】
%%%%%
民進党福島議員の国会での発言を添付しておきます: https://youtu.be/nUCmO0JO6wk?t=33 (国会質問5月8日)

+++++「天才」考察
 新聞日経グループのネット記事を以下に紹介しておきます。
 学校時代を思い浮かべると、「こいつにはかなわねーな!」と脱帽する級友と、あいつは「ナンデー、物覚えがいいだけじゃねーか」との評価を下して自分自身を安心させる級友がいました。脱帽させられる級友については、ともかく発想が違う、全く思いがけない視点からの観察、考察があり、それについてゆけなかったり、意味が分からなかったりした記憶があります。

 こうした経験を大学に入ってしばしばさせられ、つくづく自らの「凡人性」を実感させられました。その反動でこの類(たぐい)の話にはついつい関心が向きます。本ブログでも南部陽一郎博士、 
望月新一京都大学教授を話題にしてきました。天才への羨望と憧憬に苛まれながら、あっという間に人生の終盤期となってしまいました。いまさら「頭脳」の話は所詮「詮無い」話ではありますが暫時お付き合いください。

%%%%%世界を変える「天才」たち 並外れた頭脳の秘密に迫る天才とは? 
日経ナショナル ジオグラフィック社
170507天才-PN1-12

数学者のテレンス・タオは、31歳だった2006年に数学界のノーベル賞といわれる「フィールズ賞」を受賞。天才と呼ばれることには抵抗があるようで、重要なのは「直観と文献、少しの好運に導かれた勤勉な姿勢」だと語る。(Paolo Woods/National Geographic)

 米国フィラデルフィアにあるムター博物館には、奇妙な医学標本が数多く展示されている。しかし、訪れた人々に圧倒的な畏敬の念を抱かせるのは、物理学者アルベルト・アインシュタインの脳の切片である。残された脳組織を見ても、驚異的な頭脳の謎を解き明かせるわけではない。それでも、いや、だからこそなおさら、人々はこの標本に魅せられるのだろう。
 アインシュタインは思考力だけを頼りに、一般相対性理論に基づいて、加速する巨大な物体が時空にさざ波を起こすことを予測した。これを実証するには、100年もの歳月と膨大な演算能力、大規模かつ高度な技術が必要だった。そうした重力波が実際に検出されたのは、2015年のことだ。
 アインシュタインのおかげで宇宙の謎を探る研究は大きく進展したが、彼のような並外れた頭脳の秘密は一向に解き明かされない。いったい何が、天才を生むのだろうか。
■知能指数が高ければ天才か
 知能はしばしば、天才を判定する標準的な指標と見なされてきた。知能検査の開発に関わった米スタンフォード大学の心理学者ルイス・ターマンは、IQ(知能指数)が140以上であれば「天才か、それに近い」と仮定し、1920年代に米国カリフォルニア州の児童1500人余り(おおむねIQが140以上)を対象に追跡調査を開始。彼らがその後の人生でどの程度成功したかを調べた。
 調査対象者のなかには一流の科学者や政治家、医師、大学教授、音楽家になった人もいる。調査開始から40年後、彼らが発表した論文と著作は合計で何千点にもなり、取得した特許は350件、執筆した短編小説は約400編にのぼった。
 一方で、並外れた知能が必ずしも傑出した業績につながらないことも判明した。IQが非常に高いにもかかわらず、成功できなかった人も多い。逆にIQが140未満でも、長じて名をはせた人たちもいた。ノーベル物理学賞を受賞したルイス・アルバレズとウィリアム・ショックレーがその例だ。
 創造性も、知能検査では判定できないものだ。創造のプロセスは、脳の右半球と左半球、特に前頭前野のさまざまな部位から延びる神経回路網が同時に協調して働く活発な相互作用から生まれると、米ニューメキシコ大学の神経科学者レックス・ヤングは言う。
ジャズの即興演奏は、この創造のプロセスを示す興味深い事例になる。米カリフォルニア大学サンフランシスコ校の聴覚の専門家チャールズ・リムは、MRI(磁気共鳴画像法)装置内で演奏できる小型のキーボードを開発し、6人のジャズピアニストを対象に実験を行った。その結果、即興演奏中の脳の活動には注目すべき特徴が見られたという。自己表現にかかわる脳の内側の神経回路網が活発に働く一方で、注意の集中や自己監視にかかわる外側の神経回路網の活動は弱まったのだ。「まるで脳が、自分にダメ出しをする回路を断ち切ったかのようでした」とリムは言う。
■遺伝か? 育ちか?
 天才は生まれつきの資質か、それとも育てられるものなのかを探る研究者もいる。遺伝子研究の進歩で、今では人間の特徴を分子レベルで調べられるようになった。ここ数十年、知能や行動、さらには絶対音感のような特殊な資質に関わる遺伝子を特定する研究がさかんに行われている。モーツァルトからジャズ歌手のエラ・フィッツジェラルドまで、卓越した音楽家には絶対音感をもつとされる人が多く、その能力が彼らの業績の一翼を担っていると考えられる。
 ただ、知能については研究結果の利用に倫理的な懸念がつきまとううえ、何千もの遺伝子が少しずつ関与している可能性もあり、遺伝子の特定は一筋縄ではいきそうにない。また、遺伝的な資質だけで偉業を達成できるわけではなく、個々の潜在能力を引き出し、育てなければ、天才は生まれない。その役目を果たすのが、社会や文化、家庭環境だ。
 現代屈指の数学者の一人といわれるテレンス・タオは、幼少の頃から言葉と数字の理解力がずばぬけていた。そんな彼のために、両親は豊かな教育環境を整えた。本やおもちゃやゲームを与え、自分で遊び、学べるようにしたことで独創性と問題解決能力が育ったと、父親のビリーは考えている。幸いにもタオは、才能を伸ばしてくれる教育者にも恵まれ、7歳で高校の授業を受け、13歳で正式に大学生となり、21歳でカリフォルニア大学ロサンゼルス校の教授になった。「才能は重要だが、それをどう引き出し、育てるかがさらに大切だ」と、タオはブログに書いている。
 天才の源泉をひもとく旅に、終わりはないのかもしれない。謎は謎のままでいいという見方もある。そう、すべての謎が解けなくても、その過程で脳や遺伝子や思考方法についての理解が深まれば、少数の特殊な人だけでなく、誰もが能力を伸ばせるようになるだろう。旅の成果はそれで十分なのかもしれない。
(文 クローディア・カルブ、日経ナショナル ジオグラフィック社)
%%%%%

  上記記事に関して、かって私は2016年9月21日から」四回にわたって雑誌nature記事を紹介しました。 この記事:英才教育 では、数学物理で理解力が優れていることが、将来のハイ・キャリア(career)に繋がっているとの45年間もの長い調査から分かってきた、と書いていました。しかし、この調査にあっても、数学・物理の理解力が、以て生まれた天性であるのか、生後に獲得したものであるのかについては言及していません(上に紹介した記事も、その点では歯切れの良い書き方では無い)。これは、色々と調査研究があるようですが、「差別」に繋がりかねない、「優正」(優性ではない)思考に繋がりかねないとの危惧から、タブ視され、たまにscience誌上などでそうした論文が出ると大きな批判に晒されるようです

 健康で頭の良い子に育てたい。それは親たるものの願いです。生まれながらの資質であるのであれば、親は諦めるしか無い。そうとすればそれは出生直後から予想できるものなのか?それとも後世の獲得資質なのか?そうであれば、何をすればよいのか?何を食べさせれば良いのか?つい最近三人の息子と一人の娘全員を東大理IIIに合格させたという母親雅話題になり、彼女の書いた本が売れているそうです。

 いずれにしても、成長の過程に何が見えてくるのか?そんな兆しが見えるのだろうか?興味深い事です。最近、誕生間も無い新生児の誕生数日後からの体重記録を眺める機会がありました。もしかしたら、そうした何かが見えるかな、てな期待もあり、過程を眺めました。
(図1:体重増加一定の仮定、赤丸は計測値、青一点鎖線は、当てはめ直線)
Growing CurveA


 赤子といえども本人にはプライヴァシを秘匿する権利がありますから、あえて縦軸、横軸の目盛りは表示しません。
 青の一点斜線は「体重増加が日々一定」と仮定するならば、どのような直線に従っているのだろうか?を調べたものです。少なくも生後二ヶ月では、この仮定はそれほど的外れでは無いと思えるほどに計測値の分布が、直線にピタリと乗っています。尤もこの直線は計測値にあわせるという条件で求めたもの(最小二乗法、Least Square Method)ですから、合うのは当たり前です。むしろ、計測値を具合よく説明する直線が存在することに驚いています。測定は定められた同一の環境でなされることが望ましいのですが、なにせ対象は乳児です。それでもこうした規則的成長が確かめられます。

 しかし、日々の体重増加が一定のまま何時までも続くなぞとは考えがたいことです。そこで、体重増加量はその時点での体重に比例するとの仮定で、体重の時間推移を説明する曲線を探して見ます。

(図2:体重増加が現時点での体重に比例するとの仮定)
Growing CurveB


 二番目の仮定であっても、やはり、計測点列にあう曲線が存在することが分かりました。さて、計測点列と最小二乗法で求めた直線(或いは曲線)を仔細に眺めると、計測点列は、直線(又は曲線)の周囲にランダムに分布するのではなく、大きく蛇行しながら直線(又は曲線)にまとわり付いているように見えます。

 これは一体何だ?ありうべき成長過程に、小さな行き過ぎが生ずると、それを引き戻す、或いはあり得べき状態に不足が生ずるとそれを回復させる。こうした制御機能が、出生直後に体内に形成されている証ではなかろうか?と、生物学に疎い私は軽薄な思い付きをしました。この機能は既に脳内に形成されているのかなぞといったことは全く分かりません。しかし、私のこの「軽薄な思いつき」は上の「並外れた頭脳」の議論と関係があるのでは、と考えたわけです。

 さて、この機能の仕掛けの生物学的議論は私の能力を超えています(beyond my capacity)。そこで、成長過程からどのような抑制機構が見てとれるかを調べようと思ったところ泥沼に入りこんでしまいました。その泥沼議論を次回に書きます。
(つづく)

+++++キリスト復活(2)
 前回記事の続きです。私はこの類の話が以前より気になっており、機会あるごとに図書館から関連本を見つけては読んできました。今たまたま手元にある「イエスの血統」(T.Wallace Murphy他著、青土社、2006年)、「ユダの福音書」(藤井留美他訳、National geographic,2006年刊)は「復活」を直接語りません。確かに、この問題はどうやらその経緯からして何がしか奥がありそうです。大変興味深く思っています。長いので、次回にも続きます。
%%%%%以下記事紹介(2)
キリスト復活の検証 livescience(アドレス短縮HPには使用期限が付いていることを知りました。以前の記事で付した短縮アドレスは無効となってしまいました。結局、フルアドレスを用いるべきなのかも知れません。これまでの短縮アドレスを有効に出来るソフトはないものでしょうか?)例えば今回のフルドレスが下記です:
http://bitly.oshiire.org/?url=http%3A%2F%2Fwww.livescience.com%2F58612-jesus-christ-resurrection-whats-the-evidence.html%3Futm_source%3Dls-newsletter%26utm_medium%3Demail%26utm_campaign%3D20170410-ls&submit=%E7%9F%AD%E7%B8%AE

As a religious studies professor specializing in the New Testament and early Christianity, I hold that Strobel's book and the movie adaptation have not proven the historicity of Jesus' resurrection for several reasons.
新約聖書と初期のキリスト教を専門とする宗教研究の教授として、私はStrobelの本とあの映画 a motion picture adaptation of "The Case for Christ" http://caseforchristmovie.pureflix.com/はいくつかの理由でイエスの復活の歴史性を証明していないと考えている。

Are all of Strobel's arguments relevant?
Strobelの主張はすべて適切か?

The movie claims that its central focus is on the evidence for the historicity of Jesus' resurrection. Several of its arguments, however, are not directly relevant to this issue.
For instance, Strobel makes much of the fact that there are over 5,000 Greek manuscripts of the New Testament in existence, far more than any other ancient writings. He does this in order to argue that we can be quite sure that the original forms of the New Testament writings have been transmitted accurately. While this number of manuscripts sounds very impressive, most of these are relatively late, in many cases from the 10th century or later. Fewer than 10 papyrus manuscripts from the second century exist, and many of these are very fragmentary.
この映画は、主にイエスの復活の歴史性の証拠に焦点を当てていると主張する。しかし、その議論のいくつかはこの問題に直接関係していない。
例えば、Strobelは、現存する新約聖書のギリシア写本が5,000を超え、他のどの古代文学よりもはるかに多いという事実のおおいに強調している。彼は、新約聖書の原典の形式が正確に伝えられていることを確信できると主張するためだ。この数の写本は非常に印象的であるが、これらのほとんどは比較的遅く、多くの場合10世紀以降である。http://www.eerdmans.com/Products/4098/the-text-of-the-new-testament-an-introduction-to-the-critical-ed.aspx 2世紀以降10個以下のパピルス写本が存在し、それらの多くは非常に断片的である。

新約聖書の記載は何を証明しているか?
What do the New Testament writings prove?


I would certainly agree that these early manuscripts provide us with a fairly good idea of what the original form of the New Testament writings might have looked like. Yet even if these second-century copies are accurate, all we then have are first-century writings that claim Jesus was raised from the dead. That in no way proves the historicity of the resurrection.
私は確かに、これらの初期の原稿が、新約聖書の書物の元の形がどのように見えたかについてのかなり良い考えを私たちに提供することに確かに同意する。しかし、これらの2世紀のコピーが正確であっても、私たちが持っているのは、イエスが死者の中から甦ったと主張する1世紀の書物だ。それは決して復活の歴史性を証明するものではない。
(つづく)
%%%%%

「天」と「神」の由来を考える(2),小澤一郎氏の指摘

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:ジューンブライドと言う語があります。「六月の花嫁」です。鴨の世界もそうかなとこのごろ思っています。朝方の水辺で見る鴨、三羽がつるんでいます。しかし、二羽が仲良く、一羽はなにやら仲間はずれです。しかし、その仲間はずれ、どうやら隙在らばと、窺っている節があります。仲良しカップルに割り込んで、自分が旦那の地位に納まらんと言うわけです。時は五月。一ヶ月後、こうした熾烈な戦いを経て、ジューンブライドに結実するんですな)


哀しきは メイル(male)の性(さが)なり 追われても 理性を超えて チャンス窺う

 いまや、安倍氏の独裁を真っ向から指弾する小澤一郎氏が語っています:
%%%%%小沢一郎氏が強烈危惧 「安倍首相は本心と行動が矛盾」http://c23.biz/dn74
2017年5月5日 日刊ゲンダイ
170505小澤8192


+++++「天」と「神」の由来を考える(2)
 記紀が書く「神代」時代は、藤原不比等の生きた時代つまり当時の”現代史“(現代史と言う日本語は奇妙ですね。手元にある「国語辞典」(小学館刊)には載っていません)であると、ずいぶんとしつっこく書いて来ました。他人(ヒト)様に話すと「頭がおかしくなったのではないか?!と怪訝な表情が帰ってきます。

 大陸の史書なり文献なりに精通していたであろう藤原不比等には「神」という漢字の持つ意味はわかっていた。近代の日本人がヘーゲルだかカントだかの書の「ロゴス」、「イデア」なる概念に接し、必死になってそれを理解せんとした、それに似ていたのではなかろうかと思っています。 大陸語である「神」を理解するために、アイヌ族の「カムイ」そして渡来族が信奉していた「ゾロアスタ教」のシリウス星への「民」の「敬虔」さを重ね合わせたのだろうと思っています。こうした重ね合わせを表意する漢字として「神」なる漢字を探し当てた。かくして、その漢字に「かみ」なる訓を付したのです。

 脱線しますが、「天」なる漢字があります。藤原不比等がこの漢字にたどり着いた経緯も興味深いと思っています。えてして、日本の古代史研究者は「神」にせよ「天」にせよ太古の昔からの概念であり、その起源についての考察をしないようです。それはさておき、「天」は七世紀初頭の隋書倭人伝に登場する倭国王の名前「倭王姓阿毎、字多利思比孤」に由来します。この王の名前の姓を「阿毎」(アム又はアブ、マ行とバ行の相互転換は大陸に於いても同様にあった)と同書は書きます。「姓」について、学研漢和大字典(藤堂明保編、学習研究社)は「血筋をあらわす名」と書きます。
倭国からの使節が、皇帝に近侍する書記官の尋問に「アムタリシヒコ」と応えたのです。大陸の命名風習と異なる、つまり長い名前なので、多分しつこくその名前の構造を糾したのでしょう。結局、書記官が彼なりに理解したのが、名前は二つ、すなわち「アム」と「タリシヒコ」から成っているらしい。そして「アム」はどうやら血筋或いは「身分」をあらわしているらしいと理解したのです。

 以前、発展途上国・研究機関からやってきて日本国に一年間滞在し、日本の科学知識・技術を習得するという機関で働いたことがあります。毎年九月のお披露目の場での自己紹介は名前を尋ねルことから始まります。長い名前であったり、短い名前であったり多様です。インドネシアからのコース参加者は何と「ドコ」さんです。「姓は?」と尋ねても「ドコ」と答え、「名前は?」と尋ねても「ドコ」です。名前を尋ねる側も「ドコの出身?」なぞの駄洒落が口をつきます。

 江戸時代の農村の子供達、つまり「タゴサク」と同じなのです。このタゴサク氏が村外に出ると、結局xx村の「タゴサク」と称し、それが日本国での民の姓の起源となります。
やたらと長い名前もあります。「うんたら・かんたら・うんたら・・・」という具合です。ラテン・アメリカ出身ですと両親から与えられた名前に父・母の名前が付されるので長くなります。エジプトあたりでは、それに祖父の名前までが付されます(但し、その祖父が偉い人であった場合)。埼玉県の稲荷山古墳から発掘された金錯銘鉄剣(きんさくめいてっけん)に刻まれた名前がまさにそれです。

 隋国の書記官はそうした事情を知っていたので、倭国王の使節に王の名前の「構造」をしつこく尋ねたのでしょう。但し、魏国の邪馬台国調査員と同様、名前の意味するところを尋ねることまではしなかったのです。結局聞き取った名前の「音」を漢字に置き換えて、それを「倭国伝」に記載しました。
しかし、藤原不比等は東国・渡来族の記憶担当の幹部であった稗田阿礼からその名前の由来を聞いていたのです。すなわち「アメ』も、「タリ」も当時のペルシア語であり、それはゾロススタ教の根幹である「火」又は「明」であること、そして「タリ」は「照らす』又は「輝く」を意味することを知っていたのです。

 「火」「明」はそもそも天空に輝く「シリウス星」です。そこで「天」なる漢字を「アメ」と訓し、「照」を「タリ」と訓することを発案したのです。ずいぶんと単純な発想のように思えます。が、こうすることで、武力で屈服を強いた東国に拠した渡来族への鎮魂の意味があったのです。こうして、日本列島の歴史に「天」なる漢字が持ち込まれ、しかもそれを「アメ」と訓することになったのです。

 以上の作業は、まさに日本列島に新しい信仰体系、新しい「宗教体系」確立する第一歩であったのです。これは「日本会議」又は「神道連盟」が厳かな雰囲気を漂わせて語る「幽遠」とはほど遠いもので、八世紀に藤原不比等が新たな日本列島統治体系確立の一側面に過ぎません。
尤も、これが、思いのほか長続きしてしまい1200年後の今、この上なく持ち上げて自らの牽制維持に利用する邪な集団が発生するとは、藤原不比等も泉下(せんか)で思わず苦笑しているのではなかろうかと思います。

 八世紀初頭は、まさに藤原不比等がゾロアスタ教、カムイに伍する新しい信仰体系を作り上げる過程のさなかであったといえます。それは、東国の蛮族を武力で制圧する軍事行動の中でその必要性が強く認識されたのだろうと思っています。かくして天照大神なる「新しい神」の創造にたどり着いたのです。少し先走りに成りますが図1は常陸国風土記・鹿嶋の条の冒頭部分です:

(図1:常陸国・風土記・鹿嶋条冒頭部分)
神



 上記の詳細は、近日中に議論しますが、△良分に着目してください。「天乃大神』戸あります。この時点では、「アメタリシヒコ」王の「タリ」に相当する漢字として何を宛てるのかが定まっていなかったことを窺わせます。興味深い事です。
(つづく)

神(キリスト)の復活検証(1,livescience誌),安倍氏と憲法改定

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:ここのカカシはいつもユニークです。傘をさした女性であったり、怪獣であったりしました。本年は、カカシ君、背に木を負わされています。お仕置きで木に縛り付けられているとも見えます。畑の持ち主に真意を尋ねたいところであります)
カカシ2176


葱守れ 野菜を見張れと カカシ君 木にしばられ 逃げるもなさじ
 
木を負いて 逃げもならじと 畑守る さては昨年 どじを踏んだか

 こんな記事を見つけましたので、貼っておきます。
%%%%%世界に冠たる http://c23.biz/7n6Q貧困大国・日本 野次馬 (2017年5月 2日 10:41) |
アベシンゾーがどれだけ日本を破壊したか、その証拠がコレです。
GDP170503hp


 こうして見てみると、コイズミは言われるほど酷くなかった。酷いのはアベシンゾーただ一人というのがよく判る。まさに、疫病神・死神・貧乏神w ずっと鳩山にやらせときゃ良かったんだよ。高速道路無料化、子供手当ふんだんにバラ撒いて、少子化解消、いま頃は日本中に赤ん坊の声が響いていたのにw
%%%%%

 日本国憲法が公布されたのは1946年11月3日です。それから半年後の1947念5月3日にその憲法が施行されました。本日、はその70週年目の日となります。安倍首相は1日に「憲法改正の期は熟した」と語ったと言います。
 施行70年 安倍首相、憲法改正に強い意欲  をしめし2020年にその新憲法の施行を目指すと語ったそうです(参考:、2012年自民党憲法草案)。
 サテそんな中、ついに日本の自衛隊が米国軍との共同軍事行動の第一歩を踏み出しました。
米韓防衛2173


 昨日東京地下鉄の一部が北朝鮮のミサイルを危惧して地下鉄の運行を一部停止したそうです。しかし、それをいうなら、恐ろしいのは原発です。東京新聞がそれを鋭く指摘しています。

(写真:まさに我が意を得たりと思いました。我が国の防衛の要は原発の停止です)
北危機と原発2182


 大変だ大変だと日本国民をあおり、その危機感をああ居るべく地下鉄まで運行をストップさせた我等が宰相。何と外遊から帰ると直ちに別荘域だそうです。とあるジャーナリストがそれを皮肉っています。
%%%%%「首相官邸大炎上<本澤二郎の「日本の風景」(2592)」
「ジャーナリスト同盟」通信(2017年05月01日)政治課題から逃げて回る安倍氏 
<逃避外遊帰国後に別荘へ逃げた首相夫妻?>

 つかぬ間のモスクワ・ロンドンへと、逃避外遊でやり過ごしてきた首相夫妻は、官邸に戻らず、私邸へと潜んでしまった。報道によると、その後は山梨県の別荘へと雲隠れした、と見られている。4月28日の閣議で決定した政府答弁書で、官邸大炎上を裏付ける、新たな事実が発覚した。それをまともに報道しない新聞テレビに、元福田赳夫秘書が、さしずめ一心太助よろしく「てえへんだ、てえヘンだ」と駆け込んできて、半鐘をガンガン鳴らすので、GW返上で筆を執っている。

<往生際の悪い安倍夫妻>
世界から物笑いの種になっている日本国の首相夫妻である。
 中国の南シナ海問題を、金や太鼓で「大変、大変」と叫んできた安倍晋三が、いまは痛くもかゆくもない北朝鮮の暴走に対して、北京に「助けて、助けて」とロシアやイギリスにまで言って、わめいてきた、まさしくアンちゃん外交である。支援する国家神道復活を目指している、日本会議の心労もただ事ではあるまい。とてもではないが、まともに政治評論する気にもなれない。ダジャレを交えて民衆の関心を集めるしかない。教育勅語を教える神道小学校建設に、タダ同然に国有地を払下げる大胆不敵な事件は、明白に売国奴的犯罪である。疑惑ではない。
 新聞テレビがいい加減すぎるから、夫妻はいまも往生際が悪くなっている。以前の日本政治であれば、政権が何度も変わっている場面である。NHKがまともに報道すれば、1日も持たない。

<昭惠90万円、お付きの公務員に170万円の国費支出>
安倍昭惠は、法的には一介の私人・主婦でしかない。たまさか夫が首相だとしても、公人になれるわけがない。現に、第一次安倍内閣が沈没すると、福田康夫は、首相夫人のためのお付きの公務員を廃止した、と福田赳夫秘書が報告してきた。康夫は正しい。彼は過去を知る政治家として、靖国参拝に反対した、真っ当な総理大臣だった。細川護煕・鳩山由紀夫はまともで、右翼ではない。
 福島瑞穂議員の質問主意書で、2016年の私人・安倍昭惠に90万円が国庫から支出されていたことが判明した。彼女にお付きの公務員が付いていたことに仰天した国民は多いのだが、お付きにも170万円の手当てが支払われていた。国費を拝借して、教育基本法と憲法に明白に違反する、神道小学校建設推進のために使用されたことになる。

<詐欺横領公務員法違反>
 私人昭惠に90万円、彼女にお付きの公務員をあてがって、手当として170万円が支払われている。ここに法的根拠はない。違法である。
 一心太助いわく「二人は詐欺横領、そして国家公務員法に違反している。その証拠に二人とも逃亡しているではないか。後ろめたく無ければ、堂々と国会に出てきた証言すべきだ」と指摘する。全くそうである。

<晋三の国権乱用事件>
 昭恵の犯罪は、夫の首相の指示によって、である。私人昭惠が、どう頑張ろうが、国有地をタダ同然に払い下げることは出来ない。官房長官でも、財務相でも無理である。
 主犯は安倍晋三であり、昭惠は共犯者ということになる。お付きの公務員も、そしてその上司も、である。官房長官も一連の事件に関与している点で、共犯者であろう。本事件は共謀罪がなくても、事件として処理できるだろう。

<法務検察の出番>
 正義の法務検察の出番である。共謀罪を嘘で固めて強行する場面ではない。官邸の犯罪にメスを入れる時だ。韓国・ソウルならそうしている。
2017年5月1日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)
%%%%%

+++++キリストの復活
 このところ、日本列島の神々について書いて来ました。それは未だ終えていないのですが、少し西洋の神を見ておくことにします。
キリストの復活は事実か? livescience)と言う記事を掲載したネット科学雑誌があります。
 3月末から4月にかけてキリスト教信仰が主要な国々では復活祭が祝われます。少なからぬ人たちが休暇を取って旅行などのレジャを楽しむのが、この復活祭(イースタ)と収穫祭(ハロウイーン)そしてクリスマスです。キリスト教徒ではないけれども、二十年以上も昔の欧州体験では、この時期に、一週間から10日近くをかけて車に自炊用器具(電気釜)と食糧(インスタント・カレー、味噌汁など)を積み込んでスイスからオランダ・ベルギ、ロアール川下り、地中海とモンテクリスト伯の舞台イフ島、或いはドイツをまたいでザルツブルグまで、走り回ったものでした。
 僅か三年の滞在でしたが、走行距離は十万キロ近くになりました。二回目の欧州滞在であった、ウイーンでの三年間は、もうそれだけの元気は無く高々三泊四日程度ではありましたが、オーストリアを囲む国々を駆け巡りました。そんなわけで、クリスチャンでは無い私にも、この祝祭期間は見聞を広めるのに大いにあり難く思いました。
 
 カソリック教徒が多く、未だにダーウインの進化論を頭から拒絶する人が多いと聞く米国ではいざ知らず、私の職場の欧州諸国出自の同僚と話していると、生まれてこの方数得るほどしか教会へ行った事が無いなぞと言う話を昼飯時の職場の食堂で雑談していました。

 そのような記憶がありますから、これから紹介するネット科学誌に掲載された記事には少々驚かされました。以下にその記事を転載します。少々長いので数回に分割します:
 
%%%%%キリスト、復活を証拠だてること(1)
The Case for Christ: What's the Evidence for a Resurrection?
By Brent Landau, University of Texas at Austin | April 9, 2017 08:38am ET
復活の証拠はあるのだろうか?


In 1998, Lee Strobel, a reporter for the Chicago Tribune and a graduate of Yale Law School, published "The Case for Christ: A Journalist's Personal Investigation of the Evidence for Jesus." Strobel had formerly been an atheist and was compelled by his wife's conversion to evangelical Christianity to refute the key Christian claims about Jesus.
Paramount among these was the historicity of Jesus' resurrection, but other claims included the belief in Jesus as the literal Son of God and the accuracy of the New Testament writings. Strobel, however, was unable to refute these claims to his satisfaction, and he then converted to Christianity as well. His book became one of the bestselling works of Christian apologetic (that is, a defense of the reasonableness and accuracy of Christianity) of all time.
1998年シカゴトリビューンの記者でイェール法律学校を卒業したLee Strobelは、「キリストの事件:ジャーナリストによるイエスの証拠の個人的調査」を出版した。Strobelは以前は無神論者であった。妻のイエス・キリスト教的主張によって福音主義キリスト教への転換を強いられそれに反論しようとした。
この展開のパラマウントは、イエスの復活の歴史性で、他の主張には、神の御子であり、新約聖書の執筆の正確さというイエスの信念が含まれていた。しかし、Strobelはこれらの主張を彼の満足いくほどには反論することができず、その後キリスト教に転向した。彼の本は、すべての時代のキリスト教の謝罪(すなわち、合理性とキリスト教の正確さの擁護)のベストセラー作品の一つとなった。
This Friday, April 7, a motion picture adaptation of "The Case for Christ" http://caseforchristmovie.pureflix.com/ is being released. The movie attempts to make a compelling case for historicity of Jesus' resurrection. As one character says to Strobel early in the movie, "If the resurrection of Jesus didn't happen, it's [i.e., the Christian faith] a house of cards."
この4月7日金曜日には、「キリストのためのケース」の映画化作品がリリースされている。この映画は、イエスの復活の歴史性のための説得的な例を作り出そうとしている。一人のキャラクターが映画の早い段階でStrobelに言うように、「イエスの復活が起こらなければ、それはカrdで拵えた家、あっという間に壊れる。つまりキリスト教信仰とは損なもんだと言うことになる。
(つづく)

天照大神が創造される前,船田代議士が語る森友事件

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:早朝つばめ邸急襲ツアー。燕君はせっせと邸宅作りに励んでいました。)

  どこからか 資材を調達 巣を作る 燕尾の裾の 汚れかまわず 
燕巣2146


(写真:燕宅の裏の菜の花畑) 
CIMG2167


 国会で審議中の「共同謀議罪」について、怪しげな答弁が続いています。ウイキは「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(通称:組織犯罪処罰法)の「第二章 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の没収等」に新設することが検討されている「組織的な犯罪の共謀」の罪の略称。』と、説明します。

 これは世界で頻発するテロ行為を防止処罰するための法改正であると政府は説明します。が、どうやらそうではなく、国民の反政府行動を「芽」の段階で嗅ぎ付けて摘み取ることに魂胆がありそうだということが見えて気ました。言葉を変えれば「民派何をする河から無いので一挙手一投足」を見張るということです。
 その本質が全く違った視点から見えてくることを下記が指摘しています。
%%%%%政治家・警察の犯罪を全て除外する「共謀罪」のデタラメ
政治家・警察の犯罪を全て除外  2017/04/30(日)
28日、今村前復興相の暴言によって中断していた「共謀罪」の審議が再開された。キノコ狩りするだけでテロリストに認定されかねない共謀罪の危うさについて、国会の内外で指摘されているが、中でも法案のデタラメを鋭く突き、拍手喝采が上がっているのが、25日の衆院法務委員会で参考人質疑に臨んだ京大大学院の高山佳奈子教授(刑事法)だ。
高山教授は「このような不可解な法案に賛成するわけにはいかない」と真っ向から反対した。特に疑義を呈したのは、法案成立を目指す権力側が恣意的に対象犯罪を選別している疑いがある点だ。高山教授は「公権力を私物化するような犯罪が共謀罪の対象から除かれている」と指摘した上で、「公職選挙法、政治資金規正法、政党助成法違反は全て除外されている。警察などによる特別公務員職権濫用罪・暴行陵虐罪は重い犯罪なのに、除外されている」と批判した。
 また、高山教授は経済犯罪が除外されている点も問題視。「一般に商業賄賂罪と呼ばれ、諸外国で規制が強化されてきているような会社法、金融商品取引法、商品先物取引法などの収賄罪が対象犯罪から外されている。主に組織による遂行が想定される酒税法違反や石油税法違反なども除外されている」と指摘した。

 会社法の除外は富裕層への配慮か 、ジャーナリストの斎藤貴男氏が言う。
 「政治家や警察など、権力側にとって不都合な活動を法案の処罰対象から除外しようとしている点に、共謀罪の本質が表れています。表向きテロ対策をうたっていますが、共謀罪は国家が一般国民に絶対服従を強いることを目的とした法案です。だから権力側が自分たちに不利になりかねない対象犯罪を除外しようとするのは当然といえます。もちろん、公職選挙法など政治家や警察官を対象にした法律を共謀罪に含めれば済む話ではありませんが、“外し方”があまりにもロコツです」 会社法などを対象外にするのは富裕層に配慮しているからだろう。国民が政府の言いなりにさせられる悪法の成立は、絶対に阻止しなければならない。
%%%%%

+++++日本列島で神が創造される前
 古事記の冒頭に登場する三神が、七世紀末の日本列島の精神・信仰体系の主な三角実態を記したものであることを書いて来ました。本ブログ管理人は、日本列島史書の冒頭部分は、史実の叙事編纂を企てた藤原不比等の生きた時代、ないしはその直前の時代の著述であった、言い換えれば、所謂藤原不比等の生きた時代を遡る遠い昔の事ではないということを論証してきました。

 そうした視点から、ここで古事記と日本書紀の記載を対照比較しておくことにします。
仝纏記上つ巻 神々の登場から神武天皇登場直前まで
日本書紀巻一(神代紀上)〜巻二(神代紀下)

古事記中つ巻 神武天皇から応神天皇まで
日本書紀巻三(神武)〜巻十(神功・応神)

8纏記下つ巻 仁徳天皇から〜推古紀まで
日本書紀巻十一(仁徳)〜巻二十一(推古)

て本書紀巻二十二(舒明)〜巻二十九(天武)
日本書紀巻三十(持統、西暦697年)

 そもそも(どうもこの用語には過日の安倍首相の辞書に無い解説のためにケチが付いてしまったようですが)藤原不比等の政治書は上記の,鉢△ら構成されていた、と私は考えています。

 記載内容の時間順は,最新の事柄で△呂修料阿了象が並べられていた。つまり不比等は来し方を”回顧“する形で、事象を書き並べたと思っています。この順に随うならば、回顧の延長上には、博覧彊記を以てなる藤原不比等と雖も漢籍に頼らざるを得ない卑弥呼の時代があることになります。神功皇后はまさにその卑弥呼に擬せられることからしても、私の推論は正しいと思っています。

 藤原不比等が日本列島の政治・精神史を構想した時点では、それは,鉢△粘扱襪靴討い拭ところが、国外の史書は概ね古いものから新しいものの順で事象が記載されている。七世紀に頻繁に派遣された遣唐使あたりを通じて、そのことを指摘されたのではかかろうかと想像しています。国際的に通用する史書として、足るべき要件すなわち「国際標準」にあわせるべく藤原不比等がやってのけたことが、 ↓△旅柔をそのままにして、それを「時間順」の体裁に改変することであったのです。

 時間順を逆転するとなると、藤原不比等が当初構想した文書は大昔の「歴史書」となってしまいます。何故なら、その文書は卑弥呼の時代で終わっているからです。後世の知識人たちは、まさにその通りに「受け取ってしまった」、つまりまんまと騙されたのです。かくして、日本列島の古代史が正しく構成に伝わってこなかったのです。

 それはさておき、そこで、改めて、ぁ△弔泙衄槎鏝動文紂藤原不比等の生きた時代までの史書を編纂せねばならなくなったのです。こうして記紀ができたのです。

 本ブログではそうした経過を念頭に置きながら,い硫鯑匹鯑票圓諒々にお伝えしてきました。私の作業は未だ未完であり、更なる精査が必要であることは言うまでもありませんが、当面は き△望播世鯏てた考察を続けます。

 ,賄珪搬膺世療仂豬舒泙鮓譴蠅泙后その前段として古事記で言えば三神が冒頭に登場します。
物事の始まりを作った、言い換えれば、日本列島にはまずは三神が独神(ひとりがみ)として並存していた。独神と言う表現が味わい深い。少なくも中つ神と他の二柱、すなわち産巣神(うぶすな)とが共同で日本列島を作ったと記載することは躊躇われたのです。それは事実では無いからです。いずれにせよこれら三神は歴史の舞台から消えていった。つまり、中つ神は、天照大神にやがては昇華しました。他の二柱の神はまさに歴史から抹殺されたのです。この事実を古事記は直截に語っています。こうして、古事記の上つ巻の内部では時間の経過に沿って事態が描かれていることになります。

 さて、時間的体裁をほどこされた結果、△任賄珪搬膺世了丗垢箸靴匿隻霤傾弔登場するということでなにやら話の整合性が取れると、研究者学者先生は納得してしまうのです。その結果、それは所詮は神話であるとして更なる掘り下げの作業を怠ってきたのです。それが現在の「日本会議」の存立基盤ともなり、斯くもおぞましい宗教団体に支配される内閣にまでなってしまっています。

 歴史研究者は、「神話」説に納得してはいけなかったのです。日本列島の歴史の真実は△乃載される神武天皇の「東征」が天照大神の登場前にあったのです。「東征」と聞くと宮崎県日向から瀬戸内海を経て大阪湾にいた、そこで苦戦を強いられて遠く熊野に迂回する話として知られます。しかし、それは、東国二確固として存在した一大政治勢力を日本列島政治史から隠蔽するために、後日、藤原不比等が作り上げた話であると私は思っています。「東征」の実態は、十代天皇とされる祟神天皇の東日本への進出です。だからこそ神武天皇紀と祟神天皇紀には記述の重複があるのです。
 それはさておき、その具体的東征の一局面が常陸国風土記に記載されています。それを、現ブログ管理人は解読していることになります。

 従って、夜刀神が東征軍に抗っている時点では、夜刀神は、まさに「神」としてしか表現できない存在であったのです。大分前置きが長くなりましたが、やっと、常陸国風土記・行方群の条に戻ることが出来ます。
(つづく)

+++++森友学園
 安倍首相の支持率が6ポイント上昇したとのことです。誠に奇怪といわねばなりません。自民党の原色代議士が元も事件について発言しています)
(図 船田氏は語る、日刊ゲンダイ、4月30日)
170501船田元8016


 歌手で作家の八木啓代氏が以下を語っています。氏は、2010年に起きた陸山会事件でも見事な論理的議論で検察の論拠を粉砕したことで知られています。氏の鋭い指摘を、下に紹介しておきます。

%%%%%じわじわきてます。森友学園問題 八木氏の鋭い指摘 

2017-04-29 八木啓代のひとりごと
 森友事件。

 あまりに濃ゆいキャラクターの方々が次々に登場されるのを、あたくしは外野席からぼうっと見物人していたのでありますが、展開の面白さがじわじわきております。
そもそも、教育勅語を幼稚園児に唱えさせて「安倍首相バンザイ」なんていうのは、まともな右翼の方なら、「天皇陛下をバカにしてんのか」と激怒されるようなことでありまして、なんといいますか、そういう左から見ても右から見ても論外な光景に対して、時の首相夫人が感銘の涙を流して名誉校長になる、なんていう滑稽さは、単独でもかなりアレなお話なんですが、そこに、莫大な国費が注ぎ込まれたみたいだとか、ゴミがあるんだか、それも実在するんだか幻なんだかという魔術的リアリズムな話になってきますと、もうラテンアメリカ系としては放っておけないじゃないですか。

 それにしても、官庁の中の官庁、日本で一番頭のいい人達が揃っているという財務省のエリートの方々が、どうやって、こんなゴミの山に足を突っ込んじゃったというのでしょう。と思っていたら、
「ゴミ以外にも面白い問題がありますよ」と、知り合いの素敵なお兄さんから面白い計算を見せていただいちゃいました。
 問題の土地は、
平成27年1月鑑定:10年契約年額4200万
平成27年4月鑑定:50年契約年額3600万
(あれれ、契約期間が伸びて、ちょっと追加条件が加わったら、ここで600万円安くなっています)
そして、5月契約:10年契約年額2730万
あれれ、契約期間が戻ったのに、なぜか、賃貸料がもっと下がっちゃいました。最初から考えると、なんと、わずか4ヶ月で1470万円、なんと、ここまでですでに、35%もお値引きになっちゃったんですね。まだ、本格的にゴミ出てないのに!(笑)
 で、籠池さんは、それでも高いんで、半額にしてくれないかなあ、とアッキーにお願いしたわけですが、とすると、籠池さんが希望しておられたお支払い額は、
2730万円÷2=1365万円
10年分で、13650円    てことですね。
 すると、ああら不思議。この売買契約には「買戻し特約」が設定され、登記もされています。契約条件に反した場合、売主が買い戻せるという特約ですが、この特約は民法で期間は10年以内と決められているのだそうです。なので、あれ? 賃料を半額にして、買い戻せる最長期間10年で計算すると・・・
 どういうわけか追加でゴミが出てきちゃった、というので8億円減額された土地売買価格は、10年分割で13400万円ですから、あれれ?
(1) 借地契約の賃料を半額にして
(2) 10年後には無償で譲渡する
のと、同じ額になっちゃったんですね。谷さんへのFAXでのお願いの内容と、ぴったり同じ条件じゃありませんか。うわあ、すっごい偶然てあるもんですね。
こんな計算式見せられちゃうと、やっぱり、財務省と籠池さんとが、面談でどういうお話をなさったのかがとっても気になっちゃうじゃないですか。
でも、捨てちゃったんですよね。その面談記録は。そして、交された会話も「忘れちゃった」というんですね?
 さすがに、「どんなミッション・インポシブル?」と日本中で失笑を買った「データ2週間自動消滅システム」は撤回されましたが、それでも、
1.電子データだと容量の問題があるので、紙で保存している。(どういう鏡の国?)
2.電磁データは、サーバの容量がもったいないから、ちゃっちゃと消してるし、バックアップデータも2週間分だけしか取ってない。
3.データ復旧はできない。専門家ができないって言ったから。その専門家が誰かは内緒。
...だそうです。
 そうですか。電子データより紙のほうが保存に適しているって、もろに経産省に喧嘩売ってるんですね。経産省書類管理 
(財務省と経産省が犬猿の仲っていう噂は本当だったのかな)
 しかも財務省って、月次データすら保存してないってことなんですね。私みたいなしがない個人事業者でもやってることなんですが。いやもう、天下の財務省がここまでケチらなきゃいけないなんて、今の日本、どんだけお金がないのか思い知らされるような、うら悲しいお話です。
なわけないだろうが。
 というわけで、なんか、すごーく興味が湧いてきてしまいました。
ほら、目の前にプチプチ があると、どうしてもプチプチ潰しやりたくなっちゃうじゃないですか。

 財務省の皆様、私の前にプチプチを置いちゃいけませんよ。
%%%%%

藤原不比等が『創造』した三神(4),森友事件・新資料

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:夜明け前の青空を移す水を張ったばかりの水田)
田植え前の水田2128


 番(つがい)鴨 張りたて水の 田をすべる 田植えが間近 つばめ嬉しげ

 その水田で、なにやら考え事をしていた番(つがい)の鴨之片割れ。相方はスーッとカメラレンズの外に行ってしまいました。
(写真:物思いにふける鴨)
鴨2130


(写真:咲いた、咲いた 躑躅の花が、・・・、赤白・・・、どの花見ても綺麗だな)
ツツジ2134


 米朝間の軍事的緊張が高まっていると政府は喧伝しました。裏報道を信ずるならば安倍氏は「天の助けだ!」と叫んだとのことです。なにせ森友スキャンダルにくわえ、さらに規模の大きい加計学園に国民の関心が向こうと言う時期です。先日も書きましたが安倍氏は4月15日の花見の会の挨拶で「特に、今年の前半は本当に風雪に耐えているなあと、この観を強くしてきた」と語るほどに世間の追及におびえていたのです。民進党の山尾議員が安倍氏との質疑のやり取りで思わず国会で「器が小さい」と漏らしてしまったほどの器量の人物です。
 それが、北朝鮮のミサイル打ち上げ、核実験準備によって、世間は一挙に北朝鮮の「蛮行」に関心を向けてしまったのです。米国が北朝鮮に軍事的行動を仕掛けた場合には北朝鮮から日本列島にある米軍基地への軍事報復行為が想定される、なぞの風聞が流れるにいたり森友・加計の国有地格安売却、無償譲渡疑惑は忘却の彼方かと案じていました。
 ところがでありますよ!、「大変だ!大変だ!」と叫び日米が北朝鮮に共同で対抗するなぞと叫んでいた安倍氏はさっさと昨日から外遊に出かけてしまいました。

 しかし、一昨日、とんでもない情報が飛び込んできました。森友事件では財務省がしっかりと森友学園側に土地取得手続きを伝授していたという「音声記録」が明るみに出たのです。
TV報道動画 

 これを報ずる朝日新聞社説を以下に転載しておきます。
%%%%%
(社説)森友と財務省 特別扱いの理由を示せ
2017年4月28日05時00分  朝日新聞 

 「森友学園」への国有地売却で、財務省がいかに異例の対応をしていたか。その実態を示す資料が次々に出てきた。
 改めて問う。問題の国有地はどのような経緯で破格の安値で売られるに至ったのか。財務省には説明の義務がある。学園の籠池泰典氏は16年3月、財務省の担当室長と面会した。朝日新聞が入手したその際の録音によると、籠池氏は当時賃貸契約を結んでいた国有地の地中からごみが見つかったと説明し、安倍首相の妻、昭恵氏の名前にも触れて対処を求めた。室長は、売却が原則の国有地について「貸し付けすることが特例だった」とした上で、ごみが見つかったことは「重大な問題と認識している」と応じた。この面会の9日後、学園は土地の購入を申し入れ、3カ月後、鑑定価格から約9割引きの安値で売買契約が結ばれた。
 この経過について、籠池氏は今年3月の証人喚問で「神風が吹いた」と表現した。財務省の佐川宣寿理財局長は国会で、16年3月の面会について「(室長は)現場で適切に対応すると応じたが、その他については具体的に記憶していない」と答え、詳しい説明を避けている。
 特別扱いぶりは、国会の質疑で明らかにされた資料にも表れている。近畿財務局が作成し、14年12月中旬に学園に渡されたという「今後の手続きについて」と題した資料だ。
 売買契約を締結するまでの手続きを14項目にわたって説明。15年2月に国有地売却の是非を協議する審議会が予定されていることを示したうえで、それまでに必要な書類を指摘し、「速やかに提出」と記した。
 また15年1月をめどに要望書を提出する必要があるとし、近畿財務局長宛ての要望書のひな型が添付されていた。「校舎建設等に多額の初期投資を必要とする」といった「事情を斟酌(しんしゃく)」し、売り払いが原則の国有地について「10年間の事業用定期借地契約と売買予約契約の締結をお願いいたします」とある。期日と学校法人名を書けば完成するようになっていた。
 そのほか、土地の貸し付けや売買予約のための書類のひな型もあった。
 財務省の佐川局長は国会で、「予断を持って(土地の)処分方針について伝えたことはない」と繰り返すが、その言葉を国民が信じるだろうか。学園側との面会で何を話し、なぜ、特別扱いにしか見えない対応を重ねたのか。説明できないようでは、財務省に国有地を管理する資格はない。
%%%%%

これに関して本日新たに籠池氏が民進党の事情聴取に応えて以下を語ったとのことです:
%%%%%籠池氏、また新証言
 「後ろ向きだった契約が突然…」新証言
2017年4月28日 12時18分 朝日新聞デジタル
 「交渉を昭恵先生に報告していた」「それを近畿財務局にも伝えていた」。森友学園への国有地売却問題で、約1カ月ぶりに公の場に姿を現した籠池泰典・前理事長が28日、また新たな説明を始めた。聞いていた民進党の議員らには、驚きが広がった。
 籠池氏はこの日、東京の衆院議員会館の部屋で開かれた民進党のヒアリングに出席。3月23日に衆参両院であった証人喚問以来、約1カ月ぶりの公の場で、笑みを浮かべながらあいさつし、紙に目を落としながら話し始めた。
 小学校建設のプロジェクトが動き出したのは2012年10月ごろ。安倍晋三氏側に接触し、「昭恵先生にご相談した」「ホテルオークラで会ったとき、主人にお伝えしますと言ってもらい、何かすることはありますか、まで言ってくれた」。安倍首相の妻、昭恵氏とのつながりに言及した。
 土地の賃借交渉に関し、発言は核心に。「昭恵先生には、財務省との交渉内容について、電話で報告していた」「近畿財務局にもそのことは伝えていた」「突然、それまで後ろ向きだった定期借地契約に前向きになってくれた」。発言を聞く会場は驚きの声に包まれた。籠池氏は「14年4月に建設用地に昭恵先生を案内したとき、秘書も同行していた」とも述べた。
%%%%%記事転載終わり

 安倍氏の真似をして、「息を吐くように」虚偽の答弁を平然と繰り返してきた佐川財務相理財局長には、この際従来の姿勢を転換し、事実関係を明らかにすべきことを求めたいと思います。 この佐川氏ウイキ によればなんとあの震災と原発事故の現場イワキ市の出身との事。地震津波被災民と事故被害者の苦痛を思うのであれば、国民の税金が時の首相の恣意にまかせて湯水の如く使われてはならぬことを思うべきでしょう。

 それにしても、安倍氏の今般の外遊もこの森友新情報からの追及を逃れるためではなかったのかと強く疑惑しています。首相としての安倍氏の外遊回数は在任四年五ヶ月で、今回も含め53回に達します。外務省情報 )。毎月一回、国外に出かけているという勘定です。訪問国は66国に達すると上記外務省HPは書きます。外国要人との会見の裏側で本当の外遊目的が隠されているのでは無いかと、疑ったりしています。たとえば金の調達などのやりとめのための関係者との折衝、世界奥の院からの指示拝受などです。まあこんな想像をするのは、劇画「ゴルゴ13」の影響かもしれません。

+++++藤原不比等が『創造』した三神(4)
 日本列島の古社の多くが遠く西域からの渡来族、そして彼らが抱え持ってきた宗教の名残をその名前なり教義なりに残しています。山王神社の主祭神として祀られる大山昨神には、三世紀に九州の地にあって威勢を張った邪馬台国、そしてそれを継承した「サカ」族が、その名称に残されていたのです。前回は書きませんでしたが、日本列島には八万〜十万の神社があるとのことです。いんたんねと情報によれば日本一多い (神社ランキング )は下記の如くだそうです。このランキングにはありませんが「八坂」神社は祇園神社の別称です。この八坂神社はその名称から大山昨神社同様「邪馬台国」と「サカ族」を背負って「日本列島の「神」に祀り上げられたと考えています。

詳しくは後日考察したいと思っていますがこれら十社は幾つかのカテゴリに分類できます:
敗者鎮魂;
アイヌ信仰および産土信仰;
新興信仰
です。
第1位 八幡信仰 7817社
第2位 伊勢信仰 4451社
第3位 天神信仰 3953社
第4位 稲荷信仰 2924社
第5位 熊野信仰 2693社
第6位 諏訪信仰 2616社
第7位 祇園信仰 2299社(八坂神社http://c23.biz/GFQd )
第8位 白山信仰 1893社
第9位 日吉信仰 1724社
第10位 春日信仰 1072社
に分類されるのが八幡様、天神様、諏訪様。祇園(八坂)信仰で、奈良政権に押しつぶされた倭国の怨念の鎮魂です。天神様は菅原道真公です。この学識豊かな日本列島には欠かせない人物が藤原一族によって押しつぶされた顛末はよく知られています。
に分類されるのが稲荷信仰と熊野信仰、そして白山信仰です。
 に分類されるのが伊勢、日吉、春日信仰です。これらは天照大神と言う八世紀に突然藤原不比等によって仕立て上げられた、言葉を変えるなら「時の権力によって創造された神」信仰です。この神は安倍氏とその周辺が奉っている「日本会議」の中心に位置づけられていますがそこには、土着の深い精神理念が欠落しています。

 こうした神々とは一見別枠に位置づけられるかの如き神が日本書紀、或いは風土記に書き記されているのです。その神々が古事記の冒頭に登場しています。
 そこで、古事記の冒頭の文節:
「天地初發之時。於高天原成神名。天之御中主神。次高御産巣日神。次神産巣日神。此三柱神者。並獨神成坐而。隱身也。」
に登場する三柱の神を、現ブログでは考察しています。まず、最初の天之御中主神は、日本列島の支配を成し遂げた黒幕・藤原不比等の父親中臣鎌足、中大兄を神格化して作り上げた、その意味では実態の無い神です。上の分類に随うならば、この神はカテゴリ、すなわち伊勢、日吉、春日の神社系列となります。
 次に登場する高御産巣日神はカテゴリ,吠類されます。そもそもは遠く西域にその由来を持つゾロアスタ教です。日本書紀の表現を使うならば甕星(みかほし)を崇める一族です。八世紀初頭までは日本列島に強い影響力をいきわたらせていましたが、奈良に拠した藤原不比等が統率する軍勢に滅ぼされた一族です。この軍事殲滅行動は鎌倉時代にまで続き、江戸時代においてすらその将軍は「征夷大将軍」(朝廷の令外官の一つである。「 征夷」は、蝦夷を征討するという意味。 飛鳥時代・奈良時代以来、東北地方の蝦夷征討事業を指揮する臨時の官職は、鎮東将軍・持節征夷将軍・持節征東大使・持節征東将軍・征東大将軍などさまざまにあったが、奈良末期に大伴弟麻呂が初めて征夷大将軍に任命された、(ウイキより )、すなわち東北日本の夷族(野蛮人)を押さえつけることを任務として天皇からその位階を授けられてきたのです。結果として日本列島に長く残されているのが日本列島古代史上での東北日本の抹殺にとどまらない東北差別です。

 さて、古事記冒頭に登場する三番目の神を考察します。神産巣日神(カミムスビと岩波文庫・校注者はヨミをふります)。校注者は高御産巣日神、神産巣日神の二神については「生成力の神格化」とのみ書きます。二神の名称に「産」が付されていることに拠ったのでしょう。又ウイキの説明もきわめて短くほとんど説明が無いと同じです。
本ブログ管理人の解釈は自分で言うのも”なんですが”、きわめて斬新で説得力があります。この神の由来は「アイヌ族』の信仰、すなわち「カムイ」なのです。上記のカテゴリによる分類に随えばそれは△任后この神も藤原不比等にしてみれば土着の民の信仰上の「聖なる存在」であったのです。だからこそ「産巣日」(うぶすな)が付されているのです。「うぶすな」さんは「産土」さんと漢字表記されています。この方がその実態を表しています。「巣」なる漢字が使われていることに日本列島の政治・精神史が反映されています。「巣」の音は「ソウ」で、これは「扶桑」国の「ソウ」に由来するのです。「高御産巣日神」、「次神産巣日神」の二神が扶桑国の政治・精神史を形成したことを不比等はきっちりと認識していたのです。

 これこそが、藤原不比等が日本列島の近・現代史を構想する始めの時点での現状認識ではなかったかと私は考えています。しかし、それが熟慮・思惑のなかで推敲されて日本書紀巻一に纏め上げる頃にはその意識は変質していったのでしょう。

もう一つ、私が誠に重要であるとして注目しているのが「神産巣日神」の冒頭の「神」です。日本列島の信仰を作り上げているのが「神」であり、それは「カミ」と呼ばれます。一方日本列島に古くから生きてきたアイヌ族の信仰が「カムイ」と呼ばれます。その音(おん)の類似性に梅原猛氏が慧眼にも注目し、そこから日本の宗教史観を掘り下げたことはよく知られています。氏は「精神」を表現する基本的な「語」から、列島に住んだ多様な民族の精神の共有制を指摘したのです。
 古事記冒頭の「神」は梅原氏の指摘を裏付けるものです。三番目に列記された「神」は、まさに「カムイ」に由来し、それを列島の史書に書くことに、とりわけの違和感は無かったのです。勿論「神」なる漢字に「カミ」と言う音を付してこそなりたつ議論なのです。亀を「万年」生きる生物として「カメ」と音し、死者を安置する甕を「カメ」と音する。全ては自然界の外に超越している何がしかの「厳かな」存在への崇敬に始まっているのです。不比等はそうした存在に当初はしかるべく畏敬の念を抱いていたのでしょう。

 そうした想いが現出しているのが常陸国風土記・行方条に登場する夜刀神なのです。この神は上の分類に随えばカテゴリに属します。所がこの神は、なんと藤原不比等が東国軍事侵攻に際して侵略軍に抗ってきた。崇敬すべき神が抵抗する。その戸惑いこそ風土記の記載であると思っています。
(つづく)

赤坂山王神社体験

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:当地の八重桜並木道は今が盛りです。)
八重並木2109


 七重八重 今が盛りの 八重桜 すいすい 滑空  爽やか燕

 当地は依然として朝晩冷気が漂います。それにもめげず、雲雀が唱い、ウグイスがコルラツーラ、カラスはガーガー、鴨はゲウーグエー、そして雉はケーン、彼らに加え名前の知らない鳥も含めにぎやかになってきました。

(写真:電線で一休みするつばめ)
燕2081


 日曜日に娘夫婦の第一子の無事・健康な成長を祈願するべく江戸は赤坂の山王神社に朝から出かけてきました。当日の神社婚礼カップルはなんと九組。それに加えて、安全息災、商売繁盛、そして我々のような赤子の初宮詣でと言った祈祷と言うわけで、境内は人で溢れかえっていました。神社さんも大繁盛、結構なことです。宮司さんもホクホク顔だったと想像しています。

 幸い天気は快晴、ポカポカ陽気でありました。ご由緒書に拠れば初宮詣、合格祈願等から防災招福祈願と、なんと二十一種類もの願いがこの神社で叶うのだそうです。祈祷申し込み用紙にはそのいずれかを丸で囲みます。かくして、神職さんの口から神様に願いをお伝えし、お聞き届け願おうと言うわけです。

 私はいたって無信心であります。私が『信仰』するのは生んでくれた両親と先祖様です。「子を想わない親」はいない。それを確信しているからです。すなわち「うぶすな」(産土)さんです。ブログ記事では「神様」の考察がもっぱらでありますが、「神様」と近(ちか)しく接することは、これまでもほとんどありませんでした。今回の祈祷に興味深々でありました。

 祈祷所は、婚礼式典用拝殿の右隣のやや小ぶりの拝殿です。そこには多分100脚ほどの椅子が整然と並んでいます。開場の右側壁際には笛太鼓の演者が待機しています。一回の祈祷に招じ入れられるの高々40名程度です。理由は祈祷が始まってから判明しました。祈祷は、神職さんによる神々への崇敬の辞から始まります。耳に聞きなれた日本列島の言葉です。私は、このことに好感を持った次第です。ご承知のように、仏教の儀式を執り行う僧侶が口から発する音、あれはサンスクリット語と言うのでしょうか、日本語ではありません。理解できない音の羅列を在り難く思ってしまうのですから、改めて、日本列島に住まう民の「不思議さ」を想った次第です。そういえば、結婚式をキリスト教会で挙げる若者が増えているとのことです。わざわざ外国人神父さんの前でキリストの神に「愛を誓う」なぞには、どういう思考が働いたのだろうか、なぞと考えました。

 一時間ほどの順番待ちの後、祈祷所に招じ入れられた人々について夫々の在所、名前、そして願いを一々(ひとつひとつ)神職さんが読み上げます。これは時間がかかります。100名も会場に招じたのでは、時間もさりながら、神官さんの肉体的苦痛は甚大になります。かくして一回の祈祷人数に制限があるのです。じっと頭を垂れていると、神職さんの口から語られる祈願の中身が頭上を通り過ぎてゆきます。新生児の無事・健康成長祈願に加え、遠く金沢の地から来られたと想われる方の「商売繁盛」祈願、都内某所からは安全息災祈願など多様でありました。この祈祷が40名ほどを一グループとして30分毎に朝から夕まで次々に繰り返されるのですから神職さんは大変です。
 
 白状しますと、上記は、月曜日(4月24日)のブログ記事を休んでしまった”言い訳“であります。齢重ねて、最近は江戸へ出府すると、ことのほか疲労感が翌日まで残ります。疲れを取らねばと帰宅後、少し飲みすぎたことが良くなかったんです。記事を書こうと言う気力が萎えてしまいました。お詫び致します。

 ところで、この赤坂山王神社の主祭神は大山昨神とされています日枝神社。相殿するのが三神で「国常立(くにとこたち)神、伊弉冉(いざなみ)神、足仲彦尊」と由緒書は書きます。この神々については、まさに現今のブログ記事主題ですから、語りたきこと多々あれど、相殿する三神については後日書くことにして主祭神について一言触れておきたいと思います。


+++++大山昨神を論ず
 大山昨神は「おおやまくいのかみ」と訓(よ)みます。古代史を専門とする多くの学者が、「昨」を「クイ」と音することに不思議に思ったのでしょう。いろいろな解釈をしています。その事情の一端を本ブログでも論じています(例えばウイキ、 および2015年9月30日記事ブログ管理人の説 )。以下は過去記事の再掲を含むこれまでの議論の概略です。

 大元(おおもと)は遠く西域から北アジア経由で東北日本に渡来したサカ族にあります。「サカ」なる名称が本名ゴーダマシッタルダ(仏教の開祖)である釈迦、或いはその一族「シャカ」族と同一ではないかとの説もあるようです。つまり、釈迦の誕生時代の多様な宗教の混合と整理(他宗教の受け入れと再体系等)の作業を反映しているのだろうと想像しています。従って、「シャカ』戸「サカ」の違いは明確にはなっていないようで、互いに他を湿潤すると言う関係であると理解しています。

 日本列島への渡来族については、学校の歴史ではもっぱら朝鮮半島、中国、そして東南アジアからの民と教えられてきました。しかし、北方カラフト方面からの渡来族が決して無視できないことを最近のY染色体の研究が示しています。彼らは多分匈奴(フン)族の末裔であり、文字を持っていなかったので、漢族が命名した「匈奴」なる名称に格別の憤りを見せなかった。何せ実質では漢族を力で押さえつけているという力関係であったと、「遊牧民から見た世界史」(杉山正明著、日経ビジネス文庫、2003年刊)は書きます。

 まずは、あらかじめ私の「大山昨」についての推断を書いておきます。九州に居した邪馬台国(「八女国連邦」)を継承したと辞任する「サカ」族の「王」(大)こそが「大山昨」神の実像です。その宮はブログ雉の最後に書くように瀬戸内海・広島に近い大三島神社です。

 所が以下に書くような混乱から混同が招じたのです。
 しかし、「日本の古代」(森浩一編、中公文庫、、1985年刊)が書くように六世紀初頭頃の日本列島、特に九州地域での識漢字率は低くなかった(日本列島住民の識字率の高さにはこうした長い歴史がある)ようです。そうした環境の中に飛び込んできた渡来族は自らを呼称するための「漢字表記」を持つこととなったのです。その始まりがゾロアスタ教すなわち「拝火教」の「火」を意味する「アベ=アメ」の表音文字として「阿(又は麻)」を用いることになります。次に漢字表記を迫られたのが「サカ」又は「シャカ」です。このどちらを〔漢字表記」として選ぶべきかの混乱の出発点が「積」と「續」の混乱・混同に繋がったと考えています。しかし、どちらを選ぶにしても、これが日本列島古代史の基本用語伴っている「アスカ」または「アシュカ」の由来であることは間違いありません。


 いずれにしても、この漢字表記に招じた色々な混乱混同こそが「昨」を「クイ」と読ませることに繋がったのです。その始まりを万葉集一巻二十三・二十四歌二ミルことができます(2015年9月23日記事)。
%%%%%過去記事抜粋 
天武四年四月十八日の記事に移ります。

辛卯【十八】日 三位麻続王有罪。流于因播。一子流伊豆嶋。一子流血鹿嶋。

 この記事に関する歌が万葉集に登場します。一巻・二十三、二十四歌です。その歌の題詞やら、原文やらを吉村誠山口大学教授が作成された万葉集検索システムを用いて下に掲載します:
%%%%%万葉集二十三歌、二十四歌
万葉集検索システムアドレス
二十三歌題詞:麻續王流於伊勢國伊良虞嶋之時人哀傷作歌
 原文:打麻 乎 麻續王 白水郎有哉 射等篭荷四間乃 珠藻苅麻須
 訓読:打ち麻を麻続の王海人なれや伊良虞の島の玉藻刈ります
仮名:うちそを をみのおほきみ あまなれや いらごのしまの たまもかります

二十四歌題詞:(麻續王流於伊勢國伊良虞嶋之時人哀傷作歌)麻續王聞之感傷和歌
 原文:空蝉之 命乎惜美 浪尓所濕 伊良虞能嶋之 玉藻苅食
 訓読:うつせみの命を惜しみ波に濡れ伊良虞の島の玉藻刈り食す
 仮名:うつせみの いのちををしみ なみにぬれ いらごのしまの たまもかりをす
 左注:右案日本紀曰 天皇四年乙亥夏四月戊戌朔乙卯三位麻續王有罪流于因幡 一子流伊豆嶋 一子流血鹿嶋也 是云配于伊勢國伊良虞嶋者 若疑後人縁歌辞而誤記乎
%%%%%過去記事抜粋終わり

 この歌は、常陸の国風土記でも引用される歴史的事件です(後述)。私は香取に拠していた扶桑国(東倭国)への奈良・藤原不比等軍の侵攻直前の事件であると考えています。その際に倭国(西倭国)の叙事専門官がまさに歴史事実の叙事を目的として書きとめた歌であろうと考えています。その際に「サカ」の漢字表記に混乱があったのではなかろうかと想像しています。その混乱が現在まで引き継がれていると思っています。「続」の旧字体「續」が「績」と似ていたことに在ると想像しています。

 何故、混乱と考えるのか?それは古くより「麻続」を「ヲミ」と訓(よ)ませているからです。「続」の訓(よみ)に「ムまたはミ」が発生することはありません。これは「積」を「ツム」又は「績」(ツムグ)、すなわち「セキ=サク=シャク」を意識した用字法であったことが想定できます。一例を挙げるならば、長野県の長野と松本を走るJR篠ノ井線に「麻績」なる駅があります。これを「オミ」とよませます。言葉を変えるならば「麻続」と詠んだ叙事家の意図は「サカ』(或いはその類似語)にあったのです。篠ノ井線駅に戻るなら、そもそもは「アサカ又はアセキ」にあったのです。

 ところが、この混乱が意図的に後世の歴史に持ち込まれたと思えます。その意図は日本列島に「サカ族」なる部族が存在し、その族が日本列島をかって支配していた事実を歴史から抹消したいと考える支配者がいたからです。

 例えば、千葉県の北縁を東西に流れる利根川に沿って我孫子から成田まで走るのがJR成田線です。そこに「安食」(あじき)と言う駅があります。この地名の由来は「アサカ」なのです。しかし、「サカ」が上記の混乱から「続」(ショク)に代わり、更にそれが「食」に転じたのです。
また石川県能登半島の根元に「羽昨」(ハクイ)と言う地があります。これも地名の原義は「ハサク」であったと思われます。ただし、「羽」とは何か?現時点では不明です。

 原義が「サカ又はサク」でありながら漢字の用法の混乱から「食(くう、クイ)」と訓ませて現在に至っているのです。こうした解読は渡来族「サカまたはシャカ」の存在があってこそ可能になります。
そこで、赤坂日枝神社の大山昨神に戻ります。ウイキが書くようにこの神様の別称は:
大山咋命 おおやまくいのみこと
大山積神 おおやまつみのかみ
大山津見神 おおやまつみのかみ
大山祇命 おおやまつみのみこと
と、在ります。私の推論の正しさを裏付けています。「ツミ」は「績」(せき、つむぐ)、「積」(せき、つむ)つまり本義は「セキ」又は「サク」なのです。

 この赤坂日枝神社に祀られる神は七世紀末まで日本列島に君臨した渡来族・アイヌ族を強く意識して命名された神なのです。ところで「おおやまつみの神」の出自は琵琶湖の西岸の比叡山に座した『山の神である』と由緒書は記します。が、私はこれには否定的です。そうではなく、上に書いたようにこの神の出身地は瀬戸内海広島の大三島であるとウイキは書きます(大三島神社 )。「大三島」とは邪馬台国の時代に、九州部から四国東西部にかけて繁栄を極めた「ミ国」の王を祀ったのであろうと考えています。九州・四国に「ミ・三」を付する地名が多い理由でもあります。そして「クヌ国」の最後の王で悲劇の末路を辿った「大海王」(おおあま、通説では天武天皇)の一族でもあります。丁寧な語法に「御」を付してこれを「ミ」と訓ませるのは「ミ」国への崇敬の名残と私は考えています。
(つづく)

藤原不比等が『創造』した三神(3),首相秘書官

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:用水路のフェンスに雉がとまり水面に映る己が姿を眺めています。「おおここにもナルシスト・雉がいたか」とシャッタを押しました。二回のクリックで拡大できます)
雉2075


(写真:そこになんと鴨が飛んできてなにやら談合をはじめました。交渉は用水の水利権でしょうか。なんにせよ、大スクープにシャッタを押す手が震え、写真がボケてしまいました。二回のクリックで拡大できます)
談合2079


 夜明け前 水路のフェンスに 鴨と雉 密会談合 これぞ トクダネ 

 しかし、これは密会と言っても利権の絡まない、「愛」の密会であったのかもしれません。となると、これは不倫です。何せ、本来であれば、鴨は鴨同士、雉は雉同士で愛をはぐくむべきだからです。なぞとくだらぬらぬ邪推をしつつ、まあ「邪魔をしてはいけない」と、その場を去りました。

+++++藤原不比等が『創造』した三神(3)
 現在、古事記の冒頭の文節:
「天地初發之時。於高天原成神名。天之御中主神。次高御産巣日神。次神産巣日神。此三柱神者。並獨神成坐而。隱身也。」
 を考察しています。前回は二番目に登場する高御産巣日神を議論しました。岩波文庫「古事記」の校注者は「高」を「タカ」と訓(よ)ませます。その「訓」(よみ)は平安時代之知識人解読㋾受け継いだのであるか,否かは定かでありません。が、藤原不比等の頭の中には「香々背男」、そして「古四王」の由来である「コウ」があった筈です。そしてその漢字表記が「高」なのです。

 この「コウ」は、宋書倭国伝が倭国五王の一人として記載する「興王」です。この「王」或いはその先祖の出自は、遠く西域或いは北アジアであったろうと考えています。彼らの日本列島への渡来経路は朝鮮半島、或いは東シナ海ではなかったのです。そうではなく、間宮海峡、樺太を経て日本列島に渡来したと考えています。根拠の一つは北海道、青森など東北日本にその痕跡が認められるからです。ここではその議論を繰り返しません。

 『使われている漢字が違うではないか?』との疑問が生ずるやもしれません。その疑問に触れておきたいと思います。それには宋書倭国伝之助けを借りることにします。

%%%%%宋書倭国伝より
原文:二十年、倭國王濟遣使奉獻、復以為安東將軍、倭國王。二十八年、加使持節、都督倭新羅任那加羅秦韓慕韓六國諸軍事、安東將軍如故。并除所上二十三人軍郡。
濟死、世子興遣使貢獻。
 世祖大明六年、詔曰:「倭王世子興、奕世載忠、作藩外海、稟化寧境、恭修貢職。新嗣邊業、宜授爵號、可安東將軍、倭國王。」
興死、弟武立、自稱使持節、都督倭百濟新羅任那加羅秦韓慕韓七國諸軍事、安東大將軍、倭國王。(この後に武王の大活躍が紹介されますが、それは後述)

 文意:古田武彦による宋書倭国伝解説より 
(元嘉)二十年(西暦443年)、倭国王済、使いを遣わして奉献す。また以て安東将軍・倭国王となす。
 (元嘉)二十八年(西暦451年)、使持節都督倭・新羅・任那・加羅・秦韓・慕韓六国諸軍事を加え、安東将軍は故のごとく、ならびに上る所の二十三人を軍郡に除す。
 済死す。世子興、使を遣わして貢献す。
 世祖の大明六年(西暦462年)、詔していわく、「倭王世子興、奕世戴(すなわ)ち忠、藩を外海に作(な)し、化を稟(う)け境を寧(やす)んじ、恭しく貢職を修め、新たに辺業を嗣ぐ。宜しく爵号を授くべく、安東将軍・倭国王とすべし。」と。
 興死して弟武立ち、自ら使持節都督倭・百済・新羅・任那・加羅・秦韓・慕韓七国諸軍事、安東大将軍、倭国王と称す。
%%%%%宋書倭国伝引用おわり

 宋の皇帝に奉献した倭国の使節が、自国の王を紹介するに当り、あらかじめ「王名が記された紙なり、木片なりを持参し、それを近侍の書記官に差し出した』とは、到底考えられません。口頭で名前を告げた筈です。
 2013年8月2日邪馬台国は九州の記事でも書きましたが、かって魏の倭国調査団が邪馬台国を訪ねました。その際、邪馬台国側が調査団のために随行させた道案内人は口頭で、訪問地の場所名(国名)と長官名(官名)をその都度語ったはずです。調査員は口頭で語られた言葉の「音(おん)」を『表音』するべく母国語である「漢字」でもってメモ帳に書き記したのです。
 こうした過程を経たがために、国の名前が実は一〜十であるなんぞとは調査員は想像だにしなかったのです。2013年8月5日記事邪馬台国は八番目の女王国で書いたように「一」は一日(ツイタチ)の「ツイ」、「二・三」は「フ・ミ」は、「五」は「イツ」、「六」は「ムツ」、「七」は「ナ」、「八」は「ヤ」、「九」は「クヌ(ここのつ)」、「十」は「トウ」です。
 哀しいことに日本列島に住む我々住民ですら『漢字表記』に囚われ、その『表意』するところを気づいてこなかったのです。

 口頭での宋皇帝への陳述を、近侍の書記官が「コー」と聞いたか「ホー」と聞いたか、そもそもそのような音の差異は無いのか。ともかく耳に聞こえた「音」それを表音するべく「興」として書きとめたのです。

 カ行の音を強く発生するとカガと聞こえることは西域から中央アジア北部特有であると栗本慎一郎氏は自著「シリウスの都 飛鳥」(たちばな出版、2005年)」で書きます(2012年7月18日記事)。例えば、万葉集十三歌は「高山は・・・」で始まりますが「これはカグヤマ」であると理解されています。「高」を「カグ=カガ」と発音するのです。これは「そうした言い伝え」に拠ったのでしょう。日本列島の民の話し言葉に残る西域風の発声であろうと思っています。
 注目すべきは、この渡来族を蛇蝎の如く忌み嫌った藤原不比等が古事記の冒頭ではこの神を産土神の一つとして位置づけていることです。

サテ、古事記冒頭の3神の三番目に登場する神は、神産巣日神です。
(つづく)

+++++安倍氏の側近が日本政治を牛耳っているとの話題
山尾国会議員の論戦 を見るまでも無く、安倍首相の答弁の稚拙さは目を覆わしむるものがあります。しかし、この人物を国のトップとしていただくことに国民の六割近くが納得していると、世論調査は言います。私には誠に奇怪と思えます。
インタネット報道によれば、安倍氏には強力な黒幕がおり、その人物が安倍氏に細部に至るまでのサジェスチョンを与えていると言います。いささか長い記事ですが、資料と言う意味もありますので、下にそれを転載しておきます。

 経済産業省高級官僚出自とはいえ、そうした人物が斯くも一国の首相を自由に操れるということは信じがたいことです。この人物の背後には所謂日本国奥の院(実質的な日本国支配層)が控えています。そこからの指示を最も直截に首相に伝えるに相応しいということなのでしょう(
今井首相秘書官 ウイキ)。しかし、いくら伝授されそれを忠実に首相が実行に移そうとしても、与党の面々があれほど腹ではどのように思っていても、黙って随うということは信じがたいことです。私は佐藤栄作元首相から受け継いだ「暴力装置」のボタンを安倍氏が引き継いでいるのだろうと思っています。

%%%%%米「北爆」危機の裏で森友問題に浮上した、今井秘書官という黒幕
2017.04.14 新恭(あらたきょう)『国家権力&メディア一刀両断』 まぐまぐニュース新恭氏ブログ 
 緊迫する北朝鮮情勢を理由に、幕引きを図られようとしている観もある森友学園問題。このまま真実が明かされること無く有耶無耶のまま闇に葬られてしまうのでしょうか。メルマガ『国家権力&メディア一刀両断』の著者・新 恭さんはそうした動きに異を唱えるとともに、同問題のキーパーソンかもしれないというある男性に注目し、疑惑の真相に迫っています。
今井尚哉総理秘書官が昭恵夫人担当の責任者なのか
 シリア、北朝鮮情勢の緊迫化で、日本独自の防衛戦略を求める声が強まっている。そんななか、しばしば聞かれるのが「森友問題などを議論している場合ではない」という右派論客の声だ。だがそこに、総理夫妻への疑惑から目をそらせようという意図がないとはいえまい。森友問題を忘れたら、戦争に巻き込まれる危険性がなくなるのなら話は別である。政府が防衛に万全をつくすのは当然のことだ。だが、森友問題を単に不埒な教育者がしでかしたことと矮小化し、北朝鮮の脅威を理由に幕を引こうとする動きには賛成しかねる。教育政策の歪みや、権力の腐敗構造が表面に出てきたという意味で、あだやおろそかにできないのが森友学園の問題なのである。さてそこで、今回は、一人の重要人物に注目して、同学園への国有地払い下げをめぐる疑惑を見てみたい。

 安倍首相の振り付け役といわれる政務担当総理秘書官、今井尚哉氏がその人だ。昭恵夫人と総理大臣夫人付職員にばかり目が向きがちだが、彼こそがキーパーソンかもしれないのだ。「本来、総理夫人の担当は政務担当総理秘書官なんです」。メディアに対し、3月24日の記者会見で、今井秘書官に注目するよう促したのは民進党の江田憲司代表代行だ。なぜその言葉に重みがあるかというと、江田氏自身が橋本龍太郎内閣における政務担当総理秘書官だったからだ。首相の秘書官は通常7人いるが、そのうち6人は事務担当。ただ一人の政務担当は「首席秘書官」と呼ばれ、ふつうは、長年にわたり議員秘書として仕えてくれた人物を首相が選任する。江田氏は例外で、当時の通産省官僚でありながら、橋本首相に呼ばれて首席秘書官になった。その点では今井氏も同じだ。安倍首相に乞われ経産省から官邸にやってきた。第一次安倍政権で事務担当の秘書官をつとめたさい、その仕事ぶりを安倍首相が見込んだということだろう。第一次政権が突然崩壊したあとも二人は個人的な親交を深めてきた。経産省から派遣された内閣総理大臣夫人付の常勤職員2名は組織上、内閣総務官室に所属する。したがって、その表向きの上司は総務官である。総務官は内閣の庶務的な仕事を担っている。内閣総理大臣夫人付も同様かというと、そんなことはない。江田氏は、夫人付の事実上の上司は「政務担当総理秘書官」であると断言し、こう解説する。それは当然のことで、総理夫人のところにはいろいろなイベントへの出席依頼、祝辞・メッセージ依頼が来ます。総理夫人は総理の分身・代理と見られるわけですから一私企業の依頼に応えるのは極力控えますが、一方で、それまでの総理家とのいろいろな関係・経緯も踏まえながら判断する。それは政務担当秘書官にしかできません。つまり、安倍家の内部の事情や人間関係の機微をよく知る特別な人間しか、夫人関係の仕事をどう処理するかの判断はできない。総理夫人付の谷査恵子氏については「いかに優秀でも、財務省本省との連絡調整を独断でやることは絶対にあり得ない」というのだ。だとすると、財務省理財局に、森友学園からの要望に関して問い合わせることを了承したのは今井秘書官であり、ひょっとしたら、「善処」を依頼する電話の一本くらいしたかもしれない。今井氏は安倍官邸の中核といえる存在だ。小泉首相における飯島首席秘書官と同じく、「官邸のラスプーチン」といえるような影の権力者だ。もちろん、秘書稼業ひとすじだった飯島氏と、経産省エリート官僚の今井氏とは、たがいに剛腕というレッテルで一括りにできても、仕事のやり方がまったく違うだろう。あえて付け加えるなら、元経団連会長・今井敬氏、元通産事務次官・今井善衛氏は今井秘書官の叔父である。

 週刊文春(4月13日号)は、「東芝『原発大暴走』を後押しした安倍首相秘書官 今井尚哉」という記事を大々的に掲載した。原発の海外輸出に向けて突っ走る東芝がいかに経産省の今井氏を頼りにしていたかを、担当者の手帳や、原発部門の幹部たちが交わしたメールを暴露することで明らかにした記事である。福島原発事故から約3か月後、東芝の原子力フロントエンド営業部グループマネジャーから送られた社内メール。トルコプロジェクト関係の皆様 本日付で、今井審議官はエネ庁次長兼任発令が出ましたので、お知らせいたします。…原子力システム輸出について、エネ庁次長としての立場で、より一層熱心に主導されます。東芝が、政府における原発輸出政策の推進役として今井氏に大きな期待をかけていたことがよく分かる文面だ。その後、秘書官として官邸に戻った今井氏は3.11以降、滞っていたトルコへの原発輸出プロジェクトを本格的に再開させるため安倍首相に進言して2013年5月、二人一緒にトルコ、UAEを訪問している。今井氏については、原発再稼働がらみで、いくつもの武勇伝が報じられている。たとえば、3.11の事故後、脱原発を公言していた大阪市の橋下徹市長を説得して再稼働に方向転換させたのは今井氏だという。

 多くの記事を総合すると、これは確かなようだ。今井氏の機嫌を損ねたら、総理への面会を取り次いでくれないし、総理に上げたい情報も今井氏のところで止まってしまう。そして総理は、こよなく今井氏の戦略を信頼しているということである。首相の首席秘書官が、非公式ながら権勢をふるう立場になるのは、あるていど仕方のないことかもしれない。江田憲司氏にしても、いまだに橋本政権時代の話を持ち出して議論することが多いのは、重要情報が集まる権力中枢の居心地が忘れられないからだろう。だが、安倍内閣というのは、橋本内閣とは比較にならないほど、官邸の支配力が強い。なぜ、そうなったのか。こういう時に役に立つのは、官邸に入り込みやすい親安倍ジャーナリストの著作である。

 田崎史郎氏の『安倍官邸の正体』は、「正体」というほどのものを掘り出しているわけではないものの、さすがに官邸内部の仕組みについては詳しい。「最高意思決定機関としての『正副官房長官会議』」について書かれたくだりに注目してみよう。首相官邸でほぼ毎日、首相・安倍晋三を中心に開かれている重要会議の存在を知る人はごく限られている。…「隠し廊下」を通って、ある時間に首相執務室に集まってくるのは官房長官・菅義偉、副長官…の四人。これに執務室隣の秘書官室にいる首席秘書官・今井尚哉が加わって計六人…第二次安倍政権になって始まった短時間の会議だが、少数のメンバーがカジュアルな雰囲気で話し合うだけに、ものごとがスピーディーに決まりやすい。田崎によれば「首相官邸で日本を方向づける最も重要な装置」なのだそうだ。どうやら、重要案件は安倍首相をはじめとするこの6人が決め、その寡頭制に各府省の大臣や与党議員は唯々諾々と従っているようだ。結論ありきで、やみくもに国会を強行突破しようとする政治姿勢の元凶はここにあるのではないか。そのメンバーの一人であり、とりわけ安倍首相のおぼえめでたき今井秘書官が、たとえば「谷から連絡させるからよろしく」とでも声をかけたなら、財務省理財局はそれなりに対応せざるを得なくなるだろう。もし、安倍総理と一体となって思考する今井が、森友学園に関してなんらかの動きをしていたとすれば、ことは重大である。昭恵夫人というより、安倍総理自身の関与とされても仕方があるまい。

 財務省も国交省も、面会記録などの資料を破棄したと言い張って、国民に真実を隠したままである。よほど不都合なことがあるのであろう。この問題が発覚する端緒を開いた豊中市議、木村真氏は3月30日に参議院議員会館で開かれた集会において、「具体的な政治家の圧力がなかったかのように言われているが、私は安倍首相が関与していたと思っている」と語った。
安倍首相の意思を把握していなければ、今井秘書官が総理夫人付職員に、財務省とやりとりすることを認めるはずはないだろう。そう考えれば、おのずと、この問題の真の主役が浮かび上がってくる。

%%%%%資料転載終わり

「神」を創造した藤原不比等(2),都電の記憶

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:当地のあぜ道は今が菜の花の盛りです。所が、写真を仔細に見ると、早くも芥子の花が王位を狙っている節が在ります)
菜の花2011


 菜の花の おびえる相手は 芥子の花

  まだ、田んぼへ水を張る作業が始まっていないこの時期に三羽のツバメを見ました。また用水池の脇の草地で鴨が群をなして朝の弱い光を浴びています。どちらもあまり見ない光景です。
(写真:草地で憩う鴨の群、二回クリックすると拡大します)
鴨2053
 
 
 前回、私の通った中学から六本木の俳優座劇場まで都電で行った話しを書きました。本日の東京新聞で中尾彬氏がその都電の事を書いています。
(図1:中尾彬氏のエッセイ。クリックすると拡大します)
都電2065


(図2:当時の都電路線図都電路線図 クリックすると拡大します )
都電toden-map1


 私は光林寺(路線図左下)に住んでいましたから大学通学は金杉橋から来る都電34番で渋谷に出ていました。光林寺の界隈は聖心女子大付属中高学校、慶応幼稚舎があり、気品のある子女が気高い様子で「お歩き」になっていました。私の通った中学はその聖心女子大中高等部キャンパスに隣接しており、時々金網の破れから級友と柿を頂くべく侵入しました。ある時、尼さんのなりをした女の先生(シスターとおよびするのでしょうか)に見つかり、優しく説諭されたこともありました。

 俳優座のある六本木に行くには品川駅から来る7番で霞町に出てそこからゾロゾロと歩いたらしいことが上の路線図から判明しました。中尾さんが使った33番は四谷三丁目と浜松町を結ぶ路線であったと記憶しています。この路線は信濃町の脇を走ります。昔はこの界隈を自由に歩けたのですが、最近は某巨大宗教団の拠点となってしまい、自由に歩けないと知人がこぼしていました。中尾さんの言う「北青山一丁目』と言う停留所が上の図に見当たりません。多分「青山一丁目」でしょう。そこで、線路が二つに分岐し、浜松町方面の路線のすぐ脇になにやら劇団風の建物があった記憶があります。それが『劇団民芸」であったかななぞと昔を懐かしみました。私の〔ほろ苦い青春〕の舞台の一つでもありました。もう一つ上の路線図から思い出したのが上野駅界隈から不忍池を経て根津・日暮里に向かってトロリバスが走っていたことです。
 いやあ、この路線図からいろいろ思い出します。鬼子母神神社の都電・停留所近くで学習院女子高生の家庭教師を二年間ほどしました。当時、学習院といえども大学への内部進学はそれなりに厳しかったのです。その生徒さんは、将来大変な美人になるであろうことが約束されたような娘さんでした。今はどうしているのでしょうか?勉強を始める前、ソファでお茶を一緒に飲むのですが、ショート・スカートで私の眼前で足を組みかえるんですね。目のやり場に困りうろたえました。数学の問題を解いていると、ピタっと体を密着させて来たりします。あれは年上のお兄さんをいわばからかってるんですね。あの年頃の娘さんの習性を知ってましたから、それには動揺しなかった、いや動揺してはいけないと自らにきつく言い聞かせました。何せ、扉の向こうにはお母さんがいます。TVドラマのような展開は望むべくもありません。てな、記憶が都電の話から次々によみがえります。

+++++「神」が、ではなく「神」を創造した藤原不比等(2)
 古事記の冒頭は
「天地初發之時。於高天原成神名。天之御中主神。次高御産巣日神。次神産巣日神。此三柱神者。並獨神成坐而。隱身也。」
で始まることを前回書きました。世界の多くの神話は神の誕生、国土の誕生から始まります。従って、日本列島の史書にあっても神の登場から始まることに、殊更の違和感は無い。と、古代研究者は考えていたのでしょう。

 しかし、藤原不比等の日本列島政治・支配史は藤原不比等が生きた時代から過去に遡って構想された形跡があります(2015年3月9日記事史書での時間逆転他)。しかし、博識であり、当時の数少ないインテリでもあった不比等は自らの構想を国外の史書と比べる機会があったに違いありません。それら大方の史書では、まさに事象が時間の進行順に記載されています。頭脳明晰な不比等は、時間を逆に辿る形式では、「国のあり様」を疑われかねない、つまり『文化の後進性」を疑われると考えたのです。

 そこで、自らが準備した史書をそのまま活(いか)し、あたかも物事の始めから書き出しているとの体裁に作り変えました。かくして事象は国外の多くの史書同様、時間順に記載されているかの如き体裁を取ることとなった。その際、編纂にあたっては古代風の装いを凝らすべく加筆・訂正などがなされたことは言うまでもありません。

 すでに書きましたが、上のように考えることができる根拠を一・二挙げておきます。日本書紀巻七の景行天皇の和風諡号は大足彦です。この名前が隋書倭国伝に登場する倭国の王「多利思比弧」であることは全く明らかです。日本書紀巻七は、そもそもは西暦七世紀の事象を記載しているのです。

 更にもう一つ例を加えるならば、魏国と交渉のあった卑弥呼女帝らしき人物が神功皇后として日本書紀巻九に登場することはよく知られています。巻九は三世紀ごろの事象を記載したものが、そもそもの原本であったのでしょう。すなわち、藤原不比等の最初の史書編纂構想は、現代史から邪馬台国までを「振り返る」記載であった。こうした論拠は他にも挙げることが出来ますが、ここではそれをせず、話を進めます。

 しかし、日本書紀の巻一・二 を学者研究者は「神話」として一括りにしてしまい、歴史事象の考察から除外してしまいます。これは、歴史上の「重要データ(技術屋としての発想用語ですが)」をみすみす投げ出してしまうことになっているのです。かくして〔日本会議〕に巣くう人たちに漬け込まれ、妙な「伝統」なる言い回しに繋がってゆくのです。その論理は現在の財務省理財局長が「森友学園への土地格安売却」の記録は残っていない、と言う詭弁と相通ずるものがあります。何も無いから何を言っても良いという理屈です。

 こうした考察に随うならば、古事記冒頭、つまり「上つ巻」、日本書紀巻一・二は日本列島の政治史・精神史の構想が練られた時点、すなわち編纂者である藤原不比等が生きた”現代”或いはその直前の日本列島の政治史、精神史を語っていると理解できるのです。

 古事記「上つ巻」、日本書紀巻一・二そのものにも、内部特有の構造があり、そこでは、どうやら時間軸は正順のようです。つまり、この神代紀の最大の目的は「天照大神」の登場と列島支配の記載にあるからです。これぞまさに八世紀初頭の出来事です。それが「皇祖皇宗」の深淵なる大昔の出来事であるなぞはありえない話です。そもそも「天照」なる「表記」からして藤原不比等の安っぽい思い付きです。隋書倭国伝に登場する倭国王の名「阿毎多利思比弧」に由来することは明白です。「阿毎』(アメ)を「天」で表記しそれを「アメ」と読ませ「多利」(タリ)を「照」で表記し「テル」と読ませたのです。何故「照」なる漢字を当てたのか?それは「タリ」が古代ペルシア語で「光、照らす」という意味であるからです。藤原不比等にしてみれば「天照大神」命名のネタが斯くも長くばれずにいようとは想像だにしなかったことでしょう。

 その神「天照大神」の創造の前段として古事記の冒頭に語られているのが三柱の神々です。まずは日本列島政治史・精神史の構築に与った神の中心に天之御中主神がいると不比等は書いたのです。この神の実像については前回書きました。九州に居した倭国と東国に居した扶桑国にはさまれて、その「中間」にいた「神」こそが天照大神の創造に中心的に与ったというわけです。それは暗に藤原不比等自身と父親の中臣鎌足、そして中大兄です。

 前置きが長くなりました。「天之御中主神」の次に古事記が語るのが「高御産巣日神」です。歴史学者、そして全国神社の宮司さんたちは「産巣日」を「ムスビ」と訓(よ)ませます。ここから転じてこれらの神々の御利益として「縁結び」(むすび)にこじつけたりします。「産」は「産着」(うぶぎ)から連想されるように「ウブ」とも訓(よ)むことができます。「巣」は「す」であり、且つ扶桑(ふそう)国の「ソウ」でもあります。そして〔日〕は「ニ」です。「高御産巣日」は「高」が付いた「うぶすな」さん、すなわち「日本列島土着」の神さんなのです。それを不比等も是認していることが興味深いことです。しかし、このことを何故か平安時代の有識者から始まって誰も指摘してこなかったことは誠に不思議です。

 さて、「高」とは何を意味するのか?本ブログを長く読んでくださっている方は疾うにお分かりです。日本書紀にも登場する「香々背男』(かがせお)命であり、東北日本の日本海側に多く存在する「古四王」(こしおう)です。どちらも「コウセオ」に由来します。そしてこの一族こそが常陸国風土記のまさに中心に位置する「香島」(コウシマ転じてカシマ)です。この「高」一族が日本列島に天照大神が創造されるまえに、日本列島に影響力のある「神」として存在したことを古事記が語っているのです。
(つづく)

+++++Scilabで気象庁データを読み取る(2、補足)
 前回、気象庁データを計算機処理するための第一ステップとしてデータの取り込み作業について書きました。実は簡便な方法が用意されています。それはFORTRANそのものの手続きです。ところが、FORTRANと違って、読み込む(論理)レコードに英字と数字が混在できないと言う制約があるのです。おまけに、データを読み込んだ後処理、すなわちEOFの検出はエラーによって通知され、プログラムはそこで走るのを止めてしまいます。そのために読み込んだデータをそのまま解析に使うことが出来ません。一旦そのプログラムを終了せねばならないのです。かくして前回書いたようなややこしい段取りを踏んだのです。
以上、前回記事を補足しておきます。

平野美宇ちゃん、やった!ScilabでJMAデータを読む

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
[写真:沼から流れるせせらぎが作ったちいさな谷合にも春の景色がありました。二回クリックすると拡大できます]
春の風景2030

 
ピョンピョンと 野うさぎ一羽 あぜ道を あっと言う間に 駆け抜け藪へ

 この地に移り住んで二十年近くなります。近隣の人から聞いてはいたのですが、昨日初めて見ました。近くの畦道を全速力でピョンピョン走り抜ける野ウサギです。あっと言う間のことでカメラを向ける暇はありませんでした。

 世界最強の卓球国・中国のトップクラス三人を日本の少女がなぎ倒しました。:
%%%%%完全アウェー、格上中国勢に3連勝でアジアV「ホームの観衆に衝撃を与えた」
 Livedoor news 2017年4月16日 14時33分
 卓球のアジア選手権(中国・無錫)の女子シングルスで初優勝を飾った世界ランク11位の平野美宇(エリートアカデミー)。準々決勝から世界ランク1、2、5位の中国人選手から連続で金星を挙げ、同種目5連覇中の中国勢を破った偉業を、各国メディアは「日本の超新星」「日本の少女がまたしても降臨」などと絶賛している。
「アジアの新チャンピオン、ヒラノは三重の喜び」と報じたのはシンガポール地元紙「ストレーツ・タイムズ」電子版だ。
 今大会、準々決勝ではリオデジャネイロ五輪金メダルで世界ランク1位・丁寧、準決勝では前回覇者で世界ランク2位・朱雨玲、決勝では世界ランク5位の陳夢と格上の中国勢に3連勝。記事では17歳の誕生日を迎えたばかりの新女王の活躍を、こう紹介している。
「10代の新星、ミウ・ヒラノは中国のトップ3の選手を立て続けに倒し、卓球のアジア選手権シングルスで日本人として21年ぶりの優勝を果たし、ホームである無錫市の観衆に衝撃を与えた」
[以下省略]
%%%%%
 サッカーの中田をはじめ、テニス・プレイヤの錦織、野球プレイヤのイチロ、上原、ダル、マー君、前田、体操などなどで、このところ次々に世界の舞台で活躍する日本人プレイヤ(「選手」と言う呼称に違和感があります。「アスリート』と言う呼称もありますが、これも不自然)が輩出しています。

 中学生の頃であったでしょうか、世界卓球大会が千駄ヶ谷の体育館で開催され、学校の先生が見学ツアを企画してくれました。荻村 伊智朗、田中利明と言う当時世界最強のプレイヤをこの目で見ました。見学後、学校で大いにピンポンが盛んになりました。私が在籍した学校では先生方がしばしばこうした企画ツアを組んでくれました。ある時は都電で六本木の俳優座に出掛け、そこでバレーを見学しました。私も含め男子生徒は「見たいけど、凝視すると回りから冷やかされる」ってんで、足を大きく上げて踊る女性バレリーナ達を横目でチラチラ見ながら「ア〜面白くねー」と無関心をよそおったものでした。

 それにしてもこの平野美宇さんのご家族にも驚かされます。祖父は数学者(山梨大学教授)、父は筑波大学出身の内科医とのこと(平野美宇さん ウイキより)。そういえば荻村伊智朗さんの姪御さんと会ったことがありますが、彼女は優秀な化学研究者でした。中田氏も高校時代の数学試験はほとんど満点だったそうです。スポーツ競技には頭の良さが求められるのかなと思ったりします。

 北朝鮮を巡る情勢が緊迫していた中で(北朝鮮 、田中宇のトランプ分析 は一読の価値があります)、4月15日、安倍首相が15000人もの招待客をあつめ花見をしたとのことです。閣議で「サリンが・・・」と危機感をあおりながらの催行にこの人物の本質が見えます。それはさておき、そこでの挨拶に「ポロリ」と本音を見る思いがしたので、以下に転載しておきます:
%%%%%花見での安倍氏の挨拶 
 「今年の桜を見る会もたくさんの皆様にこうして御来場いただきまして盛大に開催することができました。(中略)、今日までよくソメイヨシノも頑張ってもらったなあと感謝しておりますが、八重桜は大体七分咲きになっています。つぼみはずっと今日の日を目掛けて頑張ってきたんだなあと思います。正に今日は風が強いんですが、風雪に耐えてきた。今日は公明党の山口代表も来ておられますが、自民党・公明党の連立政権は風雪に耐えた政権でございます。また、今日は風が結構こっち側から吹いておりますが、大体常に逆風であります。安倍政権も風雪に耐えて5年の月日を刻んでまいりました。
特に、今年の前半は本当に風雪に耐えているなあと、この観を強くしてきたわけでございますが、「後略」
%%%%%

 末尾のゴチックで示した部分。安倍氏の実感が込められています。国会での揚げ足取り風の野次、議論回避、そのくせ他党への悪口雑言などその傍若無人ぶりに、この人物には我が国を代表する品格の欠片すらも探すことは難しかった。が、むしろ被害者意識で凝り固まった狭量な人物だからこその振る舞いであったことが上に紹介した談話から窺い知ることが出来ます。それだけ、二月から四月にかけての森友スキャンダルが相当に堪え、野党の追及にびくついていたことを白状しています。

 そんな折、どうやら森友学園への格安土地払い下げの一方の当事者であった財務省近畿財務局からきなくさい文書が掘り出されたようです。野党諸君!追及を諦めてはいけない。消費税増税、年金支給減の根源はこうした政治家のめちゃくちゃな国費浪費にあるのですぞ!佐川財務省・理財局長は安倍首相の庇護の下虚偽の国会答弁をしていたことが明白になったのですから。
近畿財務局 より
170417森友17295

170417森友27296

170417森友37297


 こうなると天木直人氏の愚痴が誠に説得的です:
%%%%%安倍内閣支持率回復に寄与した金正恩と民進党
天木直人ブログ
2017-04-17 

 きょう4月17日の読売新聞が、北朝鮮が危機的状況になった後の世論調査をいち早く発表した。
 それによると、森友疑惑で急落した支持率が急回復して60%まで回復したという。後に続く各紙の世論調査も、ばらつきはあっても、同様の傾向を見せるに違いない。「有事が政権支持率を上げる」という古今東西の鉄則通りだ。このように、安倍内閣に対する高い支持率が発表されるたびに、反安倍政権側に立つものからは決まって二つの事が批判交じりに指摘される。すなわち「世論調査はねつ造されている」というものと、「世論は未熟だ」というものだ。このうち「世論調査はねつ造だ」とする意見には私は与しない。
 なぜなら、たとえそうであっても権力者がそれを認めることはあり得ないからだ。立証できないことをいくら言って見ても、一笑にふされるからだ。しかし、「世論が未熟である」という批判には、今度ばかりは私も賛同せざるを得ない。なにしろ森友疑惑への関与を否定する安倍首相や昭恵夫人に納得できないとする世論が82%もあるというのに、同じ世論が安倍内閣支持率を60%にまで回復させているのである。52%もの世論が安倍内閣のもとで景気が良くなると思わないのに、安倍内閣支持率が60%もあるのである。支離滅裂だ。しかし、この読売新聞の世論調査結果で、一つだけ納得できる事がある。それは民進党の支持率が7%から6%に下がった事だ。ここまで安倍首相に馬鹿にされても国会審議拒否を貫けず、小池新党にすりよって離党者続出の民進党だ。支持率を下げないはずがない。こう考えていくと、上がるはずのない安倍内閣の支持率を上げたのは、有事を煽る金正恩と、自滅する蓮舫・野田の民進党という事になる。
 腹立たしい限りだ。いずれも不要な存在である(了)
%%%%%天木氏ブログ転載終わり

+++++Scilabの事
 昨年4月14日、16日の熊本の大地震災害から早くも一年がたちました。この二つの地震について16日の地震の発生について大きな議論がありました。本震マグニチュードを上回る余震があってよいものかなどと言った議論です。そもそも地震には、そして地震波にも区別する符号が付いているわけではありませんからこの議論には大きな意味はありません。本震と余震の違い、これ自体は単なる言葉の定義であったとしても、一つの地震が次の大きな地震を誘発する。この現象を地震活動経過の追跡をするならば、何がしかの兆候を見ることができるかもしれない、と考えていました。

 東日本に住む人間にとっては、防災科研のHinet が提供する情報は有益です。しかし、防災科研は[多分]日本国の地震調査機関として東日本の活動情報公開を担うことが課せられているようです。この「最近の大きな地震」コーナ最近の大きな地震 に列挙される地震群情報も有用ですが、それは東日本に限られています。

 しかし、昨年より安定したデータ供給がしばしば途絶えることがあります。例えば3月の日本海・秋田沖の地震についても「大きな地震」コーナには記載されない、或いは、幾つかの顕著な地震については、その発震機構解などの情報が表示されないまま放置されたりしています。そういえば、昨年新たに就任した新所長は技術畑ではなく社会学畑出身と聞きます。そのためにハード系情報が軽視されるようになったのではなかろうかと危惧しています。

 どうやら、結局は速報性に問題がありますが気象庁のデータをアクセスするべきのようです。まずはdataの所在です:気象庁地震データベース

 このデータの詳細はCMT解ファイルフォーマットに記載されています(現ブログ管理人はこれまで米国のデータベースのみを使っており気象庁のそれをアクセスするのは今回が始めてです)。
CMT解ファイルフォーマット
レコード形式: 固定長
レコード長: 96 Byte
1個の地震のCMTデータは以下のレコードで構成される
(1) 震源レコード 

o 全部で1レコード以上
o 1種類につき0レコードか1レコード
o 1番上のレコードが代表値(採用値)
• メカニズム解(初動解)レコード(1種類につき0レコードか1レコード)
• (1種類につき1レコード) セントロイドレコード 
• メカニズム解(CMT)レコード(1種類につき1レコード)
• (1種類につき1レコード) CMT計算条件レコード 
• (1種類につき1レコード) モーメントテンソルレコード 
• 観測点情報レコードレコード(1レコード以上)
• 終了レコードレコード(1レコード)
%%%%%
まずは、CMT解データ(CMTデータ )からデータのありかを知り、自らのPCにダウンロードし解凍すると、それはテキストファイルとして展開されます。残る作業は気象庁の指示に従って、一連の文字列を数値に変換するだけです。
図2:データの例
JMA_cmt_table


 所が、この作業で、老いぼれの私は一週間もの長きに渡って大苦戦を強いられることになりました。こんな苦戦を後の方々が繰り返すことも無かろうと考え、以下にその苦闘の一部を書き留めておくことにします。
 そもそも、学生時代から始まり“ん十年も慣れ親しんできた”FORTRANであれば苦労は無いのですが、この言語はいまや古く黴が生えています。使い勝手が良いのがMATLAB( Matrix Laboratory)ですが、これは誠に高価で、老いぼれには手が届きません。幸いにしてこの言語のクローン・ソフトであるScilab(Science laboratory)が無料で世に出回っています。無料であるが故に、解説・説明が充分でなく、それが泣き所であります。
 気象庁のデータは上図に見るように6つのカテゴリから構成されています。

 一行(レコードと呼ぶ)を読み込んで、scan と呼ばれるルーチンで文字毎にデータを区分けしていきます(チューリング・マシーンを連想させる作業です)。
msscanf(aj1,'%4f%2f%2f%2f%2f%4f%*4s%3f%4f%*4s%4f%4f');

 このルーチンはデータにブランク(スペース)があると自動的にスキップしてしまいます。そのために読み込みデータに桁ずれを引き起こします。仕方がないので、現ブログ管理人はまずブランクをすべて0に置き換えました。
 ヤレヤレと思っていたら次の難題です。0に置き換えたため、妙な数値が生成されてしまうことがあるのです。
 それは“ -xx”が”0-xx”に置き換わる事が頻発するからです。それを回避するために以下のような仕掛けを設けました:

(図3:データ修正コード)
仕掛け無題


 もっと簡単に処理できるのかも知れませんが、頭が固くなってしまった老いぼれがやっとたどり着いた解決法でありました。

 Scllabにこだわる理由はMatlabが高価すぎ、その結果ライセンスによる束縛もきついのです。途上国での技術者との共同研究調査のためは持ち運び出来るScllabが具合が良いのです。

「神」が、ではなく「神」を創造した藤原不比等,共謀罪

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:当地では誠に珍しい光景です。なんと白鷺が電線に止まっています。クリックすると拡大できます)
白鷺2025


 卯の花が 開く頃は まだなれど 早くも当地に 白鷺来たれる

 それにしても、白鷺君。電線にしっかりとつかまっているとは思えません。実際、バランスを崩し、羽をばたつかせていました。つい先日までの寒い日々が嘘であったかのように、周囲にはシャッタチャンスが増えました。

[写真:ご来光と書くと元旦の日の出ですが、朝日が雲の隙間から漏れ、あたかも光のカーテンです]
CIMG1989


[図:東京新聞4月14日付一面記事より]
共謀罪2028

  支配する側は、自らの事は可能な限り秘匿します[4月10日記事]。しかし、我々民については考えていることまで探り出そうとします。折角勝ち得た権力を絶対に手放したくないとの強い意志を伺わせますな。そうしたことの歯止めに憲法やら法律があるのだと思っていました。が、実はそうした法体系は権力を握っているものを守るためにある。江戸時代と同じです。

[図2:結局は口封じでなんですかね?]
森友7201

 在外公館は出世コースである書記官に加え調査官なる肩書きの人を多くかかえています。これらの人には、東大出など少なからぬ高学歴の人がいます。谷さんもきっと語学は達者でしょうから、そうした処遇となるのでしょうか?それにしても、この女性の日々を思うと同情を禁じえません。
 
+++++「神」が、ではなく「神」を創造した藤原不比等
 前回、常陸国風土記に登場する神々を列記しました。この文書は、日本列島における宗教体系を打ち立てるための書ではありませんから、その登場順序などにはそれほど拘泥する必要はありません。が、この文書記述時点での神なるものへの考え方が、つまり藤原不比等が構築した「神観」を探る手立てになると考えています。

「神」と言う漢字を、大陸の言語から引っ張り出してきて「カミ」なる訓(よみ)を付したのが藤原不比等であろうと、前回書きました。それは、日本列島での宗教改革であった筈なのですが、1300年の後、我々日本人にとっては、それがいかなる信仰に支えらていようとも、その「存在」(?)については違和感無く受け入れています。

 西洋では「キリスト教の神」は全知全能であるが故にその存在について多くの議論、考察が為され、つまるところ認識論なぞと言う哲学命題にまで高められています。若かりし頃「ヘーゲル』と格闘したと「人に自慢げに語る」けれども、その実際の記憶の残滓はいまやひとかけらも体内にとどまっていないことは寂しい限りです。

 上に書いたブログ管理人の恥ずかしい告白はさておき、日本列島での神の体系が藤原不比等によって固められる前後の時代こそ、本ブログの当面の主題です。その主題考察にとって古事記、日本書紀・神代紀を眺めることは有益です。繰り返すまでも無いことですが、藤原不比等による日本列島近・現代史編纂作業は、「現代』から始まって過去に遡るという過程を辿ったことを以前書きました。

 古事記にせよ、日本書紀にせよ、日本列島そして日本列島の支配者からこの二つの文書が「神」で始まることが非常に大事なことなのです。言葉を変えれば、「古事記にせよ、日本書紀にせよ、その記載は藤原不比等の生きた時代に始まっている。そしてそれは神の登場を記載している。」ということです。どういうことか?日本列島に「神」が出現したのはまさに藤原不比等が記紀編纂を構想したそのときに始まっているのです。:

%%%%%古事記より
和銅五年正月廿八日。正五位上勲五等太朝臣安萬侶謹上。
原文:
天地初發之時。於高天原成神名。天之御中主神。次高御産巣日神。次神産巣日神。此三柱神者。並獨神成坐而。隱身也。
次國稚如浮脂而。久羅下那州多陀用幣琉之時。〈 琉字以上十字以音。 〉如葦牙因萌騰之物而。成神名。宇麻志阿斯訶備比古遲神。〈 此神名以音。 〉次。天之常立神。〈 訓常云登許。訓立云多知。 〉此二柱神亦獨神成坐而。隱身也。
 上件五柱神者。別天神。
 
 現代文:岩波文庫「古事記」(倉野憲司校注)18頁より
 天地が初めて發(ひらけし)時、於高天原において成れる神の名は、天之御中主神(雨の皆か主)の神、次に高御産巣日神(たかみむすひ)の神、次に神産巣日神[かみむすひ]という此れら三柱神であり、かれらは、それぞれ、獨(ひとり)神として坐していたが、やがて隱世した。
次に國稚(わか)く浮脂之ごとくであり、久羅下(くらげ)のように漂っていた。そこに葦牙のように萌騰(もえあが)ったものが神となった。その名は宇麻志阿斯訶備比古遲(うましあしかびひこじ)神であった。次に天之常立(あめ〉此の二神も獨神として坐していたが、隱身した。
 これら五神は別格の天神である。
%%%%%

 国の歴史を語る手順は、まず最初にその国の民が住まう場所、すなわち国土の成り立ちから始まり、そこで生きる民の先祖から始まります。有名なギリシャ神話しかり、キリスト教のバイブルである「旧約聖書」しかりです。アダアムとイブの創造と彼らが生きた〔楽園〕から始まります。我が、古事記・日本書紀もその体裁を取っているが故に、大方の庶民は言うまでも無く、1000年以上にわたり僧侶・公家と言った古来の有識者から現代の古代学者にいたるまで「騙されて」来たのだと思っています。余談でありますが、それは「藤原不比等の意図」ではなかったと思っています。勿論、上述の古事記冒頭が描出する「くらげ云々」(これはデンデンと読むのではありません。念のため)を付することで、古色蒼然の香りを漂わせていますが、これは、基本の骨子構築の後、記載順を逆転させたために書き加えたのです。

 1300年もの長きに渡って、日本列島の学者さんたちは、学者には不可欠な要素である「懐疑」心の欠落ゆえに藤原不比等の構想がが見抜けなかったのです。結果としてそこに現在の日本国の政権に関わる権力者を擁護、守り立てる「日本会議」(これは「日本懐疑」と標記されるが筋と個人的には思っていますが)の存立根拠となったのです。
 教育勅語は冒頭で明治天皇のお言葉として「皇祖皇宗國ヲ肇󠄁ムルコト宏遠󠄁ニヲ樹ツルコト深厚ナリ我カ臣民克ク忠ニ克ク孝ニ億兆心ヲ一ニシテ世世厥ノ美ヲ濟セルハ此レ我カ國體ノ猷撻縫轡董廚判颪ますが、そもそも「皇祖皇宗」は八世紀始めに、やっと東国の権力を武力で打ち倒した奈良政権が「創造」した列島史拝体系であって「宏遠」ではなく高々1300年の期間でしかないのです。

 古事記はこの事実を率直に語っています。まずは「天之御中主神」です。2013年6月28日記事二人の「中」の仲  2015年1月5日記事東西倭国に挟まれた「中」国で書きましたが、日本書紀では二人の「中」が日本列島の政治構築を手がけたことになっています。中大兄と中臣鎌足です。そしてその政治構築が槻木の下での蹴鞠を装った「共謀」です。それは大化改新に結実したと日本書紀は書きます。まさに二人の「中」がつるんで仕掛けた〔日本転覆〕であり、その最大の功労者にちなんで「天之御中主神」なる神がしつらえられたのです。
(つづく)

量子力学と熱力学(nature誌、2)、風土記に登場する神々

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:当地の米生産者にとって、つらいのは若い労働力が激減していることです。そうした事情から、雑草駆除などに薬剤に頼るしかない生産者も多いのでしょう。昨年、枯葉剤を散布したあぜ道は「秋」を思わせるような枯葉色です。その向こうは緑の雑草二まぎれて黄色のタンポポが見えます。)
農薬1966



 田のあぜを くっきり分ける 草の色 こちらは赤茶 向こうはタンポポ

 雨上がり 空には雲雀 地には雉 

 昨夜の強い雨が朝方には止み、鳥どもが藪など何処からともなくゾロゾロと姿を見せ始めました。
(写真:田植え前に散策する雉)
雉1986


+++++風土記の神
 常陸国風土記行方郡の条に登場する「謂蛇為夜刀神 其形蛇身頭角」、つまり「夜刀神」を、「神』として編纂者は位置づけていることに注目しています。この「カミ」の日本列島内での出自は、「角を持つ頭」を手掛かりにするならば、福島県須賀川市西部の鉾衝神社であろうことを前回書きました。この一族が須賀川から南下し、金を産する「八溝山」からシリウス星の方向を遠望したのです。

 ところで、日本列島史を語るに当って、研究者は何のためらいも無く「いわば日本古来の発想であったかのごとく神なるものを語ってきました。行方郡の条で登場する「夜刀神」も同様の扱いです。

 しかし、私は、八世紀初頭から四半世紀ぐらいの間に、「神」と言う概念を不比等は日本列島の現代紙(藤原不比等の生きた時代と言う意味)に持ち込んだのだと私は思っています。漢語である「神」に「カミ』と言う音(オン)を与えたのが藤原不比等です。それは、間違いなくアイヌ族の「カムイ」に由来しています。家のうちに神棚をもつ風習は明らかにアイヌ族の「イナウ」に起源があると私は考えています。

 そうすることで、従来の民間信仰との連続性が一見保たれるが故に庶民の納得が得られるとの思惑があったのです。これについての詳細は別の機会に書きますが、そうした作業の出発点であり、締めくくりでもあるのが下に(何回も)引用する日本書紀「神代紀」が書く件です(例えば2016年11月30日記事 〔斎」のはじまり)。
%%%%%日本書紀から
日本書紀二巻の「一書に曰く」に始まっています:
原文:
《第九段一書第二》一書曰。天神遣経津主神。武甕槌神、使平定葦原中国。時二神曰。天有悪神。名曰天津甕星。亦名天香香背男。請、先誅此神。然後下撥葦原中国。是時斎主神号斎之大人。此神今在乎東国楫取之地也。(以下略)

文意:〔岩波文庫「日本書紀〔一〕」130頁
 天神は経津主神、武甕槌神を派遣して葦原中国の平定をさせた。その際、この二神が言うには「天の悪神有り。名を天津甕星〔天罪か星〕と言う。又の名を天香香背男〔あまかがせおお〕という。請う。この神を誅し、然る後に葦原中国をからわ」と。このとき斎主神を斎之大人と号した。この神、今は東国の楫取之地〔香取〕に在る。
%%%%%

 そこで、日本列島史に藤原不比等によって持ち込まれた「神」なるものを常陸国風土記を通じて眺めておくことにします。
 
 風土記で最初に神に言及されるのは筑波郡の条です。「神祖尊巡行諸神之所」で始まる有名な説話です。応接したのは福慈神と筑波神です。これは当時庶民の中に根強く存在した「山体」信仰です。

  上に引用した神代紀の記載を体現する神の登場は信太郡之条です。それが下の△房┐紘疆埖膺世任后この神こそは藤原不比等がまさに作り上げた「神」であることは以前書きました。その実態は、藤原不比等が日本列島に本格的に導入した「仏」です。

 さらにこの信太郡の条は興味深い事を書いています。それは飯名神とそれを祀る〔ヤシロ〕すなわち飯名社に言及していることです。この重要な「一歩」、言葉を変えれば「信仰大系の転換」がここで、〔当たり前の如く〕語られ、これについて歴史家は「はてな」なる問題意識を提起をしてこなかったのです。
 
(図1:風土記信太郡からの抜粋)
信太いいな
 

  さて、そうした背景を受けて行方郡に登場するのが「夜戸神」なのです。次回、この神の奈良政権の処遇について書きますが、まさにこれこそ日本書紀神代紀で記載した事態の具体的体現つまりこの神を社に祀るのです(次回詳述)。これが「斎』なるものの一つの表現形式です。そして、夜刀神率いる行方郡現地の民と奈良政権の激しい戦闘時には既に鹿嶋に社〔ヤシロ〕があったと風土記は書いています(図1の 法

(図2:風土記行方郡の条からの抜粋
夜刀神


 こうした経緯を経て次の鹿嶋の条では、社(ヤシロ)だの宮だのが頻繁に語られます。それは、後日詳しく考察します。

図3:風土記香島郡の条からの抜粋 )
神


 図3については後日詳述します。
(つづく)

+++++量子力学と熱力学のバットル(2)
 前回記事の後半部分です。
%%%%%nature誌、3月29日号より転載(2)
Battle between quantum and thermodynamic laws heats up
量子力学と熱力学のバットル
Physicists try to rebuild the laws of heat and energy for processes at a quantum scale.
物理学者は量子スケールでの諸過程でん利達熱とエンエルギの法則を再構築したいという
量子力学と熱力学 Davide Castelvecchi

“This has always been a bit of a dirty business.”
「これはいつもちょっとした汚れたビジネスだった。

Researchers have come up with different approaches to solving this conundrum, but none has satisfied everyone. “This has always been a bit of a dirty business,” says Christian Gogolin, a physicist at the Institute of Photonic Sciences in Castelldefels, Spain.
Gogolin’s work involves taking statistical mechanics, in which quantities such as temperature or heat are averaged properties of systems made of many particles, and developing a quantum version of it. Some physicists maintain that this statistical-mechanics approach suggests that quantities such as entropy or heat depend on the information an observer possesses. In particular, an all-seeing, ‘godlike’ being could know the positions and motions of each particle and calculate their evolution, and this level of order would be in the eye of the beholder.
This approach has been revived in recent years, as many physicists have come to regard information as something quantifiable, and with physical significance.
Statistical mechanics is even murkier in systems made of relatively few particles and governed by quantum laws. For example, if the tendency towards disorder is a purely statistical phenomenon, it might in principle not apply to a single molecule. Yet in the past decade, theorists have suggested that quantum systems tend to reach and maintain a state of equilibrium — or maximum disorder — even when they have just a handful of components. Experiments confirmed this with small numbers of atoms trapped by laser light in a vacuum1.
 研究者はこの難解を解決するためにさまざまなアプローチを考え出してきたが、誰も満足していなかった。Christian Gogolin, a physicist at the Institute of Photonic Sciences in Castelldefels, Spainは、「これはいつでもすこしばかし汚れたビジネスだった“と言う。。
 Gogolinの研究は、温度や熱などの量が多くの粒子で作られたシステムの平均的な特性と、その量子版を開発する統計力学を含めることだ。物理学者のある者は、この統計力学のアプローチが、エントロピーや熱などの量は、観察者が所有する情報に依存することを示唆していると主張する。特に、全部を見わたせる「神のような」人間であれば、各粒子の位置と動きを知り、それらの進化を計算することができ、このレベルの秩序を観察するだろう。
 このアプローチが近年再復活している。というのは、多くの物理学者が情報を定量化でき物理的にも意味のあうものと考えるようになったからだ。。
 統計力学は、比較的少数の粒子で作られ、量子法則に支配されているシステムに対しては、具合が悪い。例えば、不秩序(乱雑さ)に向かう傾向が純粋に統計的現象である場合、原理的には単一の分子には適用されない可能性がある。しかし、過去10年間に、理論家は、量子システムは、ほんの一握りの構成要素を持っていても、平衡状態または最大の乱雑状態に達し、維持する傾向があることを示唆している。実験では、真空中でレーザー光に捕捉された少数の原子でこれを確認した。

And in a 2011 theory paper in Nature, Vedral and his collaborators showed that quantum correlations — the ability of particles to share an ‘entangled’ quantum state when far apart — can be harnessed to produce mechanical work.
More recently, physicists have made progress with the third law. In a paper published on 14 March in Nature Communications, Lluis Masanes and Jonathan Oppenheim at University College London showed that the laws of quantum mechanics limit how fast heat can be extracted from an object, and that reaching absolute zero would take an infinite amount of time. Their work seems to confirm that the third law emerges from quantum mechanics.
A more radical proposal, by Oxford theoretical physicists Chiara Marletto and David Deutsch, suggests a set of principles that all physics theories have to satisfy, a sort of a ‘theory of everything’ from which laws such as quantum mechanics should follow. And in a 2016 preprint, Marletto sketched out how this set of meta-laws leads to a redefiniton of thermodynamic concepts in terms of rules that physical transformations have to obey.
Whatever the outcome of these debates, they may have implications for future technologies. Physicists have made ‘quantum heat engines’ — that can turn heat into work at the quantum level. Applications such as quantum computing are moving from the theoretical to the real world, so understanding thermodynamics on a tiny scale could be crucial. “You need to design algorithms that are not just faster,” says Renner, “but also thermodynamically optimized.”
 また、Natureの 2011年の理論論文では、Vedralと彼の共同研究者たちは、量子相関が、機械的な仕事を生み出すために利用できることを示した。それは互いに遠くはなれた粒子の量子もつれを粒子が共有することが可能であるからだ。

 最近では、物理学者が第3法則を進歩させている。University of LondonのLluis MasanesとJonathan Oppenheimは、Nature Communications の3月14日に発表された論文で、量子力学の法則は物体からの熱の抽出速度を制限し、絶対ゼロに達すると無限大時間(速度が遅くなるので)かかることを示した。彼らの研究は、第3法則が量子力学から出ていることを確認しているようにみえる。
 Oxford theoretical physicists Chiara Marletto and David Deutschは、すべての物理理論が満たすべき原則のセットを過激にも提案している。これは量子力学のような法則に従わなければならない「すべての理論」の一種だ。そして2016年のプレプリントでは、このメタ・ルールが物理的な変換が従わなければならないルールの観点から、どのように熱力学的概念の再定義につながるかをMarlettoが説明した。
 これらの議論の結果が何であっても、将来の技術に影響を及ぼす可能性がある。物理学者たちは量子熱エンジンを作った。それは熱を量子レベルで働かせることができる。量子コンピューティングのようなアプリケーションは、理論から現実の世界へと移行しているので、熱力学の理解は非常に重要だ。Renner氏は、「熱力学的にも最適化されたアルゴリズムを設計する必要がある」と言う。

%%%%%nature記事紹介終わり

量子力学と熱力学(nature誌)、権力の中にいると秘密にしたがる

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:久しぶりの朝焼け。クリックすると拡大できます)
CIMG1960


 桜雨 菜種梅雨が 重なれど 花は散らずに 朝焼けに映ゆ 

 連日の雨で、本年の桜見物を諦めかけていました。幸い、当地への桜満開前線が遅れた為、今日あたりが見ごろの場所も少なくありません。そして久しぶりに東の空に朝焼けを見ました。

 以下に二つの新聞記事切抜きを掲載します。政治家を志すもの、高級官僚を志すものの心根を見る思いがします。彼らのほとんどは、{国のために役立ちたい}、「民のために働きたい」と言う高尚な理念に支えられてはいないことを、この二つの記事は示しています。
 権力の一隅に寄生誌、そこからこぼれてくる利得の拡大・確保にあります。かくして、民が知ることによりそうした基盤が破壊されることを強く危惧するのです。これは、2012年に崩壊した民主党政権も同じでした。日本にあっては、江戸時代、明治、大正時代と「お上」の思考は全くかわっていないんですな。
 「民主主義」なぞの単語を口にする気力も起きません。一体どうしたら民を思う政治家と高級官僚が育つのやら!
(図:東京新聞・日曜朝刊の一面記事です。クリックすると拡大できます)
文書1963


 
(図2:もう一つ関連記事は4月7日記事です。クリックすると拡大できます)
議事録1957


+++++日銀がピンチ
 次の記事は日銀です。〔異次元の金融緩和〕とやらで、日銀が巨額の赤字を抱え込みそうだと、下の記事は書きます。その赤字は国民の税金で補填するしかないのでしょうか?札をジャンジャンすったのだから、そのこぼれが貧乏年金老夫婦にも「トリクルダウン」とやらで回ってくル戸期待した「私がバカでした。

 サテ、この日銀が直面する苦境を打開するために編み出されたのが「異例の一手」なのでしょうか?抱え込んだ国債を吐き出すそうです。

(図3:日銀がピンチと書く東京新聞記事4月8日の記事。クリックすると拡大できます)
日銀赤字1956


%%%%%日銀の異例の一手
金融市場に国債が足りない!日銀が「異例の一手」をとった理由 本来、政府がやるべきことだ
日銀・異例の一手 
2017年4月9日 6時0分 現代ビジネス
日銀「異例の一手」の意味3月24日、日本銀行が「異例」といえる一手を繰り出した。市場に流れるお金の量を調節するオペレーション(公開市場操作)で、約8年ぶりに「国債売り現先オペ」という手法で、約1兆円もの国債を市場に供給したのだ。これは、日銀が保有する国債を一定期間後に再び買い戻す条件付きで売却する資金吸収手段のひとつで、最後に実施したのは'08年11月28日である。国債を買い続けて金融緩和を進めてきた日銀だ
■日銀「異例の一手」の意味
3月24日、日本銀行が「異例」といえる一手を繰り出した。
市場に流れるお金の量を調節するオペレーション(公開市場操作)で、約8年ぶりに「国債売り現先オペ」という手法で、約1兆円もの国債を市場に供給したのだ。
これは、日銀が保有する国債を一定期間後に再び買い戻す条件付きで売却する資金吸収手段のひとつで、最後に実施したのは'08年11月28日である。
国債を買い続けて金融緩和を進めてきた日銀だが、3月の決算期末を控え、金融市場で国債の「品不足」が起こりはじめたことが「異例の一手」の背景にあるが、これはなにを意味するのか。
前回の本コラムで、コロンビア大学教授のスティグリッツ氏の理論に触れた(「1000兆円の国債って実はウソ!? スティグリッツ教授の重大提言」http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51314)。
日本は国債を大量に発行して借金まみれであるといわれるが、その残高は日銀が保有している国債を「相殺」すれば、それほどの金額ではないというのが彼の主張だ。
これは、市場に出回っている国債は、日銀保有分を差し引いて考えるとそれほど多くないことを意味している。金融緩和で日銀が国債を大量に購入しているため、市場に出回っている国債は平常時よりもさらに少ない。
■結局、政府の努力が足りない
市場で国債を不可欠としているのは、銀行や証券会社などの金融機関である。
銀行は預金を集め、それを貸し出すことで利ざやを稼ぐが、預金すべてを貸し出しに回すことはできない。預金の引き出しに備えて、いつでも換金できる「流動資産」を持つ必要があるからだ。
一般的な金融機関であれば、預金に対する貸出比率は6〜7割であり、残りの3〜4割はこの流動資産として保有している。
この資産で最も流動的なのは現金だが、もちろん現金で保有していても利子は生まれない。そこで、収益性を高めるために国債を持つことが多いのだ。また、国債は金融取引の担保として使えるので、大量の国債を保有しなければならないのだ。
証券会社にとっても、国債は必要不可欠だ。
資本市場では株式や社債が取引されるが、株式と社債を交換することは比較的少ない。それよりも、現金に準ずる流動性を持っている国債と株式、国債と社債を交換するほうがはるかに多いのだ。
証券の市場では、言うなれば国債を「媒介」にして、各種の資本市場商品が取引されている。このため、健全な資本市場の発展のためには、大量の国債残高があったほうがいい。
つまり、もし市場に一定量の国債がなくなってしまえば、銀行、証券会社ともに、まともな金融取引が行えなくなる。
3月の年度末は決算を控え、余分な現金を持っておくよりも国債に替えたほうがいいと「決算対策」の需要も相まって、今回の「品不足」が起こった。これを放置しておくとまずいと考えた日銀が動いたのだ。
この日銀の対応はやむを得なかったが、本来であれば市場からどんどん国債を買ってデフレ脱却を目指す必要がある。
では誰が市場に国債を供給するべきかといえば、ほかならぬ政府である。国債が「品不足」になっているなら、先行投資の意味を込めて、政府が国債を発行すればよかったのだ。
要するに、今回の異例の対応は、政府が本来やるべき国債発行をサボったツケが、日銀に回ってきたということだ。
『週刊現代』2017年4月15日号より
%%%%%


+++++量子力学と熱力学のバットル
 朝永振一郎氏と共に1960年代にノーベル物理学賞を受賞したファインマン博士が、どこかで「熱力学」を語っていました。うろ覚えですが「熱力学を一生懸命研究しようと言う意欲が無かったし、今もそうである」と言うようなことでした。下のnature誌の記事は、ファインマン博士の問題意識に関わるようなことなのかもしれません。
%%%%%nature誌、3月29日号より転載(1)
Battle between quantum and thermodynamic laws heats up
量子力学と熱力学のバットル
Physicists try to rebuild the laws of heat and energy for processes at a quantum scale.
物理学者は量子スケールでの諸過程でん利達熱とエンエルギの法則を再構築したいという
nature誌 Davide Castelvecchi
29 March 2017

Steam engines convert heat into work; physicists are debating the rules that govern how quantum-level machines could do the same thing.
 蒸気エンジンは熱を仕事に転換する;物理学者たちは量子レベルでのマシーンの挙動を支配する法則を議論している。
The young field of quantum thermodynamics, which tries to reconcile quantum theory with the 200-year-old science of heat and entropy, is booming. It’s also causing some heated disputes.
Many physicists hope that rebuilding thermodynamics from the laws of quantum mechanics will help to settle long-debated conundrums. There are practical implications, too. The field could help to resolve whether the concepts of heat and efficiency apply to tiny electronic components and even atom-sized machines.
But despite proliferating approaches — many of which were presented at the Fifth Quantum Thermodynamics Conference this month in Oxford, UK — the field is as contentious as ever. The crux of the issue is whether the fundamental laws that govern heat and energy on large scales also dictate the behaviour of nanoscale systems — or whether new laws are needed.
 200年前の熱とエントロピーの科学と量子論を調和させる量子熱力学の若い分野が活況を呈している。それはまた、いくつかの熱い争いを引き起こしている。
多くの物理学者は、量子力学の法則から熱力学を再構築することは、長く論議されていない問題を解決するのに役立つ戸考えている。実用的な意味もある。熱と効率の概念が小さな電子部品や原子サイズの機械にも当てはまるかどうかを判断するのに役立つ。
 しかし、今月、英国のオックスフォードで行われた第5回量子熱力学学会で発表されたアプローチの多くは、進展しているにもかかわらず、この分野は今までと同じように議論の余地がある。問題の要点は、大規模な熱とエネルギーを支配する基本的な法則がナノスケールシステムの行動を左右するかどうか、あるいは新しい法則が必要かどうかと言うことだ。
Related stories 関連する記事
•  Quantum gas goes below absolute zero 
•  Demonic device converts information to energy 
•  Nature Physics Insight: Non-equilibrium physics 
Interest is growing: this year, more than 100 scientists attended the quantum thermodynamics conference, says co-organizer Vlatko Vedral, a physicist at the University of Oxford. That is double the attendance in previous years.
Such meetings bring together researchers from subfields that use different technical languages, says co-organizer Felix Binder, a theoretician at Nanyang Technological University in Singapore. “There are a lot of barriers being broken between different approaches.”
But a few physicists, such as Peter Hanggi of the University of Augsburg, Germany, caution that some of the work is misguided. “The field is growing rapidly, but also a lot of nonsense is written (and talked) about,” he says.
 関心は高まっている:今年は100人以上の科学者が量子熱力学会議に出席した、とオックスフォード大学の物理学者で共同組織研究者であるVlatko Vedralは言う。これは前年度の出席者の2倍だ。
co-organizer Felix Binder, a theoretician at Nanyang Technological University in Singaporeは、このような会合では、異なる技術的言語を使用する関連分野の研究者が集まる、と言う。「さまざまなアプローチの間の多くの障壁が崩壊しつつかる」と。
 しかし、Peter Hanggi of the University of Augsburg, Germanyのような物理学者は、いくつかの研究が誤った方向に導きかねないと警告している。「この分野は急速に成長しているが、多くの無意味な研究や議論もある。」と。

Physicists have argued over the meaning of the three laws of thermodynamics since they were written in the nineteenth and early twentieth centuries. The laws say that energy cannot be created or destroyed; that the amount of disorder, or entropy, in an isolated system can never decrease; and that it is impossible to cool an object to absolute zero. But thermo-dynamics is paradoxical. The second law, which also puts limits on how efficiently heat can be converted into work — as happens in a steam engine — is particularly controversial.
The law says that the production of disorder is irreversible. But some physicists argue that at the microscopic level, this seems to conflict with the laws of mechanics — be they those of Newton or of quantum physics. Mechanical laws, say these researchers, prescribe that all processes can be reversed.
 物理学者は熱力学の3つの法則が19世紀と20世紀初頭に書かれて以来、その意味を議論してきた。その法則は、エネルギーは創造されたり破壊されたりすることができないと言う;孤立したシステムにおける不秩序またはエントロピーの量は決して減少しないこと、物体を絶対ゼロに冷却することは不可能であることを示している。しかし、熱力学は逆説的でもある。蒸気エンジンで起こるように、効率的に熱を仕事に変換する効率を制限している第2法則は、特に議論の余地がある。
 法則は、不秩序の発生は不可逆的であると述べている。しかし、いくつかの物理学者は、微視的なレベルでは、これは力学の法則と矛盾しているようであると主張する。例えば、ニュートンや量子物理の法則だ。これらの研究者は、力学法則は、すべてのプロセスを逆転させることを規定しているからだ。
(次回につづく)
%%%%%

其形蛇身頭角(2),格差の構造(2、nature誌)、近畿財務局

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:昨日、どうやらほぼ満開状態です。そして、ヒヨ鳥が桜花の蜜を求めてでしょうか。ずいぶんと沢山飛び交っていました。その一羽をなんとかカメラで捉えました(中央あたり)。二回クリックで拡大できます)
ひよ1943

 
 ひよどりが 桜の花に  たわむれる 遅々ながらも 春の実感

 (図:東京新聞・末面連載「私の東京物語」より、クリックで拡大できます)
東京物語

 東京新聞連載のエッセイから亡き母を思い出しました。室井佑月さんは、生き抜くための“同志”こそ腹を痛めた息子であったと語ります。二人の息子を抱えて苦闘した我が亡き母親にとっても、私たち兄弟はまさに同志であったのでしょう。そして、その母親に連れられて行った上野動物園。ライオンを見て私が放った感想は「ライオンも人の役に立っている」だったそうです。母親は意味がわからなかったのでしょう、「どうして?」と、私に問います。私は「だって、歯磨き粉になってる」と応えました。母親は腹を押さえて笑い転げたようです。当時、缶入りのlion歯磨き粉を家(うち)では使っていました。

+++++常陸国風土記・行方郡条
 常陸国風土記とは、七世紀末から八世紀初頭にかけて、奈良盆地にあって「天皇」と後世に語られる人物が指揮棒を振り、東夷征伐の大将に任ぜられた「将軍」が、東国の民を平らげるという筋書きです。
 実際にはこの討伐を熟慮・実行したのが藤原藤原不比等であった。そして、その藤原不比等の行動を、ある時は神武天皇に、ある時は祟神天皇として描いた書物が日本書紀です。さらにいうならば、藤原不比等以前つまり七世紀以前にこの常陸の地にあった支配者のエピソードも風土記ではちらりと挿入されます。例えば景行天皇です。
風土記はその意味では、数百年の歴史を一見“ごちゃまぜ”に書き込んでいるのです。そこから歴史の真実を掘り出すことこそが学者さんの「やりがいの仕事」であるはずが、疾うの昔に「あれは神代の時代のことだから」と、諦めてしまっている。が故に、今の世になって「日本会議」なるものが、「日本列島史に存在しなかった古代」を持ち出して「教育勅語」を振りかざさんとしているのです。

 さて、本ブログ記事では“夜刀神は頭に角のある蛇であった”との風土記の記載を解読しています。前回、行方の地に陣を構えた渡来族・アイヌ族連合体の大将格の人物が鉾を掲げていた、或いは、突起を持つ甲冑を着用していたと書きました。

 ここから連想できる事。それは彼ら渡来族が古来より日本列島に住み着いていたアイヌ族と強固な連合体を築いた地、現在の須賀川市西方の鉾衝神社です。この神社が東北日本での渡来族の拠点であったことを2,014年8月13日記事須賀川の二等辺三角形で書きました。この地の地上に設計された“祭殿―宮殿”配置が、精密な測量に基づいていたことは上のブログ記事で書きました。この神社で支配をふるったのが飯豊皇女です。私は渡来族―アイヌ像連合体の首領としてアイヌ族の女性が推戴されたのだろうと考えています。彼女は死後、岩淵神社に手厚く葬られたのだろうと想像しています。岩淵の「フチ」はアイヌ語で聡明な老女を意味します。まさにこの地で両族の崇敬を集めた人物であったと思っています。

 だからこそ、藤原不比等は日本書紀を編纂するに当って、その歴史事実をないがしろに出来なかったのです。その老女を「飯豊」天皇として奈良盆地に迎え入れたのです。勿論、それは藤原不比等が編纂する「日本列島史」の上だけの事です。そして迎え入れた女性天皇の宮殿が「角刺宮」です。これも文書上だけの名称です。

 しかし、その名称をあれこれと考えた節があることを以前書きました。結局落ちついたのが「鉾衝」を変形することでした。すなわち「鉾」は先端が尖っていることから「角」におきかえ、「衝」(つき)を「意味を同じくする“刺”」に変えたのです。この変形が藤原不比等の安直な思考に拠ったと思うのは間違いであるのかも知れません。むしろ不比等は自らが生きた時代の記載が真偽も含めて1300年もそのまままかり通ってしまうなぞとは考えもしなかったのではないだろうか。いずれ「事実」がばれることを見越して、そのばれた際の謎解きの手掛かりを自らが手がけた史書に書きのこしたのではなかろうかと思っています。次回は“角のある頭を持った蛇”について、千葉県の古墳から出土した埴輪を考えます。
(つづく)

+++++格差の構造(2、前回記事の続き)
 科学技術雑誌として世界に知られるnature誌が経済学に関する論評を書くなり紹介することは異例です。言い換えれば、それほど、現今の”経済“は大きくなった格差に歪められていることを映し出しているのだと思えます。そうした現状を経済学の専門家が直視しない、そして相変わらず、1%の富裕層が占有する巨大な富を脇においての”経済成長”を論ずることの現実離れ。
 しかし、そう悲観したものでもなさそうです。これがnature誌の書評なのかも知れません。

%%%%%格差の構造(2、前回記事の続き)
This idea also lies  at the heart of sociologist Thomas Shapiro's Toxic Inequality. Shapiro, a public-policy specialist, explores the fault lines of race in the landscape of inequality. The book draws on two sets of interviews with 137 US families of different ethnicities and levels of income over a decade, and argues that class must not eclipse race as an explanation of wealth inequality. The gap in median net wealth between white and African American households almost trebled between 1984 and 2013. Piketty's equation is not race-neutral. Navigating upheavals such as illness or job loss was much harder for the African American families Shapiro studied: many of their parents had been locked out of opportunities for wealth accumulation, such as home ownership. Shapiro argues that virtues such as thrift or dedication are not enough to overcome these disadvantages — especially when policy (that is, health-care coverage and housing regulations) makes it harder to build wealth. Yet he doesn't fully explore whether interventions such as reforming private-pension policy would overcome decades of accumulated advantage.
この考えは、社会学者Thomas Shapiro's Toxic Inequality.の論点でもある。公共政策の専門家Shapiroは、不平等の実相における人種問題を探求している。この本は、10年間にわたる、異なる民族性と所得水準を持つ137の米国家族への2回の調査にもとづき、階級を論じる際の富不平等の説明として人種問題を省いてはならないと主張している。白人とアフリカ系アメリカ人の家計の正味の富のギャップは、1984年から2013年の間にほぼ3倍になった。Pikettyの方程式は、人種問題要素は考慮されていない。Shapiroは、アフリカ系アメリカ人の家庭では、病気や就労などの激動を巡る動きがはるかに難しく、多くの親は富の蓄積の機会から遠ざっかている。Shapiroは、倹約や献身などの美徳は、特に政策(つまり、医療保険と住宅規制)により富を築くことが困難になった場合に、これらの不利な点を克服するには不十分であると主張している。しかし、彼は、民間年金政策の改革などの介入が何十年もの蓄積された優位性を克服するかどうかを完全には探求していない。

One possible policy solution is basic income, under which all citizens of a country are regularly issued an unconditional cash payment. This is not a new idea, as social ethicist Phillipe Van Parijs and political scientist Yannick Vanderborght demonstrate in Basic Income, but it has been much discussed in recent years, and social experiments pop up with some regularity. Finland, for example, is running a trial in which 2,000 unemployed people are being paid €560 (US$590) per month — and the payments will continue even if they find work.
1つの可能な政策解決策はbasic incomeであり、国のすべての市民が定期的に無条件現金払いを受ける。社会倫理学者Phillipe Van Parijsと政治学者Yannick VanderborghtがBasic Incomeで実証したように、これはまったく新しい考えではないが、近年議論されている。例えば、フィンランドでは、2000人の失業者が月額560ユーロ(US $ 590)の給与を受けており、仕事を見つけても支払いは継続されるという試行が行われている。

“Compressing the bottom of the income distribution is not enough. You need to compress the top as well.”
「所得分配を底上するだけでは十分ではない。トップ所得者にもしかるべき対応をする必要がある。
The book is likely to become a primer on core debates, such as the scheme's overall feasibility, but its most striking aspect is how the authors make their argument. They justify a basic income not as a tool with which to address inequality, but rather as an “instrument of freedom”. Theirs is not an economic argument, although they explain the disincentives lucidly. Nor is it a social-justice argument, although a basic income would reduce most measures of inequality if set (as they suggest) at 25% of gross domestic product per capita (which would work out to $1,163 per month in the United States). It is a philosophical argument driven by concerns about liberty, and it cuts across the political spectrum.
A basic income, however, would not necessarily solve the problems that Keith Payne documents in The Broken Ladder. Drawing on experimental psychology, Payne argues that the amount of money you have is not the main determinant of well-being; what matters is how you feel about it. The problem of inequality is relational, not economic. Poverty unquestionably harms health, encourages bad decisions and creates instability. But the key message of Payne's book is that people who are not deprived may act as if they are — because they feel relatively poor.
この本は、スキームの全体的な実現可能性などの中核的な議論の出発点になる可能性は高いが、最も注目すべき点は、著者がどのように議論するかである。彼らは不平等に対処するためのツールではなく、むしろ「自由度の道具」としてbasic incomeを正当化する。彼らは経済的議論ではないが、彼らは不満を明快に説明している。設定した場合、basic incomeは、資本あたりのGDPの25%(これは米国で言えば月当たり $1,163)が格差の目安を引き下げるのであろうが、社会正義の議論と言うわけでは無い。それは自由に関する関心に牽引された哲学的議論であり、政治的な枠を超えて切りこんでいる。
しかし基本的な収入は、Keith PayneがThe Broken Ladderで書いている問題を必ずしも解決するものではない。実験心理学上でPayneは、持っている金額が福利の主な決定要因ではないと主張している。重要なことは、それについてどのように感じているかであると。不平等の問題は、経済的ではなく、リレーショナルな問題だ。貧困は健康に害を及ぼし、悪い結果を促し、不安定さをもたらす。しかしPayneの本の重要なメッセージは、奪われていない人々は、あたかも彼らが貧しいと感じるために行動する可能性があるということである。

Compressing the bottom of the income distribution through, for example, a basic income is not enough. You need to compress the top as well. When it comes to how this should be done, however, the implications of Payne's experiments are less clear. They hint at why inequality harms people, but they do not demonstrate that merely “shortening the ladder” (that is, reducing inequality) will improve well-being. Consider a society that taxes the rich and simply throws their money into the sea. Will this society be better off, healthier and happier? If not, then how societies reduce inequality matters.
For historian Walter Scheidel, this is precisely the problem. In his magisterial sociopolitical history The Great Leveler, inequality is shown as preferable to the alternative: society levelled by vast upheavals. As he shows in a narrative spanning the whole Holocene epoch (starting 11,700 years ago), the rich have been dispossessed only by wars, plagues or cataclysms such as the French Revolution. And deliberate levelling programmes, including welfare states and the deepening of democracy, are the product of conflict. It was the Second World War that spawned the British National Health Service. Scheidel concludes that ridding ourselves of inequality inevitably involves great suffering.
たとえば、基本所得を通じた収入分布の底を押し上げるだけでは不十分だ。トップ層も圧縮、すなわち押し下げる必要がある。しかし、これをどのように行うべきかについては、Payneの実験の示唆はあまり明確ではない。不平等が人々を傷つけるのはなぜかを示唆しているが、単に「はしごを短くする」(つまり、不平等を減らす)ことは、幸福を改善するということを証明していない。裕福な人に課税し、単に彼らのお金を海に投げ捨てる社会を考えてみる。この社会は、健康的で幸せだろうか?もしそうでなければ、どのようにして社会が不平等問題を減らすのか。

歴史家Walter Scheidelにとっては、これはまさに問題である。彼のいかめしい(magisterial)な社会政治史著書である The Great Levelerでは、不平等が代替手段よりも好ましいとされている:広大な激動によって平等化された社会というわけだ。完新世(11,700年前から始まっている、沖積世とほぼ同期)全体にわたる物語で彼が示しているように、富は、フランス革命のような戦争、災害または大災害によってのみ奪われてしまった。また、福祉国家や民主化の深化を含む意図的な平準化プログラムは、紛争の産物である。英国国民保健サービスを生み出したのは第二次世界大戦であった。Scheidelは、不平等を避けるために必然的に大きな苦しみが伴うと結論づけている。

Scheidel also shows that the pressures that drive inequality pre-date not only capitalism, but the state itself. They began with the shift towards agriculture that ignited the “Great Disequalization” of the Holocene, manifested in the elaborate burials of the few. Later, inequality actually contributed to the development of the state, allowing elites to create collectivized mechanisms of extraction and accumulation, for example through slavery.
Scheidel's political economy of inequality is remarkably consistent across eras, despite dramatic shifts in configuration. Political and economic elites have always had close ties, and — for Scheidel — the difference between Trump's Cabinet and the senate of ancient Rome is only a “matter of degree”.
Fear of communism after the world wars motivated elites in the West to create social security and, in some cases, universal health care, resulting in sustained levelling. Inequality is certainly on the political agenda now, but motivations are different. Economic elites fear slow growth and the retrenchment of free trade. These are real threats to generating shared prosperity and reducing poverty. But they are unlikely to prompt substantial restructuring of the distribution of income and wealth within countries. What's clear from these five very different takes is that, notwithstanding the rise of populism and resentment among the people who feel left behind, inequality is not going away.
Scheidelはまた、不平等を推進する圧力は資本主義だけでなく国家自体にさかのぼることを示している。それは、完新世の「大規模なDisequalization(不平等化)」に火をつけた農業への移行から始まった。「大規模なDisequalization(不平等化)」は少数(権力)者の豪勢な埋葬に見られる。その後、不平等は実際には国家の発展に寄与し、エリート(官僚?)は例えば奴隷制を通じて集合的な生産と蓄積の仕組みを作り出した。
Scheidelの不平等についての政治経済は、構造の劇的な変化にもかかわらず、時代を通じて著しく一貫している。政治的・経済的エリートは常に緊密な連携を保ってきた。そして、 - Scheidelにとっては、トランプの内閣と古代ローマの上院の違いは「程度の問題」でしかない。

世界戦争後の共産主義への恐怖は、社会保障を創出し、場合によっては普遍的な医療を創出し、持続的な平準化をもたらす西側諸国のエリートに動機を与えた。不平等は今や確かに政治的議題にあるが、動機は異なる。経済エリートは、成長の遅れと自由貿易の縮小を恐れている。これらは、繁栄を生み出し、貧困を削減するための真の脅威だ。しかし、彼らは国内の所得と財産の分配の実質的な再編を促すことはまずない。これらの5つの非常に異なる切り口から明らかなことは、後に残された人々の間の民衆主義と憤りの台頭にもかかわらず、不平等はなくならないということだ。
%%%%%nature記事紹介終わり

+++++森友スキャンダルていた
 3月末の参議院での予算案採決を以ってして”森友スキャンダル“議論は収束に向かいつつあると、政府筋からの期待を込めた風評が流されています。森友学園スキャンダルに関連した財務省近畿財務局が大阪府庁を頻繁に訪ねていたことの背後を疑惑する記事を以下に転載しました。それについては、その記事を見ていただきます。が、私がこのところ気にしているのは、安倍夫人へのバッシング記事です。安倍首相は、自らへの司法当局からの疑惑を免れるために連れ合いを”人身御供”に差し出すつもりではなかろうかと疑っています。

%%%%%近畿財務局の職員が大阪府を何度も訪れた理由
小笠原氏ブログより 2017年04月06日
 森友学園事件の関係で、近畿財務局の職員が大阪府庁を何度も訪れたことが明らかになっていますが…
 財務省のことをよく知る人からは、普通、そのようなことはあり得ないという発言がある一方で、佐川理財局長は、それは当たり前のことだと言っています。
 まあ、確かに国有地を早急に売却したいという事情があれば、財務局の職員が地方公共団体を訪れることがあってもおかしくはありません。
 しかし、この森友学園への国有地売却に限っては、どうも納得がいかないのです。だって、森友学園はお金がなく、国有地を買うお金さえ用意できない学校法人だったからです。つまり国にとって全然旨い話ではなかった、と。
次のようなことが報じられています。
 ・大阪府の私学審議会が2014年12月に「継続審議」とした直後に、財務省近畿財務局の職員が大阪府庁を訪れ、「審議会の結論を出す時期は、コントロールできるのではないか」などと述べていた。
 ・「継続審議」となった直後の2015年年1月8日に近畿財務局の職員2人が大阪府庁を訪れ、「この先認可が下りる見込みがあるのか」などと、問い合わせてきた。
 ・府の担当者が、「1月中に審議会を開催することも視野に検討はしているが、認可適当との答申がでるとは限らない」と応じたところ、近畿財務局の担当者が、「審議会の結論を出す時期は、事務局でコントロールできるのではないか」と言った。
 ・そんなことを言われて、大阪府の担当者は、「近畿財務局の担当者の発言は失礼に感じた」と話している。

 これのやり取りで明らかになったことは、この時点では、どうも近畿財務局の方が大阪府よりも、森友学園の小学校設置により積極的であったということなのです。大阪府の方が熱心であったのであれば、大阪府の方も財務局を何度も訪れていないとおかしい訳ですから。 要するに、本来国にとっては何のメリットもない森友学園への国有地売却なのですが…どういう訳かそれを急ぎたいと財務局側が考えていたのは事実なのでしょう。
では、何故森友学園へ国有地を売却したいと思ったのか?寿司友の田崎氏によれば、ゴミが沢山埋まっていて価値の低い土地だったので早く売り払いたいと考えていたのだろう、ということなのですが…仮に、それが本当だとしても、その国有地は、そもそも財務省(近畿財務局)が所有するものではなく、国土交通省(大阪航空局)が所有するものであったので、財務省が売り急ぐ必要は全くなかったと言っていいでしょう。
 では、何故財務省は売り急いだのか?そんなこと答えは明らかではないですか!?安倍総理が関わっていた小学校だからです。 忖度なのか恫喝なのか、はっきりしたことは分かりません。
しかし、上からの何らかの指示がなければ一財務局が、そんなことをする筈がないのです。
それに、それが単なる忖度による売却であったのであれば、資料はちゃんと今でも存在していたといっていいでしょう。 だって、やましいところがなければ書類を廃棄する必要がないからです。それに、これは担当者レベルだけの判断で行ったことでないのは、大阪府に何人もの財務局の担当者が訪れ、しかも大阪府に認可を急かせるような発言をしていることからも明らかです。
というのも、近畿財務局が当該土地を森友学園側に貸し付け、或いは売り払いをするためには、事前に国有財産審議会を開く必要があった訳ですが、その重要な会議には財務局長が出席するため、事前に財務局長に森友の案件を説明する必要があったからです。というよりも、確実に認可されるであろうと財務局長に説明する必要があった、と。否、それより一歩進んで、財務局長から、大阪府に早く認可をしろと言えと言われていたのではないのでしょうか。
大阪府の担当者が失礼だと感じたセリフ、つまり、「審議会の結論を出す時期は、事務局でコントロールできるのではないか」というのは、元々は財務局長が言い出したことで、その発言を担当者がそのまま繰り返した、と。
近畿財務局の実務を担当している職員が、そのようなことを言うなんて普通は想像できないでしょ?霞が関で審議会の事務局の仕事を何度も経験したキャリアの言葉と考えるのが自然だと言えるでしょう。
つまり、近畿財務局が組織として森友への国有地売却に協力してやろうとしていたことがそれで明らかになったと言っていいでしょう。しかし、その時点では1億34百万円という超格安での売却まで決めていたとは思われません。森友に優先的に売却することまでは了承しても、価格は別だ、と。で、その価格についての交渉に関しては、昭恵夫人とその秘書の谷氏、そして、森友学園の酒井弁護士、そして、理財局の幹部の出番になったと思うのです。
やっぱり、関係者の証人喚問をしなければいけない。
%%%%%ブログ記事転載おわり

三昧塚古墳出土物、劣化する政治

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:当地は四月(卯月)になっても未だ桜満開前線が到着していません。やっと五部咲きでしょうか。ところが、焦った一部の花が、枝の生育を待たず、幹から直接開花していました。)
木肌1927


 桜皮(おうひ)から 花がこぼれり 寒卯月(うづき)

 筑波山の麓には桜の付く姓が多い。又、茨城県には筑波山麓を流れる桜川も含めて二つもあります。確かにこの地の桜は美しいのでそれにちなんだ地名であり姓であろうと思います。しかし、私は遠い昔、西域からやってきた「サカ族」が「自分たちを迎えてくれる花」と考え「サク」と呼んだのではなかろうかと「妄想」しています。そしてその「咲く」と言う動詞も桜に由来するのではなかろうかと考えています。「ラ」はどうやら古代ペルシア語の接尾詞らしいのです。たとえば相良の「ラ」、信楽の「ラ」、などです。調査せねばと考えています。

(写真:桜の木の足元の可憐なスミレの群生です。(エリザベード・シュワルツコフ)、 キャサリーン・バトルyoutube
すみれx1928

 
 それにしても上のyoutubeで歌われる歌「菫」( “Das Veilchen, KV 476”)のゲーテによる歌詞も不思議です。可憐な菫は可憐な少女と私は思っていたのですが、それを踏みつけるのが可憐な少女。踏みつけるのが若い美男子の羊飼いであるならば、菫は恋に焦がれるあまりマゾ状態に陥ったと理解するんですが。ま、私のような繊細さに欠ける人間の想像力の限界です。

+++++常陸国風土記・行方郡の条を読む
  世の中、いろんなことが沢山起きます。あれも書き留めておこう、これも書き留めて置こうと思うものですから、本来の主題がおろそかになっています。少しづつでも日本列島古代史を書き溜めておかないと、未完のまま、この世からおさらばと言うことになります。と、いうわけで久しぶりに常陸国風土記です。このところ、以下の節について考察していました:
原文:「 有人 箭括氏麻多智 截自郡西谷之葦原墾闢新治田 此時 夜刀神 相群引率 悉盡到来 左右防障 勿令耕田 俗云 謂蛇為夜刀神 其形蛇身頭角」

文意:(継体天皇の時代に)、故落ちに人がいた。箭括氏の麻多智(あたち) 郡よりの西谷之葦原を截(ばっさい)し、墾闢(かいこん)して新たに田をつくった。 此の時 夜刀神(ヤツド)の神が 群を引率(ひきい)て、 やってきた。 左右に障害柵をつくり 耕田の邪魔をした。 俗(ひとびと)が云うには、 謂ゆる蛇が夜刀神戸なっているのだ。 其形は身は蛇で頭には角がある」と。

蛇はどういうものか、大昔から世界で嫌われ者です。旧約聖書に描かれる楽園ではアダムとイブの〔失楽園〕のきっかけを作った張本「人?」とされます。悪であるが故に「権威」の象徴としてエジプトのファラオの頭を飾る王冠上で鎌首をもたげて、人民を威圧します。そしてこの事情はゾロアスタ教でも同様です。風土記の執筆者は行方・鹿島の地の渡来民が「蛇」を崇敬したことを知っていたのです。

 さて、この民の頭には角があったと、風土記は書きます。次回に触れますが、〔角〕は尖った武器です。それは二股、又は三叉の「鋒」、「鉾」又は「戟」(ほこ)であったと私は考えています(下の水戸博物館HP記事参照)。対象格の人間がそれを掲げて敵に向かった姿ではなかろうかと考えています。
行方の東縁、霞ヶ浦湖岸に沿って幾つかの大きな前方後円墳があります。この古墳が大々的に発掘調査されたのが、1994年と言います。発掘を指揮したのが、考古学で全国に知られた明治大学教授(当時)大塚初重博士です。
この発掘報告書 では、 墳墓の構造、使われた土壌とそこから見出だされた花粉、貝などの有機物化石などが詳細に記されています。所がそれを用いた炭素年代決定を実施した形跡がありません。誠に残念なことと思えます。しかし、この古墳の重要な特徴を報告書末尾に書いています:
(図1:三昧塚古墳報告書での大塚博士のまとめ)
三昧塚ー大塚

三昧塚ー大塚2


 上の図の地図で1を付されている古墳が三昧塚古墳。古墳の軸は明瞭な”シリウス方位”です。他の顕著な古墳も同様の方位で築かれていることは誠に興味深い事です。大塚博士のまとめで注目すべきは、この古墳築造に関わった部族には騎馬民族の影が強く漂っているという観察です。

さてこの古墳からの出土品を県博物館のHPで見ることができます:出土物 

%%%%%水戸博物館HPが記す三昧塚古墳の出土物
三昧塚古墳出土遺物
 三昧塚古墳は、行方市沖洲(おきす)にあります。沖洲集落の北西方、小美玉市小川に接する地点に近く、沖積低地が霞ヶ浦に接する部分に築造されています。沖洲集落付近に存在する諸古墳は、すべて台地上にあって、沖積低地に占地するのは本古墳のみです。昭和30年(1955)3月、干拓堰堤工事、築堤用土砂採取工事によって、古墳の前方部大半が破壊されたことを契機として、約1か月間にわたる発掘調査が実施されました。
 古墳は、全長85m、後円部径48m、後円部高さ8m、前方部幅40m、前方部高さ6mあって、後円部が前方部よりも2m余高い値を示す前方後円墳です。埋葬主体部は、後円部中央、墳頂下2.7mに存在していました。築造当初の状態を復元すると、墳頂下3m余の深さにあったと推定されます。埋葬主体部の中心は、変質粘板岩の板石9枚からなる組合式箱式石棺です。棺蓋1枚、左右側壁各2枚、前後両小口板各1枚、底石2枚からなります。棺蓋は全長2.3m、幅80cm、厚さ10cmほどで、長辺の左右中央部に各1個の粗雑な加工による縄掛突起(なわかけとっき)をつくり出しています。この石棺蓋の特徴からみると、いわゆる長持形石棺(ながもちがたせっかん)の流れを汲むものと考えられます。石棺の方位は、東を頭にして東西軸となりますが、石棺の北方50cmほどの位置に副葬品埋納用の施設が発見されています。この施設は、遺物の出土状態から判断すると、長方形の木箱に収められていたと推定され、棺外における副葬品収納施設の例として、全国的にみても貴重な資料です。
 墳丘の各所に埴輪の存在が知られていますが、詳細な出土地点についての記録がありません。土砂採取工事によって発見された埴輪群を一括して採集して保管したためでしょう。昭和30年の発掘調査時に判明している埴輪には、円筒埴輪のほかに、人物埴輪、動物埴輪(馬、鹿)があります。埴輪は、後円部とくびれ部には、上段、中段、下段の3段に、また、前方部では、下段と中段の2段に配されていたと報告されています。
 石棺内には、金銅製馬形飾付冠(こんどうせいうまがたかざりつきかんむり)をはじめとして、竹櫛(たけくし)、金銅製垂飾付耳飾り(こんどうせいたれかざりつきみみかざり)、玉類、鏡、青銅製飾金具(かざりかなぐ)、大刀、剣、刀子(とうす)、棒状鉄器、鉄鏃(てつぞく)、挂甲(けいこう)があり、石蓋上(せきがいじょう)に置かれたと思われる戟(ほこ)が、棺外の頭位置から発見されています。なお、発掘調査報告書によれば、棺内には貝製品である貝釧(かいくしろ)と腰部垂飾品の鹿角製品とがあったと記されていますが、腐蝕して現存していません。
 石棺傍の副葬品埋納施設からは、大刀、刀子、鉄鏃、短甲(たんこう)、挂甲、衡角付冑(しょうかくつきかぶと)、鉄斧、砥石(といし)、轡鏡板(くつわかがみいた)、面繋飾金具(おもがいかざりかなぐ)が発見されています。
 今回、考古資料有形文化財として指定の対象とするものは、昭和30年の発掘調査によって石棺内およびそれに隣接する埋納施設から発見された副葬品のうち、茨城県立歴史館が所蔵しているものです。
%%%%%HP一部転載終わり

この古墳を日本全国に有名にしたのが“金銅製馬形飾付冠(こんどうせいうまがたかざりつきかんむり)“です馬飾り 。
金銅馬三昧塚ikannmuri_000

 
 これに加えて、私は上に書いた戟(ほこ)に着目しています
(つづく)

+++++原発関連の二つの記事
 福島原発事故対応経費が70兆にも達するとの見積もりだ出ています。東京電力は、原発をそそのかした政府こそが、これを捻出すべきとの施政です。結局は国民の税金です、しかもその70兆ですら、まともな見積もりではありません。なにせ 消失した核燃料の所在すらわかっていないのです。それ、処理経費が見積もれるはずは無いのです。
 にもかかわらず、つい最近、高浜と伊方で原発再稼動差し止めを裁判所が否定しています。
 %%%%%東電福島第1原発事故に伴う廃炉や除染、賠償などの対応費用について
福島民報 4月5日付け
民間シンクタンク「日本経済研究センター」(東京)が
総額50兆〜70兆円に上るとの試算結果をまとめたことが1日、分かった。

経済産業省が、東電の経営再建などを検討する有識者会合の試算として
昨年12月に公表した事故対応費約22兆円の3倍以上となった。
170402原発40001

%%%%%

福島原発事故現場での事故処理に携わる作業員への報酬が天引きされ、実際に支払われる報酬はなんと生気の給付ん一割以下であるという驚くべき実態です。事故に夜災厄から日本を救ってきたのは作業員の日夜倭固唾の過酷な労働です。こんな馬鹿げたことが許されている。

%%%%%福島第一廃炉 危険手当 大幅「中抜き」 業者証言、日額300円の例
東京新聞 
 東電福島第一原発の収束、廃炉作業で、事故直後から放射線量の高い現場で働く作業員らに支払われてきた危険手当が 大幅に中間搾取(中抜き)され、支給時に日額「三百円」に減額された事例があったことが 本紙が入手した内部資料や関係者の証言で分かった。
これまでも中抜きの横行は公然とささやかれてきたが、具体的に裏付けられたことはほとんどなかった。 東電によると、危険手当は「(工事の)設計上の労務費の割り増し分」。 工事費に上乗せする形で業者に支払っており、事故直後からの「従来分」と 二〇一三年十二月以降の発注工事から上乗せした「増額分」の二種類ある。 東電は金額の詳細を明らかにしていないが、広瀬直己社長は国会などで、それぞれ日額「一万円」が代表例だと説明している。
原発賃金1460001


<<<関連記事>>>
 本紙が入手したのは、一四年四月〜一五年三月に実施された原子炉建屋付近のがれき処理などの工事関連の書類。
発注者は東電で「東芝」が元請け、グループ会社の「東芝プラントシステム」が一次下請け。作業員は主に三次下請け業者が集め、賃金を支払った。
%%%%%

+++++森友スキャンダル関連
 この事件に関する安倍氏の国会での発言答弁が」国会議事録から削除されているというのです。自らの都合の悪いことは一切無かったことにするというのですから呆れます。
%%%%%関わっていたなら総理大臣も国会議員も辞める」発言を含む国会議事録、ごっそり「消滅」
2017年4月4日 18時35分 
辞めます国会発言動画
30日以内の会議は以下リンクから見られるはずが、予算委員会はいずれも見ることができません。

参議院会議録情報(魚拓)
30日以上経った予算委員会の議事録を調べようと参議院の公式サイトから国会会議録検索システムに飛んで検索してみましたが、2017年1月30日と31日のものしか存在していません。
国会会議録検索システム-簡単検索-検索結果一覧
つまり、今国会の衆参両院の議事録から、自民党が主導して行った籠池理事長への証人喚問に関する下りを除いた森友学園問題の議事録が全て消滅しているということになります。
もちろん議事録が自動的に消滅するはずはないため、森友学園問題に関して提出を要求された多くの資料や文書と同様に「提出されていない」だけと見るのが妥当でしょう。なお、本会議や他の委員会の議事録はほぼ滞りなく掲載されているため、全体的に議事録の作成が遅延しているわけではありません。
我々国民が代表として政治家を送り込む国権の最高機関たる国会の当たり前のスキームが行われていないとすれば、その理由は何なのでしょうか?今流行りの「忖度」が行われた可能性を捨てることはできません。
歴史修正主義という言葉がありますが、私たちが見ているのは目の前の現実がリアルタイムで修正されていく様子そのものなのかもしれません。
異常だ」との指摘を行っており、23日には稲田朋美防衛相が「夫と籠池氏が関係があるかどうかは承知いたしておりません。(塚本幼稚園について)聞いたことはありますが、その程度です」と、すっとぼけの答弁を行っています。
森友学園が格安で国有地購入 理事長は「第六感が働いた」と主張
稲田防衛相「夫と籠池氏、関係は…」ファクトチェック:朝日新聞デジタル
さらに24日には財務省の佐川宣寿理財局長が森友学園と「売買契約締結をもって事案は終了しているので、記録が残っていない」とし「速やかに事業終了で廃棄していると思う」と述べて野党議員が「驚くべき答弁」と憤慨、同時に昭恵さんの名誉校長辞任も報じられました。
昭恵氏、新設小学校の名誉校長を辞任 森友学園問題:朝日新聞デジタル
そして27日には民進党の安倍昭恵http://c23.biz/uQMa さんに絡んだ質疑に対し、安倍首相が「福島議員は怪しいと言ったが、ホームページから(夫人のあいさつ文を)消したのは、私でも妻でもない。そういうレッテル張りはやめましょうよ。印象操作を、一生懸命、一生懸命、一生懸命、一生懸命、されているが、それは何もないんですよ」と、逆ギレと言われるほどに声を荒げて答弁していました。
安倍首相、また声荒らげる 昭恵夫人辞任で指摘に – 社会 _ 日刊スポーツ
◆参議院予算委員会の議事録は全消滅
なお、参院予算委員会についても最初の2月28日から現在に至るまで全ての議事録が公開されていません。…
30日以内の会議は以下リンクから見られるはずが、予算委員会はいずれも見ることができません。

参議院会議録情報(魚拓)
30日以上経った予算委員会の議事録を調べようと参議院の公式サイトから国会会議録検索システムに飛んで検索してみましたが、2017年1月30日と31日のものしか存在していません。
国会会議録検索システム-簡単検索-検索結果一覧
つまり、今国会の衆参両院の議事録から、自民党が主導して行った籠池理事長への証人喚問に関する下りを除いた森友学園問題の議事録が全て消滅しているということになります。
もちろん議事録が自動的に消滅するはずはないため、森友学園問題に関して提出を要求された多くの資料や文書と同様に「提出されていない」だけと見るのが妥当でしょう。なお、本会議や他の委員会の議事録はほぼ滞りなく掲載されているため、全体的に議事録の作成が遅延しているわけではありません。
我々国民が代表として政治家を送り込む国権の最高機関たる国会の当たり前のスキームが行われていないとすれば、その理由は何なのでしょうか?今流行りの「忖度」が行われた可能性を捨てることはできません。
歴史修正主義という言葉がありますが、私たちが見ているのは目の前の現実がリアルタイムで修正されていく様子そのものなのかもしれません。
%%%%%

 本当にすさまじい政治の劣化が進行しています。まだまだありますが、今日はこのぐらいにしておきます。

格差の構造(雑誌nature掲載の書評より)

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:東京新聞4月2日付け、28面写真、砧緑地公園。二回クリックすると拡大写真を見ることができます)
砧1913


 梅が散り 桜待てども 三部咲き 北関東の 寒さ続きぬ

 五年滞在した北海道から東京に戻って住んだのがこの砧緑地公園近傍です。そんなわけで懐かしくこの写真に見入っています。一歳前後の息子を乳母車に乗せて公園まで歩き、そこで、芝生に息子を転がしたものです。写真右下の枠外には馬事公苑があり、見事な桜が咲いていました。家の近くには金田正一氏の豪邸があり、ピョンピョン飛んで塀の向こうの邸内を覗き見しようとしました。40年近くも昔の話であります。
(写真:市内の桜の名所の桜を本日の「巻頭グラビア」にと思っていたのですが、生憎未だ三部咲きでした)
桜G1900


 以前本ブログで書きましたが「内閣人事局」とは、政治家が官僚を屈服させる仕掛けであると、識者は書き、私もそのように思っていました。屈服は「忖度」と言う挙動で発現すると。
そもそも政治家が官僚の知恵・情報と実務能力を最大限に国政のために活用するのは当然です。20009年の総選挙で民主党が政権を握りました。党首であった小沢氏はまさにそのことを主張し、大きな一歩を踏み出すはずでした。所が、拙劣な政権運営と陸山会事件と言う「検察特捜部」による理不尽な小沢氏攻撃で、この構想はもろくも潰えました。

 民主党政権の最後の首相であった野田氏から政権を奪取した安倍氏ブレーンはここに目をつけ、直ちに「内閣人事局」を創りました。そしてそれは官僚に「ゴマをすらせる」組織となってしまったのです。しかし、東大などをトップで卒業して高級官僚に上ってゆく人たちには、それなりの野望と野心を腹に秘めているはずです。そして大半の政治家の知力・能力の低さを見抜いていることも事実です。しばしば記事になるのが「未曾有」を”みぞゆう”と読んだ麻生氏です。見抜いていながらの「忖度」と言う構図です。江戸時代の老中を連想します。ということは、「内閣人事局」によって、官僚自身も手抜きが出来る仕掛けなのではなかろうか、と考えています。

 こうしてみると、組織は道具と同じで「両刃の剣」です。結局、それを使うもの次第です。井上達夫氏と言う法哲学者の著作「世界正義論」(筑摩書房、2012年)を読み、改めてそんなことを考えます。理想と現実の乖離です。いずれ、この本の読後感を書きます。

 もう一つの話題です:
「信仰告白で、昭恵が相川七瀬と意気投合。その場所が首相公邸って、可笑しいと思わんのかな」(相川七恵ブログ )と題するブログ記事です。
 内容はここに紹介するほどの事も無いのですが、この相川七瀬(歌手とのこと)さんの趣味が神社、それも鹿島神宮とのことで、驚きました。私とは鹿島アントラーズを応援するといういわば同志であります。しかし、この歌手さんが鹿島神宮に何を思っているのか、色々ブログやらHPなどを探してみたのですが、わかりません。と、言うわけで昭恵夫人との意気投合の内容も推察すら出来ません。
 武士道、剣道、柔道など「道」が付される言葉が多々あります。これらは、なんとなく対人関係にあって相手を「読む」、〔察する〕と言った洞察を通じた人間関係構築の手立てと思えます。
 所が、神道は私の理解を越えます。「神」とはどうやら「天皇陛下」らしい。とすれば天皇陛下に仕える志を育むことで生き様を探るということなのだろうか?それにしては、昨今の「日本会議」に結集する人たちの今上天皇軽視、あからさまなないがしろ等、その「不敬」ぶりは目に余ります。
 

+++++日本の科学技術
 悲観的な記事を見つけましたので、下に紹介しておきます。
%%%%%英科学雑誌、日本の科学研究の失速を指摘
日本の科学技術の劣化 
2017/03/23(木) 09:45:03
世界のハイレベルな科学雑誌に占める日本の研究論文の割合がこの5年間で低くなり、世界のさまざまな科学雑誌に投稿され る論文の総数も日本は世界全体の伸びを大幅に下回ることが、イギリスの科学雑誌「ネイチャー」のまとめでわかりました。
「ネイチャー」は、「日本の科学研究が失速し、科学界のエリートとしての地位が脅かされている」と指摘しています。イギ リスの科学雑誌「ネイチャー」は、日本時間の23日未明に発行した別冊の特別版で日本の科学研究の現状について特集して います。
それによりますと、世界のハイレベルな68の科学雑誌に掲載された日本の論文の数は、2012年が5212本だったのに 対し、2016年には4779本と、5年間で433本減少しています。 また、世界のハイレベルな68の科学雑誌に掲載された日本の論文の割合は、2012年の9.2%から2016年には 8.6%に低下しています。 さらに、オランダの出版社が集計した、世界のおよそ2万2000の科学雑誌に掲載された論文の総数は、2005年から 2015年にかけての10年間で、世界全体では80%増加した一方で、日本の増加は14%にとどまり、日本は世界全体の 伸びを大幅に下回っています。 特に、日本が以前から得意としていた「材料科学」や「工学」の分野では、論文の数が10%以上減っているということです。
こうした状況について、「ネイチャー」は、「日本の科学研究がこの10年で失速し、科学界のエリートとしての地位が脅か されている」と指摘しています。 その背景として、ドイツや中国、韓国などが研究開発への支出を増やすなか、日本は大学への交付金を減らしたため、短期雇 用の研究者が大幅に増え、若い研究者が厳しい状況に直面していることなどを挙げています。
「ネイチャー」は、特集記事の中で、「日本は長年にわたり科学研究における世界の第一線で活躍してきたが、これらのデー タは日本がこの先直面する課題の大きさを描き出している。日本では2001年以降、科学への投資が停滞しており、その結 果、日本では高品質の研究を生み出す能力に衰えが見えてきている」と記し、長期的に研究に取り組める環境の整備が求めら れるとしています。
%%%%%転載終わり

+++++不公平の構造
 国際的科学週刊誌nature3月16日号が“経済格差”に関する本の書評を掲載しています。誠に興味深いのでここに転載しておきます:
%%%%%書評紹介(1)
本の題名:Economics: The architecture of inequality
経済学:格差の形成
nature誌の書評
 
Aaron Reeves Nature543 (16 March 2017)
Aaron Reeves surveys five books on the defining social, political and economic issue of our times.
Aaron Reevesが、私たちの時代の社会的、政治的、経済的な問題について、5冊の本を考察している:

(1) After Piketty: The Agenda for Economics and Inequality
Edited By Heather Boushey, J. Bradford Delong and Marshall SteinbaumHarvard University Press 2017.ISBN: 9780674504776
(2) Toxic Inequality: How America's Wealth Gap Destroys Mobility, Deepens the Racial Divide, and Threatens Our Future、Thomas M. Shapiro ISBN: 9780465046935
(3) Basic Income: A Radical Proposal for a Free Society and a Sane Economy、Phillipe Van Parijs and Yannick Vanderborght Harvard University Press 2017. ISBN: 9780674052284
(4) The Broken Ladder: How Inequality Affects the Way We Think, Live, and DieKeith Payne, Viking 2017.ISBN: 9780525429814
(5) The Great Leveler: Violence and the History of Inequality from the Stone Age to the Twenty-First Century, Walter Scheidel Princeton University Press 2017. ISBN: 9780691165028

Donald Trump's election to the US presidency and Brexit — Britain's impending divorce from the European Union — have both been read as populist rejections of rising inequality, driven by economic and political elites. But democracies do not necessarily reduce inequality. Nor is it clear that Trump or UK Prime Minister Theresa May (or French presidential hopeful Marine Le Pen, for that matter) will disentangle elites, state power and money. Indeed, a number of Trump's Cabinet appointments — such as Wilbur Ross, commerce secretary and billionaire businessman — merely replaced Washington insiders with corporate insiders, whose vested interests have been vigorously questioned.
ドナルド・トランプの米国大統領選勝利と、英国の欧州連合(EU)離脱の両方は高まる格差についての大衆からの拒否として読み解かれてきた。このどちらもは政治経済選民によって推進されてきたとされた。しかし、民主主義は必ずしも不平等を減らすわけではない。さりとて、Theresa May(あるいはフランス大統領候補のMarine Le Pen)にせよTrumpにせよ、彼らがエリート、国家権力、金にからむもつれをほぐすであろうことも明らかでない。事実、何人かの Trump's Cabinet appointments メンバたとえば Wilbur Ross商務長官など億万長者のような多数の人物が内閣メンバーとして任命されている。それを、これまでのワシントンの内部関係者を、その既得権益が積極的に疑問視されている企業内部者に置き換えただけである。

However much it is in the news, income inequality is an ancient and intractable social, economic and political condition. Now, five books examine its inevitability, in terms of both political economy and consequences. They take up the baton from social scientists Thomas Piketty, Tony Atkinson, Richard Wilkinson and Kate Pickett, whose books have reignited this global debate in the past decade. Piketty's Capital in the Twenty-First Century (Belknap, 2014) tries to hold economics and politics together. He argues that inequality is a product of fundamental laws of capitalism, and would be amenable to change through a global tax on financial transactions. Atkinson's Inequality (Harvard University Press, 2015), with Wilkinson and Pickett's The Spirit Level (Allen Lane, 2009), contends that inequality can be curtailed through greater government intervention in technological development and labour markets. What do the five new studies add?
 しかし、多くのことがニュースにあるが、所得格差は古くて難しい社会的、経済的、政治的状態です。今、5冊の本が、政治経済と結果の両方の観点から、必然性を検討している。彼らは社会科学者のThomas Piketty, Tony Atkinson, Richard Wilkinson and Kate Pickettからバトンをうけついだ。その本は過去10年間でこのグローバルな議論を再燃させた。 Pikettyの“ Capital in the Twenty-First Century (Belknap, 2014)は、経済と政治を一緒に考察することを試みている。彼は、不平等は資本主義の基本的な法則の産物であり、金融取引に関する世界的な税制を変えることができると主張する。Atkinsonの不平等(ハーバード大学出版、2015年)はWilkinson and Pickett's The Spirit Level (Allen Lane, 2009)はともに、技術開発と労働市場への政府の介入を拡大することで不平等を抑えることができると主張している。5つの新しい研究は何を加えるのだろうか?


After Piketty, edited by Heather Boushey, Bradford Delong and Marshall Steinbaum, responds to what the editors describe as academic economists' less-than-healthy reaction to Piketty. It asks an interdisciplinary crowd of social scientists to tug at the various threads of his argument to see whether it unravels. (It also includes a fascinating essay from an emboldened Piketty on issues such as the potential of collective bargaining to reduce inequality generated by capitalism.) The book serves as a fantastic introduction to Piketty's main argument in Capital, and to some of the main criticisms, including doubt that his key equation — r > g, showing that returns on capital grow faster than the economy — will hold true in the long run.
Heather Boushey、Bradford Delong、Marshall Steinbaumによって編集された”After Piketty”は、編集者が学術経済学者のPikettyへの健康的でない反応として説明した内容に対応している。それは社会科学者の学際的な集団に、彼の議論の様々な糸を引っ張って解く様求めている。(これはまた、資本主義によって生み出される不平等を減らすための集団交渉の可能性などの問題について、大胆なPikettyからの魅力的なエッセイを含んでいる。)本書は、PikettyのCapitalの主な論点、およびいくつかの主な批判に対して、長期的には、資本収益率が経済成長率よりも速いことを示す鍵の方程式 ( r > gが長期的に成立する)かどうかについての疑問を含んでいる。

It also contains thoughtful interventions in debates about the political economy of inequality. Economist Branko Milanović, for instance, documents how sharing capital more equally across the population could weaken the impact of a rising capital share (when those who own capital gain more of an economy's income). Stemming the tide of rising inequality in a period of slow growth may require redistribution of capital, not just income.
 それはまた、不平等の政治経済に関する議論の中での思慮深い考察を含んでいる。エコノミスBranko Milanoviは、例えば、資本を人々の間により均等に共有することがどれだけ勃興しつつある資本のシェアの影響を弱めると言ったことを記述している。成長が遅い時代の不平等の潮流を打ち消すことは、収入だけでなく資本の再分配を求めるかもしれない。
(次回につづく)
%%%%%

村井俊治氏の地震予測(最終回)、郷原弁護士の危惧

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:”水面(みなも)よ、水面(みなも)よ、水面(みなも)さん、世界で一番旨そうな鴨はだーれ?”と、水面に問うているかのごとく、鴨君は己が姿に見入っています)
鴨自信1883


 自らを 映す水面(みなも)に 浮かぶ鴨 遠くでウグイス 発声トレすなる

 当地の朝晩の空気は依然としてヒンヤリであります。しかし、一旦日が昇るとその陽射しはなんとも暖かく、春到来を実感させます。あっという間に一年の四半分が今日で終わり、明日は卯月です。当家で購読する東京新聞では、毎年「こちら特報部」コーナで「えっ!本当っ?!」と驚くような企画記事が掲載されます。明日は何が出るやら。

 弁護士の郷原信郎氏による「籠池氏「告発」をめぐる“二つの重大な謎”」と題するブログ記事を読みました(郷原弁護士ブログ下に全文転載)。この記事は
「このような状況において、籠池氏の「告発」をめぐって起きた「2つの不可解な動き」には、何やら不気味なものを感じる。」
と締めくくられています。

 安倍首相の怒りを買った人間は検察特捜部、政府与党を含む政府権力によって力づくで脅される恐ろしさを見る思いです。その“暴力”的圧迫の先頭に立つのが、この所しばしばTVに登場する警察官僚出身茨城県三区選出の衆議院議員です。こういう人物を国会に送ってはいけない。野党は、早急に戦線構築を進捗させ、この人物に代わる真の国民代表を担うに足る人物を探すべきです(1月30日記事茨城三区 )。
 力づく、強圧・威嚇で異論、批判を封じ込めるやり方こそが安倍政治の本質であろうと私は思っています(3月3日記事異論を許さぬ安倍政権 )。長いこと、この”力(ちから)”故(ゆえ)にNHKを始めとする報道が沈黙し、政府与党内ですら異論が封じられています。今般の二件の”司法沙汰“は政府権力の威嚇手法、すなわち衣の下の鎧をみせつけたのです。

 力づくの”反抗封じ込め“の異様性を郷原氏が下に転載したブログで鋭く指摘しています。是非ともの一読を勧めます。

+++++村井俊治氏の地震予測(最終回)
 村井俊治氏は自著で
(1)20110年の東日本巨大地震では二回の前兆をGPS記録で識別した。それは1月8日、と2010年の9月〜10月であった;
(2)とりわけ2010年の異常検知は全国にまたがっていた(前回記事の図1)
 と、主張します。私は、この主張に少なからぬ疑問があります。それらを本ブログの末尾で整理しました。まずは前回に続き、村井俊治氏の予測を地震活動と照合します。

(図1:村井俊治氏が検知した全国にまたがるGPS異常の観測点、「地震は必ず予測できる!」(村井俊治著、集英社新書、2015年刊)
gps001


 今回記事では、2010年8月から9月にかけて村井俊治氏が見つけたGPS異常が地震活動に反映しているや否や、を考察します。まずは2010年の地震活動を気象庁カタログから眺めることにします。

(図2:(左)2010年の一年間の地震(m>4.5)の震央分布。右上:矩形ABCD内の地震活動についてその活動情況を辺ADからの距離で眺めたもの:(上)時間的挙動、(下)深さ分布。青:Mが5.5以上で6.5を超えない地震;赤:Mが6.5以上の地震;それ以外はMが4.5以上で5.5を超えない地震。注 Mは気象庁マグニチュード)
sm2010larger45


 上図・左の矩形ABCD内の三つの顕著地震がその発生日時で示されています。数字は2010年m月d日h時を意味します。2010年、年初めにやや活発な地震活動があったことがわかります。また現ブログ管理人が着目する東日本沖に北東―南西に走る〔断裂帯〕がボンヤリと映し出されてる様に見えなくもありません。又北海道渡島半島の南東沖から南東方向に走る地震活動が浮かんでいます。これについては、後日考察します。

 右上は矩形内の地震・震央の辺ADからの距離に対してその地震の発生日時を示したものです。縦軸は時間(日数)で、2013年10月26日のm7.7地震の発生時から勘定しています(旧版コンピュタ・プログラムで作成したため。現在改造中)。読者の方々の便宜のため、図の右側縦軸に対応する時間の目安を付しています。村井氏が主張する2010年のGPS異常の出現時は10月前後ですので、10月1日に矢印を付しています(右側の目盛りでは−1120がそれに相当、2013年10月26日の地震から1120日前と言う意味)。この図で見る限りでは村井俊治氏の推測と異なり7月から8月(目盛りでは−1200から−1150)に駆けて地震数が多いように見受けられます。

 この右上図で注目したいことは、図の赤矢印で示した地震活動の移動です。その出発は1月6日から17日頃に矩形のB点近傍(左図参照)の地震に始まり南西に300kmほどを350日かけて移動しています。これは約1.0cm/secのスピードに相当します。この値は、これまでに見てきた地震の移動速度とほぼ同一となっています。

 いずれにしても大きい地震では村井氏の推測を裏付けるものは見あたりません。そこで、前回同様、微小地震に目を移します。
(図3:(左) 微小地震活動;(右)広域での地震活動時系列と発生頻度分布。夫々の図の上部に付されたタイトルは図コード番号(意味は無い)、地震調査期間、マグニチュド幅。“n”は矩形内の地震の数。図中の赤矢印などは本文参照)
sm2010smaller30


 着目する地震規模を小さくしたため、調査対象期間を短縮したにも関わらず地震の数は多くなっています。地震規模分布を冪乗則が支配しているためです。

 それはさておき、まずは左上,任后F佑湛むべきところは多々ありますが。そのうちの幾つかを赤で示しました。まずは3つの赤矢印で示される地震活動です。その線状配列派、海底に何がしかの地学的構造線の存在を思わせます。その一つ、宮城県沖から南西に走る線状配列は、本ブログ管理人が着目してきた断裂帯からは東にずれています。誠に興味深いことです。微小地震を見るということは、異なる地震活動の様相を見るということでもあるということです。さらには下北半島の東側および北東側にも小さな線状配列が見えます。興味深いことです。

 そして何よりも注目さるべきは、赤の楕円で示された領域内の地震活動です。小さいマグニチュードを持つ地震ですからその震央位置の精度の信頼性には問題があるかもしれません。そうではあっても、海溝の外側、所謂アウター・ライズ(Outer rise)と呼ばれる域での地震活動は、太平洋プレートと陸側プレートの間の相互作用を推し量る目安を与えているのかも知れません。現時点ではこれ以上の議論はしませんが、“311巨大地震”のまさに前触れ現象であったのか、それとも通常の活動であるのか、これも興味深い事です。

 右上は地震の深さ分布ですが系統的配列を見つけることは難しいようです。そして右下です。矩形内の地震活動の地震数の日変化です。左端が2010年7月1日、そして右端は11月30日です。
10月始め(目盛りの90あたり)に大きな地震活動があります。しかし、村井氏の予測が指摘する前兆は10月23日です。ほぼ11月に近くなると地震活動は静穏に復します。7月以降を見る限り地震活動が周期的に変動しているようにも見えます。

図4:(左)微小地震分布(2010.06.01-11.30,2.5< M<3)、(右上)矩形内の地震深さ分布、(右下)矩形内地震の活動の日変化。夫々の図上部のタイトルは図コード番号、地震採取期間、マグニチュド幅。“n”は矩形内の地震の数。
sm2010smaller30B


 図4の左と図3の左との違いは、調査期間が上では2010年7月1日からであるのに対して、図4はそれが2010年6月1日からとなっています。違えた理由には特別の理由はありません。但し、村井俊治氏の地震予測を考慮して、焦点を当てる地域を狭めたのが図4左です。この矩形内で発生する地震の時間的変動分布については、恣意的に見るならともかく、そうでなければ顕著な地震移動現象を認めることはむずかしいようです。

 図4は矩形内で起きる地震活動の日変化です。横軸の最左端は2010年6月1日です。村井俊治氏が言及する10月23日(横軸目盛りで120より後ろ)とその一ヶ月半前には微小地震活動は低く、「プチ、プチ」と言う表現が相応しいはずのプレスリップに対応する活動はありません。又三陸沖沿岸に浅い微小地震が発生しているのではとの期待も、調査前にはありましたが、それも裏切られました。

 六回にわたった村井俊治氏の地震予測についての私の疑問を以下にまとめます:

(1) GPS観測の時間変動図は、尖った形状です(impulsive、前回記事3月29日GPS変動時間変化 図1 )。読者への“印象操作”の意図でこうした作画がなされたのやもしれません。実際には刻々の変化をいわば(多分一週ごとに)積分して得た、つまり一種のフィルタ作業を通じて変化を滑らかにする作業であったと想像しています。この想像が正しければ、図はもっと丸みを帯びてくる。しかし、そうはなっていない。つまり10月23日に急激に何かがあったせいで、移動平均、積分などのフィルタリングを演算してもこのimpulsiveな形状を取除けなかったのではなかろうか?
(2) 村井俊治氏はGPSに見出した異常信号が、あの巨大地震とは同期せず、二ヶ月前或いは半年前に出現したことに注目します。この異常信号は地下での岩盤の前駆的スベリであろうと主張します。尤も氏はこの主張を物理的に検証はしません。前回記事で私は岩盤内で起きるかもしれないスベリについて書きました。スベリと言うからには地震を伴わないはずであるとの思い込みが村井俊治氏にはあると、私は考えています。スベリは岩盤内に生じた亀裂に沿う、岩盤面の相対運動です(岩盤内が静水圧からずれているため)。そうとすれば 岩盤の亀裂が鏡のように滑らかであるはずは無いので、そこに小破壊が発生するはずです。それが微小地震です。しかし、今記事でも書いたようにそれは検出されません。
 つぎに考えられるのが岩盤そのものの地下応力によるヒズミです。このヒズミは岩盤の破壊強度をこえれば、これもまた微小地震として発現するはずです。本記事で書いたような微小地震よりももっと小さい極微小地震に帰することも出来るでしょう。その小破壊が空間的に移動する。それをスリップとして観測する、とも考えられます。しかし、上記記事でも書いたようにそのスピードはcm/secのオーダ、 きわめて低速です。こうした低速のスリップから、あのようなimpulsiveな信号発現は考え難いのです。
 と、なるとこれは一体何であるのか?

(3) よしんば、岩盤内のプレスリップであったとしても、遠く200kmの地でのスリップが宮城県などの遠地の観測点に数cmもの大きさを持って達するであろうか(この大きさが積算、つまり積分値であったとしても)。弾性体物理学では、弾性体内の静的変動は距離の三乗で減衰するからです。そして三陸海岸の観測点近くでは微小地震活動が活発では無かったことは上記の図4又は3が明示しています。従って、異常信号をスリップ源に帰することは出来ないと思います。
(4) もっと重大な疑問は、このGPS異常が日本列島全般にほぼ同時刻で発現していることです(本ブログ記事内の図1)。弾性体内部で発生する事象の伝達はP波の伝播速度を超えることはできません。従って例えば高知観測点にほぼ同時刻で異常が出現したとすれば、それはp波で伝わったことになります。P波をgenerateするには発生源で岩盤の脆性破壊、つまり地震の発生が必要となります。しかし、村井俊治氏はGPS異常の発生源は地震の前兆ではあっても、それ自身は地震で無いとするのです。これは矛盾です。。
(5) 上で書いたように日本列島でほぼ同時に出現する異常、どうやらプレ・スリップでは説明できないと思えます。とするならば、これはむしろ計測器、又は計測環境に帰せられるのではないか?GPS観測では大気圏外の人工衛星と地上の受信機との電波のやり取り過程での信号の伝達時間・精密観測から電波の位相差を検出し、それでもって位置を測定します。この電波は当然の事ながら電離層を通過します。通過する際に電離層大気中の電荷の偏在などにより、通過する電波に何がしかの影響を与えれば、電波の伝達、或いは位相に何がしかの変化を及ぼすのではなかろうか。ひいては、この変化が位置計算に影響するのではなかろうか。このように考えるならば、村井俊治氏が計測していたのはむしろ電離層の異常をGPS測定を通じて計測していたのではなかろうか。と、私は考えています。そう思うと2011年1月に東北と高知、2010年10月にほぼ全国でほぼ同一時刻で異常が検知されたことの説明が可能となります。 311地震の前に電離層で異常な荷電粒子の偏在があったことは良く知られているからです(2011年5月23日記事311前の電離層異常)。
 このように考えるならば村井俊治氏の観測事業は早川正士氏とcollaboratively に推進してこそ、真に国民の地震への不安に応えられる仕事となるのではなかろうか、と私は思っています。

 以上6回にわたった村井俊治氏の地震予測議論を終えます。村井俊治氏の地震予測に傾ける情熱を多とすることは言うまでもありません。実際の地動の計測を続ける限りでは、必ずや何がしかの新知見がそこから生まれてくるであろうことを私は確信しています。例えば、焦眉の急とも言うべき“中央構造線は動いているのか、動かずにいるのか?”、そして「動いているとすれば何処が動いているのか?」と言った国民の差し迫った関心に応えることが出来る可能性は自由度を多く持った村井俊治氏のプロジェクトにあるのではなかろうか。大いに今後の活動に期待したいと思っています。

 現ブログ管理人にとっては、東日本太平洋側に北東ー南東の向きに走る断裂帯の吟味、また巨大地震の相互連関の話題を中途半端のまま放置してきました。これらを放り投げたわけでは無く、近日中に記事にして掲載いたします。言うまでも無いことですが、常陸国風土記も「行方郡」については解読途上です。4月から、これらの宿題を粛々とこなしてゆきたいと思っています。

+++++郷原氏が感ずる「不気味」
 以下に本ブログ冒頭で書いた弁護士郷原氏のブログ記事を転載します:
%%%%%ブログ記事転載
郷原弁護士の危惧 

籠池氏「告発」をめぐる“二つの重大な謎”
投稿者: nobuogohara

3月23日の衆参両院予算委員会の証人喚問での証言が社会的注目を集め、「時の人」となっている籠池泰典氏をめぐって、3月29日から30日にかけて、二つの「告発をめぐる動き」があった。
一昨年秋に公刊した【告発の正義】(ちくま新書:2015年)等で、告発をめぐる最近の環境変化の問題について専門的立場から調査研究してきた私にとって、いずれも、不可解極まりないもので、凡そ理解できないものだ。このような告発をめぐる不可解な動きが行われる背景に、一体何があるのだろうか。
一つは、3月28日に、「籠池氏偽証告発」に向けての調査結果が公表されたことだ。
同日夜、自民党の西村康稔総裁特別補佐が、西田昌司参議院議員、葉梨康弘衆議院議員とともに、党本部で緊急の記者会見を行い、衆参両院で証人喚問を受けた森友学園の籠池泰典氏による複数の発言に虚偽の疑いが濃厚だとして「国政調査権の発動も必要だ。精査を進めたい」と述べ、その上で、議院証言法に基づく偽証罪での告発について「偽証が確定すれば考えたい」などと述べた。
そしてもう一つは、翌日29日の夕刻になって、大阪地検が、籠池氏に対する補助金適正化法違反での告発を受理したことだ。NHKは、次のように報じている。
大阪の学校法人「森友学園」が小学校の建設をめぐって金額が異なる契約書を提出し、国から補助金を受けていた問題で、大阪地検特捜部は29日、籠池理事長に対する告発状を受理し、今後、補助金の受給が適正だったかどうか捜査を進める

今回の告発受理公表の特異性
まず、二つ目の「補助金適正化法違反の告発受理」であるが、刑事訴訟法上、告発というのは、何人も行うことができる。告発人の一方的なアクションである。告発が行われたからと言って、その事件が起訴されるか、ましてや、告発事実が真実なのか、犯罪に当たるのか全く不明なので、告発やその受理が、当局の側から積極的に公表されることはほとんどない。告発人が、自らのリスクで公表し、マスコミがそれを報じることがあるだけだ。
ところが、今回の「籠池氏告発受理」の報道は、明らかに検察サイドの情報によって行われている。マスコミ各社の報道の多くは、告発人が誰かということすら報じていない。「告発状を受理し」と書かれているだけだ。【森友学園問題 補助金不正で捜査機関が動かないのはなぜか】で述べているように、この補助金適正化法違反が刑事事件として立件は容易ではないと考えられた。しかも、3月28日に、森友学園は、問題となっていた国土交通省からの補助金全額を返還したとされている。通常であれば、起訴の可能性はほとんどなくなったので、告発状を引き取ってもらうことになるはずだ。それにも関わらず、「告発受理」が報じられるというのは誠に不可解だ。
この二つの不可解な「籠池氏告発」をめぐる動きが、相次いで起きたことの背景には、この森友学園問題をめぐって大混乱に陥っている首相官邸の意向があるように思える。

補助金適正化法違反による起訴の可能性はゼロに等しい
まず、大阪地検による「籠池氏告発受理」の“謎”について考えてみたい。
【前記ブログ記事】でも述べたように、森友学園が設置をめざしていた小学校の建設工事に関しては、金額の異なる3つの請負契約書が作成され、そのうち最も高い約23億円の契約書が提出された国から5000万円余の補助金が学園に支払われた事実がある。この契約書が、国から補助金を受けるための虚偽の契約書だったとすれば、「偽りその他不正の手段」によって補助金の交付を受けた「補助金適正化法違反」が成立する可能性がある。
しかし、請負契約書が虚偽だったとしても、国の側で審査した結果、適正な補助金を交付したのであれば、「偽りその他不正」は行われたが、それによって補助金が不正に交付されたのではない、ということになる。詐欺罪であれば未遂罪が成立するが、補助金適正化法違反では未遂は処罰の対象とされていないので、犯罪は不成立となる(補助金適正化法が適用される国の補助金の不正受給については、詐欺罪・同未遂罪は成立しない。)
この点について、
専門家を交えた検討の結果、補助対象の設計費と工事費はおよそ15億2000万円と算定され、6194万円を助成することになり、先月までに5644万円余りが支払われている。
との報道があった。(NHK)
森友学園が受給していた国土交通省の「サスティナブル建築物先導事業に対する補助金」というのは、「先導的な設計・施工技術が導入される大規模な建築物の木造化・木質化を実現する事業計画の提案を公募し、そのうち上記の目的に適う優れた提案に対し、予算の範囲内において、国が当該事業の実施に要する費用の一部を補助」するもので、木造化・木質化が審査され、それに応じて建設代金の一部について補助金が交付されるものである。森友学園の件については、虚偽の請負契約書が提出されていても、森友学園が交付を受けていた補助金のうち、国交省の審査で、適正とされた部分を控除した「不正」受給金額は、少額になる可能性がある。また、審査の結果、認定された金額によっては、適正な金額が認定されており、不正受給がないという可能性もある。
しかも、森友学園は既に補助金を全額返還したというのである。過去の事例を見ても、よほど多額の補助金不正受給でなければ、全額返還済みの事案で起訴されることはない。
このように考えると、少なくとも今回の籠池氏の補助金適正化法違反の事実については、起訴の可能性はほとんどないと考えざるを得ない。そのような事件で、告発の受理の話が、告発人側とは異なる方向から表に出て、大々的に報道されるというのは、全く不可解であり、何か、特別の意図が働いているように思える。
大阪地検が、この事件を起訴する方向で捜査していく方針であれば、「告発受理」を公表することなどあり得ない。告発は捜査着手の要件でも、起訴の要件でもない。本気で行う捜査であれば密行性が重要であり、「告発受理」をマスコミに報道させるなどということはあり得ない。
実は、私自身も、この補助金適正化法違反の告発に関しては、3月中旬に、マスコミ関係者を通じて事前に相談を受け、告発状案にも目を通していた。単に、既にマスコミが報道しているような事実を、補助金適正化法違反で構成して告発状を提出しただけであって、捜査を行っていく上で特別の情報を含んでいるわけではない。
今回の告発受理の件については、昨日午前、大阪地検から告発人に突然連絡があり、その後、告発人に、大阪の記者が確認してきたとのことだが、その記者が「大阪地検告発受理」の情報を得たのは、東京の記者からだという。つまり、東京サイド(最高検ないし法務省)が「告発受理」の情報源だと考えられる。
いずれにしても、大阪地検の現場の動きではなく、何らかの意図があって、東京側主導で、「籠池氏の告発受理」が大々的に報道されることになったようだ。

自民党調査での籠池氏偽証告発はありえない
次に、「偽証告発」をめぐる動きであるが、【籠池氏証人喚問は、自民党にとって「危険な賭け」】【籠池氏問題に見る”あまりに拙劣な危機対応”】でも述べたように、籠池氏の証人喚問での証言を偽証告発するというのはもともと無理筋だった。自民党が籠池氏の「安倍首相からの100万円寄付」の発言の直後に、拙速に証人喚問に打って出たこと自体が、「拙劣極まりない危機対応」だったのであり、予想どおり、証人喚問は「籠池氏の独演会」に終わり、しかも、籠池氏が証人喚問で明らかにした昭恵夫人付職員からのファックスで、昭恵夫人が国有地の売却に関わっていた疑いが生じるなど、自民党、首相官邸はますます窮地に追い込まれることになった。
偽証の疑いがあるとして、告発をめざす調査の対象とされている事項は、
>特啝瓩蓮◆岾惘爐凌Πが払込取扱票の振込人欄に“安倍晋三”と書き、郵便局に持参した」などと証言したが、「安倍晋三」の筆跡が籠池氏の妻が書いたとされる字に似ていることから、郵便局に行ったのは、職員ではなく籠池夫人ではないか。
寄付依頼書に「安倍晋三小学校」の記載がある払込取扱票を同封して使用した期間について、籠池氏は、「(安倍首相が)衆院議員時代、つまり総理就任、24年12月以前」であり、「使用してきたのは、ほんの一瞬」と午前の参議院予算員会で証言し、衆議院では「5カ月余り」と訂正したが、平成26年3月にも配っている。27年9月7日の100万円の振込に使われた払込取扱票にも「安倍晋三小学校」が記載されていることから、もっと長期にわたって使用していたのではないか。
の2点のようだ。
しかし、これらの事項に関して、国会議員が独自に調査した結果に基づいて籠池氏を偽証で告発することは極めて困難であり、現実的にはその可能性はほとんど考えられない。
まず、,婆簑蠅砲気譴討い諢特啝瓩糧言は、参議院予算委員会での自民党の西田昌司議員の質問に対して答えたものだが、その前に、山本一太委員長の質問に対して、
その日は土曜日でございましたので、中身を確認し100万円であることを確認し金庫の中に入れました。そして、月曜、すぐ近くの新北の郵便局の方へまいったということでございます。その後、私は金庫に入れましたところあたりからは伝聞でございますので、私は直接いたしておりません。
と証言し、昭恵夫人から受け取った100万円を職員室の金庫に納めるところまでは自分がやったが、その後のことは「伝聞だ」と証言している。
したがって、その後の西田議員の質問に対する籠池氏の証言は、自分が直接経験したことではなく、「伝聞」であることが前提になっている。
「伝聞」であれば、聞いた話が間違っていれば、本人の認識も間違うのは当然のことだ。森友学園側で、100万円の振込の手続について、籠池氏の妻や学園職員からその時のことを聞いたのであろうが、当初の話が違っていたことがわかれば、それに応じて籠池氏の認識も変わることになる。証人喚問の時点では、籠池氏は、「学園職員が郵便局に行って手続をした」と聞き、そのように思っていたが、その後、郵便局に行ったのが実は籠池氏の妻だったことが判明したということであれば、籠池氏の「認識が間違っていた」だけで、「記憶に反して意図的に虚偽の証言をした」ことにはならない。籠池氏が、妻が郵便局に行ったことを知っていて、それを隠すために意図的に虚偽の供述をする理由があれば別だが、郵便局に行ったのが職員なのか妻なのかは、籠池氏にとってはどちらでも良い話であり、嘘をつく理由も考えられない。
すなわち、,療世砲弔い凪特啝瓩傍蕎攤瓩成立する可能性は限りなくゼロに等しい。このような問題で、籠池氏を偽証告発のために、払込取扱票の振込人欄の筆跡鑑定を行うというのは、全く馬鹿げていると言わざるを得ない。
次に、△療世砲弔い討蓮≫特啝瓩蓮◆岼打楴鸛蠅総理大臣に就任する前」と証言し、その期間も「5ヶ月余り」と証言しているが、どの程度の期間使っていたのかという点についての籠池氏の証言が、客観的事実に反している可能性があることは確かである。
しかし、「安倍晋三小学校」の記載がある払込取扱票を、どの程度の期間使われていたのかというようなことが、国政調査権によって明らかにすべき「国政上重要な事項」なのであろうか。
【国会での証人喚問は「犯罪捜査のため」という暴論】でも述べたように、国会での証人喚問は、憲法62条に基づく「国政調査権」の手段として、国政上の重要事項に関して、偽証の制裁を科して証言を求め、真実を究明するために行われるものである。そこで、仮に、事実に反する証言が「故意に」行われたとしても、すべてが「偽証告発」の対象となるものではない。「偽証に対する制裁として刑事罰を科すこと」が、国政調査権の目的を達するために不可欠と判断された場合に、偽証告発が行われる。当然、国政にとっての重要事項を証人喚問によって明らかにしようとしたところ偽証が行われた、ということが証拠上明らかとなった場合に、偽証告発が行われることになるのである。
過去に偽証告発が行われた事例のほとんどが、その問題が検察等の捜査の対象となり、捜査の結果、偽証が明らかになった場合だけであることは【籠池氏証人喚問は、自民党にとって「危険な賭け」】でも述べた。
典型的なのは、閣僚、政府高官、国会議員等に関して何らかの疑惑が持ち上がり、それに関して国会として真相解明のために、当事者の証人喚問が行われ、そこで、疑惑を否定する証言が行われたが、後日、検察等の捜査で、偽証であったことが明らかになった場合である。
そのような形で偽証告発に至った2000年以降の事例として、鈴木宗男議員、守谷武昌防衛事務次官のケースがある。この場合、疑惑は、その後刑事事件に発展する可能性があるのであるから、証人喚問において「刑事訴追を受ける可能性がある」ということで証言拒否することは可能である。しかし、証人喚問されたのが国会議員、政府高官の場合、もし証言を拒絶すれば疑惑が一層高まることになるので、「自らのリスク」で疑惑を否定する証言をすることもあり得る。その証言が、その後の捜査で否定され、なおかつ、意図的な偽証であることが明らかになれば、その事実について偽証告発が行われることになるのである。
実際のところ、「国政上の重要事項」は、刑事事件に関連するものである場合が多い。「刑事訴追を受ける可能性がある」と証言拒絶されてしまえばそれまでなのだが、政府高官、国会議員は、証言拒否によって疑惑が深まるから拒否することもできない、ということで、証人喚問することに意味があるのである。籠池氏が、証人喚問の後の外国人特派員協会での記者会見で、「いきなり民間人が証人喚問されるというのは、あり得ないこと」と怒りを露わにしていたが、民間人であれば、犯罪事実に関することを聞いても、当然、証言拒否をすることになるので、証人喚問をすることの意味がないのである。
今回の証人喚問で籠池氏が述べた100万円の寄付自体は、違法な寄付ではない。それがあろうとなかろうと「国政上重要な事項」ではない。その寄付の事実に関して、仮に、意図的な虚偽の証言があったとしても、国政調査権の目的が達せられないなどとは言えないので、偽証告発の対象になどならない。ましてや、「安倍晋三小学校と記載された払込用紙をどの程度の期間使って寄付を募っていたのか」という点も、国政調査で明らかにすべき事項とは考えられない。
証拠面でも、偽証告発というのは著しく困難だ。籠池氏は、証人喚問で、
総裁になられて、(「安倍晋三小学校」を)お断りになられた後に、振込用紙が残っていて、少しの期間使われたことがあった
と証言し、その後、振込用紙がどのように使われているのかはわからなかったというのが籠池氏の弁解のようだ。証言内容が、仮に、客観的事実と異なっていたとしても、意図的に虚偽の証言をしたのでなければ、偽証とは言えない。
籠池氏の証言については、 ↓△い困譴砲弔い討癲意図的な偽証を明らかにできる証拠が収集されるとは思えないし、そもそも偽証の起訴価値もないので、偽証告発などあり得ないのである。

「二つの謎」の背景に何があるのか
大阪地検特捜部の不祥事で批判非難を受けたことで、それまでの「ストーリー通りの調書をとるための不当な取調べ」を中心としてきた特捜捜査の手法が使えなくなり、検察捜査は著しく弱体化した。「絵に描いたようなあっせん利得」の甘利元大臣の事件の捜査でも、為すすべなく敗北、東芝の歴代社長の告発をめざす証券取引等監視委員会に対しても告発を断念させることに懸命になっている。そのような今の検察にできることは、起訴の可能性のほとんどない補助金適正化法違反を「告発受理」するという「単なる手続」を行って、それを「籠池事件捜査着手」とマスコミにぶち上げて大々的に報道させることぐらいなのだろうか。
一方で、自民党議員による調査はほとんど無駄であり、偽証告発が可能になるとは思えないにもかかわらず、首相官邸側は、調査を肯定する異例のコメントをしている。自民党本部で偽証告発をめざす調査の記者会見が行われた28日午前の参議院決算委員会で、菅義偉官房長官は、齋藤議員の「虚偽証言で告発をすると、こういうことでしょうか。」との質問に答えて、「事実と違ったら、そのようになるという風に思っています。ですから、客観的な内容について、今私ども精査しています。」と答弁し、記者会見でも 証人喚問での籠池理事長の証言を巡り自民党が偽証罪での告発も検討していることについて、「真相究明の動きだ」などと評価する発言をした。
政府側のスポークスマンである官房長官が、国会での国政調査権に関して、偽証告発を肯定するような発言をするというのはあり得ないことだが、それに加え、既に述べたような全くの「無理筋」である籠池氏偽証告発に向けての調査まで肯定する発言を敢えて行っているのである。
今後、東京地検特捜部は、何らかの「無理筋」の事件を無理やり仕立て挙げて捜査を行い、偽証告発に向けての動きをアシストするというようなこともあり得るのであろうか。
そして、検察庁を所管する法務省は、これからテロ等準備罪と称する「共謀罪」の国会審議が本格化する中で、与党サイドの全面協力を得る必要がある。
このような状況において、籠池氏の「告発」をめぐって起きた「2つの不可解な動き」には、何やら不気味なものを感じる
%%%%%転載終わり

村井俊治氏の地震予測(5)、稀勢里ちゃんいじめ

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:当地の集落を東西に走る小路は、広く見えます。が、小型軽自動車ですら、すれ違うことは難しい程の道幅。興味深いのは、南側(図の右)には広い敷地の豪邸が連なり、北側には小さな敷地の一般家が並んでいることです。戦前までの各家の財力関係(地主と小作か?)を反映しているのだろうと想像しています。)
集落1869


朝晩の 冷え込み いまだ きつけれど 天空高く 夜明けのひばり

 当地は、未だに朝の草が白く凍ります。しかし、雲雀が囀りはじめ、時折ウグイスがおぼつかな気(げ)に唄い始めました。畑では、雉が餌を見つけたのか、すばやく走りよっていました。北関東の当地でも、どうやら本格的な春が始まったようです。

+++++アッキードスキャンダル
 今般の”アッキードスキャンダル”についてはインタネット上でも様々な情報やら意見やらが飛び交っています。その仲から一つ紹介しておきます。政府なのか、自民党なのかそれとも一緒なのか、先日の籠池氏の国会証言には事実で無い疑いがあると、このところ連日、いつものように御用マスコミを通じて騒ぎ立てています。事実を精査し検察に告訴するのだそうです。事実の性差こそ国会の証人喚問ですればよいはずですが何故かそれは避けるのです。
 下に紹介する記事は本ブログ管理人が主観的にピックアップしたものですが、中々面白いんですね。
%%%%%記事転載
昭恵夫人と秘書T氏双方を知るバー店主が激白。「上司に責任を押しつけられた、元首相夫人付秘書T氏のこと」明恵夫人とT夫人お付き人
HARBOR BUSINESS Online

◆秘書がすべてやったことに!?
 今、世間を賑わしている森友学園への国有地払い下げ問題。安倍首相と思想信条を共にする森友学園に向けて、国有地が不当に安い価格で売却された真相の究明を期待したい。
 安倍首相は「私も妻も一切この認可にも、あるいは、この国有地の払い下げにも関係ない。私や妻が関係していたということになれば、間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げておきたい」と言い切っている。
 疑惑の追及で開かれた3月23日の国会証人喚問で、森友学園の籠池泰典氏は、安倍首相の妻の昭恵夫人が元秘書(経産省からの出向)のT氏に指示して、国有地を巡る対応をさせていたと述べた。ところが翌日24日に菅義偉官房長官は、昭恵夫人はまったく関知せず、秘書のT氏が勝手にやったことであるとの見解を言ってのけた。
 首相や夫人の関与がないものとするために、秘書にすべての責任を押しつけたのだ。どう考えてもオカシイ。恐ろしいほどの詭弁だ。これは国家による一個人へのパワハラであり、イジメである。
◆昭恵夫人と元秘書のT氏の関係は「信頼し合う友人」のようだった
 実は昭恵夫人は、私の経営する小さなBarに何度となく来店されている。その折、秘書(当時)のT氏も同行されて一緒に楽しく和気あいあいと飲食したこともある。一般に国会議員の「秘書」というと政策アドバイザー的なイメージもあるが、T氏を含む昭恵夫人付の秘書の方々は、昭恵夫人の周辺サポート的な存在であって、国会議員の秘書とはまるで違う種類のものだ。みなとても素直で、素朴な女性ばかりである。
 昭恵夫人とT氏はファーストレディと秘書の上下関係というより、信頼し合う友人のように、互いに心を開いて話し合える間柄だった。ある雑誌の特集で、私が昭恵氏にインタビューの聞き手としてお会いすることがあった折も、安倍政権に批判的なことを言う私を、昭恵氏もT氏も屈託のない笑顔で迎えてくれた。
c HARBOR BUSINESS Online 提供 安倍昭恵・首相夫人
 またその段取りについても、T氏は丁寧で誠実な対応をしてくださった。そんな経緯から、T氏については明るく真面目で誠実な女性であるという印象が残っている。その彼女が、職責的にもお人柄的にも、安倍首相や昭恵夫人の指示や意向なしに、国有地払い下げに関われるわけがない。
突然、大事件の汚名を一人で着せられた気持ちは……。
 突然、政府という権力にこれだけの大事件の汚名を一人で着せられたT氏は、さぞ悔しくやるせないだろう。彼女はさまざまな上からの指示に忠実に誠実に丁寧に職務を遂行しただけだ。彼女が省庁で今後も働いてゆく以上、心の奥に真実を封印し、内なる絶望と世間からの白い目にさらされながら、生き抜いてゆかねばならない。これからの人生を翻弄されてしまうにちがいない。
 昭恵夫人の秘書だったT氏にこの記事は届くだろうか。責任を負わなければならないのが誰か、卑怯な人間が誰かは、わかる人にはわかっている。国民のおおかたはわかっている。理不尽な責任を負わされてしまったが、あなたは一人ではない。生きる道は、今いる職場だけでもない。もし省庁の中で働くことに限界が来たとき、私を覚えていてくださるなら、いずれ訪ねてきてほしい。
 昭恵さん、もし私のこの記事を読むことがあるなら、何かを感じることでしょう。
 お立場はわかります。そして昭恵さん自身が本当に辛い立場になっていることもわかっています。
 私が書いたことは間違っているかもしれません。
 でもどうであれ、首相も官房長官も昭恵さんも、Tさんを見捨てて利用したことは明らかです。昭恵さんが彼女の汚名を晴らさない限り、真実をきちんと語らない限り、彼女の人生を翻弄してゆくでしょう。
 そして、昭恵さん自身がずっと苦しんでゆくことになるでしょう。
<文/盧箴 
%%%%%記事転載終わり

+++++村井氏の地震予測(5)
 村井氏は、2011年3月11日の東日本巨大地震に先行して、GPS観測に顕著な異常が現れていると、自著で主張します(「地震は必ず予測できる!」集英社新書、2015年、41−61頁)。
(図1:前回掲載記事の再掲
gps002


 上記著書によれば、その先行現象は二回あったと言います。一回目は2010年9月から10月、二回目は2011年の一月中旬であったとのことです。そこで、本ブログでは、前回記事で二回目の前兆とされる一月中旬の時期の地震活動を調べました。が、目立った活動変動が認められないと書きました。

 2011年に入って、宮城県沖の地震活動は一ヵ月半もの長い期間、きわめて静穏です。そして2月16日にMw5.1、5.2の地震が連発します(これはGlobal Cmt Catalogue Search
による。気象庁カタログでは二つの内の一つが5.5と算出されている)。この地震活動はどうやら南西に向かって(海溝軸とほぼ並行)、2.5cm/sec程度のスピードで移動し、ほぼ一ヵ月後の3月9日に激しい地震活動を生じしめます。そして3月11日の巨大地震に繋がってきます。これが巨大地震にいたる2011年の宮城県沖地震活動が辿ったシナリオでありました。

 さて、村井俊治氏は宮城県近傍の幾つかの主要点(気仙沼、釜石など)でも同様の異常の現出を報告しています(図2)。村井俊治氏はこの変動は、巨大地震発生域近傍で生じたプレスリップであろうと推論します。つまり、前駆的な岩盤の緩慢なスベリ運動ではなかろうか、と言うわけです。

(図2:
gps福岩003


その推論を検証するため、本ブログ管理人は次のようなシナリオを検討しました。

 プレスリップと呼ばれる岩盤破壊形態の物理機構、物理過程は判明しているわけではありません。いわゆる”ゆっくり地震“とは違うのか?それも定かでありません。多分水の存在がしかるべき役割を担っているのでしょう。水があるため、岩盤の脆性破壊が”緩和“されるのかもしれません。その結果、岩盤内の亀裂に沿う岩盤相互のスベリ運動派、摩擦力が小さくなっているため滑らかに動く、と言うプロセスです。或いは、岩盤そのものの物性を”延性破壊”に転じてしまうのか。議論はいろいろあります。その実態を知るための数値シミュレーションも為されているようです。

 ここでは、所謂プレ(前駆的)スリップが発生しているとするならば、それが如何に破壊ではなく滑りであるとしても、ごく微小な一連の連続的破壊であろうと考えることにします。そうであれば、大きな破壊つまり地震に発現せずとも微小な多数の地震として発現するのではなかろうか、と言うわけです。そこで、件(くだん)の領域で、マグニチュドが3〜4.5 の小さな地震の発生状況を見ることにします。図2で示される域、福島から岩手にいたる三陸沿岸域の近傍で小さな地震が発生していれば、それは近傍の地殻が大きな応力で歪んでいることの表れかも知れません。それが村井俊治氏の語るGPS 変動と微小地震活性化の動きに現出する筈です。

(図3:/泙両緝瑤房┐気譴覺間に、この地で発生した地震活動。マグニチュドは3より大きく4.5未満の地震のみ;◆ゞ觀僧琉萋發涼録272個の地震についてその発生時系列を示す。横軸は辺ADからの距離。縦軸は、2011年1月1日からの経過時間(day).
微小311前


 微小地震の発生状況で興味深いことがあります。それは、海溝軸の外側(東側)に沿って活動が見られることです。微小地震の震央位置は日本列島に沿う気象庁、東北大学の地震観測網の地震計で観測される地震波のP波到達時から計算で算出されます。このばあい
観測点は全て震央からはるか東に位置します。つまり偏在します。この偏在は震央位置計算にどれだけ影響するのか。それはともかく気象庁の震央分布は、海溝の東側に地震が起きていることを示しています。これが 311地震の前に特徴的であったのか否か?それはこれから調べます。

 次に△納┐気譴覿觀粗發涼録務萋阿砲弔い討修了間的挙動を調べてみます。マグニチュードの下限を4.5 から3にまで引き下げたため、その地震活動も2011年の1月1日から始まっていることがわかります。このマグニチュード域でも3月9日からの異常な地震の活発な活動が認められます。そして2月16日頃(図で目盛り42、つまり1月1日から42日後頃)に図で左上方向に進む地震活動の移動が明瞭に見えています。そのスピードは50日で30km、約0.7cm/sec程度です。これは前回記事での見積もりとオーダではそれほど異なりません。

 以上の考察からは、1月10日前後のGPS 観測上に現出する以上に対応するような地震活動は微小地震の世界でも見えてきません。念のために、この期間の地震活動の推移を眺めて起きます(図4)。
(図4 日にちごとの地震発生数
 そこで、この地域での地震数の日毎の変化を図4に示します。
微小311前頻度


 確かに1月10日前後には若干の活動増が認められます。これをもって村井俊治氏の地震予測を補強するものとは言いがたいようです。
結論としては、地震活動からはどうやら村井予測を裏付けるものは見つかっていないということです。

 次回同様の対照を一回目のGPS観測異常期間(2010年9月から10月)について考察します。
(つづく)

+++++角界こぼれ話
 大の国と言う名横綱がいました。場所中に他の力士から持ち込まれる勝敗取引に一切応じなかったところから「ガチンコ」力士と言われていたそうです。取引の仲介に立ち面目をつぶされた力士が土俵上で仕返しを繰り返したことを週刊誌上で当の本人が後日告白しています。相撲の技と見せかけて、桁繰りとみせかけて脛をしこたまけりつける、張り手と見せかけて拳で殴るなど凄惨なものであったようです。しかし、大の国派それにひるまず毅然としていたとの事です。おもえば稀勢里ちゃんの師匠である隆の里もガチンコ力士、その教えをしっかり受け継いだのが稀勢里ちゃんです。
 ところで、モンゴル人が角界で多数を占めるにいたり「モンゴル人互助会」とでも呼ぶべきものが存在しているそうです。そしてそれが下の記事に関わっているようです。
 我らの稀勢里ちゃんがこの互助会から言われ無き恨みを買っているとの事。心配しております。弟弟子の高安、そして多くの常陸国出身実力力士の台頭で、こうした理不尽を跳ね除けて欲しいものです。

%%%%%日刊ゲンダイ紙3月29日付け記事転載
モンゴル勢の怒り増幅 稀勢の里を病院送りにした“真犯人”
モンゴル力士の意趣返し 
「あの日馬富士の立ち合い時の鬼気迫る表情を見たかい? 稀勢の里をまるで親の敵みたいに、ものすごい目つきで睨んでただろう。取り口にしてもすさまじかった。ケガがちで引退をささやかれている32歳が、もう失うものはないみたいに全身全霊でぶつかっていった。ありゃ、腹に一物どころか、恨み骨髄って感じだったな」親方のひとりがこう言った。
手負いの新横綱稀勢の里(30)が先の春場所で優勝。左肩周辺を痛めながら千秋楽の本割、優勝決定戦に連勝する姿は人々の感動を誘ったが、この親方が指摘するのは13日目(24日)、結びの一番で日馬富士が稀勢の里を寄り倒して病院送りにした一番に関してだ。
「日馬富士だけじゃないさ。照ノ富士にしても千秋楽の本割で、待ったがかかったものの、いきなり稀勢の里の痛めた左肩を攻めようとした。モンゴル人力士たちはそろって、稀勢の里フィーバーを快く思っていない。これまで土俵を支えてきたのは自分たちなのに、稀勢の里が横綱に昇進したいまは、ヒール役同然だからね。冗談じゃないという怒りが、稀勢の里に向かったのさ」とは前出の親方だ。稀勢の里は98年の若乃花以来、19年ぶりの日本人横綱だが、ファンや協会関係者の間で日本人横綱待望論は以前からあった。これまでは稀勢の里の自滅というか取りこぼしで実現しなかっただけで、日本人横綱を待ち望む声は根強かった。そういった空気にモンゴル勢がカチンときていたのは想像に難くない。これまでくすぶっていたモンゴル勢の怒りが、稀勢の里の横綱昇進と同時に爆発したようなのだ。
■巡業中に起きた「白鵬置き去り」事件
そんなモンゴル勢の怒りの炎に、油を注ぐような事件が昨年、起こっていた。
「正確な時期は覚えてないんだけど、去年の巡業中に白鵬(32)が貴乃花親方(44)の取った行動に激怒。モンゴル勢の怒りも頂点に達したと聞いている」と、別の親方がこう続ける。「巡業先から別の巡業先へバスで移動する最中のこと。巡業部長の貴乃花親方と横綱の白鵬は同じバスに乗っていた。で、ドライブインというか、高速のサービスエリアみたいな場所で休憩を取ったときに事件は起きた。フツーは力士が全員そろったことを確認するんだけど、巡業部長の貴乃花親方は白鵬が戻ってくるのを待たずにバスを出発させてしまったという。それで白鵬は置いてけぼりを食ったというんだな。白鵬はどうしたか?2号車だか3号車だか、おそらく後ろのバスに乗せてもらったんじゃないか」貴乃花親方がつい、うっかり、白鵬が戻っていないことに気付かなかっただけなら笑い話で済むかもしれない。しかし、どうやら、そうではなかったらしい。くだんの親方がこう言うのだ。
「なんでも巡業中のバスでは貴乃花親方の座る席が決まっているそうだが、あるとき、その席に白鵬がデンと座って、ふんぞり返っていたらしい。それが貴乃花親方の逆鱗に触れたというんだな。その意趣返しじゃないかともっぱらさ。白鵬が置き去りにされたときも、貴乃花親方はまだ戻ってこないのを知りつつ、運転手に出発するよう指示したそうだからね。この事件以来、白鵬の気持ちは完全に貴乃花親方から離れ、いまや犬猿の仲だっていうよ」
 白鵬は優勝37回の記録を持ち、横綱として現役力士の頂点に位置すると同時に、いわばモンゴル勢のボスだ。本人はもちろん、日馬富士や鶴竜の両横綱をはじめとするモンゴル勢にとって「置いてけぼり事件」は屈辱以外の何物でもなかったに違いない。このときの一件をきっかけに、執拗な日本人横綱待望論でくすぶっていたモンゴル勢の怒りは倍増、矛先は稀勢の里ひとりに集中するようになったともいわれる。そんなモンゴル勢を向こうに回して春場所を制した稀勢の里はあっぱれというしかないが、今後も貴乃花親方のおかげで怒りが増幅したモンゴル勢を相手に戦っていかなければならないのだから大変だ。
%%%%%こぼれ話終わり
 
+++++科学トピックス
興味深い記事を見つけたので転載しておきます。
%%%%%世界のクモの餌消費量、 人間の肉・魚の消費量に匹敵
蜘蛛は肉食 2017/03/15(水) 14:39:43
【3月15日 AFP】全世界に生息するクモが食べている昆虫の量は、毎年4億〜8億トンに及んでいるとの研究結果が14日、発表された。これは人間が1年間に消費する肉と魚の総量に匹敵するという。
 この種の分析としては世界初の今回の研究で、研究チームは過去の65件の研究のデータを使用し、地球上に合計2500万トンのクモが生息していると推定した。 「今回の推計値とその顕著な大きさによって、クモが地球規模で果たしている重要な役割についての一般の人の認識と評価の水準が高まることを期待している」と、論文の執筆者らは記している。
 論文は背景説明として、人間による肉と魚の年間消費量は約4億トンである一方、クジラは年間2億8000万〜5億トン、海鳥は年間約7000万トンの餌を食べていると指摘している。 クモは約4万5000種の存在が知られており、そのすべてが肉食だ。 クモは餌を捕るために、絹のような糸を使って場所から場所へと飛び移り、1日に最大30キロに及ぶ長距離を移動することができる。 論文の執筆者らによると、クモは北極から、地上で最も乾燥した砂漠、洞窟の中、海岸、砂丘や氾濫原に至るまで、世界のあらゆる場所に生息しているという。 クモは狩りの名人である他にもう一つ、重要な役割がある。他の動物の餌になることだ。
研究チームによると、8000種以上に及ぶ鳥や他の捕食動物や寄生動物が、クモだけを食べて生きているという。
%%%%%

祝!稀勢里優勝、村井氏の地震予測(4)

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:いわずと知れた2017年大相撲三月場所の星取表です。二回クリックすると拡大できます)
稀勢里1858


安定感 強い横綱 稀勢ちゃんは 怪我を押しての 見事な優勝

 十三日目の怪我、思わず大きな溜息でありました。まあ、五月場所までに治療に専念すればいいか、と自らを慰めました。今場所はモンゴル力士に賜杯は預けておこうと自らにいい聞かせておりました。
 それが、なんと我が稀勢里ちゃんは休場せず土俵に上がってきたのです。談合を嫌う故隆ノ里の薫陶よろしくガチンコ力士としての根性を見せてもらいました。そして千秋楽、見事な強い横綱を印象づけました。TVインタビュアとの応答を視聴しながら私の目尻からも水のような液体が漏れていました。
 「ポストが人を作る」との格言Aphorismがあります。稀勢里ちゃんに会っては元々横綱に相応しい力があり、それに相応しいポストをあてがわれたゆえ即、実力がそのまま発現したのでしょう。
(新聞記事:3月27日付東京新聞、茨城版、優勝を喜ぶ稀勢里の母校龍ヶ崎市長山中学校生徒と父兄。)
長山1860


「ポストが人を作る」なる格言を違った具合に適用せねばならない場面がこのところ、頻繁にTVで見られます。その舞台は国会です。頻繁に顔を出す財務相・理財局長はじめとする高級官僚群が示す醜態はもう一つの「ポストが人を作る』の典型例です。「忖度」と言う知恵を身につけ、結果としてしかるべき昇進と天下りと言う果実を得る。まさにポストで以って栄達を図っているのであり、これは稀勢里ちゃんとは真逆です。

 ところで、TVで見苦しいと思う出演者の挙動の一つがカメラを意識した大仰な仕草です。鋭い観察眼で知られる漫画家・エッセイストである東海林さだお氏がよく例に挙げるのが「ウマタレ」です。ご馳走を食したタレントが料理を口に含んで暫時目を瞑りしみじみと味わっているかの如く仕草をします。しばらくして感に耐えぬかの如く「うまーい!、ご主人、これは、ウンタラ・カンタラ」なるセリフを口にします。

 談笑場面或いはニュース番組で、笑うべき情況が生じた際、「私は笑ってます!」をTV視聴者むけに誇示するべく手を叩き大仰に笑ウ出演者も少なくありません。チャンバラドラマの主人公としての長い経歴を経て、いまや一介のTVタレントに変じた高橋英樹氏なぞはその好例です。

 国会議論を視聴して、偶々TVカメラに映る委員会参加者を見ていると、そうした不自然な振る舞いがしばしば映されます。最たる例があの西川きよし似の財務省理財局長です。野党委員の質問最中に、同氏はこれ見よがしに首を振ったり体を揺らし、野党委員の質問への不同意を表現します。これによって、野党委員の質問への〔不同意〕のみならず、野党委員の質問がトンチンカンであることををTV視聴者に印象付けようとするのです。同様は麻生財務大臣にも見ることができます。不自然な〔薄ら笑い〕は、実は自らの無知を糊塗するためであろうと私は思っています。

 質問者の左側に座っているのが、私がかっては好きであった三原順子さんです。彼女は感情がそのまま顔に出ます。面白いですね。野党議員の質問時には質問者を睨みつけています。しかし、たまに野党議員の質問でも、まじめに聞き入っていることもあります。そんなときの彼女の表情は愛しいと思ってしまいます。

+++++ファックスで安倍首相激怒(日刊 ゲンダイ紙)
 安倍氏と自民党にとっての最大の誤算はFAXの存在でした。安倍氏がこれについて、谷氏を激しく怒鳴りつけたそうです。

%%%%%証拠FAXに官邸激怒 元夫人付の谷査恵子氏“国外追放”情報
http://c23.biz/HK7k 2017年3月26日 10時26分 日刊ゲンダイDIGITAL
 森友学園に問題のファクスを送付した女性官僚・谷査恵子氏の身辺がにわかに騒がしくなっている。
 谷氏は1998年に経産省入省。13年から15年末までの3年間、「内閣総理大臣夫人付」として昭恵夫人を支えた。16年からは中小企業庁の経営支援部で連携推進専門官に就いていた。
 ファクスの存在について、24日の集中審議で質問された菅官房長官は「1週間ほど前に全体の話を聞いて、その後すぐ籠池理事長に送ったファクスを谷氏から入手した」と説明したが、内情は違うようだ。
「証人喚問での籠池理事長の発言で、問題のファクス文書が保存されていることが分かり、対応に追われた。官邸もまったく把握していなかったのです」(官邸担当記者)
 先に公開してしまった方がダメージが小さいと考えたのか、菅は23日の定例会見で記者にくだんのファクスを配布。よほど慌てていたとみえて谷氏のメールアドレスや携帯番号などの個人情報が示されたままだった。後で黒塗り版を配布し直すという失態について、菅は「不注意だった」と答弁したが、本当に文書を1週間前に入手していたなら、個人情報の扱いに配慮する時間は十分あったはずだ。
「もちろん総理もファクスの存在を知らなかった。激怒して、谷さんを呼び出し、怒鳴りつけたと聞きます。しかし、彼女の一存で勝手にやった話ではないことくらい政界関係者なら誰でも分かる。昭恵夫人に怒鳴るならともかく、ノンキャリの彼女にすべてを負わせるのはあまりに酷です」(自民党関係者)
■まるで霞が関版「沈まぬ太陽」
 安倍首相の怒りはすさまじかったそうで、「逆鱗に触れた谷氏の左遷情報がすぐさま霞が関を駆け巡った」(総務省キャリア)という。「4月1日付でアフリカの大使館付の駐在員に飛ばされる」「いや、南米らしい」などと臆測情報が飛び交っている。
 元外交官の天木直人氏が言う。
「官僚の“口封じ”に外務省を使うのは、確かに都合がいい。実際、経産省から大使館への出向はないことはありません。しかし、ことがノンキャリ女性となると異例中の異例。本当にそんな人事をすれば、官邸自ら情報隠蔽を認めたも同然で、それこそ大スキャンダルです」
 事実関係について経産省に問い合わせたところ、「現段階では、そういう情報はございません」(官房広報室)とのことだった。
 主人公がアフリカに飛ばされる山崎豊子の小説「沈まぬ太陽」が思い出される。昭恵夫人に尽くした谷氏も、安倍官邸にとってはしょせん“トカゲの尻尾”なのか。
%%%%%

+++++村井氏の地震予測(4)
 
 村井氏が地震予測を思い立った契機は、2011年3月11日の東日本巨大地震の発生前のGPSによる地殻変動に異常らしきものを見出したからであるとの事です。(図1)。
(図1:村井氏による311地震直前のGPS異常、「地震は必ず予測できる」(村井俊治著、集英社新書、2015)45頁より、関連 地震予測、クリックすると図を拡大できます。)
gps002


 そこで、それを裏付けるような地震観測上の現象が認められるのだろうかを調べています。
 3月20日記事 では、その第一検証として村井氏が書くところの二カ月前のGPS異常に対応する地震活動があったのか無かったのかを調べました。
(図2 2011年3月11日直前の2011年の地震活動Mw>4.5。クリックすると図を拡大できます。)
170320bf311



 図2が示すところでは、2011年に入ってしばらくの間(一ヵ月半)、宮城県とその界隈には目立つ地震活動が無かった。但し、これは気象庁マグニチュードで4.5を超える地震が無かったという意味です。そして2月16日に上図矩形内のほぼ中央にマグニチュード5.5の地震が発生しました。
 GCC(CMT地震カタログ)によれば、二つの地震が6分弱の間に発生しています。GCCによる震源の深さと気象庁による震源の深さには十数kmほどの違いがありそれは気になるところです。
 地震のほとんどは人間の目の届かない地中、または海底下で起きます。そこで、地震源位置は、計算機によって計算する、つまり推定するしかないのです。位置の計算は世界中の4000点近くの地震観測所に設置された地震計に記録される地震波の計測で始まります。具体的には、その地震計の上に出現する地震の波から、地震波が到達した時刻を出来るだけ正確に読み取ります。地震によっては、その到達時刻がぼやけており正確に読み取れない事態も頻発します。
 そのうえで、他の多くの観測点での同様の読み取りから最も整合的な計算結果を以って震源位置と決めるのです。その計算の際、震央(震源を地上に投影した点)は、比較的精度良く計算できますが、地震の波の到達時刻は震源深さについてそれほど敏感に変化しません。そうした事情から震源深さの精度についてはこうした不確定さが付きまといます。

 それはさておき、2011年2月16日の二つの同規模の地震の発震機構解はこの地で極普通に見られる逆断層型です。断層面と思われる北西に傾く「節面」の傾きは22度というわけで、どうやら、この地震は海プレートと陸プレートの間の相互作用(カップリング)によって生じたと思えます。
201102151901A OFF EAST COAST OF HONSHU
Date: 2011/ 2/15 Centroid Time: 19: 1: 4.5 GMT
Lat= 38.36 Lon= 143.49
Depth= 21.8 Half duration= 1.0
Centroid time minus hypocenter time: 1.1
Moment Tensor: Expo=24 0.592 -0.056 -0.536 0.240 0.563 -0.218
Mw = 5.2 mb = 5.2 Ms = 5.5 Scalar Moment = 8.61e+23
Fault plane: strike=200 dip=22 slip=87
Fault plane: strike=23 dip=68 slip=91
________________________________________
201102151906A NEAR EAST COAST OF HONSH
Date: 2011/ 2/15 Centroid Time: 19: 6:54.1 GMT
Lat= 38.40 Lon= 143.45
Depth= 26.2 Half duration= 0.9
Centroid time minus hypocenter time: 2.7
Moment Tensor: Expo=23 4.050 -0.501 -3.550 1.110 4.260 -1.030
Mw = 5.1 mb = 5.2 Ms = 0.0 Scalar Moment = 5.92e+23
Fault plane: strike=199 dip=21 slip=93
Fault plane: strike=15 dip=69 slip=89

 3月20日の記事で書いたように、2011年に入って一ヵ月半ほど静かであったあの地域でM=5クラスの地震が三発起きました。そして図2の右下に見るようにこの地震が近隣の地震を連鎖的に引き起こしたらしい様子(点線矢印)が認められます。そしてその点線の終着点は2011年3月11日の東日本巨大地震に繋がっていることが明瞭に見て取れます。

 サテ、この2月16日は、あの巨大地震のほぼ一ヶ月前です。然るに村井氏による著書は、図1のようなGPS変動を掲載します。この図で見るようにGPSでは、明瞭な異常が現出したのが1月8日、つまり2月16日よりも更に一ヶ月先行すると書きます。この異常は、宮城、岩手、福島(ここではその異常は顕著ではないが)、に加えて高知など遠く遠方でも発現時期が同期していたと村井氏は上記著書で書きます。

 この考察は別の機会にすることにします。ここでは、村井氏が言う半年前つまり2010年10月23日近辺の同地域での地震活動をみることにします。
まずは2010年の東日本の地震活動です。
(図3:(上)気象庁地震データベースによる2010年の宮城県周辺の地震活動;(下)矩形ABCD内の地震活動について、その発生時と辺ADからの距離の関係。右軸の数字は2010年ないの対応する月日。例えば07.01は2010年7月1日を意味する)
2010活動無題


 村井氏は自著において9月111日から10月23日にかけて、観察されたGPS上の何がしかの異常なピークを記載しています。しかし、気象庁の地震観測データにはそれに対応できるかも知れない地震活動を認めることは出来ません。一方で、上図(下)を見ると海溝の外側から始まって辺ADに向かって地震活動が南西方向に移動していることが見て取れます。その移動スピードは300日で300kmていどですから、1.2cm/sec程度です。このスピードは巨大地震の直前の地震速度2.5cm/secの半分程度となります(3月20日記事移動スピード )。

 私はこれまで、海溝の内側に海溝軸と平行な断裂帯の存在を指摘してきました。2010年の地震活動図ではその断裂帯に沿う地震活動は明瞭には認められません。興味深いことです。この断裂帯の活性化はどうやら3月11日の地震がもたらしたようです。その様子を次回見ることにします。
それにしても村井氏の指摘と地震活動が時間的に対応しない。それは「プレスリップ」であると考えるとすれば、むしろもっと規模の小さい地震活動群に見られるのかもしれません。現在用いているプログラムを改造することで、その小さな活動を見ることにします。これには改造のための時間が必要ですので、しばらく猶予をいただきます。
(つづく)

国会観戦

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
 本当に連日大きなことが起きます。今回は古代史の話は順延させていただきます。それにしても稀勢里ちゃんが心配だ。今場所は休んでよし。そして来場所、万全を「キセ!」
(写真:本朝は雨のため外に出ることが出来ませんでした。と言うわけで、二日目の当地の朝です。台地の上に建つ中学校校舎の窓が朝日に染められています。昔も同様の写真を掲載したことがありますが、それとは異なります)
CIMG1831


 朝の日に 赤く映ゆれる 校舎(まなび)の窓 うっすら染まれる 田んぼの白霜


+++++森友スキャンダル
 昨日そして本日も、ブログ記事のための準備(地震関連の計算など)やら調べ物やらをするはずでありました。幸か、不幸かWBC日本代表チーム所謂「侍J」が米国相手に惜敗したので、TVにかじりつくことも無かろうと思っていました。しかし、その読みは甘かった。朝十時から午後五時まで、あの国会衆参両院での証人質問に釘付けとなりました。そしてそれは本日にまで続いています。

 「村井氏の地震予測(4)」に用いる図を何とか昨日完成しましたが、その掲載・議論は月曜日に順延します。

 まずは昨日の参議院予算委員会での証人尋問を報ずる日刊ゲンダイ紙記事の添付です。資料保存であります。
(図1:3月23日の衆参証人尋問を報ずる日刊ゲンダイ紙)
170323証人A6137

170323証人6138


 国有財産を民間に払い下げるにあたっては、厳正な公平性が保たれることが前提です。厳正な吟味なされた上で、その払い下げの合理性派、まずは払い下げの価格こそが、その公平性の重要な要素です。しかし、今般の事案、それについてそこが疑われているのです。消費税増税、年金削減などを国の予算の逼迫を理由とします。とすれば、国民の家庭経済を軽減するためにもクニは払い下げを望む民間邦人に派可能な限り高い価格で売却すべきです。

 しかし、今般の売却額は当時の地価9億を8億も下回る価格で売却したのです。とうぜん売却価格を決定するプロセスに疑惑を表明するのが国民の権利です。教育利権に関心を抱く政治家の関与があったのではなかろうか、との疑惑です。しかし、長く醜い政治の世界にどっぷり漬かって来た政治家はそれほど単純・愚かではありません。

 そこで行使するのは別の枠組みです。どうやらそれが浮かび上がってきました。それは内閣人事局の設置です。ウイキ内閣人事局 が記載するようにこれは官僚の拠って立つ省庁とは離れて内閣に直属する組織で2,014年6月、つまり第二次安倍内閣が発足して一年半後に設立されました。その目的は省庁の審議官(事務次官二つぐポスト)の採否決定を内閣にきすると言うものです。3月15日記事最高裁判事で書いた最高裁判事の決定もこの局に帰属します。

 結果として、今まで以上に政治家の顔色を窺う省庁高級官僚の挙動をもたらしました。これが昨今多くの方が語る「忖度」(そんたく)です。偉い人、力のある人の意を察知し、言われずともそれをすることで力のある人の意を迎えるという構図です。100万円の問題は、安倍夫人が首相の意向を官僚に意識させ忖度させるための手立てであったのではなかろうか、と私は考えています。

+++++国会雑感
 サテ、証人喚問です。この”超低価格払い下げ”を巡っての各党代表者による証人籠池氏質問を視聴することで、政党のスタンスを見定める事が出来ました。さらには、質問者の資質を見分ける上で、そして近く予定されているという総選挙での投票行動にきわめて有用であったと思っています。

 と、書きますのは、舞台を衆議院に遷した23日午後、質問者のトップバッタは、私の住む茨城三区選出の自民党代議士です。この議員の質問は証人たる籠池氏の証言を「嘘にまみれている」との前提に立っているかの如くでありました。それはまさに自白強要をせまる「尋問」の如くでありました。やや垂れた目じりの奥に鋭い視線を光らせながらの質問は警察での「取調べ』を思わせる迫力です。なるほどこの議員のキャリアは警察官僚でありました。冤罪を生む直接の舞台を目の当たりにした思いがしたものです。

 改めて、この犯罪者と決め付けるかの如く、証人に言われ無き尋問を浴びせる人物を国会に送ってはならないなと強く感じた次第です(関連記事1月30日茨城三区反自民候補)。

 西田昌司氏も結局のところは証人を脅しつけるような尋問を繰り返します。
 私は2016年3月23日のブログ記事過去記事で、この議員が極右思想の持ち主であるにもかかわらず、真理への謙虚さを見た思いがした事を書きました。同時に、真理なるものに頓着しない安倍首相に心酔するその思考構造が理解できないとも書きました(参考西田・小池対談)。しかし、これは私の見誤りでありました。本日の証人質問は自らの親分への忠誠心誇示パフォーマンスを見ます。

 11年前に所謂「偽メ−ル」問題が国会を舞台に議論され当時の民主党は大きな打撃を受けました。それに懲りたか、今般の「100万円」問題では、追及する側の野党は注意深い尋問をしています。それはそれで、結構なのですが、安倍首相と財務官僚への追及は依然として〔壁を突き破れない」もどかしさを感じます。

 安倍首相の右隣でニヤニヤしている麻生財務相。あの薄ら笑いは自らの知性欠如をごまかす為の強がりであることがミエミエなのですね。なんとも薄っぺらな人間が我が国の財務相とは!哀しいことです。

 なんとももやもやした気分でありますが、最後に本日付日刊ゲンダイ紙から孫崎氏(元防衛大学校教授)の寄稿を転載しておきます。

(図2:3月24日付日刊げんだい紙より)
170324げんだい6215

 

聖徳太子をどう記載するか(文科省)、夜刀神と蛇(1)

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
 野球はそれほど好きではなかったはずです。が、米国に敗れたのは残念です。それが理由では無いのですが、雑事のため、「村井氏の地震予測[4]」は次回に順延します。
(写真:田んぼの霜の白さと、畦の黄色です)
菜の花1832


 
 白き霜 黄色の菜の花 空は青 いまだ春は 遠からじ哉

 昨日同様に、今日も冷たい風が吹いてます。四月の田植えに備えて掘り返された水田には霜が降りています。しかし、畦には、早咲きの菜の花。尤もこの菜の花は国内種ではなく、外来種とのことです。

+++++久しぶりに常陸国風土記、その前段としての聖徳太子考
 バタバタと日々が過ぎてしまい、長いこと表題の話題について書くことを休んでしまいました。
私事が沈静化しつつありますので、再開しようと思っていた矢先に下記の記事を見つけました。その記事によれば、聖徳太子と厩戸皇子のどちらを児童生徒に教えるべきかで教科書で混乱があるということです。
 古代史愛好家に大きな衝撃を与えたのが梅原猛氏の著書「隠された十字架」(新潮社、1972年)です。その概要はウイキを見ていただくことにしますが、日本列島古代史の新視点を提起した大研究でした。私自身にとっても。以後、古代史への関心が高まり、それが今日まで続いています。私にとってはエッポクメーイキングとも言うべき古代史との出会いでありました。しかし、梅原氏のそもそもの研究分野が西洋哲学であったゆえでしょうか、日本の古代史学界らは長く無視されてきたことはよく知られています。

 この書で初めて「怨霊」なる思想が明らかになったのです。私はこの発想が日本列島精神史に確立したのが八世紀、香取之地での「斎」であると考えています。まさに現在それを論証するための準備作業をしている最中です。と、言っても私の悪い癖で、頻繁に寄り道をするために中々議論が捗りません。
 古代史専門家の梅原批判の主要点は「七世紀の日本列島には、怨霊思想をうかがわせるものは見当たらない」でありました。私も、現在調査中の「香取」、「斎」の考察から、「怨霊思想」が、「斎」によって体系化されたと考え、日本列島古代史研究者の指摘は的外れではないと考えています。常陸国風土記の考察はこの「斎」の議論こそ要ともなる重要な部分なのです。

 「斎」が八世紀に確立された日本の信仰体系であるとするならば、七世紀前半に生きたとされる聖徳太子の存在が問題となります。(嫌な予感でありますが、又話が脱線しそうであることを自覚せねばなりませんが)

 梅原氏の著作が世に出て、30年後に衝撃の書「聖徳太子の誕生」(大山誠一著、吉川弘文館)が世に出てきました。大山氏は日本古代史の泰斗である井上光貞氏のお弟子さんです。誠に説得力ある考察です。しかも、大山氏は日本の古代史研究のいわば本道を歩んでいる研究者です。とうぜん、守旧派風挙動を取ってきた学界の重鎮も今度はしかるべき反応を見せているということになります。かくして、再び「聖徳太子」論議が高まることとなっています。大山氏の説への賛否の反応などには興味深いエピーソードもありますが、脱線を自戒して、ここでは止めておきます。

 そうした議論があることを文部科学省官僚は当然承知しているはずです。にもかかわらず教育現場に無用な混乱を持ち込んでいると、私には映ります。その背景には安倍首相とその背後にある〔日本会議〕の意向を忖度した官僚たちの思惑が働いているのだろうと想像しています。
 その混乱を産経新聞記事が紹介しています。
%%%%%聖徳太子を歴史教育ではどう説明するのか?
 
次期指導要領で「聖徳太子」復活へ 文科省改定案、「厩戸王」表記で生徒が混乱 「鎖国」も復活
http://c23.biz/bwys 2017年3月20日 9時47分 産経新聞 

文部科学省が2月に公表した中学校の次期学習指導要領改定案で、現行の「聖徳太子」を「厩戸王(うまやどのおう)」に変更したことについて、文科省が学校現場に混乱を招く恐れがあるなどとして、現行の表記に戻す方向で最終調整していることが19日、関係者への取材で分かった。
 改定案で消えた江戸幕府の対外政策である「鎖国」も復活させる方向。修正した次期指導要領は月内に告示される見通し。
 現行指導要領では小中学校とも「聖徳太子」を授業で扱うと例示したが、今回の改定案では、人物に親しむ小学校で「聖徳太子(厩戸王)」、史実を学ぶ中学で「厩戸王(聖徳太子)」に変更。文科省は、歴史学では「厩戸王」が一般的で、「聖徳太子」は没後の呼称だが、伝記などで触れる機会が多いとしている。
 文科省は改定案公表後にパブリックコメント(意見公募)を実施。呼称の変更に批判的な意見が多かったほか、教員からも「小中で呼称が異なれば子供たちが混乱する」「指導の継続性が損なわれる」といった意見が出ていた。
 こうした状況を踏まえ、文科省は小中ともに聖徳太子の表記に統一し、中学では日本書紀や古事記に「厩戸皇子」などと表記されていることも明記する方向で調整している。
 一方、鎖国の表記については、小学校で「幕府の対外政策」、中学でも「江戸幕府の対外政策」としたが、幕末の「開国」との関係に配慮して「鎖国などの幕府の対外政策」といった表記で検討している。
◇日本のイメージの根幹
 「厩戸王(うまやどのおう)、かっこ、聖徳太子。これ、なんですか」
 今月8日の衆院文部科学委員会。民進党の笠浩史氏が声を張り上げた。「聖徳太子」の表記をめぐる議論は国会にも波及。笠氏は「聖徳太子は冠位十二階や十七条憲法などわが国の統治の基本を作り、歴史上最も重要な人物の一人。多くの国民が同じような思い」と見直しを求めた。
 現行の「聖徳太子」の表記は国民に親しまれ、小中学校の教科書の記述でも主流だ。義務教育での歴史教育は日本人としてのアイデンティティー形成につながるだけに、変更への反発は大きい。翌日の参院文教科学委員会では、無所属クラブの松沢成文氏も「いろいろな学者の意見があるが、過度に影響されてはいけない。普遍的な価値を伝える歴史教育を考えなければいけない」と強調した。 聖徳太子の功績は、奈良時代に完成した正史「日本書紀」に記されているが、天皇の権威を確立するための造作だとみる批判的な研究が戦前からあり、虚実をめぐる論争は過熱する傾向がある。
 聖徳太子の研究事情に詳しい駒沢大の石井公成教授は「厩戸王は後代のイメージに縛られず研究するため戦後に想定された名。古代の主要史料には見られず、実名のように扱うのは不適切だ」と指摘。その上で、「聖徳太子論争が熱くなるのは、日本人のアイデンティティーに関わるから。自分にとって好ましい聖徳太子像が、その人の古代日本や現代に至る日本のイメージの根幹になっている」と話している。

【用語解説】学習指導要領
 学校教育法などに基づき、児童生徒に教えなくてはならない最低限の学習内容などを示した教育課程の基準で、約10年ごとに改定される。教科書作成や内容周知のため、告示から全面実施まで3〜4年程度の移行期間がある。次期指導要領は3月末に告示され、小学校は平成32年度、中学校は33年度から全面実施される。
%%%%%記事転載終わり

 ここで、聖徳太子について若干補足しておきます。日本書紀には「聖徳」なる表現が四回登場します。それを列挙すると:
%%%%%日本書紀と「聖徳」
(1)《顕宗天皇元年(乙丑四八五)正月己巳朔》元年春正月己巳朔。大臣。大連等奏言。皇太子億計、聖徳明茂、奉譲天下。陛下正統。当奉鴻緒。為郊廟主、承続祖無窮之烈。上当天心。下厭民望。而不肯践祚。遂令金銀蕃国、群僚遠近莫不失望。天命有属。皇太子推譲。聖徳弥盛。 

(3)《敏達天五五年(五七七)三月戊子【十】》五年春三月己卯朔戊子。有司請立皇后。詔立豊御食炊屋姫尊為皇后。是生二男。五女。其一曰菟道貝鮹皇女。〈 更名菟道磯津貝皇女也。 〉是嫁於東宮聖徳。
(4)《用明天皇元年(五八六)正月壬子朔》元年春正月壬子朔。立穴穂部間人皇女為皇后。是生四男。其一曰廐戸皇子。〈 更名豊耳聡。聖徳。或名豊聡耳。法大王。或云法主王。 〉是皇子初居上宮。後移斑鳩。於豊御食炊屋姫天皇世、位居東宮。総摂万機、行天皇事。
%%%%%日本書紀記事転載終わり

 長くなりますから文意は付しませんが、上記記事で(3)、(4)は通説に語られる聖徳太子です。私が着目するのは上記(1)です。
 日本書紀は皇太子億計の人品を「聖徳明茂」と褒め称えます。岩波文庫「日本書紀(三)」で校注者は「聖(ひじり)の徳(いきおい)、明かにさかりにして」と訓みます。
(1)の末尾に登場する「聖徳弥盛」も皇太子を賛美する言ですが、校注者は「聖(ひじり)の徳(いきおい)、弥(いよいよ)盛(さかり)りにして」と訓みます(同書118頁)

 常陸国風土記を論ずる過程で「国巣』を論じたことがあります[2016年12月12日扶桑国」。「巣」の音が「ソウ」であることに注意し、かつ国は「コク」の「ク=KHU」が「フ」に転じたものと考えられることに気づきました。そうとすれば、実はこれは「扶桑」[フソウ]ではなかろうか、と言うわけです。じっさい、億計らしき人物は大陸「梁書』倭国伝に登場する扶桑国の王「乙祁」であろうと思えます。

 日本書紀では、皇太子億計の人品を称える形容詞に「サカ」を付しているのです。興味深いことです。扶桑国の王が遠き西域のサカ族の末裔であることを示唆しているのではなかろうか?いずれ後日、考察します。そして、その王を称える形容詞が付されたのが聖徳太子です。大山教授の示唆するように、聖徳太子の正体がここに隠されているのではなかろうかと私は考えています。が、本ブログの脱線を危惧して、この話はとりあえずはここで止めておきます。

 さて、聖徳太子関連で記事が長くなりました。ここで本題に戻ります。少しでも次の記事につなげる話を書いておきます。常陸国風土記行方郡の条、夜刀神のくだりです。
常陸国・風土記・行方郡の件の抜粋を再掲します:
「箭括氏麻多智 截自郡西谷之葦原墾闢新治田 此時 夜刀神 相群引率 悉盡到来 左右防障 俗云 謂蛇為夜刀神 其形蛇身頭角 率引免難時 有見人者 破滅家門 甚多所住之」
と書きます。

 登場する「夜刀神」(ヤツト)はゾロアスタ教の聖地であるヤズドとあると、以前書きました。また「麻多智」(アダチ、しかし通説ではマダチ)はゾロアスタ教神殿である「アータシュキャデ」に由来するとも書きました。古代学者が日本列島内にその起源を求めてきた言葉がどうやら外来語であったことがわかります。しかも、その外来語は内実を伴っていたことまで見えてくるのが、いま考察している常陸国風土記なのです(2月24日記事ゾロアスタ教神殿)。

 
「風土記」(小学館刊、1997年)の監修者・植垣節也氏は上記原文の文意として以下を付します:
 “やっと土地を開墾して田とした。そこへ夜刀の神、相群れ引き率いて、悉尽くに到り来て左右に防障へて耕佃ることなからしむ。俗云はく、蛇を謂ひて夜刀の神と為す。その形蛇の身にして頭に角あり。率いて難を免るるとき見る人あらば家門を破滅し子孫継がず。全てこの郡の側の効原に甚多に巣めり”

 風土記編纂事業は藤原氏による支配体制を信教・思想の面から補完するという重大な役割を担っています。従って、執筆者が現地の古事を正確に知っていたとしても、その政治的役割に違背するような記述は出来ません。にもかかわらず、この常陸の国風土記では、巧みに土地の真実を語っているのではと思わせる記載が少なくありません。

 何よりも、「夜刀神」、「麻多智」は、藤原不比等が文字通り蛇蝎の如く憎悪し敵対した西域渡来族に由来する表現です。藤原不比等の許容範囲であろうとの計算を測りながら、この語を風土記に登場させているのは、私には驚きです。案の定、不比等はその思惑に気づかなかった。それどころではありません。以後1200年にもわたって、この地に西域渡来人が住まっていたことを、歴史学者は想像すらしてこなかったのです。

 風土記の著者群(多分個人ではなく複数であった)は、八世紀に常陸国南部に残された故事を伝聞として収拾したはずです。そこから藤原不比等の目をかすめつつ真実を書きのこそうと力をつくしたのだろうと思っています。
 その一つが例えば「謂蛇為夜刀神」(蛇を謂ひて夜刀の神と為す)であった、と思っています。西域の渡来人によって構築された「生活圏・支配域」内には、「アータシュキャデ」(アタチ、麻多智)なる神聖な建築物があり、そこでは蛇が神の化身として崇められていたのでしょう。

 日本列島古来の信仰体系に「蛇」が関わっているのかどうか、定かではありません。八岐大蛇の大蛇説話、祟神天皇の三輪山暴(あば)きも、もしかしたら西域の宗教大系に影響されて作られた説話であるのかも知れません。一方、西域にあっては、旧約聖書の楽園、ゾロアスタ教も含め、蛇には神性が与えられています。それは概して邪悪の神性ではありますが、エジプトのファラオがかぶる冠にはコブラが頭をもたげています。

 それはさておき、常陸の国に渡来したゾロアスタ教集団が蛇の神性を崇めていたこと、そして上記引用部の末尾に「甚多所住之」と書いたように、まさに一大勢力として行方(ナメカタ)の地に住まっていたことがわかります。

 しかし、多くの風土記研究者は「蛇」を有毒で危険な野蛮人の象徴として捉えてきたのです。サテ、風土記はこの渡来族について興味深い観察を書きます:
「其形蛇身頭角」
と。
「頭に角がある」と、いうのです。次回、これを考えて見ます。
(つづく)

村井氏の地震予測(3)、江戸の名残をとどめる谷中・駒込

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:昨日は娘夫婦の長男の命名行事ということで、婿殿のご両親と会食をしました。写真は娘夫婦の住いへ行く途中の谷中銀座通りの賑わいです。この近辺はお寺が多い。昨日はお彼岸です。日暮里からの道は墓参に向かう夥しい数の人出でした)
谷中銀座1837


 チャンバラの 映画ドラマに 登場す 江戸の名残を 残せる谷中

 鬼平犯科帳はじめ 江戸を主要な舞台とするチャンバラ映画、舞台に頻繁に登場するのが、谷中です。文字通り日暮里駅を含む台地と、本郷駒込を載せる台地に挟まれた窪地です。まさに谷の真ん中です。ここに立ち並ぶ商店街は江戸時代から昭和の風情をとどめています。イカ焼き、メンチカツなどの揚げ物、煎餅などの和菓子屋などに墓参する人たちの長い行列が出来ていました。写真はこの窪地から東側にレンズを向けています。五十年以上の大昔には正面の高層ビル群はありませんでした。このビル群の裏側が、本郷・駒込の台地です。

(写真:娘夫婦宅からの帰途、近くの駒込・六義園を散策してきました。庭園内では、かわいらしい娘さんが三味線に合わせての見事な大道芸を演じていました。)
六義園1843


 柳沢吉保がこの地に「回遊式築山泉水庭園」を完成したのが1702年と案内板は書きます。江戸城殿中松之大廊下で赤穂藩藩主・浅野長矩(内匠頭)が高家肝煎・吉良義央(上野介)に刃傷に及んだのが1701年、「赤穂四十七士」(あこうしじゅうしちし)は、紆余曲折のすえ元禄15年12月14日(1703年1月30日)未明に本所・吉良邸への討ち入りに及び、見事その首級をあげたのが1703年です。まさに柳沢吉保が、赤穂藩残党の挙動に目を光らせていた時期にこの庭園が完成したというわけです。

+++++原発事故関連記事・二題
 前橋地方裁判所が画期的な判決を下しました。上級審でもこの判決が維持されるのか否か。日本国の裁判制度の政界癒着を反映するかのごとき判断に変質するのか。 
(新聞記事:3月18日付日刊ゲンダイ紙より)
福島訴訟170318

%%%%%未だ行方不明の核燃料
 水中で毎時1.5シーベルト=1号機格納容器底1メートル―ロボット投入・福島原発
時事通信 3/19(日) 17:59配信原子炉内ロボット探査 

 東京電力は19日、福島第1原発で溶け落ちた核燃料(デブリ)がたまっているとみられる1号機格納容器底部の水中で、毎時1.5シーベルトの放射線量を測定したと発表した。水中で比較的高い線量が確認されたが、東電はデブリの有無について「今回のデータでは明らかになっていない」と説明している。東電によると、毎時1.5シーベルトの放射線量は18日に投入したロボットが作業用足場からつり下げた線量計によって測定。測定場所は格納容器底部から1メートルの高さの水中で、同じ線量を人間が浴び続ければ、5時間弱で死亡するほどの値だった。水は放射線を遮る性質があり、近くに高い線量を出す物が存在している可能性もあるが、原因は分かっていない。東電が公表した写真では、水中にポンプのバルブとみられる物も写っていた。格納容器底部に堆積物があるかどうかは不明で、今後周辺の放射線量などを測定し、デブリの有無を調べる。
%%%%%
  
+++++村井氏の地震予測(3) 
 東北日本の太平洋沿岸沿いの深部(およそ50km程度の深さ)にプレートの断裂帯が横たわっているらしいことを前回書きました(図1:前回記事の再掲)。地震活動分布で見る限りこの断裂帯として、三つが識別できます。それを図1でA,B,Cと名づけています。
 断裂帯Cについては、本ブログ管理人は「チバラギ地震(あるいは霞ヶ浦―市原地震帯)と名づけこれまでも精査してきました(2,014年10月6日記事チバラギ地震)。この地震活動は現在も監視していますが、破壊面が鉛直で、かっての大地震での傷であると考えています。

(図1: 震央分布については、左右の図は全く同じ。左はその震央分布に(地下断裂帯 3月18日記事)に、断裂帯と思われる帯を重ねたものです。全ての図に共通しますが座標系は2013年10月26日の二本海溝東沖のMw7.7地震の震央を原点として作図されています。図の目盛りはkmです)
170317断裂地震



 この二つの断裂帯はどうやら3月11日のあの巨大地震前には、地震学者たちの前に姿を現していなかったようです。それを示すのが図2です。巨大地震発生前2ヶ月半の活動状況ですが、図1と比べることで、明らかです。但し、この非活動状態は、巨大地震発生直前に見られる「静穏状態」であると考える学者さんもいるようです。

(図2:2011年1月1日から2011年3月11日14時47分の期間内の東日本の地震活動(Mjga 4.5 又はそれを超える地震のみ)。データは気象庁による。黒丸は青の巨大地震)
201101-0311


 宮城県沖に見られる活発な地震活動のほとんどは2011年3月9日、ほぼ巨大地震の二日前に始まった、まさに前震活動です。そこで、この活発な地震活動をもう少し詳細に眺めることにします(図3の左)。

(図3:宮城県沖に焦点をあてた2011年1月1日から本心までの地震活動 2月27日記事 (2月27日記事掲載図に加筆)
170320bf311


 まずは右上の図です。
 図3の左は宮城県沖の地震活動です。期間は2011年1月1日から2011年3月11日14時47分(本震の直後)までです。この地震活動を図のように矩形で囲み、辺ABに沿って眺めることにします。この地では、プレートは海溝に直交(AD)する方向に沿って地震活動を眺めるのが通例です。そうすることで、プレートの潜り込み状態が見えてくることが期待されるからです。しかし、本ブログでは、あえてそうはせず、海溝軸に沿った方向に沿って事態を眺めようと言うわけです。

 右上図は矩形内の地震分布をABを含む鉛直面に投影し、地震の深さを辺ADからの距離に対してプロットしたものです。左端の黒角(311巨大地震)に着目すると、地震の深さが右へ行くほど深くなっている、つまりB方向に震源の深さが20kmから40kmと系統的に深くなっている様子が見えます。

 次に右下図を眺めます。ここで真左端上の黒角は311巨大地震です。横軸は右上と同じで、辺ADからの距離(km)です。縦軸は2013年10月26日(Mw7.7)地震の発信時からの時間経過です(単位は日―day)。青の点線矢印で示したように、25日ほど前の2011年2月16日1時にMw5.5の地震が起きています。その地震を基点として地震が右上方にほぼ直線状に移っていることが明瞭に認められます。そしてその終端で2011年3月11日の地震に繋がっています。

 既に書いたように2011年1月1日から同年2月16日までは全くの地震学的静穏状態です。そしてこの日に起きた地震がゆっくりとA方向、つまり南西方向に移動し、311の地震になったようです。この移動スピードは図から2.5cm/sec程度と見積もることが出来ます。

 あの巨大地震のほぼ25日前に深部40kmでの地震が、どうやら311地震の直接の引き金を引いたと思えます。そこで、前回紹介した村井氏の地震予測と照合してみます。
(図4:村井氏による地震予測、前回記事再掲)
村井170313Cebd1d2f8

 村井氏は本震の二ヶ月前に何やらの異常が認められると書きます。一ヶ月のずれがありますが、話の筋はあっているように見えます。しかし、2月16日の地震は宮城沖200kmです。それほど遠方のしかも40kmもの地下深部の出来事を宮城県地上のGPS 観測装置が検知できるものだろうか?疑問があります。地球を弾性体と思うと、とある場所での変動は距離の三乗で小さくなります。とすれば、それを宮城県の地上の観測点が検知するとは、思いがたいからです。次回、この2月16日の地震を検討してみたいと思います。
(つづく)

村井氏の地震予測(2)、森友事件に関わった財務官僚が国税庁長官

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:芝生の向こうの雑木からコジュケイの「コッチコー」との鳴き声がけたたましく聞こえます。大方の花を落としてしまった梅ノ木の根元には多数のモグラの「土木作業」痕が散在しています。)
霜1826


 春 名のみ 霜に凍れる 白き芝 梅花は 散りて 桜 手ぐすね

 連夜の野球観戦で疲れ、昨夕は10時過ぎに布団に入り、〔導眠剤〕であるチャンバラ本を読み始めたころ、亡き母の「こっちへおいで」との言が聞こえました(ような気がした)。その際は、半分眠りかけていたこともあったのでしょう。なんら疑いもせず本を閉じ、明かりを消しました。朝、目を覚まし、昨夜の事を思い出しました。

 数日前の新聞記事が、東大病院のある医師が「魂は不滅で、“あの世”はある」と大真面目に語ったと書いていました。(関連記事2016年8月29日記事臨死体験で書きましたが、魂の重さは32グラムとのこと)。そういえば60年以上昔に他界した亡父は死の直前に「お袋が花畑の向こうから“コッチコー”と呼んでた夢を見た」と母に語っていたそうです。
 そうか、ついに小生にも〔お迎え〕が来たか、とコジュケイの鳴き声を聞きながら思った次第です。私は「霊感」なるものは信じていません。多分体調の不具合を感知した脳が、その情報を脳の持ち主に伝えるやり方なのであろうと思います。
 私をかねてより好ましく思っていない方にとっては申し訳ないのですが、今のところ腰痛以外不具合がありません。どうなるんですかね。とはいえ、私の来し方は、“悔恨”、”謝罪”のオンパレードであります。この際洗いざらいを懺悔することも“あり”かなと思わぬでもありません。しかし、土に帰る一介の動物が今更やるまでの事もなさそうですので、やめました。

 さて、この「お告げ」は現実世界でどのように現出するのか?それを確認できないのは残念ですな。

+++++国有地格安払い下げ問題
 昨夕、電撃ニュースが飛び込んできました。昭恵夫人が、「首相から」との言をそえて籠池森友学園理事長に100万円を手渡していたとの事です。2015年6月の事だそうです。事がいっそう大きくなったため、政府与党(自民・公明)はしぶしぶ籠池氏を国会に参考人招致することを決定しました。来週木曜日です。どのような「言」が語られるのでしょうか。

 国有地の格安或いは無料払い下げ決定は、一介の霞ヶ関官僚では為しえないと、官僚機構に詳しい人物は語ります。ましてや、ヒラの代議士では到底出来ない。底には政府の中枢に座る人物の指示があった筈であると言います。
 サテ、財務省理財局長のポストにあって、格安払い下げを為した人物が、現在国税庁長官との事です。それを指摘した雑誌「新潮」記事を転載しておきます。

%%%%%森友問題、国有地9割引きの責任者が現国税庁長官というブラックジョーク
デイリー新潮 3/16(木) 
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170316-00518794-shincho-soci
「週刊新潮」2017年3月16日号 掲載 8:02配信 

 折しも、確定申告のシーズンに噴出した今回の疑惑に、国税庁では動揺が広がっているという。そのトップの座にいる迫田英典長官(57)こそ、森友学園に対する土地の払い下げの責任者だったからだ。税の徴収を司る者が国有財産を叩き売りしていたなんて、トンだお笑い種なのである。
 ***
「国税庁の中堅幹部が、“確定申告に影響が出たら、どうしよう”と、ぼやいていました」
 と言うのは、通算20年に亘って財務省や国税庁を取材してきた元朝日新聞編集委員の落合博実氏。
「全国の自営業者などが申告に追われている時に、国税庁長官が過去に国有財産を投げ売りしていたんじゃないかと取り沙汰されているわけですから、中堅幹部が国民の納税意識の低下を恐れるのは当然でしょう」
 改めて、「疑惑」を振り返る。
 社会部記者によれば、「発端は昨年3月、大阪府豊中市の国有地で、森友学園が小学校の校舎を建設していたところ、地中からゴミが見つかったことでした。すると、資金がないとの理由から土地を借りていた籠池理事長が、突然、購入の意向を示したんです。それからトントン拍子に話が進み、6月には売買契約が結ばれました。が、ゴミの撤去・処理費として、土地の評価額から、その9割に近い8億円超が値引きされ、1億3400万円という破格の値段で売られていた。しかも、異例の“値引き”の経緯があまりにも不透明なんです」
 結果、政治家の口利きが疑われることになったのだが、この間、国有財産の管理・処分を統括する財務省理財局長に就いていたのが、他ならぬ迫田氏なのだ。「籠池理事長は、ゴミが見つかった直後、近畿財務局のみならず、わざわざ東京の本省まで出向き、理財局の担当者と面会していました。その際、値引きの交渉が行われていたのではないか、というのが一つの焦点になっている。当時、局長だった迫田さんが報告を受けていないわけがなく、野党は彼の国会招致を求めています」(同)
■頭を抱えている
 そんな「国益」の損失に関与していたかもしれない人物が、あろうことか国税庁長官を務めている。もはや、ブラックジョーク以外の何物でもない。 財務省関係者は、「理財局長はいわゆる“次官コース”の主計局長や主税局長に続く、ナンバー3の局長ポスト。迫田さんを含め、3代続けて国税庁長官になっている」として、「東大法学部卒業後、1982年に入省した迫田さんは、主計局次長や関東信越国税局長などを経て、理財局長になりました。アクが全くない、後輩との読書会を主催するような真面目な人ですよ」こう評するが、その真面目さはなぜか「疑惑」の阻止に役立たなかった。
 政治アナリストの伊藤惇夫氏が嘆く。
「不透明な経緯で国有財産を叩き売りした責任者が、国民から税金を取り立てる国税庁長官になっているのは、国民の側からすれば、決して納得できる人事ではありません」 先の落合氏が続ける。
「彼は今、長官室で頭を抱えているんじゃないですかね」迫田氏は確定申告の時期に深刻な局面を迎えているようだが、それも自ら蒔いた種。払い下げ問題で誰もお咎めなしというのは願い下げである。
特集「『森友学園』の火薬庫」より
%%%%%雑誌記事転載おわり

+++++村井氏の地震予測(2)
前回記事の後半部分です。この記事の検証ともなる議論の一回目を本記事紹介の後ろに付してあります。お見逃しなきよう

%%%%%驚異の的中率『MEGA地震予測』が指摘する「2017年ここが危ない」
村井氏による地震予測 

そんな村井教授を後押ししたのが、プレートテクトニクス研究の第一人者と知られ、東京大学地震研究所で長年教授を務めた上田誠也東京大学名誉教授の言葉だった。
「上田さんは“従来の地震学は地震のメカニズムこそ研究してきたが、地震の前兆を捉える研究はしていないので、地震予知ができないのは当たり前だ”と。そのうえで“村井さん、期待しています”とおっしゃってくださったんです。この言葉には、大いに勇気づけられました」
南関東、東北、日向灘…村井教授が予測する「2017年ここが危ない」
さて、地球の表面は絶えず動いていると話す村井教授だが、殊に東日本大震災の発生後は、その動きが活発になっており、日本列島のあらゆる場所で、いつ大きな地震が起きてもおかしくない状況であるという。
「そんな日本列島のなかでも、水平方向における変動が最も大きいのが東北地方。注意すべきなのは、動きが激しい箇所よりも、動きの強弱の境目となっている箇所で、そういう地点は地殻が断裂し地震となりやすいんです」
また東北地方は、垂直方向の動きで見ても、日本海側が沈降するいっぽうで太平洋側は隆起するという、異常な動きが続いているという。
「こういった場合、沈降する地点と隆起する地点の中間となる箇所が、歪みがたまりやすい。東北地方の背骨ともいえる奥羽山脈一帯は、地表の変動こそ目立ちませんが、そういった周辺の状況から判断すると、大きな地震の揺れを起こす可能性が大いにあります」
いっぽうで、メルマガ『週刊MEGA地震予測』において、最も警戒度の高い“レベル5”に現時点(2017年3月)で唯一指定されているのが、南関東周辺のエリアだ。
「このエリアでは2016年の6月から9月にかけて、多くの地点で一度に5儖幣紊梁腓な動きが観測されるという“一斉異常変動”と呼ばれる現象が、5回も発生しました。この一斉異常変動は、東日本大震災が起こる前の東北地方でも発生しており、そのことを考えると非常に危ない状況です。また、昨年9月以降は静謐状態が続いているのも、大いに気になるところ。この静謐期間が長くなればなるほど、地震の規模が大きくなりかねないからです」
(図1:2016年に南関東周辺で発生した“一斉異常変動”)
村井170313B7b6a4



(図2:東日本大震災の前に宮城県で発生した一斉異常変動。この図については、下で実際の地震活動と照合して見ます)
村井170313Cebd1d2f8


さらに、村井教授がその動きを特に注視していると語るのが、2017年3月上旬にもマグニチュード5.2の地震が起きた日向灘周辺だ。
「海上保安庁が海底に設置した海底基準点による観測で、南海トラフの広範囲で大きな地盤変動が発生していることが明らかになりました。南海トラフでは将来的に、南海地震・東南海地震・東海地震という3つの地震が連動して起きるとされていますが、過去の事例を紐解くと、それらの3連動地震の前には必ず日向灘で地震が発生しています。よって、このエリアの動きも要警戒と言えるでしょう」
詳しくはこちら
予測のためなら自費で電子観測点を設置
このように列島各地で大地震発生の危機が迫るなか、さらなる予測精度の向上を図るべくJESEAが進めているのが、プライベート電子観測点の設置・拡充だ。
実は国土地理院が設置した従来の電子基準点からは、丸一日分の動きを平均化したデータしか得ることができない。この場合、もし数時間単位で大きく地表が動いたとしても、その後すぐに揺り戻しの動きがあれば、一日分のデータとしてはあまり変動のないものに丸められてしまい、その地点で実際に起きた異常を捉えることが難しくなってしまう。
その点、自前で建てるプライベート電子観測点は、その地点がどのように動いているのかを、1時間や3時間といった短いタームでの平均値で出すことができる。さらに、国土地理院が建てた電子基準点からのデータが通常2週間後に公表されるのに対し、プライベート電子観測点からのデータはタイムラグなしで得ることができ、すぐ分析にまわすことができる。
「大地震の直前にはプレスリップ(前兆すべり)という、異常な地殻変動が必ず発生します。プライベート電子基準点によって、この動きをリアルタイムでキャッチすることができれば、“数日後に地震が起きる”といった短期的な地震予測も可能となり、より多くの命を救うことができるのではないかと期待しています」
2015年には小田原・大井松田の2地点に、このプライベート電子観測点をJESEAが自費で建てたことに加え、4月までに全国16か所のNTTドコモの携帯電話基地局内にも、地殻変動を捉えるプライベート電子観測点が順次設置される予定だ。
「それらにくわえて、近日中には都内にも新たなプライベート電子観測点を自費で建てる予定です。それが完成すれば、大地震の発生が懸念される日向灘・南海・東南・東海・首都圏といったエリアを、リアルタイムで監視できる体制が整います」
また、これまで研究を重ねてきた地殻変動による地震予測以外にも、今後は大地震発生の直前に発生するとされるインフラサウンド(非可聴音)を利用した予測も併せて展開できればと、目下のところ研究を重ねているとのこと。予想精度のさらなる向上を目指して、新たな試みにも貪欲に挑戦し続ける村井教授は、自らの今後の活動について意気込みをこう語る。
「地震予測の世界はまだ発展途上ですから、予測が外れてご迷惑をかけてしまうこともあるかもしれません。しかし“異常を公表するも外れる”のと、“異常を公表せずに被害者が出てしまう”のとでは、後者のほうが罪深い行為だと思うのです。ですから私は、予測が当たる、当たらないといった声に惑わされることなく、もし異常を見つけたら恐れずに“異常である”と発信する姿勢を貫いていきたいと思っています」
地震予測は総じて眉唾物という既成概念も幅を利かすなか、それでも村井教授は東日本大震災で味わった後悔をバネに、そして「多くの命を救うことに繋がれば」という想いを胸に、日々情報を発信し続ける。誰もが未だ成功していない“完全なる地震予測”。それを成し遂げる日が訪れるまで、村井教授の“震災後”は終わらないのかもしれない。
image by:JESEA, Kotaro Minamiyama
%%%%%記事転載終わり

+++++東北日本の疼き断層(2)
 さて、村井氏の予測を考察する前提となるのが東北日本太平洋岸の地震活動です。3月6日付記事(古傷が疼く地震)で、東北日本の太平洋岸沿いに大昔の地震断層が地下深く埋もれており、それが今般の2011年3月11日の地震で活性化(疼き)しているのでは無いかと書きました。最近の地震活動からその疼いた地震帯が浮かんできます(図3)。

(図3:大昔のプレート内に作られた断層が活性化したと思われる地震群。A,Bは繋がっておらず、ずれている。また、Cは霞ケ浦ー市原線下の地震活動(当該ブログ管理人は”チバラギ地震”とよんでいる2016年5月23日記事 チバラギ地震
170317断裂地震

 上記の推察は、2012年末から今日までの地震活動分布からも裏付けられます。2016年4月頃を境として、図3で示す活動帯Aでの地震が少なくなっています。これが何を示すのか?早川氏の地震予測と関連付けて考察することも可能ですが、それは保留し、次回には村井氏の地震予測との対照をします。

(図4:2001年から2017年3月までの地震活動を眺めていると、2016年4月中旬あたりになにか 活動の変化があったようだ。それは一体何か?!)
170317jump


(つづく)

野球中継、村井氏の地震予測(1)、最高裁判事

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:赤い蕾がはじけて中から顔を出したのは黄色の花(白く見えますが)。)
黄梅1777

 
再三の ピンチをしのぐ 選手たち ガチンコ勝負の 醍醐味ここに

 先週はじめの私的出来事から未だに関連のドタバタが続いています。それに加えて、先週日曜深夜まで続いた野球中継、ついついTVでの観戦をしてしまいました。結局、それらが全てブログ記事準備作業に影響してしまい、月曜日は、休載、本日もその作業がはかどっていません。
 ブログ記事を準備するに当って、とりわけ地震関連の記事では、地震データを整理し、そこから必要な要素を取り出して図化するという作業が必要です。老いぼれると、これに時間がかかります。風土記解読も同様です。と、いうわけで、きちんとした記事をお送りできていません。申し訳ありません。

 日曜日は、本ブログの準備をするはずが、結局夜中の12時まで何も出来ませんでした。そして、「はらはら」するにつれ、酒量が上がってしまい、気づいたら大切にチビチビやろうと思っていた福島産名酒「寿々之井」一升瓶が半分近く空いていました。
(写真:「寿々之井」のラベル)
酒1816


 それにしても凄い試合でした。日本のプロ野球は、どこぞの金持ちチームが良い選手を集めて勝ち星をつんでゆく。チマチマしており興味が湧きません。このところ、サッカの鹿島、相撲の稀勢里を応援してきました。ところが、外人相手の野球は面白い。ガチンコ勝負の雰囲気をひしひしと感じます。
 二塁手の菊池選手には驚かされました菊池選手の美技 。本物のプロですな。チマチマ野球でも才能ある選手は世界に通用する技を磨いていくんですね。そして、山田、筒香の両選手。体格も中南米選手に劣らないが、打球も凄い。こうなると、野球人気が復活し少年の心を捉える。かくしてNHKと朝日が又喜び、夏は野球一色となるのでしょうか?それは嬉しく無いですな。サッカに向いた、マラソンに向いた柔道に向いた運動選手が野球にとらるのはなんとも残念です。

 昨日も、本ブログの準備をするはずが、相手が野球王国キューバとあって結局夜中の11時まで何も出来ませんでした。そして、「はらはら」するにつれ、又も酒量が上がっていました。そして、今晩は日本代表が米国へ行けるか否かが決まる試合です。どうなることやら。

+++++村井俊治氏の地震予測(1)
 GPS連続観測による、地表の時間的・空間的変動を追跡しているのが村井俊治氏です。変動が地震発生と相関していると気づいたのが2011年3月11日の東日本巨大地震であったと、氏は語ります。その概要が「まぐまぐ通信」で紹介されていますので、それを二回に分けて転載しておきます(ネット上の記事は、時間が経過すると消失することがあるので、ここに書き留めておこうとの意図です)。

 次回、後半部を掲載し、その際に私が調べている311巨大地震の前後の地震発生様子を併記します。村井氏の主張と照合することで、何が見えてくるのでしょうか?(実は、月曜日にその記事を予定していましたが、図示するための計算プログラムにバグがあり、その修正に手間取りました。野球のために集中力が欠如していた故です)。

%%%%%村井氏の地震予測(1)
村井氏の地震予測 
驚異の的中率『MEGA地震予測』が指摘する「2017年ここが危ない」
2017年3月12日 22時0分
まぐまぐニュース
去る2月28日、福島沖を震源とする震度5弱の揺れが再び東北や関東を襲った。気象庁は、今回の地震は先の東日本大震災の余震であるとの見解を発表。「3.11」から丸6年が経過した今、日本列島は再び巨大地震の脅威にさらされている。今こそ、風化しつつある震災の記憶を改めて思い起こし、防災意識を見直してみる時期に来ているのかもしれない。そんな状況の中、メールマガジン『週刊MEGA地震予測』で独自の手法による地震予測を配信し続けているのが、東京大学名誉教授の村井俊治氏率いるJESEA(地震科学探査機構)。村井教授は、2017年の日本の地震活動をどの様に予測しているのだろうか。
後悔から始まった地震予測
関西地方を襲った1995年の阪神・淡路大震災に、東北地方に未曽有の被害を与えた2011年の東日本大震災、そして最近では2016年の熊本地震など、大規模な地震が絶えなく発生する日本列島。次なる大地震がいつ、どこで発生するのか……。日本という国に住む者なら誰もが大いに気になることではないだろうか。
そのような多くの要望に応えるように、近年では地震の予測を試みる民間の研究機関が増えている。それらのなかでも、ひと際高い予測的中率で注目を集めているのが、メールマガジン『週刊MEGA地震予測』を配信するJESEAだ。
このJESEAを率いる東京大学名誉教授の村井俊治氏は、もともと測量工学を専門とする研究者だ。測量工学の国際的な学会の会長職などを歴任し、2017年1月にはこの分野において顕著な功績を残した世界の10人に選ばれるなど、数々の輝かしい実績を残してきた村井教授が、全くの畑違いとも言える地震予測の研究を始めたのは、長らく勤めた東京大学を定年で退官した後の2002年のことだった。
「地震予測は、これまで誰も成功していない最も難しい科学技術。なにより地震が多い日本という国にとって、とても有益な研究になるのではと思い、“じゃぁ死ぬまでの間、この研究に打ち込もう”と決めました」(村井教授・以下同)
村井教授が着目したのは、地震発生と地殻変動との相関関係。そこで、過去に起きた162件のM6以上の大きな地震について改めて検証を行ってみたところ、すべての地震発生時において、事前に何らかの異常が現れていることが確認できた。
やはりこれは地震の予測に使えそうだ……そう確信し、その後も地道な研究を続けていた村井教授だったが、ある時、東北地方の各地に大規模な地震の前兆とみられる、地表の異常な動きが現れているのを発見する。
「これは間違いなく大地震の前兆だと思いました。しかし当時の私には、その危険を伝える媒体も手段もなかったですし、たとえ情報発信ができたとしても、地震予測の分野において実績も知名度もなかった私の話など、誰も信じてはくれないのは明らかでした」
為すすべなく悶々とした心境のまま、迎えてしまった東日本大震災。大地震の前兆を捉えながらも、それを減災に活かせなかったことは、後々まで忘れられない痛恨事となった。しかしそのいっぽうで、「自らが研究を重ねた地震予測で、今後また起こるであろう大地震の被害を少しでも抑えることができれば……」という想いも新たにした村井教授。その後の2013年1月にJESEAを立ち上げ、メルマガ『週刊MEGA地震予測』の配信をスタートさせた。
詳しくはこちら
MEGA地震が変えた「予測」の常識
列島各地の地表の変動から大地震発生の前兆を捉える、村井教授の地震予測。各地点がどれだけ動いたかは、国土地理院が全国約1300か所に設置している電子基準点から得られるデータを参考にしている。
電子基準点からは、地球上で最も動かない点である地球の重心を原点とした各地の地心座標系の座標値(X,Y,Z)が送られて来る。そのデータを積み重ねることで、各地点の地表が水平・垂直方向にどれだけ動いたのかが分かるのだ。
「地球の表面は絶えず動いています。それが1〜2冂度なら問題はないのですが、場所によっては短期間で4〜5僂醗枉錣貌阿ところもある。また日々の動きは小さいものの、実は徐々に同じ方向へと大きく動いている地点もあります。そういった短期的・長期的変動を、様々なパラメーターを用いて分析することで、地震の前兆を捉えようとしているのです」

(図:地表の変動を計測する際の座標系、電子基準点から得られる座標値(X,Y,Z)の意味)
村井fe70c


 従来の地震学による予知と自らが行う地震予測との違いについて、村井教授は医者と患者の関係になぞらえて、こう説明する。
「従来の地震予知は、患者の過去の病歴を調べて、それだけを材料に今後どうなるかを言っているようなものです。でも私の地震予測は、電子基準点のデータから現在の地球の“健康診断”をし、その結果に基づいて予測をしているわけです」
このようにして、測量工学的アプローチによる地震予測を確立した村井教授だが、予測を公開し始めた頃は「地震学の素人がこんなことをやっていいのか」という負い目も、少なからずあったという。
(次回につづく)

+++++森友学園・加計スキャンダル
 なんといっても驚いたのが、下に紹介する記事です。驚いた理由の一つは、最高裁判所判事についての決定プロセスが安倍政権になって以後、大きく変わっており、官邸の意向が強く反映されることとなったこと。もう一つ之理由は、その官邸の意向を体言した形で安倍氏と近しい関係にあることが指摘されている加計学園監事が判事として任命される事です。

 司法の独立なんぞは、報道の権力からの独立同様、所詮は絵に描いた餅であるとしても、ここまで露骨な司法介入をする。つまり現在の政権は一切の〔異論〕を許さないとの強烈な意志を表明しているとも思えます。なんとも不気味な政治であります。

 %%%%%異例の人事!加計学園の監事が最高裁判事に 最高裁判事候補者 
加計・裁判官5653

            最高裁裁判官15人の構成
▼異例の人事!加計学園の監事が最高裁判事に
 「学園の監事であられた木澤克之氏が6月17日に行われた政府閣議において、7月19日付で最高裁判所判事に任命されることが決定しました」―。
 この加計学園の公式ホームページに書いてある通り、この監事さんは、平成25年に加計学園監事となり、平成28年7月19日に安倍政権によって最高裁判事に任命された。
 慣例を破った異例の人事だった。安倍政権になってこうした慣例破りの最高裁人事が公然と行われるようになった。
 この監事さんは立教大学出身で、学園理事長の加計晃太郎とは同窓生。加計と安倍晋三は「腹心の友」と言うほど親密な関係にある。そうしたつながりで最高裁判事に任命されたのではないか。

最高裁人事、崩れた「慣例」 その意味するところは

2017年3月2日08時43分 朝日新聞朝日新聞 
%%%%%
■平成の楼閣
 第2次安倍政権発足後、しばらくした頃。首相官邸で、杉田和博・内閣官房副長官が、最高裁の人事担当者に向き合って言った。
 「1枚ではなくて、2枚持ってきてほしい」
 退官する最高裁裁判官の後任人事案。最高裁担当者が示したのが候補者1人だけだったことについて、杉田氏がその示し方に注文を付けた。杉田氏は事務の副長官で、こうした調整を行う官僚のトップだ。
 このとき、退官が決まっていたのは、地裁や高裁の裁判官を務めた職業裁判官。最高裁は出身別に枠があり、「職業裁判官枠」の判事の後任は、最高裁が推薦した1人を内閣がそのまま認めることがそれまでの「慣例」だった。これを覆す杉田氏の判断について、官邸幹部は「1人だけ出してきたものを内閣の決定として『ハイ』と認める従来がおかしかった。内閣が決める制度になっているんだから」と解説する。
 憲法79条は、最高裁判事について、「内閣でこれを任命する」と定める。裁判所法で定めた任命資格をクリアしている候補であれば、憲法上、内閣は誰でも選ぶことができるが、2002年に公表した「最高裁裁判官の任命について」というペーパーでは、最高裁に最適任候補の意見を聞くことを慣例としていた。
 このような最高裁判事をめぐる「慣例」が、安倍政権が長期化するにつれて徐々に変わりつつあることを示す出来事もあった。
 今年1月13日、内閣は弁護士出身の大橋正春判事の事実上の後任に、同じく弁護士出身の山口厚氏を任命した。「弁護士枠」を維持した形ではあるが、山口氏は日本弁護士連合会が最高裁を通じて示した推薦リスト7人には入っていなかった。
 その6日後。日弁連の理事会で、この人事が話題に上った。中本和洋会長は「政府からこれまでより広く候補者を募りたいとの意向が示された」「長い間の慣例が破られたことは残念だ」と語った。
 それまで最高裁判事の「弁護士枠」は、日弁連が示した5人程度のリストから選ばれており、最高裁で人事を担当していた経験者も今回の人事について「明らかに異例だ」と語る。一方、別の官邸幹部は「責任を取るのは内閣。内閣が多くの人から選ぶのは自然だ」と意に介していないようだ。
 最高裁人事を巡っては、かつて佐藤栄作首相の意向で、本命と目される候補を選ばなかったことを佐藤氏自身が日記に記している。労働訴訟などの最高裁判断に自民党が不満を募らせていた1969年のことだ。
 「政治介入」がその後もあったかどうかは判然としない。米国のように大統領が指名した判事が保守派、リベラル派と色分けされるわけでもない。
 しかし、「日本の最高裁判所」の編著書がある市川正人・立命館大法科大学院教授(憲法学)は、今回の弁護士枠の人事の経緯に驚きを隠さない。「慣例は、政治権力による露骨な人事介入に対する防波堤の役割を果たしてきた面がある。今後、最高裁が過度にすり寄ってしまわないかが心配だ」。慣例にとらわれず、憲法上認められた権限で人事権を行使する安倍政権の姿勢に対する戸惑いだ。
 日弁連は安倍政権が進めた特定秘密保護法や安全保障関連法への反対声明を出してきた。元最高裁判事の一人は「日弁連が今後、安保法に反対する人を判事に推薦しにくくなるのではないか」と指摘する。
 自民党総裁の任期延長で安倍晋三首相が3選されることになれば、19年3月までに、最高裁裁判官15人全てを安倍内閣が任命することになる。(藤原慎一、南彰)
%%%%%

教育勅語を考える、原発輸出を小泉氏が批判

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:用水池に屯する鴨の群。春のやわらかい日差しをenjoyせんと,水からあがり池壁でうつらうつらしています)
CIMG1771

 
春の日に 眠気を満たす 鴨の群

 当地は以前、朝は寒いのですが、日が上がると見る見る温かくなります。鴨はそうした気温変化に敏感です。

%%%%%原発輸出に対して小泉元首相が安倍氏を批判
小泉純一郎元首相「どうかしている。発想がわからない」 安倍晋三政権の原発輸出政策を批判 (産経新聞、3月10日) 
 小泉純一郎元首相は8日付でインターネット上に配信された情報サイト「AbemaTV」のインタビューで、安倍晋三政権が成長戦略の柱に掲げる原発輸出について「どうかしてる」などと批判した。
 小泉氏はインタビューで「原発に頼らないで太陽、風、地熱、水力、潮力、さまざまな自然エネルギーを使って経済発展させるほうがはるかに安全でいい国になる」と述べ、原発ゼロの持論を展開。その上で、原発輸出について「どうかしてるよ。安全でもないのに。その発想がわからない」と非難した。
 安倍首相が原発政策を変更する可能性について「もうここまで行っちゃってるんだから無理だろう」と指摘。首相に原発政策の転換を促したと明かした上で「(安倍首相は)苦笑してるだけだった。反論はしてこない。安倍さんも信じちゃってる」などと述べた。
 一方、自民党の半数程度が内心では小泉氏の持論に賛成しているとした上で「首相が『やる』といえばできる。国民だって支持する。(小泉氏が断行した)郵政民営化よりも原発ゼロの方が簡単だ。郵政民営化は全政党反対だったんだから」と主張した。
%%%%%

+++++教育勅語
 森友学園幼稚園児・小学児童に教育勅語を諳んじさせていたとのことです。この報道に接し3月6日記事で「こうした日本列島の古代の歴史に無知な人たちが安直に「日本の伝統」なる言葉をもてあそぶ。愉快なことではありません。そしてそれを許している日本列島古代史研究者の不勉強も指摘しておきたいと思っています。」と、ずいぶんと傲岸な文章を書いてしまいました。

1890年に明治天皇の言葉として時の首相・山縣有朋に勅され、以後1948年(昭和23年)6月19日の衆議院で「教育勅語等排除に関する決議」、参議院で「教育勅語等の失効確認に関する決議」によって廃止されるまで、58年間に渡って日本の修身・道徳教育を律してきました。
%%%%%教育勅語 教育勅語 
教育勅語


 日本国近代史には全く疎い私は、この「勅語」に至る経緯を熟知しているわけではありません。したがって、勅語の中段あたりは誠に尤もで、説得力があると思ったりします。
「父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦󠄁相和シ朋友相信シ恭儉己レヲ持シ博󠄁愛衆ニ及󠄁ホシ學ヲ修メ業ヲ習󠄁ヒ以テ智能ヲ啓󠄁發シ器ヲ成就シ進󠄁テ公󠄁坤鰈▲畧ぬ灰魍キ常ニ國憲ヲ重シ國法ニ遵󠄁ヒ」
 それなりに尤もらしいことを言ってるの二、なぜ、それが1948年に廃止されたのか?そこが〔勅語〕問題之核心です。安倍首相と首相の取り巻きである国会議員たちが信奉する「日本会議」、「神社本庁」はこの勅語の冒頭部分こそが「親への孝」などの徳目を謳う件の出発点と主張します。即ち:
「朕󠄁惟フニ我カ皇祖皇宗國ヲ肇󠄁ムルコト宏遠󠄁ニヲ樹ツルコト深厚ナリ」

 いわゆる〔皇国史観〕です。これこそが、日本国、そして日本国にあって、他国には無い「伝統」であると主張します。この「史観」は「右翼思想」であるとして、端から受け付けず反発する前に、それが事実であるのか、否かをもう一度考えてみることは決して無駄では無いと思っています。

 この史観は、古事記・日本書紀と後世の学者先生方の「解釈」によって立っています。私は、日本書紀・古事記そして万葉集を調べてみて、「教育勅語」之冒頭部分は事実とは異なる、と思っています。そしてそのことを膨大な文献を渉猟してきたはずの学者先生が、事実に即さず、「観念的に」のみ異を唱えるのみで、有効な研究をしてこなかった。そこに付け込んだのが「日本会議」であり、「神社本庁」であろうと思っています。

 以下、そのことを簡単に書いておきたいと思います。

 古事記、日本書紀、そして万葉集、これら三つの古代文書は、日本列島の古代史を知る為の基本的・古典文献です。これらの文書を補足的に説明・解釈する同時代の資料文献はありません。それは、続日本紀が書くように、そうした文書が「焚書」されたからです(2012年9月14日記事(古代の焚書 ))。

%%%%%続日本紀和銅元年正月記事からの抜粋
《和銅元年(七〇八)正月乙巳(乙未朔十一)》和銅元年春正月乙巳。武蔵国秩父郡献和銅。詔曰。(前段省略)
自和銅元年正月十一日昧爽以前大辟罪已下。罪無軽重。已発覚・未発覚。繋囚・見徒。咸赦除之。其犯八虐。故殺人。謀殺人已殺。賊盗。常赦所不免者。不在赦限。亡命山沢。挟蔵禁書。百日不首。
(以下省略)
文意:和銅元年正月十一日、武蔵野国秩父郡から和銅の献上があった(中略、これを祝って慶雲から和銅に改元)。正月十一日夜明け以前の死罪以下罪の軽重に関わらずすでに発覚した罪も、まだ発覚しない罪も語句につながれている囚人も全て許す。八虐を犯した者、故意の殺人、殺人を謀議して実行したもの強盗窃盗と律により平常の赦に許されないとしている罪は除く。山川に逃げ禁書をしまい隠して百日たっても自首しないものは罰する(現代文訳は、「続日本紀(上)」、宇治谷孟、講談社学術文庫、2000 によった)。
%%%%%

 続日本紀が記載するこの「焚書」については学者・研究者は誰でも知っているはずです。ところが、この三つの文献について専門家・学者さん達は、古事記・日本書紀の語る記事について、細部はともかく、大筋においては一切の疑惑を抱かないのです。〔焚書〕によって、何が隠蔽されたのか?隠蔽を何によって置き換えたのか(捏造)?
 これを疑惑することこそ歴史研究者がすべきことではないのだろうか。当然、疑惑しないが故の帰結として、図書館、本屋で手にする数々の古代史解説書は、どれもほぼ同じこと、つまり大同小異これら記紀・万葉集、時には風土記と言った古文書の「現代語訳」なのです。記載内容についての吟味、更なる研究を既に諦めているのではなかろうかと、私は思っています。

 どれも同じことが書かれている。つまり学者・研究者は「そうした理解・解釈」を「定説」として固定化してしまったのです。この定説のほとんどは平安時代末期頃に当時の知識層である僧・公家さんの研究成果です。つまり千年以上にわたって「定説」のほとんどに疑義が呈されることは無かったのです。

 その具体的事例を列挙することは、今回のブログ記事の本意ではないので、しません。その結果として、3月1日の記事で書いたように、日本書紀、古事記の冒頭の説話は全てまさに「神代」の事とされてしまったのです。つまり、日本列島での支配機構構築過程をなにやら神がかった靄の中に閉じ込めてしまったのが不比等です。しかし、記紀を丁寧に解読するならば、神代紀が史実と全くかけ離れたことを書いているわけでは無いのです。そこを解明するのが、天皇制の束縛から解放された現代に生きる歴史学者であるはずなのです。所が上に書いたように、大半の歴史学者は「神代紀」で語られる説話を東南アジアに起源を持つだの、シベリアの影響もあるなどだのと言った議論はしても、神代紀の背後の史実については想像もしてこなかったのです。

〔日本会議〕或いは新党連盟のイデオロギストがまさにそこに付け込んでいるということを歴史学者はしっかりと把握し、自己批判をするべきです。しかもその鍵は、日本列島の古代史が東アジアにとどまらず、遠く西アジアにまで起源を持つとの視点です。こうした「反史実史観」が蔓延る根元に研究者学者の怠慢があると私は冒頭の言で主張したかったのです。

 私の視点が全て正しい謎とはこれっぽちも考えませんが、史実史観に立ち返る手掛かりが西アジアの影響であると、考えています(2月20 日記事西域からの渡来)。
 常陸国風土記・行方の条で全国的に知名度の上がった〔夜刀神〕はゾロアスタ教の聖値アジドに由来することを2月20日記事(上と同じ)で書きました。日本の地名なり固有名詞なりの由来を国外に求める議論はこれまでも祟りました。例えば、万葉集は朝鮮語で解釈できるであるとか、ヘブライ語で解釈できるとかの類です。日本列島住民が話してきた言葉に大きな影響を与えたのは中国語(漢語)です。しかし、列島住民はその漢語を表意(つまりおなじ意味を持つ日本語の音を寒文字)の手段である〔文字〕として使用する。或いは、漢語を、表音(独特な日本語の音をあらわす)ための手段が漢字と言う文字を使うことであったのです。こうしたことは何も日本列島に限りません。漢語においてすらいわゆる外来語はいくらでもあります。

 日本列島でもそうした外来語は沢山あります。あるものは朝鮮語であり、あるものはヘブライ語であり、あるものはペルシア語であったりします。しかし、列島住民はそうした外来語を文字として書き残す際に漢字と言う文字を使ったのです。

 表面の音を追いかけるにとどまらず、歴史の流れを意識下二奥ならば、必ず何がしかの史実が見えて来ると思っています。

(つづく)

 どうも、週始めの吉事に気持ちが浮ついています。来週には気持ちを立て直します。

加計学園スキャンダル、疼いた古傷と三陸隆起

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:昨日夕方の八日月です。左の桜の蕾が膨らみかけています。この写真を撮るつい直前まで見とれていた赤児の円(まる)顔と重なりました。祖母(私の家内)が話しかけると、僅か生後二日なのに目を開け瞳を動かして祖母を見るんですな。耳も心持ヒクヒク動いて話に耳を傾けているように見えます。網膜に映る画像、鼓膜を揺する感覚の正体を見極めたいと脳が活発に働いているようです。こうして人は学習機能を自らで育ててゆくのかな、なぞと思うにつけ、生物の生長の不可思議さに心を打たれた次第です。そして母となった娘の長男を見る目の温かさ。なにやら威厳を感じます。上記の事情で、本日もワサワサしており、古代史論考が書けません。お詫び致します。)
八日月1755


 すやすやと 母に抱かれ 眠りおる 時に手を振り 時に欠伸す

 昨日、早速 赤児見物旅行で、江戸に出府しました。娘夫婦の住まいから近い大学病院です。敷地内には、長いこと見ない間にずいぶんと立派な建物が林立していました。帰路は、上野駅まで散策しました。途中の天神様の梅花が強く香(かお)っていました。この通りには、夏目漱石の小説(「我輩は猫である」)に登場する藤村(ふじむら)の羊羹、壷屋の最中、三原堂の大学最中など明治時代或いはそれ以前からの老舗和菓司屋がありました。が、いまや藤村の羊羹はありません。本富士警察署の傍を通りすがら、左翼学生だった頃を思い出しつつ、懐かしく脇を歩きました。

 各種インターネット情報が書くところでは、森友スキャンダルよりはるかに規模の大きい事件が、あると言います。無償で、とある教育産業に国有地が払い下げられているとのことです。その額や36億円余との事。この教育産業の主は安倍首相とも極めて近しく、頻繁にゴルフを一緒に楽しむ仲であったとの事です。それを古川利明ブログ( 2017年3月5日付)が書いていますので、転載して置きます。

%%%%%古川氏ブログ記事より
#で、今や、セー権末期の症状を呈しておる、森友学園ジケンに、加計学園ジケンだが、「 ACKHEED関連ツイッタ」のアカウントで開設されておるツイッターが、ここんところ、続々とネタを発信しておって、超オモロイ。ツイッターを見る限り、「顔伏せ」なんで、誰が喋っておるんかはわからんのだが、この情報分析力は、単なる素人の域を超えており、どうも、プロのブンヤっぽいな。
 その「アベ大学」こと、アベのお友達の学校ホウジン・加計学園理事ちょーの「加計孝太郎のおやぢ」が手がける岡山理科大獣医学ブ(愛媛県今治市)だが、「同市議会関係者のハナシ」としてだな、「ナイカク府からの強い催促があり、『来年(2018年)4月に開校が間に合わなければ、今治市の国家センリャク特区を取り消す』と脅された」かあ。それで、急遽、この「3・3」の同市議会で、アベ大学キャンパス敷地16.8ha(取得費36億7500萬円)を加計学園にタダで譲渡するとともに、校舎建設費のうち半額の96億円を愛媛県と今治市が負担し、うち、同市が上限68億円を差し出す条例アンが可決されたってんだな。いやあ、今治市は、アベ大学に計104億7500萬円も貢ぐんだが、どう考えても、ニュース価値の大きさとしては、「こっち」だよな。
%%%%%古川氏ブログ転載終わり
 民進党福島議員の国会委員会での質問が加計問題についての国会質問で視聴できます。

+++++東北日本太平洋沿岸の隆起 
 ところで、前回東日本太平洋側には、地下に大きな断裂帯が走っていることを書きました。それは大昔(例えば百万年前)に日本海溝の東側で発生した“アウタライズ”地震によって出来たものであろう。 この傷が地下に持ち込まれ、現在、その傷が「疼いている」(活性化している)と、書きました。
 活性化によって起きる地震の発震機構は逆断層で、その断層面の傾斜角は、プレートと陸の相互作用(擦れあい)の角度より当然大きい筈です(図2参照)。

 この過程から予期される現象が、最近、国土地理院から公表された計測結果ではなかろうか、と考えています:
%%%%%何故か外国通信社による記事転載
(図1:、三陸海岸沿いの隆起、沈下の太平洋岸じわり隆起 沈下の太平洋岸じわり隆起 )
隆起170307


 東日本大震災の巨大地震に伴って沈下した東北地方の太平洋沿岸部の地盤が一転、じわじわと隆起している。これまでに40センチ以上盛り上がった場所もあり、宮城県内では未完成の防潮堤の高さを引き下げる動きも出てきた。国土地理院(茨城県つくば市)は「全域が一様に上がったり下がったりしているのではなく、非常に複雑な現象が起きている。今後の推移を予測するのは困難だ」としている。
 公共事業の高さの基準となる「水準点」について、国土地理院は2月末、東北地方から北関東の約570カ所の最新版を公表した。宮城県石巻市内で30センチ、同県気仙沼市内で24センチなどと大幅に上昇した。
%%%%%記事転載終わり

 東北日本太平洋岸の隆起については、2011年3月11日・東日本巨大地震によって、マントル流に帰する解釈がなされていると聞きます。つまり、とりわけプレートの下部の比較的流動的といわれる域でも大きな擾乱が引き起こされたのではなかろうかと言う説明です。その流動的な岩盤の動きがこうした隆起をもたらしたとの主張です。しかし、そうであれば隆起は太平洋岸なぞと言う限られたこの地域でなくもっと大規模ではなかろうか、と私は考えています。
 この局所的隆起現象は、本ブログで前回書いた「疼き説」で説明する事が出来ます。
(図2:三陸沿い隆起は「疼き」で説明される)
隆起b1759


 上でも書きましたが、日本列島と日本海溝の間で発生する逆断層地震は、潜り込む太平洋プレートとそれに覆いかぶさる陸プレートとの相互作用で大方説明できます。それが上図の赤字で書いた“プレートと陸の相互作用”過程です。この相互作用で起きる地震の断層面の傾斜は、プレートの沈み込む角度とそれほど違わないはずです。しかし、プレート内に持ち込まれた大昔の地震断層の痕跡(上の図で橙色の太線)に沿って起きる地震は、プレートそのものが持っている傷ですから、その傷の傾斜角は当然、プレート傾斜角より大きいはずです。

 この傷に沿う逆断層地震は、図から明らかなように陸プレートに上向きの力を及ぼすことになります。その力を受けて橙色の領域には上向きの力が及ぼされるはずです。私は、国土地理院の公表データが示す東北日本の太平洋沿岸での隆起は、「傷跡」に起きた大きな傾斜角を持つ逆断層地震であろうと考えています。
 この考えを支持するのが、3月6日記事(前回ブログ記事)でも論じた、2016年11月22にちの正断層地震と関連するいわき沖地震です。
(図3:いわき沖の顕著な四つの地震(読者の便宜のため図を再掲しますいわき沖の直角三角形 )
いわき170105


 上図に示される直角三角形域を模式的に描いたものが図4です。

(図4;A,B,Cは図3のA,B,Cに対応するように描かれていると思っていただきます。また図3に示される4つの地震の震源位置が発生日とMwで以って示されています。
いわき1762


 まずABは直角三角形の南南東に伸びる辺に沿う地震です。この二つの地震はほぼ面Aa’b’B上で発生していると考えられます。発震機構解からこの面を境にして手前が下方に落ちる正断層地震です。言葉を変えれば面Aa’b’Bの裏側が隆起することになります。

 一方辺ACに沿う地震は面Acc’aに沿って発生したであろう事は、発震機構解から推定できます。そしてこの地震も正断層です。つまり面の北東側(図4でいえば、左側)が北東方向にずり落ちたのです。再び言い方を変えるならば、ABCに囲まれる領域が隆起したことになります。
 いわき沖では、太平洋沿岸の小さな領域が隆起することで、Mw6クラスの地震が起きたことになります。その隆起のドライビングフォースは活性化したプレート内の古傷、と考えることが出来ます。

 東京電気通信大学の早川氏の地震予報も、その地下の荷電粒子の動きにはこの「地下に埋められた古傷」が関わっているのでは無かろうか、と想像して射ます。

巨大地震が古傷を疼かせる

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:当地は未だ、早朝には田、畑の葉に付いた水分が白く凍っています。例年土を押しのけて屹立する霜。どういうものか、本年之霜は、先端で項垂れているかのごとく、なにやらクニャっと曲がってます)
霜柱1723


 生まれ出(いづ) まずは目出度い 健やかに 精一杯に 生を楽しめ

 私事でありますが、娘夫婦に長男が誕生しました。健康で家族ともども幸せに長生きをして欲しいとしみじみ神仏に願いました。というわけで、本日は、朝から気分が落ち着きませんでした。記事も、何時もより、グーンと短めであります。

+++++巨大地震が古傷を疼かせる
 昨日の産経新聞が、”昨今の東日本での地震多発は、列島の古傷が活性化したものだ”との研究者の指摘を紹介しています。
%%%%%広範囲で相次ぐ大震災の誘発地震 「古傷」に数十年は警戒を
産経新聞 3/5(日) 11:35配信

 東日本大震災から6年がたつが、東北や関東地方では地殻変動に伴う誘発地震が相次いでいる。目立つのは岩盤が引っ張られて起きる正断層型の地震だ。専門家は発生確率の高い状態が数十年続くとみており、油断は禁物だ。(原田成樹)

 東日本で起きる地震は通常、岩盤が圧縮されて壊れる逆断層型が多い。日本海溝から沈み込む太平洋プレート(岩板)が、東日本を乗せた陸側プレートを西に押しているためだ。

 しかし両プレートの境界でマグニチュード(M)9・0に及ぶ大震災の巨大地震が発生し、陸側が沖へ最大約65メートル動いたことで、東に引っ張る逆向きの力がかかるようになった。

 この影響で正断層型の地震が大幅に増加。大震災で誘発された10回のM7級のうち、正断層型は6回を占める。最大1・4メートルの津波が起きた昨年11月の福島県沖の地震や、最大震度6弱を観測した翌月の茨城県北部の地震も、このタイプだった。

 ■動いた正断層

 中でも震災1カ月後に福島県東部で発生し、4人が死亡したM7・0の地震は研究者たちを驚かせた。大震災後の内陸の正断層型としては最大規模で、大きな地震が少ない地域で起きたからだ。

 ほとんど活動しないと思われていた2つの活断層が動き、人の背丈ほどの段差を持つ断層が地表に現れた。めったに動かない断層は地下に隠れていることも多く、思わぬ被害を招きかねない。

 この地震は当初、東西に押さえ付けられていた断層が急に引っ張られたことで動いたとされた。しかし、産業技術総合研究所の今西和俊・地震テクトニクス研究グループ長は「この仮説では以前に押さえていた力が非常に小さくなって矛盾する」と考えた。

 今西氏は過去の小さな地震のメカニズムを分析。この地域では以前から正断層型が頻繁に起きており、大震災後に引っ張られてさらに起きやすくなったことを明らかにした。東北地方は一枚岩ではなく地下構造などが不均質なため、普段から引っ張られている場所もあったわけだ。

 ■5地域で急増

 増えたのは正断層型だけではない。東北大の遠田晋次教授(地震地質学)は、M2以上の発生率が東日本の5地域で大震災後に10倍以上に急増し、地震のタイプはそれぞれの地域で特徴があることを見いだした。

 福島県東部の地震などが起きた福島・茨城県境や、千葉県銚子市周辺は正断層型が増加したのに対し、秋田市や北秋田市の周辺は横ずれ断層型、福島県喜多方市周辺は逆断層型が増えていた。こうしたタイプの地震が発生しやすい素地があったとみられる。

 遠田氏によると、日本列島はかつてユーラシア大陸の東端にあったが、日本海の拡大などで今の場所に移動した。その長い歴史の中で多くの断層が傷として刻まれた。大震災で非常に大きな震源域が動き、東日本にかかる力を広い範囲で変化させたことで「いろいろなタイプの断層を表舞台に出した」と表現する。

 ■100年以上も

 こうした研究は地震学の進歩にも役立つ。1938年に福島県沖で多発し、死者1人を出したM7級の地震は従来、プレート境界の逆断層型とされていたが、陸側プレート内の正断層型との見方が強まっている。政府が公表している地震の長期予測の見直しに発展する可能性もある。

 誘発による地震発生確率の上昇は、普段から力がかかってひずんでいる場所では比較的早く解消されるが、そうでない場所では長引く。1891年に岐阜県で起きた国内最大級の活断層地震の濃尾地震(M8・0)では、100年以上たった現在も周辺で微小な誘発地震が続いている。

 遠田氏は「大震災で確率が上昇した地域が元の状態に戻るまでに20〜30年以上、場所によっては100年以上かかるので備えが必要だ」と警告している。
%%%%%記事紹介おわり

 上で紹介される研究者の指摘は、地表の活断層について語ったものです。長く“おとなしくしていた活断層(古傷)”が2011年3月11日の東日本巨大地震で活性化しているというわけです。所が、活性化した“古傷”は地表の断層に限らず、地中深いところでもそれが〔疼いて〕いるらしいのです。
 そのことを論ずる準備として本ブログ3月1日の考察の補足をしておきます:
(図1:前回掲載の地図に加筆。赤の点線は地震活動が南西から北東へ遷移した事を示している(拙い図表現のためにそうは見えない!)、右下の赤矢印は遷移の方向。赤い四本のニョロニョロ点線は古傷の疼きを表現したつもり)
recent170306smap


 私は、3月1日の記事で、地中下には、日本海溝に沿う方向に「断裂帯」とでも呼ぶべき破砕帯が横たわっているのではなかろうか、と書きました。それは、地震部分布も去りながら、地震活動が一定のスピードで南西から北東に移動しているかに見えるからです(図右下の青点線)。移動と言う現象はそれをガイドする何がしかの構造線があるはずなのです。そこで、図1が示す観測事実を模式的に描きなおします。それが図2です(これも拙いので、読者の皆様が事態の推移を把握するのに役立つかどうかは定かでありませんが)

(図2:左右二つ図面から構成されています。 扮Α砲賄賈牝本沖を南北に走る日本海溝を含む太平洋プレートとその上にのしかかる陸プレートの相互関係を東西断面上に模式的に投影してもの。△呂海隆愀犬鮠絛から眺めたもの。図の解説については本文を参照されたい)
seis170306model


 図2の上はT=t1 (歴史上のある時)に海溝の外側(アウターライズ)で大地震が発生する過程を示しています。この地学的環境で発生する地震の応力場は”引っ張り“であると理解されています。その応力場が緑の太い矢印で示されています。この応力は赤点線で示される正断層の地震を引き起こします。
 この事件を上空から眺めたのが△弔泙蟶絃紊凌泙任后3す造粒安Δ棒崚誓で示される大きな破壊痕が海底に生じているはずです。

 さて、この事件(地震)発生後、例えば100万年が経過したとき、つまりT=t2の時には、Aが付されたプレートの位置は、既に陸の下に潜っています。それを示したのが,硫爾任后

 例えば、プレートの進行速度を10cm/yearとし、プレトが陸の下に潜り込む角度を30度とすれば、A点は海溝軸から100km 進んでいることになり、その深さは地表から50km と言うことになります。 そのときに、あの2011年3月11日のような巨大地震が海溝軸で発生すると、それによる強い応力が地中下のA点にも及びます。地中下にあっては、応力場は圧縮となります。Aと言う場所には100万年前に蒙った傷跡があります。かくしてここで、逆断層地震の発生が予期されるのです。それは海洋プレートと陸プレートの相互作用ではなく、プレート内の傷が”復活”することによる地震です。

 その地震過程を上空から眺めて見ます。それが△硫爾任后3す造ら80kmほど隔たった地下50kmあたりに100万年前の傷が横たわっていることになります。そしてその傷に沿って、下(20160516と記された場所)に一つの地震が発生し、それが上方に移動していった。それを緑十字印で示しています。これが図1で示される地震活動と言うことになります。その移動活動の終点(20170228と記された緑十字)は、現時点では、ここにとどまっています。が、さらに北東に伸びるのかどうか?

 この20170228地震の発生のおよそ三ヶ月前に赤星印の地震が起きます(20161122)。この赤星地震を取り巻く応力環境は張力となります。それは右下の図から推測できます。赤星の直下の岩盤は、海溝側向きの応力を受けているからです。かくして赤星地震は正断層の地震となります。こうして昨年末に起きた福島沖の地震活動が解釈できることになります。
 参考までに12月2日記事に掲載した図を再掲しておきます:
(図3 右上の地震は2016年11月22日いわき沖のMw6.9の地震。発震機構解は正断層であることがわかる 2016.11.22いわき沖地震 )
いわき170105


 この地下の断裂帯は、この地域での地震活動を注意深く眺めると、他にも見えてきます。それを次回紹介します。その話が、2011年3月11日東日本巨大地震直前の地震活動とも関わってくることがわかります。
(つづく)

アッキード事件、豊葦原瑞穂国考

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:朝六時前の当宅前の水田風景です。地面から靄が湧き上がり、日の出前の太陽がその靄に色づけしています)
CIMG1713


地面(じべた)這う 靄の向こうに 朝焼けが 春は名のみの 冷たき大気

 どうも、ついついどこぞの有名な唱歌の一節を剽窃してしまっているようです。昨日は久しぶりの強雨でした。たっぷりと水分を吸った大地が、朝方大気中に淡い水蒸気としてそれを吐き出しています。地中で暖められた水分は、外気で待ち構えていた冷たい空気によって一瞬にして細かい水滴、つまり靄に変わります。地中で暖められた水分、これから連想するのが春の到来です。しかし、今朝も充分に寒かった。それでも、雲雀らしき姿を天空に見ました。

 朝の靄からフト連想したのが昨今のマスコミです。つい半月ほど前までは、ヒッソリと鳴りを静めていました。が、ここ数日で突然、森友問題を騒ぎ出しています。外の雰囲気、つまり空気を読んだんですな。まあ外へ出てきたのは結構ですが、靄よろしく、真実の隠蔽に加担しかねないのが昨今の日本の報道です。

 大阪府豊中市市議会議員がとんでもない政界スキャンダルを暴きだしました。尊敬です。お名前は木村真氏です。市内に建設される学校敷地に疑念を抱き、土地の登記簿を取り寄せたところから この大政治スキャンダル劇が始まります。木村真・豊中市議のHP がその経緯を書きます:
%%%%%木村氏のHPより転載
豊中市野田町で、いま、「瑞穂の国記念小学院」という私立小学校の建設工事が進められています。空港移転跡地だった国有地を、淀川区で幼稚園を経営する学校法人に売却したのですが、なんと、金額が非公開とされています。国有地は市民みんなの財産ですから、売却にあたって、金額を公表するのは当然です。現に、ほとんどの売却案件で金額が公表されています。なのに、なぜこの野田町の土地では非公開なのでしょうか? 近畿財務局は「公表すると契約相手に不利益が及ぶ恐れがあるため」と説明しますが、とうてい納得できません。

◆13億円相当の貴重な国有地の売却金額が非公開
道を挟んだ向かい側には、豊中市の公園があります。4年前に国から市へ売却された土地なのですが、売却価格は崔渦腺隠桔円でした。私立小学校建設用地は8,770屐単純計算すると13億円余となります。それだけの大切な国有地=市民の財産を売却したのに、金額は非公開なんて! 近畿財務局は「適正な金額で売却した」と言いますが、金額が非公開では、本当に適正な金額だったのか、誰にも分かりません。
行政文書の公開制度で売買契約書を入手したところ、肝心要の売却金額をはじめ、一部の条文などが非公開とされ、黒塗りだらけ。これでは、金額をはじめ、適正な条件で売却されたのかどうか、全く分かりません。国有地=市民みんなの財産を売却処分するにあたって、こんなやり方は許されないのではないでしょうか。
%%%%%転載終わり

 木村氏は、この売却額の非公開に納得せず、大阪地方裁判所に提訴したところ、改めてその売却額が公表されたのです。その額たるやなんと土地評価額の約一割であったのです。それが今年の2月7日です。木村氏は大変驚き、つまり一地方自治体の問題ではないと考え、大手マスコミに働きかけますが、さっぱり反応しなかったと上記HPで木村氏は指摘します。しかし、この話はインタネットを通じて、密かに拡散して行ったようです。朝日新聞記者がことの重大性を認識し、ツイッタで拡散して欲しいとの訴えをしたこともありました。やっと朝日新聞から始まり、いまや全国的に知れ渡るところとなりました。

 こうして、問題が大きくなった途端、安倍氏が行きつけの赤坂飯店に報道各社の内閣記者キャップを集めて夕食をともにしたとのことです。
(記事:2月28日付、日刊ゲンダイ)
森友1702284778


 京都大学在学中に芥川賞を受賞した作家の平野氏が以下のツイッタを投じています。どこぞの元知事で、不正の数々の疑惑から逃れるのに汲々としている元芥川賞作家の無様(ぶざま)とは大違いですな。

%%%%%ツイッタ 平野啓一郎@hiranok より
この店の前でデモをやるとか、店から出てくところをスマホで実況中継するとか、そういうことが必要ではないか。【ふざけるな! 森友学園問題の最中に安倍首相が官邸担当記者を集め、赤坂飯店で馴れ合い会食! 疑惑追及封じか】http://c23.biz/yuTF 
%%%%%

 明らかな報道工作です。しかし、ほとんどの報道政治記者がなりふり構わず参集したと聞きます。案の定、それ以後、安倍氏擁護の論陣を張ってきた”ジャーナリスト“達がTVの報道番組に頻繁に顔を出すこととなりました。いまやNHKの島田氏と並んで安倍氏の寿司友の双璧でもある田崎氏もこのところ忙しく各局からお座敷がかかっているようです。ところで、この田崎氏、中央大学学生の頃は成田でゲバ棒をふるっていたと言います。まあ、人と言うものは変わります。私なんぞも左翼崩れのようなもんで、今は右翼老いボレであります。

 元朝日新聞編集員であった山田厚史氏が、インタネットジャーナルでこの間の経緯をまとめています。私には参考になりました(元朝日編集委員のメモ )。

 森友問題は、更に規模の大きな疑惑を明るみに出そうとしています。岡山県に本拠を置く学校法人加計学園グループへの37億円規模の国有地の無償に近い売却問題です。

 そういえば、つい最近、文部科学省官僚の、相当数の大学への天下りが大問題になっていました。このこと自体は2000年初頭に、大学が「独立法人化」する為の立法作業時に、既に予想されていたことです。つまり「大学独法=文科官僚天下り確保法」というわけです。確かにその筋書き通りになったのですが、それはともかく、“学園”は文科省役人にとってはいわば利権に繋がることを再認識した次第です。が、政治的な利権に及ぶほどの「効率の良い」利得をもたらす構造なのでしょうか?そこがよく見えてきません。

 今般の問題も森友学園理事長から安倍氏には必ずや少なからぬ金が政治献金の形で、或いはこっそりと金の形態はわからないが流れていることは容易に想像が付きます。しかし、賢明な政治家ならば、ましてや一国の首相の地位にあるものにとってはそれははなはだ危なっかしい行為であると思うのですが。そうした自覚が無かったのか?誠に不思議です。

 そう言えば10年前の「腹痛辞職」の本当の理由は脱税であったと週刊誌が報道しています:
(記事:週刊現代2007年9月29日号より)
安倍脱税

関連記事(安倍氏脱税疑惑 )

 こうした報道を見ると、「学園」が金蔓に繋がる利権を生むのか否かはわからないけれども、安倍氏は諸般の政治工作やら何やらで、ともかく不断に金に飢えているのかなと想像します。
 そうした金が子飼の暴力装置を動かすために使われているのだとすれば恐ろしいことです。そう想像する根拠があります。何よりも上に書いたように、NHKをはじめとしてマスコミは安倍批判を一切してこなかったのです。そして与党自民党からもそれは聞こえてきません。昨日になって、やっと石破氏が自派の会合の中で「非常に奇怪な話」と暗に批判を口にした程度です。

 本ブログ10月26日記事でジャーナリストの古川利明氏の取材を紹介しました古川利明氏ブログ)。これを読む限りでは、その暴力装置が不断に発動されているのではなかろうかと想像させるに充分です。そういえば、昔、大藪春彦の小説で佐藤栄作元首相を弾劾する小説がありました。佐藤元首相は安倍首相の祖父岸信介氏の弟です。この佐藤首相の周囲にまとわり着いていたのが暴力団であったことを、上記の小説が厳しくフィクションの形態で書いていました。とすれば、ジャーナリストも臆病で保身一筋の政治家も黙っているしか無いというわけです。
 ネットの一部議論では、”リベラルな政策を実行するために、“愛国保守”勢力に媚びを売って邪魔されないようにするという策”と、安倍首相の采配を評価する向きも見受けます。異論を暴力で封じておいて、「リベラル」もへったくれもあったものではなかろうと思っています。

%%%%%豐葦原国・瑞穂の国

 ところで、この森友学園の当初の校名は安倍晋三記念小学校」であったり「瑞穂の国記念小學院」であったと言います。瑞穂なる言葉は日本書紀・巻一(神代紀上)「一書曰、天神謂伊奘諾尊・伊奘冉尊曰、有豐葦原千五百秋瑞穂之地」(岩波文庫「日本書紀(一)』26頁」)に、由来します。この表現は、どちらが先であるのかは定かでありませんが常陸国・風土記でも香島の条でも登場します。曰く「今我御孫命光宅豊葦原水穂之国」(今わが豊葦原の水穂の国)と書きます(私は現在古代史を論ずる一環として常陸国風土記を考察していますので、数日後に詳しく論ずる予定です)。

 「日本会議」なる”日本列島の歴史をこよなく尊重することを標榜”する団体が、如何にも言い出しそうな極めて安直な校名です。しかし、「瑞穂」なる表現は、魏志倭人伝の時代に、倭国の民が話した言葉には由来するとは考えられません。それは、日本書紀を編纂した藤原不比等が何がしかの思惑にもとづいて発想し造語?したことは間違いないと思うからです。

 常陸国・風土記で使われる「水穂の国」には、その情景が浮かんできてなにやら納得します。つまり「水田とそこに植えつけられた稲穂」です。なぜ、藤原不比等はこの漢字を使わずに「瑞」なる漢字をあてたのでしょうか?これは、日本列島誕生の象徴である「葦牙』(アシカビ)に呼応した表現なのです(同上書16頁)。日本列島の誕生を厳(おごそか)かに語るべく考え出された言い回しです。

 余談ですが、日本書紀は「葦牙』と書きますが、学者さんはこれを「芽」の間違いであると解釈します。これは古事記も同様です(岩波文庫「古事記」18頁)。しかし、これは記紀編纂の総責任者であった藤原不比等の”意図的”な漢字用法であったと考えています。下にも書くように「アシ、またはオシ」は渡来族の呼称で、古代ペルシア語に由来します(2016年3月30日記事、オシは渡来族の呼称)。例えば、埼玉県・行田にあった「忍藩」(オシ)の由来でもあります。藤原不比等には渡来族への憎しみが嵩ずるあまりに「やつらは牙を持った獰猛な野蛮人」との印象操作の狙いがあったと私は考えています。『牙」をなぜ「カビ」と訓ませるのか?それは日本語特有の「マ行ーバ行」の相互転換が関わります。これは「カミ」と読ませたのでしょう。それが「カビ」に転化したのです。「カミ」は「カムイ」に由来します。つまり「アシカビ」とは遠くペルシアからの渡来族とアイヌ族の連合体を指しています。

 ところで、既に書きましたが、日本書紀神代紀(上)は藤原不比等にとっては日本列島征服達成の嬉しくも重々しい高揚した気分を謳うべく書かれています。その体内からフツフツと湧き上がる喜びの大源(おおもと)は、東国に跋扈した渡来族・アイヌ族殲滅を達成したことによります。

 藤原不比等にとっては神代紀(上)に記載されていることは、古色の装いを凝らしていますが、まさに, 藤原不比等が生きた時代すなわち現代史なのです(2月24日記事日本書紀一〜九の時間逆転参照)。「豊葦原」は、その一つです。「豊」とは、「高」の別称であり(例えば2016年11月28日記事 コウはホウと音する参照)、五世紀に、遠く西域から北東アジアを経て北方から日本列島に渡来し、在住のアイヌ族などを糾合しつつ南下し、ついには邪馬台国の末裔たる倭国の民とも和合して、現在の近畿を除く日本列島を支配下に納めた部族です。私はこれを八・サカ連合(やさか)と呼んでいます。この一族は自らの出自を「オシ」(古代ペルシア語で「勇敢である」の意)と言ったのです。つまり、その「オシ=アシ」を名乗る「高=豊」族が支配する「米(riceの意)」の国を、奈良の政権が奪取し、新たな支配者となった。自らが支配した国はかっては「豐葦原国・瑞穂の国」であり、渡来・アイヌに占拠されていた。それを奪ったと、記紀は語るのです。こうして八世紀以後は、東国に残る勢力を〔夷」つまり野蛮人と位置づけ「征夷」大将軍を仕立てた軍事行動で殲滅するのです。それが今でも残る「東国差別」の原点でもあります。

 瑞穂と言う言葉にはそうした、東国に住む私にとっては、そして九州にあって邪馬台国・倭国の民の血を受け継ぐ民にとっても、先祖様の流した幾多の血と命を連想させる表現なのです。とすれば、これは日本列島に生活する住民の共通した『思い』とはなりえない語であるとおもっています。

 こうした日本列島の古代の歴史に無知な人たちが安直に「日本の伝統」なる言葉をもてあそぶ。愉快なことではありません。そしてそれを許している日本列島古代史研究者の不勉強も指摘しておきたいと思っています。

 長くなりましたので、地震に関する記事は順延します。

熊本地震でも上空電子異常,夜刀の神は蛇(1)

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:今日から三月です。しかし、周囲の田んぼは降霜で真白っけであります。昨日も凍える寒さでしたが今日も寒い)
カラス1709

 
 霜突つつき 渇きを癒す カラスかな
 弥生(やよい)かん(“ヤヨ行かん”の駄洒落) 春の到来 暦から 寒き朝に 体震えど

 日曜の暖かさが嘘のような、昨日、一昨日の寒さです。しかし、暦は春。本年も残すところ僅か十ヶ月。どうなることやら。

 2月24日記事早川氏の動画 で、早川氏の地震予報についての現ブログ管理人の考えを書きました。そんな折、下記の記事を見つけましたので転載しておきます。電離層内で荷電粒子分布が偏在することがあるようです。この原因としては、以前書いたように地球磁気圏外、例えば太陽表面での黒点などの異常、太陽から地球に向かってくる様々な荷電粒子の挙動が挙げられるのでしょう。それらは、地球磁気に影響を与え、茨城県柿岡、岩手県水沢で定常的に観測されている地球磁気変動から検知できるのかもしれません。
 そしてもう一つは地球磁場圏内の電磁的挙動です。海水は伝導体ですから海水も含む固体・液体地球内部での電磁気的挙動です。火山なども有力な候補でしょう。そして、このところ大きな話題になっている岩盤内の事件です。それは火山として発現するのか、それとも岩盤大破壊ともなりえる“先行する微小クラックの生成”であるのか。

 早川氏の”予測原理“からは、どうやら海底下の変動では、大きなマグニチュード地震発生が語られています。これは良好電気伝導体である海水が一役買っているのではとも思っています。また、火山マグマは高温流体、したがってこれも良い電気伝導物質ですから、敏感ではなかろうかと思えます。が、早川氏からはその弁は聞こえてきません。しかし、早川氏の地震予測の多くが火山帯近傍であることを考えると、氏の予測は地震と言うよりは、地下の「火成活動」のモニタリングとなってるのではなかろうかとも思えます。

 京都大学の研究で熊本地震については、岩盤内の破壊先行事象が電離層に影響を与えるらしいことが見えてきたようです。その先行現象がいわゆる微小地震として発現するなら、それを電離層の変化と照合できます。いずれにしても、物理機構解明に焦点を当てた研究が成果を出しつつあるのかも知れません。そしてそれは、地震と言うより地震現象を引き起こす地下の「大規模火成活動」ではなかろうかと思えます。というのは、熊本から阿蘇・別府域は活発な火山活動で知られるからです。温泉はそれがもたらしたものです。

%%%%%記事転載はじめ
熊本地震でも上空電子異常=内陸型は初−京大
京大の研究 
2017年2月28日 19時31分
時事通信社
 昨年4月の熊本地震の発生直前、九州上空で電子の数が急激に変化する異常が起きていたと、京都大の梅野健教授(通信工学)らの研究チームが28日発表した。東日本大震災の発生直前にも同様の異常があったが、内陸直下型地震で確認したのは初めてという。論文は米学術誌ジャーナル・オブ・ジオフィジカル・リサーチに掲載された。
 上空300キロ付近には「電離圏」と呼ばれる電子が広がる層があり、地震のほか、オーロラなどの影響を受ける。
 研究チームは福岡県内の全地球測位システム(GPS)観測局データを使い、熊本地震発生前のデータを解析。昨年4月16日午前1時25分の本震発生の約1時間前から、九州地方に上空電子の異常が発生していたことが分かった。
 梅野教授は「上空電子の異常発生のメカニズム解明や、大地震を予測できる可能性がある」と期待。関係省庁などと協力し、実証実験を行いたい考えを示した。
%%%%%記事転載終わり 

 と、いうわけで、先日の福島沖地震を含めた最近の地震活動を下の図で示しておきます。
(図1:2016年1月1日から2017年2月28日までの東日本の地震活動。白(M4.5以上5.5未満)、青(M5.5以上6.5未満)、赤(M6.5以上7.5未満)。左図で矢印が付された地震は早川氏が発生を予測したとされる地震。又この図で示される矩形領域内の地震について、その深さ分布(右上)、発生時間(右下)が示されている)
eq170228group


 左図で矩形の向きを図のように取る理由は、以下です。地震活動分布が、潜り込むプレート内にAB方向に大規模な断裂が存在することを示唆しているからです。それは、図右上で青丸で示される地震の多くが深さ50kmあたりに並んでいることから推定されます。
 そしてこの断裂帯にそって、Mが5.5を超える地震がAからB方向(北東方向)に移動しているように見えます(右下の緑の点線)。そしてこの移動の終端の直上で2016年11月22日の地震が励起されたと思えます(11月23日記事 福島沖㋊22日地震)。11月22日の地震は、同月23日の記事で書いたように、その断裂帯上には無いけれども、それは明らかに地下の異変で誘発されたと考えられるからです。それはともかく、断裂帯に沿った地震活動の転移スピードは図からはおよそ0.16cm/secと見積もることが出来ます。

 
 連載してきた“2011年3月11日直前の地震活動”については次回に順延します。又、「森友学園用地の激安価格での払い下げ』についても、腹が膨れるほどの怒りがありますが、長くなるので、書くのを堪えます。この動画の視聴をお勧めします:共産党小池氏の質問

+++++常陸国・風土記。行方の条を読む(9)

 夜刀神との戦いの前段が常陸国風土記行方条が書く「有人 箭括氏麻多智 截自郡西谷之葦原墾闢新治田 此時 夜刀神 相群引率 悉盡到来 左右防障 勿令耕田」です。
前回書いたように、“箭括氏麻多智”は、まさに福島県の中通を走るJR東北本線で郡山の二つほど先、二本松駅の北東にある安達が原を意味しています。
安達が原と聞けば誰しもが連想するのが「鬼老婆」です怨安達が原 2,014年9月15日記事安達が原見聞記 )
 この伝説の元号が神亀とわざわざ断っていることにもなにやら背景があるように思っています。ウイキが以下を書きます:
%%%%%神亀期(ウイキより神亀期 )
神亀期におきた出来事[編集]
• 神亀元(724)年、蝦夷反乱する。藤原宇合を持節大将軍に任ずる。陸奥国に多賀城を設置。
• 神亀4(727)年、渤海使が初めて来日。
• 神亀6(729)年2月12日、長屋王(46)が反乱の疑いにより宅に兵を囲まれ自害(長屋王の変)。3月、口分田を悉く収納して班田する。
%%%%%ウイキ終わり

 日本書紀が完成し、時の天皇に撰上したのが西暦720年(養老四年五月二十一日)と続日本紀は書きます。そして七十二日後の八月二日に藤原藤原不比等は、発病し翌三日に死去します。
個人的には藤原不比等の氏が西暦720年であるということに、なにやら不自然なものを感じています。藤原不比等は明らかに新興のキリスト教を知っており、西暦なる暦年法の知識も知っていたのです。十二支に由来する年にあわせることで、自らの死を神聖化することを意図したのではなかろうかと考えています。もしかすると、二〜三年のずれがあったのではなかろうか、と疑っています。

 それはさておき、安達が原の伝説がほぼ日本列島史(当時にあってはそれは、古代史ばかりでなく、近・現代史も叙事している)撰上の直後に、時間を謂わば合わせていることの背後に東国からの怨念の放出(ガス抜き)と鎮魂を見ています。

 サテ、その安達が原がこの行方にもあった。それが「箭括氏麻多智」です。「麻多智」つまりゾロアスタ教の神殿は、どちらが古いかはともかく、領地にそれほど事態をたがえず存在したのだろうと思っています。福島の「箭括氏麻多智」は、前回書いたように鉄の精錬場でもありました。実は同様が、行方郡の東にある鹿島でもその痕跡があったことが研究者の手で明らかにされています。それは常陸国・風土記・鹿島条の考察の際に書きます。

 行方条は、次に以下を書きます:

「俗云 謂蛇為夜刀神 其形蛇身頭角 率引免難時 有見人者 破滅家門 子孫不継」

文意:人々は言う『夜刀神は蛇の化身である。』その形状たるや体は蛇で頭に角がある。彼らが出現し、逃げる際に、振り返ってみたりするなら、家は破滅し、子孫は絶えてしまう。
 逃げる際に「振り返ると災いが云々(デンデンと読んではなりません)」から連想するのが古事記の次の有名な一節です:


%%%%%古事記の一節より
於是欲相見其妹伊邪那美命。追往黄泉國。爾自殿騰戸。出向之時。伊邪那岐命。語。詔之愛我那邇妹命。吾與汝所作之國。未作竟。故可還。爾伊邪那美命答白。悔哉。不速來。吾者爲黄泉戸喫。然愛我那勢命。〈 那勢二字以音。下效此。 〉入來坐之事恐故。欲還。且與黄泉神相論。莫視我。

文意:岩波文庫「古事記」26頁
 其妹である伊邪那美命に会いたく思い、黄泉國に追って行った。騰戸の出口に向って、伊邪那岐命は「愛しい妹命にあって、自分たちが未だしかるべき国を作っていない。だから、一緒に帰ろう』と語りかけた。伊邪那美命は以下のように答えた「悔しい哉。もっと速く來て欲しかった。吾者はすでに黄泉の国でものを食べ生きている。然氏、未だに貴方を愛している。入來してくれたことを感謝している。還りたいと思うので黄泉神とこれおから相談する。それまで、決して我を見ないで欲しい」。
%%%%%

 この後の展開は皆様も知るとおりの悲惨なものでした。伊邪那美命は身に付けた大切なものを次々に投げ捨てて、伊邪那美命から逃げるのです。

 常陸国・風土記のこの条と古事記の上記説話は同根ではなかろうかと考えています。歴史の経緯の中での敗残者にかかずら会ってはいけない。前を見よ。と言う同時代に生きた人への”教訓“ではなかろうか。酷い仕打ちを受けた東国の民への同情にこだわっていては、時代は進まないとの藤原不比等の遺志ではなかったのか。いささか深読みすぎかも知れません。

 次回は”蛇頭“について考察します。
(つづく)

2011年3月11日直前(2)、三笠公園(横須賀)を訪ねる

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:下の歌で詠んだように、遠路三崎の鮪を食しに行きました。途中、横須賀の三笠公園に立ち寄りました。そこには、あの日露戦争での日本勝利を決定付けた、連合艦隊旗艦として海戦の指揮を取った戦艦三笠丸が保存されており、内部の見学が出来ました。しかし、「三笠」の全体像を現場で見ることはできません。そこで、船の模型作りで全国に知られるT氏の作品を使わせて頂きます。この模型作成の経過が三笠模型作成 で語られています。大変面白い読み物となっています。二回のクリックで写真が拡大されます)
三笠24517071


 陽(ひ)差し浴び 三崎鮪を 賞味せん まずくは無いが 頬っぺは落ちず

 日露戦争については、東郷平八郎、日本海海戦と言う言葉が記憶にあった程度でした。内部見学の冒頭で視聴したビデオでやっとその大要が見え記憶の一部がよみがえりました。ビデオは、欧州列強のアジア進出・植民地化、日清戦争などから説き起こします。ロシアは中国東部の占拠、旅順港を軍艦母港として、いよいよ太平洋への進出を図ります。
 日本海軍はこの進出を妨げるべく、旅順港の封鎖作戦行動等、ロシアをいらだたせます。かくしてロシヤは大艦隊を日本海に投入します。遠く大西洋からアフリカ南端を迂回しての大遠洋航路です。
待ち構える日本軍は、あちらこちらに見張りを立てます。やがて対馬からロシア軍目撃の情報が届き、日本海海戦となります。1905年(明治38年)のことです。海戦は5月27−28日の僅か二日間で、日本軍の勝利となります。

(写真:三笠公園の戦艦)
CIMG1692


 昔の桶狭間の戦いなどの合戦譚、忠臣蔵討ち入りなぞのあだ討ち譚とは比べ物にならない、それらをはるかに上回るまさに“血湧き肉踊る“歴史です。とりわけ、連合艦隊の取った一糸乱れぬ、しかし、一見奇妙な作戦と戦況展開。誠に興味深いものでありました。今度、東京・原宿を訪ねた際には、なんとしても東郷神社を訪ねよう、かっての左翼青年たるブログ管理人が、”こうした興奮をしてよいものか!”なぞの想いがちらっとよぎります。
 1942年2月20日にニューギニア東方沖で米国艦隊に撃墜され30歳の若さで海底に沈んだ私の伯父(2015年5月11日記事伯父の戦死 )。その伯父が海軍兵学校に入学したのも東郷平八郎への憧れと崇敬の想いがあったのではなかろうか、とも思った次第です。

+++++3月11日直前(2)
 前回記事に続き、2011年1月1日から3月11日14時46分までの東日本太平洋側での地震活動を眺めて見ます。今後の地震予報に役立つような何がしかがここから見えれば占めたものです。しかし、そうした関心は研究現場、防災実務現場の方々はとうに様々な試みをしている筈です。下に示すこともそうした地震研究当事者には当たり前の事かも知れませんが、それも承知していますので、お付き合いください。

 前回、2011年1月1日から2011年3月11日14時47分(あのMw9.1の巨大地震発生直後までの東日本の地震活動図を掲載しました。まずはあの巨大地震の近傍で、地震発生直前の地震活動を眺めることにします。

図1:(左)2011年1月1日からあの巨大地震発生直後までの巨大地震近傍域の地震活動・中央やや右よりに上(北)から下(南)に走る曲線は日本海溝の軸(最深点)。(右上)ABをきる鉛直断面上への矩形内の地震活動投影。(右下)矩形内地震活動の辺ABからの距離と発生時間(日数)。日数は2013年10月26日の地震発生日からの経過日数。クリックすると図が拡大されます。
b0101-0311a


 この期間、そしてこの域内では、3月11日14時の地震を含めMwが6.5を超える地震が三発発生しています。一発は黒四角であの巨大地震です。残りの二発が赤で示されています。興味深いことは、311巨大地震があたかもその地震に先立つ25日前のMw5.5の地震に誘われているように見えることです(図1右下の矢印)。
 そこで、まずはこれら着目すべき3つの地震についてその解析結果を見ておきます:

(表 2011年2月15日の地震が短期間のスパンで見れば3月11日地震の端緒であった。この地震後の顕著な三つの地震についての発震機構解と非DC成分)
b0101-0311fps


 まず、特記すべきことは地震の発震機構解は互いに酷似していることです。どれもが北西―南東からやや反時計回りに20度ほど回転した方向に圧縮軸を持ちます。形成される断層面の幾何学的性情もほぼ同一といえます。

 そうした中で、興味深いのが3月9日の2:45(世界標準時、日本時間では3月9日11時45分)の地震です。GCCS(CMTカタログ)
によれば Mw = 7.3 mb = 6.4 Ms = 7.3 と、あります。つまり、短周期の地震波から算出されるmbと長周期の地震波から算出されるMsが大きく異なっていることです。これは、地震破壊過程がゆっくり進行したことを暗示しています。その事情が上の方に示される、この地震についての解析結果である Centroid time minus hypocenter time: 11.7 と言う大きな値に反映されています。どうやら、2月16日の地震後一旦平穏であったこの場所は3月10日に異変が起きたようです。その詳細を次回眺めることにします。

(つづく)

早川氏の地震予報、麻多智(安達)を考える

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:馴馬城址・堀跡)
馴馬城址堀跡1668


 久方の 温(ぬく)い陽(ひ)射しに 誘われて 昔の戦場に 思いを馳せる

 この城址について馴馬城堀 (南北朝期の城跡とも)が以下を書きます。
%%%%%馴馬城址と春日顕国
 馴馬の集落の南端部に南東方向にのびる細長い台地に占地していますが、後世の大がかりな地形改変などにより城跡全体の構造は分かりづらくなっています。南北朝時代のはじめ、当時南朝方の拠点であった城は、暦応4年(1341)に「馴馬楯等引き退き候き」と記されているように、南朝方の戦線の後退が行われていました(「北畠親房事書」)また、その3年後の康永3年3月4日大宝城(西暦1344年、将軍は足利尊氏)から脱出した春日侍従顕国は、「馴馬沼田城」を占拠しここに兵を挙げましたが、常陸国宍戸荘の領主である宍戸安芸四郎(宍戸朝里)の軍勢により落城させられました。(「鶴岡社務記録」)なお、春日顕国はその4日後再び大宝城に兵を挙げましたが、間もなく下総の結城直朝一族により捕縛されて4月に京都で斬首されました。その後戦国時代に入り、土岐原氏により再興され利用されていたものとも推定をされています。(「龍ヶ崎市史 中世編」より)
%%%%%

 ところで、今日はプレミア・フライデイです。40年近く昔、モスクワに居ました。勤務する研究所では、金曜日午後は誰も居ません。皆さん週末の買出しで忙しいのです。午前中には「生協」らしき移動店舗がやってきて、肉野菜を売って居り、所員はそれに群がって品定めをしていたことを思い出しました。

+++++地震の話
 米国科学雑誌上の記事「人工知能で地震を予知する」と言う題名の記事に関心を持ちそれを翻訳したために、世界の巨大地震の話が中途半端になっています。巨大地震の考察は、米国科学雑誌の記事と通底するものがあると思っています。地震を記述するに当っては、いろいろな”パラメータ“(地震特性を表現する記述詞)があります。震央、深さ、発震機構解、破壊様式等などです。これらのパラメタのゴチャゴチャとした細部にこだわらず、地球全体を一括して眺めると、何が見えるのか?巨大地震群の相互連関を示す”何か”が見えるかもしれないという「根拠レス」(コンキョless 和製英語です、根拠がないと言う意味)の期待です。なにやら「そう思えば、見えなくも無い」との感触を確認できました。しかし、このあたりが限界のようで、やはり地域的な傾向、あるいは深さなどの諸量にブレイクダウンするべきやも知れません。

 そんな作業をしていた矢先、東京電通大学の先生が地震予知に成功したという話がネットで騒ぎとなりました。2月19日の事です。手法については前回も紹介しました早川氏の地震予報 。 かいつまんで書くならば、地震は岩盤内のひび割れが、地圧によって擦れる。その際にひび割れ周辺に電位差が生ずる。電位差は、電流、つまり電子の移動を起こす。電子の移動は電磁波の生成です。そうして主ずる電波の波長が100km程度(ULF,Ultra Low Frequency)と早川氏は語ります。電波は地中から地表に染み出して大気圏、とりわけ荷電粒子がウヨウヨしている電離層に作用する。その結果、大気に散らばっていた荷電粒子の偏在をもたらす。これが電離層の変化である。その変化はFM波の伝播経路を変えてしまい、二点間の伝達時間を短くしたり長くしたりする。短くなった経路については荷電粒子の偏在帯が下降していることを意味する。

 これだけの物理機構がわかっているのであれば、モデルを設定して、数値シミュレーションが可能と思えるのですが、早川氏の話を聞く限りでは、20年間もの研究にも関わらず、それについての主張がありません。どうもモデル構築に成功していないらしいのです。岩盤内のクラックがどれだけ、どのくらいの大きさであれば、どれくらいの電磁波が生成されるのか、そしてそれが電離層の数kmほどの降下をもたらすに充分であるのか、と言った見積もりが出来ていないのです。つまり、現象の定性的解釈にとどまっており、定量的な検証ができていない、とは私の診たてです。

 本ブログでも2015年10月2日記事で早川氏の手法についてそのFS(Fail or Success)の成績表を掲載したことがあります(早川予報の当たり外れ )。これを見る限りでは予知の成功率は六〜七割と早川氏は自負していました。が、但しこれは、早川氏が主宰する「地震解析ラボ」によるもので、額面どおりには受け取りがたいのです。上記動画で、早川氏は自説に対する国民の認知度が低いと嘆いています。
 そうであれば、何よりも物理モデルによる検証が必要と思っています。れっきとした物理現象であるので研究室の大学院生などを督励してそうした検証を試みるべきと思っています。電波の送受信の乱れを引き起こす電離層の擾乱は、全て地下の地震にあるのでしょうか?私には、到底そうは思えない。太陽風(Solar window, 太陽から多様な荷電粒子が地球に飛んできている)の地球照射、海洋挙動、大気温度、地磁気変動など様々なものが影響を与えているはずです。そうした諸現象と電離層との相互関係はどうなっているのか?

 「予言したのに」地震が起きなかった。あるいは「予言できなかったのに」地震が起きてしまった、と言ったケースは、多々あった筈です。それらについても公開するべきでしょう。当然、研究者としてその原因解明作業をしているはずです。しかし、多分ビジネスにまで仕立て上げてしまっていますから、そうした非成功例の公開は難しいのかも知れません。

 2月19日に犬吠崎直下50kmでM5.4の地震が発生し、早川氏はその発生を予測したとジャーナリズムがはやし立てます。早川氏によれば、氏の手法は震源の深さは高々40km以浅と上記動画で語っています。あら捜しをする意図は無いのですが2015年10月2日記事で紹介した『FS成績表』には地表下500kmの地震も成功例に含めています。とすれば、なぜこの地震も成功例に含めたのか、説明があるべきなのです。そうあってこそ、地震予知作業の科学的な知見蓄積になる、それこそが「地震予知学」であると思っています。

 早川氏は、上記動画の冒頭で、「地震学」に対峙して「地震予知学」と言うものがあるのだ、と力説しています。しかし、その手法の背後にある物理学については、上に書いたように「定性的」説明にとどまり、それへの定量的裏づけが無い。その分、主張は『融通無碍』になり説得力を欠くことになります。それは「学」とはいえない。と思っています。

 2011年3月11日の東日本巨大地震の発生前、早川氏は同様の前兆を掴んでいたが、確証が無く公表を躊躇ったといいます。ところで、地震活動では、何がしかの前兆がほんとに無かったのか?電離層だけが東日本巨大地震の前兆をチラッとでも見せていたのか?との疑問が生じました。

 というわけで、3月11日前の地震活動が知りたくなりました。現在進めている巨大地震の話でも、興味深い事実を見つけたのですが、少し脇道に逸れさせてください。

 こうした関心に応える調査をネットでするのは、それほど手軽にはできません。なにより、希望に沿った地震活動図がネット上に用意されているわけではありません。そこで、気象庁のデータベース気象庁地震データベース を、私が愛用する無料科学計算ソフトScilabで作成したプログラムでもって調べてみます。

 気象庁の震源データによれば、2011年には、マグニチュードが負値(振幅の対数からそれは計算されるので、特に驚くことではありません)を取る極微小地震も含め、およそ30万個(309,506)の地震が登録されています。そこでその中からMが4.5又はそれ以上の地震を選び出すとその総数は2881個と激減します。つまり気象庁データベース全体の地震数の僅か0.9%に過ぎません。この大きな対照は現在の貧富格差問題と似てますね。地震現象では、まさに地震の大きさ分布が”べき乗則(Power law)”に従っていることなのでしょう。

 そこで、まずは、2011年1月1日から2011年3月11日14時47分までの地震活動を図1に示します。
(図1:気象庁地震データベースに見る2011年1月1日〜3月11日15時47分までの地震活動。黒丸が3月11日の巨大地震の震央。震央近傍域をのぞくと異様なまでの静けさが見て取れます)
201101-0311


 図2は、2013年10月26日空2017年2月20日までの同域の地震活動です。興味深い対照を見ることができます。尤も上の図はわずか二ヶ月強の期間であり、下の図はおよそ三年半の期間です。いずれ、詳細な対照に耐えうる図を本ブログに掲載します。
(図2:2013年10月26日のM7.7地震(黒丸)から2017年2月19日までの地震活動、Mが4.5以上の地震のみ)
s131026-170219

 図の比較から私が注目する一つは、“チバラギ”地震活動が311前には全く見られないことです。その他、論議したい点が多々あります。いずれ紹介します。
(つづく)

+++++行方の役(5)
 福島県の南北ほぼ中央に、日本のウイーンとも称される郡山市があります。あの大震災の前には、しばしば世界の名演奏家がこの地を訪れるためにそのように呼ばれるのだそうです。残念ながら2011年3月11日の福島第一原子力発電所の事故による放射能汚染でこの地も生活全般にわたって深刻な打撃を受けています。私の親類も多く住まう地であり、住民の健康と生活の安全を切に願っています。

 この地には、安積国造神社と言う古社があります。この神社から概ねシリウス方向にあるのが安達太良山(標高1709m37.6212260,140.286664)です。そこで、この二つの場所の位置関係をまずは、計算して見ます:

-->exec('C:\FR55G_B\SCI_lesson\dms2d.sce', -1) 度・分・秒から度への変換プログラム
dms=[37 23 55.61]= 37.3988安積国造神社位置緯度(ウイキ http://c23.biz/cCBM より)
dms=[140 22 55.19]= 140.3820安積国造神社位置経度(同上)

 これを用いて、二点間の位置関係を算出します:
exec('C:\FR55G_B\SCI_lesson\cl_delazm.sci', -1) 二点間の距離・方位算出プログラム
epi(lat,lon)=[37.6212260 140.286664]  安達太良山位置緯度、googl map より
sta(lat,lon)=[37.3988 140.3820]  安達太良山位置経度、googl map より
Dlt,Azm,Bzm= 0.23(距離、度) 161.19(方位) 341.25 26.1 (距離、-km)

 算出で得た161.2度と言う値は誠に興味深いものがあります。私のシリウス星年代決定表に随えば、西暦620年代ごろ、ここに渡来族は陣屋を設営したと推定できます。
(表:2016年6月8日記事、シリウス年代表 )
シリウス暦150303


 但し、この陣屋は、後年破壊され、改築されたことが現在の神社境内配置の拝殿の向きからわかります。その時期は、祟神天皇によって東北日本に派遣された四道将軍大毘古命と建沼河別命(たけぬなかわわけのみこと)が会津(相津、「岩波文庫・古事記」、104頁)で出会った頃であろうと考えています。つまりそれは七世紀末ではなかったろうか。
(図3:安積国造神社境内。拝殿の向きが反シリウス方位を取っている)
安積国造無題


 この時期の推定については、異論をなす方も多かろうと思っています。私の論拠は前回書いた古事記・日本書紀における、神代から神功皇后紀までの“時間逆転” (2015年3月9日記事記紀の叙事・時間の逆転)です。祟神天皇の説話は、編纂に携わった藤原不比等にしてみれば、現代の直前、いわば近代史のようなものなのです。

 奈良の藤原不比等統括の東夷征討(東国野蛮人征服)軍は、最大の難敵が陣する常陸国をまずは回避して、現在の郡山とその北域の攻略をしたのです。その際に、渡来族の精神的支えでもあった陣屋を破壊したと考えています。その一環が安積国造にあった陣屋の破壊です。しかし、後述するように、この陣屋跡は「鎮魂」のために、後日建造されなおしたのです。しかし、元通り復旧したのではありません。『霊』が蘇ることを妨げるべく参道を「逆シリウス」方位に向けたのだろうと考えています。

 同じ、設計思想がこの神社のすぐ東の総産土阿邪訶根神社(そううぶすな あさかねじんじゃ)にも見ることができます(2011年10月17日記事総産土阿邪訶根神社)。それを理解する鍵が両方の神社が名称に持つ「アサカ」です。「ア」は何度も書きますが「火」、「明」を意味する「アピ、アビ、アベ、アメ」に由来します。そして「サカ」は渡来族の出自、すなわち遠い西域、ペルシャです(2月日記事夜刀神=ヤズドで地図を付しました)。彼らはゾロアスタ教を信奉する。つまり「拝火教」です。

 ここに陣屋を設営した理由が「安達太良山」です。つまり火を吹く神聖な山から、シリウス星の方位に現在の安積国造神社の地にまずは拠点を設営したと思われます。
「安達太良山」の「タタラ」、これは「鉄」を連想させます。実際、安達太良山系には「鉄山」(標高1709m)が、隣接しています。「タタラ」も古代ペルシア語に見ることができます:「tatahhor」(タタオール)は「清浄」と言う意味です。つまり、鉄を含む鉱石から雑物を取り除くという意味でしょう。鉱石について「コトバンク」は【鉄鉱石 iron ore】 コトバンク(鉄鉱石) は以下を書きます:
%%%%%
 鉄の原料として用いられる天然の鉱物で,鉄と酸素とからなる酸化鉄と総称される化合物と,シリカSiO2,アルミナAl2O3などの酸化物からなる脈石とを含んでいる。通常は高炉内に投入して酸化鉄に結合している酸素とその他の脈石分を取り除き,鉄分を溶けた状態の銑鉄として取り出し鋼の原料とする。
%%%%%
 鉄は人類文明に多大の影響を与えたことは多くの研究者が指摘しています。したがって「タタラ」も異なる由来があるのかもしれません。「たたらを踏む」の語源が金属精錬の際の「送風しかけ』である鞴(ふいご)の弁を足で交互に踏むことです。ここから、勢いつけて走っていたのに急に止まらざるを得なくなる場合の表現ともされます。

(図:安達太良神社の参道に明瞭に認められるシリウス星方位)
安達太良神社無題


 鉄の産出を重視した渡来族は、安達太良山の東麓にそのための施設を作ったのでは無かろうかと考えています。それが2月17日記事で書いた「アータシュキャデ」であり、現在の安達太良神社であろうと考えています。神社を紹介する前に、2月17日記事のその部分を再掲して置きます:
%%%%%2月17日記事紹介アータシュ=安達 
それでは、ここからはヤズド州内にあるゾロアスター教関連の見所についてお話しすることにいたしましょう。まずは、ヤズド市内にあるゾロアスター教神殿です。ここは、ペルシャ語でアータシュキャデ、即ち火の家とも呼ばれ、(以下省略)
%%%%%
 既に書きましたが、アータシュキャデの「アータ」が「アダタラ」の「アダ」の語源であることは明らかです。安達太良神社に祀られる神は誠に興味深いのです。
安達太良神社
%%%%% 安達太良神社HPより
御祭神
高皇産靈神 神皇産靈神 飯豊和氣神 飯津比賣神 陽日温泉神 彌宜大刀自神

福島県本宮市にある。JR本宮駅の北東1Kmほど、阿武隈川の西岸の菅森山と呼ばれた丘の上に鎮座。鳥居をくぐり、木々の鬱蒼とする階段を登ると東向きの社殿がある。
当社は、北西15Kmにある安達太良山(1700m)を遥拝する神社なので、正確には、社殿は南東向き、参拝者は北西を向く配置なのかもしれない。参道の階段脇や、境内の右手に幾つかの境内社がある。境内左手の道を進むと、本社の裏側あたりに古峯神社があるが、他の境内社と少し趣が違う。本殿は屋根で覆われた流造。
安達太良山嶺に鎮座の、
甑明神(飯豊和氣神)・船明神(彌宜大刀自神)・矢筈明神(飯津比賣神)・剣明神(陽日温泉神)と、
安達太良山支嶺大名倉山に鎮座の宇奈己呂別神(高皇産靈神・神皇産靈神)を、久安3年(1147)現在地に勧請したのが創祀。
「甑」とは古代の蒸し器のこと。安達太良山が湯気のような噴煙を上げていたことからその名がついたようだが、延喜式記載の飯豊和氣神社が、この甑明神であるといい、公式にではないが、式内社と見る説もある。
参道階段脇には、風神社(足尾様)、津島神社(天王様)、金刀比羅神社(こんぴら様)、貴船神社(蛇神様)。
境内右手には、
天満宮(天神様)、熊野大神・疱瘡神・大山祇神・稲荷大神、天照皇大神などがある。
%%%%%
 上に転載した神社の由緒を眺めてください。私が注目したのが:
安達太良山嶺に鎮座の、
甑明神(飯豊和氣神)・船明神(彌宜大刀自神)・矢筈明神(飯津比賣神)・剣明神(陽日温泉神)

 一節です。矢筈明神が祀られているのです。常陸国・風土記行方郡の条で登場する氏が神として祀られています。すなわち「箭括氏麻多智」です。この人物については以前書きました。箭括は青い草原であり、「麻多智」はヤズドの火を祀る神殿であると。長々と、福島県の話を書いてきた理由が実はこれであったのです。まさに「箭括氏麻多智」は「安達が原」の意でもあったのです。
(つづく)

夜刀の神(4)、人工知能による地震予知(2、米国科学誌)

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:陽だまりでくつろぐ、猫。声をかけると“うるせーな!ほっといてくれ!”と、言わんばかりの表情でこっちを向きました。クリックすると拡大します)
猫1665


 ひさかたの ひかりのどけき 朝の日に ひだまり楽しむ 猫を羨む

 久しぶりの風のない穏やかな朝でありました。一匹の猫が陽だまりで陽光を楽しんでいました。そこから数歩進んだとき、なんと目に入ったのが住居焼け跡でした。ここを通るたびに挨拶をかわすおばあちゃんの家も西側が焼けていました。類焼は免れたようでした。つい近くに住んでいるのに、ちっとも気づきませんでした。2月4日の事だそうです。被災された方々にお見舞い申し上げます。
(写真:2月4日の近所の火事 当市の火事 クリックすると拡大します)
龍ヶ崎2月4日火事
 

 巷では稀勢里の出自を巡って未だに論争が続いています。龍ヶ崎なのか牛久なのか、と言う論争です。私は龍ヶ崎派であります。
 以下はそれを証拠立てるわが市の広報です(クリックすると拡大します):
きせちゃん1672


 まあ、大事なことは、三月場所、なんとか良い成績を上げてくれることです。なにせ、心無い連中が稀勢里をあちこちの催し物に引っ張り出して、稽古を妨げているのです。お願いだから、そうしたことを止めて欲しい。と思っています。

+++++行方制圧は夜刀攻撃で始まった
 西暦600年、そして607年に大陸の隋皇帝に使節を送った日本列島・倭国の王が一体誰であったのか、日本の古代史学専門家は「誰それである」と確言しません。隋書倭国伝には「阿毎多利思比弧』(あめのたりしひこ)と、明記されているのにも関わらずです。男王であることは明らかであることが、確言できない理由です。
 日本書紀の編年に従えば、遣隋使の派遣は推古天皇の時代です。しかし、この方は女性ですから、隋書倭国伝の記載とはどうにもかみ合いません。そこで、摂政なるポジションを案出した人物が藤原不比等です。博覧強記、頭脳明晰なこの御仁は「聖徳太子」という人物を歴史に登場させ、推古女帝を補佐させたと書くことで、齟齬への外界からの指摘を回避したのです。

 倭国の王が特定されていない。これは、七世紀初頭に限りません。宋書・倭国伝が書く「倭の五王」すなわち讃、珍、済、興、武 とは、一体誰であったのか?さらには、梁書に書く扶桑国の王「乙祁」とは誰であったのか?古代学者の研究対象は、長く、これら倭国の王として日本列島に影響力を持ったと思われる人物の特定に注がれました。『特定』作業の多大な努力があったとしても、何がしかの推論を得るためには多くの仮定を伴います。それが、概して論拠薄弱であったのです。

 主要な理由は藤原不比等が中心にあって編纂した古事記・日本書紀は、国外の文献を参照したことを明記しないからです。それは有名な魏志倭人伝も例外ではありません。藤原不比等にしてみれば、自らが編纂した古事記・日本書紀で記載される事件が、国外の文書によって時間的に特定されることを嫌ったのです。その大きな理由が一つは、九州に拠した倭国・八馬国連邦(通称は邪馬台国)の殲滅です。それを、遠まわしに語ったのが日本書紀が書く「壬申の乱」です。

 壬申の乱については、あたかも「天智・天武』による内戦であるかのごとくよそいながら日本書紀二十八巻の一巻をまるまる費やして記述しています。しかし、戦乱舞台が九州の北半分であったことが、万葉集の注意深い解読からわかるのです。
そもそも『壬申の乱』に先行して、神功皇后、祟神天皇、景行天皇と息子の倭建命、そして継体天皇などによる執拗な九州討伐はまるで九州虐めです。上にも書いたように、日本列島の歴史から九州の地を消し去ってしまいたいかの如くの強い執念が日本書紀・古事記からは見て取れます。
東国の歴史への抹殺の真実は、その藤原不比等が正史構想の背後に抱いた執念をはるかに上回り、それは妄念とでも言うべき蛮行であったのです。それは八世紀に止まらず、延々江戸時代にまで引きずられます。結果として歴史に残されたのが「東北差別」です。その具体的な端緒こそ、この常陸国侵略であり、その焦点が行方郡攻略なのです。だからこそ、常陸国風土記の記述で尤も多くの字数が費やされているのです。

 行方郡を攻略することで、現在の鹿島に拠点を置いた常陸国、いいかえれば扶桑国(東の倭国)の壊滅を達成できるのです。この地は、南下した渡来族の拠点であり、そもそもの出自は扶桑国です。九州への激しい憎しみを書いたことにに比べ、日本書紀では詳細を語らず結論だけを語ります。それは、読者が東国への関心を振り向けることを嫌った故であると私は考えています。それが、これまでもたびたび引用する神代紀の一節です:
  「《第九段一書第二》
一書曰。天神遣経津主神。武甕槌神、使平定葦原中国。時二神曰。天有悪神。名曰天津甕星。亦名天香香背男。請、先誅此神。然後下撥葦原中国。是時斎主神号斎之大人。此神今在乎東国楫取之地也。(以下略)」

 上の引用文節で書く「名曰天津甕星。亦名天香香背男」こそが、『武王』またはその子孫であると思っています。この王は遠く西域からの渡来族です。日本列島北部から南下する過程で、在住の現地民と和合して大きな勢力に成長したたのでしょう。その中の最大勢力がアイヌ族(マタギ族)であったことを示すのが、福島県須賀川に残された巨大な遺構です(現在でも、誰もがその存在を確認できますアイヌ・スカ族連合の証拠)。その仮定で、鹿島に陣営本部を築き、さらには、新たな進出線である「那須岳―香取」の巨石運搬経路を構築したのです。こうした、連合部族が、南下の過程で現地住民と戦闘を交わして得るメリットはありません。むしろ平和的に南下進出は進捗していたのだろうと思っています。そうした実態は、この部族連合のいわば「書記官」の役割を担っていたであろう稗田阿礼一族によって克明に記憶されていったのです。

 しかし、この平和的南下は古事記・日本書紀によって虚偽の記載で以って隠蔽されたのです。そこでは、偉大な「武王」の事跡が倭建命なる人物の東国への進軍譚に置き換えられてしまったのです。倭の「武王」の英姿を重ねることで、その実態を隠蔽していたのです。こうして後世の、とりわけ常陸国に生きた人間には、武王と倭建命の混同が生じたのです。何故なら日本書紀は「倭建命』を「日本武尊」と表記するからです。意図的な混同によって、まともな治世者と侵略者の同一視をもたらしました。ここから、ある人は、常陸国に跋扈した野蛮人を想像し、ある人はその野蛮人に被抑圧部族を見るという相反する真反対の歴史理解ともなったのです。

 その真実は奈良の軍事政権の東国「野蛮人」征討の軍事を叙したものなのです。
この真実は、想像を超えた残虐なものであったのだと思います。当然、常陸国・風土記の編纂を担った方はしかるべき当時の知識層であったのだろうと想像します。奈良の政権の思惑に沿いつつ、真実を何処かしこにちりばめて置きたかったのではなかろうか?そんな想像をするほどに、ここ行方での戦闘はすさまじかったのでしょう。
すでに書いたように、最強の抵抗勢力が本陣である鹿島の周囲を固めているのです。南の下総(現在の千葉県北縁)から直接にこの本陣を攻め立てる戦術の不具合をさっとった奈良政権侵略軍は、大きく西側に迂回して、現在の栃木県南部から常陸国にまずは侵入したのです。侵入に際しては、多くの現地人を「扶桑国」の手先と認定し捕縛したのです。その地が「都賀」(トガ、咎あるものの捕囚地)であった。奈良軍勢側の手先としてどうやらこの西側からの侵入に際して軍功を上げたのが、下記の記事に登場する「壬生の連」であったと思っています。

 常陸国への侵入後、あちらこちらでの戦闘を経て、いまや霞ヶ浦を西に見て最大の難敵と奈良の軍勢は対峙することになったのです。それが常陸国・風土記。行方郡の条です。以下ににその最大の戦闘の件の原文を掲載しておきます。

%%%%%常陸国風土記行方郡の条、夜刀のくだり
有人 箭括氏麻多智 截自郡西谷之葦原墾闢新治田 此時 夜刀神 相群引率 悉盡到来 左右防障 勿令耕田 俗云 謂蛇為夜刀神 其形蛇身頭角 率引免難時 有見人者 破滅家門 子孫不継 凡此郡側郊原 甚多所住之 於是 麻多智 大起怒情 着被甲鎧之 自身執仗 打殺駈逐 乃至山口 標梲置境堀 告夜刀神云 自此以上 聴為神地 自此以下 須作人田 自今以後 吾為神祝 永代敬祭 冀勿祟勿恨 設社初祭者 即還 発耕田一十町餘 麻多智子孫 相承致祭 至今不絶

?其後 至難波長柄豐前大宮臨天皇之世 壬生連麿 初占其谷 令築池堤 時 夜刀神昇集池邊之椎株 経時不去 於是麿 挙聲大言 令修此池 要在活民 何神誰祇 不従風化 即令役民云 目見雑物 魚虫之類 無所憚懼 随盡打殺 言了応時 神蛇避隠 所謂其池 今號椎井池 池回椎株 清泉所出 取井名池 即 向香島陸之駅道也
%%%%%
 次回、この原文から、幾つかを取り出して私なりの戦闘事態を書きます。

+++++人工知能で地震発生を予測(2)
 2月18日(土)夕方6時過ぎに千葉県東部の海底でM5.5の地震が起きました。当地も大分揺れました。この地震については、東京電機大学の早川先生が事前に発生を予測していたということです。手法については早川氏の手法 で早川氏が語っています。
%%%%%人工知能をつかった地震予知(2)
Can Artificial Intelligence Predict Earthquakes?
Scientific American誌より
The ability to forecast temblors would be a tectonic shift in seismology. But is it a pipe dream? A seismologist is conducting machine-learning experiments to find out
地面のグラグラ震える予測が出来るとなるとそれは地震学ではテクトニック・シフトであろう。しかし、それは夢物語のなのか?ある地震学者が機械学習実験をしている。

===ここから前回の続き
Johnson and collaborator Chris Marone, a geophysicist at The Pennsylvania State University, have already run lab experiments using the school’s earthquake simulator. The simulator produces quakes randomly and generates data for an open-source machine-learning algorithm—and the system has achieved some surprising results. The researchers found the computer algorithm picked up on a reliable signal in acoustical data—“creaking and grinding” noises that continuously occur as the lab-simulated tectonic plates move over time. The algorithm revealed these noises change in a very specific way as the artificial tectonic system gets closer to a simulated earthquake—which means Johnson can look at this acoustical signal at any point in time, and put tight bounds on when a quake might strike.
For example, if an artificial quake was going to hit in 20 seconds, the researchers could analyze the signal to accurately predict the event to within a second. “Not only could the algorithm tell us when an event might take place within very fine time bounds—it actually told us about physics of the system that we were not paying attention to,” Johnson explains. “In retrospect it was obvious, but we had managed to overlook it for years because we were focused on the processed data.” In their lab experiments the team looked at the acoustic signals and predicted quake events retroactively. But Johnson says the forecasting should work in real time as well.
  Johnson and collaborator Chris Marone, a geophysicist at The Pennsylvania State Universityは、すでに 研究室の地震シミュレータを使ってラボ実験を行っている。シミュレータは、地震をランダムに生成し、オープンソースの機械学習アルゴリズムによってデータを生成する。学習システムはいくつかの驚くべき結果を達成している。研究者らは、コンピュータ・アルゴリズムが音響データ上で信頼できる信号を得ていることを発見した。“ラボシミュレートされたプレート運動が連続的に生み出す「揺らぎとすべり」による雑音である。このアルゴリズムは、人工的テクトニックな系がシミュレートする地震に近づくに連れて特別な具合に変化することをあきらかにした。つまり、ジョンソンはいつでもこの音響信号を見ることができ、地震が起こったときの情況を定めることができる。例えば人工地震が20秒以内に起きようとしていたなら研究者はそれを1秒以内に正確に予知するべく信号を解析できる。”
  そのアルゴリズムは非常に高精度で地震発生を予知できるばかりではない。それはわれわれが注意を払わなかった系の物理についても何がしかを教えてくれる。“とJohnsonは語る。”振り返ってみれば、それは明らかなのだが、何年間もそれをやるようにするべきであった。何故ならそれまでは処理されたデータのみを見てきたのだ“と。実験室では研究チームは音響シシグナルを凝視し、地震事象を遡って予期した。しかし、Johnsonは予想”予知と言う作業は実時間でも機能すべきなのだ“、と言う。

Of course natural temblors are far more complex than lab-generated ones, so what works in the lab may not hold true in the real world. For instance, seismologists have not yet observed in natural seismic systems the creaking and grinding noises the algorithm detected throughout the lab simulations (although Johnson thinks the sounds may exist, and his team is looking into this). Unsurprisingly, many seismologists are skeptical that machine learning will provide a breakthrough—perhaps in part because they have been burned by so many failed past attempts. “It’s exciting research, and I think we’ll learn a lot of physics from [Johnson’s] work, but there are a lot of problems in implementing this with real earthquakes,” Scholz says.
  勿論 自然地震は実験室で生成されたそれよりもはるかに複雑である。とすると実験室での何が自然界ではありえないのか?たとえば、地震研究者は実際の地震系でスベリ、摩擦音を未だ観測していない。それらは実験中には検知できるだが(Johnsonは音は存在すると考えているが、彼のチームはそれを吟味している)。多くの地震学者械は、機学習が何がしかのブレイクスルになることには懐疑的である。それは驚くことではない。たぶん彼らは過去の膨大な試みと膨大な失敗を経験してきたからであろう。“それはエクサイティングな試みだ。我々は[Johnson’s]の研究から多くを学ぶだろう。しかし、これを現実の地震の現場で実施しようとすると沢山の問題が” とScholzは語る。

Johnson is also cautious—so much so that he hesitates to call what he is doing “earthquake prediction.” “We recognize that you have to be careful about credibility if you claim something that no one believes you can do,” he says. Johnson also notes he is currently only pursuing a method for estimating the timing of temblors, not the magnitude—he says predicting the size of a quake is an even tougher problem.
But Scholz and other experts not affiliated with this research still think Johnson should continue exploring this approach. “There’s a possibility it could be really great,” explains David Lockner, a research geophysicist at the U.S. Geological Survey. “The power of machine learning is that you can throw everything in the pot, and the useful parameters naturally fall out of it.” So even if the noise signals from Johnson’s lab experiments do not pan out, he and other scientists may still be able to apply machine learning to natural earthquake data and shake out other signals that do work.
  Johnsonも大変に慎重で、彼のやっていることを地震予知と呼ぶことに躊躇いがある。”あなた方がやっていることを誰も信じないようであれば、それについての信頼性については注意深くあるべきと我々は認識している”と彼は言う。Johnsonは現在地震の発生時刻を見積もる手法を追及しているのであってその規模ではない、と。地震規模を予知することはいっそう難しい問題だという。

But Scholz and other experts not affiliated with this research still think Johnson should continue exploring this approach. “There’s a possibility it could be really great,” explains David Lockner, a research geophysicist at the U.S. Geological Survey. “The power of machine learning is that you can throw everything in the pot, and the useful parameters naturally fall out of it.” So even if the noise signals from Johnson’s lab experiments do not pan out, he and other scientists may still be able to apply machine learning to natural earthquake data and shake out other signals that do work.
 しかしこの研究チームには加わっていないScholz and other expertsは、  Johnsonがこの研究を続けるべきと考えている。”この研究が大きな成果を挙げる可能性がある“とDavid Lockner, a research geophysicist at the U.S. Geological Surveyは語る。機械学習の威力は何でもかんでもポットに放り込むことだ。すると、そこから有用なパラメータが零れ落ちるかも知れない。”と。Johnson’s lab experimentsがたとえご馳走を作らなくとも、彼とチームは機械学習を実際の地震データに適用し、それが機能するように他の信号を見つけだすだろう。

Johnson has already started to apply his technique to real-world data—the machine-learning algorithm will be analyzing earthquake measurements gathered by scientists in France, at Lawrence Berkeley National Laboratory and from other sources. If this method succeeds, he thinks it is possible experts could predict quakes months or even years ahead of time. “This is just the beginning,” he says. “I predict, within the next five to 10 years machine learning will transform the way we do science.”
  Johnsonはすでに実世界のデータに自分の技術を適用し始めている。機械学習アルゴリズムは、scientists in France, at Lawrence Berkeley National Laboratory and from other sourcesからの地震観測データを分析。 この方法が成功すれば、数ヶ月前または数年前に地震発生を予測する可能性があると彼は考えている。「これはほんの始まりだ」と彼は言う。「今後5〜10年以内に機械学習が科学のやり方を変えるだろうと私は予測している」と。
%%%%%記事紹介おわり

夜刀神論(3、常陸国風土記)、人工知能で地震予知(1)

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:用水路の水面に同心円状の模様が見えます。右側の壁から湧き出す水が作ったのです。このあたりは太古の昔は流れ海ともよばれ、広大な沼であったとのこと。地下には未だに豊かな水があるようです。朝未明、畑を霜とは異なる雪か雹か白い粉状が覆っています。と言うわけで、昨日朝は真冬並み寒さで、用水壁の外は外気の冷たさが育てた霜で真っ白です。)
湧き水1650


 連日の 春一番に 埃舞う 西のお空に かすみがかかる

 連日の春一番とは妙な表現です。実際金曜あたりから強風続きです。どれが本物の「春一番なのか?」ぼんやりした西の空。あれぞ噂のpm2.5かと怯えています。

 東京新聞2月18日付の二面で今週の福島第一原子力発電所の四基の原子炉の状態をまとめています(二回記事をクリックすると画面が拡大されます)
原発1702181659


 下の写真は19日付TV朝日の報道から二号機格納容器下部の穴 
二号機の穴無題

 米国で70万人分の雇用を作り出すために日本人の年金を差し出すという、なんとも優しい我が国の首相。この年金支給、四月からは減額されます。福島では、今まで明るみにされなかった、しかし誰もが危惧していた原発核燃料、解けた燃料は格納容器を突き破った形跡が明るみに出ました。地下水が放射能で汚染されていることは間違いないところです。これが福島県民と我々周辺に住む人間の健康安全にどのように影響するのか?しかし、我が首相は「all are under control」とのたまわったんであります。国民の生命には一顧だにしません。にもかかわらず、先日の世論調査では首相への支持率が更に上がったというのです。我が日本国同胞諸君!あなた方は一体何を考えているのか!!、でありますよ。
 ったくもう!

+++++夜刀神(3)
 「ヤズド」と「夜刀」(やつと)、「アータシュキャデ」と「麻多智」(あたち)などなど常陸国風土記を解読する作業の中で、幾つかの言葉がゾロアスタ教の介在を明瞭に示していることが明らかになりました。本ブログの古くからの読者にとってはそれは特段驚くことではありません。そもそも、本ブログでは八溝山―鹿島聖線の方位は明確におよそ1500年前のシリウス星を指している事を2010年1月18日記事(1500年前のシリウス星方位)で指摘しています(夏至日の真夜中)。
 そうなると、更に詳しく風土記・行方郡の条を読み解かねばなりません。しかし、最近になって本ブログを訪ねてくださった方には違和感を持たれた方もあろうかと想像して居ます。そこで、簡単にこれまでのお浚いをしておくことにします。

 日本書紀の下記の二つの節を丁寧に解読するならば、さして驚くに当らないことなのです。
%%%%%日本書紀・神代紀より
(1)日本書紀 巻第二 神代《第九段本文》
言訖遂隠。於是、二神誅諸不順鬼神等、〈一云。二神遂誅邪神及草・木・石類。皆已平了。其所不服者。唯星神香香背男耳。故加遣倭文神。建葉槌命者則服。故二神登天也。〉倭文神。此云斯図梨俄未。〉果以復命。
(2)《第九段一書第二》
一書曰。天神遣経津主神。武甕槌神、使平定葦原中国。時二神曰。天有悪神。名曰天津甕星。亦名天香香背男。請、先誅此神。然後下撥葦原中国。是時斎主神号斎之大人。此神今在乎東国楫取之地也。(以下略)」
%%%%%
 言うまでもないことですが、上記の(2)の文節が、私の関心を常陸国風土記に向けさせてくれました。後述しますが、風土記が語る風景は、この文節が語る時期㋾遡ることそれほど長くないと私は考えるからです。

 それはさておき、上記文節はこれまでもたびたび引用してきたので、文意を詳しく書き留めることはしません。が、「二神遂誅邪神及草・木・石類。皆已平了。其所不服者。唯星神香香背男耳。」について注意を向けていただきます。曰く
 (1)は“日本列島の支配のために地上に遣わされた二神は“邪神および草、木、石に宿るという神を誅し、皆平伏させた。しかし、それに従わない神がいた。星神と名乗る香香背男である”と、書きます。

 岩波文庫『日本書紀(二)』の校注者は香香背男について次のような解説を付しています(121頁)『「香香」は「カカ」輝くという語。室町時代までは「カカヤク」と言う星音(濁音ではないということ)。「セヲ』は兄男の居であろう。星だけが例外であったという意。第二の『一書』では天津甕星と言う。なたの名を天香香背男』と。

 (2)に登場する天津甕星について同校注者は(137頁)、『「ミカ」は「ミイカ」の訳。「ミ」は祇、「イカ』は「厳」。神威の大きな星』と書きます。

 1994年の初版発行である岩波文庫「日本書紀」の四名の校注者には、著名な言語学者の大野晋氏が含まれて居ます(私の所持している版は1998年発行第七冊)。前回紹介した伊藤義教氏が「ペルシア文化渡来考』を著したのが1980年です。岩波文庫の校注者は、伊藤義教氏の研究成果、つまり日本列島古代史にはペルシアの影響が及んでいるとの成果を知るには充分な時間があったであろうことは間違いないことと思えます。

 校注者は全て東大文学部史学科に関わっています。一方の伊藤氏は京都大学で教鞭をとってこられています。夫々の方には夫々の興味・学問対象があろうと思いますが、これらの方々の古代日本は、そうした興味領域の積集合とでもいうべき共通する興味領域です。いくばくかの接点があったならば、相互批判も含め、夫々の研究者の視野を広げたのではなかろうか、と惜しまれます。

 尤も、京都大学と東京大学の史学は邪馬台国で激しい対立を経ています。その影響が、もしかしたら互いの相互批判、交流の妨げになったのかなとも想像します。邪馬台国については、京都学派は明らかに劣勢ですが、現在取り上げている課題では、伊藤氏にその視野の広さと卓見を見ます。

 私の2010年2月5日「香香背男」論香香背男、2015年㋄1日「甕星」論甕星で詳しく論じています。是非参照ください。「甕星」こそ「シリウス星」なのです。「香香背男」とはシリウス星信仰を持って日本列島に渡来した一族なのです。この一族は日本列島の日本海側では「古四王」と呼ばれます。新潟県を含む北陸三県の「越』(エツ又はコシ)の由来でもあります。

 上記は、本ブログではしつこいほどに々書いてきたことであり、決して「奇異な考え」では無いことを知っていただきたいと思っています。

 日本列島古代史の謎を封じている扉には大きな二つの鍵があると思っています。一つは、「東国の鍵」です。この鍵の使用に当っては「西域からの渡来族」と言う補助の鍵が必要になります。メインの鍵と補助の鍵で以って、「常陸国風土記行方郡』に登場する夜刀神の全体像が明らかになったのです。

 さて、もう一つの鍵は、古代日本列島に流れた時間です。その時間は日本書紀が書く順番で流れていたのだろうか?言うまでも無くその鍵は三十巻からなる日本書紀そのものに潜んでいます(古事記も同様です)。そのための補助キーが万葉集初期歌群の正しい解読です。万葉集初期歌郡の強引な解読が日本列島古代史の理解を歪めてきたのです。しかもどうやら専門家を自負・自認する読者自身が歌意を理解していないということが研究者自身の手になる解説書から窺われます。

 日本書紀にあっては、神代紀の一・二巻を除くと、古い事件から新しい事件へと、まさに時間順に(chronological)構成されていると考えられています。しかし、巻一から巻九(神功皇后紀)は、時間を逆転させている、つまり新しい事象から昔の事象へと記載の順序を変えているのです。記紀の編纂の統括をしたと思われる藤原不比等は日本列島正史の作成に当たって、まずは現代を執筆し、順次時代を遡って叙事した節があるのです(2015年3月9日記事記紀の叙事・時間の逆転)。既にこれについても詳述しているので、繰り返しませんが、「神代」なる巻は実は藤原不比等にとっての現代史、或いはcontemporaryの事象の記述なのです。勿論、その時代の政治的思惑から一〜九の巻にしかるべく『歴史的古色の彩り』をほどこして、現在の姿になったのです。

 本ブログ記事の冒頭に(1)を付して掲げた以下の文節:
 「《第九段一書第二》
一書曰。天神遣経津主神。武甕槌神、使平定葦原中国。時二神曰。天有悪神。名曰天津甕星。亦名天香香背男。請、先誅此神。然後下撥葦原中国。是時斎主神号斎之大人。此神今在乎東国楫取之地也。(以下略)」

 は、まさに“同時代、つまり”藤原不比等にしてみれば”現代“の事件であり、古代の歴史的事件では無いのです。そしてその時代に、常陸国を藤原不比等が統括する征・東夷軍が侵略活動を展開し、その戦果が「楫取』(現在の千葉県香取)の奪還であったのです。

 次回は、再び「行方郡」の解読に戻ります。
(つづく)

+++++地震を機械に学習させる
 今回は大地震調査の続きを書こうと思っていました。が、米国科学誌が興味深い記事を書いています。今回はそれを紹介することにします。
%%%%%人工知能は地震を予知できるのか?
Can Artificial Intelligence Predict Earthquakes?
AIによる地震予知
The ability to forecast temblors would be a tectonic shift in seismology. But is it a pipe dream? A seismologist is conducting machine-learning experiments to find out
地面のグラグラ震える予測が出来るとなるとそれは地震学ではテクトニック・シフトであろう。しかし、それは夢物語のなのか?ある地震学者が機械学習実験をしている。
By Annie Sneed on February 15, 2017


Predicting earthquakes is the holy grail of seismology. After all, quakes are deadly precisely because they’re erratic—striking without warning, triggering fires and tsunamis, and sometimes killing hundreds of thousands of people. If scientists could warn the public weeks or months in advance that a large temblor is coming, evacuation and other preparations could save countless lives.
 
So far, no one has found a reliable way to forecast earthquakes, even though many scientists have tried. Some experts consider it a hopeless endeavor. “You’re viewed as a nutcase if you say you think you’re going to make progress on predicting earthquakes,” says Paul Johnson, a geophysicist at Los Alamos National Laboratory. But he is trying anyway, using a powerful tool he thinks could potentially solve this impossible puzzle: artificial intelligence.
Researchers around the world have spent decades studying various phenomena they thought might reliably predict earthquakes: foreshocks, electromagnetic disturbances, changes in groundwater chemistry—even unusual animal behavior. But none of these has consistently worked. Mathematicians and physicists even tried applying machine learning to quake prediction in the 1980s and ’90s, to no avail. “The whole topic is kind of in limbo,” says Chris Scholz, a seismologist at Columbia University’s Lamont–Doherty Earth Observatory.
 地震予知は地震学の聖杯である。地震は防ぎようがない。気まぐれであらかじめ警報できないし、火災や津波を引き起こし、時には何十万人もの人々を殺す。科学者が大規模地震の来襲を事前に公衆に警告することができれば、避難やその他の準備は無数の人生を救うことができる。
 これまで、多くの科学者が試みたにもかかわらず、誰も地震予測の信頼できる方法を見つけていない。何人かの専門家は、それが絶望的な努力だと考えている。Paul Johnson, a geophysicist at Los Alamos National Laboratoryは、「地震予知について進歩を遂げようとしていると言えば、狂人と見なされる。』と言う。しかし、彼はとにかく、この不可能なパズルを潜在的に解決できる強力なツールとして人工知能を使うことを試している。
 世界中の研究者たちは、地震予知を確実に予測できる様々な可能性の研究に何十年も費やしてきた:すなわち前震、電磁気擾乱、地下水化学変化、さらには異常な動物行動などの研究である。しかし、これらのどれも一貫して旨く行かなかった。数学者と物理学者は、機械学習を1980年代と90年代の地震予知に適用しようと試みたが、役に立たなかった。Chris Scholz, a seismologist at Columbia University’s Lamont–Doherty Earth Observatoryは、「全てが不確実な話であった』と言う。

But advances in technology—improved machine-learning algorithms and supercomputers as well as the ability to store and work with vastly greater amounts of data—may now give Johnson’s team a new edge in using artificial intelligence. “If we had tried this 10 years ago, we would not have been able to do it,” says Johnson, who is collaborating with researchers from several institutions. Along with more sophisticated computing, he and his team are trying something in the lab no one else has done before: They are feeding machines raw data—massive sets of measurements taken continuously before, during and after lab-simulated earthquake events. They then allow the algorithm to sift through the data to look for patterns that reliably signal when an artificial quake will happen. In addition to lab simulations, the team has also begun doing the same type of machine-learning analysis using raw seismic data from real temblors.
This is different from how scientists have attempted quake prediction in the past—they typically used processed seismic data, called “earthquake catalogues,” to look for predictive clues. These data sets contain only earthquake magnitudes, locations and times, and leave out the rest of the information. By using raw data instead, Johnson’s machine algorithm may be able to pick up on important predictive markers.
 しかし、技術的に向上した機械学習アルゴリズムやスーパーコンピュータの進歩、膨大な量のデータを保存して作業する能力を使うことで以って、Johnson氏のチームはそれに適した人工知能の開発を発想した。「10年前にこれを試しても、それはできませんでした」と、いくつかの機関の研究者と協力しているJohnson氏は言う。より洗練されたコンピュータに加えて、彼と彼のチームは、これまでに他の誰もしていない課題を試みている:すなわち彼らは、機械に生のデータ、それらは実験室でシミュレートされた地震事象の前、最中、そして事後に観測されたデータであるが、それらを入力した。アルゴリズムは、人為的な地震が発生したときに生ずる確実な信号パターンを探し、それに従って生ータをふるい分けることであった。ラボのシミュレーションに加えて、実際の地震の生データに対しても機械学習をさせた。
 これは、科学者が過去に地震予知を試みたのとは異なっている。昔は、予知の手がかりを探すために地震カタログと呼ばれる昔の地震データを使用していたからだ。これらのデータセットは、地震の大きさ、場所、時間のみが含まれ、残りの情報は除外される。そうではなく、生データを使用することにより、Johnsonの機械アルゴリズムは重要な予測マーカーを拾うことができるかもしれない。
(つづく)

常陸国風土記行方(夜刀とは?2)、蛸は地球外生物?

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:撮影者の背後3kmほどの沼から流れ出るせせらぎが前方にちらと見える蓮池に注ぎます。周囲の白は雪ではありません。あたりは未だ霜なのです)

小川1634


 蓮池に 投じた小枝 滑りおる 水も氷れり 江戸の北の地

 
+++++夜刀の神とヤズド(2)
 常陸国・風土記の行方郡を理解する鍵は「夜刀の神」の解明です。前回は、自らの考えを言うことを急ぎすぎて、学者先生の語る一般に流布されている説を紹介することを忘れていました。

「風土記」(小学館)の校注者であり訳者でもある植垣節也氏は以下を書きます(377頁):
%%%%%夜刀の神
 夜刀はヤト。東国方言のヤチ・ヤツと同じでヤマの谷合の湿地帯をいう。『大系』はヤツと訓むが刀をツの仮名に使った確例がない。夜刀の神は蛇をさす。
%%%%
 大方の流布されている理解は上記植垣氏のそれと大同小異です。そもそも、常陸国風土記ではまだ天照大神は登場しません。このことは、「天照大神」信仰大系が未だ確立していない、或いは東国にまではいきわたっていなかったことを示しています。常陸国風土記では普都大神(信太の条、上掲書364頁)、飯名神(信太、同書364頁)、香嶋大神(茨城、同書366頁)、県祇(行方、同374頁)、天大神(香島、同書388頁)が登場します。香嶋の条で登場する天大神が天照大神として後に(どれほどの年月後であるのかは定かでありませんが)日本歴史の大舞台の中心人物として君臨することになります。そして一方の信仰体系である仏教からは普都大神も登場して、神仏習合へとなだれ込んでゆくのです。このあたりは、次の鹿島の条を考察する際に、再度検討することにします。

 「カミ」なる音(おん)はアイヌ語の「カムイ」に由来すると以前書いて来ました。それに大陸の漢字に習熟した藤原不比等が「神」なる漢字を当てたのです。古代ペルシア語に「kommel」と言う語があり、「大きい」を意味します。此の語が現代語に転化したと思えるのが「kamal]で「完全な」です。西域からの渡来人にも「カミ」なる言葉は馴染み易かったのではなかろうかと考えています。

 さて、風土記に登場する上掲の五神のどなたもが、「崇敬の対象」として記載されています。新たに加わった「夜刀神」だけが、何故邪悪の蛇と解読されてしまうのか?そこに違和感を覚えない我が国の古代文学者の感性が問われてしかるべきでは無かろうか?と私は思います。

 実際、風土記では、上掲の件をさらに一行ほど読み進めると夜刀神の乱暴狼藉に怒った壬生麻呂が声を荒げて叫ぶと言う場面が描かれています。
「令修此池 要在活民 何神誰祇 不従風化」と。
「此の池を改修して、民の働き易いようにしているのだ。一体全体アンタ方は何の神なのだ?何故我々に逆らうのだ?」と叫んだ、と風土記は書きます。

 勿論、これは武王の時代、つまり六世紀前半以前の頃の話ではありません。八世紀初頭の奈良勢力の東国侵略に対する常陸国、とりわけ行方での原住民による激しい抵抗戦の話です。武王の成した輝かしい「善行」と、原住民の抵抗は時代を明確に異にしているのです。それを意図的に混同して描いているのが風土記です。勿論これは奈良政権の強力な指導があったゆえです。しかし、例によって、風土記編纂者はこっそりと「不従風化』と書き込むのです。つまり原住民の「乱暴狼藉」は実は「抵抗運動」であることを暗に書き込んでいると私は考えています。

 さて、その抵抗勢力の実態を知る興味深い記事が見つかりました。SOPHIAと言う旅行業者のHPでのイラン案内に当って研究者に執筆を依頼したのだろうと想像しています。少々長いので、著者には誠に失礼ですが、抜粋を以下に転載いたします:
%%%%%SOPHIAのHPよりヤズド訪問記
イラン中部・ゾロアスター教の中心地ヤズドを訪ねて(2)
2014年1月17日3476
前回は、イラン中部の砂漠地帯にあるヤズド州と、その気候を生かした生活手段としての施設などを中心にお伝えしました。今回は、ヤズドを代表するゾロアスター教関係の施設についてご案内します

ゾロアスター教の中心地としてのヤズドとその経緯


前回触れましたように、ヤズド州は、イラン南東部・ケルマーン州などと並んで、イラン有数のゾロアスター教の本拠地として知られています。ゾロアスター教は、火を聖なるものとして大切にすることから拝火教とも呼ばれ、イラン古来の宗教として、サーサーン朝時代にはイランの公式の宗教に定められました。しかし、7世紀のイスラム軍の進出以来、イランには次第にイスラムの影響が浸透し、現在ではゾロアスター教は少数派の宗教とされています。とはいえ、完全にイスラム化したかのように見えるイラン人の生活には、今でもゾロアスター教の名残が残っています。春の新年ノウルーズの祝祭や冬至・ヤルダーの儀式を初め、イランのほかにお隣のアフガニスタンでも使われている太陽暦は、ゾロアスター教の思想を源流とするものです。それでは、イスラム教徒が多数派を占めるイランにおいて、ヤズド州ではなぜゾロアスター教の影響が比較的強く残っているのでしょうか。
これはやはり、ヤズド州が置かれている地理的条件が最大の原因であったといえます。7世紀にイスラム軍が進出してきた際にも、ヤズド州は砂漠地帯にあるために食糧や飲料水の確保が困難であることから、イスラム軍はここを回避し、ヤズドは難を免れることが出来たのです。そのため、本来はイラン全土に散らばっていたゾロアスター教徒が難を逃れて、安全とされるヤズドに集まってきたことから、ヤズドには他の都市に比べて比較的多くのゾロアスター教徒が住んでいます。現在、ヤズドには推定でおよそ4万5000人のゾロアスター教徒がいるとされ、この他イラン国内では南東部ケルマーン州、そしてインドにも多数の信者が存在しています。

ゾロアスター教神殿、アータシュキャ

それでは、ここからはヤズド州内にあるゾロアスター教関連の見所についてお話しすることにいたしましょう。まずは、ヤズド市内にあるゾロアスター教神殿です。ここは、ペルシャ語でアータシュキャデ、即ち火の家とも呼ばれ、今からおよそ80年ほど前にインドのゾロアスター教徒からも資金援助を得て建てられました。この建物の正面の上の方には、翼をつけたゾロアスター教の守護霊プラヴァシの像があり、この建物がゾロアスター教の寺院であることを示しています。守護霊プラヴァシは腰の辺りに輪をつけていますが、これは人々のつながりの輪、そして平和を意味し、結婚指輪の習慣はここからきたとする説があります。さらに、左右に広がる翼は3段に分かれており、これはゾロアスター教がモットーとする善なる思想、善なる発言、善なる行動の3本柱を意味しています。また、建物の正面には6本の柱があり、これはイスラム建築ではなく、イランの古都ペルセポリスの王宮建築のスタイルが取り入れられています。いざ、中に入ってみると、ガラス越しに聖火壇があり、火が片時も消えることのないように焚かれていました。ちなみに、この聖火は1500年以上絶やされることなく燃え続けており、今からおよそ70年ほど前にイラン南部の町シーラーズ近郊ナーヒド・パールスの村にあるゾロアスター教神殿から、他の町を経由してこの神殿に運び込まれたということです。ちなみに、一説によりますとオリンピックの聖火リレーは、ゾロアスター教で火を聖なるものとして大切にする習慣から来ているとされています。

ゾロアスター教における火の位置づけ

それではなぜ、ゾロアスター教では特に火が大切にされているのでしょうか。今から1000年ほど前のイランの英雄叙事詩人フェルドウスィーが著した名作『王書』によりますと、今から4000年或いは5000年ほど前、古代のイランの2代目の王であるフーシャング王が狩猟に出かけたときのこと。フーシャング王は、獲物を射止めようと石を投げつけますが、それは獲物には命中せず、他の石に当たります。その瞬間に火花が散ったことから、人類は初めて火の存在を知ったというものです。火が存在しなければ、食物の調理もできず、また部屋の暖房なども使えず、また夜に灯りをともすこともできません。このように、火は人間にとって欠かせないものの1つであることから、ゾロアスター教では、火が聖なるものとして大切にされているということでした。また、火の他に、空気、大地、そして水が、決して汚されてはならないものとされています。
鳥葬に使用されていた「沈黙の塔」

さて、ヤズド州内にあるソロアスター教関連の見所で決して見逃せないのが、ヤズド市の南東約15キロ離れたところにある、ダフメイェ・ザルトシュティヤーン、『沈黙の塔』です。これは、ゾロアスター教徒の鳥葬台であり、過去にはこの場所で実際に鳥葬が行われていました。現在は観光・見学用となっていますが、1930年代にパフラヴィー朝の王レザー・シャーが鳥葬を禁止するまでは、実際に使われていたということです。先にお話しましたように、ゾロアスター教では火、水、そして土が神聖なものとされていることから、それらを穢すことになる土葬や火葬ではなく、遺体を鳥葬場に安置して鳥が食べつくし、自然に還す方法がとられていたのです。さて、この塔は50メートルほどの高さを持つ堆積した小高い丘の上にあり、500メートルほどの間隔をおいて2つ設けられています。いずれも石造りで、外壁は泥で塗り固められており、屋根はありません。2つある塔のうち、古いほうは直径が15メートルあり、今からおよそ170年前に、インド人のゾロアスター教徒の学者マーンクジー・ハトリアによって建てられました。また、新しい方の塔は直径が25m、高さはおよそ6メートルあり、今からおよそ80年ほど前に造られており、ゴレスタン、即ちバラ園と呼ばれています。なお、この2つの鳥葬の塔は、悪臭や汚物が住宅地に飛散しないよう、風向きや降雨量を観測した上で市の郊外に設けられています。またこれらの塔を上空から見て、中央部は子供用、外壁に近い外輪の部分は男性用、その中間の輪に相当する部分は女性用だったということです。下の写真に示されているように、一番外側の水色の部分は男性用、緑色の部分は女性用、赤い部分は子ども用、中央部にある穴は残った骨を入れる部分だということです。
ヤズドには、イランで最も有名なゾロアスター教の聖地・チェクチェクがあります。チェクチェクとは、ペルシャ語で水が滴り落ちるポタポタという擬声音を表します。この聖地は、ヤズド市内から北西に70キロほど離れており、周辺を砂漠と荒野に囲まれています。ですが、この聖地には、湧き水の出る岩山が存在しており、この湧き水が滴り落ちる音が、そのまま地名になったということです。ここでゾロアスター教の行事が開催される毎年6月の末には、イラン国内の他、インドなど、外国のゾロアスター教徒たちも巡礼者としてここを訪れます。この聖地については、次のような伝説があります。7世紀の半ばごろ、サーサーン朝最後の王ヤズデギルド3世の娘の1人ニークバーヌーが、イスラム軍の攻撃を逃れ、この聖地のある岩山に隠れます。彼女は、ゾロアスター教の神アフラ・マズダに自分を山の中で守ってくれるよう祈リ、そのまま山中で消息を絶ちます。彼女が消息を絶った場所で、彼女の持っていた杖が大木となったとされています。この伝説の大木は実在しており、ゾロアスター教徒の間では聖なる大木とされ、大きな岩の間から生えていることから大自然の奇跡の1つとされています。ゾロアスター教徒たちは、ここから水が滴り落ちているのは、ここに難を逃れてきたニークバーヌーの涙であり、彼女はまだ生きていて姿を隠していると考えています。(以下省略)
%%%%% 転載終わり

 前回も書きましたが、行方での奈良侵略軍と現地住民の抵抗戦は、さながらイスラムとゾロアスタ教信徒との戦闘の縮小版の如くです。上記の記事でもう一つ興味深いことは:
「ヤズド市内にあるゾロアスター教神殿です。ここは、ペルシャ語でアータシュキャデ、即ち火の家とも呼ばれ、・・・」
の件です。「アータシュキャデ」は前回書いた「麻多智」と音が酷似していることに気づいていただけたでしょうか?麻は「ア」と音し、それは「火」なのです。ということは、行方の地に神殿のようなものを建造していたのでしょうか?そう思うと、この地に石を運搬する、そしてその石で神殿を作る、そのための運搬経路としての那須岳―烏山ー笠間ー玉造の経路設営がうなづけます。

 何か、話がトントン拍子に整合的に進みます。嬉しいことです。
(つづく)

+++++タコの不思議
 面白い記事をスプートニク(sputonik)と題するHPで見つけましたので以下に紹介しておきます。
%%%%%えっ?タコは宇宙人?! 学者たちの驚くべき発見
c Sputnik/ V.Lebedev
サイエンス蛸は異星から 
2017年02月14日 09:24(アップデート 2017年02月15日 19:44)
科学者らは、蛸のゲノムは地球上のほかの生物のゲノムとも根本的に異なることを発見した。遺伝子学者らのこの研究はネイチャー誌に発表された。そういえば蛸は旨い 
科学者らがゲノム解読を行ったのはカリフォルニア・ツースポットタコ。分析のなかで12種類の組織の遺伝子発現も解読された。科学者らの目的は軟体動物頭足網がどのようにして固く閉められたビンの蓋を開け、中のえさを取り出す知能を持つ動物にまで進化できたかを知ることにあった。その結果、研究者らは驚くべきことを発見した。蛸のゲノムには地球上の生物にはないゲノムが多く見つかったのだ。このほか科学者らはタコの遺伝子が3万3千のコドンを含んでいるという帰結に達した。この数値は人体組織の中に含まれるコドンの数倍も多い。
蛸は稀有な軟体動物であり、地球上のほかのどの生物にも似ていない。吸盤のついた8本の触手、拡大、縮小が可能でよく動く瞳孔の巨大な目はフォトカメラさながらに動く。知能も異常なほど発達しており、ほかのものに変化して身を隠すことができる。
研究はシカゴ大学、カリフォルニア大学バークレー校、独ハイデルベルグ大学、沖縄科学技術大学院大学の学者らによって行われた。
先に、天文学者らは地球には準衛星あるいは擬似衛星と呼ばれる存在がさらに数体存在することを発表した。
%%%%%
 最後の行に、突然天文学の話が出現しました。タコの遺伝子は地球を周回する準衛星から持ち込まれたということを此の記事の執筆者は言いたいようです。そこでその記事も合わせて紹介しておきます。宇宙空間からの地上への落下物については2月10日宇宙からの落下物の恐怖に米国科学誌の記事を紹介しました。地球に住む生物と下は深刻な問題です。
%%%%%衛星は月だけじゃない 地球の近くに殺人天体が...
c Fotolia/ James Thew
サイエンス沢山の地球周回衛星 

2017年02月13日 19:59(アップデート 2017年02月13日 20:04)
天文学者らは地球には準衛星あるいは擬似衛星と呼ばれる存在がさらに数体存在することを発表した。これらの天体は定期的に地球に近づいてはその重力に影響を及ぼしている。そうした中でも最も巨大なのが地球近傍小惑星の「クルースン」。
クルースンはほかの地球近傍小惑星と同様、地球の軌道をしばしば横切るが、月と違う点は月は常に地球のそばに存在する点だ。
クルースンは今のところ地球の生命に危害を及ぼさない。が、なにしろ直径5キロとサイズが大きく、周遊する軌道が安定していないことが理由となって研究者らは将来起こりうるあらゆるリスクを想定している。
科学者らは古代、地球上の生物を全滅にいたらせた小惑星はクルースンより2倍大きく、地球に落下したものと考えている。クルースンは仮に地球に落下した場合、落下地点の町を丸ごと破壊するか、もしくは最大の威力を発揮する津波を引き起こすものと考えられている。
%%%%%

行方の条(夜刀の神、1)、巨大地震(6)、スノーデンと温暖化

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:一羽のカラス、仲間との諍いに弾き飛ばされ、むなしく凍てついた霜をほじっています)
鴉1642


 諍いに 敗れしカラス 涙して 霜で凍てつく 田を突々き居る

 当地は未だ田んぼは白き霜で覆われています。しかし、生物の世界では、春の接近ゆえでしょうか。連日のように夜明け前にカラスがいがみ合っています。そんな争いからはじき出された一羽の鴉が田の土を突いていました。カメラを向けると、「カーッツ」と、威嚇の叫びを投げつけてきました。辛さ余って涙をこぼしていたのかも知れません。

+++++夜刀の神とヤズド
 前回に続き、常陸国風土記・行方の条の一節「有人 箭括氏麻多智 截自郡西谷之葦原墾闢新治田 此時 夜刀神 相群引率 悉盡到来」を考察しています。行方の条を解読するに当っては、遠く西域からの渡来族の活動した痕跡が地名・人名などの残っているはずであると思っています。何よりの根拠は、行方と北浦をはさんで東の鹿島の存在です。

 此の香島の由来については、古代史の専門家のどなたもが『闇の中』に放置したままなのです。ところが、2010年1月1日記事八溝ー鹿島聖線 で解明したように、鹿島には西域文明の影響、その信仰象徴であった「シリウス星」観測の形跡が現在ですら、誰しもが検証できる形でのこされていたのです。
(図:2010年1月1日記事 八溝ー鹿島聖線 の再掲)
dca3bb2c-s


 尚、一つ付言しておきます。先日,市の図書館で「あなたの知らない茨城県の歴史」(山本博文著、洋泉社、2012)を手にしました。この類の本の古代史の記述は記紀、そして風土記の日本語訳にとどまります。「オメー、こんな事知らねいだらう」なぞと、優越感と 嗜虐感のない混じった気分で読むのが常でありました。全体としてはその気分で目を通したのですが、著者が続日本後紀巻四・承和三年の条を引用して言うことに目が留まりました。

%%%%%続日本後紀巻四・承和三年より
原文:承和三年(八三六)正月乙丑【廿五日、辛丑が朔】。詔奉充陸奧國白河郡從五位下勳十等八溝黄金神封戸二烟。以應國司之祷。令採得砂金。其數倍常能助遣唐之資也。(http://c23.biz/xQ6u 荒山慶一氏の大変なご努力による電子化によって古文書のアクセスが可能となっています。感謝であります)

文意:西暦836年正月25日に奉充陸奧國白河郡從五位下勳十等に詔りして八溝黄金神封と二烟(手持ちの藤堂明保監修1800頁学研漢和大字典には此の文字がない)を奉ずるよう命じた。國司がこれに応じて祷(これも前掲「大辞典」に見あたら無い。鋳か)することとな砂金を採得を命じた。其の量たるやこれまでに遣唐使費用の資として使ってきた金量の數倍にもなった。
 %%%%%
 西域渡来族は何故シリスス星を崇めるのか?それは天空にって最大の輝きを放つ一等星であるからです。それが、人類にとってもっとも苦手な闇夜を照らすのです。地上にあってはそれは『火』です。こうして拝火教は暗黒からの恐怖をやわらげるのです。

 西域から渡来した一族には八溝山での金の発見は最大の喜びであった筈です。須賀川市の西、天栄山の金の発見にもそうしたエピソードがあった筈です。思いもかけない所から、八溝山―鹿島聖線構築の精神史視点からの裏づけを得た想いです。

 こうした、視点に立つならば、「有人 箭括氏麻多智 截自郡西谷之葦原墾闢新治田 此時 夜刀神 相群引率 悉盡到来」の一節も、正しい古代史把握につなげる手掛かりが得られるはずです。

 そこで、私がかねて考えて居たことは「夜戸(やと)は“ヤズド”」ではなかろうかです。そこで、それを書いたウイキヤズド(ウイキ) 記事の一部を抜粋します。
%%%%%ヤズドに関するウイキ記事(抜粋)
歴史
ヤズドの歴史は3000年の長きにわたり、当時ヤズドはヤスティスないしイッサティスと呼ばれたメディア(メヂア人によりイランにあった王国)の時代まで遡る。しかしながら今日の名「ヤズド」はサーサーン朝(三世紀〜七世紀)の統治者ヤズデギルド1世に由来するものと思われる。サーサーン朝期、ヤズドはゾロアスター教の明らかな中心地となっている。イランのイスラーム征服後、近隣各地のゾロアスター教徒はヤズドに逃れた。イスラーム統治下に入った後もジズヤを納めねばならなかったが、都市住民の大部分はゾロアスター教徒であって、イスラームがヤズドで優勢な宗教となるまで非常に長い時間がかかっている。
%%%%%
 本ブログが関心を抱く日本列島での時代は、イスラム教が誕生した時期と重なります。とすると、西域からの渡来人は、上のウイキが書くようにイスラム教から逃れたゾロアスタ教信奉者である可能性も頭においておくべきと思っています。

 次回、もう一つ興味深い記事を紹介します。
(つづく)

+++++巨大地震(6)
 世界に例を見ないほどの稠密なGPSによる地殻の動きのほぼ連続観測“によって、我が日本列島の動きが目に見えるようになっています。その結果、通常とは異なる運動が検知され、それを地震発生予測に結びつける”事業“がジャーナリズムによっても注目されています。

 こうした稠密なGPS連続観測網構築は、私が記憶する限りでは、1980年代の「ロンーヤス」会談直後ではなかったか、と記憶します。時の首相・中曽根氏が米国から帰国後に、「詔」(みことのり)を発したのです。曰く「米国製品を購入せよ」と。国の研究機関がそれに逆らおうはずはありません。大学を含む国の研究機関は競って米国産大型コムピュタを導入します。また、米国製品購入の一環として国は国土計測事業としてGPS導入による大規模地殻観測網の設営に着手したのです。話はそれますが今般の”トラ・あべ”首脳会談が我が国の科学行政に何がしかのインパクトをもたらすのでしょうか。

 それはともかく、此のGPS観測網は、地震学にとてつもないほどの大きな果実をもたらしました。なにせ先の2011年3月11日の巨大地震直後の列島の動きを明瞭に見せてくれました。そうではあるけれども、GPSは地球規模の大規模な地面下の動きを露にはしません。GPSが計測する地表の動きが、どうやら地球下深部の動きと必ずしも連動していないが故でしょう。そして、地表下深部の動きはせいぜい、日本列島鹿島とハワイの間の距離を計測することで太平洋・プレートの運動を確認する程度にとどまっています。さりとて、こうした地表下深部の大規模運動は、火山観測ではもたらされません。何故ならばそれは火山噴火サイト、つまり点の情報であるからです。

 それでは、地震はどうなのか?近年のデジタル地震観測は1980年代前半に始まっていますから、高々半世紀の歴史しかありません。とは、いってもなにか手掛かりはないものか?

 2000年代のわずか17年間に二回、Mwが9又はそれを超える地震が起きました。思えば、カムチャッカ地震(1952、Mw9.0)、チリ地震(1960、Mw9.5 人類が知る限りでは地球上最大地震)、アラスカ地震(1964、Mw9.2)の三つのMw9を超える地震は僅か12年の間に“連発”しているのです。

 1,900年台以降では巨大地震連発の事例は僅か二つです。が、どうやら地球大規模変動を反映する巨大地震は「間歇的に」出現するのではなかろうか?そしてここから人間の目の届かない、それゆえに検知できてこなかった地下の大変動の一端でも見えてこないだろうか。こんな問題意識で、此の連載を続けていす。
 
 地球46億年史から見れば僅か17年間です。そんなことを期待できるはずがないとの意見は充分私には説得力があります。しかし、まあ、やってみて思う結果が出ないとしても、そこにいたるデータの取りまとめは後世に残る“礎石”の一つにはなるのではなかろうか、と思っています。

 地球規模で見える変動を地震を通して見たい。その一心で調べるのが、前回書いたΔD/ΔT、つまり見かけの“影響伝播スピード”です。まずはそれを調べることにします:
 (図1:(上)スマトラ地震(2004年12月、図で地震番号11、縦の緑線で示されている)から見た、”見かけ影響伝播速度の時間変動ΔD/ΔT、(下)東日本地震(縦の緑線)から見た見かけ影響伝播スピードの変動ΔD/ΔT。横軸は地震系列番号。実際の時間推移ではない。縦軸のスケールが常用対数であることに注意)。
velocity-comparison

 
 両方の図で気づくことは、Mwが9クラスの地震発生前には”見かけの影響度伝播速度、
ΔD/ΔT、が増大していることです。縦軸のスケールが常用対数表示であるので実際の増加は、線形ではなく指数関数的、つまり巨大地震に接近するほどにその”スピード“は増大していることを示します。例えば、図(上)で見ればそれは「0から1」つまり「cm/secから10cm/sec」にまで大きくなっていること、図(下)では「cm/secから30cm/sec」への増加を示しています。

 これが、事の真実を反映しているのかどうか?現時点ではわかりません。定性的にいえることは、巨大地震に近い地震ほど、地震発生の時間間隔が近くなります。一方地震間の距離が常用対数表現ではそれほど大きく変わらないとするならば、当然時間間隔の縮小は”スピード“の増大となります。

 しかし、時間間隔縮小が対数表示に反比例する、つまり指数関数的に巨大地震に近づくにつれて小さくなっているのか?それはそうであったとすれば誠に興味深いことです。

 現時点での認識、それは上の図は何がしかを示唆してはいるが、その背後をさぐる作業は凡人のなしえることではない、と言うことです。そこで、初志を翻し、前回の地震活動の地域分布を考慮した”見かけスピードΔD/ΔT“をみることにします。
(つづく)

+++++地球温暖化は現実の進行現象か?
 インタネットで興味深い記事を見つけましたので下に紹介しておきます。ここで引用されるスノーデンはかって米国の諜報機関で働いており、その際に米国が各国に対して仕掛けた盗聴活動に嫌気が差し、その内実の一端を公表し、現在米国諜報機関による暗殺を怖れてロシアに潜んでいる人物です。
 その主題は”地球温暖化“です。1990年台初頭、当時の米国大統領選挙に当って副大統領候補と目されたアル・ゴアが自らの著書「不都合な真実」を掲げ、地球温暖化危機を世に訴えたのです。しかし、その根拠ともなると、なかなかその評価が難しく、むしろゴア氏の原発推進の思惑までが疑われました。そしてには温暖化の小お異なるデータの改竄までが大ピらになったりした事件です(2,009年12月9日記事ホーッケイ・スティック曲線)。

%%%%%地球温暖化説はCIAの陰謀である
 スノーデン 
EDWARD SNOWDEN: “GLOBAL WARMING IS AN INVENTION OF THE CIA”
Moscow | National Security Agency whistleblower Edward Snowden, has made a new controversial claim yesterday during an interview, saying that he possesses some classified information proving that the CIA is behind the “theory of Global Warming”.
モスクワ発・米国NSA密告者Edward Snowdenは昨日のインタビューで新しい驚くべき告発をした。曰く「CIAが地球温暖化説の背後に居ることを書する情報を彼が持っている」と。
Snowden, who lives as a fugitive in Russia after leaking documents about the NSA’s surveillance programs, has made some previously unreported allegations during an interview with the Moscow Tribune.
SnowdenはNSAの長方プログラムについての書類をリークした後ロシアに居るが、以前に語らなかったことを公表した。

Mr. Snowden says the CIA first orchestrated the spread of the “Global Warming scare” in the 1950s, in order to divert the attention of the scientific community, from the dangers of the weapons race and reinforce its control over research institutes.
Mr. SnowdenはCIAは科学の世界の関心を軍事の世界が科学界をコントロールすることの危険性から目をそらすために1950年代当初地球温暖化切の拡散に同調したという。

“I have documents showing that the CIA invented the whole thing,” claims Edward Snowden. “Global Warming was invented to both scare people, and divert their attention from other human-made dangers like nuclear weapons. The CIA gave millions of dollars to any scientist who would confirm the theory, so many unscrupulous scientists did what they were told in order to get the money. Now, there is so much fake data to confirm that Global Warming “exists”, that they actually convinced everyone that it was real.”
Edward Snowdenは「CIAが全ての事を企んだことを示す文書を持っている』と言う。「地球温暖化は人々を脅すため、そして核兵器のような人類にとっての危険から関心を背けるタケに仕組まれたのだ。CIAはその理論を指示する科学者たちに数十億円を提供した。。その結果多くの誠実な研究者達がお金をえるために言いなりになった。いまやいまや地球温暖化が進行するというでっち上げデータが多く存在し、それが現実と確信する研究者が多くなっている。

Mr. Snowden says that the documents proving that the CIA invented the whole thing will be integrally reproduced in his new book, expected to be released in September 2016.
Edward Snowden was hired by an NSA contractor in 2013 after previous employment with Dell and the CIA. In the month of June of the same year, he revealed thousands of classified NSA documents to journalists. He also claims to be in possession of CIA documents, linking the agency to many illegal activities.
CIAが全てを仕組んだことを証拠立てる文書が彼のあったらしく出版する本に再現されて2016年秋には公開されるだろうとMr. Snowdenは言う。彼はDellとCIAで働いた後2013年にNSAと契約し、雇用された。その都市の6月に彼は数千の書類をジャーナリストに公表した。その際、CIAがカランが非合法な活動に関する文書も所持していると語った。

The US government filed espionage charges against him shortly after his revelations were made public. He has been living under asylum in Moscow, after fleeing the US for Hong Kong in the wake of the leaks.
On July 28 2015, the White House has rejected a “We the People” petition of nearly 168,000 signatories, to pardon him.
He has since threatened to release other documents in his possession, which he claims would be far more embarrassing for the American government than the ones he has already rendered public.
米国政府は彼のすっぱ抜きが公表されるや否や直ちにスパイ行為で告訴した。この漏洩行為の後彼は香港に逃げ、モスクワの保護施設で暮らしてきた。2015年7月28日に、ホワイトハウスはおよそ16万8戦もの彼への助命嘆願の署名を拒否している。それ以来彼は保持する他の書類の公表に脅威を感じている。それらはこれまで以上に米国政府を困惑させるはずのものであるからだ。
%%%%%

2000年代巨大地震の動向(5)、常陸国風土記・麻多智とは?

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:霜畑の雉。ずいぶんと長いことご無沙汰してました。噂には聞こえていました。地震となるとケケーっと雄たけびで教えてくれていましたから)
雉1638


 連日の 寒さに震える 現地人 木々はすでに 春近きを知る

 当地は、今朝も寒かった。室内温度は五度です。しかし、外に出ると、木々には緑の若葉がチョロっと芽生え、蕾のふくらみもましています。

+++++麻多智(行方郡の条)
 行方郡の此の条の執筆者は、後世に継体天皇と諡号される奈良政権の人物が中央にあった時代に、渡来族が、もう一つの聖線構築に励んでいたことを知っていた。そのことを執筆者は「古老曰く」として、書き記します。その時代は、趨勢が藤原不比等の中央軍勢の勢力のほしいままになるという政治情勢ではなかったと思われます。聖線構築にあって、在地の資源を提供したのが“箭括氏麻多智”と書きます。
行方ー香島無題


 箭括(やはず)氏の麻多智(またち)とは?何者でしょうか?市図書館から借り出してきた「風土記」(植垣節也編、小学館)は「箭括(やはず)氏」とは、他に見えない氏族名であると、書きます(376頁)。『矢筈』は弓に矢をつがえるとき弓弦が食い込む矢の端の部分」と、同書は解説します。

 此の解説は、どうにもしっくりとしません。何故、ここに『矢』が登場するのか?『矢を括る』ことを生業(なりわい)とする氏(うじ)がいたのか?などなどです。風土記の此の条を執筆する時点で現地に存在していた言葉ではなかったのかと思えます。「ヤハズ」なる言葉に単に漢字を当てはめたのではなかろうか、つまり「表音』漢字です。そこで、音が似た言葉をアイヌ語に捜しますが、どうも見つかりません。

 そこで、いつもの手順です。古代ペルシア語です。継体天皇が奈良盆地での支配権を確立した頃、つまり大陸政権の影響が奈良を強く拘束し始めた頃、此の行方の地は、雲行きの悪化を案じつつも、渡来族・アイヌ族の影響下にあったのですから、ペルシャ語にたよるのは自然の成り行きです。

ところで、読者の方から「古代ペルシャ語」に由来を求めるのはよいが、どの言葉でも捜してみれば似たような音(おん)を持つものがあるのではないか」との指摘を頂いたことがあります。私もそのように思っています。私が古代ペルシア語に由来を求める最大の根拠は、日本列島に認められるサカ族の痕跡です。此のサカ族の出自については2015年1月12日記事サカ族の出自 で書きました。
カザフスタン無題


日本列島では「スカ(須賀)」、「サカ(栄)」、そしてそれが転化した「ソガ(蘇我)」として、あちこちに残されています。夫々の由来を求めると、「サカ」族に収斂するからです。私が古代日本列島の真実を探るきっかけも東北本線「須賀川」駅、一つ隣駅の「安積永盛」(アスカよ永く盛えよ)駅、更に北に一駅『郡山』([Khorre]( 光輪の意)への関心に始まりました。

 日本列島文化へのペルシア文化の影響については多くの研究者が言及しています。何と言っても真っ先に挙げるべきは「ペルシャ文化渡来考」(伊藤義教著、岩波書店、1980)です。さらには「天平のペルシア人」(杉山二郎著、青土者、1994年)、松本清張氏も小説「火の路」でペルシア文化の古代史への影響を論じています。
言葉の由来をペルシャ語に求めることは決して「奇」ではなく、むしろ在来の日本人古代研究者がそうした努力を怠っていることのほうが「奇」であると私は思っています。

 かって「宮」の由来を古代ペルシア語に求めたことがありました(1月11日記事宮とは?)。それは「中央」と言う意味の「miyanogei」(ラテン文字表記)であると考えています。それには理由があります。当時の日本列島では、部族を束ねる指導者とその配下を常駐させる機関と言う概念があったとは思われない。アイヌ族と連合して初めてそうした機能とそれを動作させるための場所が作られたのではなかろうか、と発想したからです。そこで、古代ペルシア語辞典のペイジを捲ることになったのです。本ブログでは未だ書いていませんが、「屋敷」、「館」など東北日本に多い地名もそうした統括体形の機能であったろうと思っています。これについてはいずれ書きます。

 さて、風土記に戻ります。ラテン文字表記「yakhzur」という語があります。「ヤフズール」とでも音するのでしょうか。「青々とした原」と言う意味です。風土記はこの氏の麻多智が「田」を提供したと書きます。まさに風土記執筆者は、言い伝えか何かでそれを知っていた節があるのです。

 そして麻多智です。これはどういうものか上記風土記の監修者は「マダチ」と仮名を振りますが、これは「アダチ」と読むことも出来ます。これから連想するのは福島県安達太良山の東麓の安達が原です。私は此の人物の出自は安達が原で、その業(なりわい)は鉄鍛造ではなかったかと考えています。
(つづく)

+++++巨大地震を探る(5)
 巨大地震発生系列にあっては、先行するそれが、次に起きる地震を励起するのかどうか?励起するとしても、現時点では、その物理機構は全くわかっていません。例えば、マントルを含む地震岩盤は長い時間では高粘性流体として挙動することが知られています。氷河期後のスカンディナヴィア半島隆起現象は、その粘性流体挙動として解釈されています。そこで、それを地震に適用すべく色々な研究、数値シミューレーションが為されていますが、どれも決定打とは言いがたいようです。 しかし、巷には、“遠く南米で巨大地震が起きると、或いはニュージーランドで起きると、日本列島の三陸沖で地震がおきやすい“などとまことしやかに語る学者さんもいます。

 複数の巨大地震が相互に連関しあっているらしいという現象が、“素人目”にも見えるのであれば、興味深いことです。そこで、2000年代に発生した巨大地震(Mwが7.8又はそれを超える地震)について調べてきました。試行錯誤、じぐざぐの経路を辿っており、かつ途中には計算プログラム中の誤りの発見をしたりで、読んでくださっている方々も戸惑われたかと想像します。ご寛恕をお願い致します。

(図1:2000年代、2016年12月31日までの巨大地震発生情況(Mwが7.8又はそれを超える地震)。横軸は2011年3月11日の東日本巨大地震を基準として勘定した時間(単位は日数)。地震の後の番号は本考察で便宜上付している地震番号。縦軸はMw.上の I,II,IIIは考察に当っての期間区分(本文参照)
発生系列無題


 ここでは、2000年1月1日から2016年12月31日までの17年間を3つの期間にわけて考えています。第一期間は2004年12月のスマトラ地震前まで、第二期間はスマトラ地震後、2011年3月11日の東日本巨大地震まで、そして第三期間は、東日本巨大地震以後です。
図1から一見してわかることは、スマトラ地震の前には地球は静穏であったということです。もっとも2000年以前についても同様の調査をするべきですが、”老いたる“身ではそこまで手が回りませんでした。
 念のために数を勘定すると、スマトラ地震前は10個(ほぼ6年間)、スマトラ地震から東日本地震までは17個(六年三ヶ月)、そしてそれ以後が18個(五年九ヶ月)となります。スマトラ地震前に比べて二倍近い発生頻度が現在も続いていることになります。その発生頻度は東日本地震の発生によっても変わっていないことに注目しておくことにします。

 次に、夫々の期間内での巨大地震発生場所をまず見ることにします(図2)。

(図2:3つの期間内の巨大地震発生推移。上:スマトラ地震(番号11)前、中:スマトラ地震から東日本地震(番号29)、下:東日本地震以後。番号は発生順にふされている、また図で、上の図破、スマトラ地震を中心に作図されており、中と下は東日本地震を中心に作図されている。
GreatEq-in3periods


 3つの図に顕著な違いがあれば、巨大地震の相互関係を探る手掛かりとなるはずです。

まず気が付くのは南米大陸周辺です。I期では1個であったものが、挟では3個、III期では4個と、巨大地震活動が増加しています。その活動域もサウス・サンドイッチ海溝にまで広がっています。

 アジア大陸内部はどうでしょうか。I期では2個、II期では僅か1個、それがIII期になると3個に増えます。そのうちの二つはインド大陸の東西付け根部分で起きています。

 メラネシア地震帯から東に伸びてトンガ・ケルマデック海溝、ニュージーランドでも顕著な変化が見られます。I期ではパプアニューギニアの東方と、ニュージーランド南端に地震が起きておりその中間は巨大地震と言う視点からは静穏でありました。II,III期になってその中間域を埋める巨大地震活動が活発になっていることが見て取れます。

 こうして地震活動が期の進展に伴って変化することが確認できました。確かに、巨大地震はどうやら相互に関わりあっているらしいということがわかります。関わりをもっとも直截に確認できるのは、影響の伝播です。

 2月8日の記事見かけ速度 では、2004年12月26日のスマトラ沖地震発生前にこうした巨大地震がどこで起きていたのかを見てきました。此の地震に先立つ10個の地震について、夫々の震央とスマトラ地震震央との距離、ΔD、を計算し、発生時間の差、ΔT,からΔD/ΔTを求め、それを図化し、これを“見かけの影響伝播速度”と呼びました(2月8日記事の図1)。スマトラ地震発生前に此の見かけの速度は一見、時間とともに(地震を重ねるごとに)大きくなっているように見えることを前回書きました。
さて、2月8日に記事同様に、2011年3月11日の地震から見た“見掛けの速度を調べてみます。
(つづく)

宇宙からの落下物体(3)、安倍氏を冷静に振り返る(毎日新聞)

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:行きつけの私大図書館の途上の香りよい梅の花。桜も好きですが、自己主張をせず、楚々とたたずむ梅もいいですな。しかも恥じ入るようにほのかな香りがもれ出ています。その神聖なる梅ノ木で鴉が咆えています。ケシカラン!風情台無しじゃ!)
梅カラス1591


遺伝子の 指示に随い 梅が咲く 人の振る舞い 遺伝子ゆえなり

 行きつけのとある私立大学図書館、その途上の田の畦に咲く白梅。鼻を近づけるとホンワリとした香りを近辺に漂わせています。そういえば、文部科学省役人の天下りが問題となっています。
 此の私立大学も某著名大学退官教授のはけ口の一つに位置づけられているようです。これが我々市民にとっては時にありがたいんですね。というのは、こうして「天下りしてきた」偉い先生方がここも退職するときには貴重な蔵書をごっそりと此の私大に寄贈するのです。おかげで、神田の古本屋では入手できないような貴重な文献に接することがあるんです。

 大学からの天下りではなく、文部科学省からの役人さまの天下りともなると、そうした大学側にとってのご利益があるのかどうか?勿論、文科省からの補助金増と言う紐を伝ったゴリヤクはあります。そうした側面ではなく、大学の質の強化と言う面でそうのなのでしょうか。私がこれまで接してきた役人さん。あらゆる事態に即座に対応するべく、自らの内に多くの引き出しを持っています。国会議員からのとんでもない方向からの矢玉にも即座に対応できます。はてサテ、それが大学の使命のひとつとされる「知の創造力」に寄与するのか、どうなのか。私は懐疑的です。

+++++宇宙飛来物体(3)
 本ブログでも数回、地球絶滅の議論を紹介してきました。たとえば2013年5月1日記事ではメキシコに落ちた6500万年前の大事件 メキシコ隕石 (メキシコ)、2,014年4月11日恐竜絶滅 メキシコの大事件がインド・デカン高原の生成に絡んだのかどうか(2016年1月15日http://c23.biz/482H (デカン)デカン高原隆起 )などなどです。

 こればかりは、現時点では巨大地震同様予測の手立てがありません。地震と違って、それによって生ずる災害軽減の手立てもありません。喩え、x月x日に巨大隕石が地上に落下すると予測されても我々はなす術がありません。何時の日にか、予測技術は開発されるでしょう。しかし、その事件からどう逃れるのか?まさに絶望的です。此の絶望的な課題に目を向けているという話です。

%%%%%前回の続き
NEW STEP FORWARD
前進への新たなステップ

The working group represents an important advance in dealing with the NEO threat, says Lindley Johnson, NASA’s planetary defense officer within the space agency’s Science Mission Directorate who co-chaired the DAMIEN project. The effort was “really the first time we’ve sat down with an ‘all of government’ approach” that brought multiple federal agencies together, he says, “to do what needs to be done to be prepared to appropriately respond to discovery of a possible asteroid impact.” Johnson says that having an approved strategy “is a major first step,” but details of how to pursue these goals will be forthcoming via a yet-to-be-determined action plan. “Then the relevant departments and agencies will need to take the steps needed to accomplish that action plan,” he says.
Scoping out the action plan is the next order of business for DAMIEN as soon as President-elect Donald Trump’s new OSTP gets its feet on the ground, Johnson notes. “We have drafted a few things, but it is still to be written. That will take about another year, assuming we continue on this path.”
  ワーキンググループは、NEOの脅威に対処するための重要な進歩であるとLindley Johnson, NASA’s planetary defense officer within the space agency’s Science Mission Directorate は言う。彼はDAMIENプロジェクトの共同議長である。その努力は、「複数の連邦政府機関を結集した「政府のすべてのアプローチ」に着手した初めてのことであった」と彼は言う。「発見のために適切に対応するために何をすべきか」、Johnsonは、承認された戦略を持つことが「大きな第一歩である」と述べているが、これらの目標をどのように追求するかについての詳細は、未定の行動計画によって明らかになる予定だ。「関連する各省庁は、その行動計画を達成するために必要な措置を講じる必要がある」と。
ドナルド・トランプ次期大統領が新たなOSTP統括ポスとに付くとすぐに、それを行動計画のスコープとしてDAMIENの次の事業と位置づけている、とJohnsonは指摘する。「我々はいくつかのドラフトを策定したが、まだ書きおえていない。それは、我々がこの道を続けると仮定して、もう一年かかるだろう。

On the one hand, NEO experts are heartened by the OSTP document. But as always, paper strategies need to backed at some point by bucks. Ray Williamson, a faculty member of the International Space University in Strasbourg, France, salutes the White House OSTP report. As a former astronomer and a past member of the United Nations’ Action Team 14 that focused for years on the NEO danger, he finds the document says “all the right things and calls for the right approaches” to mitigating the peril of an incoming asteroid. But, as is the case with most high-impact, low-probability events, “motivating the several federal agencies to follow through on the good advice in this report will be a major task,” he adds. Making that job more daunting is that the White House strategy involves close cooperation with foreign entities. “Federal agencies, both here and abroad, generally feel that they have barely enough funding available to accomplish their primary mission and may well be reluctant to devote resources to such an effort,” Williamson says. “Making this strategy work will require significant attention to supplying the necessary funding for implementation.”

  一方で、NEOの専門家は、OSTPの文書に勇気付けられている。しかし、いつものことであるが、紙の戦略は、ある時点では財政的に裏づけされねばならない。Ray Williamson, a faculty member of the International Space University in Strasbourg, France,はthe White House OSTPに敬意を表している。彼はthe United Nations’ Action Team 14のかってのメンバであり天文学者であるが、長年にわたってNEOに重大な関心を当ててきた人物だ。彼は此の文書を見て「やってくるかも知れない宇宙からの落下物の危険を減じるうえで正しい道筋を書いている、と言う。しかし、影響力が大きいが確率の低い事象の場合には、「いくつかの連邦機関にこの報告書の良いアドバイスをフォローするよう動機づけることは大きな課題になるだろう」と彼は付け加えた。その仕事をより困難にするのは、ホワイトハウス戦略が外国機関との緊密な協力関係を伴うことにある。Williamsonは、「国内外の連邦政府機関は、基本的な任務を達成するために十分な資金がほとんどなく、そのような努力に資源を費やすことに消極的かもしれないと一般的に感じている。この戦略作業が実施に必要な資金を供給することにかなりの注意を払うことが必要になる。」と、言う。
Case in point: earlier this month, NASA approved two new spacecraft missions to move forward out of a list of five candidates. A journey to Jupiter’s retinue of Trojan asteroids and a probe to study a giant metal asteroid known as 16 Psyche won out over a proposed Near-Earth Object Camera (NEOCam). This space-based telescope would spot and survey uncatalogued Earth-threatening asteroids and comets. Although NEOCam was not selected, NASA did award further funding to continue studying the NEOCam concept for another year. But whether that mission will ever fly is anyone’s guess. “I don’t yet know what we will do now for NEOCam—but we are working it,” NASA’s Johnson says.
今月初め、5つの提案リストの中から米航空宇宙局(NASA)は、2つの新しい宇宙船ミッションを承認したhttp://c23.biz/R9u7  。ジュピターのトロイの木馬小惑星への旅と、16プシュケと呼ばれる巨大な金属小惑星を研究するための探査機である。地球近傍物体カメラ(NEOCam)だ。この宇宙ベースの望遠鏡は、無秩序に地球を脅かす小惑星や彗星を発見して調査するだろう。NEOCamは選択されていないが、NASAはもう1年間NEOCamのコンセプトを研究し続けるために資金を授与した。しかし、そのミッションが飛行するかどうかは推測の段階だ。NASAのJohnsonは、「私はNEOCamのために今何をするのかはまだ分かっていないが、私たちはそれをやっている」と語る。

INTERNATIONAL WORK AHEAD
国際共同の前進


The push for international cooperation on the NEO threat is key, says Detlef Koschny, head of the NEO segment in the European Space Agency’s (ESA) Space Situational Awareness program. “Within ESA we are working on very similar steps to be prepared,” Koschny says. “In particular, we will fully continue to support the international collaboration, which is already very well underway.”
The 2017 International Academy of Astronautics meeting on planetary defense, to meet this May in Tokyo, will hold a “tabletop exercise” involving a make-believe asteroid strike on Earth. The rehearsal will help appraise leadership reactions, information requirements, threat corridors, emergency management responses—including evacuation route planning—in response to the hypothetical situation. Aerospace Corp.’s Ailor will chair that meeting and has coordinated similar exercises over the past few years with participants from NASA, the U.S. departments of Defense, State and Homeland Security (including its Federal Emergency Management Agency, or FEMA), along with the White House and others. The last such simulation was held October 25, 2016, in El Segundo, Calif. “A lot of work needs to be done at the international level,” he says, “to have people worldwide understand that this is really an international issue.”

  Detlef Koschny, head of the NEO segment in the European Space Agency’s (ESA) Space Situational Awareness program.はNeo脅威への国際協力に向けて各国政府をプッシュすることが鍵と言う。「ESAの中で、私たちは非常に似た手順で準備を進めている」とKoschnyは言う。"特に、我々は既に進行中の国際協力を完全に支援し続けるだろう。と言う。
”今年5月に東京で開催される国際宇宙飛行士会議(2017年宇宙飛行士会議)は、地球上での小惑星衝突を含む「円卓会議」を開催する予定だ。リハーサルは、仮説的状況に対応して、リーダーシップ反応、情報要件、脅威情況把握、避難経路計画を含む緊急事態管理の対応を評価するのに役立つだろう。Aerospace Corp.のAilorはこの会合の議長を務め、NASA、米国国防総省、国家と国土安全保障局(連邦緊急事態管理局、FEMAを含む)、およびホワイトハウスなどの現実環境を模擬的に訓練している。最後のシミュレーションは2016年10月25日、カリフォルニア州エルセグンドンで開催された。「国際レベルで多くの作業を行う必要がある」“とKoschnyは言う。。
%%%%%

+++++毎日新聞連載記事より抜粋
 昨夕、安倍氏が米国新大統領との「会談」のため、米国に旅立ちました。新聞が報ずるところによると二泊三日、五回の食事を含むゴルフまみれと書きます。当然、このような日程で首相が日本国の明日を軽々に決めることは無いのでしょう。軽々な合意は、安倍氏につき従う麻生氏と官僚が、此の間ホワイトハウスでするんですな。
 我が国のマスコミは完全に牙を抜かれていますから、「大国たる米国にかくまでの高い待遇を受けた』安倍氏をもてはやす記事でしばらくは溢れかえるのです。
 私は、トランプ氏をこれまでもといわんばかりにこき下ろす我が国の左翼論調を批判してきました。私の視点は米国が自らの国益のためにトランプ氏をなりふり構わず大統領に選出したように、日本でもなりふり構わず、安倍氏に日本国民のためになりふり構わず自らの要求を堅持し言い募るべきとインテリ諸君が求めるべきであったのです。
 しかし、そうした議論はありません。どうなることやら。前回、本ブログ記事で書いたように、国民生活に』振る向けられるべき国が持つしさんまでも安倍氏はトランプ氏に貢いでしまうのではなかろうか!

 毎日新聞が先週に興味深い記事を連載しています。そのなから一つを以下に転載しておきます:
%%%%%毎日新聞記事「安倍氏の四年間」
安倍政権4年の「不都合な真実」 首相が語らない結果とは
毎日新聞2017年2月7日 東京夕刊
毎日新聞記事
 「政治は結果がすべて」。安倍晋三首相がよく口にするお好みのフレーズである。政権4年の成果を誇る姿をテレビで見た方も多いだろう。なのに私たちの先行きは相変わらず明るく感じられないのはなぜか。国会中継には映らない「不都合な真実」を検証する。【吉井理記】
80年代にも多かった緊急発進 「デフレ脱却」のごまかし 「女性活躍」の空疎
 思い出してほしい。安倍内閣が、安全保障関連法案を閣議決定した2015年5月14日のことだ。安倍首相は記者会見で、安保法が必要な理由を国民にこう語り掛けた。
 「自衛隊機の緊急発進、スクランブル回数は10年前と比べて実に7倍に増えた。(中略)日本が危険にさらされた時には、日米同盟は完全に機能する。そのことを世界に発信することによって、抑止力はさらに高まり、日本が攻撃を受ける可能性は一層なくなっていきます」
 全文は首相官邸のホームページに掲載されている。この説明に首をひねるのが、思想家の内田樹さんである。
 「安保法で『抑止力がさらに高まる』という。『さらに』は比較対象がなければ意味をなさない言葉です。記者会見で『抑止力』に関わる数値として唯一示されたのがスクランブル回数です。つまり、安保法施行後にこれが減少しなければ安保法は安全保障上、意味がないことになります」
 実際、他国は昨年3月に施行された安保法による「抑止力の高まり」は感じていないようだ。防衛省によると昨年4〜12月のスクランブルは883回で、既に施行前の昨年度の873回を上回る。スクランブル回数の増減を抑止力のバロメーターとするなら、数字上は安保法に「結果」は表れていない。
 「スクランブルは1980年代には900回を超える年も珍しくなかったのに、そこには一切触れず、前代未聞の危機が迫っているかのような物言いをする。そもそも一国の法に過ぎない安保法で『抑止力が高まる』という言説自体がうそです。他国は日本の事情ではなく、自国の都合で動く。恣意(しい)的なデータ利用は安倍首相の一貫した特徴です」
 不安の時代である。だからこそ安倍首相は、景気の良い話をよく持ち出すのか、とも勘ぐってしまう。
 昨年12月13日の参院厚生労働委員会では「もはやデフレではないという状況をつくり出した」。今年1月20日の施政方針演説では、3年連続の賃上げ実現▽名目国内総生産(GDP)44兆円増▽有効求人倍率が全都道府県で1倍超え▽正規雇用も増加▽企業倒産は26年ぶり低水準−−と、明るい話だらけだ。
 だが今や、事実かどうかは二の次となる「ポスト・トゥルース(真実)」の時代が到来していると言われる。語られない事実にこそ目を向けよう。
 「消費者物価も企業物価も下がっているのに『デフレではない』なんて、一体どういう理屈ですか」と苦笑いするのは、アベノミクスを批判してきた慶応大教授の金子勝さんだ。データを見てみよう。
 16年の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)は前年比0・3%減の99・7。アベノミクスの前提である「年2%の物価上昇率達成」は遠い。安倍首相は「原油安の影響」と説明するが、この影響を除いた指数すらプラス0・3%にとどまる。企業物価指数は21カ月連続下落だ。
 家庭の台所はどうか。総務省の家計調査によれば、2年連続減だった家庭の消費支出は、昨年も減っている。実質賃金は昨年にようやくアップしたが、「賃上げ実現」と言っても、15年まで4年連続の下落だった。
 「安倍首相が繰り返し触れる有効求人倍率の上昇は、人口減で求職者が減っているからに過ぎません」と金子さん。企業倒産は08年から減り続けている一方で、休廃業・解散は安倍政権になってから増え、16年は過去最多の2万9583件に達したことには言及しない。「正規雇用の増加」は喜ばしいが、非正規雇用も政権交代前より180万人増えた現実がある。
 金子さんの表情が険しくなる。「深刻なのは異次元と称された金融緩和を続け、昨年からはマイナス金利政策にまで手をつけてもなおこの結果、という事実です」
 日銀は金融緩和で銀行から買い集めた400兆円以上の国債を抱えている。今後、欧米経済の混乱などで金利が上がり、国債価格が下がれば「日銀は、多額の国債の評価損を抱え、債務超過に陥って金融システムが崩壊する」と警鐘を鳴らすのだ。
 もう一つの金看板「女性活躍」はどうか。世界経済フォーラムが、国会議員の男女比や賃金格差などをもとに各国を順位付けした「男女平等ランキング」がある。日本は10年に94位だったが、政権交代後は過去最低水準で、16年は111位だった。これも「結果」である。
 「『女性活躍』に注目を集めた意義はありますが、中身が伴っていません」。日本女子大の大沢真知子教授(労働経済学)は肩を落とす。
 「安倍政権が15年に作った女性活躍推進法は、企業などに女性登用に関する情報公開を求めていますが、何を公開するかは企業任せ。企業の人材育成に男女差があり、女性は男性のようなキャリア形成が難しい。男女雇用機会均等法に基づいて女性に不利になる制度を見直し、あらゆる間接差別を禁じなければ駄目です」
 最大の問題は、非正規労働者の7割を占める女性の低賃金対策が手つかずであることだ。
 「昨年、廃止が議論された配偶者控除は、女性を含む非正規労働者の低賃金化の要因ですが、廃止するだけでは意味がない。貧困に悩むシングルマザーを含め、高賃金の仕事ができるスキルを磨けるよう、社会全体を底上げする必要があります」
 そもそも安倍首相は「ジェンダーフリー論」を批判し、05年のシンポジウムでは男女共同参画基本法の「根本的見直し」に言及した過去がある。政治学者として女性政策を検証する首都大学東京の堀江孝司教授が指摘する。「安倍首相が言う『女性活躍』は、労働市場に女性を参加させるための経済政策です。安倍首相から男女共同参画などの言葉は今も聞かないし、社会政策としての男女平等を追求したいわけではない。『女性活躍』の名の下、景気を良くして、悲願の改憲の地ならしをしたいのでしょう」
 安倍首相は再登板後の12年12月26日の会見で「前政権を批判しても課題は解決されない」と述べていた。それから4年。いまだに民主党政権を批判する国会答弁を見る限り、やはり「結果」が伴っているとは言い難い。
 さて再び内田さん。「今の日本は、楽観的で『強い』ことを言う人が評価され、政策の不安視やリスクの列挙は歓迎されない。『好循環している』『もはやデフレではない』と言えば済む。勇ましい言葉が飛び交い、無謀な戦争に突き進んだ戦前と驚くほど似ています」
 過ちを改めないことが、すなわち過ちである。今こそ「結果」に向き合うべきだ。

続報真相 「安倍語」を検証する 改憲論熱弁…一転、「貝」に
毎日新聞2016年11月4日 東京夕刊 http://c23.biz/5vQ6 

 改憲勢力が初めて衆参両院ともに3分の2の議席を超え、「安倍1強体制」が強まる中で開かれている臨時国会。だが、安倍晋三首相は悲願の改憲について、急に“だんまり戦術”をとり始めた。雄弁になった時は、比喩や情緒的反論で矛先を変える“はぐらかし戦術”で、議論は一向に深まらない。独特な「安倍語」をまたまた分析する。【横田愛】
戦略優先「答える義務ない」
 「今、いよいよ憲法改正がリアリティーを帯びてきている中で、私は自民党総裁として発言することは控えた方がいいと判断した」。安倍首相の口からこんな言葉が飛び出したのは、10月12日の衆院予算委員会でのことだ。民進党の山尾志桜里議員が「この国会、冗舌な総理が突然貝のように答弁をしなくなる場面が何回かあった。自民党憲法改正草案について質問されたときだ」と「貝」になった理由を尋ねたことへの答えだ。
 確かに首相はかつては冗舌だった。第2次安倍政権発足直後の2013年通常国会では、「憲法を改正する際には他国と同じように『国防軍』という記述が正しい」「まずは(改憲発議の要件を緩和するため)96条を変えていくべきだというのが我々の考え」と、とうとうと説明。今年の通常国会でも改憲項目への言及は減ったものの「在任中に成し遂げたい」と改憲への強い意欲を表明していた。
 過去の答弁は何だったのか。首相は12日の衆院予算委で「憲法審査会が動く前の段階だったから、自民党総裁の立場として機運を盛り上げるために紹介した」と説明。「(首相の立場としては)論評はできるが、答える義務はない」とも語った。
 首相が「語らなくなった」背景には、「タカ派」とみられる自らが改憲を語ると野党の標的になり、改憲がむしろ遠のきかねないとの計算があるようだ。現に首相は26日、首相官邸で会談した保岡興治・自民党憲法改正推進本部長に「自分は政局の一番中心にいるから党に任せる」と発言。首相に近い議員は「民進党議員には『安倍さんだけが問題だ』と言われる。首相も自分は何も言わないほうがいいと自覚している」と解説する。
 「だんまり」は野党をなだめて国会主導で改憲論議を進めるための戦略で、与党内ではこうした首相の変化を好意的に見る向きが多い。
 だが、政治家の言葉を専門的に研究する早稲田大教授のソジエ内田恵美さん(応用言語学)は首をかしげる。「安倍首相は何かを語りたいときは『自民党総裁』という形で語り、語りたくないときは『内閣総理大臣なので』語れないという。アイデンティティーをその場の都合で変えている」と言う。
 その指摘通り、9月30日の衆院予算委でも、基本的人権を「侵すことのできない永久の権利」と定めた憲法97条が自民党の改憲草案で削除されたことを巡って、細野豪志議員(民進党)が理由をただしたのに対して、首相は「逐条的にこれ以上議論を首相である私がするのは適当ではない」と答弁。答えぬ首相に業を煮やした浜田靖一衆院予算委員長に促され、渋々「条文の整理に過ぎず、基本的人権を制約するということではない」とだけ述べた。
 首都大学東京教授の木村草太さん(憲法学)は「首相は97条を削除すべきだと考えている政党の代表でもある。(行政府の長としても)97条が行政に対する不当な障害となっているのか、行政を良い方向に向ける働きを担っているのか、見解を述べるべきだった」とした上で、「首相が行政府の長として語らない、ということは、少なくとも行政に関わる分野では現行憲法に問題がないと考えているとも受け取れる」との見方を示す。
 一見、首相は持論を変えたのかとも映るが、さすがにそれはないだろう。ソジエ内田さんは「戦略性が目に付き、国民を議論に巻き込むという意識が弱い」と指摘。「『改憲を成し遂げたい』と言うなら、なぜ改憲が必要で、どこを変えたくて、改憲にどのような利点があるのか、逐条的な議論がなければ説明責任を果たしているとは言えないのではないか」と疑問を呈する。
 憲法改正と同様、けむに巻く答弁を繰り返しているのが、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)への陸上自衛隊派遣を巡るやりとりだ。
 10月12日の衆院予算委で安倍首相は「南スーダンは例えば我々が今いる永田町と比べればはるかに危険な場所であって、危険だからこそ自衛隊が任務を負って、武器も携行して現地でPKO活動を行っている」と説明。一方、「任務が増えるからといって自衛隊員が実際に負うリスクは、1足す1足す1が3といった足し算で考えるような単純な性格のものではない」と語った。
 永田町と南スーダンを比べる発言に、質問者の高橋千鶴子議員(共産党)は「断じて許せない。そんな問題じゃないでしょう」とかみついた。
 現地で民生復興支援を行う日本国際ボランティアセンターの谷山博史代表理事は、国会の議論が「『言葉遊び』になっている」と批判する。治安が悪化する南スーダンの状況について「政府は答弁で『衝突』や『発砲事案』と言うが、現地は紛争状態。自衛隊が相対する勢力は紛争当事者であり、場合によっては政府軍になりかねないという事実を認識する必要がある。事実をもって、もっともっと追及しないとまずい」と危機感を募らせる。
 肝心なことを「語らない」首相について、ソジエ内田さんは「結論は既に決まっており、戦略的に不利だと判断した場合には『語らない』選択をする。実質的な議論をせずに済ませようという意図があるのではないか」と推測。「憲法など国家の根幹に関わる事柄がこれから議論となる中、首相は強い政治力を握っているからこそオープンな議論に努め、熟議を通じて国民的な合意を得ていくべきだ」と語る。
 肝心な時に議論しなければ、国民的な議論はいつするのか、ということだ。
「トランプ風」の情緒的切り返し
 安倍首相の言葉を海外から見るとどう映るのだろうか。「歴代首相の言語力を診断する」などの著書がある東照二・ユタ大教授(社会言語学)は「善きにつけあしきにつけ言葉の機能、力を非常に意識している人だ」と言う。
 この秋の臨時国会、盤石な体制を手に入れた上での所信表明演説では、「未来」を18回、「世界一」を8回も繰り返した。
 「世界的に今、『grandiosity(壮大さ)』がトップリーダーの言葉のはやりになっていて、安倍首相も非常に意識している。中身がどうかは二の次で、大切なのは壮大で光り輝いて見えること。多くの有権者をひきつけるために、簡単で平凡なキャッチフレーズや情緒的な言葉を多用するのが特徴です」と言う。
 ソジエ内田さんは、所信表明演説で多用されたキーワードについて「ポジティブなイメージで共感を呼びやすい表現だが、具体的な政策の方向性を示さず広告的と言える」と指摘。東さんも「反知性主義に近いものがあり、議論を避ける傾向が強い」と語る。
 第1次安倍政権当時のキーワードは「美しい国」。東さんは、首相のイメージ戦略がかつての「詩的なレベル」から、現在は「力強く壮大で自信のある姿」への脱皮を図ろうとしているが、自信が「過信」と映る発言も散見される、と指摘する。
 首相の情緒的な言葉が、議論を深める雰囲気を壊す場面も目立つ。
 例えば10月3日の衆院予算委では長妻昭議員(民進党)が、自民党改憲草案について「谷垣(禎一)総裁のときに作ったものを世に出したものだから、僕ちゃん知らない、と聞こえた」と投げかけたのに対し、首相は気色ばんで比喩に反論。「全く言っていないことを言ったかのごとく言うというのがデマゴーグなんですよ。これは典型例ですね、典型例じゃないですか。言っていませんよ」とまくしたてた。
 9月27日の衆院本会議でも民進党の野田佳彦幹事長に対し「決断すべきときに決断し切れない過去のてつは踏むことのないよう全力を尽くしたい」と過去の民主党政権をあてこすった。
 こうした攻撃的な態度について東さんは「レベルが低く首相らしさが欠けた発言です。感情をコントロールできておらず、少し(米大統領候補の)トランプ気味になっている」と指摘。「安倍さんは『自信の表れだ』と思っているのかもしれないが、自信が裏目に出て、重厚さや知的さ、リーダーとしてあるべき太っ腹の部分が欠けている。(自民党の総裁任期延長で)戦後最長の首相在任も視野に入っているのだから『宰相の器』を考えるべきだ」と語る。
 そのうえで東さんは野党にも「首相の情緒的な言葉に対して、情緒的に切り返していて、安倍さんのレベルで一緒に踊っている」と苦言。「情緒ではなく『情報』でもって反論しないと、議論はいつまでも深まらない」と語る。
 世界各地でトップリーダーたちの言葉が荒れ放題の今。安倍首相は「百の言葉より一の結果」と言うが、政治家には議論が深まるような言葉づかいをしてほしい。
________________________________________
今国会で気になる安倍首相語録
 ◆だんまり戦術
 「逐条的な議論は憲法審査会でやっていただきたい」(改憲について、9月30日など)
「(首相の立場として)憲法について論評はできるが、答える義務はない。答える場合もあるし、答えられない場合もある」(同、10月12日)
 ◆けむに巻く言い回し
「(自民党改憲草案を)撤回しなきゃ議論をしないというのは、例えば、自民党の綱領は気に食わないから撤回しろよと言っているのとやや近いところがある」(改憲について、10月3日)
「南スーダンは我々が今いる永田町と比べればはるかに危険な場所」(南スーダンPKOについて、10月12日)
「我が党において、今まで結党以来、強行採決しようと考えたことはない」(環太平洋パートナーシップ協定<TPP>承認案の採決について、10月17日)
 ◆民進党攻撃
「決断すべきときに決断し切れないという過去のてつは踏むことのないように全力を尽くす」(TPPについて元首相の野田佳彦議員に、9月27日)
「民主党政権の3年3カ月、児童扶養手当はたったの一円も引き上がらなかった。重要なことは、百の言葉より一の結果だ」(子育て施策で蓮舫代表に、9月28日)
安倍首相、すぐキレるワケ 「ストレスためない」退陣の教訓か トランプ氏の手法と共通点
毎日新聞2016年3月8日 東京夕刊http://c23.biz/th6z 

ああいう話をしているから民主党政権は一銭も財政再建できなかったんですよ、みなさん! 我々は10兆円ですね、10兆円!
民主党が立党されてから随分たつんですが、議論して何か成果出ました?何も出ていないんですよ!(憲法の改正草案を)出していないのであれば弱々しい言い訳にすぎないんですよ
そんな議論は枝葉末節な議論であって……こうしたことばかりやっているようでは、民主党も支持率は上がらないのではないかと心配になってくるわけであります
•  国会で野党の質問に答える安倍晋三首相を見ていると、ため息が出てしまう。ヒートアップというか、かなりキレ気味なのだ。一国のリーダーが、あまりに攻撃的な態度を取るのはいかがなものか。【江畑佳明】
<安倍首相の国会答弁「〜ですよ」多用の上から目線度>
 まず、安倍首相の答弁を再現してみよう。
 玉木雄一郎議員(民主党) 総理の答弁で財政状況について無知だということがよく分かりましたよ。(中略)安定的な財源のめども立てずに歳出だけ先に約束するようなことをやめないと、日本の財政はよくならない!
 安倍首相 ああいう話をしているから民主党政権は一銭も財政再建できなかったんですよ、みなさん! 我々は10兆円ですね、10兆円! 10兆円! 国債の新規発行額を減額したのであってですね、それはしっかりと言わせていただきたいと思います!
 このやり取りは2月3日の衆院予算委員会。なぜこれほど「戦闘モード全開」なのだろう。
 「前回政権での反省があるからでしょう」と分析するのは、政治評論家の有馬晴海さん。「第1次政権では『消えた年金問題』や閣僚の不祥事が相次ぎ、民主党など野党から厳しく追及されました。それでストレスがたまって持病が悪化し、退陣を余儀なくされた。だからそうなる前に、批判されたらすぐに言い返そうとしているのでしょう」と語る。ストレスをためないことは大切。だとしても荒れた答弁は納得できない。
 有馬さんも同意する。「カッとなるのは人間だから仕方ないにせよ、感情のまま言い返したのでは議論になりません。野党は国民に代わって質問しているので、まともに答えないのは国民の疑問に答えていないのと同じ」と嘆く。さらにこう皮肉る。「安倍首相は昨年の安全保障関連法案の審議で『抑止力が大事』と繰り返し述べていましたが、自分自身には抑止力が働かないようですね」
 再び答弁を振り返ろう。2月4日の衆院予算委で、民主党の大串博志議員が憲法改正に関する首相発言を取り上げ、「首相は国民に改憲の議論を広げていく立場にあるのか」と詰め寄った。この場面の国会中継を見直すと首相の声は一段と大きくなっている。
 「民主党が立党されてから随分たつんですが、議論して何か成果出ました? 何も出ていないんですよ!」「(憲法の改正草案を)出していないのであれば弱々しい言い訳にすぎないんですよ。(中略)政治家だったらですね、そういうことを言うんだったら出してみてくださいよ! 御党がまとまるのであればね」
 質問に正面から答えず、議論が成立していない。
 「25万円」答弁を巡る言動にも注目したい。安倍首相が1月8日の衆院予算委で、アベノミクスの成果を強調するために「妻が景気がよくなっていくからと働き始めたら(月に)25万円」などと述べたのが発端だ。するとインターネットを中心に「こんな好条件なパートはない」との批判の声が上がった。民主党の山尾志桜里議員が1月13日の衆院予算委で追及。安倍首相はこう反論した。
 「まさに本質を見ない枝葉末節の議論でして、本質は何かということを見なければ経済はよくなりませんよ! (中略)そんな議論は枝葉末節な議論であって、こんな大切なテレビ入りの委員会でこうしたことばかりやっているようでは民主党も支持率は上がらないのではないかと心配になってくるわけであります」
 このような「キレ答弁」について、三重大人文学部の岩本美砂子教授(政治学、女性学)は「第1次安倍内閣ではもっと謙虚な口調だったのに」と残念がり、「『自分は強いんだ』とアピールするような攻撃的な口調は、国会中継を見ている女性に威圧感を与えます。私も少し怖いと思いました」と語る。
 実際、第2次安倍内閣以降では女性の支持率が男性よりも低い傾向にある。毎日新聞の今月の全国世論調査では男性の支持率47%に対し、女性は37%。岩本さんは理由の一つに「首相の答弁態度があるのでは」と指摘する。安倍政権は「女性活躍」を目玉政策と掲げているのだが……。
 岩本さんはこうも語った。「今夏の参院選は18歳から投票が可能になり、高校の先生たちは『主権者とは何か』を生徒に考えてもらう教育に取り組んでいます。でも、安倍首相の態度は教材としては不適切。反対論にも耳を傾け、議論を重ねながら法律を作り上げるというお手本にならないのですから」。痛烈な「駄目出し」である。
 内閣支持率は、今月の毎日新聞の世論調査では42%。1月末の前回調査(51%)からダウンしたが、おおむね堅調だ。その理由は答弁態度にもあるのだろうか。
 有権者心理に詳しい明治学院大法学部の川上和久教授(政治心理学)の分析は「感情をあらわにして有権者の心をつかむ手法が奏功している」。しかも安倍首相の手法は、米大統領選の候補者指名争いを戦い、過激発言で知られるドナルド・トランプ氏と共通点があるという。
 「政治家が(国外などに)敵を作って感情的に攻撃すると、日常的に不安や不満を抱えている有権者は『自分と一緒に怒ってくれた』と共感を覚え、支持につながる。特に支持政党が固まっていない人たちには、その効果はより大きい」。さらに日本では民主党の失敗の記憶が影響している。「安倍首相が民主党を攻撃すると『確かに駄目な政権だった』と同調しがち」。高等戦術の「民主党たたき」が成功したのか、同党の支持率は7%と低迷している。
 しかし、である。常に冷静に答弁するのが首相のあるべき姿ではないだろうか。
 40年以上官邸取材を続けている政治ジャーナリスト、泉宏さんは「既に首相としての品格の問題になっている」と指摘。安倍首相の対極にある首相として、大平正芳と竹下登両氏を挙げた。
 大平氏は一般消費税導入を提唱して激しい批判を浴びた。「アー、ウー」という口癖が有名だった。泉さんは「負けず嫌いで相当カッカする人。だけど『アー、ウーと前置きする間に心を静めて考えてるんだ』と話していました。それから『国会で追及するのが野党の仕事』ともね」。
 竹下氏は消費税導入やリクルート疑惑で激しく責められた。「『じっと我慢の竹下』と言われたように、野党の追及にも表情を変えず答えていました。でも質問者を上目遣いににらんでからでしたね」と泉さん。お手本になるような先輩はいるのだ。
 安倍首相は時折、座禅を組んでいるという。座禅の目的の一つは精神修養のはず。その成果を生かして、実りある議論をしてほしいのだが。
“%%%%%

巨大地震の前(1)、宇宙飛来物体(2)、軍事研究雑感

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:送電線鉄塔周辺で鴉を巡る何やら騒動が!)
カラス1581


 夜明け前 送電線の 鉄塔で からすの群が 雄たけび上ぐ

 当地のカラスになにやら緊急事態が発生したようです。十羽を超える鴉の群が電線にとまり叫んでいます。同様の風景を以前も見ました。そのときは、からすの群にトンビが闖入したことで「乱」が起きました。大将ガラスは近くの木の梢で「タクト」を振っていました。
 今般は群の中にいる大将があれこれの指示を出しているようです。斥候らしき一羽が時折周囲を巡回しています。大将の指示によったのか、それとも「エエカッコウ」したかった鴉なのか、なぞと地上の私は想像をめぐらしました。


 五十年以上も前の大昔の左翼学生も、いまや当時の気高い理念はすっかり褪せてしまっています。そのことを実感する政治課題が、憲法九条の改定の是非、そして以下に紹介する大学での軍事研究の是非です。
 大学研究者が選択するテーマは「戦時にあっていかに効率よく確実に敵戦力に打撃を与え得るか?」などと言った直裁な課題ではないはずです。効率よく敵戦力に損害を与えるために必要な環境整備、たとえば敵陣の所在地の高精度の確認といった課題でしょう。これは民生用技術として研究者が追求して不思議はありません。それが軍事用に転用されるのです。暗号研究然り、深海底での対象物探査然りです。素粒子物理学、天文学ですら例外ではありません。ジュネーブのLHCが一頃ブラックホールを作り出すや否やで裁判事態にまで発展しました。それとても軍人からすればその瞬時に蒸発するとされるブラックホールの寿命をのばし、軍事への転用を構想する軍機関が出現しないとは断言できません。もっと深刻であるのが生物兵器です。研究者の学問的興味が非常にたやすく軍用に転用できるのではなかろうか?

 とするならば、良心的といわれる大学研究者が“軍事研究をしない”と呼びかけをしても、現場の研究者にどれだけの説得力があるのだろうか?私にはわからない。以下に毎日新聞記事を転載しておきます。

%%%%%<米空軍>大学研究者に8億円超 日本の延べ128人 
毎日新聞 2/8(水) 7:00配信 http://c23.biz/WwYy 
◇10〜15年度 軍事応用の恐れ

 米空軍が2010年度以降の6年間に、日本の大学研究者ら少なくとも延べ128人に総額8億円超の研究資金などを提供していたことが、毎日新聞の調査で分かった。また、10〜16年度に京都大と大阪大の教授ら11人が米空軍と海軍から計約2億円の研究費を受けたことも、両大学への情報公開請求で判明した。

 米軍からの資金受領に法的問題はないが、科学者の代表機関・日本学術会議は1967年、研究者や学会が米軍から資金提供を受けていたことをきっかけに、軍事研究を禁じる声明を出した。今回、資金受領が判明した教授らは「研究は平和目的で軍事研究には当たらない」と説明しているが、研究成果を米軍が軍事応用する可能性がある。

 米空軍が毎日新聞に開示した資料によると、10〜15年度(米会計年度)に日本国内の研究者延べ128人に研究費として約7億5000万円を提供していた。さらに国際会議の費用と研究者の米国出張旅費でも計125件、計5000万円以上を支援した。研究者や大学名、個別の研究内容は明らかにしなかった。提供理由について、米空軍のダリル・メイヤー報道官は「米国だけでは手に入らない貴重な知見が得られるため」としている。

 一方、資金受領が判明したのは、京大情報学研究科の男性教授、阪大工学研究科の男性教授ら京大2人、阪大9人(現在は他大学に移った人も含む)。それぞれ米空軍のアジア宇宙航空研究開発事務所(AOARD)、米海軍の海軍研究局(ONR)の出先機関を通じて研究テーマを申請し、1人約150万〜4500万円を受け取った。

 教授らの研究分野は人工知能(AI)やレーザー技術など。米国防総省は14年に発表した技術戦略で、AIを搭載した無人兵器につながる自律型システムの重視を挙げた。また、レーザーは砲弾やミサイルに代わる新兵器につながるなど、米軍が将来兵器の技術として重視する分野と重なる。

 京大と阪大はともに「適切な学内手続きを経て、受け入れを了承した」としている。【千葉紀和】

 ◇軍備増強に加担するな

 山崎正勝・東京工業大名誉教授(科学史)の話 日本学術会議の声明に反するのは明らかで、日本の研究者が米軍の軍備増強に加担すべきではない。研究費は資金源と共にどういう文脈で出ているかが問われる。米軍資金による研究成果は民生利用できるとしても軍が使うことが前提であり、軍事研究そのものだ。これだけ多くの研究者が受け取っているのは問題で、学術界や国民的な議論が必要だ。
%%%%%記事紹介おわり

+++++巨大地震調査
 巨大地震について調べています。日本で大きな(必ずしも巨大地震ではない)地震が起きると、“そういえば、国外のあの地で比較的最近に起きていた”と語る人が少なくありません(勿論、”地震愛好家“を含みます)。その後、彼の地に大地震が起きると、「もうじき日本列島周辺に地震が起きるかもしれない」などと言って世の注目を浴びたがります。

 ある地震が次の地震を引き起こしたであろうと推測できるような事例が実際には少なくありません。そこでは先行する地震が作り出した地殻内の応力状態が次の地震周辺の応力状態を変化させたと理論から後付けできることもあります。
 しかし、空間的に、そして時間的に大きく隔たった二つの地震発生に因果関係の存在を検知した事例は皆無です。最大の理由は、因果関係を物理的に説明するはずの応力の伝播機構が全く解明されていないからです。上に書いた近地地震では「弾性体内に生じたクラックが作り出す応力分布」を計算するところから、その因果関係を推測できます。が、時空間で大きく隔たった二つの事象にあっては、その連関を探る手立てすらありません。まずは表面的な時空間での分布をみるしかありません。

 そこで、まずは時空間での巨大事象の分布をこれまで調べてきました。そこで見えてきたこと、それは2000年代の巨大地震(Mwが7.8又はそれを超える地震)については、その発生の鍵を握っているのが2004年12月26日にスマトラ島沖で発生した地震であったらしいことです。此の地震が作り出した巨大津波はインド洋の周辺域にとてつもない大災害をもたらし膨大な人命を奪いました。私は当時、とある地震観測を主務とする国外機関に勤務していました。そこにスリランカの大使が飛びこんできて、“此の機関は地震観測が主たる業務だろう!巨大な金をつぎ込んでいながら何故、今般の事態を予測できなかったのかっ!!」と組織の幹部連に声涙くだる叫びを発したことが記憶が頭にこびりついています。

 爾来、巨大地震の恐怖がいつも頭の中に棲み付いていました。その恐怖を再度体験したのが六年前の東日本巨大地震です。生きている間に二回も巨大地震と遭遇してしまいました。せめて生きている間に巨大地震発生を予測できるような何がしかに触れたいと常々考えてきました。さて、こうした個人的感傷はともかく、時空間上での巨大地震群の相互関係になにか規則的なものが現出していないだろうか?

 一つの試みが、二つの事象間の空間距離、ΔD,と時間的隔たり、ΔT,です。すでに空間距離について調べました。しかし、どうやらこれと言った目新しいものを認めることが出来ませんでした。そこで今回はΔD/ΔT なる量を見ることにしました。此の量を本ブログでは“見かけ速度”と呼ぶことにします。

 この量は「速度」の次元を持ちます。“二つの事象に物理的因果関係があり、最初の事象によって周囲の場が変化をしその変化が時間とともにある方向に拡大し、それが二番目の事象を引き起こす”と言う過程を想定していることになります。その際、ΔD/ΔTは巨大地震発生の周囲場変化の拡大速度と言うことになります。

 2004年12月のスマトラ巨大地震に先行する地球上の巨大地震発生が、実は此のスマトラ地震発生を準備していたと仮定します。この場合、夫々の先行地震がどれだけのスピードで自らの発生効果をスマトラ地震に及ぼしていたであろうか?それを見るために作成したのが図1です。

 (図1:ΔD/ΔT は常用対数で単位はkm/day(1.2cm/sec)。どちらもスマトラ地震からの震央距離、発生時間間隔。2004年スマトラ地震に先行する巨大地震がスマトラ地震に影響を及ぼす速度、およびスマトラ地震がそれに続く巨大地震に影響を及ぼす速度。緑の縦線は2004年のスマトラ巨大地震。黒四角(地震番号)は2011年3月11日の東日本巨大地震、赤はMwが8.5又はそれ以上の地震、青はMwが8又はそれを超える地震、それ以外はMwが7.8または8を超えない地震)
4Velsmatra170208
 
 
  今回は、図の緑縦線(2004年スマトラ地震)より左側の地震群について考察しています。縦軸に常用対数をとっているのは、その計算値幅が数桁を超えるほどに大きく最大は縦目盛り3.5つまり約30m/secから目盛り0つまり1cm/secと三桁にまたがるためです。
 
 誠に興味深いことは、このΔD/ΔT、“見かけ速度”が、地震発生を重ねるにつれcm/secのオーダから10cm/secのオーダに、つまり一桁増加していることです。そしてついにはそれが10番の地震にいたっては三桁にまで急増しています。

 此の10番地震は、スマトラ地震とは無関係であり、たまたま時間的に近接して起きたにすぎないと考えることも可能です。が、そうあっさりと此の地震を切り捨てることが出来ない事情があります。
 2013年4月22日記事(スマトラ地震が誘発した米国西海岸地震 )で紹介したように、此のスマトラ地震が二時間弱の間に米国西海岸カリフォルニアに影響をもたらし、その地での地殻内地震活動を活性化したらしいとの研究があるのです。これが真実とすればその見かけ速度は十万cm/secつまり弾性波のスピードであり、それは図1の縦軸にてらせば5.0にも相当します。このような視点からもスマトラ地震は地球の根底を(いささか大げさな表現ですが)揺さぶった地震であったということができそうです。

(図2:図1で示される地震群の緑の縦線左側の地震について、夫々の震央分布。左は、中心をスマトラ地震震央として作成されている;右はスマトラ地震震央の対極店を中心として作成されている。付されている番号は発生順。) 
BeforeSmatra170208


 図1にしめされる“見掛けの速度”の増大は上の図からも見て取ることが出来ます。中央のスマトラ地震の前にはごく近傍で地震、“1,2”が起きています。震央間の距離は2000km以内です。そして次に起きるのが“3,4,5”のグループで距離は5000kmと遠ざかります。そして次が地震群”7,8,9“で距離は5000〜8000kmに遠ざかります。そして10番の地震はスマトラ地震の直前(ほぼ発生の二日半前、12月23日14時、世界標準時)に8000km隔たった地で起きるのです。

 どうやら、スマトラ地震は、地震“1,2”が前兆ではあったけれども、これらの地震は直ちに2004年の地震発生には繋がらなかった。スマトラ域の東側5000〜8000kmの範囲内で進行した大規模な地学変動が最終的にスマトラに集約されてあの巨大地震が起きたと考えるべきではなかろうかと思っています。さて、5000〜8000km内の大規模な地学変動、そしてそれがスマトラに収斂する物理過程は皆目わかりません。どうすればそれが解明できるのか?チマチマしたGPS 観測もさりながら、月面に地球定常観測機を設置するなどが構想されるべきと考えています。

 こうした宇宙規模の観測は次に紹介する宇宙からの地上への落下物対策にも資するものであると思っています。

+++++宇宙の飛来物の落下(1)
 前回ブログ記事で、浜田氏によるブログ記事を紹介しました。関連する記事をScientific American誌に見つけたので以下に紹介しておきます:

%%%%%記事はじめ
New White House Strategy Preps Earth for Asteroid Hit Scenarios 
新しいホワイトハウス戦略はアステロイダからの地球防衛シナリオの準備である

米国科学誌記事
The Office of Science and Technology Policy has released a new plan for protecting Earth from hazardous space rocks
科学技術政策局が有害な宇宙空間ロケットから地球を防衛する新計画を発表している


There is no doubt big-time troublemakers lurk out there in the cosmos. We know that blitzkrieging asteroids and comets can make for a bad day here on Earth because our planet has been on the receiving end of many long-ago scurrilous intruders, and has the pockmarks to prove it. There was also the recent and loud wake-up call when an incoming space rock detonated in the skies near Chelyabinsk, Russia, in early 2013, causing significant injuries and property damage. The bottom line is that near-Earth objects (NEOs) have crosshairs on our world. But what to do about these cosmic demons from the deep is another matter.
 宇宙の中に巨大な厄介者が潜んでいることは間違いない。アステロイドと流星の爆撃は此の地球にとって最悪の日となる。何故なら、我々の惑星は長年にわたり激しく宇宙からの侵入物にさらされてきた。 そのことは地上の多くの痘状の痕跡からわかる。2013年始め、ロシアのチェリャビンスク近郊の上空での宇宙爆発が人々を驚かせた。それは、重大な傷害や財産の被害をもたらした。 near-Earth objects (NEOs)(近地球物体)( NeO記事 )が書くように大事なことは監視することだ(crosshairs とは望遠鏡のレンズの十字線)。しかし、これらの宇宙の悪魔について深いところから何をすべきかは別の問題である。

In the waning days of Pres. Barack Obama’s administration, the White House Office of Science and Technology Policy (OSTP) released a “National Near-Earth Object Preparedness Strategy” last week. The strategy outlines major goals the country will have to tackle to prepare to meet the NEO threat, signaling that some leaders are taking the danger more seriously. Whether the U.S. government is willing to put significant funding behind such efforts, however, still remains to be seen. “This has been something that for years was more or less a laughing matter,” says William Ailor, an Aerospace Fellow of The Aerospace Corp. The White House report shows that there is high-level interest in the NEO threat, and that even if incoming NEOs are not among the most likely threats we face, the consequences of an impact could be dire. “It’s a good thing to keep your eye on,” Ailor says, and the new report “brings reality home.”
 バラク・オバマ大統領の政権の終焉の日々に、科学技術政策・ホワイトハウス事務所(OSTP)は“National Near-Earth Object Preparedness Strategy」(OSTP) を公表した。この戦略は、NEOの脅威に対処する準備をするために国が取り組まなければならない主要な目標を概説し、一部の指導者が危険をより真剣に受け止めていることを示している。しかし、米国政府がこのような努力の背後に大きな資金を投入しようとしているかどうかはまだ分かっていない。「これは何年もの間、笑い事だった」とWilliam Ailor, an Aerospace Fellow of The Aerospace Corpは言う。ホワイトハウスの報告書によれば、NEOの脅威には高い関心があり、落下するNEOは、我々が直面する可能性が最も高い脅威の一つではないとしても、影響の結果は致命的である可能性がある、と書く。Ailorは「目を開き続け、現実の問題として捉える」との報告書を評価している。

SKYFALL STRATEGY
落下物体戦略

The 19-page report, the product of an interagency faction of experts convened in January 2016 dubbed the Detecting and Mitigating the Impact of Earth-Bound Near-Earth Objects (DAMIEN) working group, was released January 3. Overall, the group found the U.S. needs more tools to track space rocks, and that greater international cooperation is necessary. Specifically, the report outlines several goals, including increasing the ability both in the U.S. and in other countries to more rapidly detect NEOs, track their movements and characterize the objects more completely. It also says more research is needed to study how best to deflect and disrupt a space rock that might be on a collision course with Earth. Furthermore, the strategy calls for better and more integrated modeling of NEO trajectories to reduce uncertainties of their orbits and possible impact effects.
If indeed there is a NEO strike, the strategy also seeks to develop coherent national and international emergency procedures for different impact scenarios, be it an object hitting deep ocean, a coastal region or a major landmass. We must be prepared to respond as well as recover from such a blow in an orderly and timely manner, the report finds.
Lastly, the document’s strategic goals underscore the need to get all nations to agree that the potential NEO Earth impact risk is a global challenge, one that demands planetary coordination and cooperation. Protocols and thresholds for taking action, not only in the U.S. but internationally, are necessary.
 the Detecting and Mitigating the Impact of Earth-Bound Near-Earth Objects (DAMIEN) と命名された専門家作業グループが2016年1月16日に知見を統合した19頁の報告書を1月3日に公表した。米国は宇宙の岩石を追跡するためにより多くの技術が必要であり、より大きな国際協力が必要である、とグループ報告書は書いている。とりわけ、報告書は幾つかの目標について概要をかいている。それは、NEOをより迅速に検出し、動きを追跡し、オブジェクトをより完全に特徴付けるために、米国および他の国々の能力を向上させることを含む。また、地球と衝突する可能性がある宇宙岩をどのように逸らして破壊するのかを研究するためには、より多くの研究が必要であるとしている。さらに、この戦略では、軌道の不確実性や影響の可能性を減らすために、NEO軌道をよりよく統合したモデル化が求められている、と書く。
 実際、NEOの地上落下がある場合、この戦略は、米国内および他国での夫々の異なる影響シナリオを考慮した緊急手続きを開発することも求めている。それは深海沿岸、陸地でのシナリオとなろう。このような打撃から秩序ある回復を時宜にかなって実現するだけでなく、適切に対応する用意ができていなければならない、と報告書は書く。
 最後に、報告書の戦略的目標は、すべての国が潜在的なNEO地球への影響のリスクがあることに同意してもらうことの必要性だ。つまり惑星としての地球全体の強調と協力である。米国だけでなく国際的に行動をとるためのプロトコルと基準が必要だ、と報告書は指摘する。
(つづく)

稗田阿礼を考える(2)、宇宙からの飛来物体(1)

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:気温が多少とも緩み始めたゆえでしょうか。用水池の鴨もいつもより早く眠りから覚めているようです)
鴨1574

 
春立てど 北関東は 未だ寒し 浮かぶ鴨見れど 人は震えおり

+++++常陸国・行方の戦乱(2)
  古事記の序文で、稗田阿礼の存在が記載されているのは何故か?中学・高校の日本歴史の授業では、「古代日本には文字が無かった。そこで、記憶力のよい人間に権力者と周辺の事象を記憶させた」と教えられました。思えば、余り不思議に思いませんでした。例えば、何故日本書紀にはそのことが書き込まれず、何故古事記にだけそれが書き込まれているのか?何故その古事記は推古紀で記載をおえているのか?などと言った疑問が今頃になって湧き上がってきます。

 さらには、日本列島古代史への関心は、私の先祖の出身地である東国に向かいました。何故、記紀にはほとんど東国の記載が無いのか?記紀史観にすっぽりと染まってしまっている日本の古代史研究者は「東国は野蛮人の住むところであって、記載すべきネタは無かったのである」として自らを納得させてしまいます。かくしてますます日本列島古代史から東国は除外されてゆきます。

 これは、実は東国にとどまりません。倭国(大陸の日本列島への呼称)の本家・本元の九州の地ですら徐々にないがしろにされてしまいます。その象徴的な事件、それが奈良盆地内の「箱庭」造成です(2016年7月18日記事奈良文化箱庭論 )。此の箱庭造成は東国の事件・人物にも適用され(例えば「飯豊天皇」)、全てが奈良中心に仕立て上げられてゆきます。これら日本列島における古代史研究での近畿中心主義を私は「近畿覇権主義」と呼んできました。この「近畿覇権主義」はついには明治の「古代学」にまで継承され、「邪馬台国・近畿説」なるなんとも馬鹿げた主張が、あたかも学問的に検証さるべき学説あるかの如き装いで大きな顔をしてのさばる始末です(2013年8月2日記事邪馬台国は九州 )。

 日本列島に生きる人はすべてこうした偏向した歴史観から自由で在りたいものです。史実に忠実な歴史観を持ちたいものです。その一つの重要な鍵が東国古代史の解明であると思っています。

 さて、記紀は、日本列島の事件・事象を語るに当って、明らかに東国の地名・人名を奈良盆地周辺での事件、人物であるかの如く書きます。このことをこれまでしばしば繰り返し指摘してきました。私は、「まあ、大人物・大事件であるのだから、当然知られていたのだろう」として、深く考えてこなかったのです。しかし、前回、「稗田姓」が現在の下毛野にあることを知り「目からウロコが落ち」たのです。

 白河風土記(白河藩主・松平定信お抱えの儒学者・広瀬典により1805年ごろ完成、白河風土記 、白河風土記(天) 白河風土記(地) )によれば「稗田氏」は豊臣秀吉治世下頃まで、那須氏の支族であり、その後に戦乱で稗田城が落ち、一族は分散したとあります。上記風土記には、現在の白河近辺に城を構えていた稗田與右衛門宛に秀吉からの感謝状が掲載されています。
 (図:秀吉の稗田稗田與右衛門宛感謝状、国会図書館所蔵の白河風土記より)
飯豊秀吉01

飯豊稗田02



 奈良には稗田と名づけられる村があるとのことですが、そのことは、稗田氏が奈良出身であることの証拠とはなりません。むしろ「稗田阿礼の出自は東国である。此の人物は遠く西域から北アジアを経て渡来した一族の血統である。」と考えたほうが、具合が宜しい。そのように考えると、上に書いた疑問の多くが解消できるからです。「何故、口誦でなければならなかったのか?」、「何故、東国の地名・人名が“近畿覇権主義文献”に登場するのか?」等々です。それらの一部は前回書きましたので、ここでは繰り返しません。

 そもそも藤原不比等が統御する奈良政権と渡来一族とは政治的にも軍事的にも対立していた、と本ブログでは書いて来ました。それが何故?との疑問は尤もです。此の人物はその政争の終盤で囚われ人となったのだと考えています。

 藤原不比等が古事記、そして日本書紀を完成させるためには稗田阿礼による東国の歴史に関する”情報“が不可欠であった。この人物からの知識を得て初めて、正史はその体裁を整える事が出来たわけです。しかし、不比等はその情報知識、稗田阿礼が伝えた真実を記紀に取り込むのではなく、自らが構想する「箱庭造成」に利用したのです。

 稗田阿礼が奈良権力の囚人になったのは遅くとも西暦712年以前でなければなりません。阿礼の伝える人名・地名・事件などの知識を表向きとはいえ取り入れて、記紀編纂作業する時間はどのくらいでしょうか。例えば10年とすれば、八世紀の始めと言うことになります。稗田阿礼が囚われ人となったのが東国の敗戦が決定的となった時期とそれほどは違わないはずです。

 ところで、稗田阿礼は鹿島・香取について語った形跡がありません。勿論、語っていたのだけれども、藤原不比等が政治的思惑から意図的にその部分は記紀編纂作業から除去したという可能性も小さくありません。その結果、常陸国周辺については、きわめて情報が乏しいのです。以下はその一例です。
 %%%%%日本書紀より引用(何回も囲繞すて居るので文意は付しません)
「「《第九段一書第二》
一書曰。天神遣経津主神。武甕槌神、使平定葦原中国。時二神曰。天有悪神。名曰天津甕星。亦名天香香背男。請、先誅此神。然後下撥葦原中国。是時斎主神号斎之大人。此神今在乎東国楫取之地也。(以下略)」

 この地が現在の香取神宮あるいはその近辺であろうことは容易に想像がつきます。例えば岩波文庫「日本書紀(一)」137頁で岩波文庫版校注者は以下を書きます:
%%%%%
 下総国香取郡香取。今千葉県佐原市香取に香取神宮があり利根川とその沼沢を隔てて茨城県鹿島郡の鹿島神宮に相対する。両社とも大化前代の一時期における東国防衛の最先端か。香取の祭神は古語拾遺ではフツヌシ。続後紀ではイハイヌシ。経津主神を香取神社の祭神とするようになってからこの記事をそれと結びつけ通釈なども斎の大人を経津主神とするが記紀では武甕槌・経津主神を鹿島・香取の祭神だとする説明は無く、常陸風土記を見ても関係が明らかでない。両社の祭神はもともと土着の神で奈良時代になって神代の二人の武神と結びついたのだろう。
%%%%%

 上に見るように、日本列島古代史の専門家である岩波文庫「日本書紀」の校注者は、鹿島、香取については全くわからないと白状しているのです。

 大分、前置きが長くなりました。が、まずは行方郡の状に記載される“石村玉穂大八洲所馭天皇之世”です。この人物は継体天皇であろうとされています。私の作成した古代日本列島編年表(2015年4月8日記事ブログ管理人による古代史編年表(暫定版) )に従えば、この天皇即位は隋の建国とほぼ同時期であり、そのころに扶桑国(東の倭国)が那須岳―香取聖戦構築(2016年9月23日記事聖線構築年代図 )を始めています。これらは、本ブログ管理人の日本列島史観と整合します。

 と、するならば、もう一つ書きとめて起きたいことは「玉造」そして、行方周囲に多く見られる「石神」など「石」のつく地名です。此の天皇の出自は大陸です。直截に語るなら、日本列島支配のための偵察部隊としてまずは奈良の政権に送られてきた人物です(2016年4月11日http://c23.biz/uWM6 )。当然、此の人物の宮殿などは日本列島にあったはずがありません。そこで、「玉造」、「石」を組み合わせて”作り上げたのが“石村玉穂”なる名前であろうと考えています。つまり、偶然か、それとも風土記編纂者が意図したのか、その地名と宮廷名は重なってきます。
(つづく)

+++++宇宙からの飛来物落下にどう対応するか?
 米国政府破宇宙を飛び回る隕石などの飛行物体の一つが地球に落下する可能性を監視しているとのことです。どれが飛来するのかを識別するために間断なく宇宙を全方位でかんそくしているわけです。それに関して、本ブログでもしばしば紹介シルScientific American誌が記事にしています。それを次回紹介しますが、それに先立って、浜田かずゆき氏がブログ記事を今回は紹介しておきます。

%%%%%トランプ旋風にかき消された? 実はヤバイ、地球に迫る隕石の恐怖
浜田氏のブログ記事 
世界中で「トランプ旋風」が吹き荒れていますが、実は地球に未曾有の危機が迫っていることをご存知でしょうか。
メルマガ「浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』」の著者で国際政治経済学者の浜田和幸さんによると、今年1月だけでも隕石が地球に3度も大接近しており、ひとたび衝突しようものならその被害は都市が消滅するレベル、さらにそんなサイズの隕石が100万個近く地球周辺に飛来しているとのこと。防ぐ手立てはあるのでしょうか?
地球に向かってくる100万個の隕石の群れ
世界も日本もこのところトランプ旋風にきりきり舞いだね。その陰で、地球が危ない目に遭っていることを皆、知らないんじゃないかな。ぶっちゃけ、心配な事態なんだよ。
なぜかって、2017年の1月だけで3度も隕石が地球とニアミスしているからさ。1月20日、25日、30日と続いたんだけど、政府もメディアも知らんぷり。
隕石の大きさは一軒家くらいから巨大なクジラ程度まであって、猛スピードで飛来してくるため、事前の予測や対策が立てにくいのが困りもんなんだ。今回も地球の側を通り過ぎる直前になってようやく、その存在が判明したくらいだから、避難勧告など出しようがないってわけさ。
2013年にロシア上空で隕石が爆発した際には3,000万ドルの被害が出たね。それでも、ほとんど人の住んでいない地域だったから、まだ被害は少なかったらしいけど、もし、都市部に衝突していれば、それこそ大惨事になっていたはず。
アメリカの天体観測の専門家アントニオ・パリス氏に言わせれば、「大きな隕石は見つけやすい。問題は小さな隕石だ。事前に見つけることは至難の業。たとえ見つけても、手遅れということだね」。
実際、地球の周辺には100万個に近い小規模の隕石が常に飛来しているというから、恐ろしい話さ。そのうちの1つでも大都市に落下すれば、その地域は消滅する可能性もあるからね。
世界経済にとっても「トランプ騒動」とは比較にならない影響があるだろうな。記録をひも解けば、1490年、明代の中国に隕石が落下し、数万人が命を失ったという。
2016年の暮れ、NASAの上級研究者ジョゼフ・ヌース氏は急増する隕石のデータを基に「国家を挙げての危機対応の必要性」を訴えたものさ。当時のオバマ大統領はその緊急性を理解し、ホワイトハウスに対応チームを立ち上げ、国際的な協力監視体制の構築を提唱したね。ところが、政権交代の時期と重なったせいか、どこの国からも反応はなかったようだ。
ぶっちゃけ、地震や火山の噴火も怖いけど、宇宙から飛んでくる無数に近い隕石の存在にも注意を払うことが必要だよ。さもなければ、三島由紀夫の描いた『美しい星』が一瞬にしてバラバラになるかも。
%%%%%

 次回関連する内容を取り上げている米国科学誌の記事を紹介します。そのタイトルは
New White House Strategy Preps Earth for Asteroid Hit Scenarios Scientific American誌より
The Office of Science and Technology Policy has released a new plan for protecting Earth from hazardous space rocks
というものです。
(つづく)

福島・矢吹界隈、行方での戦闘考察(1,稗田阿礼の出自)

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
下に書いた事情で、2月1日付ブログ記事の更新が出来ませんでした。
(写真:JR東北線・久田野から白河。この区間で線路は南から一旦西に向きを変えるため、正面に那須岳が見える。ここ那須岳から香取を遠望し、水運による物資聖線が構築された( 2016年6月17日記事那須岳 )。南下を目論む渡来集団としては聖線の始点が那須岳であったことは極めて納得の行く自然の選択であったことがわかる。2回クリックすると写真は大きくなります)
泉崎ー白河1557


 ひたすらに 知識を求めた 我が叔父の 矍鑠たるや 生き様見事

 先日、矢吹に住む叔父が亡くなりました。私の父の弟に当ります。時勢ゆえ、高等教育を受けることは出来なかったにもかかわらず、高い知的好奇心と矜持を保ち続けた人でした。口から出る言葉の豊かさと的確な表現力は良質の頭脳をうかがわせたものでした。
 98歳の死の直前まで頭脳はしっかりと働いていたことが、死の直後に明らかになりました。手元の手帳になんと死の世界に旅立つに当ってのメッセージが書き遺されていました。そこには息子夫婦への深く暖かい感謝の言葉につづき、ご恩になった方への感謝の言が簡潔な言葉で記されていました。 
 そして、最後に“さよなら”と記されていたことに胸を打たれました。まさに死の直前に、きわめて冷静に自己の状態を見極め自らの死を悟り、書き記していたのです。小学生の頃は夏休み中この叔父の家で過ごすなど、まさに父親のような存在でした。此の叔父、そしてその叔父の兄たる私の父、彼らの両親を調べています。

 2016年9月21日記事(下都賀) に私の父方の祖母の事を書きました。常陸国風土記・行方郡の考察でも登場する下毛野・下都賀出身の獣医学の専門家で、中央の関連審議会の委員をつとめた人物の次女であったことがわかりました。
 日本で始めての国立牧場である「岩瀬牧場」の研究員であった獣医師の祖父の祖先も気になるところでした。因みに、この牧場で文部省唱歌「牧場の朝」が作られました。私の母親は自らの連れ合いの先祖は富山の薬売りであったらしいと言ってましたが、どうやら違っていました。それが「白河風土記」 を丹念に追ってゆく中で見えてきました。
(写真:JR白河駅から見た白河藩・小峰城。二回のクリックでお拡大できます)
小峰城1558


 豊臣秀吉の治世下で実施された検地・刀狩の時代にまで祖父の祖先を遡ることができそうです。このことはいずれ書きます。

 葬儀は、叔父一家の菩提寺である長徳寺の導きで挙行されました。西暦1500年ごろ地元豪族である高林氏出自の人物が出家して開基したといいます(『矢吹町史」)。宗派は東北日本に多い曹洞宗です。まずは死者の納棺の儀式です。参列者は、配られた手ぬぐいを首にかけ、死者の横たわる布団を囲みます。女性参列者が、中心となって死出の旅装束を調えます。足に足袋を履かせ、次に脚絆を脛に巻きつけ、手甲を手につけます。その後、足元に草鞋(わらじ)を置き、頭に菅笠、右胸元に杖を配し、最後に頭陀袋を死者の懐に納めます。袋には三途の川の渡し賃が入っています。

 そこで、今度は男衆の出番です。死者の横たわる布団を皆で静かに持ち上げ、丁寧に棺に納めます。その後、死者に持たせたい思い出の品々が棺に納められ、菊の花を中心とした花々で遺体を覆います。そして蓋をします。十年以上も昔の私の母の葬儀と比べると、叔父のそれは死者への温かみを感じさせます。東北日本に限らないのかも知れませんが、都会の葬儀に狎れて執り行った母にすまなかったなと思った次第です。

 矢吹のJRを挟んだ西側は、磐背国の南部に位置しています。私の関心事である日本列島東国古代史の原点であったことが調査の過程の中で判明しました(2,014年8月13日記事二等辺三角形状の宗教思想設計) 。そのため、ここ数年は昔の事を教えて頂きに叔父を数回訪ねました。今回、葬儀への参列を機に、白河から北へ走る鈍行列車の先頭車両、運転手さんの後ろ横に立ち、じっくりと左右を通り過ぎる風景を眺めました。白河の鹿島神社、泉崎の横穴古墳、そして東長峰(高一族の墓所、参考記事2014年8月1日矢吹西部の史跡 )等、かねてより訪ねたいと思っていた場所が山ほどありましたが、今回は、せめてその地学的雰囲気をしっかりと記憶に留めたく思いました。

 改めて確認したことは、ほぼ南北に走る東北本線の西側に連なる日光・那須山系の標高2000m級の山々は白河あたりで途切れ、そこから北は低高度の丘に変わります。東側には、高山は無く、なだらかな丘陵です。しかし、そこでは太平洋プレートの強烈な西進運動による活発な火成活動によってペグマタイト鉱床(鹿島神社のペグマタイト露頭 )が地表に顔を出し、それに取り込まれたウランが地表近くに存在しています。石川町はかってのウラン採掘の現場です。まさに矢吹の東隣です。石川町民族歴史博物館の館長さんは地質学者で、わかり易くウランや花崗岩ペグマタイト鉱脈の話をしてくれます(石川町のウラン )。
 古代にあって、渡来族・アイヌ族の聨合体が石川町のウランを認識していたのかどうか?ウランの自然な放射壊変が淡い光を放出することもあったとすれば、「火」を崇める彼らはその存在に気づいていたことでしょう。
 それはさておき、比較的穏やかな地形という環境のなかで、此の聨合体は現在の長沼あたりに本拠を置いた市街設計をしたのかと、思いをめぐらせました。

+++++行方での戦闘
 常陸国風土記行方郡の条は冒頭で、文字通り此の地の風土を語ります。記載は北の梶無川に始まり南の行方の海(霞ヶ浦側)へと移ります。そしてぐるりと大生の周囲の地を記載します。それは、あたかも大生の地を割けるかのごとく、反時計まわりの順です。これは強調すべき事実であおると考えています。
 さて,それはさておき、行方の海を記載した後に、郡家(ぐんか)周辺の記載が始まります。

(図:常陸国風土記行方郡の条)
行方−3


  前回、此の原文の現代文訳を添付しました。私は、そうした学者・研究者による現代文理解とやや異なる解読をしています。それらをざっと以下に見ることにします。

 まずは、赤点線で囲まれた文に五行ほど先行する“自郡西北提賀理古裕佐伯名手賀”なる文節です。“自郡西北”とあります。これから接近しようとするのは大生(おおう)は、北浦を挟んで香島に正面に向かい合う地です。その大生から最遠の地が“自郡西北”です。
 鹿島を守護するための陣営としては比較的手薄であった地での奈良軍勢のターゲットは捕虜の確保です。捕虜は咎人(とがにん)として幽閉されたに違いありません。「テガ」は「科(咎)』(トガ)の転じたものと思っています。既に書いたように『佐伯』は明らかに九州倭国と扶桑国(東の倭国)住民を意味します。そうであればこそ、香島を陥落させた後、ここに“香島神子の社”つまり、反乱軍の焼きぼっくいに火が付くのを抑える屯所を置いたのです。そして後に此の地は「曾尼」つまり「スカ(曾=すか)の死(尼=根)」と呼ばれたのだろうと考えています。

 行方の地は、いきなり戦闘の描写であることがわかります。そして本戦です。それが、赤点線枠で記述されます。勿論、此の風土記の編纂者に反政府思想が在ろうとも「奈良に本拠を置く“お上(かみ)”」の目がありますから、それを露骨には書けません。香島に陣取って抵抗する輩は蛮人として描くしかありません。そこで、本ブログはその行間を読んで見ようと思っています。

 その前段でもありますが、記紀に登場する人名の多くが東日本由来ではなかろうかと考えています。藤原不比等の時代、東国の大物の名前はよく知られていた。その好例が「シキ」(現在の埼玉県志木)に宮を構えた「ワカタケル」王です。
 そうした名前と人物の詳細を何処から仕込んだのか?と言う疑問が持ち上がります。藤原不比等は日本列島正史つまり「同時代史」(藤原不比等にとっては古代史ではなく、現代史なのです)を編纂するに当って、その時代の有名人の名前をあたかもその出自が奈良とその界隈であるかの如くに装ったのではなかろうかと疑っています。
 それを考える重要な手がかりが古事記の以下の件です。
%%%%%古事記・序第二段
原文:
帝紀及本辭。既違正實。多加虚僞。當今之時。不改其失。未經幾年。其旨欲滅。斯乃邦家之經緯。王化之鴻基焉。故惟撰録帝紀。討覈舊辭。削僞定實。欲流後葉。 時有舍人。姓稗田名阿禮。年是廿八。爲人聰明。度目誦口。拂耳勒心。即勅語阿禮。令誦習帝皇日繼。及先代舊辭。然運移世異。未行其事矣。

文意(岩波文庫「古事記」15頁より)
(朕聞きたまえらく)「帝紀及本辭には既すでに正實が定かでないものがあり、虚僞が多く加わっている。今それを改めないと、時を失死、早晩その真実が失われる。斯は邦家之經緯であり王化之鴻基焉でもある。従って帝紀を撰録し、舊辭を討覈(とうかく、検討)し、僞を削除し真實を定むべし。こうして後の世にそれをつたえるべし」と詔した。 そのとき一人の舍人あり。姓は稗田で名は阿禮。年は是廿八。すこぶる聰明で一度目にしたものは直ちに記憶し誦口できる。一度耳にしたものは心にとどめる。そこで、阿禮に勅した「令帝皇日繼及先代舊辭を誦習するように」と。しかし、このときには然るべくことが運ばなかった」
%%%%%
 上の話は中学校の歴史の時間に教えられる事としてよく知られています。誰もが、ここに登場する稗田阿禮は、藤原不比等の部下、つまり現在の奈良県の出身と思い込んでいます。実際「名字由来ネット稗田阿礼 」は以下を書きます:
%%%%%
 現奈良県である大和国添上郡稗田村が起源(ルーツ)である、猿女君の子孫。ほか中臣鎌足が天智天皇より賜ったことに始まる氏(藤原氏)長家流(現栃木県である下毛野)などにみられる。
%%%%%

 ここで、気になるのが「稗田」なる名字が東関東藤原長家の係流に在るということです。藤原長家について、あれこれ書くと、再び本ブログが冗長になりますので、それはWikiに任せます。問題は、なぜ稗田なる姓が東日本にあるのか?です。

 藤原不比等は現代日本列島正史を編纂するに当って、東国で主要な役割を果たしている人物を書き留めることは不可欠と判断したのです。それは中国の正史引用と同様、正史の信憑性を獲得するためです。上に例としてあげた「ワカタケル』がそうであり、「飯豊」、「角刺宮』(鉾衝)などなど枚挙に暇が無いほどです。それには東国の政治を見聞した人物の経験と知識が求められたのです。そうした要請から登用されたのが「稗田阿禮」であった。つまり、此の人物はれっきとした東国出自であったと考えています。

 と、するならば、此の人物も遠く西域からの渡来人ではなかったか。そこで例の如く古代ペルシア語辞典(黒柳恒男著、大学書林)で似た音の言葉を探してみます。
 “kiya”で音が表される言葉は王者、総督です。これはつくばの条でも書いたことがあります。そして”rayyes”なる語があり「呪い」を意味します。「稗」は[Kiya]が「ヒエ」に転じたのではなかろうか。「阿禮」は”rayyes”(らいえ)に由来するのではなかろうか、と考えています。

 稗田阿禮は、東国日本の支配機構(それは当時は扶桑国を名乗っていたのかも知れませんが)にあって王を補佐して神託をつかさどる立場にあった人物ではなかろうかと考えています。この人物の出自を奈良であると、学者さんは思い込んでいますがそう決め付ける根拠は全く無いのです。

 じつは、渡来族が文字を持っていたという形跡がありません。多分日本列島に移り住み徐々に漢字なる文字を習得したのでしょう。従って、西の倭国は九州に拠点があり大陸に近いので文字に慣れていたでしょう。しかし、東の倭国たる扶桑国での意志・指揮伝達は全てオーラルつまり話し言葉でなされていたに違いありません。渡来族には「度目誦口。拂耳勒心』に長けた人物がいたのです。つまり古事記は真実の一端を書いていたということになります。

 そうしたことを念頭に置いて図の赤点線の冒頭部分を考察して見ます。
(つづく)
 

+++++生活が苦しくなった実感
 老人にとっては、生活が苦しくなった実感があります。年金生活では、病院にも行くのもためらいがちで少々の不具合は我慢してしまいます。これが、安倍氏が望む“老人自滅”スタイルでもあります。その実感が図らずもエンゲル係数から裏付けられているとの記事を見つけたので
貼り付けておきます。
 日経新聞記事ですが、解説として、こんな条(くだり)賀あります。曰く
「食品価格の上昇に加え、外食や調理済み食品の利用増、食べることを楽しむ食のレジャー化などが要因」、つまり食べることを楽しむ文化に移行しているためにエンゲル係数賀上昇しているというのです。こうした分析をする記者の『経済通』としての常識、見識を私は疑っています
%%%%%小売り、「食」シフト対応 エンゲル係数、29年ぶり高水準
昨年、高齢化や世帯人数減で 丸井や西武が売り場拡大
日経新聞1月26日記事より 
 消費支出の「食」へのシフトが鮮明になっている。家計支出に占める食費の割合を示す「エンゲル係数」は2016年は1987年以来、29年ぶりの高水準になりそうだ。食品価格の上昇に加え、外食や調理済み食品の利用増、食べることを楽しむ食のレジャー化などが要因。丸井グループやそごう・西武が一部店舗で食品売り場を拡大するなど企業は対応を急ぐ。

 総務省の家計調査(2人以上の世帯)によると、16年1〜11月のエンゲル係数の平均値は25.7%。15年は通年で25.0%。例年12月は食費の割合が跳ね上がるため、16年の平均値がさらに上昇するのは確実で、26%を超えた可能性もある。
 1カ月当たりの消費支出は、全体では16年1〜11月の平均で27万8888円と前年同期比約2%減だった。だが食料支出は7万1603円と1.8%増えた。「被服および履物」「住居」など多くの主要項目で支出が減る一方、増えたのは食料のほか「保健医療」「教育」に限られた。
エンゲル係数170202


 エンゲル係数は13年まで20年近くほぼ23%台で推移してきたが、14年から急激に上昇した。消費増税や食品メーカーの相次ぐ値上げなどで、食品の単価が上がった。ただ、値上げが一服した16年もエンゲル係数の上昇は止まっていない。背景にあるのが人口構成やライフスタイルの変化だ。
 日本総合研究所の小方尚子主任研究員は「世帯の構成人数が減り、素材を買って家で調理するのが経済的に非効率になった」と指摘する。食への支出が高くなりがちな高齢者の増加に加え、家庭での調理から距離を置く「食の外部化」が影響している。
 第一生命経済研究所の星野卓也副主任エコノミストは「若い世代を中心に他の支出を抑制する一方、身近な楽しみとして食の重みが増している」と分析する。
 丸井グループは今夏に、大手アパレルなどが入居していた錦糸町店(東京・墨田)の地下1階を食品スーパーに改装する。そごう・西武は4月までに西武所沢店(埼玉県所沢市)で食品売り場を従来の地下1階に加え、地上1階にも新設する。
 コンビニエンスストアは調理の手間を減らしたい層の需要を取り込む。ローソンは店内で調理した弁当など提供する店舗を、現在の約3500店舗から18年2月期中にも5000店に増やす。
 ロイヤルホールディングス(HD)傘下のファミリーレストラン「ロイヤルホスト」では、16年12月に始めた比較的高単価なフェアメニューの売れ行きが想定の約2倍と好調だ。
 エンゲル係数は数値が高いほど消費者の生活は苦しいとされてきた。だが今は、調理の負担を減らしたり、安全安心への関心を満たしたりするために積極的に食に支出する傾向も強まっている。人口減で「国民の胃袋」は縮小が確実だが、支出の食シフトは新たな商機も生み出す。
[日経新聞1月26日朝刊P.13]
%%%%%

巨大地震をプレート回転極から見る(2)、茨城三区統一候補

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:竹林の坂。日差しが漏れて、のどかな冬の午後の風景です)
竹林1523

 
支持率と 酷い施政の 大きな乖離 民の本心 本音はいずこ

 安倍首相への支持率は、何があっても調査するごとに上がるのだそうです。どうなってるんですかね。「アベノミクス」の成果で生活が向上したと喜んでいる人はまず見当たりません。これだけでも支持率は落ちるでしょう、普通は。
bアベノミクス2694

aアベノミクス2696

 TPPに関しては2012年の総選挙では反対と言っていながら、先般強行採決しても下がらない。嘘を言ってるのだから支持率は下がるでしょう、普通は。強行採決した矢先にトランプ米国大統領に梯子をはずされても、下がらない。こうなると、なにか仕掛けがあるとしか思えない。とすれば、世論調査なるものは無視したほうが宜しいようで。

(図:とあるツイートから。民進党議員が質問の最中に席を立ち、やがてトイレから帰ってきたときの首相だそうです。ズボンを挙げ、伸びをしてますな。まともに質問者の声を聞いていないことをわざわざあてつけるかのように見せ付けている。そして、それを笑ってみている閣僚達。”アンタ”たちが選んだ内閣だよ、と先般の総選挙で自民党に票を投じた方々に言いたいですな)
安倍ー国会2523


 昨日、我が選挙区で反安倍支持勢力の結集を呼びかける集会があるというので出かけてきました。200人程度の収容力規模の会場に超満員の参加者があり、予備椅子を出しても立ってる人がいました。参加者の八割以上はどう見ても高齢者(65歳以上)、それもばーちゃんが多かったですな。高齢者が生きることの不安を露(あらわ)に表明し始めたということでしょうか。この高齢者を支える年金財源は若者から中年までの勤労者です。所が現政府は此の勤労者を大切にしない。大切にされていない勤労者風世代の参加はごく僅かでありました。

 てな仕掛けで老人をいじめることで、老人減らしをする。これが経済成長一辺倒政策の哀しき一面です。

+++++巨大地震
 まずは前回の記事についてお詫びをせねばなりません。前回掲載した図4は正しくありません。あの図に違和感を覚えた方も居られたに違いありません。二つの図は、地球を真反対からみたものです。当然一方の側(極)から見た光景が、反対側(極)からも見えるはずは無いのです。極に対応する赤道(図の円に相当)の向こうは見えないはずです。それが見えてしまっていたのです。訝しく思い、計算プログラムを検討したところ、誤り(バグ)を発見しました。前回記事では、新たに作成した図にすでに取り替えております。
(図1: オーストラリア・太平洋プレートの相互運動の回転極から見た巨大地震分布。右は回転極の地球裏側極(antipodes)から見た震央分布。番号は、前回記事図3の横軸の番号をしめす。)
Au-Paback-pole


 一応計算プログラムの正常作動を確認しておきます。左の図で、中心(座標系原点)が極の位置になります。前回紹介した論文は極の位置を下の表のように記しています「60.1S,178.3 W」:
(表1:プレート相対運動の極の位置と回転速度プレート相対運動回転極 )
Plate-rotation-center


 そこで、此の回転極の真上から地球を眺めると図左のように見えるはずです。ここで、円は丁度回転極に対応する”赤道“です。図の左は前回と全く同じです。従って、円の外側の陸地は見えません。しかし、計算では確認のため、それを描いています。

 此の図では、オーストラリア大陸が左下に見えます。そのほぼ真ん中を円弧が走り抜けています。これが赤道に当ります。この円弧の外側は、極の真上からは見えないはずですが、読者の方々の理解を得るために便宜上描いています。この回転極の真下から地球を眺めたものが右の図です。オーストラリア大陸について、左図にみる赤道(円弧)で切り取られた部分が、円弧の中に描かれていることがわかります。

 どうやら、今回は作図の誤りはただされたようです。こうして描いた地図上に巨大地震を重ねています。番号は、前回記事図3の横軸の番号をしめす。番号を付さない四角黒塗は左端が2004年のスマトラ地震、中央近くのそれは2011年3月の東日本地震です。
そこで、あらためて震央分布を眺めてみることにします。

 まずはパプアニューギニアからフィジーに達する地震活動で、空間的に連続して発生しています。この活動は明らかにオーストラリア・太平洋プレートの直接的な相互作用がもたらした地震群です。

 もう一つの顕著な地震活動は、原点を通る横軸とその周辺に集中しているように見えます。此の傾向は南米にも続いています(右図)。

(図2:図1に示された地震番号とそれらの発生時、および調査期間の区分分け)
距離変化


 地震との対応をみたので、此の議論の冒頭に書いたように2000年1月1日から2016年12月31日をほぼ等間隔の期間に分けて夫々の期間内での地震活動を見ることにします。
(図3:上から期間(i),(ii),(III)です。
Pa-Au-before

 一番上の図を見る限りでは、僅か5年弱ですが、スマトラ巨大地震の発生予測させるような活動はしかとは確認できません。しかし、中央の図と比べるとパプアニューギニアの地震が前兆であったといえるのかも知れません。南米側も僅か3つで、これのどれかがスマトラ巨大地震の前兆であった、なぞとは到底言えません。

(図3 中)
Pa-Au-between


 さて、中央の図です。スマトラ巨大地震から東日本巨大地震までの期間での世界の巨大地震です(Mwが7.8又はそれを超える地震)。上で書いたパプアニューギニアから東へサモア真島列に沿って連発しています。明らかにスマトラ巨大地震によって誘発されたであろうことはあきらかです。又南米川にあっても四つに増えその一つは8.5を超える地震です。この地震は、東日本巨大地震のほぼ一年前に発生しています。
(写真2:チリ地震2014年5月30日記事 )2010年チリ地震
P5280015


 チリで巨大地震が起きると、東北日本沿岸で巨大地震が起きることがあるなぞと言ったことを一部の学者さんが指摘していました。スマトラ地震が此の地理の地震のお膳立てをして、それが東日本の地震の引き金となった、と言った筋書きは仮名が得られますが、なにせ物理的・力学的根拠は乏しいといわざるを得ません。

(図3 下)
Pa-Au-after


 一番下の図です。ユーラシア他意録での巨大地震が3発起きています。これはどうやら2011年の東日本地震の影響であろうと思えます。この地震は日本列島は言うに及ばず、大陸全体の地学環境を変えてしまったのではなかろうかと考えています。


(つづく)

 急な所用が発生し、その準備をせねばならなくなりました。行方郡の考察の続きは次回に順延します。 

常陸国・行方での戦闘、巨大地震をプレート回転から見る、太陽光発電

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:気象庁による当地の夜明け時刻前、二十分ほどです。真っ暗なはずのところ、もれ出るお日様のせいで空は赤く、周囲もはっきり見えます)
未明1520


 地平下(ちへいか)に 隠れ潜めど その光 地上にもれ出て 橙(だいだい)の空

 大地は、まるで雪が降ったかのように、白い霜で覆われています。今朝も寒かった。
 
 動画 安倍でんでん(云々) (安倍でんでん)は、どうやら安倍首相が「訂正云々」の「ウンヌン」を正しく読めず「デンデン」と誤読してしまったようです。これについては愉快な動画があります。それもあわせて紹介しておきます。総統閣下は「デンデン」を認知 。
 安倍首相は出身大学故にこうした「無知」がとりわけ大仰に語られます。しかし、それを出身大学のせいにするのは安倍氏の言い訳です。安倍氏は、人として最も理解力・思考力が発達する青年期にしっかりと勉強してこなかった。本もほとんど読まなかったと言います。それが、国会内外での言動から窺い知れます。「大臣席から飛ばす野次」、「言明したことをツラーッと無かったことにしてしまう」「平気で嘘をつく」などなどその無知・無教養・無知性・無節操は呆れるばかりです。あの饒舌ぶりから頭が殊更悪いとは思えません。
 こうした人物が日本国の経営総責任者の地位にある。これは何を意味するのか?日本国では、その地位に「頭が切れ思考力のある人物を置く」事は不要と言うことなのでしょう。つまりは政財界奥の院とその出先である官僚が全てを取り仕切っているからです。そうした国に日本を作り上げて来たのは勤勉な日本国民自身の血・汗・涙なのです。勤勉な我が同胞は知力で以って此の国の屋台骨を構築してきたのです。が、その成果は勤労国民には還元されず、それを掠め取るシステムが出来上がってしまっているのです。でかい面をした奥の院と官僚がそのシステムの維持につとめている、てなことを今回の「デンデン」を云々しつつ感じました。

+++++引き続き『行方』の条を読む
 前回、やっと「行方」なる地名の由来に関する議論を終えました。それは那須岳―香取聖線の構築時ではなく、八溝山―鹿島線の構築に伴ったエピソードの一つではなかろうかと考えています。時は、西暦6世紀末です。測量技術を駆使して、ついに100kmを超える聖線構築を終え、爽快な気分であった筈です。北浦を越えた西の陸領域を大いに歩き回ったはずです。そこからわきあがった喜びの気分が「自由」ではなかったかと考えています。その頃は未だ奈良の軍事侵攻も想定されていません。

 以前から古代ペルシア語辞典で「namekadar」を見つけてはいたのですが、いきなりそこへ行く前に、他の可能性を探ってみようと考えたわけです。おかげさまで「大生」の地の政治的・軍事的位置づけを風土記から推測するという成果もありました。
 
 しかし、風土記で最も重要な部分である、行方の条には更に重要な記載があります。その幾つかを拾っておこうと思います。行方の地は、何と言っても奈良の軍勢と、それに対抗する渡来・アイヌ・旧倭国(扶桑)の聨合体との衝突の舞台です。戦闘は熾烈を極めたものであったでしょう。

(図1:壮絶さを思わせる夜刀神との戦い)
行方−3


 まずは、『風土記』(小学館、376頁)による解読を書いておきます。
%%%%%上記常陸国風土記現代文訳(『風土記』(植垣節也訳、小学館、376頁より)
 古老が言うには、継体天皇の頃、一人の人物が居た。矢括氏麻多智(やはずのうじまたち)と言う。群役所から西の谷の葦原を切り開いて新たに開墾した田を献上した。このとき夜刀の神(やとのかみ)が相群れ引き連れて仲間全部がやってきてあれこれと妨害し田の耕作をさせなかった。(土地の言葉で蛇の事を夜の刀と言う。その形は蛇の形で頭に角がある。家族を引き連れて逃れると振り返って蛇を見るものがあると一族を滅ぼし、子孫が跡を継がなくなる。いったい、此の群役所には非常に沢山住んでいる).
 こういう情況にあって、麻多智は激しく怒りの感情を起こし甲冑を身につけ自分自身が鉾を持って撃ち殺し追い払った。そこで、山の上り口に来て境界の印の柱を境の塀に立て夜刀の神に告げて言ったことには「ここから上は神の地とするのを認めよう。ここから下は人の田を作るべきである。今から後、私は神主となって永く後代まで敬いまつることにする。どうか祟らないでくれ。恨まないでくれ」と言って神社をつくって初めて夜刀の神をまつったという。そうして、また耕田十町余りを開発し麻多智の子孫が代々受け継いで祭りを行って今になっても続けられてきた。

その後孝徳天皇の御世に壬生の連麻呂が、初めてその谷を占有して池の堤を築かせたとき夜刀の神が集まって池の辺の椎の木に上り集まって何時までも立ち去らなかった。そこで麻呂が大声で「此の池を営ませ約束をさせて人々を死から救おうとしているのだ。何処の何と言う神が皇家に随わないのか」と言った。直ちに、課役に来ている民に「目に見えるさまざまなもの、魚や虫の類はことごとく撃ち殺せ』と言った。言い終わるや否や、怪しい蛇はその場を去り隠れてしまった。ここに言ったその池は今椎の井と名付けている。池の西に椎の樹がある。清い泉あるので井の字を取り入れて池に名づけた。これは香島に向かう陸の駅道である。群の役所の南七里に男高の里がある。ずっと昔に佐伯小高と言うものが居た。
%%%%%
 
 明らかに、戦闘を書いているのですが、あからさまに奈良の軍勢による侵略とはかけない。それを読み解いて行こうと言うわけです。
(つづく)

+++++巨大地震
 巨大地震は球体である地球の表面を覆っているプレートと呼ばれる岩盤が地表をすべるように動くことによっておきます。これをプレート運動と呼びます。岩盤の運動は、地球という球表面上での運動に拘束されていますから、それは回転運動となります。それを前回書きました。地表には少なくも巨大なプレートが6枚あり、それが夫々の回転軸の回りで回転運動をしていることになります。これらのプレートが思い思いの回転をすることから、プレート間に衝突などの相互作用が発生します。これが地震と言うわけです。

 夫々のプレートの回転軸は地球に固定されているとの考えが最近は定説のようです。勿論それも最近数百万年、数千万年の事であり、地球生成以来と言うことではありません。二つのプレート運動に着目する限りでは、そしてましてや最近数百年の事に限れば、回転軸が固定されているか否かは重要ではなく、二つのプレートの相対的な動きを知るだけで大方の概略の理解が出来そうです。

 そこで、前回は、2011年の東日本巨大地震を起こした二つのプレート(太平洋プレートとユーラシアプレート)の衝突を引き起こすプレート回転運動の軸を考え、その周囲での巨大地震の分布を考えました。現在のプレート議論では、日本列島にあってはユーラシア・プレートと太平洋プレートとは直接の相互作用は無く、その間に北米プレートが介在しているとされています。しかし、それはまさに介在であり本質的な相互作用は太平洋とユーラシアの二つのプレートだろうと考えたからです。

 あまり細部にこだわると、物事の大まかな理解をかえって妨げるということがしばしばあるからです。参考までに役に立ちそうな文献として、以下を挙げておきます。これらはそうした理解の助けになろうかと思います。

オイラー角、2040頁 、
相対運動、17頁
プレート回転軸
アーストラリア・太平洋相対運動

 ところで、2000年1月1日から2016年12月31日の期間内に起きた巨大地震(Mwが7.8またはそれを超える)47個の内とりわけ大きくMwが9又はそれ以上であった地震が二つ、すなわち2004年12月のスマトラ沖地震と2011年3月の東日本地震です。前者は、オーストラリア・プレートとユーラシアプレート(スンダプレートが介在)間の地震、後者は太平洋プレートとユーラシアプレート(北米プレート)間の地震です。
図2:オーストラリアプレートとそれに接する太平洋プレート
AustralianPlate


 此の図は、オーストラリア・プレートと太平洋プレートが相互作用を密にしていることを示しています。とすれば、何がしかの示唆を与えてくれないだろうか、との期待㋾持ちます。この二つのプレートの相互作用回転極が太平洋ー豪州領プレートの相対回転運動の軸で示されています(勿論、夥しい地震発震機構解、海底地形解析、海底残留磁気解析などの集大成からもとめられた)。それによれば、それはアラスカ半島先端の西沖辺りとなります。それを用いてまずは、前回"深追い“しないと言ったにもかかわらず、此の回転極から、各巨大地震への距離変化をみることにします。
(図3:太平洋ー豪州両プレートの相対回転運動の軸からの巨大地震震央距離(縦軸、ただし常用対数)。黒の四角印はスマトラ、東日本地震)
3Au-PaTimes vs Distance for All


  
 性懲りも無く点群のグループ分けです。理由は、前回のグループ分けに比べて、それが恣意的とは映らないほどに明瞭だろうと思うからです。どうやら3つの群があるようです。一つは縦軸の4.0あたりの値に水平にまとわり付く点群です。そして青の点線域内の点群(b), 赤の点線で囲まれる領域内の点群( a)です。ここで、何よりも注目しているのがグループa内にあって、スマトラ地震が東日本地震に先行して発生したかのごとく見えることです。

 二つの点群はいずれも右下がりです。これは二つの地震活動a,bが回転極の方向にむかっているということです。その移動範囲は縦軸メモリで4から3です。つまり一万kmから千kmの範囲と言うことになります。これらの地震群の詳細を見るためにいつものように、回転極を中心した図を見ることにします。
(図4:(左) 太平洋ー豪州両プレートの相対回転運動の軸の周りの巨大地震震央分布、(右)軸の裏側の点周囲の巨大地震分布)
Au-Paback-pole


 大変興味深い巨大地震の配置です。議論が長くなりそうですので、説明は次回にします。読者の方々には、此の図をあらかじめじっくりと眺めていただきますようお願いします。
(つづく)


+++++自然エネルギ
 いささか旧聞でありますが、下記のニュースを以下に転載しておきます。2011年3月11日の福島第一原子力発電所の深刻な事故は、国民の生活への打撃に加え飛散した放射性物質による健康被害、福島の農・林・水産業への大打撃は未だにおさまっていません。そもそも安倍首相が外地で大見得を切ったにも関わらずその放射性物質の散逸は「under control」などと言った状態ではありません。それに加えて前回記事でも書いたように、福島から他県に非難した家族の子供達が言われ無きことで「虐め」にあっている。事故サイトの後処理、汚染地の被害補償などの額は当初の見込みを大幅にこえて増大しています。
 これらは全て電気料金増と税金によって負担されることになるのです。だからこそ、此の事故から学なんで、自然エネルギへの転換をとの機運が高まり、それに押された政府も積極的に太陽・風による電力生産を助成するかに見えました。
 しかし、一方であくまでも原発にこだわる政府に後押しされた電力会社は儲けを確保するために自然エネルギ事業を排除したい意向を露骨に示したのです。その結果政府も自然エネルギ産業に冷淡な姿勢をとりはじめます。それがこの間の経緯です。此の記事に書かれていること、それは政府が311の教訓を踏みにじっていることの表れなのです。

%%%%「太陽光関連事業者」の倒産が2016年は最多の65件発生
東京商工リサーチ 1/12(木) 15:00配信 太陽光関連事業 
太陽光事業無題


太陽光関連事業者の倒産 年次推移
 市場拡大を見込まれた太陽光発電だったが、「太陽光関連事業者」の倒産が急増している。
 2016年(1-12月)の太陽光関連事業者の倒産は65件(前年比20.4%増)で、調査を開始した2000年以降で最多を記録した。また、負債も大型倒産の発生で過去最高を更新した。
 時系列では、上半期(1-6月)だけで30件(前年同期比20.0%増)発生し、2014年までの年間件数を上回った。下半期(7-12月)は上半期をさらに上回る35件(同20.6%増)が発生、時間の経過とともに増加をたどっている。12月は単月最多の10件が発生し、太陽光関連事業者の経営環境の激変ぶりを象徴している。
 相次ぐ買い取り価格の引き下げや、2016年5月に成立した改正再生可能エネルギー特措法で事業用太陽光発電は2017年4月以降に入札導入の方針が示され、太陽光関連事業者は企業としての力量を問われている。有望市場への期待を背景に参入企業が相次ぎ、「太陽光関連」市場は活況をみせていたが、ここにきて資金面や準備不足など安易に参入した企業の淘汰が進んでいる。2017年はこれら企業の淘汰が本格化する可能性も出てきた。
※ 本調査はソーラーシステム装置の製造、卸売、小売を手がける企業、同システム設置工事、コンサルティング、太陽光発電による売買電事業等を展開する企業(主・従業は不問)を「太陽光関連事業者」と定義し、集計した。

負債額別 1千万円以上5千万円未満が5割増
 負債額別では、 1千万円以上5千万円未満が最多で23件(構成比35.3%)だった。次いで、1億円以上5億円未満の22件(同33.8%)、5千万円以上1億円未満が13件(同20.0%)と続く。
 前年比較では、10億円以上が25.0%減少だったのに対して、1千万円以上5千万円未満は53.3%増(15→23件)と大幅に増え、太陽光関連事業者は小規模企業ほど経営悪化が顕著なことを示している。

原因別 「事業上の失敗」が8割増
 原因別では、「販売不振」が最も多く35件(構成比53.8%)と半数を占めた。次いで、「事業上の失敗」が11件(同16.9%)、「運転資金の欠乏」が8件(同12.3%)と続く。
 前年比では、「事業上の失敗」の83.3%増(6→11件)、「運転資金の欠乏」の60.0%増(5→8件)が突出している。「事業上の失敗」は、太陽光関連市場を数少ない成長分野として参入し事業拡大を見込んだものの、実現性を欠いた安易な事業計画による業績の見込み違いから倒産するケースや、想定よりも市場が拡大せず思い描いた受注を獲得できず行き詰まったケースが目立つ。
 「運転資金の欠乏」では、売上高の急激な拡大ののち一気に受注減少に陥り、資金繰りに窮するケースや、つなぎ資金の欠乏や在庫負担で収支バランスが崩れて資金繰りが破綻した事例が多い。太陽光ブームに乗っただけの急成長企業に共通する財務基盤の脆弱さを克服できない企業の倒産は、今後も続発する可能性がある。

 2016年(1-12月)の太陽光関連事業者の倒産は、件数、負債ともに過去最多を記録した。
 2011年3月の東日本大震災を受け、再生可能エネルギー(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス)固定価格買い取り制度(FIT)が成立し、一躍、太陽光関連業界は有望市場として注目された。しかし、度重なる固定買い取り価格の引き下げや、企業の相次ぐ新規参入などから業界環境は激変し、太陽光関連事業者の淘汰は2015年から急増している。
 2016年11月に大阪地裁から破産開始決定を受けた(有)橋本工務店(大阪府)は、同業他社との競合激化で値引き要請に応じざるを得ないなかで、リフォーム工事業者からの太陽光発電設備の販売代金が未回収となり資金繰りが悪化した。また、同年12月に東京地裁から破産開始決定を受けた(株)イー・エム・エンジニアリング(東京都)は、主要事業だった太陽光発電関連機器の販売で、主力先からの受注が激減して行き詰まった。このように太陽光関連事業者の倒産は、市場の成長が鈍化していることに加え、取引先の経営状態や発注動向に左右されるケースもある。市場の将来性を有望視し経営体力が伴わないなかで安易に参入した企業が、市況の変化についていくことができずに倒産を押し上げているともいえる。
 2016年の太陽光関連事業者の倒産推移を月次でみると、10月が9件、12月は過去最多の10件発生し、年後半の倒産が目立った。また、倒産に至らなくても信用不安が拡散している企業も少なくない。追い打ちをかけるように、固定買い取り価格の引き下げも待ったなしの状況だ。2017年は採算確保が厳しい太陽光関連事業者の淘汰が、2016年以上のペースで進むことが危惧される。
東京商工リサーチ
%%%%%

常陸国・行方(考、8)、巨大地震をプレート回転極から見る

 茨城県は日本国民にとって最も魅力が無い、言い換えれば訪ねたくない県なのだそうです。その最も不人気な県から世界最強のクラブチームを脅かした 鹿島アントラーズ“が異議を宣し、今般、19年ぶりの日本人横綱稀勢里を輩出したのです。日本全土の我が同胞に「どうだ!見たか!」と私は胸をそらして叫んでいます。

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)
(写真:やっと当家の梅の花、いくつかが綻び始めました)
梅1502


まちかねた 当家の梅が 花開く 此の目で実感 季節の移ろい 

%%%%%龍ヶ崎市が稀勢ちゃんに市民栄誉賞
 http://c23.biz/5KGY 
★ 稀勢の里関、横綱昇進が決定!
 龍ケ崎市立松葉小学校、長山中学校出身の龍ケ崎育ち 大相撲の稀勢の里関が横綱に昇進することが決定しました。横綱昇進を祝し、本日正午にお祝いの花火を打ち上げます。
★本市初!市民栄誉賞の授与を決定!
 龍ケ崎市では、稀勢の里関の1月場所での優勝および横綱昇進を踏まえ、本市として初となる市民栄誉賞の授与を決定いたしました。
<市民栄誉賞とは…>
 市民または市に縁故の深い方で、学術、文化、芸術、スポーツその他の分野において輝かしい成果を上げ、社会に明るい希望と活力を与え、市民に広く敬愛されていると認められる方の栄誉を称え、授与するものです。
問い合わせ:市長公室 64-1111(内線333)
koushitsu@city.ryugasaki.ibaraki.jp 
%%%%%

+++++『放射能』菌なる脅しで「タカリ」
(新聞記事:東京新聞1月24日付け30面より)
いじめ1509

 『「脅し、たかり」ではない。「おごってもらった」と加害児童が言うので、いじめではない』と横浜市教育長は公式の場で述べたといいます。この発言に対して多くの非難が寄せられていると聞きます。そういえば、昨年8月、著名な女優の息子が宿泊先のホテルで女性従業員を強姦した事件がありました。その際、犯罪を犯した息子の女性弁護人が、被害者の言明を聞かずして「双方の合意の上での性交渉であった」との加害者側からの主張に基づき、「この事件は無罪になるだろう」と記者発表しました。此の記者発表を「鬼の首を取った」かのごとく、あちこちに流布したのが当該息子の母親でした。息子溺愛の「母親」なるものの挙動のすさまじさを見た思いがしました。私の母も生前は息子を守るために必死でしたから、多かれ少なかれそうした事があったのやも知れません。

 それはさておき、我が国では、多くの場合は、加害者の言が信用されるんですな。つまり強者の理屈が通ってしまうんです。強姦事件では著名な女優、そして今般は「モンスタ・ペアレント」がまさに強者として集団での強者として振舞った我が子を守りぬいたと言うわけです。強者には弱者の涙が見えないんですな。恐ろしいことです。

+++++行方考(8)
 「行方」を「ナメカタ」と音する謂れを突き止めるべく此の地を語る常陸国風土記をやや詳しく見てきました。政治的・軍事的視点からですした。そこで焦点を当てたことは北浦の湖畔にある「大生」(おおう)です。「生」は「イキる」です。「行」は「イク」です。そもそもは「いきる」であった表現に「行」と言う漢字を「表音」のために当てたのではなかろうか?と思いつき「大生」を考察してきました。実際、古代の文にはそうした事例が少なくありません。例えば、「行」は「コウ」と音するが故に、例えば「幸」という漢字で「表音」されることがしばしばです。天皇陛下がどこかへ旅をされるときに「行幸」と記載されます。

 「生」と言う漢字については、当時の日本列島に「生もの」(なま)という言葉があったとすれば、時の経過の中で「いく」(生)が「行」(いく)に転換した。一方「行く」(生)の由来を知っていた人はそれを「ナマ」と音した。この二つの過程が絡み合って「行方」が「なめかた」と音されるようになった。

 どうも、回りくどく、しち面倒なこじつけ風考察です。そこで、最後の切り札である古代ペルシア語に何がしかの手がかりを探すことにします。
 なんと、似た音の言葉があるんですな。ラテン文字表記で「namaqaddar」(そのまま発音すれば「ナマカダル」)です。意味は「ペルシア語辞典」(黒柳恒男著、大学書林)によれば
「自由な、運命付けられていない」です。

 行方が古代ペルシア語に由来するとすればそれは、藤原不比等による東夷征討軍が常陸国を進行した時代の前です。それは那須岳と現在の香取神宮を結ぶ「聖線構築」の時代です(2016年6月24日記事那須岳ー香取線 )。2016年10月7日記事聖線構築 に随えば、その聖線が行方に達するのは西暦671年ごろです。六世紀末には八溝ー鹿島の聖線構築を終えていますから、その時代まで遡ることも可能です。

 西暦671年といえば、既に九州の地では唐・新羅進駐軍に奈良の軍勢も加わっての軍事制圧に果敢に抵抗して居る時期です。この抵抗のリーダは勿論天武天皇ではありません。日本書紀が書く此の人物は、架空か否かは定かではないけれども、実在とすれば、藤原不比等政権の一翼を担った、奈良権力の幹部であったでしょう。
 日本書紀では大海皇子と書かれますが、上記の経緯からは皇子との呼称は正しくありません。仕方ないので、本ブログでは親しみを込めて「大海(おおあま)さん」でよびます。2015年9月7日記事大海の由来 で書きましたが、此の呼称には「隋書倭国伝」に登場する王の名前に由来するという歴史根拠があります。藤原不比等もその事情は承知していたのです。つまり「大」は「王」が変じたもの、そして「海」は「阿毎」が変じたものなのです。何故「海」は「毎」が転じたものであるのか。それは「漢字音」が「me(メ)」ですから同一です。

 既に書いたように渡来族とアイヌ族の連合体が那須岳から香取への聖線構築を開始したのが隋建国直後、すなわち日本書紀が書く継体天皇の日本列島出現の時期です(現ブログ管理人の編年による)。それから数十年後、日本列島を戦乱の黒雲が覆い始めます。そしてついには直接九州に拠した倭国への侵略が始まったのです。ちょうど此の頃、新たな聖線、すなわち那須岳―香取構築は現在の行方あちに達していたはずです。渡来族・アイヌ族連合体は逆風の時代を覚悟したのではなかろうか。しかし、このまま「運命の波に身を委ねることは無い」と決意した地、それが行方ではなかろうか、と想像しています。
 勿論、行方の地は第一の聖線すなわち八溝山―鹿島の構築の際に、既に認識されていたはずであり、渡来族アイヌ聨合体は常陸の国南部で自由を謳歌したはずです。行方がその際の呼称である可能性もあります。私はむしろこれが真実に近いのだろうと考えています。

 那須岳―香取の聖戦は程なく、八世紀の前半に現在の香取に到達します。が、それも束の間でした。藤原不比等を総帥とする東夷の軍勢にその地は占拠されます。その宣言が、日本書紀での下記の記事です(2016年6月3日”かとりの由来” )

%%%%%日本書紀より引用(何回も囲繞すて居るので文意は付しません)
「「《第九段一書第二》
一書曰。天神遣経津主神。武甕槌神、使平定葦原中国。時二神曰。天有悪神。名曰天津甕星。亦名天香香背男。請、先誅此神。然後下撥葦原中国。是時斎主神号斎之大人。此神今在乎東国楫取之地也。(以下略)」

 この地が現在の香取神宮あるいはその近辺であろうことは容易に想像がつきます。例えば岩波文庫「日本書紀(一)」137頁で岩波文庫版校注者は以下を書きます:
%%%%%
 下総国香取郡香取。今千葉県佐原市香取に香取神宮があり利根川とその沼沢を隔てて茨城県鹿島郡の鹿島神宮に相対する。両社とも大化前代の一時期における東国防衛の最先端か。香取の祭神は古語拾遺ではフツヌシ。続後紀ではイハイヌシ。経津主神を香取神社の祭神とするようになってからこの記事をそれと結びつけ通釈なども斎の大人を経津主神とするが記紀では武甕槌・経津主神を鹿島・香取の祭神だとする説明は無く、常陸風土記を見ても関係が明らかでない。両社の祭神はもともと土着の神で奈良時代になって神代の二人の武神と結びついたのだろう。
%%%%%
 校注者は、八溝山―鹿島、そして那須岳―香取の聖線の存在に気づいていません。しかし、此の聖線の存在は何時でも誰でもが確認できる厳然たる”事実“です。とするならば、上記の校注は書き改めるべきでしょう。

 さて、以上から行方なる地名についての考察を終えたので、本筋に戻りたいところです。が、常陸国風土記を読み直すと色々と新しい発見があることを知りました。とりわけ、行方郡、香島郡の記述は、新しい視点からは、とてつもなく大きい日本列島古代史の宝庫であるようです。そこで、もう少し風土記考察を続けます。
(つづく)

+++++巨大地震考(5)
 前回、2004年のスマトラ地震震央から見た前後の巨大地震(Mw>7.7、モメント・マギヌチュードが7.8又はそれ以上)の推移を見ました。その図で一つ気になったのが、2011年3月11日の東日本巨大地震が二つの系列a,dの交差点で発生していることでした。
そこで、まずはそれが、検証に値する事象であるのか、それともたまたまスマトラ地震を中心にしたので見えた見かけ上の事象であるのかを調べておくことにします。なにせ現在進め居ている考察は、私の古代史考察同様「結論ありき」ではありません。いろいろやってみて駄目なら違う仮説をたてることの繰り返しです。はなはだ足元の定まらない覚束無い歩みと思う方も少なくないようです。しかし、底から得られるものは、事実ですので後の考察にとって必ず役に立ちます。

 そこで、2011年3月の東日本巨大地震から見た巨大地震の変遷を図にしたのが図1です。

(図1:2011年3月11日の地震から見た巨大地震震央への距離、縦軸は距離の常用対数であることに注意)
e0311dist



 1月20日に示した図とは大分違っています。スマトラ地震から発するように見えた震央の遷移は上の図ではぼやけています。しかし、2011年の東日本地震で交差する二つの遷移現象は保存されているかの如くです。それらは一つはa1+a2およびdです。

 さらには、これまでに識別できなかった遷移も認められます。とはいえ、上図のような地震のグループ分けには違和感を感じた方も多いでしょう。こうした空間上に分布する点を直線性なる心眼で分類する作業では大いに主観が入り込んでしまう好例となってしまったようです。

 総じていえることは、こうした図は何かを考える際の手がかりにはなりえるのかも知れませんが、深追いすることの意味は無そうです。

 とはいえ、あれこれ試したくなります。その一つが下の図です。地球表面は6枚ほどの大きな岩盤(プレートと一般には呼ばれている)で覆われています。夫々が、深部のマントルとよばれる領域内の運動に引きずられて動きます。その結果として接触するプレートの境界で、押し合ったり、引きちぎられたり、又は横に滑ったりします。それが地震を引き起こす。学校での理科で教えられる”地震の原因“です。
 プレートはマントルに引きずられて動くと上で書きました。ところで地球は球形です。従って、動くプレートはまっ平らな平面を動くのではなく、球面を動いているのです。長期的に不規則では合っても短期的にはどこかにある中心点(ポールとよばれる)の周りに回転運動をしていることになります。プレート理論解説 

 例えば、ユーラシアプレートが動かないとすると、北米大陸の北西にあるハドソン湾に回転ポールがあるかのように太平洋プレートは時計周りに回転していることが、膨大な数の地震の発震機構解の同時解析から算出されます。

 そこで、その太平洋プレートの回転中心からは巨大地震群はどのようにみえるのか?それを図示したのが図2です。

(図2:1Pacific-Eurasia plate rotation pole 絡み田巨大地震群。左図の原点がpoleの位置(プレート回転極位置 18頁)。左図の左上の黒四角が2011年3月11日の東日本巨大地震。右図の中央上部の黒四角は2004年のスマトラ巨大地震)
pa-eupole


 誤解を避けるために付言しますが、上図のハドソン湾内にとられた原点は不動点、つまり「此の点を中心として太平洋プーレートが時計回りに回転している」と言うことではありません。地震解析からユーラシアプレートとの相対運動がわかっています。ところがユーラシプレートが地球表面上で不動であるはずはありません。そこで、便宜上、どちらかを不動であると"仮定“するならば、あたかも一方は他方に対して回転する。その回転軸の座標がハドソン湾内に求まってくるということです。

 従って、此のハドソン湾内の点の地学的意味は無いと言ってもよいでしょう。しかし、地学的意味で最近の短期間(例えば千万年程度か)では、巨大地震と回転中心には上の図に示されるような幾何学的関係があるといえます。そうした視点から見ると此の図も中々興味深いことです。

 例えば、南米大陸西縁の青印の地震群の位置は東日本地震の震央と点対称に近い位置関係となっています。南米沖のナスカ・プレートは太平洋プレートでは無いとはいえ、太平洋プレートの動きに大いに影響されているはずです。かねてより、チリの地震が日本列島の地震を誘発するといった議論がされていましたが、その地学的根拠となるのかも知れません。

(つづく)

常陸魂はアントラーズから稀勢ちゃんへ、米大統領に思う

(本ブログは月水金に更新されます。コメントはryuuzaki_i@yahoo.co.jp へ)

 昨年12月、J1鹿島アントラーズが世界のトップチームであるスペインリーガ・レアル・マドリの心胆を寒からしめる戦いをし、世界を驚嘆させました。そして昨日、このアントラーズの奮戦は、大相撲の場で稀勢の里によって見事に受け継がれました。まさに常陸国魂の爆発であります。

 これに便乗して、本ブログでの常陸国風土記解読の読者も本年は激増するに違いありません。とはいえ、本日は稀勢ちゃんやらトランプ氏やらで、風土記の論は休載します。ごめんなさい。

【写真:東京新聞2017年1月23日付スポーツ欄。これからは稀勢ちゃんはもっと強くなり、優勝が当たり前の事になります。その意味で、この星取表は”お宝“級のnews-clipとなります。拡大は画面のクリックで】
星鳥表1507


 稀勢の里 ついに射止めた 大賜杯 ほっとしつつも 嬉しさ募る

 やっと勝ってくれました。休場力士が多かった、だのとケチをつける輩も居ないではありません。しかし、体への充分な注意を払って昨年一年間に積み上げた白星の数をみれば、もう立派というしかありません。気になるのはTVの報道が稀勢里の出身地として牛久市を紹介していることです。下の記事に見るように、稀勢の里はれっきとした龍ヶ崎っ子なんですな。いたずら好きの腕白坊主であった、と語る住民が当地には多いのです。中学卒業後すぐに元・横綱隆の里に素質を見込まれ、東京の相撲部屋に入門していますから、稀勢の里の真のふるさとは当地龍ヶ崎なのです。まあ、あまりせこい「縄張り争い」はしたくはありませんが、一言書き記しておきます。

(東京新聞、1月22日付記事、拡大は画面をクリック)
龍ヶ崎あ1508


 現在の力士の中で稀勢里は地力においては断トツであることは大方の専門家が語っています。更に強くなってくれることを切に期待しています。よかった!よかった!

+++++トランプ氏米国大統領に就任
 日本時間の土曜日(1月21日)未明ドナルド・トランプ氏が米国の新大頭領に就任しました。氏の就任演説を巡って改めて大きな反発が報道されています。米国では、かってないほどの反トランプ・デモだそうで、土曜日の朝のNHKニュースは長々とその様子を報じていました。
トランプ1505

 
 そして日本国内での大方の論調も、トランプ氏の就任演説には、米国の伝統的国是たる「自由、人権」などと言った理念の欠片も無いと扱き下ろします。
「読売」、「産経」そしてそれの系列であるTV局がそう叫ぶのにも、普段の彼らの論調を想起するならば大いなる違和感を感じます。が、比較的良心的といわれた報道機関、および評論家までが突然米国の拠って立っていたはずの「理念」なるものに言及してトランプ批判を展開することに驚いています。私は、大統領選挙の真っ最中から、「日本国の未来を危うくするのはクリントン候補」であると主張してきましたから、こうした日本の論調に馴染めずにおります田中宇氏の考察 堤未果氏の指摘 など。

 これほどまでに激しい米国の反トランプ扇動と歩調をあわせた大キャンペーン。どうやら裏に何かがあるのではないか?。あの八名の大金持ちhttp://c23.biz/f7ZEを含む世界を牛耳る「奥の院」の意向が嗅ってきます。 その核は、下にも紹介した東京新聞1月19日付社説がチラット書く「反グローバリズム」への警戒ではなかろうか?「グローバリズム」とは耳触りのよい響きです。しかし、その実態は「世界が仲良く」といった意味ではなかったのです。多国籍企業が、進出先の国の政治的・経済的事情を一切無視し、ひたすらにその国と民から富を掠め取ることを覆い隠すための「標語」であった。そうした企業の本籍の多くは米国であった。その米国で、まさに米国民からその「グロバリズム」に「否」の明確な意思表示がなされたのです。

 こうした実態を知ってか知らずにか、米国民が前代未聞の反トランプ大規模デモにかまけているとのこと。しかし、米国民は考えるべきなのです。自らの同胞が選挙と言う手段を通じてトランプ氏を大統領に押し上げたのです。とするならばデモ参加者はまずは、そうした同胞に向けられるべきなのです{何故、そんな人物を選んだのか?」と。そして、米国に本拠を置く多国籍巨万の富を抱える企業を断罪せずに米国労働者に職を確保できる道筋を語り説得すべきではないか。それが現実的でないことはデモ参加者もよくわかっているはずです。

 トランプ氏はオバマケア、TPPなど一部については既に政策の実施がなされているといいます。しかし、政策の本流は、未だです。それが米国民にとって不都合であるのか、そうでないのか、それはこれからです。政治運営は始まっていないのです。

 私は、これまでも繰り返し書きましたが、政府のトップにある人間が「まずは自国のための政治」を高らかに宣言して政策を練り実施するトランプ氏に敬意を表します。こうした政治家こそがトップとして求められるべきであると思っています、これは我が日本国のトップとは大違いであるからこそ、それを強く実感するのです。
 
 さて、トランプ氏の就任演説に対して、自らを『右翼』と分類する漫画家で政治論客でもある小林ヨシノリ氏が以下の感想を述べています。まさに同感であります:

%%%%%トランプ大統領の就任演説は立派だった
小林よしのりweb
2017.01.21 小林よしのりオフィシャルwebサイト
昨夜2時にトランプ大統領就任の演説を聞いて、何ひとつ違和感はなかった。 グローバリズム戦略から保護主義への転換、国境を高くして企業の国内回帰を促し、雇用を守る政策、さらにケインズ主義の採用によって国内のインフラ投資を進め雇用を生み出す政策、これらの経済対策で中間層を守ることを公約した。 さらに世界の平和よりもまず国内の平和を守ること、だがそのためにもテロリズムとの戦いを続けることを主張していた。
全部納得がいく。実に常識的な戦略転換であって、今のアメリカにも、さらには世界の国々のためにも、脱グローバリズムは評価されてしかるべきである。 移民で成り立つ国と言っても、限界はある。無制限に移民を受け入れることが、国家の崩壊を招くのなら、制限したり、調節したりするのは当然の政策だ。日本は今のところ、そうやって国民の秩序の安寧を保って
いるのだから、我々日本人がアメリカの移民政策を批判できるはずがない。
絵空事の「理念」をポエムのように語らず、やるべきことをしっかり語ったトランプは大したものである。さっそくTPP離脱、NAFTA見直しを表明したが、有言実行の速さも素晴らしい。
そう思っていたのだが、今朝の「ウェークアップ!ぷらす」という番組では、トランプの就任演説をボロクソに貶している。誰一人、トランプの保護主義を理解していない。自由や平等などの絵空事の民主主義の「理念」を言わなかったことが不満だとブーブー言っている。どこまで馬鹿を貫いてるんだ?
安易に「ポピュリズム」という言葉を使用して、トランプを選んだアメリカ国民を馬鹿にするのも全く不思議。ポピュリズムが嫌いなら民主主義を批判すればいいのに、民主主義は大好きというのだから頭の中が分裂している。寡頭政治にせよ、賢人政治にせよと言うのなら、わしも賛成
するが、そんな主張をする勇気はないのだろう。 グローバリズムで不安を抱え、疲弊した中間層を立て直すための保護主義のどこが悪いのか?グローバリズムの発信地であるアメリカとイギリスが、保護主義に舵を切ったのだ。もしトランプが失敗したり暗殺されたりしても、もうこの流れは止まるまい。サンダースのような政治家だって若者に支持されていたのだ。 今後10年くらいかけて、脱グローバリズムは進み、やがてナショナリズムの時代が来る。誰もかれもがグローバリズムは「歴史の不可逆的な流れ」と思い込んでいるが、それは人為的なものに過ぎない。人為的なイデオロギーだから、人為的に変えられるのである。トランプ大統領もメイ首相も、保護主義に転換するが、貿易はインターナショナルに進めるのである。グローバリズムとインターナショナリズムの違いも分からないような日本のアホ知識人が、言論界の「空気」を作って
いて、わしのような考えを披露する場所などないだろう。せいぜいブログか、動画で言っていくしかない。
それにしても安倍政権の遅れ過ぎた新自由主義感覚は、もはや恥である。いまだにTPPに未練たらたら、格差拡大を放置して、日米同盟が最高の価値だと力説している。ボケ野郎にしか見えないが、これを国民が支持しているのだからどうしようもない。

では日本はアメリカに追随せず、自由貿易・グローバリズムを追及し、このまま中間層を破壊し続ける覚悟があるのだろうか?やがて日本も保護主義へ行くべきと言論の空気も変化して、政策を変える政治家や政党が現われるのだろうか?今のところは自民党も民進党も、TPPに賛成していた通り、新自由主義路線のままである。共産党だけが不思議なことに保護主義的な主張をしているのだから皮肉なことである。
%%%%%

 上で、グロバーリズムを書きましたが、東京新聞がそれについて、社説を1月19日に書いています。率直な物言いに好感を抱きました。
東京・社説1503

最新記事
月別アーカイブ
楽天市場
記事検索
記事検索
livedoor プロフィール
livedoor × FLO:Q
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ