2010年07月23日

2010年6月25日 田村広行さん(大学の学生支援部にお勤め)

今回は「たむさん」(タモさんじゃないよ)こと
田村広行さんの授業を紹介したいと思います。

内容は大きく分けて2つ。
1.大学でのお仕事のお話
2.たむさんのこれまでの人生のお話
でした。

まず大学でのお仕事のお話。
たむさんは、大学の学生支援部キャリア開発課というところに務めていて、
そこで学生がインターンに参加するのをサポートしています。
インターンというのは就業体験、もっと平たく言えばお仕事体験です。
学生はインターンを通じて仕事への適性や仕事に必要な能力を学びます。
学生と受け入れ企業をうまくマッチングさせ、
インターンを経て学生が成長する姿を見るのがこの上ない喜びだそうです!

そして。たむさんのこれまでの人生のお話。

たむさんは小学生時代、いわゆる「まじめだが、積極性に欠ける」生徒だったそうです。
しかし中学に入ると積極的にまとめ役を引き受け、
また社会が大の得意で「歩く社会科」の異名を持ったそうです。
しかし、2年生の時にいじめを受けてしまいます。

たむさんはこの時の様な辛い思いをする人を少しでも減らしたいという思いから、
何と何と、高校2年生にして本を出版します!
(この際の新聞記事のたむさんの写真が、びっくりするぐらい今と変わらない!笑)

そして大学合格後の高3の春休み。
選挙制度に関する自らの考えを、何人かの国会議員に手紙で送ります。
すると1人の議員さんから「面白い考えだから一度事務所に遊びに来なさい」
というお返事が来ます。
当時社交辞令という言葉を知らなかった田村少年は電話をかけて
本当に国会議員の事務所に遊びに行きます。何という行動力!
そこで地元の議員を紹介してもらい、しばらくそこでお手伝いをしました。
この時、政治をとても身近に感じた経験が大学時代にも活きます。

たむさんは大学3年生の時に、議員インターンシップを運営する
「I−CAS」(アイカス、と読みます)
という団体を立ち上げます。
そして、いわゆる「シューカツ」は行わず、卒業後もI-CASの運営を
続けていく事を決意します。
収入が安定しない時はアルバイトもしながら続けたI-CASの活動を、
28歳の時にたむさんは後輩に託します。

さてここに来て人生初めての「シューカツ」。
たむさんは自らの人生を振り返りました。
高校生の時、何故わざわざ本を出そうと思った…?
周りが普通の会社に就職していく中、何故I-CASを続けた…?

その中でたむさんが辿り着いた答えはこうでした。
・誰かの役に立つ仕事をしたい
・人と関われる仕事がしたい
・今までの経験が生かせる仕事がしたい
・お金は・・・そこそこでOK(笑)
…これが、自分の生き方の「軸」かもしれない、と。
それで、今の大学職員のお仕事を選んだのです。

たむさんは付け加えます。
上に書いたものは、あくまでたむさんの軸であって、
これが絶対正解というわけではないし、大事にする事はみんな違う。
それに時とともに変わってもいいし、思ったとおりいかない事もある、と。


最後に生徒の声を紹介します。

本を出版して、大学で団体を立ち上げるなんてすごいです。小中学生で「積極性に欠ける」と言われても人って変わるんですね。

とてもためになるお話でした。ありがとうございました。私も「自分の生き方の軸」を見つけようと思いました。

私は今将来自分ができることで人や社会のために働ける仕事をしたいな、と考えています。でも、そうなると親も言うのですがそれで本当に生きていけるのか?と少し不安に思います。今回、授業を聞いて自分と同じような考えで行動に移せている人がいる、と知って将来したいことは決まってはいませんが少し頑張っていけるかもな、と自信がついた気がします。近い将来大学進学ができたらインターンシップをしてみたいです。

「正解はない、みんな違う、変わってもいい、思ったとおりになるわけでもない」という発言がとても身にしみました。何でも固執してしまう私ですが、とてもためになりました。


あ、そうそう、アンケートにも数多く書かれていましたが、
洗足学園の「しみー」こと清水先生にお顔がそっくりでした!笑
そんなしみー似のたむさん、今後ともどうぞよろしくお願い致します!

文責:正富


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2010年6月5日 土持ゆりさん(インターネット事業会社にお勤め)

今回の土持さんの授業、授業のタイムマネジメント等、
ナビとして反省点がいくつか残るものだった。
そしてもちろん、ブログの投稿が遅くなってしまった事も…!

しかし土持さんの授業の内容とその人柄によるものだろう、
生徒からのアンケート結果は、今までナビをしたスピーカーの方と
比較してもかなり上々であった!

以下では土持さんの授業を読みやすく簡潔に内容を記し、
その後に生徒からの反応を紹介したいと思う。


まず自己紹介。
名前は土持ゆり。
30歳(にはまず見えない。キャンパスにおっても違和感なし、むしろおって欲しいby正富)
趣味は散歩と妄想。
好きなタイプは電信柱のように寄りかかっても折れない人(電信柱になりてーぜ!by正富)


で、本題の部分は大きく分けて2つ。
1.現職と前職の仕事紹介
2.30歳までの凸凹な道のり


現職のお話。
土持さんはインターネット事業会社のスタッフ部門で、
社員のモチベーションアップ活動に従事している。

まず最初に豊富な写真を用いて、会社での様々な取り組みについてお話になった。

そして前職(人材紹介会社)のお話。
ここでは、企業から料金を貰い転職希望者に広く情報を提供する
人材紹介業のビジネスモデルを中心にお話された。


そして今回の授業の肝である30歳までの道のり。
ここでは人生曲線(横軸が時間、縦軸が充実度の折れ線グラフ)を使って
土持さんのこれまでの人生を振り返られた。

合唱コンクールの奏者に選ばれたり、
仕方なく入った演劇部の公演が好評を博したり、
短大に入学し夢に向かって努力したりした良い時期もある一方、
強制的に通わされた塾での勉強がひどくつまらなかったり、
パワーだけが有り余っていて、何も目標がなかった高校時代、
そして社会の現実を知ったどん底会社員時代の話など、
悪い時期があったことも正直に話されたところが
生徒の胸に響いていたようだった。
また、話の中で「勉強は大切だ」という、ともすれば説教くさくなりがちな
内容もあったが、生徒は真摯にその言葉を受け止めていた事が
授業後アンケートからも見てとれた。


最後に生徒からの声を紹介したいと思う。

人生いろいろ苦労するんだなと思った。好きな仕事をできるっていいことだなと思った。先生に「勉強は大切だ」と言われても「先生だから言ってるんでしょ」と思っていたが、土持さんに言われた方が現実味があってよかったです。ありがとうございました。

失礼かもしれないけど、土持さんとにていることがあってホントにビックリしました!私も、ピアノの先生に「嫌いなことは絶対やらないね」って言われて…笑小学校も洗足だったのですが、中学受験(他の学校を)したんですが失敗しました。でも、2・3校受けて落ちたって分かったとき悲しいとかよりホッとしました笑。最後に土持さんがおっしゃっていた「好きなことは妥協しない!自分を知る!」ということを忘れずにがんばりたいです。ありがとうございました

社会に出たら、もうその仕事から変えることはできないという先入感が私にもあったので、今回のお話をきいてすごく考え方が変わりました。自分は何が好きなのか、自分のことを知るのがとても大事なことも分かりました。今やっている勉強がコミュニケーション能力につながるとか、知らなかったので新鮮でした。またお話を聞いてみたいです。ありがとうございました!!



授業に見学に来られていた土持さんのご友人の
イメージコンサルタントの方のお仕事の賜物でもあるのだろう、
土持さんは話す内容ももちろんだが、
姿・立ち居振る舞いの美しさが非常に印象的だった。
生徒が思わず憧れてしまう様な良い授業、ありがとうございました!

文責:正富


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2010年07月04日

2010年6月26日 高間亮行(たかま かつゆき)さん 大手携帯電話会社にお勤め

・携帯
・旅
・写真
・web
・インターン
・書
・写真の個展

高間さんの授業のキーを、項目だけとりあげてみました。が…とても幅広い!!
こんなに自分の趣味や仕事をのびのびと楽しんでいる大人、見たことがありません。

一見ばらばらにも見えるこれらのキーが、最終的には大きな○(えん)でつながっているのが大変印象的。そして興味津々!! 高間さんの授業内容をご紹介します。



◇おしごとについて

高間亮行さんは、東京都内の大手携帯電話会社に勤務されています。

「●●の携帯」と言われると、まるで携帯電話会社が作っているようにも聞こえますが、実際はメーカーと呼ばれる製造担当の会社が携帯電話を作っています。

高間さんはメーカーから提案を受けた新しい携帯電話のデザインや色に対して、携帯電話会社としての立場から意見し、ターゲットに合ったデザインや色になるようメーカーと詰めて新しい商品を生み出す、いわば新機種作りの最前線で仕事をされています。

事前アンケートで「持っている携帯の色」について生徒の皆さんにヒアリングをしました。
結果は、

ピンク:41%
白:18%
青:18%
黒:10%
その他:13%

となりましたが、高間さんはこういったマーケットリサーチを仕事でも利用し、「お客様に喜んでもらえる携帯」を作ることを仕事にしていらっしゃいます。「もちろん、自分が欲しいと思える携帯かどうかという感覚も常に大切にしています」ともおっしゃっていました。

「毎日が部活みたいで、とても楽しい」と話す高間さんからは仕事をするやりがいが十分感じられ、私たちが簡単・便利に使いこなしている携帯電話は、やっぱりこういう熱気や楽しさの中で生み出されているんだなぁと眩しく感じました。


また、高間さんは世界を旅する熟練バックパッカーでもあります。旅行したことのある国、実に65カ国!! 多い!! 授業では、旅行したことのある国の中から

・行って良かった ベスト3
・危険な体験 ワースト3

をとりあげてお話いただきました。特にワースト3のエピソードはそれぞれ秀逸。ある国では犬に噛まれ、またある国では首絞め強盗に遭い、そして「ある国では拉致されました」と爽やかに語る高間さん…経験値が段違いで違います。

その魅力にみんながひきつけられとっても楽しくお話を聞きましたが、あまりにも体を張った経験談に「ちょっと一人旅って怖い?」と思いかけたころ、

「だけど、危険なことの99%は知識で武装できる」という高間さんの言葉が。

時には危険なことも経験しつつ、それでも旅を楽しむ高間さんならではの言葉だなと感じました。そして、こんなに含蓄のある旅行談を聞いたのも初めてだなと思いました(笑)。

自分の判断力が試されるのも旅の醍醐味の一つ。たくさんの国を軽やかに旅する高間さんの姿に、かっこいい大人の像をイメージした人も多いのではないでしょうか。


また高間さんは大学生のとき、豊富な海外経験をインターネットでいち早く公開。当時ネットが普及し始めたばかりの時でしたが、本などから知識を集めて自分のHP作成したことがきっかけで、ある企業の目にとまり、「一緒に働いてみない?」と誘われインターンを始めます。大学生でありながら社会人に交じって働くのは、とても刺激的だったと思いますが、その会社で働いていたとき1つの言葉に出会ったそうです。

大手化粧品業界で働いたことのある女性に、「どうして化粧品の会社で働こうと思ったんですか?」と聞いたとき返ってきたのが、この言葉。

「世の中に美人を増やしたい」

かっこいい・・・私も思わずときめいてしまいましたが、「会社で働く仕事をするって、そういうことなんだ!!」と高間さんはその時気づかされたとのことでした。


その後、「時間を使いこなせる人を増やしたい」という思いから現在の会社に入社された高間さん。インターン時代に勉強したカラーコーディネートの知識や経験を活かして、精力的に働いて今に至っています。


また、授業後半では写真・書道などの趣味に触れ、その玄人ぶりに度肝を抜かれました。写真は個展を開く腕前、書道も日々感じたことを一筆に表すなどのアーティストぶり。
(高間さんの作品はHPで公開中: http://takama.travel-way.net/


一見、興味の赴くままに行動しているようでいて、すべての経験が今の高間さんを作っているのが感じられる、とても楽しい授業になったと思いました。

・有言実行は、有言から。
・失敗は成功のもと。

高間さんの最後のまとめに出たこの2つの言葉。とても心に響いて、なんだかやる気が出るのを感じました。


最後に生徒のみなさんからの感想をご紹介します。


・話を聞いて他の人と違う時間の使い方をすごい感じました。私も人と違うことがやってみたい。色彩検定も年齢に関係なく受けられる資格なんで受けてみたいです。凄くいろんなことに挑戦したくなるおもしろい話をありがとうございました。

・たくさんの旅行の話を聞けて最高に良かったです。私も旅行が大好きです!やっぱりたくさんの旅に行った分だけ視野が広いな、と思いました。私もたくさんの経験を積み重ねて視野が広い人間になりたいです。

・御自分の信念を持ってらっしゃる方だと強く感動しました。かっこいいです、色々な経験を私もしようとおもいました。多趣味でどれもおじょうずなのでとてもうらやましいです。弟子にしてください。

・旅のお話、とてもおもしろかったです。やりたいことがたくさんあるので、どれを選ぼうかなと悩んでましたが高間さんが写真も仕事も旅もしているように、私もやりたいことすべてやってみようと思いました!

・仕事の話だけではなく、趣味や旅行のことを話してくださって最後にすべてつながっていることが分かり、仕事に対するイメージが変わりました。



高間さん、いい授業をありがとうございました!!
また旅の楽しい(危ない)話とお仕事の話、期待しています!!!!


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2010年06月16日

2010年6月5日 大志摩丈嗣さん(マーケティングリサーチャー)

たけぴさん■ マーケティングリサーチの仕事について

「知っているヨーグルトの名前をお知らせください」
「最近1週間で食べたヨーグルトの名前をお知らせください」

事前にヨーグルトに関するアンケートに答えていた生徒さん達。
「なんで、ヨーグルトについて聞くの?」・・・と疑問に思っていた生徒さんも多かったようですが、授業の後、その疑問が「なるほど、マーケティングリサーチってこういう仕事なんだ。面白そう。」という感想に変わっていました。生徒さんにとって身近な「ヨーグルト」についてアンケートに答えたことで、その結果がどのように分析されて、その結果企業のマーケティング戦略にどのように活かされているのかがとてもわかりやすく伝わったようでした。

【生徒さんの声】
「マーケティングがどんな仕事かよく知らなかったので、面白かったです。あのアンケートから何がわかるのかなって思っていたら、今日の授業でこんなに深かったんだと思いました。」
「とてもわかりやすい話をありがとうございます。マーケティングリサーチというのがとても面白い仕事だなぁと思いました。」

■ かっこいい大人について

「どんな大人がかっこいいか」という生徒さんからの質問に対して、「余裕のある大人」と答えていた大志摩さん。ご自身が仕事や人生で重要視していることは「何をするかより、誰とどういう環境で働くか」「お金儲けより、好きな人と余裕のある生活をすること」「社会貢献もすること」とお話されていたことから、「余裕のある大人」とはどのような大人かが生徒さんに伝わったのではないでしょうか。

【生徒さんの声】
「今までてきぱきしている大人がかっこいいと思っていたけど、余裕のある大人もかっこいいと思いました。」
「私はバリバリ働きたくないので、大志摩さんのおっしゃっていたような余裕のある大人になりたいなと思いました」

■ 水は高いところから流れる

また、子供の頃、多種多様な職業・分野に興味を持っていた大志摩さん。「オーケストラの指揮者になりたかった」「自慢の声を活かしてカウントダウンをする仕事をしようと思っていた」とお話されたときには笑いもおきました。しかし、今回の授業を通して大志摩さんが伝えたかった「水は高いところから流れる」は伝わっていたようでした。「水は高いところから流れるものだから、低いところから高いところに流れるのは難しい。それなら、最初に高いところからスタートできるようにしておけばいい。」このことから、今勉強することの意義を感じ取った生徒さんもいました。

【生徒さんの声】
「私も昔バンクーバーに住んでいましたが、英語は嫌いでした。ですが、大志摩さんの話を聞いて、きらいな英語もがんばってみようという気になりました。ありがとうございます。」
「最近は、生きていく上での目標がなくてとりあえず勉強しておこうと思い、中途半端な気持ちで勉強をしていましたが、今回の話を聞いて、少しだけ何かが変わった気がします。」
「今がんばって勉強して、余裕のある大人になりたいと思いました。」

(ナビゲーター 袖山)

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2010年6月5日 齋藤正明さん(研修講師、作家)

斎藤さん今回スピーカー3回目の齋藤正明さんのお仕事は、マグロ船で学んだことを、企業研修や講演を通じて職場をイキイキさせる方法を伝えるお仕事です。

資料のプロフィールの写真では、スーツを着てお堅いイメージの齋藤さんでしたが、クラスの後ろのドアから現れた齊藤さんは、マグロ船で来ていた雨ガッパ、ヘルメット姿で登場!
クラスに喚声が沸きあがります。

そしてテンポのいい語り口で齋藤さんの授業が始まります。

「みんなが思っているマグロ船のイメージってどんな感じかな?」

クラスがどよめきます。

「きっとあまりいいイメージはないんだろうな?」
「借金を背負った人が最後にマグロ船に乗せられるとか・・・」

でも、僕が経験したマグロ船では、と話は続きます。

齋藤さんは元は研究者として働いていましたが、上司の理不尽な業務命令により、マグロ船に1ヵ月半乗ることになったのです。

さて問題です。
漁師のお給料は、獲れたマグロの数で決まる成果報酬型です。
マグロが多く獲れれば、漁師のお給料は上がります。
マグロが少なければ、漁師のお給料は減ります。

次に出す問題を1問解くと「マグロが1匹釣れたことになります。」
そこで、できるだけ多くのマグロを獲って下さい。

齊藤さんは、黒板に“木”という漢字を書き、
「“きへん”の付く漢字を3分間で書いてください。よーい始め!」

クラスが静かになります。
みんな机とにらめっこをし、きへんの漢字を思い出そうと必死です。

「はい。終わり。みんな幾つ書けた?」

最高で15個書いた人が一人。

「では、もっと多くマグロを獲るにはどうしたらいいでしょう?
ヒント!問題には、辞書や携帯電話は使用不可としか書いていません。」

「あ!そうっか!」
「え!じゃあ友達と相談しても良いってことですか!?」
「辞書じゃなければ、教科書は見てもいいんですか?」

クラスのあちこちからいろんな声が聞こえてきます。

では、今度は“てへん”の付く漢字を出来るだけ多く書いてください。

クラスが一斉に盛り上がります。
1回目は1人で頭を抱えていた生徒さんも、今は友達と相談し、教科書やプリントからも漢字を探し出しています。友達とアイディアを出し合っていると、てへんの漢字はどんどんあがってきます。

今度は、一番多く書けたチームは28個。先程一人で考えたよりもほぼ倍の数が書けました。

ここで齊藤さんがみんなに伝えたかったことは、学校の試験は、カンニングしてはいけないけれど、社会に出たらみんなで力をあわせて問題解決に取り組むことがよりよい解決方法につながるとともに、売り上げも上がるということでした。
チームワークでみんな協力しあうことが、社会に出たら非常に大切なことなんですね。

また、相手が自分の思ったとおりに動いてくれなかったり、絶対こっちの方が正しいのに
違うことをやっていると、普通教えてあげようと思ってしまうのだけど、マグロ船ではそれは絶対やっちゃいけないことなのだそうです。
どうしてかというと、教えてあげたとき、相手がそのとおり動いてくれなかったりすると、そこでぎくしゃくしてしまたりします。
それであれば、むしろ漁師から教えてもらったのは、教えるんじゃなくて応援してやれと言われたそうです。応援であれば、こういうふうにやったらどうかなというふうにあくまでもちょっと無責任な感じで言ってあげる。あくまでも応援ですから、それがやってくれてもやってくれなくてもどっちでも構わないというような。
そしてこれは、「マグロに話しかけていると思え。」と言うんですね。
相手が人間だから思うようにならないと腹が立つわけで、マグロに話していると思えば、腹が立たなくなる。と齊藤さんは漁師さんに教えられたそうです。

また、人の話を聞くときは、「マンボウのように聞け」といいます。
マンボウが大人になる確率は“1億分の1”であるように、人からのアドバイスも
その確率と同じくらいで期待しすぎず、考え方が1つ増えたなくらいに思えばいいそうです。
そしてアドバイスを貰った時には、自分はちょっと違うな?と思っても、せっかく
アドバイスをくれたのだから「なるほど」と答えるだけで、相手とのコミニュケーションが上手くいくといいます。

齊藤さんのお話は、学校生活でももっと楽しく、そしてラクに過ごせる方法が盛りだくさんのお話でした。

齊藤さん、ありがとうございました。

(ナビゲーター 菊地、岩本)

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2010年06月15日

2010年6月5日 船津桂さん(大手メーカー 貿易法務担当)

船津さん洗足学園中学3年生向けキャリアプログラム、今回は貿易法務を専門にお仕事されている、船津さんに授業をお願いしました。


船津さんは現在のお仕事に就いて5年目。

会社名は誰もが聞いたことのあるメーカーですが、「貿易法務」といわれると、

「どんな仕事かイメージが湧かない…」
「会社とどんな関係があるの?」

といった声が生徒さんからも多数でました。


ナビの私も「???」という心境でしたが、、、船津さんはご自分で資格も取っている「マインドマップ」で分かりやすく説明してくださいました!!



「会社で作っている製品を輸出するのに必要な本です」

船津さんが取り出したのは、緑と黒の分厚い本。

「”輸出する商品すべてに項目を振るための本”と”輸出するものが危険かどうかを明記する本”、これを使ってすべての輸出品が税関を通れるようにしています」


「たとえばカメラを輸出するのに、兵器として使えてしまう機能がある場合、
その危険性を明らかにすること、また危険な人・団体の手に渡らないようにする必要があります」


船津さんが生徒さんに本を回覧したときナビの私もチラリと拝見しましたが、
たとえば「アイスクリーム」にも「輸出するときの項目」がありました!!


アイスクリームにも番号…ちょっと未知の世界です。
生徒さんたちも興味しんしんの様子でした。



授業後半は、おもに船津さんの経歴や大学生活についてお話いただきました。


高校生のときから「法律に興味があった」という船津さん。
大学で国際関係法を専攻され、その知識を現職で活かしているとのこと。


また、授業の要所で登場した「マインドマップ」も、船津さんの魅力の一つ。
思いつくままに黒板に絵(かわいい!!)を書いていくと、最後に出来上がった絵は自分の地図のよう。


「シドニーにいつか住みたいと思っています」と船津さんの野望も盛り込まれたマインドマップ。


生徒さんからも「あの絵がおもしろかった」「マインドマップいいですね」とたくさんの声が寄せられました。

最後の5分間、みんなでマインドマップを書いたのも、とても楽しかったです。



パワーポイントを使った授業が多い中、板書で授業を進めてくれた船津さんの授業。
個人的にはとても楽しく、分かりやすかったと感じました。



最後に生徒さんからの声を紹介します。

「マインドマップにまとめて、わかりやすく自己紹介などしていただいたので、楽しみながら学べた。話もおもしろくて、とても楽しかったです!!」

「本当に興味深い仕事でした。国際的なお仕事ってかっこいいなと思います。」

「一方的に聞くような感じでなかったのがとてもよかった。貿易の仕事とはどのような仕事なのか分かりませんでしたが、今回の授業で色々な法律がかかわっていることが分かり、驚いた。」



船津さん、ありがとうございました!!
ぜひまた楽しい授業をお願いします。お疲れさまでした。


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2010年06月10日

2010年6月5日 前当麻子さん(NPO法人 事務局運営)

前当さん前当さんはクラウドコンピューティング業界を支援するNPO法人に勤務されています。
そこで、事務局スタッフとして企業向けのイベント運営を取り仕切っています。

その仕事ぶりはというと、イベントを開催する会場の手配に始まり、資料作成、講師のスケジュール調整、会員へのアナウンス、当日参加された方の接客・・・etc.
大阪出身ということだけで、上司からは会場費の値切り交渉を任されることもしばしば。最初はドギマギしていたものの、今ではコツをつかみ、最近はイベントが決まると率先して、会場の手配に出かけていくそうです。毎日が目まぐるしく、仕事が深夜におよびタクシーで帰宅することもあるとか。

そんなハードな仕事をしているにもかかわらず、「仕事って楽しい!」「おとなって楽しい!」というメッセージを小柄な体から溢れるパワーと共に生徒さんたちに送っていました。

実は、前当さん、現在は正社員として働いて言いますが、以前は派遣社員として9年間働いて来ました。「就職難」、「不況」と言われるこの時代に、派遣社員から正社員へキャリアアップを成し遂げた方です。

一般的には、派遣というとネガティブなイメージがどうしてもあるようですが、授業では「派遣で働くことは決して不幸でも、不当な扱いをされることでもない」と前当さんは言います。実際に、生徒さんへの事前アンケートでも「派遣で働きたくない」ということが圧倒的でした。

前当さんは、そんな生徒さんの声にこう言います。「派遣は正社員と違って時給でお給料が決まるので、子どもを持つお母さんが残業をしないできっちり時間通りに仕事を終えて、保育園にお迎えに行けるなど、その人の状況に合わせて働けるというメリットもある。それに正社員より稼いでいる超エキスパートな派遣の人もいるんですよ。」と。

また、社会問題になっていた「派遣切り」を例にこう言います。
「派遣は期間で契約するので、確かに一定期間が来たら、仕事や会社を変わることは確かです。そのおかげで私は派遣で3つの会社を経験することができました。期限が来ても、必要とされている人は、また次の仕事がやってくる。正社員だろうが、派遣だろうが必要とされている人は、必ず会社が求めてくれる。一部の人が解雇された話題をクローズアップされているけど、いい意味で派遣を終えて、社員になる人もいる。」と前当さん力説していました。

そのことを物語るように、前当さんに正社員の話がやってきます。
前当さんは商業高校を卒業後、地元大阪のデータ入力会社に就職しますが、経営難でボーナスも出ない状況になり、会社を辞めます。少しフリーターをしていましたが、TV番組の観覧チケットが当たり、夜行バスで東京にやってきました。それがきっかけになり、東京で一人暮らしをしてみようと思い、いざ上京。そして、派遣として働き始めました。

派遣として3つめの職場となったのが現在のNPO法人でした。実は、派遣法で同じ職場で3年以上勤続することができないという制約があり、このNPO法人もこの3年という時間が迫っていました。そんな時、上司に呼ばれ、次のように言われたのです。「前当さんに引き続き働いて欲しいのですが、事務局を辞めないで済むにはどうしたらいいですか?」と。NPO法人のため正社員という形はとれません。すると、なんと会員になっている上場企業の正社員として迎えられ、そこから出向という形でこれまで通り事務局員として働くことになったのです。

これは、前当さんの何事も全力でトライする姿が認められた瞬間でもありました。

派遣された当初、3人だったNPO法人の事務局スタッフも、今や17名になり、新しいスタッフの育成と、さらに仕事が忙しくなるばかりの前当さんですが、生徒さんに向かうその表情は明るく、そして楽しさいっぱいでした。

授業の後半は、どんな中学生だったか?などといった質問に答えながら、生徒さんと同じ目線で話す前当さんの姿に生徒さんも親近感を覚えたようでした。

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【授業を受けた生徒さんのコメント】

・とても楽しんでお仕事をされているような感じを受けたので、このような仕事もいいなあと視野を広げることができました。大変わかりやすい説明でした。ありがとうございました!

・最初派遣社員ときいたとき、派遣切りのイメージが大きくていやだなと思いましたが、前当さんの派遣切りされるのはごく一部だと聞いてイメージがとても変わりました。前当さんのやっていることは、とても楽しそうだったので、いいなと思いました。

・派遣社員に対する見方、考え方が180°変わりました。派遣・正などの枠は関係なくて、大切なのは能力・働き方かなと思いました。人生の先輩として色々と勉強になりました。

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(ナビゲーター 橋本)


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2010年04月08日

平賀 一樹さん (大手携帯電話会社にお勤め)

今回2回目のスピーカーの平賀さんが、生徒達に伝えた大きなメッセージは2つ。

1.「たまには、視点を変えてみよう」

2.「目的を持つことの重要性と多様な手段があることに気付きましょう」


常に明確な目標をたてて、その目標を達成するために必要な手段とは何かと自らに問い続け、常に自分で作った目標を達成するために挑戦を続けてきた平賀さんは、働きながら大学と大学院で学んできました。

そんな平賀さんの人生を変えた出来事とは、今回一緒にこのスピーチに来てくださった新城さんとの出会いでした。

営業の仕事をしていた時、盲学校で教鞭をとっていた新城さんから、目に見えない生徒も使えるような携帯を作ってほしいと相談を受けたことが、平賀さんの人生を変えた大きな出会いの始まりでした。

ユニバーサルデザインという言葉こそは聞いたことがある程度、しかし実際に携帯電話にユニバーサルデザインを取りいれることができるのか、ユニバーサルデザインを携帯電話に取り入れるためにユニバーサルデザインを社内に広めてゆくことができるのか?などいろいろ課題ばかりが頭をよぎりしました。
しかし、仮に自分が視覚障がい者の立場だったら、ほかの人と同じく携帯電話を利用したいということに気付かされ、携帯電話にもユニバーサルデザインを取り入れる必要があることに気づき、ユニバーサルデザインを会社の中で広めることのできる部署に異動を希望し、異動することになります。

平賀さんは新城さんからいろいろ教しえてもらうことで、自分が障がいに対して無知であることを知ります。無知だから新城さんから教えてもらうことで、いろいろ勉強することができ、その結果自分の視点が広まり、考え方が大きく変わってきます。

自分が無知であることを前提にすると、「障害を持っているからといって、助けてほしいと言ってるわけではない」ことに気付かされます。助けてあげたいという気持ちは、「障害を持っているということ=かわいそうである」という考え方からくるものであり、平賀さんの考え方は、次第に変わっていきます。

「障がいを持っている=かわいそうである」という考え方は、自分のものさしで他人を計っていること、つまり見下している自分に気がついた。それは、無意識のうちに新城さんを差別していたことになるということに気付くのです。

平賀さん自身、眼鏡をかけています。
そんな平賀さんは、「自分を振り返ると、僕も目に障がいを持っている。僕はレンズという技術・商品があるという発展した社会の結果によって、たまたま障害者にならなかっただけ、もしかすると新城さんも近い将来、技術の発展によって視覚障がいから解放されいることも充分に考えられる」技術はもともと人のためにある、その技術の可能を信じてみたいと強く思いはじめます。
 
実はそんなユニバーサルデザインに取り入れられている技術や製品は、生徒たちにとって身近に存在しています。そんな技術や商品は、自分の視点を変えないと気付かないもの、だから、普段何気に目にしているけれど誰のために存在しているか気付かないユニバーサルデザインの具体例を写真で見てもらいます。

「誰にとって必要とされていますか?」
「その人にとってなぜ必要ですか?商品や技術的な特徴を教えてください」

と生徒達に質問を投げかけ、生徒達も一生懸命答えていきます。

*床の低い低床バスの写真(もともと床が低いうえ、さらに自動的に床が低くなるバスの写真) →お年寄りや車椅子・ベビーカーの人達が乗り降りしやすいため
*駅にある多目的トイレ(出入口が広く、手すりや簡易ベビーベッドがあるトイレの写真)→車椅子・ベビーカーや赤ちゃん連れの人達が利用し易いため
*駅のホームの電光表示(光や音で電車が近付いていることを知らせてくれる)→耳の聞こえない人や視覚に障がいのある人のため
*駅のエレベーター→お年寄りや赤ちゃん連れ・足の不自由な人のため

クラスが盛り上がって来たところで、平賀さんは生徒達に疑問を投げかけます。

「ユニバーサルデザインは、‘デザイン’という言葉を使っているけれど、僕らが教えられたデザインとはちょっと違いませんか?」

そして、次の瞬間新城さんからのメッセージにクラス全員がハッと気付かされます。

「ユニバーサルデザインとは、仲間外れにしない仕組みである。‘ユニバーサルデザイン携帯’は、携帯電話を使えないという仲間はずれを作らない仕組みを作るための手段として作られた」

最後に平賀さんは、今回生徒達に今回一番言いたかったメッセージを伝えるために、更に生徒達に質問を投げかけます。


「みなさんは、ある携帯電話会社の商品を企画する仕事をしています。あるお年寄りや目の見えない人から、ボタンが押しづらいからボタンを大きくしてほしいと言われました。携帯電話は、これ以上大きくすることも、形も変更することが出来ません。このお年寄りから投げかけられた問題を解決するために、携帯電話をどのように改善しますか?」

生徒達が、一生懸命考えて答えが出ない時に、平賀さんから答えのヒントがあり、このヒントにこそ平賀さんが今回一番伝えたかったメッセージが隠されていました。

「お客様からの意見はボタンを大きくして欲しいというもの、それは手段ですよね、お客様にとっての ‘本当の目的’を考え、‘具体的にどのような手段’があるか考えてみよう」

すると、生徒達は各々答えていきました。

「ボタンを大きくする」
「ボタンの凹凸を大きくする」
「ボタンの素材を変える」


今回、平賀さんが生徒達に最も伝えたかったメッセージ、手段は目的を達成するためにある。普段、手段ばかり目が行きがちな生徒だから、手段の裏側に存在する目的の存在に気づくことのじ重要性を理解してもらうため、平賀さんは生徒に多くの質問を投げかけていました。
平賀さんは、ここまでの話をまとめて、素晴らしいメッセージで最後締めくくります。

* 自分の知識や視野の狭さに気付きましょう
* 自分の知っていることが全てではない
 ↓
自分とは違った視点や考え方を持っている人に出会い、その人たちから学びましょう。
自分の視野をちょっと変えるだけで、実は色々な気付きがあるはず。
* 目標を明確にすることで、自分でやらなければいけない手段が明確になる。
* 自分に迷いが生じても、目標に振り返ることで、実は手段は多く存在する。
* そもそも目的がなければ、何をしたらよいかわからなくなる、目的を持つことはとても重要性である。

生徒達だけではなく、社会人の私にとっては、心に響く力強いメッセージでした。
素晴らしいスピーチをして下った平賀さん、本当にありがとうございました!










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2010年03月10日

ボランティア説明会(4月17日)を開催します!

OiEでは、活動理念に共感し、活動に参加していただける下記のボランティアを常に募集しています。そこで初の試みとして、ボランティア参加に興味をお持ちの方へ向けて、4月17日(土)に説明会を実施いたします。

◆スピーカー(社会人)
役割:実際に学校を訪れ、キャリアプログラムとして中高生にご自身の職業の話や、これまでの人生の道のりについてお話していただきます。
参加資格:35歳位までの社会人の方

◆スタッフ (社会人・学生)
役割:キャリアプログラムが円滑に進むよう、スピーカーのお手伝いなどの運営サポートを行っていただきます。
参加資格:40歳位までの社会人の方(求職中、パート・アルバイト、専業主婦など含む)、学生

● 日程 2010年4月17日(土曜日)
● 時間 10:00〜11:00 説明会
    11:00〜12:00 懇親会(途中退席可)
● 場所 麻布区民センター(港区六本木5-16-45)2階 会議室
● 最寄駅 地下鉄 日比谷線・大江戸線: 六本木駅ほか
● 内容 OiEの団体概要、活動内容、スピーカーとしての参加について、
    スタッフ(社会人・学生)としての参加について、質疑応答など

★詳細情報・お申込みはこちらから★
http://www.otonaineducation.org/setsumeikai/index.htm

皆様の参加をお待ちしております!

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2010年02月13日

2010年1月23日 大野岳夫さん(NECで携帯電話の技術開発をご担当)

今回の授業で初めてスピーカーをご担当された、大野岳夫さん。

今までの足取りをたどれば、
高知→名古屋→東京→アフリカ!! と、
日本のみならず世界に飛び出した大変ユニークな経歴の持ち主です。

その広い視点から、大変興味深い授業をしてくださいました。



「みなさんと同じ中学生のころ、パソコンに出会ったことが1つ目のターニングポイントでした」

こう話しだす大野さん。
当時普及し始めたばかりのパソコンを幸運にもご両親に買ってもらい、それをいじっているうちにパソコンの世界のとりことなったそうです(@高知)。


当時はパソコンでプログラムをたくさん書いていた、とのことですが、
「プログラムのことがわかると、パソコンの使い方がもっと広がると思うんです」
と話す大野さんからは、パソコンの楽しさに出会ったころの気持ちや情熱を、いまも生き生きと育てているのを感じました。



“パソコンと機械を組み合わせて、ロボットを作りたい”

そう思った高校生の大野さんは、大学でマイクロシステム工学を修めるためにご進学(ここで名古屋へ移動)。


授業を聞いていた洗足の生徒からは、

「ドラえもんって、作れるんですかー??」という質問がでましたが、
「四次元ポケット以外は、実現可能だと思います」との回答。

ドラえもんも夢ではない、そんな最先端の研究をされていたわけです。



しかし、大野さんはここで第2のターニングポイントを迎えます。

それは“インターネット”。

今までとは全くことなるコミュニケーションツールの誕生。
パソコンの時のように、大野さんはインターネットの黎明期にまたも遭遇してしまいます。

次第に大野さんの興味はロボットからインターネットに移り、

「人と人とのコミュニケーションをもっと簡単にしたい」
「仕事はインターネットの普及に尽くすことをやりたい!!」

との強い思いから、大学院卒業後はNECに入社されました(ここから東京)。


社会人になってからはお仕事を通じて精力的にインターネットの普及に尽力され、1998年より現職のネット関連の商品・技術開発に従事されています。


具体的には携帯電話の新しい技術を開発するお仕事。
なんと3〜5年先を見据えた、もっとも新しいテクノロジーを生みだすことをご担当されています。


「そのアイディアはどこから思いつくんですか?」との生徒からの質問には、
「人と何気ない話をしているときに思いつきます」との意外な答えが。

最先端の技術も実際に使用するのは人間だからなぁ、コミュニケーションの芽は人間同士の間に生まれるのかなぁ、と思って聞いていると、


「ただし、“これをどうにかしたいな”という問題意識を持っていないとアイディアに結びつくことができないと思います」

とプロらしい発言に深く納得しました。



そして2004年。
大野さんはJICAの青年海外協力隊に参加され、ニジェール共和国へ2年間赴任されます。(ついにアフリカへ!!)


派遣先はニジェールの工業大学。同僚や学生への技術指導と、学内でのインターネット環境の整備が主な任務だったそうです。


ここでニジェールについて簡単なクイズがありました。

Q1. ニジェールのある場所がわかりますか?
Q2. 人口は?
Q3. 1年にどのくらい稼ぐと思いますか?
Q4. 四季はある?
Q5. 奥さんは何人まで?
Q6. ニジェールの女性1人が生涯出産する人数の平均は?

などなど。


A1. アフリカの中央より少し西側。サハラ砂漠が迫る環境。
A2. 1100万人。砂漠の遊牧民族などもいるため、あくまで推定。
A3. 1人当たり194ドル(約2万円弱)
A4. 雨季と乾季(乾季が年間の3分の2を占める)
A5. イスラム教の教えにより4人まで。ただし近年は1人の人も増えている。
A6. 平均なんと8人!!


このQ&Aだけでも、日本と随分異なる環境・風土であることがわかります。

公用語はフランス語、一緒に働く同僚は世界から来た青年海外協力隊の人たち、原則的に日本に帰れるのは年間1回の休みのときのみ。また比較的安全だといわれるニジェールでも、危険を感じることも多いとのことです。


授業の後半ではニジェールで撮影した写真をクラスに配りましたが、

・乾季が終わり雨季が始った瞬間、砂煙が舞い上がり周囲が赤く染まっている写真
・生きたまま(!!)売られていく鶏
・色鮮やかな民族衣装
・アジアっぽい黄色から綺麗に日焼けした黒まで、バリエーション豊かな肌の色
・日本では見かけない大きなマンゴー

など不思議な写真の数々に、ちょっとしたカルチャーショックが起こりました。


「ニジェールの人は誇り高く、“できれば自分たちでなんとかしたいのに、それができない”  
 という思いを抱いています。ですので、ただモノやお金をあげるだけではダメなんです」

「今後のアフリカは大変有望なマーケット。今後どんどん伸びてくる」

「ニジェールの人は日本がすごく発展している国だと知っている。だけど日本人はよく知らない。日本人も中国人も見た目ではわからない。
だから学校では、日本人の考え方や仕事のやりかたを示せるように心がけて活動していた」

大野さんの“生の声“は続きます。

「英語で不自由しない国はほとんどない。言葉が通じるだけでは現地に溶け込むことはできません。言語と文化、風習は一体です。英語は最低限のコミュニケーション手段として重宝しますが、英語が上手なことより、その国の言葉や習慣を身につけるほうがより必要なことだと思いました」


“英語ができれば世界で通用する”という考えを覆す、大野さんの実地に基づいた意見は個人的にも大変興味深く感じました。



「今後はインターネットの発展に尽くした成果を大きな形にして、教え子に胸を張れるようになりたい」
「アフリカで身に付けた言葉や習慣を仕事で活かしたい 」
と語る大野さん。

最後に授業後に寄せられた生徒の声をご紹介したいと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

青年海外協力隊が無料奉仕ではないと知って、少しおどろきました。いろんな技術が今、発展しているけど、これからもがんばってください。

技術開発には以前から興味があったので、実際にお話しが聞けてすごく参考になりました。

ケータイの技術を発達させて、すごいケータイを作ってほしい。ボランティアの話を聞いて途上国の人もケータイを使えるようになったらいいなと思った。

ケータイやパソコンの具体的な技術開発の現状をもっと詳しく教えていただきたかったです。とても興味を持てる内容で、私も将来何になりたいか早く決めたいです。

ドラえもんができそうなのは楽しみです。怖い面もあるけれど、どんどん便利になったらと思います。においがパソコンから漂ってくるのはおもしろそうなので、ぜひ実現してほしいです。驚きの多い授業、ありがとうございました。

もう社会人になって仕事をしているのに、自分の夢をしっかり持っていてすごいな、と思いました。今後、私も夢を持って頑張っていきたいです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

大野さん、またアフリカとお仕事のお話を聞かせてくださいね。
楽しい授業をありがとうございました!!


大野さんのニジェールでの日々を記録したサイト
青年海外協力隊 ニジェール日記サイト: http://chez-t.com/niger/


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2010年02月08日

2010年1月23日 「願えば叶う」 三ツ井 稔恵 さん(大手メディア系企業にお勤め)

「願えば叶う」

キャリアプログラム初参加となる中学2年生にこのメッセージを届けたのは、大手メディア系企業にご勤務の三ツ井稔恵さん。

「人の自立と成長を支援する仕事がしたい」、そして「NPOの社会性・公益性とビジネスの事業性、この二つをつなぐ仕事をしたい」と考える三ツ井さんは、大学院への広告営業を行うかたわら、発展途上国への支援活動を手掛けるキャリアウーマンです。


多彩な活動に身を投じる三ツ井さんですが、現在の姿に辿り着くまでに数多くのターニングポイントを経てきました。
各ターニングポイントにおける判断基準として一気通貫している考え方は、人生に真剣に向かい合い、自分の得手・不得手を十分に認識し実行に移すこと。そして、願いを「絶対に」叶える為の努力を怠らないことです。


三ツ井さんの原体験ともいえるのは高校生時代の米国留学。中学生以来「英語が得意」と自認していた一方、高校で出会った同級生(帰国子女)の英語の巧みさに一度は挫折感を味わいますが、生来の「負けず嫌い」気質からカリフォルニア州に留学し、英語に対する自信を再獲得します。


佳境は就職活動における決断です。かねてよりキャビン・アテンダント(CA)を志望しており、CAになるための努力を継続した結果、大手航空会社の内定を獲得。しかしながらその内定を辞退して、ホテルマンとして社会人生活を送ることを決意します。「自分の長い社会人生活における可能性を考えると、CAという専門職を選ぶことはもったいない。もっと他の可能性を追求できる」と考えたためです。


そんな三ツ井さんの生き方に生徒は共感を覚えていました。

「いろんなことを精一杯やっている三ツ井さんはかっこいいと思います!」
「自分の意思をどんな時でも大切にしていて本当にすごいなと思いました!」
(以上生徒コメント)


社会人になってからも三ツ井さんの気付きは続きます。ホテルマンとして、接客に携わる中、語学力が買われ海外要人のアテンドに携わる等充実した社会人生活を送っていました。しかしながらホテル業務においてもできること、できないことがあることに気付き、「今目の前に見えている仕事だけがすべてではない」ことに思い至ります。そして、今自分の目には見えないものに対して挑戦したいという思いから、将来の選択肢の広がりを求めて現在のメディア系企業に移籍。そんな三ツ井さんの挑戦に、生徒は再度共感の念を抱きます。


「いろいろなお仕事に向上心を持って臨んでいて格好良いなと思いました。」
「三ツ井さんは本当にいろいろなことに挑戦して、自分の意思も目標を持っていて私が描く理想の大人だと思いました!!」
(以上生徒コメント)


現在は大手メディア系企業で働くかたわら、途上国支援にも乗り出し、冒頭の「人の自立と成長を支援する仕事」、「NPOの社会性・公益性とビジネスの事業性をつなぐ仕事」をキーワードにご自身の次の夢を追いかけ続けています。


常に人生に真剣に取り組み、自分の生きる道を熟考し実行に移す三ツ井さん。生徒への最後のメッセージとしてこの言葉で授業を締めくくりました。

“Where there’s a will, there’s a way.”

三ツ井さんありがとうございました。
(文章:下西)

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2010年02月07日

2010年1月23日 中川剛さん(オリジナル携帯の企画・運営のお仕事)

記念すべきOiEの2010年最初の授業。この記事でご紹介させて頂くのは、オリジナル携帯の企画・運営のお仕事をなさっている中川剛(なかがわごう)さんです。

中川さんがこの日の授業、そしてこれから3年間のOiEのキャリアプログラムの中でみんなに学んで欲しいと思ったこと。それは次の2つです。

1. 視野を広く持とう
2. 世の中には色々な仕事があるんだという事を知ろう

実は中川さんは高校生の時に引越しをし、大学卒業後には司法書士事務所から今の会社に移りました。つまり転校と転職を1回ずつ経験するという少し珍しい経歴を持っています。その転職の時まで、今の仕事のことは全く知らなかったそうで、だからこそクラスのみんなには若いうちからOiEのキャリアプログラム等を通じて色々な仕事があることを知り、広い視野を持って欲しい。そう思うようになったそうです。

しかし視野を広く持つと言ったって一体何をすればいいのでしょうか。

―答えは、「興味を持つこと」です。コンビニのセブンイレブンのロゴ、ELEVEnと、最後のエヌが小文字である事を知っているでしょうか。興味を持つことで見えてくるもの、視野は広がるのです。


ここからは仕事のお話。中川さんのお仕事の話に行く前に、携帯電話に関わる仕事でどんなものがあるでしょうか…?

・携帯電話の外枠を作るメーカー
・携帯を売るショップのお仕事
・iモードのような情報サービスの運営
・メニュー画面等の内部ソフトの作成
・課金・決済サービス
・操作が分からない時等に問い合わせるコールセンター
・データをためておくデータセンター
・携帯をショップまで運ぶ物流のお仕事
・鉄塔などのインフラ事業

携帯電話にまつわるだけでもこれだけ多くの仕事があります。
で、中川さんのお仕事。中川さんはオリジナル携帯の企画・運営のお仕事をしています。

例えば、今大人気の嵐がオリジナルの嵐ケータイを出したいとしましょう。上に挙げた様な携帯電話関連のお仕事、嵐の5人でまかなえるでしょうか?そりゃあ松潤がコールセンターの電話に出てくれたり、櫻井君がショップで直接売ってくれたりすれば嬉しいけど、さすがに無理ですよね。宿題くんの収録とか出来なくなっちゃいますもんね。

そこで中川さんの出番。嵐に対して、嵐が出来ないこと(ソフト作ったり、決済したり、データセンター運営したりetc…)を代わりにやったり、あるいは代わりにやってくれる会社を紹介ししたりするのが中川さんのお仕事です。それ以外にも面白いサービスの提案をしたりもします。例えば嵐ケータイなら「毎週嵐のメンバーの画像が送られるようにしたらどうか」といったサービスが考えられます。

まだまだ小さい会社で、忙しい時は寝るのが深夜の3時になることもあったりするそうです(・・;)ですがやっぱり自分が考えた企画が通る時の喜びは何にも代えがたいとおっしゃる中川さんの表情はとても活き活きとしていました。



ここで生徒からの声をご紹介します。

面白かった。視野を広くして色々なことに興味を持つことの大切さが解った。中川さん。面白かったです。新しい仕事の存在も知ることができました。ありがとうございました。

私は、あまり将来の夢が決まっていないのですが、今日の授業で、今はわからなくてもたくさんの仕事があるということがわかったので、いつか自分にあった仕事が見つかるかもしれないと思えました。とても参考になりました。ありがとうございました!

過去のことを話してくれたり、わかりやすい説明をしてくださってありがとうございました。気づかないうちにもうあと10分前!?!?というように時間がたつのがあっという間なくらい楽しく聞けてよかったです。司法書士を目指していた人がケイタイ関連の仕事に…!!とびっくりしましたが、将来なりたいものになれなかったときでもこんなおもしろそうな職もあるんだーと思えました。ケイタイは、考えていけばいろいろな人がかかわってつくられてるなーと感じました。今将来の夢はあるけれど、これからもっといろんな職をしって、視野を広げて自分自身で決めていきたいなと思いました。


実は中川さん、仕事は結構順調なのだけれど恋愛の方は芳しくないそうで…それを応援するメッセージもたくさんありました。そちらもがんばって下さい。僕も…頑張ります(笑)

最後になりましたが、中川さん、素敵なお話ありがとうございました!!


文責:正富信行


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2009年12月11日

2009年11月21日 竹谷さん〜環境省にお勤め

あなたは誰の為なら働けますか?
〜自分の為? 友達の為? 家族の為? 今を生きる世の中みんなの為?

冒頭でこの問いかけを発したのは、環境省にて環境政策立案に携わる竹谷さん。竹谷さんは、国家公務員とは、「世の中の問題を解決する為に仕組みを作る仕事」と定義し、「地球全体の将来世代のために貢献するという仕事」と生徒に語りかけます。

「自分は将来、未来の世代の為について働きたいと思っていたので、今回の授業はとても参考になりました。自分の夢が実現できるようにがんばろうと思いました。」

「批判することや文句を言ったりすることは誰でもできるけど、大事なのはそこからどうして行くかということがわかりました。国家公務員の仕事は実際に問題を解決していくとてもよい仕事だと思いました。」
(生徒のコメントより)

竹谷さんが国家公務員になろうと考えたのは、小学校以来携わっていた野球の経験に端を発します。甲子園を目指す野球少年だった竹谷さんでしたが、高校三年生のときにケガにてプレーヤーとしての道を断念。
プレーヤーの道が断たれた中でも野球に携わりたいという思いは強く、野球部のマネージャーとしての道を選びます。東京六大学野球にマネージャーとして携わる中、弱小野球部をいかにしたら勝利に到達できるかに心を砕き、マネージャーの仕事は、勝利の「仕組みを作る」仕事だということに気付きます。
仕組みを作り、回すことのおもしろさを実感し、「仕組みを作る」という切り口から職業選択を行った結果、国家がうまく回る為の仕組み作りの仕事という観点から、国家公務員の道に行き着きました。

なぜ環境省を選択したのでしょうか?他の省庁は今を生きる世代に対する貢献を行う色彩が強いのに対して、環境省は未来の世代が豊かな生活を送る為に、長期的な視点から貢献できる側面を重視し環境省に入省したといいます。

人口の減少、低い食料自給率、環境問題等解決しなければならない問題が山積みの現状下、将来の世代のことを考えて仕事を行うことの大切さを生徒に語りかけました。

「将来の人にありがとうといわれるかわからないが、その人たちの為にがんばる、という姿勢がよいと思いました。自分の為だけじゃなく、誰かの為にもがんばれるようになりたいと思います。」

「未来のことを考えて行動する仕事はおもしろそうだと思いました。これからは文句を言うだけでなくて解決策まで考えられるような人になりたいと思いました。」
(生徒のコメントより)


筆者は金融機関に勤務しており、短期的な利益や近視眼的視野狭窄に陥ってしまうことがしばしばあります。竹谷さんの「将来の世代への為の貢献」という言葉から、長期的な視野を開くことの大切さに気付かされとても勉強になりました。
竹谷さん、有難うございました。


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2009年12月09日

2009年11月21日 平野宏明さん(会社経営/経営コンサルタント)

「社長さんっていう人のイメージが変わりました」

―平野さんの授業を受けた生徒のアンケートにあった言葉です。自分も事前打ち合わせをさせていただいた際に、平野さんの若々しさ・爽やかさに驚きました。


そんな平野さんのご職業は経営コンサルタント会社の社長。つまり、会社の経営者と、経営コンサルタントという二束の草鞋で働いてらっしゃるというわけです。


平野さんが経営する「コンサルタント会社」、ズバリ何をする会社かと言うと「アドバイスをする会社」だそうです。アドバイスは形の無いものなので、コンサルタントは自分の人間量が試されるのだとか。


では平野さんはどんなアドバイスをしているのかというと、コスト削減に関するアドバイスをしています。平野さんはこれを分かりやすくお小遣いの話にたとえて説明してくれました。
例えばAさんの毎月のお小遣いが1000円で、そのうち500円をお菓子代に使っているとします。もしそこで平野さんが同じだけのお菓子を300円で手に入れられる方法をアドバイスしてあげれば、200円が浮いてそれを他の事に使ったり貯金したり出来る様になります。この200円のうちいくらかを平野さんにアドバイス料として払えば、Aさんも平野さんも、前よりハッピーになれます。これが、平野さんが行っているコンサルティングの中身をごくごく簡単に説明したものです。
ですが、人はいきなり見ず知らずの人にアドバイスされてもそれを聞き入れようとはしません。だから、上にも書きましたがコンサルタントは人間性と雰囲気が問われる職業なのです。


続いて平野さんは社長業についてのお話をされました。平野さんの会社には20人が勤めていて、みなさん素敵な人ばかりなのだそう。その人達が成長し、活躍する、そんな場をどの様に提供するか。また、落ち込んでいる人をいかにやる気にさせるか。そういった事に日々気を付けてらっしゃるそうです。
また、非常にシンプルな話ですが、企業というものはお金がなくなると倒産してしまいます。起業した会社の10分の1しか生き残っていけないという現代の日本で、平野さんは土日もなく働いているそうです。でもそれは単に決まった休みがないというだけで、365日働きづめというわけでは決してありません。平野さんは「土日はないけど自由はある」とおっしゃり、社長という職業が持つ自由と責任の大きさを生徒に伝えられました。


平野さんは物心ついた頃から社長に憧れ、今の職業に就かれたのですが、必ずしも自分の「天職」にこだわる必要はないとおっしゃいます。なぜなら人は悩み、考え抜く事で変わることが出来るから。自分が変われば天職も変わる、という事です。
もうひとつ大事なこととして、平野さんはアップル社のスティーブ=ジョブズが唱えた”connecting dots”という考え方に触れました。直訳すると「点を繋げる」。これはどういう事かというと、自分がやりたい事を恐れずに瞬間瞬間(点)を一生懸命に生きれば、その点が繋がって成功がもたらされる、という事です。平野さん自身も、中学時代にはサッカー、高校時代にはアメフト、大学〜社会人時代には英語・IT・会計の勉強を一生懸命やったことで、それが今のお仕事にも生きているそうです。


最後に生徒からの声を紹介します。

・好きなことばっかりやってるといけないんだろうなあ、と今まで思っていたので平野さんが「好きなことを集中してやる」と話しているのを聞いて勇気がでました。ありがとうございました!

・やりたいと思うことを集中して楽しむことの重要さを教えて頂いてとても人生のためになりました。有難うございました。

・やっぱり今を楽しもうと思いました。人から何と言われようと自分の感じたことを大切に、っていう言葉がすごく印象に残りました。


平野さん、今回はありがとうございました!

ナビゲーター:正富


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2009年11月30日

2009年11月21日 齊藤正明さん(『会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ』著者、ネクストスタンダード代表)




「三分以内に『いとへん』の漢字をできるだけ挙げてください。
ただし、携帯や辞書は使ってはいけません。」

いきなりですが、私ナビゲーターの山城からブログを
お読みのみなさんに質問させていただきます。

もし今みなさんが中学生三年生だとして教室で授業を受けているときに、
先生からこの課題が出されたらどうしますか???

少しだけ想像してみてください。。。

私が中学生だったら、、、顔をしかめて必死こいて机に向かい、
忘却の彼方にある漢字を自分の頭からひねり出そうとするでしょう。

そして、一分もしないうちに手の動きが止まり、残りの二分は
ほとんど漢字が挙げられないままあっという間に過ぎてしまうでしょう。。。

さて、この課題は今流行りの脳トレがどうとかと言うためのものではありません。
この課題は、課題を解決するときに個々人に現れる先入観を見るためのものです。

今回のスピーカーである齊藤正明さんは、この課題を授業の中で中学三年生に出しました。


ここで齊藤さんについて紹介させていただきますと、
齊藤さんは、これまで技術者として研究所勤めをする中で、上司命令を断れず
マグロ船に乗り、長期間、さまざまな知恵を持つ漁師と寝食を共にされたことがあります。

現在は、マグロ船で得た漁師の知恵を、会議のファシリテーションに活かすための
企業研修をされたり、講演家、著者としてご活躍されています。

この課題に関して、漁師の知恵を見てきた齊藤さんはこう解説します。

「学校生活ではカンニングをしてはいけませんが、
社会に出たら、それとは逆にカンニングをすることが大事なんです!」

この課題でも、人に教えてもらったり、仲間と協力してもいいんです。

どこにも、仲間と協力してはいけないなんて書いてありません。

社会に出ても、課題を出されたとき、困ったことがあったとき、
それを自分一人の力で解決しなければならないということはありません。

たしかに「学校の試験」ではカンニングは厳重に禁止されています。

しかし、社会に出て大事なのは、問題を解決することであって、
「一人で」問題を解決することではありません。

仲間と協力して課題を解決してもいいということは学校で教えてもらえる機会は
少ないかもしれませんが、社会に出たら非常に大切なことです。

マグロ船の話でいえば、船全体の売上が各々の漁師に振り分けられ給料となります。

だから、みなで協力して、できるだけ多くの売上を上げることが
自分の給料を上げることにつながります。

学校の試験のように、自分の頭だけで考えて答えを出すのではなく、
みなに相談したり聞いたりして、ある状況下での最も良い解決策を
見つけてゆくことが、みんなにとってだけでなく、自分にとっても
一番合理的で賢いやり方なんです。

齊藤さんが、仲間と協力してもいいとい解説をされた後、今度は「“きへん”が
付く漢字を書いてください」という課題を出しました。

解説をする前では、全ての生徒が自分一人の力で課題に取り組みました。

最も多く漢字を挙げられた生徒でも14個が限界でした。

しかし、解説をした後では、ほとんどの生徒が生徒同士で協力し合い、
平均して14個以上の漢字を挙げました。

驚くべきことに、最高で21個の漢字を挙げる生徒もでてきました。
「スゲー!」という歓声が起きました。

「あっ、そうはいっても、学校の試験ではカンニングしちゃだめですよぉー!!」

そう付け加える齊藤さんを尻目に、生徒はカンニング(仲間と協力すること)の
威力をこの課題を通じて実感し、目を輝かさずにはいられませんでした。

そして、齊藤さんは他人と関わる中で知っておくと、イライラせず、
落ち込みもしない方法を、マグロ船で得た知恵をもとに教えて下さいました。

まず、自分が他人に対して話をするとき大事なのは、
「マグロに話していると思え」
ということ。

相手が人間だと思うと、自分が言ったことが伝わらなかったときや、
相手が実行しなかったときにイライラしてしまいます。

でも相手がマグロだと思って接すれば、仕方がないと思えてしまいます。

同じ状況にあっても、相手が人間と思うかマグロと思うかによって、
自分の反応が変わってくるから、何かあったときは、マグロに話して
いると思えばイライラせず気がラクになるということです。

また、自分が他人から話をされているときに大事なのは、
「マンボウのように聞け」
ということ。

マンボウの稚魚が大人になる確率は三億分の一であるように、人からのアドバイスも
その確率と同じくらいにしか自分の役に立ちません。

だから、人からのアドバイスには期待しすぎず、自分が抱えている問題を
解決するための選択肢が一つ増えたくらいに考えることがいいようです。

そして人からのアドバイスを受けたときにおススメなのは「なるほど」
「勉強になります」と答えることです。

このように答えると、その人からのアドバイスを実行すると約束したわけではないので、その人からのアドバイスに従わなくても良いし、アドバイスした人も不快にならないということです。

そして、最後に齊藤さんは漁師の結果に対する考え方を生徒に伝えます。

「結果ばかりに気をとられちゃうと、途中にある楽しいことを
楽しめなくなっちゃうんですね。」

マグロ船でも、マグロをたくさんとって売り上げを上げることは非常に重要なこと
でしたが、漁師からは、その途中にあることも楽しめ、と言われたそうです。

例えば、マンタが海で群れをなし、ジャンプをしている壮大な姿に
感動できなくなってしまっては、人生がつまらなくなってしまうと。

中学生のみんなにとっても、受験は人生に影響を与える非常に重要なことだけれども、
受験ばかりに気をとられると、中高時代に通り過ぎてゆく楽しいことや面白いことを
逃してしまいます。

だから、受験を大事にしながらも、日々の生活にある楽しいことや
面白いことも大事にして欲しいです、齊藤さんはそう言いました。

私もこの話を聞き、しみじみと中高時代を思い出しました。

運動会、演劇大会、合唱大会といったさまざまな行事を犠牲にして受験に打ち込んで、
日々の楽しさを逃してしまったな、と悔やまれました。

もし、齊藤さんのお話を彼らと同じ中学生のときに聞けていたら、、、
そう思わずにはいられませんでした。


最後に生徒の声をご紹介します。
「おもしろかったです!学校に染まっていない人の視点がおもしろかったです。」
「学校に通うだけで考え方がかたよってしまうことがあるんだなと初めて思いました。すっごく面白かったです。」
「今までのキャリアプログラムの中で一番楽しい時間でした。人生の考え方が180度変わって何か楽になりました。ありがとうございました。」
「漁師の知恵袋を伝えて下さりありがとうございました。とても面白かったです。なるほど戦法使わせていただきます。(笑)」
「漢字がいっぱい書けて嬉しかったです。これから全部マグロに話します。さいとうさんおもしろいです。マンボウのように聞きます。ありがとうございました。」
「漁師から学べることがこんなに沢山あるとは思っていなかったのでびっくりです。人と助け合うことが大切なのかなと思いました。」





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2009年11月21日

2009年11月21日 篠塚孝哉さん(大手メディア系会社に勤務)



授業後に寄せられた生徒の声↓↓
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「これまでいらっしゃったスピーカーの人たちの中で一番おもしろかったです!私も頑張ろうと思いました。ありがとうございます!」


「“見えてそうで、見えていない部分”が意外に多いのだと気付かされました。自分探しゲームはとても楽しかったです。とてもためになるお話でした。ありがとうございました。」


「相手がわかっていても自分がわかっていないこと、自分は良いと思っていても相手には伝わっていないこと、こういうことはたくさんあり、そういうことをこれから意識していこうと思った。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



本日が洗足学園での2回目の授業になる篠塚孝哉さん。



年齢が近いこともあるかと思いますが、とにかく生徒との距離感が近い!!

生徒だけではなく、先生やOiE見学者さえもどんどん授業に引き込まれ、いつの間にか篠塚さんのペースにすっかり掴まってしまいます。


しかもそれが楽しい。
そして新しい自分を発見できる。


そんな授業をしてくださいました。






篠塚さんのご紹介をさせていただきますと、

・中学生のとき: サッカー全国大会16位!!
・高校生のとき: バンド活動&CDも自主製作!!
・大学生のとき: 全国46都道府県を旅し、アメリカも横断!! 
ヨーロッパも周遊!! アジアも縦断!! (+アキバ通い…)
・現在:     大手メディア系会社に勤務。趣味は読書(週2〜3冊)と写真!!

という、とても素敵な経歴をお持ちです。


なぜか沖縄県だけ旅行経験がないそうですが、それすらもなんだか「かっこいい大人」と思わせられる「何か」を感じます。



ちなみに授業の最後、「AKB48って知っていますか?」という質問が生徒から飛び出していましたが、アキバでももっぱら専門はPC系のためご存じないとのことでした(笑)。





そんなやりとりの後、いよいよ篠塚さんのお仕事についての説明が始まりました。


篠塚さんは大手メディア系会社で、「旅行に関係のある“出会い”」を創りだす仕事をされています。


その中でも特に、「ホテル・旅館の社長さんと一緒に旅行のツアーを作り、雑誌やインターネットに掲載して、人とホテルの出会いを作る」ことをご担当していらっしゃいます。
(篠塚さんのお仕事内容については、前回授業(9月26日)のブログにも詳細がございますので、ぜひご覧ください)




篠塚さんが作っている雑誌は、大人にとって大変メジャーな名前ですが、中学3年生にはまだなじみがないかな…と思っていると、


「会社の名前聞いたことあるー」
「雑誌CM見たことある」
「あのCMかわいいよねー」


など、思った以上に反響があり、生徒1人1人が篠塚さんのお仕事に興味を持って、その内容も明確にイメージできたのではないかな、と感じるました。

また、それだけ幅広い世代に訴える力のあるマスメディアについても、なんだか考えさせられた瞬間でした。




さて、ここから授業の後半に入り、いよいよ篠塚さんの「自分探しゲーム」開始です。



篠塚さんが今日の授業を通して伝えたいメッセージ:

「世の中、見えてるようで見えていないことが多い」
「みんな、自分のことがちゃんと見えていますか?」


そう言われて振り返ると、確かに「これってこういう形してたんだ…」「この人、こんな面もあったんだ…」とびっくりすることが日常茶飯時的に起こっています。


特に「自分のこと」だと「???」なことがとても多い。

いやなところばかり目が行きがちですが、では、ちゃんと自分のいいところを見てあげてるのでしょうか?



篠塚さんは「ジョハリの窓」という考え方を使って、

「友達には見えているのに、自分には見えていないところ=新しい自分の可能性」

を探るゲームを用意してくださいました。


1.まず、誰にも見せずに自分のいいところを、「恥ずかしがらずに」「わかりやすく」「たくさん」ノートに書きまくる。


2.今度は友達のいいところを、「内緒で」「褒めまくって」「たくさん」紙に書く。


3.2で書いた紙を友達に渡して「共有化」→自分がノートに書いた内容と友達が紙に書いてくれた内容は、一致していたか?を見る。



私もやってみましたが…全然一致しませんでした。


「人ってこういうところを見てくれてるんだ」
「ここって、私のいいところだったの?」

と驚きましたが、ワークに参加した生徒のみなさんも同じ気持ちだったのではないでしょうか。



ちなみにクラス担任の先生もこのワークに参加してもらいましたが、


「ピアノが弾ける」「やさしい」「声が通る」「小さくてかわいい」「がんばりやさん」


など、生徒から日頃聞けない生の声がたくさん寄せられていて、なんだか先生がうらやましくなりました。



授業とゲームを通して、篠塚さんからは


1.「世の中、見えているようで、見えていないことが多い」

2.「まだ、見えていない、自分」への扉を開く鍵:

・「人」に、素直に聞いてみる
・「自分」を、もっと教える”


3.それに気付くか気付かないかは、あなた次第。がんばってください!!


という力強いメッセージを感じました。




再び授業後の生徒の声↓↓
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「将来や夢について悩んでいた時の授業だったのですごくためになりました。今後、今回の授業を参考にしたいです。ありがとうございました。」


「この授業を受けて気付けたこともたくさんあって、とても役に立つものだったと思います。面白い授業だった!ありがとうございます。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

篠塚さん、本当にありがとうございました!!




篠塚さんが運営中のブログ “bizmode”ビジネスに役立つ情報が満載!!
http://www.shinojapan.biz/

「ジョハリの窓」参考HP
http://saido.at.infoseek.co.jp/jo-harry.html


(ナビ:富川)


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2009年11月18日

11月7日高校1年生授業 松浦貴昌さん(?フィールビート代表 - Webマーケティング)

こんにちは、OiEスタッフの佐藤です。
今回は、洗足学園で中学2年生から3年間、6回にわたって行ってきたキャリアプログラムの最終回でした。

授業冒頭で、
「これまで皆さんには10人のおとなに会ってもらったわけですが、今日でキャリプロは最終回…」
と前口上を言うと、生徒からは「えぇー、そうなの!?」という声が。意外とカリキュラムを知らなかったみたい…(笑)

今回の高校1年生がまだ中学2年生で、初めてOiEのキャリアプログラムを受けた時の授業リーダーは、僕でした。そのため、この学年の最終回を迎えるというのは、僕にとっても感慨深いものだったわけです。

DSC_0179さて、C・D組の皆さんにOiEとして最後に会ってもらったおとなは、松浦貴昌さんという方です!

松浦さんは、16歳からバンド一筋、CDやDVDを出して全国ツアーまで行ったのち、26歳でバンドを電撃脱退。その後、猛勉強してビジネスの世界に飛び込み、27歳で起業、というこれまでのOiEのスピーカーにはなかった異色の経歴の持ち主です。

高校を卒業したあとにバンドでやっていきたい!というと、世の中の親はたいてい反対するもの。松浦さんのご両親も、やはり最初はバンドをやることに反対されたそうですが、松浦さんは、
「同い年が大学を卒業する22歳までに芽が出なければ、バンドは辞める。」
と言ってご両親を説得しました。

ここで「22歳まで」という期限を決めたのがミソ。
「期限を決めたからこそ全力でやれる。」
と松浦さんは語ります。

結果、バンド活動は成功し、松浦さんは26歳まで活動を続けられますが、とあるきっかけで脱退。27歳で今のWebマーケティングの会社を立ち上げます。
「いつからだって遅いことはない。『やりたい』と思った時に全力で。」というメッセージは生徒の心に響いたようでした。

松浦さんの授業を傍らで聴いていた僕にとって、一番印象深かったのは、「自分で意志決定する」ことの大切さでした。
自分の高校時代を思い返してみると、周りの友達と同じように「なんとなく」大学への受験勉強をしていて、灰色の生活を送っていました。
もし松浦さんが、高校時代の自分に今日のような授業をしてくれていたら、もう少し楽しい高校生活が送れていたかもしれません。

今回の高校1年生は、クラスの文理分けの進路選択を来週に控えているとのこと。意思決定をしなければならないこの時期に、とても良いタイミングで松浦さんの授業が聴けたのではないでしょうか。

最後に、授業後の生徒からのアンケートを、ここでいくつか紹介。

・今、進路を迷っているのですが、人に言われて決めるのではなく、しっかりと自分の意志で決断しようと思いました。ありがとうございました!

・「目標に期限を決めて全力でやる」という言葉がとても参考になりました。なんとなくぼんやりと何かをしていても、進歩がなく焦っている自分にとてもありがたかったです。また「今からでも遅くない」という言葉もとてもよかったです。

・新たな目標ができました。

もちろん、このほかにもまだまだ素敵なコメントはたくさん寄せられていました。
いちスタッフとしても、最終回を松浦さんの授業で締めくくられたのは、本当に良かったと思います。松浦さん、どうもありがとうございました!!
(文責:佐藤)


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2009年11月17日

人を幸せにする会社を創る―天野敦之さん

今回ご紹介するのは天野敦之(あまのあつし)さん。お名刺には公認会計士とありますが、実はあまり会計士らしい仕事はしておらず、敢えて一言で職業を表すなら本人曰く、「世直し」だそうです。経営コンサルティングや講演・出版を通じて「人を幸せにする会社」を創る事を目標に日々努力なさっています。


そんな天野さんが今回みんなに話したテーマはずばり、「何のために生きるのか」。…うーん、大学生の自分にも難しい!正直、高校1年生に対して話が通じるのか手探りで授業は始まりました。


まず天野さんは高校生時代の事をお話になりました。天野さんは埼玉県の県立浦和高校というところに通ってらっしゃったそうなのですが、驚いたことに、ここで授業をお聞きになっていた先生が大変関心を示し、熱弁を奮ってくださいました。要約すると、浦和高校は勉強だけが出来ることを是としない、文武両道を大変重んじる高校なのだそうです。僕も体育が週5時間あったり、50キロマラソンや遠泳の話を伺ったときはビックリしました。文理選択の際は、「理系に進み専門職に就くと、人間の営みから離れてしまうのではないか、世の中を変えるのはビジネスではないか」と感じ文系に進まれたそうです。


その後大学に進まれ、1・2年時代は学生団体の副代表を務められ、3年からは会計士の勉強と、ゼミの活動が生活の中心となり、在学中に見事公認会計士の試験に合格するも、会計士事務所には就職せず外資系コンサルティングファームへと進まれました。


それからの社会人時代、天野さんは金融の世界を中心にお仕事をされていたのですが、この頃がとても辛かったそうです。確かにお給料はたくさん貰えるのだけれども、帰宅は夜中の2時3時。精神的にも肉体的にも消耗していきます。そんなある日、同僚の一人がうつで自殺してしまいます。ここで天野さんの問題意識は明確になりました。「ビジネスの目的は人を幸せにすること。会社は、奪って利益を得るではなく、幸せという価値を創造しその対価として利益を得なければならない」と。


そこから天野さんはまず金融の世界で変革を試み、同時に社外でのコンサルティングや情報発信を始めました。『君を幸せにする会社』出版を契機として社外での仕事が増えたことから、会社を辞め、「世直し」の人生を本格化させます。その天野さんは問いかけます。「人は何のために生きるだろうか」と。とても難しい質問です。生徒同士でのグループディスカッションではたくさん意見が出ていたようですが、自分から発表しようという人はなかなか出ませんでした。僕自身も答えてみましたが、「惰性」というあいまいな回答になってしまいました。


自分の意見が正解というわけではない、正解を押し付けるのではなく、あくまで一意見だと断って、天野さんは言いました。「私は魂を成長させ、輝かせる為に生きている」と。そうする事でつらい事があったときも魂を成長させる為のチャンスだと前向きに捉えることが出来る様になり、そして水が飲めること、天気が良い事といった、とても小さな事にも感動出来る様になり、何より毎日が楽しくなるそうです。何を胡散臭い話を、と思うブログ読者の方がいらっしゃるかもしれません。世間的には至極最もな意見だと思います。ただ僕には、「毎日が楽しい」とおっしゃっている天野さんの本当に楽しそうな姿が印象的でした。僕と同じ様なことを思った生徒もいたようです。以下に生徒の声を紹介します。



・とても素敵なお話が聴けて、とても将来の参考になりました。人間の本質のお話、とても興味深かったです。貴重なお話をありがとうございました。お話を聴いて、将来私もこれからいろいろな経験をして、優しい、大切な人を幸せに出来る人間になれたらいいなと思いました。


・神父さんのようでした。


・人生で1番何が大切かわかりました。学校で今悩んでいることにいかせるお話でした。本当にありがとうございました。


・感動しました。本気で。高校生の分際で言うのも変ですが、凄く世界観の広い方だなーと思いました。強いですね。天野さんの様な「大人」が増えると良いなァと思います。ドウカこれからも、楽しく人生を送ってください。有難うございました。私も頑張ります、本当に。


・生きることや働くことの理由を考えたことがなかったので新鮮なお話しでした。


この様に天野さんの考え方を肯定的に捉える生徒が多かった一方で、天野さんの考えを自分の中で相対化出来ている生徒がいた事が個人的にはとても嬉しかったです。


・私はすごく現実的な考えを持っているほうだとおもうのですが、あまのさんのような大人の方の考えかも聞くことができてよかったです!


・どうして生きているのだとか、理由は後からついてくるものだと思うので、考えるのは意味の無いことだと思います。


天野さんが授業でお話になった内容はご著書の『君を幸せにする会社』『宇宙とつながる働き方』でも詳しく紹介されています。気になった方、まずは天野さんのブログをチェックしてみましょう!!


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2009年11月15日

2009年11月7日 齊藤正明さん(『会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ』著者、ネクストスタンダード代表)




「さて、齊藤さんの紹介はここまでにして、早速齊藤さんに登場していただきます。みなさん、拍手で迎えてください!!」
そのようにアナウンスし、教室の扉を開く。ガラガラガラッ。
「齊藤さん、お願いします!」
アレっ!!齊藤さんがいない!
齊藤さんはどこだ。。。と思うや否や、教室から大歓声が。
振り返ってみると、教室の背後の扉から登場した齊藤さんがマグロ船の漁師の恰好をしてすでに教壇の前に立っているではないか。。。
こうして授業開始1秒後には、齊藤さんは生徒の心を掴み、ここから授業は始まってゆくのでした。

DSC_0206


こんにちは。ナビゲーターの山城です。今回の対象である高校一年生にとっては、OiEの
授業は最後になります。文理選択をすぐ後に控え、進路について敏感になっている生徒のために、齊藤さんは何度も資料を訂正し、入念な準備のもと授業に臨んで下さいました。

さて、齊藤さんのこれまでの経歴は、
大学卒業後、バイオ研究所に就職。マグロの保冷剤の研究員として勤めているとき、突如、上司命令でマグロ船に乗船することになります。その後、マグロ船で得た漁士の知恵や考え方を取り入れた会議のファシリテーターとして独立。現在は、企業研修、講演家、著者として活躍しておられます。

今回の授業では、生徒の進路選択の参考にと、結果から見て脚色した過去の道のりではなく、その当時の等身大の自分が歩いた道のりをそのままお話し下さいました。

例えば、高校生のとき理系を選んだ理由は、「自分をパシリに使っていた奴が一緒に来い」と言ったから。水産学部に入った理由は、「志望大学に落ちたから」。将来の夢は、「ない」。「マグロ漁船に乗ったのは、上司命令を断れなかったから」。講演をするようになったのは、人に頼まれたことがキッカケ、等々。

マグロ船での生活を話しながら、齊藤さんは続けます。
「人生は後だしジャンケンが可能」
行く先々が自分の思い描いていた環境と違う環境であっても、自分にできることと自分にできないことを区別し、自分にできることを精一杯やればいい。行く先々で、結果オーライに解釈(後だしジャンケン)してゆけば、それがつながり道になってゆく。

だから、
「夢は持ってもいいし持たなくてもいい」
たとえ進路を占いで決めてしまったとしても、人生は後だしジャンケンが可能で行く先々で結果オーライにできるから。そして夢を無理に持つことにもリスクがあり、失敗したときの反動が大きいから。

これまで、夢や目標を持てと強く言われてきた高校生には新鮮な考え方であったようです。齊藤さんが笑いをとり愉快な授業を展開する中でも、非常に真剣に聞いていました。

そして、齊藤さんは言います。
人生を歩む中でも知っておくべきなのは、
「マグロはマグロ、クラゲはクラゲ」
であるということ。
マグロは時速160kmで泳げるが止まると死んでしまう。一方、ある種のクラゲはただゆらゆら浮いているが寿命はない。大事なのは、短所を補うのではなく自分の長所を活かすこと。自分には向いてないことを無理にやろうとしてもつらいだけ。だから、自分に合っていることやできることをやろう。

そして、最後に齊藤さんはこう締めくくります。
もし問題を抱えて困っている人がいたら、
「教えてあげるのではなく、応援してあげてください。」
他人からアドバイスされても、自分が考えたものでない限り、人は受け入れられない。だから、その人が自分で考え解決できるまで、優しく応援し見守ってあげよう。

DSC_0203


そこにいるだけで不思議と周りを和やかに明るくしてしまう齊藤さんを見て、
高校一年生の生徒達はどんなことを思ったのでしょうか。
最後に生徒の声を紹介します。

「いつも先生とかに夢を早く決めろなど言われているので今日の話を聞いて安心しました。楽しかったです。マグロの釣り方やそのあとの処理の仕方などびっくりしました。」
「すごく参考になりました。文理とか悩んでたんですけど、なんだか楽になった気がします。」
「時間の使い方がすごく上手だったです。今までで一番おもしろかったし。夢を持たなくていいというのがとても共感できました。」
「すごく面白かったです。人生に迷ったときざっくり決めてしまうのもいいのだと思いました。クラゲに寿命がないのも初めて知りました。自分に合うやり方を私も見つけたいです。今日はありがとうございました。お仕事がんばってください。」

(文責:山城慶晃)


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2009年11月7日 富川さん(アセットマネジメント会社にお勤め)

「いろんなことに挑戦してみるのはすごいと思います!私も将来はアクティブな女性になりたいです。」

「経歴を見て、たくさん自分のために勉強をしていてすごいし、かっこいいと思いました。」

「自分がやりたいことを一生懸命やって満足できるように私もしたいです。」

「幅広い経験をされている富川さんのお話を聞いて私も色々なことにチャレンジしてみたいと思います」

授業を受けての生徒のコメントです。
本日ご紹介するのは、富川さん。アセットマネジメント会社のディスクロージャー部門で、ファンドのディスクローズ書類(パンフレット・新聞広告)を企画・作成するお仕事に携わっています。

ファンドのディスクローズ書類というと、「純資産価額が■%UP」とか、「利回りが●%」とか難しい数字が並びそうな印象です。緻密な計算に長けている方かなと思いきや、実際は感性に溢れた素敵なビジネスパーソンでした。

生徒にとって金融というとどうしても「難しい」印象がありますが、その難しさを噛み砕いて伝えるのがディスクロージャー担当としての腕の見せ所。
彼女は「ファンド」を身近なものに感じてもらうために、生徒のアンケートで最も話題として多く挙がっていた人気グループ「嵐」をモチーフにした「嵐ファンド」のパンフレットを作成。学生はそのパンフレットを見るや歓声を上げました。

「自分の好きなものがこんな風に金融と繋がっているとは知らなかった」(生徒の声)

金融の世界をわかりやすく伝える彼女のキャリアは必ずしも平坦なものではありませんでした。アセットマネジメント会社に入社するも、初めに配属となったのは経理関係の部署。美しいデザインや感性溢れるアートに興味があった彼女にとって、「経理」という数字の世界には苦痛を感じることもありました。

そのような中、自分が本当にやりたい仕事は何か、を考え退職。
アロマセラピーの専門学校に通いアロマの資格を取得しました。
アロマの仕事に携わる中、前職でファンドの特徴を伝えるディスクロージャーの仕事について自分の強みであるデザイン・アートの資質を活用できるのではないかと考えた彼女は、前職への復帰を決意。
感性の世界と論理の世界を繋ぎわかりやすく伝える存在として、「金融」、「ファンド」といった専門的な世界を一般投資家に親しみをもってもらう仕事を継続されています。

「アロマセラピーの学校に通うことを決意したときは、この先どうなるかは全く予想できなかったけど、でもやりたいことに対して行動を起こすことで、本当に自分が何を好きかということがはっきりわかりました。」(富川さん)

「会社にお勤めしてから専門学校に入ってもいいんだ!となんだか新しい視点を持つことができました」(生徒の感想)


生徒達は文理選択や進路について少なからずのプレッシャーを受けています。
そのような中で富川さんは、「自分の好きなことを突きつめて考え、やりたいことを実現させる為の努力・行動を行うことの大切さ」を生徒へのメッセージとして授業を締めくくりました。

多彩なバックグラウンドを持つ富川さん。一度はCA(キャビン・アテンダント)を志したこともある彼女は端麗なCAウォークを生徒の前で披露。
生徒は彼女をきっと自分のロールモデルとして捉え将来のキャリア形成の参考としたことと思います。

富川さん、ありがとうございました。


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