岡本法律事務所のブログ

このブログは、岡本法律事務所(岡山市)の所長岡本哲(おかもとてつ) 岡山弁護士会の個人的見解などを
日々書き綴るものです。ロータリアンでもあるのでロータリークラブ関連の話題もあります。

  法律関連の話題が中心になりますが、趣味に関するかるい話題もまじえていきたいと思います。

 岡本法律事務所は1965年に先代岡本貴夫が開設した事務所です。

 民事全般(商事・民事介入暴力対策を含む)・刑事全般(暴力団員の私選弁護はいたしません)・行政訴訟を扱っています。

 勝訴での判例集搭載判例あり、無罪獲得複数あり、税務異議認容例あり、となっています。


 2015年で50周年をむかえました。

 岡山市北区にあります。

 所長 弁護士 岡本哲

 
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権利濫用をみとめた最高裁昭和37524日判決

                弁護士 岡本 哲

 

昭和58年くらいまでの民法総則の権利濫用のところで講義されていましたが、現在は講義にはつかわれていないようです。昭和26年から昭和35年までのあいだに債権者の給付判決の前提を欠くようになってしまったものです。昭和26年なら再起不能だったのが再起できたわけです。

 

請求異議事件

【事件番号】 最高裁判所第1小法廷判決/昭和35年(オ)第18号

【判決日付】 昭和37年5月24日

【判示事項】 確定判決に基づく強制執行が権利濫用にあたるとされた事例

【参照条文】 民事訴訟法545

       民法1

【掲載誌】  最高裁判所民事判例集16巻5号1157頁

       最高裁判所裁判集民事60号797頁

       裁判所時報355号4頁

       判例時報301号4頁

【評釈論文】 判例評論50号12頁

       法学(東北大)28巻2号102頁

       法学研究36巻9号85頁

       法学セミナー78号50頁

       法曹時報14巻11号81頁

       民商法雑誌48巻2号114頁

       主   文

  原判決を破棄する。

  本件を高松高等裁判所に差し戻す。

        理   由

  上告人らの上告理由第一、二点について。

  被上告人を原告、上告人ら夫婦の次男である中原Aを被告とする徳島地方裁判所昭和二四年(ワ)第一七六号損害賠償請求事件につき、昭和二六年八月三日中原Aは被上告人に対し金五〇万円を支払うべき旨の給付判決が言い渡され、該判決は一審限りで確定したこと、その後昭和二八年五月三日中原Aは死亡し、上告人らはその相続人として右債務を承継したこと、被上告人は上告人らに対し右確定判決に基づき強制執行をなすべく、昭和三三年一月一四日の右債務名義につき承継執行文の付与を受け上告人覚所有の全不動産につき強制競売の申立に及んだこと、右確定判決は、被上告人が中原Aの自動車運転上の過失に因り負傷させられ、その結果家業たる荷馬車挽ができなくなつたものとされ、被上告人が荷馬車挽を継続していたとすれば得たであろう利益の喪失をホフマン式計算法により算出して金五〇万円の支払を命じたものであること。―以上は原判決が当事者間に争ない事実として、あるいは証拠によつて確定した事実である。

  本訴は右強制執行に対する民訴五四五条に基づく請求異議の訴であつて、その理由とするところは、被上告人の前示負傷は右判決確定後回復し昭和二八年頃には電話を架設して荷馬車挽営業を自ら堂々と営んでいるから、右確定判決はもはや事情の変更により執行に適せざるに至つたものであり、このような判決に基づき強制執行をなすのは権利の濫用であり、一面信義誠実の原則にも反するものである旨主張するものであるところ、原判決は、被上告人の負傷が前記判決確定後回復し被上告人が荷馬車挽営業を営むことができるに至つている旨の上告人らの主張は、ひつきようするに前記確定判決において認定された被上告人の負傷の程度、労働力の喪失による得べかりし利益の喪失を争い、結局前記確定判決において確定された被上告人の中原Aに対する損害賠償請求権の存在を否定するに帰着するものであるから、かような主張は判決の既判力理論により判決確定後において許されないのは勿論、また民訴五四五条二項にいわゆる口頭弁論終結後に異議の原因の生じた場合にも該当しないものである。故に本件異議の訴はその理由ないものであつて、排斥を免れないものである旨判示していることは原判文上明らかである。思うに、確定判決上の権利と雖も信義に従い誠実に行使すべきであつて、これを濫用してならないことは、多言を要しない筋合であるところ、前記判決において被上告人が中原Aに対して認められた損害賠償請求権は将来の営業活動不能の前提の下に肯定されたのであるから、もし被上告人の前示負傷が上告人ら主張のように快癒し自らの力を以て営業可能の状態に回復するとともに、電話を引きなどして堂々と営業(その規模内容は論旨が特記している)を営んでいる程に事情が変更しているものとすれば、しかも一方において上告人ら主張のように中原Aは右損害賠償債務の負担を苦にして列車に飛込自殺をするなどの事故があつたに拘らず前記判決確定後五年の後に至つてAの父母である上告人らに対し前示確定判決たる債務名義に執行文の付与を受け突如として本件強制執行に及んだものとすれば、それが如何に確定判決に基づく権利の行使であつても、誠実信義の原則に背反し、権利濫用の嫌なしとしない。然るに原判決は叙上の点については、何ら思を運らした形跡がなく、ただ漫然と判決の既判力理論と民訴五四五条二項の解釈にのみ偏して本件を解決せんとしたのは、到底審理不尽理由不備の誹りを免れないものと言わざるを得ない。なお、原審は、大審院が昭和一五年二月三日の判決(民集一九巻一一〇頁)においてなした「……斯ノ如キ債務名義ニ因リ無制限ニ上告人ニ対シ強制執行ヲ敢テスルコトハ不法行為ニ属スルコト論ヲ俟タザルトコロナリ。民訴五四五条が異議ノ訴ヲ認メタルハ、不当ナル強制執行ノ行ハレザランコトヲ期スルモノニ外ナラザルヲ以テ、判決ニョリ確定シタル請求ガ判決ニ接着セル口頭弁論終結後ニ変更消滅シタル場合ノミナラズ、判決ヲ執行スルコト自体ガ不法ナル場合ニアリテモ、亦異議ノ訴ヲ許容スルモノト解スルヲ正当ナリトス」云々との判示に深く思を致すべきである。

  されば、論旨は結局理由あるに帰し、原判決は叙上の点において破棄を免れないものと認める。

  よつて、民訴四〇七条一項に従い、裁判官全員の一致で主文のとおり判決する。

      最高裁判所第一小法廷

          裁判長裁判官    下 飯 坂   潤   夫

             裁判官    斎   藤   悠   輔

             裁判官    入   江   俊   郎

             裁判官    高   木   常   七

平成19年に瀬戸内経済レポートにかいたものです。 

離婚後300日以内に子供を産んだ場合の特例
          弁護士 岡本 哲
 質問
わたしの部下で妻との離婚を考えている男性従業員がいます。今年(平成19年
)の5月21日から離婚後300日内にもと妻が出産した場合の戸籍の処理がかわる、
ということですが、どのように変わるのか教えてください。
回答
平成19年5月20日までの取扱
一般的な出産がなされた場合、母子関係については分娩がなされていますから、
たしかですが、父子関係についてはDNA鑑定の発達以前にはよくわからない場合があ
りましたし、DNA鑑定でも限界がある場合があります(たとえば、妻の不貞相手が一
卵性双生児の兄弟というような例)。
 そこで、わが民法では嫡出推定の規定をもうけ、結婚関係の男女から生まれた
子については母の夫の子であるとしており、婚姻の成立の日から200日を経過したあ
と、または婚姻の解消もしくは取消の日から300日以内に生まれた子は婚姻中に懐胎
したものと推定しています(民法772条2項)。子の誕生日を基準にみてみますと、
子が生まれた日から逆に数えて300日より後の期間に有効な婚姻が1日でもあれば、
その子の父親は母の夫であるとされてしまうわけです。
 しかし、実際は離婚した妻がすぐに再婚する場合に、離婚後すぐに別の男性の
子を懐胎してしまうことがあります。この場合、子の父親は前の婚姻(前婚)の夫とい
うことになってしまい、生物学上の父親とずれてしまいます。
 さらにこの場合に嫡出否認の訴えは前婚の夫側からしかできず、その期間も夫
が子の出生を知ったときから1年に限られます(民法777条)。
子側からできないため、問題が生じてしまいます。
しかし、平成19年5月20日までの取扱では、前夫の嫡出子として記載されざ
るをえませんでした。

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