岡本法律事務所のブログ

2019年06月

借地借家法11条32条の賃料増減額請求権と控訴審・上告審

平成28年に新日本法規のメールマガジンに発表したものです。

弁護士 岡本 哲
構成
1 はじめに
2 年1割という利率の妥当性
3 1審判決後の主観的に正当な賃料とは
4 平成8年最高裁判決の理解

1 はじめに
借地借家法11条は土地、32条は家屋の賃貸借契約に関する賃料増減額請求
権を定めている。賃料増減額請求権を形成権とし、調停前置としている。賃料増
額請求の場合(※1,2)、裁判が確定するまで、賃借人は正当と考える金額を
払っておけば、原則として債務不履行にはならない。この正当と考える金額と確
定した金額に齟齬があった場合は年1割の利息をつけたうえで清算することにな
る(11条2項3項、32条2項3項)。
問題の所在としては、
1 年1割という調整規定は平成28年現在では妥当なのか
2 1審判決がでたあとでも主観的に正当に賃料を賃借人が払う場合に1審判決
との齟齬はどの程度許容されるのか
ということになる。
また、これに関連して平成8年最高裁判決の射程も問題となる。

※1 本件ではもっぱら賃料増額請求について論じている。賃料増額請求だと処
分権主義の適用もあって、賃貸人の増額した賃料と賃借人の現状の賃料との中間
あるいは賃貸人の請求そのまま、というかたちの結論になりやすい。濫用的請求
も予想されるので、賃借人は正当と思われる金額を支払えば債務不履行にはなら
ず、解除権も生じないようにしている。
賃料減額請求を賃借人申し立てる場合は、賃借人は従来賃料を支払い続けないと
債務不履行であろう。一部債務不履行を賃料減額をいっておけば年1割の遅延利
息の範囲でできるというのはおかしい。実際、遅延利息については年1割以上を
決めている賃貸借契約も実務的にはけっこうある。賃料額事態はは明白であるう
え、減額は割りと認められにくい実情もある。
※2 さらに賃貸人の修繕義務不履行に基づく瑕疵修補請求不履行の基づく賃料
減額について借地借家法の適用があるかどうかという派生論点があるが、不適用
とするのが通説と思われる。借地借家法11条32条は当事者の帰責事由なき事
情変更について特別に立法されたものだから、というのが、その理由である。 
以上2点については山下寛・上田卓哉・土井文美・森里紀之「賃料増減額請求訴
訟をめぐる諸問題」上 判例タイムズ1289号 2009年4月15日号 28頁以下




2 借地借家法の年1割という利率の妥当性
借地借家法11条32条の清算段階での民法の年5分、商法の年6分と比較して
年1割という金利にどのような意味があったのか。借地法・借家法にも同様な規
定があり、明治時代に比べてインフレ傾向の強かった大正時代の利率修正と通常
は説明されるようである。年1割という利息は平成28年からみると、結構高金
利であり、銀行等の金融機関に定期預金するよりよほどよいことになる。ファン
ド等の運用機関でも年1割のパフォーマンスがあるものはまれであろう。
借地借家法は平成3年に成立し、平成4年8月1日に施行された法律である。
平成3年当初の公定歩合は年5パーセントを超えていたが、平成3年中に4・5
パーッセントになり、3.75パーセント、施行直前の7月27日には3・25
パーセントとなっていた。デフレ経済・低金利時代の幕開けと平成28年現在か
らは振り返ることができるが、平成4年当時は一般に景気が回復すれば高金利と
なり、インフレ経済になると思われていた。公定歩合の倍くらいが市中金利であ
るから年利1割を清算のときに妥当させたのであろう。民法の年率5パーセント
は低金利だと平成3年の立法時には考えられていたことになる。平成20年以降
の債権法改正の議論では5パーセントは高金利と考えられている。増額請求を受
けることも、減額請求を請求することも賃借人にとって平成3年当時は市中金利
程度のリスクを負うものであり、たいしたリスクのないものであった。しかし、
低金利時代の平成4年以降は高金利のリスクを背負うことになる。


https://news.nifty.com/article/magazine/12172-322896/2


売り方のあざとさの問題(ボカシいりのヌードになり、ボカソをとるなら50ドル)もありますが、リベンジポルノ等や侮辱的表現に悪用されるおそれもあり、非難を受けて現在はこのアプリは削除されているようです。


しかし、実効的な取り締まりは可能なのか。また、このアプリの普及によってヌードの希少性がなくなり価値がなくなる方向になっていくのかもしれません。


憲法論や刑事法的にはアプリの公開段階だけだと、いろいろひっかかりを感じます。

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