岡本法律事務所のブログ

岡山市北区にある岡本法律事務所のブログです。 1965年創立、現在2代めの岡本哲弁護士が所長をしています。 電話086-225-5881 月~金 0930~1700 電話が話中のときには3分くらいしてかけなおしください。

2026年01月

2月1日の岡山市の予想気温はマイナス1度からプラス9度。

里囲む冬の三山晴れにけり 大須賀乙字

第1話 母にいいまかされ実家に逃げた - 十代で弁護士になる!(@madi) - カクヨム (kakuyomu.jp)

1月31日の岡山市の予想気温はマイナス1度からプラス9度。

橋に聞くながき汽笛や冬の霧 中村汀女

事前確定届出給与 東京地裁平成24年 令和5年予備試験 付随論点 ジュリスト1546号53頁

法人税更正処分取消等請求事件 ケースブック6版 460頁 三和クリエーション株式会社事件

租税法判例百選 6版 58事件 租税判例百選7版 60事件

川神裁判長不当判決 納税者敗訴 高橋貴美子『編集者にもわかる 租税法律主義って?』中央経済社・2023年第4章

三和クリエーション事件 ケースブック租税法 第5版 505頁

38000字あります。

 

東京地方裁判所判決/平成23年(行ウ)第652号

平成24年10月9日

 

【判示事項】 内国法人が事業年度中にその代表取締役及び取締役に対して支給した役員給与のうち冬季賞与は法人税法34条1項2号の事前確定届出給与に該当せず,その額は前記事業年度の所得の金額の計算上,損金の額に算入されないとした法人税の更正処分が,適法とされた事例

 

【判決要旨】 内国法人が事業年度中にその代表取締役及び取締役に対して支給した役員給与のうち冬季賞与は法人税法34条1項2号の事前確定届出給与に該当せず,その額は前記事業年度の所得の金額の計算上,損金の額に算入されないとした法人税の更正処分につき,同号の規定によれば,内国法人がその役員に対して支給する給与が事前確定届出給与に該当し,その額が当該内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上,損金の額に算入されるためには,その役員給与がその役員の職務につき所定の時期に確定額を支給する旨の事前の定めに基づいて支給する給与であることと,政令で定めるところにより納税地の所轄税務署長にその事前の定めの内容に関する届出がされていることとを要するところ,その規定の文言の合理的解釈として,役員給与がこれらの要件を満たすためには,当該役員給与の支給が所轄税務署長に届出がされた事前の定めのとおりにされることを要するというべきところ,当該役員給与の支給が所轄税務署長に届出がされた事前の定めのとおりにされたか否かは,特別の事情がない限り,個々の支給ごとに判定すべきものではなく,当該職務執行期間の全期間を一個の単位として判定すべきものであって,当該職務執行期間に係る当初事業年度又は翌事業年度における全ての支給が事前の定めのとおりにされたときに限り,当該役員給与の支給は事前の定めのとおりにされたこととなり,当該職務執行期間に係る当初事業年度又は翌事業年度における支給中に1回でも事前の定めのとおりにされたものではないものがあるときには,当該役員給与の支給は全体として事前の定めのとおりにされなかったこととなると解するのが相当であるとした上,前記役員給与のうち夏季賞与の支給が所轄税務署長に届出がされた事前の定めのとおりにされなかったのであり,前記特別の事情も認められないから,前記冬季賞与を含む前記役員給与は同号の事前確定届出給与に該当しないとして,前記更正処分を適法とした事例

 

【掲載誌】  税務訴訟資料262号順号12060

       LLI/DB 判例秘書登載

 

【評釈論文】 ジュリスト1480号127頁

       税経通信68巻10号183頁

       税務弘報62巻3号136頁

 

       主   文

 

  1 原告の請求をいずれも棄却する。

  2 訴訟費用は原告の負担とする。

 

        事実及び理由

 

 第1 請求

    川崎北税務署長が原告に対して平成22年6月29日付けでした原告の平成20年10月1日から平成21年9月30日までの事業年度(以下「本件事業年度」という。)の法人税の更正のうち欠損金額2360万8639円,欠損金の繰戻しによる還付金額473万8116円をそれぞれ下回る部分及び過少申告加算税の賦課決定をいずれも取り消す。

 第2 事案の概要

    本件は,超硬工具の製造及び販売等を業とする内国法人である原告が,本件事業年度中にその代表取締役及び取締役に対して支給した役員給与のうち冬季賞与は法人税法34条1項2号の事前確定届出給与に該当し,その額は原告の本件事業年度の所得の金額の計算上,損金の額に算入されるとして,本件事業年度の法人税の確定申告をしたところ,川崎北税務署長(処分行政庁)から,平成22年6月29日付けで,上記冬季賞与は事前確定届出給与に該当せず,その額は原告の本件事業年度の所得の金額の計算上,損金の額に算入されないという理由により,法人税の更正(以下「本件更正」という。)及び過少申告加算税の賦課決定(以下「本件賦課決定」といい,本件更正と併せて「本件更正等」という。)を受けたため,本件更正等は法人税法34条1項2号の事前確定届出給与該当性の判断を誤った違法な処分であると主張し,処分行政庁の所属する国を被告として,本件更正のうち上記申告に係る欠損金額等を下回る部分及び本件賦課決定の各取消しを求める事案である。

  1 関係法令の定め等

    本件の関係法令の定め等は別紙1(関係法令の定め等)のとおりである。なお,別紙1の中で定めた言葉の意味は,以下の本文中においても同一の意味であるものとする。

  2 前提事実(顕著な事実,争いのない事実並びに掲記の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実。なお,号証番号の枝番は,特に必要がない限り省略する。以下同じ。)

種類債権の特定に関する昭和30年最高裁

リーガルクエスト民法Ⅲ 有斐閣・2022年・31頁
民法判例百選Ⅱ 第6版 1事件 第8版 1事件 手附金返還請求事件

 

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/昭和28年(オ)第1267号

【判決日付】      昭和30年10月18日

【判示事項】      民法第401条2項の「債務者ガ物ノ給付ヲ為スニ必要ナル行為ヲ完了シタルトキ」にあたらない事例

【判決要旨】      漁業用タールの売買において、受渡の方法を、先ず買主が必要の都度引渡方を申し出で、これに対して売主が引渡場所を指定し、次で買主が容器をその場所に持ち込み、タールを受領する旨約定した場合に、売主が引渡場所を指定し、タールの引渡作業に必要な人夫を配置する等引渡の準備をなしたからと云つて、売主は「物ノ給付ヲ為スニ必要ナル行為ヲ完了シ」たことにはならない。

【参照条文】      民法401-2

【掲載誌】       最高裁判所民事判例集9巻11号1642頁

            判例タイムズ53号38頁

【評釈論文】      別冊ジュリスト7号82頁

            別冊ジュリスト47号10頁

            別冊ジュリスト78号10頁

            別冊ジュリスト105号6頁

            民商法雑誌34巻3号101頁

 

       主   文

 

 原判決を破棄し本件を札幌高等裁判所に差し戻す。

 

       理   由

 

 上告代理人長谷川毅の上告理由第一、二点について。

 原審は、被上告人は昭和二一年二月上告人から漁業用タール二、〇〇〇屯を、見積り価格金四九五、〇〇〇円で買い受けることを約し、その受渡の方法は、買主たる被上告人が必要の都度その引渡方を申し出で、売主たる上告人において引渡場所を指定し、被上告人がその容器であるドラム罐を該場所に持ち込み、右タールを受領し、昭和二二年一月末日までに全部を引き取ることと定め、被上告人は契約とともに手附金二〇〇、〇〇〇円を上告人に交付したこと、右タールは上告人が室蘭市所在の日本製鉄株式会社から買い受けてこれを被上告人に転売したものであつて、同会社の輪西製鉄所構内の溜池に貯蔵したものであり、上告人は約旨に従い引渡場所を被上告人に通知し、昭和二一年八月までに代金一〇七、五〇〇円に相当するタールの引渡をなしたが、その後になつて、被上告人はタールの品質が悪いといつてしばらくの間引取りに行かず、その間上告人は、タールの引渡作業に必要な人夫を配置する等引渡の準備をしていたが、同年一〇月頃これを引き揚げ、監視人を置かなかつたため、同年冬頃同会社労働組合員がこれを他に処分してしまい、タールは滅失するにいたつたことを認定した上、売買の目的物は特定し、上告人は善良なる管理者の注意を以てこれを保存する義務を負つていたのであるから、その滅失につき注意義務違反の責を免れず、従つて本件売買は上告人の責に帰すべき事由により履行不能に帰したものとし、被上告人が昭和二四年一一月一五日になした契約解除を有効と認め、前記手附金からすでに引渡を終えたタールの代価を差し引いた金額に対する被上告人の返還請求を認容したものである。以上の判断をなすにあたり、原審は、先ず本件売買契約が当初から特定物を目的としたものかどうか明らかでないと判示したが、売買の目的物の性質、数量等から見れば、特段の事情の認められない本件では、不特定物の売買が行われたものと認めるのが相当である。そして右売買契約から生じた買主たる被上告人の債権が、通常の種類債権であるのか、制限種類債権であるのかも、本件においては確定を要する事柄であつて、例えば通常の種類債権であるとすれば、特別の事情のない限り、原審の認定した如き履行不能ということは起らない筈であり、これに反して、制限種類債権であるとするならば、履行不能となりうる代りには、目的物の良否は普通問題とはならないのであつて、被上告人が「品質が悪いといつて引取りに行かなかつた」とすれば、被上告人は受領遅滞の責を免れないこととなるかもしれないのである。すなわち本件においては、当初の契約の内容のいかんを更に探究するを要するといわなければならない。つぎに原審は、本件目的物はいずれにしても特定した旨判示したが、如何なる事実を以て「債務者ガ物ノ給付ヲ為スニ必要ナル行為ヲ完了シ」たものとするのか、原判文からはこれを窺うことができない。論旨も指摘する如く、本件目的物中未引渡の部分につき、上告人が言語上の提供をしたからと云つて、物の給付を為すに必要な行為を完了したことにならないことは明らかであろう。従つて本件の目的物が叙上いずれの種類債権に属するとしても、原判示事実によつてはいまだ特定したとは云えない筋合であつて、上告人が目的物につき善良なる管理者の注意義務を負うに至つたとした原審の判断もまた誤りであるといわなければならない。要するに、本件については、なお審理判断を要すべき、多くの点が存するのであつて、原判決は審理不尽、理由不備の違法があるものと云うべく、その他の論旨について判断するまでもなく論旨は結局理由があり、原判決は破棄を免れない。

 よつて、民訴四〇七条に従い、裁判官全員の一致した意見で主文のとおり判決する。

     最高裁判所第三小法廷

         裁判長裁判官    島           保

            裁判官    河   村   又   介

            裁判官    小   林   俊   三

            裁判官    本   村   善 太 郎

            裁判官    垂   水   克   己

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