L産業株式会社事件(労働者敗訴) 弁護士 岡本哲
配転命令無効確認等請求事件
東京地方裁判所判決/平成26年(ワ)第1882号
平成27年10月30日
 職務給制度がとられている会社での担当職務の変更に伴いグレードの格下げについて不当かどうか争われた事案である。不当な動機・目的の有無、通常甘受すべき不利益の観点から配転の有効性を検討し、業務上の必要性を肯定し、不利益程度も通常甘受すべき手う井戸を超えていないとして格下げを有効とした判決である。
『実務に効く労働判例精選 第2版』2018年10月 77頁【君和田】は判旨疑問としている。労働者の帰責性なき配点で減給というのはおかしくないか、ということになる。
就業規則はかなり詳細な規定があるので、これがない場合には、判例とは別ということもありえる

【判示事項】 1 本件人事発令にあっては,マネジメント職からそれ以外の一般職というべきディベロップメント群に属する医療職への担当業務の変更が命じられたものであり,これに伴う給与規則所定のグレード変更についても,担当職務の変更と一体のものとして,業務上の必要性の有無,不当な動機・目的の有無,通常甘受すべき程度を著しく超える不利益の有無等を検討し,人事権の濫用となるかどうかという観点からその効力を検討するのが相当であるとされた例
  2 グレードの格下げが生じることを考慮に入れても,原告Xを臨床開発部に配転する業務上の必要性が否定されることはないとされた例
  3 本件人事発令において不当な動機・目的があったことをうかがわせる証拠は見当たらないとされた例
  4 本件人事発令により管理職に相当するマネジメント職の地位からはずれ,その職務内容・職責に変動が生じていることも勘案すれば,Xに生じた減収程度の不利益をもって通常甘受すべき程度を超えているとみることはできないとされた例
【掲載誌】  労働判例1132号20頁
【評釈論文】 ジュリスト1513号122頁
       主   文
 1 原告の請求をいずれも棄却する。
 2 訴訟費用は原告の負担とする。
       事実及び理由
 第1 請求
1 原告が,被告において,マネジメント職グレードE1の労働契約上の地位を有することを確認する。
2 被告は,原告に対し,平成25年7月から平成26年3月まで,毎月21日限り6万6302円及びこれらに対する同各日の翌日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
3 被告は,原告に対し,平成26年4月から同年6月まで,毎月21日限り6万8902円及びこれらに対する各同日の翌日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
4 被告は,原告に対し,平成26年7月から平成27年3月まで,毎月21日限り8万2452円及びこれらに対する各同日の翌日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
5 被告は,原告に対し,平成27年4月から,毎月21日限り8万9690円及びこれらに対する各同日の翌日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
6 被告は,原告に対し,56万1304円及びこれに対する平成26年6月26日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
7 被告は,原告に対し,56万1304円及びこれに対する平成26年12月16日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
8 被告は,原告に対し,15万7688円及びこれに対する平成27年6月26日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
9 被告は,原告に対し,100万円及びこれに対する平成25年7月1日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
 第2 事案の概要
 本件は,被告の従業員である原告が,被告が採用するいわゆる職務等級制の人事給与制度の下で,被告によって職務を変更され,これに伴い職務等級(グレード)が降級され賃金が減額されたこと等について,当該措置が無効であるとして,降級前の等級(マネジメント職のグレード「E1」)につき労働契約上の地位を有することの確認(第1の1),降級前後の月額給与の差額(第1の2から第1の5まで)及び賞与の差額(第1の6から第1の8まで)並びにこれらに対する遅延損害金の支払を求めるとともに,当該措置が違法であり,これによって精神的苦痛を被ったことを理由とする不法行為に基づく損害賠償金(慰謝料及び弁護士費用)及びこれに対する遅延損害金の支払(第1の9)を,それぞれ求めている事案である。
1 前提事実(掲記の証拠〈略-編注〉及び弁論の全趣旨から容易に認定できる事実。証拠の掲記がないものは争いがない。)
(1) 被告は,○○の製造及び販売等,医薬品の製造及び販売等を目的とする株式会社である。
(2) 原告は,大学院を卒業後,平成7年4月1日,被告との間で,期間の定めのない労働契約を締結し,被告に入社したものである。
(3)ア 被告の定める就業規則(〈証拠略〉。以下,単に「就業規則」という。)には,以下の定めがある。
  (ア) 50条(転勤,職場又は職務の変更及び出向)社員に対しては,業務上の都合により転勤させ,職場若しくは職種を変更し,又は別に定めるところにより出向させることがある。
  (イ) 63条(降職)
a 社員が次の各号のいずれかに該当するときは,その意に反して降職することがある。
 (a) 勤務実績がよくないとき,又はその職務に必要な適格性を欠くとき
 (b) 私傷病のため,職務の遂行に支障があり,また,これに堪えないと認められるとき
 (c) 業務量が減少し,又は経営上やむを得ない事由が生じたとき
b 本人の意に反して降職するときは,その事由を明示する。
 イ(ア) 被告の定める就業規則の一部を成し,「マネジメント群」に属する社員等以外の社員の給与等について定めた給与規則I(〈証拠略〉。以下「給与規則Ⅰ」という。)には,以下の定めがある。
a 8条(職種,職群及びグレード)
 (a) 職種,職群及びグレードは,別表1「グレード分類表」による。
 (b) 各職種におけるグレードの達成期待業務,主要遂行業務,専門知識及びスキルについては,別表2「職種別グレード基準書」による。
(以下略)
b 9条(格付)
 格付は,別表2「職種別グレード基準書」による。
c 10条(基本給)
 基本給は,社員のグレードに対応する別表5「範囲基本給表」に掲げる最高基本給と最低基本給の範囲において決定し,最高基本給をもって最高限度額,最低基本給をもって最低限度額とする。
  (イ) 上記別表1「グレード分類表」のうち,「医薬職」には,「職群」が「エキスパート群」に属する「グレード」として,「医薬シニアA」及び「医薬シニアB」,「ディベロップメント群」に属する「グレード」として,「医薬1」,「医薬2」,「医薬3」及び「医薬4」の合計6グレードが設けられている。これらのグレードそれぞれについて,上記別表5「範囲基本給表」において,「グレード別基準額」並びに「範囲基本給」の「最低基本給」及び「最高基本給」を定めており,上記「医薬1」のグレードに対応する上記「グレード別基準額」を45万4600円,「最低基本給」及び「最高基本給」をそれぞれ41万5400円,49万3800円と定めている。
  (ウ) 上記別表2の「職種別グレード基準書」には,「医薬1」のグレードに係る① 「達成期待業務」として,「担当専門分野において,単位組織の業績向上に対して影響度が高い課題等を担い,企画・立案および実行を通じて,所属組織に貢献する。」と,② 「主要遂行業務」の「方針・戦略立案」として,「単位組織の方針・戦略立案へ参画する。」と,「業務遂行・目標達成行動」として,「担当専門領域・分野における課題解決策あるいは改善策の企画・立案および提案」について「担当専門分野において,所属組織に影響を及ぼす,または単位組織への影響度が高い,問題の所在が不明確な課題の解決策あるいは改善策について,将来予測も踏まえた企画・立案および提案を行う。」などと,「人材育成」として,「上司の方針の下で,単位組織の下位グレード社員に対し,担当専門分野を中心とした指導・育成を行う。」と,③ 「専門知識」として,「所属組織が持つ機能に対応する専門領域についての知識,単位組織が持つ機能に対応する専門分野についての高度な知識(法令・社内規則等ルール,最新の科学・技術動向,他社動向,行政動向等)」と,④ 「スキル」として,「担当専門分野に関する専門性を応用・駆使した問題発見力,課題構築・解決力,コミュニケーションスキル」と,それぞれ記載されている。
 ウ(ア) 被告の定める就業規則の一部を成し,マネジメント職に属する社員の給与等について定めた給与規則Ⅱ(〈証拠略〉。以下「給与規則Ⅱ」という。)には,以下の定めがある。
a 4条(職種,職群,グレード及びグレード区分)
 職種,職群,グレード及びグレード区分は,別表1「グレード分類表」による。
b 5条(同)
 グレード区分は,その担当する職務による。
c 6条(基本給)
 基本給は,社員のグレ-ドに対応する別表2「範囲基本給表」に掲げる最高基本給と最低基本給の範囲において決定し,最高基本給をもって最高限度額,最低基本給をもって最低限度額とする。
  (イ) 上記別表1「グレード分類表」には,「マネジメント職」の「職群」が「マネジメント群」に属する「グレード」として,「A」,「B」,「C」,「D」及び「E」の合計5グレードが設けられ,それぞれに対応した「グレード区分」として「A」,「B」,「C」,「D」,「E1」及び「E2」(グレード区分「E1」及び「E2」がグレード「E」に対応するほかは,グレード区分がそれぞれ同じ記号のグレードに1対1で対応)の合計6グレード区分が設けられている。また,上記5グレードのそれぞれについて,上記別表2「範囲基本給表」において,「グレード別基準額」,「範囲基本給」の「最低基本給」及び「最高基本給」を定めており,上記「E」のグレードに対応する上記「グレード別基準額」を65万5000円,「最低基本給」及び「最高基本給」をそれぞれ55万4000円,75万6000円と定めている。
 エ 被告の定める就業規則の一部を成す退職手当規則(〈証拠略〉)4条から6条まで等は,被告を退職した社員に支払われる退職一時金の額を以下のとおり定めている。
 退職一時金=累積退職手当算定ポイント×単価(100円)×係数(100)
  (ア) マネジメント職のグレード区分「E1」(前記ウ(イ))に対する上記ポイントの年間増加ポイント数 90 上限ポイント数 1810
  (イ) 医薬職のグレード「医薬1」(前記イ(イ))に対する上記ポイントの年間増加ポイント数 68 上限ポイント数1527
(4) 原告は,平成23年6月まで,被告本社医療事業部医薬情報部治験薬安全性管理チームにおいて,チームリーダーとして治験薬,市販薬の安全性情報の管理を担当し,マネジメント職のE1のグレード区分に格付されていた。
 原告は,同月から,被告本社医薬事業部薬事部における特命プロジェクトとして発足したGチームのメンバーとなり,新薬承認申請に係る業務の担当となったが,グレード区分の格付に変更はなかった。
 原告は,平成25年7月1日付けで,被告から,職務を医薬事業部臨床開発部医薬スタッフとし,グレードを医薬職・ディベロップメント群の「医薬1」とする人事発令(以下「本件人事発令」という。)を受けた。
(5) 本件人事発令の前後における,原告の労働条件の変更は以下のとおりである。
 ア 発令前
 基本給 月額63万2750円
 賞与 254万9550円(平成25年冬季)(なお,原告が差額支払の算定根拠とする平成19年夏季から平成25年冬季までの賞与の平均額については,後記ウ(イ)のとおり争いがある。)
 イ 発令後
 基本給月額 49万3800円(グレード「医薬1」中の最高基本給)
 基本給調整額 月額1万3550円(ただし,激変緩和措置として支給されるものであることから,平成26年6月までの12か月間に限って支給)
 地域手当A 月額5万9098円(基本給の13%。ただし,勤務地によって支給の有無・額が変動する可能性がある。)。
 超過勤務手当 月額11万6534円(平成25年7月から平成27年5月までの23か月間の平均額。支払時期は各翌月で深夜勤務手当を含む。また,この間の月当たりの平均残業時間は約24.3時間である。〈証拠略〉)
 賞与 153万1526円(平成26年夏季及び冬季),193万5142円(平成27年夏季)(なお,グレード格下げ後も1年間は従前のグレードに応じた賞与が支払われるため,減額が生じたのは平成26年6月以降である。)
 ウ 本件人事発令前後の原告に対する給与等の支給額の比較
  (ア) 賞与及び超過勤務手当を除いた,本件人事発令前後の原告の収入の差額に係る原告の主張は下表1のとおりである。なお,平成26年4月及び平成27年4月に,被告においてベースアップが実施されており,E1グレードについても2600円,7238円の各ベースアップが実施されているところ,医薬1グレードの範囲基本給の最高基本給が支給されている原告はベースアップの対象とされていないことを下表1に反映している。もっとも,ベースアップを実施したと仮定すれば各グレードの範囲基本給の最高基本給を超過する者(原告を含む。)に対しては,ベースアップを実施した場合に最高基本給を超過することとなる,その超過分の12か月分が被告から別に一時金として支払われている(〈証拠略〉)。

表1
         平25.7-26.3 平26.4-26.6 平26.7-27.3 平27.4-27.6
E1の基本給   ¥632,750   ¥632,750   ¥632,750   ¥632,750
ベースアップ                ¥2,600     ¥2,600     ¥9,838
E1の給与合計  ¥632,750   ¥635,350   ¥635,350   ¥642,588
医薬1の基本給  ¥493,800   ¥493,800   ¥493,800   ¥493,800
基本給調整金    ¥13,550    ¥13,550
都市手当      ¥59,098    ¥59,098    ¥59,098    ¥59,098
医薬1の給与合計 ¥566,448   ¥566,448   ¥552,898   ¥552,898
差額       ¥66,302     ¥68,902    ¥82,452    ¥89,690

  (イ) 本件人事発令前後の原告に対する賞与の差額に係る原告の主張は下表2のとおりであり,平成26年6月時以降の賞与の支給額と平成19年夏季から平成25年冬季までの賞与の支給額の平均との差額を基に計算したものである。ただし,平成19年及び平成20年の賞与支給額に争いがあり,被告の主張する賞与支給額を基にすれば,上記平均は206万5972円となる。

表2
          平26.6時の賞与  平26.12時の賞与 平27.6時の賞与
原告に対する支給額 ¥1,531,526 ¥1,531,526 ¥1,935,142
平成19年夏季から ¥2,092,830 ¥2,092,830 ¥2,092,830
平成25年冬季まで
の支給額の平均
差額          ¥561,304   ¥561,304   ¥157,688

2 本件の争点及びこれに係る当事者の主張
(1) 本件人事発令によるグレードの格下げの効力
 ア 被告
  (ア) 本件人事発令は,就業規則50条を根拠として,原告に職場・職種の変更を命じるものであり,職種とグレード及び給与との対応関係に基づいて,原告の給与等の処遇に変動が生じたものであるから,被告の人事上の権限の行使として許容された有効かつ適法なものというべきである。
  (イ) 被告が現在採用している職務等級制度は平成18年4月に導入されたものであり,「職務の大きさ」の違いを反映した「職務別グレード体系」を構築している。この職務別グレードは,「職種」,「グレード」及び「職群」の3つの軸によって構成されており,「職種」は,職務遂行に必要な専門性に着目して設定された,「マネジメント職」や「医療職」といった区分であり,「グレード」は,職務の大きさの違いを反映して,マネジメント職につき「A」から「E」まで,医療職につき「シニアA」から「4」までなどと設定されており,「職群」は,各職種におけるグレードを横断的にくくったもので,「マネジメント群」,「エキスパート群」及び「ディベロップメント群」の3つが設定されている。
  (ウ) 被告の社員をあるグレードに格付するためには,当該社員の担当する仕事が当該グレードの「職務の大きさ」に合致している必要がある。したがって,当該社員が上位グレードの要求する専門知識・スキルを有していたとしても,当該グレードに対応する仕事を行っていなければ当該グレードに格付されることはない。そして,「エキスパート群」及び「ディベロップメント群」の業務内容(職務)については,給与規則Ⅰの「職種別グレード基準書」において,「達成期待業務」,「主要遂行業務」,「専門知識」及び「スキル」の観点から各グレードに応じて具体的に明らかにされている。また,「マネジメント群」については,職務評価判定委員会の決議によって職務のグレードの設定・変更を行っており,具体的な職務がどのグレードに対応するかについては,いずれも1対1で対応している。
  (エ) これに合わせて被告の給与体系も,職務の大きさに応じた給与が支払われる仕組みを採用しており,職務の変更に応じてグレードの変更とこれに伴う給与の変更が行われることは制度上当然に予定されているから,制度導入以来,1600件以上のグレードと給与の引き下げを伴う人事異動が行われている。本件人事発令同様,マネジメント群からディベロップメント群へのグレードの変更が生じた例も30件を超えており,被告社内で例外的な事象ではない。
  (オ) このように被告では職務とグレードとが対応関係にあり,職務の変更・配転に従ってグレードが決定されるという関係にあるから,グレード変更の有効性を配転命令の有効性と切り離して論じることはできず,仮に,配転命令に伴ってグレードが変更され,賃金の変動が生じたとしても,それは配転命令の有効性を判断する一要素になるにすぎない。そして,原告に対する配転命令の適法性は,通常の配転命令同様,被告に配転命令を行う根拠があるか,それが人事権の濫用に当たるかという観点から判断されるべきものであり,配転命令と切り離してグレード変更のみを取り出してその適否を論じることはできない。
  (カ) 配転命令が人事権の濫用に当たるか否かは,業務上の必要性,著しい職業上又は生活上の不利益,不当な動機・目的があるか否かという考慮要素から判断されるべきあり,業務上の必要性と労働者の上記不利益を比較して,後者が通常甘受すべき程度を著しく上回るものでない限り,配転が権利濫用に当たることはないところ,原告に対する本件人事発令について,業務上の必要性が認められ,上記不利益が上記の程度に達するものではなく,不当な動機・目的はないのであるから,これを権利濫用とみる余地はない。
 すなわち,本件人事発令により生じたとする原告の不利益についてみると,本件人事発令の前後を比較すれば,超過勤務手当を含めた手取り給与の額はむしろ増加しているし,その前後で,職務内容・責任の程度に変更が生じており,マネジメント職の重責から解放されていることからすれば,基本給自体が引き下げられたとしても,それは職務内容等を踏まえて定められた金額であるから,これを経済的な不利益として重視するのは相当でない。また,マネジメント職における賞与については,部門長による判断や人事考課による査定を経て決定されるものであり,その決定を待たなければ具体的権利として発生するものではないから,原告の経済的不利益の内容として具体的な考慮対象となるものではない。さらに,退職一時金の算定については,今後原告がマネジメント職に配転される可能性もあり,その支給額は原告が退職に至るまでの職務に従って変動し得るものであるから,経済的不利益が具体的に発生しているとみる余地はない。
 さらに,本件人事発令の業務上の必要性についてみれば,Gチームの解散に伴い,原告が就いていた医薬事業部薬事部調査役のポストも消滅することになり,原告の配転先が調整されたが,より適任な者を配置した結果,原告がGチームに異動する前に就いていた治験薬安全性管理チームのチームリーダーに復帰させることができなくなり,他にマネジメント職の異動可能なポストも存在しなかったため,臨床開発部の医薬スタッフとしてのポストが適任と判断されて本件人事発令に至ったものであるから,業務上の必要性が認められる。