岡本法律事務所のブログ

カテゴリ: 民事介入暴力

会社法判例百選第3版 14 議決権行使阻止工作と利益供与 最高裁平成18年4月10日第二小法廷判決 民集登載判決です。解説は得津晶東北大学准教授。高裁は破産必至の役員をむりやり救済した判決のように思っていました。法令遵守の期待可能性がないかどうか、さすがに最高裁で破棄差戻しですけど。

行政対象暴力と首長の勇気

                   弁護士 岡 本  哲(おかもと てつ)

2011年にかいたものです。
 2011年5月に日本弁護士連合会の民事介入暴力対策委員会の全国大会が三重県四日市市でおこなわれた。さまざまなアトラクションと研究会がおこなわれたが、岡山の事例がいくつか先進的事例として紹介されていた。行政対象暴力への弁護士会のバックアップ体制などである。民事介入暴力対策委員としてはほめられているような気分になった。

そのなかでは行政対象暴力に対する報告がおおかった。平成8年に町長がなにものかに暴行をくわえながらも断固として暴力団排除をつらぬいた御嵩町長のインタビューは感銘を受けるものであった。

 筆者は宮崎総合法律事務所に平成3-4年いたが組事務所の使用差し止め等の先端事件の現場にいた。ただ、このときは弁護団事件であり、頼もしい味方が複数いた。

 ひとり孤独に立ち向かう自治体首長は心身ともに大変だったと思う。

現在であれば、組織犯罪対策法の活用、弁護士による役所を代理しての調停や裁判、暴力団組長に対する損害賠償請求というさまざまな対抗手段が考えられる。

 対反社会勢力に対する基本はノット・ロンリー・バトル、ひとりでたたかうな、ということである。そのために弁護士は力強い味方でありたいと思う。現在は岡山県内の市町村長クラスであれば弁護士相談ということは頭にうかぶようになっている。

 弁護士は法的な用心棒なのだ。

ヤミ金への対処方法  弁護士 岡本 哲( おかもと てつ)

質問

わたしは従業員10名規模の会社を経営しています。ここ2,3日従業員のひとりに金を貸したので返してほしいという電話が頻繁にかかってきます。罵詈雑言をあびせるので従業員が電話にでることにおびえる始末です。なんとかならないでしょうか。


回答

たいへんな事態ですね。企業のヤミ金被害のよくあるパターンです。ヤミ金は違法な高利貸しをさします。貸金業法により債務者の就業先への取立行為は禁止されていますので、ほんとに合法な債権があったとしても電話をかけると違法なわけです。出資法違反をしていることがほとんどですから、ヤミ金の場合は法的には債権はありません。ヤミ金の場合は10日で1割、7日で1割というような超高金利をとり利息を制限した法律に刑罰法規レベルで違反しますので元本もふくめて返済する義務はありません。義務なきものを違法な取り立てをしているわけで二重に違法なわけです。

電話応対ですが、こちら側が丁寧に応対して、相手方がいやがっているからこそヤミ金側もいけるとおもって執拗に電話をかけてくるわけです。電話の場合は双方紳士淑女であることを前提にマナーがつくられていますから、ヤミ金相手の犯罪そのものの行為についてマナーをまもる必要はないのです。

逆無言電話をおすすめします。これは受話器をとったまま放置して別の用事をすることです。ヤミ金側は時間と電話料金を無駄にするわけです。ヤミ金は暴力団の下っ端や周辺者がやっていることがおおく、上から厳しいノルマがあるのが通常です。取り立て見込みのないところに長くかかわるわけにもいかないわけです。

そして当該従業員に弁護士と警察(県警本部か警察署の生活安全課)に相談させてください。

弁護士につてがない場合は岡山県でしたら岡山弁護士会(電話086-223-4401)の民事介入暴力対策委員会に相談ください。担当弁護士が有効な対処をします。組織犯罪対策法の基づきヤミ金の銀行口座とか郵便貯金口座を凍結します。これはヤミ金のいわば動脈を絞りますのでききめがあります。口座凍結から2、3日でおとなしくなるのが普通です。また、弁護士の警告の電話でとまることもおおいのですが、例外もあります。

警察は捜査して刑事罰を与えたり、署長権限で携帯電話の使用禁止をすることができます。

また、振込口座利用の場合は相手方の講座を凍結することもできます。

ただし、証拠がきちんとしている場合に限ります。

 

2009 年の事件です。もとの情報はきえています。
年金担保は最後の生活費まで奪うものですからちゃんとした機関だけがあつかうことができません。
この事件の場合出資法違反の高金利をとっていますから利息のほかに元本も受け取ることはできません。
ですから被害者の老人は債務を負っていないことになり、担保設定契約も無効ということになります。
容疑者から年金証書の任意の返還がないときは再発行してもらえばいいことになります。

年金少々あずかりのほかに預金のキャッシュカードをあずか手口もあります。


担保は年金証書 高齢者にヤミ金容疑、業者を逮捕
http://www.asahi.com/national/update/0618/TKY200906180117.html

 年金証書を担保に高齢者に高金利で融資をしていたとして、神奈川県警は18日、同県横須賀市の貸金業、金正洙容疑者(58)と妻(51)、従業員の男(47)の3人を貸金業法違反(公的給付に係る預金通帳等の保管制限)と出資法違反(高金利)の疑いで逮捕した。
 捜査関係者によると、金容疑者らは05年10月~今年1月、同市と横浜市の65歳以上の5人から年金証書と年金振り込み口座の通帳などを担保として預かった。さらに、06年7月~08年10月、70代の2人に1日あたりの法定金利0.08%を大幅に超える0.16%の金利で貸しつけ、利益を得た疑いがある。
 金容疑者らは、最初に店に来た段階で、年金証書などを預かり、お年寄りが自由に年金を引き出せないようにしていた。2カ月に1回の年金支給日に現金自動出入機(ATM)で現金を引き出して利息分を回収した上で、残りを渡していた。02年から今年1月までの間、高齢者約120人に、高金利で金を貸し付け、約2500万円の違法な利益を上げていたという。
 年金証書などを担保にし、銀行口座から年金を差し押さえる行為は、04年の貸金業法改正で規制されている。

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