岡本法律事務所のブログ

カテゴリ:サラ金」 > 武富士

質問
2010年施行の貸金業法改正でどのようなことがおきたのでしょうか。2010年のサラ金業界はどのような状態だったのでしょうか。

回答
 「改正貸金業法」は主として借金に苦しむ多重債務者を救済する目的で、消費者金融や事業者金融、信販・カード会社に対する規制を強化する改正が2006年12月に成立しました。段階的にルールを厳しくし、2010年6月18日に完全施行されました。
 完全施行以降、貸金業者は借り手にお金を貸し出す際の金利を、それまでの上限29.2%から20%に引き下げ、貸し出し総額にも規制がかかり、年収の3分の1以上は貸してはならないことになりました。

◆改正貸金業法のポイント

[1] 過剰貸し付けを抑制…総借入残高が年収の3分の1を超える貸し付けを禁止(総量規制の導入)
[2] 金利の適正化…上限金利を20%に引き下げ
[3] 貸金業への参入条件の厳格化…貸金業者として営業するためには純資産5000万円以上が必要に
[4] 資格制度の導入…貸金業務取扱主任者の資格試験を導入。合格者を営業所ごとに配置することを義務化

 改正のほか2006年の最高裁判決も消費者被害を救済し、サラ金の経営を圧迫させました。
 
  過払い金の返還請求です。消費者が過去に払い過ぎた金利を消費者に返還することについてほとんど例外なく認められるように最高裁判所が判断した結果、多くの被害者が消費者金融に利息の返還請求を始めるようになりました。大手に対する過払い金返還請求の累計額は、2009年12月段階で1.5兆円を超えました。

 プロミスは2009年3月末で、当社は総額約4400億円の利息返還請求にかかる引当金を積みました。2009年12月にはアイフルが事業再生ADR(裁判以外の紛争解決)を申請しました。武富士も2010年段階で資金繰りが常に噂されるようになりました。
メガバンクが出資するアコムやプロミスも、2010年から大規模なリストラによって、生き残りを図ろうとするようになりました。
 
 銀行のように面倒な審査もなく気軽に借りられることを売りに、顧客を開拓したのが消費者金融です。
 日本銀行によれば、1991年、約20兆円あった国内銀行の個人向け貸出金は、2002年には約9兆円まで減少しました。一方、消費者金融の個人向け貸付残高は、1999年3月末の約16兆円から2002年3月末に約20兆円を突破しました。銀行からクレジットやサラ金へ流れたのです。
 急成長過程で、消費者金融はそのビジネスモデルがよって立つ原点を見失いました。「対面与信」及び適正与信の原則がわすれられていくのです。
 その大きなきっかけとなったのが、1990年代前半に登場した自動契約機の登場だ。93年にアコムが「むじんくん」を開発。他社も開発し、一気に事業展開を加速させた。1996年のCMのゴールデンタイム解禁も追い風となりました。

 事業拡大を競い、債務者の返済能力など度外視した過剰な貸付をおこなって経営者一族だけが豊かになっていく。従業員はブラック企業レベルの扱いをされたうえで強引な回収をやらされます。決定的な問題がおきたのが、90年代後半の事業者金融の「商工ローン」問題でした。回答者も弁護団のひとりでした。社会問題化し、国会で議論となり、貸金業法が改正され、上限金利が40.004%から29.2%に引き下げられました。
 2006年、再び融資の強引な取立てと過剰融資が社会問題化します。「多重債務者」という言葉がようやく社会に普及しました。その結果改正貸金業法が成立したのです。

 貸金業者側はこんな改正があると健全な貸金業者がいなくなり闇金が跋扈する、といっていましたが現在にいたるも闇金は増加していません。 この改正をないものにしようという貸金業者側の巻き返しも現在なされています。

質問
2010年施行の貸金業法改正でどのようなことがおきたのでしょうか。2010年のサラ金業界はどのような状態だったのでしょうか。

回答
 「改正貸金業法」は主として借金に苦しむ多重債務者を救済する目的で、消費者金融や事業者金融、信販・カード会社に対する規制を強化する改正が2006年12月に成立しました。段階的にルールを厳しくし、2010年6月18日に完全施行されました。
 完全施行以降、貸金業者は借り手にお金を貸し出す際の金利を、それまでの上限29.2%から20%に引き下げ、貸し出し総額にも規制がかかり、年収の3分の1以上は貸してはならないことになりました。

◆改正貸金業法のポイント

[1] 過剰貸し付けを抑制…総借入残高が年収の3分の1を超える貸し付けを禁止(総量規制の導入)
[2] 金利の適正化…上限金利を20%に引き下げ
[3] 貸金業への参入条件の厳格化…貸金業者として営業するためには純資産5000万円以上が必要に
[4] 資格制度の導入…貸金業務取扱主任者の資格試験を導入。合格者を営業所ごとに配置することを義務化

 改正のほか2006年の最高裁判決も消費者被害を救済し、サラ金の経営を圧迫させました。
 
  過払い金の返還請求です。消費者が過去に払い過ぎた金利を消費者に返還することについてほとんど例外なく認められるように最高裁判所が判断した結果、多くの被害者が消費者金融に利息の返還請求を始めるようになりました。大手に対する過払い金返還請求の累計額は、2009年12月段階で1.5兆円を超えました。

 プロミスは2009年3月末で、当社は総額約4400億円の利息返還請求にかかる引当金を積みました。2009年12月にはアイフルが事業再生ADR(裁判以外の紛争解決)を申請しました。武富士も2010年段階で資金繰りが常に噂されるようになりました。
メガバンクが出資するアコムやプロミスも、2010年から大規模なリストラによって、生き残りを図ろうとするようになりました。
 
 銀行のように面倒な審査もなく気軽に借りられることを売りに、顧客を開拓したのが消費者金融です。
 日本銀行によれば、1991年、約20兆円あった国内銀行の個人向け貸出金は、2002年には約9兆円まで減少しました。一方、消費者金融の個人向け貸付残高は、1999年3月末の約16兆円から2002年3月末に約20兆円を突破しました。銀行からクレジットやサラ金へ流れたのです。
 急成長過程で、消費者金融はそのビジネスモデルがよって立つ原点を見失いました。「対面与信」及び適正与信の原則がわすれられていくのです。
 その大きなきっかけとなったのが、1990年代前半に登場した自動契約機の登場だ。93年にアコムが「むじんくん」を開発。他社も開発し、一気に事業展開を加速させた。1996年のCMのゴールデンタイム解禁も追い風となりました。

 事業拡大を競い、債務者の返済能力など度外視した過剰な貸付をおこなって経営者一族だけが豊かになっていく。従業員はブラック企業レベルの扱いをされたうえで強引な回収をやらされます。決定的な問題がおきたのが、90年代後半の事業者金融の「商工ローン」問題でした。回答者も弁護団のひとりでした。社会問題化し、国会で議論となり、貸金業法が改正され、上限金利が40.004%から29.2%に引き下げられました。
 2006年、再び融資の強引な取立てと過剰融資が社会問題化します。「多重債務者」という言葉がようやく社会に普及しました。その結果改正貸金業法が成立したのです。

 貸金業者側はこんな改正があると健全な貸金業者がいなくなり闇金が跋扈する、といっていましたが現在にいたるも闇金は増加していません。 この改正をないものにしようという貸金業者側の巻き返しも現在なされています。

2012年クレサラ白書

発行日 2012(平成24)年10月27日

発行 第32回全国クレジット・サラ金・ヤミ金被害者

   交流集会in北海道実行委員会

編集 クレサラ白書編集委員会

 

目次

 

はじめに

日本の民主主義運動強化のために

全国クレジット・サラ金問題対策協議会 

代表幹事 弁護士 木村達也

ごあいさつ

第32回全国クレジット・サラ金・ヤミ金被害者交流集

会実行委員会委員長 弁護士 藤本明

ごあいさつ 北海道知事 高橋はるみ

ごあいさつ 札幌市長 上田文雄

第1章 基調報告

第32回全国クレジット・サラ金・ヤミ金被害者交流集

会実行委員会事務局長 弁護士 竹之内洋人

第2章 被害の実態と相談員の声

*被害体験報告

借金に追いうちをかける行政

札幌陽は昇る会 後藤ひでき

同じ過ちはしない

帯広たんぽぽの会 藤川卓哉

返済を終えて 

帯広たんぽぽの会 高木悟、悠子

借金体験報告

秋田なまはげの会 HK生

生活や考え方を大きく見直す経験

桐生ひまわりの会 匿名

被害体験報告

愛知かきつばたの会 F・N

家族ゆえの思い

大阪いちょうの会 西川有香子

二度の失敗 大阪いちょうの会 OK

会社の保証人に 倒産、失業、うつ病──

和歌山あざみの会 玉井信行

借金があっても明るく元気に

福山つくしの会 沖本千鶴香

訪問販売で儲かるとの甘い考えが

福山つくしの会 佐竹やよい

一番大切なものを失い、悔やむ日々

福山つくしの会 佐藤直

辛くても逃げることなく

福山つくしの会 原田真由美

勇気と元気をもらって頑張っています

福山つくしの会 佐藤ひとみ

一歩踏み出したら人生変わりました

高松あすなろの会 K子

今までの人生とこれからの生き方

高松あるなろの会 Y男

私の半生 高知うろこの会 M

反貧困キャラバンIN愛媛集会の報告と体験談

松山たちばなの会 愛媛T

*各地の被害者の会活動報告・相談員の声

はなますの会と自助グループ

釧路はまなすの会 相談員 谷村麻恵

最近の相談活動について 

みやぎ青葉の会 相談員 鈴木かつ子

多重債務で死なせはしない!

秋田なまはげの会 相談員 荻原輝男

多重債務者対策協議会の協働による救済運動

桐生ひまわりの会 事務局長 小倉光雄

継続する被害者の会の意義

大阪いちょうの会 相談員 O.K

定例交流会の報告

福山つくしの会

高知・足摺岬に自殺防止看板を設置!

高知うろこの会 岡田悟

新しい運動の一歩を踏み出して

沖縄クレジット・サラ金被害をなくす会

*ブロック報告・交流集会報告

クレサラ被害者の会東海4県交流集会in焼津

静岡ふじみの会事務局長 小寺敬二

和気あいあい開かれる!

呉つくしの会 中村正美

第26回近畿被害者交流集会in奈良~みちしるべ~

近畿被害者交流集会実行委員長 

奈良若草の会 川合俊輔

第3章 活動報告─多重債務被害の救済と反貧困全国キ

    ャラバン2012

会社更生事件の運用に関する意見書

第1 意見の趣旨
   東京地方裁判所民事第8部が会社更生事件において運用上採用している、旧経営陣の一部を管財人に選任する、あるいは会社更生の申立てを行った弁護士を管財人に就任させるタイプの会社更生手続は、いわゆるグレーゾーン金利で営業をしていた消費者金融業者が申し立てた場合など、更生会社において旧経営陣の責任の有無を吟味する必要がある場合には、採用するべきではない。


第2 意見の理由
 1 近時、東京地方裁判所民事8部は会社更生手続において、旧経営陣の一部を管財人に選任し(いわゆるDIP型会社更生)、あるいは会社更生の申立てを行った弁護士をそのまま管財人として横滑りに就任させる方式を広く採用している。
たしかに、会社の実情をよく知る旧経営陣、あるいは会社更生手続の申立てを行った弁護士がそのまま管財業務を行うことは、手続きを円滑に進める上ではメリットがあるとされている。しかし、旧経営陣の一部を管財人に選任すれば、旧経営陣に対する責任追及が十分になされない恐れがあることは自明であろう。現に、東京地方裁判所も、いわゆるDIP型会社更生の運用基準として、①現経営陣に不正行為等の経営責任のないこと、②その他経営陣の経営関与によって会社更生手続の適正な遂行が損なわれるような事情が認められないこと等を運用上の要件とすることを発表している。
また、会社更生の申立てを行った弁護士がそのまま管財人になる場合、会社更生手続の中で旧経営陣に対する責任追及を適切に検討することは到底期待しえない。すなわち、会社更生の申立てを行う弁護士は、会社の破綻に至る原因を聴取・調査するにあたり、旧経営陣から信頼関係に基づく協議を受けるのが通常であり、そのような弁護士が管財人に就任し、旧経営陣に責任を追及することは、弁護士職務基本規定27条2号(信頼関係に基づくと認められる協議をした者を相手方とする事件の受任の禁止)との関係から問題がある。結局、会社更生の申立てを行った弁護士は、管財人に就任したとしても、旧経営陣に対して適切に責任追及をできない構造にあるのである。

2 とりわけ、いわゆるグレーゾーン金利を用いて営業していた大手消費者金融業者が会社更生を申し立てた際も、裁判所がDIP型会社更生を採用し、申立人代理人がそのまま管財人に就任していることは問題である。
グレーゾーン金利は、貸金業法改正前から一貫して、民事上は利息制限法第1条に違反する違法な金利である。いわゆるみなし弁済規定(旧貸金業規制法第43条)についても、司法判断においては厳格な解釈がなされていた。借主がグレーゾーン金利が違法であることに気付けば、ほとんどの場合、取引のはじめに遡って利息制限法の適用を受けて、支払わねばならない額が減少し、場合によっては過払金の返還請求も可能であった。当然、グレーゾーン金利を用いて営業を行う消費者金融業者の取締役としては、グレーゾーン金利が違法な金利であることを認識することが十分に可能であったはずである。
それにもかかわらず、貸金業法改正によりグレーゾーン金利が撤廃される直前期まで、多くの消費者金融業者ではグレーゾーン金利を用いた営業を続けてきた。結果として、過払金返還請求が増大したことにより経営難に陥った消費者金融業者が増えている。
   このような消費者金融業者の取締役が、早い時期にグレーゾーン金利に依存する経営から脱却していれば、現在のような形で会社が経営難に陥ることは避けられたのであるから、グレーゾーン金利で営業をしていた消費者金融業者が会社更生を申し立てた場合には、取締役の経営責任を厳格に追及することを検討する必要がある。

3 更生会社において旧経営陣に対する責任の追及をする可能性がある場合には、円滑な手続の進行が要請される場合であっても、DIP型会社更生を含む会社更生手続によるべきではない。東京地方裁判所民事第8部は、このような問題点を看過し、グレーゾーン金利で営業をしていた消費者金融業者等においても、前述のような会社更生手続を採用しているため、上記のとおり意見を述べる次第である。


             2012年(平成24年)5月9日
横浜弁護士会 会長 木村 保夫

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