先日、ごく親しい友人達と4人で3泊4日の沖縄旅行に行ってきた。

青い空、青い海、そして美味しい料理やお酒に舌鼓を打ち、ダイナミックな自然に魂を解放し、そして癒される…。 そんな遅い夏休みを楽しむこの旅行が、仲間達との年に一度の楽しみな行事となっているのだ。
というわけなので、今回の旅の目的は、ようするに「休暇」だ。
当然、勿論の事、今回は「風車」とは無縁の旅行になるはずだったのだが…

えええええーーーーーー!!!???
ふ、風車!!!???
我が風車人生、そう簡単に問屋が卸さなかった。
今回初めて訪れた、ここ沖縄県は国頭村にある「JALプライベートリゾート オクマ」の前に広がるビーチからの景色を眺めていると、2基の回転する風車の姿が、唐突に僕の視界に飛び込んで来たのであった。
…なんたる運命のいたずらであろうか。
こんなパターンで新しい風車と出会う事になるだなんて。
今回は風車探訪の相棒であるロッキー氏とは一緒でないのでちょっと気は引けるのだが、もうこうなってしまうと、風車の真下まで行かないわけにはいかない。
それが風車ファンってもんである。
それでもさすがに今回同行した仲間達を無理に僕のフェチ…いや趣味の世界に引きずり込むのも気が引けたので、一応レンタカーを数時間ほど拝借して風車の真下まで向かう旨を伝えたのだが…どういうわけか全員、風車に行く気マンマン。
結局、その日の午後に、今回同行している4人全員で、風車の見える場所に向かうこととなってしまった。
え、みんな大丈夫?風車ですよ?w
まあ、しかしこれはこれで彼らの運命なのであろう。
今回の旅こそ、彼らが風車という特殊な存在と出会うべくして出会うタイミングであったのかもしれない。
もしかすると、この沖縄での風車との出会いをキッカケに、とんでもない風車マニアに育ってしまう人物がこの中から現れるのかもしれないではないか。
この宇宙はどんな事だって有り得るのだ。
限りなく拡がる可能性を否定するのはナンセンスというものだろう。(なんのこっちゃ)
…というわけで、まずは、ホテルの近所にあった沖縄そば屋さん「ひまわり食堂」さんで腹ごしらえ。

ソーキそば(小) 600円
シンプルながらに味わい深い一杯。ソーキはどこまでも柔らくて美味。
島とうがらしの泡盛付け「コーレーグース」をさっと一回しし、紅しょうがを添えれば、口の中に沖縄食文化という天国が顕現する。
そんな至福のソーキそばに舌鼓を打ちながら、この風車について調べてみると、どうやらそれは大宜味村にある山の上、「石山展望台」というマイナーな展望台に隣接している「大宜味風力発電実証研究設備」という所にある2基の風車のようだった。
またこの「石山展望台」はとても眺めが良いが、立地の悪さゆえにあまり人の居ないという、所謂穴場スポットなのだそう。
そうであれば、一安心である。
もしみんなが風車にあまり興味を示さなかった場合にも、みんなが美しい景色に見惚れている間に、僕は美しい風車に見惚れていれば問題ない。きっとそうに違いない。もう何言ってるんだかワケがわからないが、そういうものに違いないのである。
食事を終え、国道58号線を大宜味村方面へ車を走らせる事10分ほど。
すぐに「石山展望台」と書かれた左方向を指し示す道路標識が見えてくる。
そこからさらに15分ほど山道を道なりに登っていくと…

ドカーンとついに彼らのお出ましである!
このナセルの形…日本製鋼所の風車に違いない!!

やっぱりー!!(歓喜)

この透き通った空に映える風車達…もう最高である。

そしてこの展望台…
360度、沖縄の海と山々を見回す事が出来る最ッ高のロケーションではないか!
そして人っ子ひとり居ねえ!!
沖縄を独り占めできる凄すぎる見晴らしスポットでねーですか、ここ!!!
てーへんだ!てーへんだ!!
…ところで、風車の見える展望台や見晴台の近くでは、よく、こんな様なモノを見かける。

風車名物、謎のオブジェ。
何ゆえ、風車の近くにはこういったものが存在するのか。
何ゆえ、風車はこういったものの近くに建ってしまうのか。
風車が先なのか、オブジェが先なのかはわからない。
あるいは、そういった特殊な土地であるが故に風車や謎のオブジェが建ってしまうのだろうか。
…もうなんだかあまりにミステリアス。

僕が、この果てしなく奇妙な因果関係の謎について哲学していると、唐突に友人の一人がこう言った。
「ここ、夜来たら星凄そうだよね!」
…うん、それは間違いない。
きっと満点の星空は凄いに綺麗に違いないよ、うん。
が、アナタはこの場所に風車がある事をお忘れではないか…?
そうなのである。
風車は侮ってはいけないのだ。
そして、あまり素人にはオススメできないものこそが、夜風車なのである。
夜風車がとても魅力的ではある事には間違いないないが、大概の場合、夜風車の雰囲気的な傾向は以下2パターンのいずれかである場合が多い。
・果てしなく宇宙的で神秘的な場合。
・背筋が凍るほどの威圧感と禍々しさを放っている場合。
そう、この落差がヤバすぎるのだ。
僕自身、神秘的で美しい風車を求めて夜風車にやってきたものの、霧の中、大きな音を立てながら現世に降臨した、クトゥルフ神話の名状しがたい神々と対峙してしまったかのような恐怖を感じ、逃げ帰った事も幾度となくあるのである。
だから、あんまり夜風車を甘くみては…
「いいねーまた明日の夜にでも来てみようよ!」
…マジっすか。
僕が注意を促す間も無く、もう一人の友人がこう答えていたのである。
かくして、翌日、夜の「石山展望台」に再訪することになってしまった我々。
もうこうなったら、良いイメージをするしかない。
恐怖や不安は、さらなる恐怖と不安を生み出すものだと云う。
ここで僕に取れる行動と言えば、もう、美しい夜風車を信じる事だけしか残されていなかった…。

…良かった。
僕の信じる気持ちが天に通じたのか、空には満点の星空。
写真では伝わらないが、天の川が普通に見えるレベルの空一面のプラネタリウム状態。
まさかこんな素晴らしい景色を見る事が出来るとは思ってもいなかった。
そしてその星空をバックに雄大かつ静かに廻り続ける風車は、禍々しいどころか、美の境地であった。気が付けば、ホタルまで飛んでいるではないか。
夜の石山展望台。
なんとそこは、星空とホタルと風車が織り成す、光のアートの世界であったのだ。

赤く明滅を繰り返しながら廻る風車を写真で撮ると、こんな不思議な絵が撮れた。

本来ならば、勿論このバックにも満天の星空が見えている。
かくして我々は、この星空と風車を眺めながら、そして自然の織り成す一大パノラマに呆然としつつも、また来年もここに来ようと固く誓うのであった。
思いがけず、風車に導かれ、この美しい光景と出会えた。
本当に旅とは何が起こるかわからないものだ。
カメラに写らないのが本当に悔しいが、それ以上に、この景色を是非とも肉眼で味わって頂きたいと、切に思う次第である。

沖縄を訪れる際には、是非、石山展望台へ!

青い空、青い海、そして美味しい料理やお酒に舌鼓を打ち、ダイナミックな自然に魂を解放し、そして癒される…。 そんな遅い夏休みを楽しむこの旅行が、仲間達との年に一度の楽しみな行事となっているのだ。
というわけなので、今回の旅の目的は、ようするに「休暇」だ。
当然、勿論の事、今回は「風車」とは無縁の旅行になるはずだったのだが…

えええええーーーーーー!!!???
ふ、風車!!!???
我が風車人生、そう簡単に問屋が卸さなかった。
今回初めて訪れた、ここ沖縄県は国頭村にある「JALプライベートリゾート オクマ」の前に広がるビーチからの景色を眺めていると、2基の回転する風車の姿が、唐突に僕の視界に飛び込んで来たのであった。
…なんたる運命のいたずらであろうか。
こんなパターンで新しい風車と出会う事になるだなんて。
今回は風車探訪の相棒であるロッキー氏とは一緒でないのでちょっと気は引けるのだが、もうこうなってしまうと、風車の真下まで行かないわけにはいかない。
それが風車ファンってもんである。
それでもさすがに今回同行した仲間達を無理に僕のフェチ…いや趣味の世界に引きずり込むのも気が引けたので、一応レンタカーを数時間ほど拝借して風車の真下まで向かう旨を伝えたのだが…どういうわけか全員、風車に行く気マンマン。
結局、その日の午後に、今回同行している4人全員で、風車の見える場所に向かうこととなってしまった。
え、みんな大丈夫?風車ですよ?w
まあ、しかしこれはこれで彼らの運命なのであろう。
今回の旅こそ、彼らが風車という特殊な存在と出会うべくして出会うタイミングであったのかもしれない。
もしかすると、この沖縄での風車との出会いをキッカケに、とんでもない風車マニアに育ってしまう人物がこの中から現れるのかもしれないではないか。
この宇宙はどんな事だって有り得るのだ。
限りなく拡がる可能性を否定するのはナンセンスというものだろう。(なんのこっちゃ)
…というわけで、まずは、ホテルの近所にあった沖縄そば屋さん「ひまわり食堂」さんで腹ごしらえ。

ソーキそば(小) 600円
シンプルながらに味わい深い一杯。ソーキはどこまでも柔らくて美味。
島とうがらしの泡盛付け「コーレーグース」をさっと一回しし、紅しょうがを添えれば、口の中に沖縄食文化という天国が顕現する。
そんな至福のソーキそばに舌鼓を打ちながら、この風車について調べてみると、どうやらそれは大宜味村にある山の上、「石山展望台」というマイナーな展望台に隣接している「大宜味風力発電実証研究設備」という所にある2基の風車のようだった。
またこの「石山展望台」はとても眺めが良いが、立地の悪さゆえにあまり人の居ないという、所謂穴場スポットなのだそう。
そうであれば、一安心である。
もしみんなが風車にあまり興味を示さなかった場合にも、みんなが美しい景色に見惚れている間に、僕は美しい風車に見惚れていれば問題ない。きっとそうに違いない。もう何言ってるんだかワケがわからないが、そういうものに違いないのである。
食事を終え、国道58号線を大宜味村方面へ車を走らせる事10分ほど。
すぐに「石山展望台」と書かれた左方向を指し示す道路標識が見えてくる。
そこからさらに15分ほど山道を道なりに登っていくと…

ドカーンとついに彼らのお出ましである!
このナセルの形…日本製鋼所の風車に違いない!!

やっぱりー!!(歓喜)

この透き通った空に映える風車達…もう最高である。

そしてこの展望台…
360度、沖縄の海と山々を見回す事が出来る最ッ高のロケーションではないか!
そして人っ子ひとり居ねえ!!
沖縄を独り占めできる凄すぎる見晴らしスポットでねーですか、ここ!!!
てーへんだ!てーへんだ!!
…ところで、風車の見える展望台や見晴台の近くでは、よく、こんな様なモノを見かける。

風車名物、謎のオブジェ。
何ゆえ、風車の近くにはこういったものが存在するのか。
何ゆえ、風車はこういったものの近くに建ってしまうのか。
風車が先なのか、オブジェが先なのかはわからない。
あるいは、そういった特殊な土地であるが故に風車や謎のオブジェが建ってしまうのだろうか。
…もうなんだかあまりにミステリアス。

僕が、この果てしなく奇妙な因果関係の謎について哲学していると、唐突に友人の一人がこう言った。
「ここ、夜来たら星凄そうだよね!」
…うん、それは間違いない。
きっと満点の星空は凄いに綺麗に違いないよ、うん。
が、アナタはこの場所に風車がある事をお忘れではないか…?
そうなのである。
風車は侮ってはいけないのだ。
そして、あまり素人にはオススメできないものこそが、夜風車なのである。
夜風車がとても魅力的ではある事には間違いないないが、大概の場合、夜風車の雰囲気的な傾向は以下2パターンのいずれかである場合が多い。
・果てしなく宇宙的で神秘的な場合。
・背筋が凍るほどの威圧感と禍々しさを放っている場合。
そう、この落差がヤバすぎるのだ。
僕自身、神秘的で美しい風車を求めて夜風車にやってきたものの、霧の中、大きな音を立てながら現世に降臨した、クトゥルフ神話の名状しがたい神々と対峙してしまったかのような恐怖を感じ、逃げ帰った事も幾度となくあるのである。
だから、あんまり夜風車を甘くみては…
「いいねーまた明日の夜にでも来てみようよ!」
…マジっすか。
僕が注意を促す間も無く、もう一人の友人がこう答えていたのである。
かくして、翌日、夜の「石山展望台」に再訪することになってしまった我々。
もうこうなったら、良いイメージをするしかない。
恐怖や不安は、さらなる恐怖と不安を生み出すものだと云う。
ここで僕に取れる行動と言えば、もう、美しい夜風車を信じる事だけしか残されていなかった…。

…良かった。
僕の信じる気持ちが天に通じたのか、空には満点の星空。
写真では伝わらないが、天の川が普通に見えるレベルの空一面のプラネタリウム状態。
まさかこんな素晴らしい景色を見る事が出来るとは思ってもいなかった。
そしてその星空をバックに雄大かつ静かに廻り続ける風車は、禍々しいどころか、美の境地であった。気が付けば、ホタルまで飛んでいるではないか。
夜の石山展望台。
なんとそこは、星空とホタルと風車が織り成す、光のアートの世界であったのだ。

赤く明滅を繰り返しながら廻る風車を写真で撮ると、こんな不思議な絵が撮れた。

本来ならば、勿論このバックにも満天の星空が見えている。
かくして我々は、この星空と風車を眺めながら、そして自然の織り成す一大パノラマに呆然としつつも、また来年もここに来ようと固く誓うのであった。
思いがけず、風車に導かれ、この美しい光景と出会えた。
本当に旅とは何が起こるかわからないものだ。
カメラに写らないのが本当に悔しいが、それ以上に、この景色を是非とも肉眼で味わって頂きたいと、切に思う次第である。

沖縄を訪れる際には、是非、石山展望台へ!