2005年06月

かじられつつある"アップル"

ここ数年大相場を演じているアップルです。
iPodで、業績も、株価も大ブレイク!! 
わが世の春を謳歌しています。

しかし、『謳歌していました(過去形)』になりつつある可能性が出ています。
これまでWalkmanの本家SONYは、iPodに散々こけにされてきましたが、先日出した『NW-HD5(2番目の写真)』で、ついにアップルのiPodを打ち負かしたのです。



各種市場調査では、NW-HD5が圧倒的な強さを誇っています。
NW-HD5は、iPodの弱点(バッテリーなど)を十分に研究して、『なるほど、こりゃSONYのほうが良さそう』と思われるつくりと、かつてのSONY製品が持っていた質感をかもし出しています。

さらには、最近HardDisk版MP3Player用のミニHardDiskの需要が弱まっているというニュースが聞こえてきました。MP3Playerの人気が、HardDisk版からフラッシュ・メモリー版に移ってきているからだと言われています。
このことは、HardDisk版MP3Player分野でのiPodの相当のシェア低下を意味しています。



フラッシュ・メモリー版の"iPod shuffle(3番目の写真)"も馬鹿売れしていますが、私は、小さくて、軽すぎて、質感を感じません。こんなレベルの製品なら、もっと他にも選択肢があるという気持ちになってきます。
SONYも4番目の写真のようなものを出しています。
韓国、台湾、中国勢が息を吹き返しそうです。


ここまで小さくて、軽くて、安い製品では、一台当たりの利益金額が小さくて、株価を支えるEPSへの寄与が小さくなるような気がします。

また、先日アップルの日本法人の代表取締役の話を聞く機会がありました。
曰く、
(1)当分、iPodでガンガン攻める。
(2)Macはここ数年対Windowsとの世界シェアという点では、実はややシェアを落としている。
(3)Macに関しては、iPodを作っている会社が作ったコンピューターという位置付けでブランディングしたい。仕事をするコンピューターとは違う売り方で売るのだ。
(4)サーバーは、力を入れていない。
(5)アップル・ストアは海外は世界に4店しかないが、そのうち3店が日本にあるのだ。それほど、日本は重視している。
という事でした。ちょっと、尊大さと違和感とを感じました。

その日本で牽引役のiPodに陰りが出ているとしたら、株価は相当下がるでしょう。
すでに、チャートは崩れかけているのです。

アップル・ファンのわたしとしては、悲しいことですが、投資家としては冷徹に売り!です。


何か違うぞ! : "デル、PC版「レクサス」ブランドを立ち上げ"???

CNETに下記のような記事が出ていた。
これは変だ! おかしい!
何で、こんな事する羽目になったんだ???
それが、素直な感想です。 

====
サンフランシスコ発--Dellは米国時間2日、ハイエンドなホームユーザーを対象とする、新たな高級ブランドを立ち上げることを発表した。

 世界第1位のPCメーカーであるDellは、同ブランドの名称は未定だが、今秋にはリリースを開始すると述べている。製品ラインアップには、デスクトップおよびノートPCが含まれ、価格帯は1200〜3500ドルになるという。なおこのブランドは、Dellの「Dimension」「Inspiron」製品ファミリの上位に位置付けられる。

 Dellの米国顧客事業部バイスプレジデントMike Georgeは、現地で開催された記者会見で、「新ブランドは、トヨタの高級車ブランド『Lexus』の当社版になると考えてほしい」と話し、「ハイエンドユーザーは、もはやスピードしか頭にないメカマニアではない。彼らは、PCで何ができるのか、その可能性を左右する層なのだ」(George)

 Georgeによれば、当初リリースされるマシンの外観や使用感は、同社の「XPS」デザインを踏襲したものになるが、次世代ハードウェア機能が段階的に搭載されるにつれ、独自に進化していく予定だという。また、新ブランドには、マルチメディアコンソールやタワー/ミニタワー、デスクトップ/ラップトップといった従来のスタイルだけでなく、新しい形状のものも採用すると、Dellは述べている。

 この新たな高級ブランドを、液晶テレビやプラズマテレビ、オールインワンプリンタ、デジタル音楽プレイヤーなど、Dellが近年力を入れている家電製品と連動させるために、同社は新ブランドに焦点を当てた大々的な販促キャンペーンを実施する予定だ。

 「統一感のある一連のブランド製品と、これを補完するテレビやプリンタといった製品を全面的にPRするキャンペーンになるだろう」と、同社のプリンティング&イメージング部門バイスプレジデントTim Petersは説明を加えた。

 Dellは、PC事業の収益の大半は、現在もエンターテインメントベースのモデルから上がっているとしている。こうしたモデルは、ゲームをしたり音楽を聴いたり、デジタル写真を保管したりする目的に、600〜1200ドルを割く余裕のあるユーザーに向けられたものだ。Dellはまた、 400〜700ドルの製品を提供している廉価版PC事業にも非常に力を入れ、その成長を目指している。Dellのこうした安価なPCを購入する顧客の中には、2台目、3台目のPCを子供に買い与える有望なユーザーが含まれていると、Georgeは指摘している。
====

従来のDellのビジネス・モデルでは、成長に限界が見えてきたのだろうか?
数年前、『PDAはやらない。一個3万円以下の物の利幅は知れている。そんな物、Dellはやらないのだ!』と言っていた。しかし今では手を出している。
今回のアイディアも、『新規の利益貢献物が見つからない。とりあえず、ちょっとやってみるか』的な"お試し"かもしれない。超大企業になったDellには、今やいくらでも遊ぶ余裕ができてしまったのだ。

Dellは、『我々の真髄は、スタンダードが確立された世界で、圧倒的な生産量を生かして、追随を許さない低価格を実現すること』と豪語していた。
車は高価なブランド車を所有し、他人に見せる喜び、自らも優越感・ステイタスに浸る満足感が、購買意欲をそそるのだ。走りの質感、加速性、静粛さ、豪華さ、、など、一般車と差別化する複数のポイントがある。

PCにそれが見出せるだろうか? 圧倒的な生産量にならなければ、Dellの真髄が生かせないと感じる。
私は、Dellの売り材料が発生したことを感じる。


相場が一節超えた、次はどうなる?(3)

日本株に多大な影響を与えているアメリカ経済を少し見てみましょう。

最初の図は、米国10年国債金利です。
キーレベルの4%をズルッと割り込みました。

以前『金利は、何故変動するか?』で、長期金利を決定するのは、
===========
過去の分析によると、
(1)政策金利の変動、
(2)インフレ率の変動、
です。一般の理解では、『景気がよくなると金利が上がり、景気が悪くなると金利が下がる』と思われてますが、統計的には"ほとんど無関係"です。
===========
と、書きました。

最近の金利急低下は、
(あ)"(1)政策金利の変動"に関してあと2回程度で金利引上げは終了と市場が先走りした
(い)"(2)インフレ率の変動"に関して、非鉄金属・素材価格(原油以外)の反落をみて、インフレ・リスクの弱体化を、市場が先走りした



(う)アメリカの景況感を表わすISM指数(2番目のグラフ)が連続的に低下してきているのを見て、景気モメンタムの低下=インフレ無き、景気の巡航速度化になったと、市場が判断した


(え)新規失業者申請件数(3番目の図)の低下が止まってしまったのを見て、企業が積極的に人の採用をして人件費が上昇してインフレになる原因を作ることがなさそうだと市場が考えた




(お)原油在庫もまた上昇にており、足元$50を超えた原油価格のインフレに及ぼす悪影響を懸念しなくなった。

というような、(あ、い、う、え、お)という考え方が、背景にあります。
こうやってみると、ずいぶん楽観的でガードの甘い考え方だなと感じます。だからこそ、最近の株価の急騰があるのですが、、、

さて、ここまで金利が下がると、次は段階は、
(1)景気失速方向への懸念が深まり、さらに金利が低下、
(2)やや景気モメンタムの回復で金利が上昇、
のどちらかです。足元は、まだ景気はソフト(軟化)方向だと思います。

その意味では、景気敏感な非鉄素材エネルギーはやはり避けたいです
やはり、2005年は長期逆張りの年なので、長期出遅れの、ハイテク(超短期的にはスピード調整必要)と、薬品・ヘルスケアーが良いのです。


相場が一節超えた、次はどうなる?(2)

次は、日本株です。
チャートは、青:JASDAQ、緑:TOPIX、赤:日経平均です。
過去1年を見ると、なんと3指数とも行って来いです。こんなチャート非常に珍しいです。

少し前のBLOG(夏までを予想する 日本・アジア・BRICs編 (2))で、欧米に送れてリバウンドが始まると書きましたが、『今がそうだ!』と思います。
日本・中国・韓国問題で嫌気がさしたり、日銀の超金融緩和が終わったり、銀行が盗難カード賠償責任を負わされたり、株主虚偽記載問題があったりで、投資意欲が低い今だからこそ、今年の買い場がきているのだと思うのです。

まだ、セクターの物色動向などに、本質的な変化は現れていません
アメリカほどのハイテクのリバウンドは発生しておりません。
逆に、鉄鋼・海運・非鉄などの景気敏感銘柄のリバウンドは、より大きいのです。

この背景は、中国・アメリカなど世界景気が減速するなら、基本的にお手上げという日本、換言すれば、内需で食べていけない、外需頼みの企業の集まりという市場特性があります。ですから、鉄鋼・海運・非鉄などの世界景気敏感銘柄を買うか、さもなければ株全体を売るかという選択になってしまうからです。この特性をもってして、『日本株は、エマージング株と同じだ』とか、『ややマイルドなエマージング株』などという欧州の投資家は結構います。

しかし、水面下では、中期的に『底打ちした不動産価格の恩恵銘柄』とか、このBLOGで何回か記載した『情報漏洩防止関連銘柄』などは、中期・長期の投資テーマとして成長していると判断しています。ただ、まだ相場全体の柱になるには、世界景気敏感銘柄と比べて、ウェイトが小さくてインパクトに欠けるのです。
でも、われわれは個人投資家です。世界景気の焼けボックリ銘柄に期待するよりは、若い投資テーマに投資したほうが大きく儲けられると判断しています。


相場が一節超えた、次はどうなる?(1)

4月の下落で一時はヒヤリとさせられたアメリカ株でした。しかし、その後の順調な回復で、一節終了です。次を考える時がきました。
まずは世界の中心のアメリカです。日本株をやるにもアメリカを正確に把握しなければ始まりません。

2月後半に、『マーケット・センチメントでは、アメリカ株は、今が買い!』というBuy Callをしました。3月、4月の崩れを見て、ちょっと早すぎたと反省です。しかし、私は3月、4月の下落は『天与の贈り物』と判断し、ますます強気になりました。
なぜなら、昨年同様の『漠とした先行き不安のセンチメントの崩れ』で売られただけだからです。
ですから、狼狽売りなどせずに、さらにポジションを積み上げることを決定しました。特に4月の最終週からは、ここぞと強気になり、ヘッジ・ファンド崩壊不安で下げの加速した銘柄を大胆に増やしました。






その後は不安心理の一巡で、想定どおりのリバウンドが始まりました。
ここまでは、クリーン・ヒットです。
(チャートは、過去半年、赤:SP500,青: NASDAQ, 緑:ダウ)

しかし、勝って兜の緒を締めろ!です。
この3ヶ月間、私は資源エネルギーには一貫して弱気です。
鉄鋼・造船・海運・非鉄などは、反発はするものの、次第に業界のニュース・フローにも悪材料が混ざるようになってきましたから、多少の反発は無視できます。

問題は、エネルギーです。
この一週間は反発は、じっと観察&熟考です。


エネルギー株は、大相場をやっているのです。
崩れるにしても、のた打ち回って、犠牲者を増やしながら、崩れるはずです。

相場が崩れる時の犠牲者とは、『長期のファンダメンタルに強気でも満腹には買っていなかった投資家』です。
彼らが、『ピークから安くなったと感じるレベルまで下がった時に、値ごろ感からドンと買いを入れて、それがまたシコル』ことで犠牲者となるパターンです。

そういう意味では、エネルギーを高値で売った私も、犠牲者になる可能性があります。ショートしていてあがると困る立場ですから、我慢ができなくなってケツを入れるかもしれないからです。今月は、エネルギーを値ごろ感で買った人が、一旦は喜び、ショート振ってる人がハラハラすると判断します。

だからといって、エネルギーは買いません。むしろハイテクがロケット点火して以後、利益確定売りに追われている薬品・ヘルスケアーに回ろうと思います。なぜなら、『ちょっと3月4月に買ってみたけど、早まったかな』と考えて、『やはりエネルギーだ』とか、『ハイテクだ』とか言いながら、この一ヶ月は売っているからです。そこを逆張りで買っていくべきだと思います。

なぜなら、2005年は長期逆張りの年だからです。
長期で遅れは、ハイテクと、薬品・ヘルスケアーなのです。

盗難カード VS 盗難通帳 何故違う??? 銀行は地獄

盗難カード被害については
(1)過失を立証できなければ金融機関が全額補償
(2)重い過失を立証できれば補償せず
(3)軽い過失があれば75%補償
金融機関は、過失の立証は事実上困難とみており、盗難カード被害者の大半が全額補償を受けられる見通し。

偽造カード被害については、預金 者に重い過失がない限り全額補償される。

盗難通帳被害は補償対象外だ。
==>何故????

しかし、差別あれば、ビジネス・チャンスだ!!

いずれにしても、銀行が脆弱なシステムであると断言されたわけで、このままでは、犯罪者天国もありうる。
銀行は保障地獄か?
銀行株、弱いです。買えませんね。

だからこそ、この対策関連銘柄は買いです

やはり相場になる! 情報漏洩防止銘柄

先日、『NetApp focus 2005に行ってきました』という記事で、
(1)銀行が猛烈な勢いでIT設備投資に金を使い始めている
(2)情報漏洩防止が焦点
(3)盗難・偽造カード&通帳対策も何かしなければならない
と書きましたが、今日も新聞TVのニュースで、下記のような情報漏洩関連の記事があった。
=========
三菱信託銀行は1日、約173,000件分の顧客情報が含まれているマイクロフィッシュ251枚を紛失したことを明らかにした。現時点までに紛失した顧客情報が悪用された報告はないとしている。
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UBS証券は30日、UBS証券とUBS銀行東京支店の法人・個人顧客情報が計約1万5000件が入ったハードディスクを紛失した、と発表した。システム更新に伴うデータ移行の過程で、ハードディスク1個の行方が分からなくなったという。
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被害は出なくても、担当役員は社内で処罰されたり、出世が終わったり、首になったり、裁判で賠償責任を負わされたりというリスクが増大している。
これは、絶対にとても大きな動きだ。大きなビジネス・チャンスが広がったのだ!

ハード・ディスク無しPC関連銘柄だけでなく、データ暗号化ソフト企業、リモート・アクセス関連企業、などなど、、裾野は大きく広がりそうだ。
一儲けできるぞ!



さて、今夜はオランダで、No!が宣言される日です

さて、フランスでは政権維持が優先度第一ということで、シラク大統領は国民の人気の高い『現状維持派、Ecole Nationale d'Administration (ENA=東大法学部みたいなもの)出身の"De Villepin(ドビルパン)"を首相に任命しました。
彼は外務大臣当時、アメリカに楯突いてイラク戦争に強行に反対して、フランスの国威発揚でシラクの信任を高めめた子飼いの部下です。
French Economic Model(Anti American資本主義)の支持者であり、性急な改革に反対しており、先日の国民投票での国民の声に答えた形になります。
これが、シラク大統領の回答です。

さて、証券市場は悲観が広がり、ユーロが大きく下落(右図)しました。




新聞の論調は、『これからは、EU拡大の撤回を静かに模索することになる』という感じが多いです。

トルコは、火消しに躍起になってますが、仕方が無いでしょうね。
トルコ株は昨年、世界のトップ・パフォーマンス・グループの一員でした。
これからどうなるかしら?



Financial Timesなどは、『EU憲法の葬式』という風刺画を掲載してます。
いつもながら、ブラックは得意ですね


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