2007年07月

資料 : Sovereign Wealth Funds 国家の投資

Finnancial Times July 2007


バンコク銀行

バンコク銀行の話を聴く機会がありました。
バンコク銀行はタイ経済の代理変数的な存在です。ですから、もし一銘柄だけタイに投資するなら、バンコク銀行だと思います。

右の図は、不良債権(NPL)残高の推移です。
ピークは、1999年で、なんと全資産の半分が不良資産(3ヶ月以上利払いが無し)だったそうです。現在は9.1%です。

当初計画は、今年は5%まで、NPLを減らす計画だったそうですが、鳥インフルエンザと、クーデター騒ぎで、タイ経済が停滞してしまったので、今年はあきらめたと言ってました。



2番目の図は、バンコク銀行の株価です。

タイは、タクシン前首相が、やや金の亡者的な面をモロ出しにしてしまったために、現在の軍事政権から、国外追放&財産没収を食らっています。政治の不安定が払拭されないまま年を越してしまいそうな状況です。

それでも、世界中に溢れている流動性は、『しばらくすれば、事態は改善する』と決めうちして、タイ株を買い上げています。今は、それほど世界の投資家がエマージングに熱い視線を送っているようです。

もうすぐ、憲法改正を問う選挙があります。
私は、投資はしていないのですが、興味を持って見ている市場です。


Web2.0ファンド、、総括(6)最終回 ウェブ社会の思想、、、グーグルが加速させた変化

[関連したBlog]


今日のこのエントリーは、株式とは直接の関係がありません。このブログ(おかねのこねた)にはふさわしく無いかもしれません。スキップしていただいて結構です。
======================================================================
ひょんなことで購入した本なのですが、過去2年間の"Web2.0"という投資テーマの総括を書いている時に読む事ができ、Web2.0の背景を理論社会学的に考えさせてくれました。

本に書かれていた事などは、最後のリンク記事にメモを作成したので、時間に余裕がある方は目を通してみてください。なるほど、そういう考え方もあるか、、、と発見があります。

投資テーマとして再確認させられたことは、
(1)かつては、どこで何が起こっているかを、大衆が知る術は無かった。
しかし、人々の知りたいという欲望は元々あった。新聞、ラジオ、テレビというマスメディアは、人々の欲求を満たすべく出現した情報distribution systemであった。そして、その情報に価値&Powerがあるがゆえに、その情報の取捨選択&配信に恣意性が生じ、制度的な特権が生じた。ラジオ、テレビという電波を利用する段階になり、公権力がマスコミに関与するにいたり、最近まで続いていた。
しかし、1995年にWindows95の発売により、インターネットが一般大衆に拡散し始めた。 これは、新たな情報革命となった。情報取捨選択&配信の分野で革命的な秩序の変化が発生したのだ。つまり、完全ではないが、大多数の分野で、情報の取捨選択に自由で介入の無い環境が出現したのだ。それゆえ、過去とは非連続的な変化が継続することとなって現在に至っており、我々はそんな時代を現在進行形で生きているのだ。
情報取捨選択&配信の分野で、旧来の中心的な価値観が維持できなくなったことは仕方が無い。ただ、2007年の時点では、次の中心的な価値観が固まったとは感じられず、そこに至るまでのtransit期間と思われる。
かつて、[こんなエントリー]を書いてました。

(2)何十年も前から言われている情報化の現在の意味は、データの自動集積個人情報の蓄積である。ユビキタス社会とは、個人情報が便利に利用されていく社会=個人情報管理型の社会を特徴とする。
様々な情報がつながる=>便利の実現、、アマゾンの"Social Recommendation"は、アマゾンの優れた着眼と技術の証左である。
収拾されたデータの内容をシステムが自動的に認識して、判断・選択肢・解決策を自動的に提示する。つまり、システム・物の側で、そこにいる個々人に合わせた最適環境、最適解決策、最適サービスが提供される。
このような新技術が流布し、定着すると、、それに合わせて社会の制度も適合したものに変化する必要がある。それは、社会制度を再設計することを意味する、、、そして、人々の新技術や新制度にたいする好評/不評/好き/嫌い/賛成/反対、、といった態度も変わらざるを得ない。

(3)かつてマスメディアは、一般大衆に向かって、
1.どんな情報を共有するかの選択
2.情報をどう解釈するかの判断
3.社会のベースとなる価値観
を伝達する役割を自負していた。
それは、一般大衆が情報を入手する手段が無く、あってもコストが高く、マスメディアに任せることが、安い、簡単、早い、便利、だったという背景がある。

しかし、インターネットの普及が、その情報入手の環境を変えた。
一般大衆が、
マスメディアのフィルターを通す前の生の情報を、
低コストで、
大量に、
瞬時に、
入手できるようになった。

結果として一般大衆は、『マスメディアの解釈、価値観とは異なった世界が多く広がっている』ことを驚きとともに発見した。
そのことが、マスメディアに対して、『彼らは、情報操作をしている』とか、『特定のイデオロギーを押し付けようとする偏向報道をしている』という認識を広げていった。

ネットの記事の匿名性ゆえ、その信憑性を低く見るむきも多いが、『多くの目玉で見ればバグを減らせる』という法則が機能しており、情報の自己責任での入手&解釈にとって、実用上困らない程度の記事のレベルになっている。
また、匿名であるがゆえ、しがらみから開放されたフェアな解釈、議論が可能だという側面がある

長文、失礼しました。




7月30日の日本株

今朝の証券のレポートは、いっせいに短期的な株価の下値を下方修正していた。
しかし、オープン後、10時までは選挙結果への落胆と今日の海外市場の反応への不安で下げたが、中国&HKがジリ高であることを確認して、日本株もジリジリと買い戻されていった。

買い意欲の強さを示したと思う。
(1)長期的な日本株の上昇トレンドに対する期待、
(2)日本経済が、リストラ+穏やかな成長を継続するという期待
この2つへの信頼が崩れていないことを物語っている。

であれば、本日↑の株は買えるが、本日↓の株は買えない、、、という流れができそうだ。


右は今日のセクターパフォーマンスだ。
世界景気に敏感なセクターが上位にいる。

民主党の躍進で、安倍政権は、
(1)地方財政への補助金の増加、
(2)農民への補助金の追加増加、
(3)消費税アップの撤回、
(4)企業減税の撤回、
(5)証券優遇税制の延長議論取りやめ、
といった、総じて予算ばら撒き&放漫財政の方向へ進まざるを得ない。

景気を刺激する事は確かである。




長期金利だが、景気が刺激されることと、放漫財政方向になることを織り込んで、じり高になる。

為替は、判断が紛らわしい。
足元は、118円まで円高になってきた。

為替とか金利は、絶対レベルよりもトレンドが重要だと思う。
しかし、日本と海外の圧倒的な金利差、、、これをベースに資金流出は最加速する、、そう言われると、反論は出来ない。
それでも、私はコンセンサスとは違って、もう少し円高だと思う。

その意味では、個別企業ベースでは、円高リスクを織り込まなければならない株は結構あると思う。

なお、HK中国の腰の強さも、十分に確認できたと思う。




アメリカのVIX指数チェック

[関連したBlog]

先週のアメリカ株の下げに関して、2月下旬の下げと異なる特徴があります。
それは、"新しい材料が出て、ショックで下げたのでは無い"という事です。

数ヶ月前から、いえ2005年末から予想された事態(=住宅バブルの変調)が、隠せない現実として目の前に突きつけられたに過ぎないのです。
2006年から今まで、何度と無く言われてきたものの、今は直視したくないと目をそむけてきた現実、、、それに仕方が無く相場が反応した。。。私は、そう解釈しています。

下げの材料はサブプライム崩落による流動性縮小ですが、キッカケは4−6月の業績発表に散見される業績不振です。今までは、サブプライム問題はあるけど、企業業績はOKだから、、、、と高をくくっていた。しかし、そこが裏切られ始めた、、だから、本来の材料に反応した。。。というプロセスが発生したのです。

しかし、相場は知ったらお終いです。上げ材料も、下げ材料も同じです。今や、サブプライム・バブル崩壊に対して、『大丈夫、あっという間に住宅市場は立ち直るさ!』という意見は消えてしまいました。その意味では、現実を直視して株価の割高部分が縮小した=下げ材料を、相場が知ってしまった、、と言えます。


そうなると、次の相場のテーマは、『何時買うの?』です。
つまり、株価的に織り込み済みですか?という判定です。

何かのニュースでわーっと大下げした場合は、その材料が消化されさえすれば、一応の戻り相場が訪れます。そんなショック安の際に出てくる織り込み度合いの判定指数VIX指数(2番目の図)です。

確かに、ピーンと跳ね上がっています。
24ポイントを超える水準です。
2月の下げの時の水準を超えています。
そういう点からすれば、週も変わることだし、とりあえずはdead cat boundだろうが何だろうが、一旦は半値戻し的な戻り相場があるでしょう。

そして、BRICs株式は、BRICsの問題で下げたのでは無いのですから、戻り相場もアメリカよりは大きいハズです。


===========================================================

ついでに、過去のVIX指数と、SP500指数に動きを見ておきましょう。

最初は、94年から99年にかけての相場です。
例の98年のロシア・アジア危機、LTCM崩壊(98年10月)を含んだ期間です。


次のの図は、02年から昨日までの相場です。
つまり、世界の相場が大底をつけてから今日まで、、、です。


この二つの長期的な"VIX指数とSP500株価指数"から、私が理解していることは、
VIX指数は株価の方向性を先行的に示す能力が無い、、という事です。

あすVIX指数が上がるか下がるかの予想は出来ません。
また趨勢的のVIX指数が切り上がる状態であっても、株価は上昇を続けます。

でも、一つだけ言えることは、デカイ下げの局面では、VIX指数が極端に跳ね上がり、その後短期的には相場が戻る、、、けど、それは上げ相場、下げ相場のトレンドを変えることは無い、、、、という事です。
アメリカ株に関しては、その短期的には相場が戻る、、が、明日から始まるかもしれないです。

=========================================================
さて、日本株です。
参議院選挙は、どの程度大敗でしょうか?
日本株は、この悪材料を、まずは消化しなければなりません。。。。ヤレヤレです。
選挙結果がわかって、アメリカがオープンするまでの時間は不安が一杯の時間です。
でも、つくっておいた現金を生かす絶好のチャンスだと思って、つれ安の大下げ銘柄が出現しないか否かを、これから5日間は目を皿のようにしてチャンスをうかがいたいと心に期しています。

トイレで聴いた会話

[関連したBlog]

先週のトイレで聴いてしまった会話です。

A:今週毎日9時過ぎまで残業だよ、今日も10時かな、、、、、
B:どうしたん?
A:アメリカのサブプライム問題だよ、、知ってるだろ!
B:知ってるけど、、、お前はサブプライム・ローンとかは、販売して無いだろ

A:して無いさ、、、でも、ヘッジ・ファンドを入れた商品を販売しているだろ。
B:そうだな、儲かって仕方が無い、、、、良いジャン!

A:ベアスターンズとか、英国の**とか、オーストラリアの++とか、ヘッジファンドがお釈迦になってるんで、客が色々聴いて来るんだよ。”私が買ったFoFsには、サブプライムとか入って無いですね、、大丈夫ですね!”てな質問がバンバン来るんだよ

B;しょうが無いだろ、、、FoFsの仲買人に質問をまわせば良いだろ!
A:それが、仲買人も大丈夫とは言わないし、ましてやHFのFMは『絶対大丈夫』とか言わないし、、、結局、俺たちが『大丈夫です』と言うしかないんだ。でもさ、大丈夫って言ったって、どうなるかわかんないだろ、、、6月末の報告書は適当にかけたけど、、7月末の報告書は、また同じ事かけないしさ、、、、

=====================
こんな会話がアチコチで、、、でしょうか?



さて、土曜になったぞ、、、昨日を振り返る

[関連したBlog]

今は世界がアメリカに振り回されている。超大国の地位がグラグラしているとは言え、腐ってもアメリカである。
昨夜は、GDPが発表された。1Qが、+0.6%だったので、2Qの+3.4%はずいぶんな改善に見える。しかし、肝心の個人消費はたったの+1.3%であり、1Qの+3.7&からは急低下しているのだ。やはり、じわじわと個人消費はボディーブローを食らっているのだ。
また、GDPが上昇した要因のひとつは在庫が増えた事なのだが、これは素直に喜んではいられない。売れると思っていたが売れずに、在庫が積みあがった可能性もあるからだ。
7月のミシガン消費者信頼感も、当初発表の値から下方修正されている。

過去エントリーで何回か書いているのだが、今後のアメリカ株は、年末商戦の不振を織り込む相場にならざるを得ないと思う。

したがって、アメリカの消費関連株とUS$に関しては投資を増やしたくない。私はほとんど無い状態なので、このまま年末まで様子見して、相当魅力的な株価水準が出現すれば考慮しようという態度で行こうと思う。



そういう意味では、急落したアカマイ(右のチャート)は、観察を続けたいと思う。


+追記しました、 : 想定通り、選挙の一週間前にピークだったが、、、

相場のボラが高まってきたので、シリーズ物(Web2.0ファンドの総括)の筆を休めて(残り一回の予定なんですが、、)、マーケットの話題を書こうと思う。

[関連したBlog]で、決めた戦略を遂行している。事前に決めたことは、

=============================================
日本は選挙前一週間の時点で、再判断が必要だ。やはり自民党大敗なら、リスク・ポジションは下げるべきだし、意外にも負けないなら、ポジションを大胆にMAXまで引き上げるべきなのだ。
=============================================
であった。

週末の判断は、『自民党大敗』なので、リスク・ポジションは下げた。
特に、このエントリー(http://blog.livedoor.jp/okane_koneta/archives/51196347.html)で紹介したように、『東京の主婦が為替のトレンドを支配している!』的な記事が出たので、アメリカ株や、US$高関連のポジションを縮小して様子を見ている。

そんな有頂天の状態になれば、短期的にせよ、一旦は反動がでますから、、、、
過去の多くの失敗経験が、
『勇み足はいけません』とか、、、
『転ばぬ先の杖』は大事です、、
といった冷静さの必要性を教えてくれた。

相場って毎度、、こんなものか、、、と思い知らされる。。。

まあ、これは中間調整だろう。
これで落伍者が出て、資金は残ったところに、余計に集中するのだ。
多分、BRICs株だと思う。
この騒ぎの後、年末までのBRICsは相当儲かると思う。




===翌朝===
NY、、▼311、、、ですか、、、、
チャートの形って、2月末にそっくりですね。
あの時何があったのかな??
半年経てば、今回の調整も同様に、記憶のかなたへ消えていくように思う。。

でも、週末の選挙の悲惨な結果は、まだ織り込んで無いと思う。
月曜の朝を見てからの出動で良いと思う。



あと、踏み上げ太郎さんも書いてるけど、、
ブラックストーンの株価はヒドイね、、
IPOで儲けて、しかもその儲けの税金も極力払いたくないという画策をしているという記事を見たんだけど。。。まさにgreed、強欲、、だね、、


資料 : 中国GDP 内需外需寄与度

外需が極端に大きいわけでは無い


Web2.0ファンド、、、総括(5) Web2.0が変えたこと(2)

[関連したBlog]

Web2.0の世界を支えている重要な概念は、『志を同じくする者が善意&協調の精神で集合し、共同作業が継続されれば、共同体に属する全員の利益が増加するという考え方』だと思うのですが、この考え方は、ゲーム理論に出てくる『戦略的補完性』という概念に類似していると思います。

少し努力して工夫すれば、状況が改善したり、便利になったりする余地がある状況を考えてください。

この時、
(1)そんな努力や工夫は、金銭的な見返り無しにはやらない、やってはいけない、、、、という慣行、ルールが支配している世界では、創意工夫をする人がごく希にしか存在しないので、事態の改善は無く、社会は停滞してしまいます。

(2)しかし、(1)のような現状固定的な風習やルールが無い世界では、あちらこちらで、誰かが自発的に、負担と感じない程度の+αの努力や工夫を、(無償で)追加すると、状況が改善し、社会は便利になります。つまり、共同体全体の利益・便益の均衡点が高いレベルにシフトするのです。

(2)のような状態では、どんどん創意工夫が進展し、状況の改善が継続します。そして、そのような環境で生活する共同体の構成員の行動様式やモラルもレベル・アップしていきます。このような状況を、戦略的補完性がうまく機能していると言います。

今日のブログ、SNS、YouTubeなどの急拡大は、名も無い個人の創造するもの(=User Generated Contents)の増殖が、まさに負担を感じない+α行為の急増であることを証明していると思います。これらの作業は、誰かに命令されてやっているのではないですし、金銭的な見返りを条件に記事を書いたりしている人は非常に少数だと思います。

また、これらの創造物(=User Generated Contents)の集合体が、全体としては有益な情報として機能する世界(=戦略的補完性のワークする素晴らしい世界)であることも証明していると思います。

ウェブ2.0の世界で戦略的補完性が機能するようになったのは、、、
(1)ユーザーの作成したコンテンツをデータとして収録する作業が、ネットワーク・ソフトの発展で自動化され、かつコストが劇的に低下したこと、
(2)データを利用可能な形で整理する作業に関しても、グーグルなどの検索エンジンの出現で擬似的にせよ“静的&動的に自動整理された状態”が出現したこと、
(3)それらのネットワーク・インフラの利用がユーザー側には無料で開放されたこと、
などが背景だと思います。

反面、“ウェブ2.0化”の進展で問題化してきた事もあります。
ひとつは、一部超ヘビー・ユーザーのネットワーク利用の権利の乱用です。
料金を一回分払って、何時間も首都高の環状線をレースのように走りまわる車が、首都高を利用する車全体の1%いるだけで、首都高は大混乱になるのと同じです。金を払ったから、何でもやり放題というのは法律には違反していないかもしれませんがアンフェアな行為として許されないのです。

もう一つは、一般ユーザーの大量の画像・映像の送受信が増えたことです。

これらの結果、ネットワーク全体の通信速度が遅くなる「ネット渋滞」が発生しているのです。

パブリック・ドメイン(公共財)としてのネットワークの地位に鑑み、権利の乱用的な行為に対しては回線の利用を制限すると同時に、通信・接続事業者の効率的な投資も社会的な要請になっているのです

==続く==



記事検索
最新記事
月別アーカイブ
QRコード
QRコード
*****
  • ライブドアブログ