2008年03月

週末の定点観測 アメリカ経済

悪いのは、みんな知ってます。
だから、株が下がってるのです。

でも、現状把握は継続しなければなりません。

景気動向に迷ったら、これだけを見よう、
新規失業保険申請件数です。
Jpbless Claim
Initial Claim
などと書かれたりします。

着実に悪化しています。
これを見るに、景気の底打ちは、まだ先です。




新築住宅販売
ズルズル下がっています。
デフレのリスクがあります。


消費者センチメント
ミシガン大学調査の消費者センチメントですが、良いわけがありません。


消費支出
当然のこと琴ですが、ダメですね。



再び、アイスランド

2006年の春、アイスランドの通貨が売り込まれた。
資金が大量に流出して、経済危機になると恐れられた。
そにことは以前、[ここに書いた。]

あれから、2年が経過した。
また、アイスランドの通貨クローナが売り込まれている。(右図参照)
売り込まれたレベルも前回と同じレベルまでだ。

2006年は、世界の流動性は拡大基調だった。
サブプライム問題は露呈していなかった。

現在は、2006年とは随分と条件が変わった。
さて、今回は耐え切れるだろうか?
1995年のタイ・バーツ危機のようになるのだろうか?

3月25日に、金利が、1.25%も引き上げられ、15%になった。
金利の引き上げは、資金流出に無力であることは、歴史が証明しているのだが、、、

2008年は、本当にアチコチで問題が噴出している年だ。
ヤレヤレである。




執筆しながら、自問自答していたこと

[関連したBlog]


第2作目を書いているときに、ずーっと考えていたことがある。
それは、「私は何を書いているのだろう???」、という自問自答だ。

第一作目は、サブプライム問題という事件を解説したのだ。
シンプルだった。 一直線だった。



しかし、第二作目は、シンプルではない。 一直線でもない。

事件の背景、周辺、大きな流れといった項目を書いている。
これらは、一体全体何なのだ???
全体を貫いているものは何なのだ?
そう自問自答する日々が続いた。

ある日、自然に、すーと浮かんできた。
ここにあるのは、私の世界観
私の世界観を通して見た2007年
2007年を通して、ずーっと先を見据えていたのだろう・・・


そうだな、それを書いていたんだな。
かっこいい理論を書いたのではない。
大上段に構えた論文なんかじゃない、
、、、素直に納得した。


韓国語版「サブプライム問題とは何か」が、4月5日に発売予定

[関連したBlog]

韓国語への翻訳作業が終わり、4月5日に発売予定だと連絡を受けました。
右のコピペが韓国語版の表紙です。

Drisisという文字
くしゃくしゃになったドル札、

韓国語版の方が、あおってますね




うれしいけど、不思議な株価の反騰

昨日もやや変な相場つきだったのですが、
今日の後場は本当に不思議な感じでした。

昨日からの日中足を見ていると、
シンガポール=>韓国=>中国=>日本
という順番で金が入ってきてるように見えました。

進軍ラッパを鳴らした後なので、嬉しいは嬉しいのですが、
何が起こっているのか、わかりません。

可能性(1)
どこかのファンドが破綻して、ポジションを大量に強制的にアンワインドしている
つまり、shortを手仕舞っているということ

可能性(2)
どこかのファンドが破綻して、ポジションを大量に強制的にアンワインドしていたが、それが終わった。
つまり、売りが終わったということ

可能性(3)
週末にアメリカ、イギリス、ECB、日本などの中央銀行の協調的な何かが発表される

可能性(4)
単なるダマシ

さて、朝になればわかるでしょう

資本投資家に変身したFRB

[関連したBlog]で、「FRBは金貸しから、資本投資家になった。」と書いたことの補足です。

ベアースターンズの救済は、官民総出の体制です。
ベアースターンズの資産を別会社に移管して、JPモルガンが買収しやすくするのです。
移管する資産は、買い手がいないか、流動性が低いので、売却すると非常に安い価格でしか売れない資産です。

別会社は、FRB($29bn)とJPモルガン($1bn)が出資します。
形式は貸付ですが、実質的に出資です。

損失が発生する可能性があります。
まず、JPモルガンが先に損失をかぶりますが、出資の$1bnが限度です。
損失が$1bnを超えると、FRB(=国民の税金)が損失を負担します。

この部分において、私は、FRBは資本投資家になったと判断しました。

日経マネー

先日、日経マネーに呼ばれました。

債券を組み入れた投資信託に関して、サブプライムの影響が今後の投信価格の下落につながるか?という質問でした。




事前に調べてから、日経マネーさんには話しました。

(1)サブプライムの証券化商品を保有している円建ての投信は非常に少ない。
保有していても、1%程度であって、その価値がゼロになっても、投信価格は▼1%の影響しか受けない。

(2)外貨建ての輸入投信であっても、非常に少なくしか保有されていない。

(3)保有されていれば、時価評価(2種類存在している)されているので、投信の価格は既に下がっている。これまで大幅な価格下落をしていない投信であれば、これからも価格下落は心配無用だ。

これが、私の話した内容です。


日経新聞の子会社だから、日経新聞の本社ビルの中にあると思ったら、
大間違いでした。青山の素敵な雰囲気の場所にありました。
うらやましい、、、、


進軍宣言の定性的な背景

ファンダメンタルの悪化は終わっていないが、底打ちの定性的なサインはどんどん増えている。

07年10月に全員退却命令をだしてから5ヶ月が経過した。
そして先週、進軍ラッパを命じた。
その間の株価(円ベース)は、右図のような推移をたどった。

振り返るに、、、、
年末年始に考えたことは、
(1)08年は困難な年だ。
03年から07年までは、あまりにも簡単に儲かりすぎた。勇気さえあれば、年平均で25%程度のリターンを5年間出せた。03年初に1000万円あれば、3051万円になっているのだ。
こんなことは一生に数回しかないと思う。だから、08年は困難な年であっても不思議でない。
(2)08年は、数少ないチャンスを果敢にものにする臨機応変なジャブが中心になる。
(3)乗り遅れたら、その相場は我慢して次までパスしたほうが怪我をしない。
世界の景気はオタオタする年のハズだ。
官民総出で緊急対策をしても、経済のファンダメンタルがすぐに改善するわけではない。
リバウンドも3日連続上昇とか、3ヶ月連増上昇とかは、困難だと思われる。




そして、1月下落、2月やや戻り、3月下落と想定して3月を迎えた。
そして3月19日以降に考えたことだが、、、

(1)下落の先頭車両(米国宅建業者)が下げ止まり、上がり気味になり始めた。

(2)上昇の最後尾(資源エネルギー商品)がピークのバブル状況を見せている。

(3)FRBが、なりふりかまわぬ処置をスピード感を持って実行している。
FRBは金貸しから、資本投資家になった。長期間のリスク・テイクのコミットをしたのだ。逃げないぞ!と宣言したのだ。リスク・テイカーを見殺しにしないぞ!という態度を明確にしたのだ。
銀行以外の金融機関の資産を購入し始めた。銀行だけが世界に流動性を供給している時代ではなくなった。ならば、流動性を供給している主体を分け隔てなく救済することが自然の選択なのだ。良し悪しのベキ論を言っているときではない。

(4)中国関連は、高値から半値になり、PERも半分になった。デフレになると判断する場合は別だが、下落幅からいって良いところまで着たように思う。

(5)宗教的強気論者が、やや弱気になって『ここを買わずにどこを買う!』といった激しい檄文ではなくなった。無条件の買いを唱えていた者が、条件付になったり、下がったときの言い訳を書きながらというトーンになった。

(6)3月26日の日経朝刊に見られるように、年金の資産配分担当者が弱気になるといった弱気の記事が多数を占めるようになった。
だいたいにおいて、彼らの判断は遅行指標だ。

(7)昨年10月、11月に、「売ろう!」と呼びかけたときに逡巡した人々が、この数日彼らに「買おう!」と呼びかけても、「まだ下がるから減らしたい」と言っている。(6)と同じだ。

(8)悪化するファンダメンタルに市場が下げ渋っていた昨年と比べて、3月前半の大幅な下落を見て、「市場がファンダメンタルに追い付き、一部では追い越した」と感じた。
しだいに、”羹に懲りて膾を吹く”の状態が起こりつつある。

(9)SWFとアメリカの手打ちができた。
世界の中で金をもっているSWFを敵に回すのはおろかなことだ。しかし、先進国のリーダーであるアメリカの面子もある。そこがやっと解決したのだ。また、金が動き出す。よいことだ。

これらは全てシッカリした説明力を持つものではない。
しかし、困難な08年にあって、現れた数少ない買いで儲けられるチャンスがきたのではないかと思わせてくれた。

皆様への感謝の気持ちを込めて、”あとがき”の掲載

[関連したBlog]
昨年11月終わりに「次を書きます」と決めて4ヶ月、、ようやく終わろうとしている。


サブプライム後に何が起きているのか : あとがき

 本書は、前作「サブプライム問題とは何か」の続編である。前作は、サブプライム問題という事件の解説に重きを置き、金融面は本質的に重要な点だけに絞って話を進めた。読者ターゲットは大学生から社会人3年生程度と設定した。読後に「もう少し、自分で調べてみよう」という気持ちが芽生え、ネット内で金融に関する事柄を検索してもらうきっかけを作りたかったのだ。

 その続編に当たるのが本書である。今回は、前回薄く広くカバーした問題の中で重要と思われる部分を掘り下げ、また新たに噴出した問題についての説明に多くを割いた。

特に、サブプライム問題が金融危機に発展した原因が、借金を利用したレバレッジ戦略の“脱線転覆事故”、つまり証券化商品バブルの崩壊であったこと、そしてその背景には投資家の「強欲」と「投資プロセスの手抜き」が存在したことを、図解を交えて平易に解説する努力をした。

 同時に、前回展開したグローバル経済の将来展望に関しても、紙面を多く割いた。07年10月以降に起こった株、債券、為替市場の新たな動きをベースに、アジアと中東の国富ファンドが金融危機の収拾のために登場したことや、静かに隆盛を続けるイスラム金融の将来性にもスポットライトを当てている。また、世界経済と日本の関係についても、新しい時代環境のもとでは日本にもチャンスがあるので希望を持とうと呼びかけた。

 前著は予想をはるかに上回る反響があった。ブログへの感想の書き込み、アマゾンへのコメント、直接メールや手紙も頂戴した。暖かい励まし、アドバイス、質問、叱咤激励、それらを読むたびに、暗中模索で全力疾走した日々が一瞬にして喜びに変わっていった。

 昨年11月末に「続編を書くことにした」と、ブログで宣言した。そうでもしないと、続編は書けそうにないと感じた。前作で持てる原稿ネタをほとんど吐き出したし、11月以降のマスメディアはサブプライム問題に注目して詳細な解説が増えていた。そんな中で続編を期待される重圧に戸惑い、私が読者に提供できる付加価値に悩む日々が続いた。

 しかし、迷いを捨てた。前作の感想を読ませていただき、「プロの情報を素人向けに平易に通訳する本」が求められていると再認識し、私はそれをやり続けようと決心した。本書は金融のプロ向けの本ではない。「網羅せずに、どこをどれだけ捨てるか」、「分かりやすさを重視するために、正確性をどこまで捨てるか」という捨てる苦しみの中で生まれた。本書は「多くを捨てた本」である。金融のプロからみれば、不完全、不十分、不正確という評価を受けるだろうが、それを甘受する決断をして執筆した。

 証券化商品に関しては素人の私であるが、それを平易に解説することが本書では重要であると判断し、「第4章」に関してはCDO等の証券化商品の専門家である第一生命の有馬裕司氏にさまざまなアドバイスをいただきつつ、書き進めた。現在NY在住の彼に心から感謝したい。
 
 今回も編集の宮下女史が、私のつたない殴り書きをしっかりした書籍に高めてくれた。本書の執筆中、彼女のご親族が病に倒れるということがあったが、そんななかでのスーパーウーマン的な彼女の奮闘が、ズボラな私の尻をたたいてゴールまで導いてくれた。最大級の謝意をささげげたい。

 さらには、本書はブログを含めた有形無形の仲間の輪が支えてくれた。その輪が本書を作り出したのだと確信している。ウェブ2.0の良い面を体験できた私は幸福者である。

春山昇華


マーケットに織り込まれたこと、まだ織り込みが足りないこと

この2〜3週間の斥候部隊からの報告を聞いて考えた。
そして、少し落ち着いて回りを観察してみた。

何が市場に織り込まれ? 何がまだか?
それをザックリと、まとめてみた。
(右の表を参照していただきたい)

利下げ&金融緩和
景気は悪化し、金利が下がる。
しかし、FF金利の予想は、1%〜2%で止まっている。
コンセンサスは、インフレを恐れていて、それ以上金利を下げられないと考えている。

私はデフレを恐れておる。
ゼロ金利が来ると判断している。

景気
消費者のボロボロは織り込まれた。
しかし、金利を下げれば消費は立ち直るのでOK、、というのがコンセンサスだ。

私は、「少々金利を下げても、消費者が反応しないので、企業がビビッて設備投資を縮小させる」と考えている。
企業業績の悪化は、まだ折込が足らないと思う。

評価損、不動産
欧米金融機関の評価損に関しては、
米国の大手金融機関に関しては充分に織り込まれたと思う。
しかし、欧州系とアメリカの周辺金融機関に関しては、まだ足らないと思う。

居住用不動産の評価損はフェアに織り込まれている。
商業用不動産は、全然織り込みが不足している。

残ってているバブル
資源エネルギーは、バブルだ。
BRICs株のような調整が来ると思う。
セルサイドのレポートには、「資源エネルギーは、OK!」という内容のレポートが目白押しだ。
これから被害が拡大すると思う。


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