2008年10月

+9.96%の上昇の10月30日 +アイスランド & IMF

猛烈な上昇を記録した10月30日だった。
景気敏感株のショートカバーが主体だと思うが、
過去3日間で
海運:+9.91%、+7.18%、+16.48%
商社:+6.31%、+6.23%、+12.76%
鉄鋼:+15.91%、+3.67%、+9.53%

ついでに
その他金融:+4.27%、+7.61%、+10.29%

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アイスランドが利上げした。
2週間前に利下げしたばかり・・・

15.5% => 12% => 18%

経済を確実に殺す金利だ。
IMFから救済融資を受けるための条件だそうだ。
たった、$2bn・・

経済政策には、北風政策と、太陽政策がある。
IMFには、北風政策しかない。

景気を殺しても良い。
通貨を安定させ、輸入を減らす。
節約して黒字を確保しろ!
国内資産をトコトン安くして、外人が「そんなに安いのなら投資しましょう!」という状態を作り出せ!
。。。そういう事になる。



IMFは、銀行だ。
貸した金はちゃんと返してもらう必要がある。
危ない貸し先(=痛んだ政府)には、返済資金を確保してもらう必要がある。
拡大再生産など信用できない、
何故なら拡大で失敗したバカリだろ、アンタ!
だから、縮小均衡で金を工面することが先決だよ!

嫌ならいいんだよ・・・・

そんな言い分が書いてある

今年は、数年ぶりにIMFが活躍する年になりそうだ。
それは、経済が確実に不況入りする国が増えることを意味する。
東欧、中欧、パキスタン、、、、



近隣の友人を助けるために、EUも苦しい台所事情なるも、何かとクリスマス・プレゼントを送る必要がある。

困窮する近隣諸国が、中国やロシアに頼ってしまうことをなんとしても防がねばならない。
覇権の維持も楽じゃない・・・


世界的な銀行の資本増強に日本の銀行が取り残されると、競争力を失う

世界中で銀行に公的資金を注入する動きが広がっている。
公的資金の注入は、資本金を増強することになる。

公的資金の是非は別として、日本の銀行だけが公的資金による資本の増強を実施しなければ、世界の銀行との競争に負けてしまうだろう。
(民間から調達できれば、良いが・・)

何故なら、資本金の一定倍率しかビジネスを拡大できないルールが世界を支配しているからだ。

そもそも銀行が仕入れる原材料たる預金利率も横並びだし、製造販売している商品(ローンなど)も違いが無いに等しい。
となれば、量だけがビジネスの差をつける要因となる。
(人件費など、コスト全体に占める割合は実は小さいのだ)
そして、その量とは資本金の大きさである。

どこの国でも、銀行を営業するには国の免許が必要だ。
電波の周波数が割り当てられるTV局と同様に、銀行やTV局は一種の特権ビジネスなのだ。

免許制ゆえ、一般事業会社と異なり、純粋のビジネス・ライクの経営判断が許されない部分が非常に多い。
今回のアメリカの金融機関に対する救済出資や買収などは、経営者がどんな発言をしていようが、アメリカから半強制された奉加帳なのだ。アメリカから日本政府へと示唆された半強制救済出資を日本のどこかの銀行・証券が引き受ける義務があるのだ。これがアメリカの覇権の一面だ。
毒饅頭かもしれないが、黙って食うしかないのだ。

世界の銀行に資本金の増額競争が発生している時に、市場から民間資金を調達できるなら、ある程度フェアな競争となる。
しかし、民間資金が干上がってしまい、公的資金しか増資を引き受けない状況になったら、それを拒否して資本を増やさないという選択をすることには、ビジネス・リスクが生じる。
理由は、回復局面でビジネスを拡大できなくなるからだ。資本金の倍率制限が足かせになるのは前述のとおりだ。

だから、その銀行が
(1)資金繰り面で公的資金の必要性が無くても、
(2)足もとの営業活動にも支障が無い場合であっても、
公的資金をもらっておいたほうが特になるという経営判断が働く場合がある。

ただ、公的資金を受け入れると、
(1)いわゆる世論の圧力がある。
(2)公的資金を入れる国が「利益率を無視した融資を強制する」割合が増す
というリスクも発生する。

銀行経営者は、このような二つの相反するファクターを時間の無い中で判断させられるのだ。


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コメント欄にある経営責任に関しては、私は触れない。
何故なら、自分で判断していない強制的なことも含まれているからだ。
どんなビジネスにも、そのようなことはあるが、金融分野はその程度が非常に大きい。

箸の上げ下ろしまで指示される、という言葉があるが、まさにそういう状況なのだ。

====以下は、異論、お怒りもあろうと思うが=======
なお、現在の経営者を更迭して次に選定する経営者は、ベキ論で選んではならない。右の毎日新聞報道の新銀行東京のような状況になるのは火を見るより明らかだと思う。

金を騙し取ろうとする悪人は本当に熱心に努力する。
悪人一人で、善人の100倍の威力を発揮する。
100倍に凝縮された毒を選別するには、「かわいそうだから」とか、「困っているから」などという状況にホロリとする純粋・単純な善意は悪意の前には無力なのだ。
そんな悪意をかいくぐって、顧客から集めた大切な預金をベースに必要なローンを融資するのは、そう簡単ではないと思う。


まだ円高ではなく、円安水準だと主張する人もいるが・・

為替の決定要因は?
何十年も前から言われているが、
(1)金利差
(2)インフレ格差
である。

よくファンダメンタル反映して、、、という言葉を使う人がいるが、その中身を言いたくないときの逃げの言葉としてファンダメンタルという言葉が使われることが多い。
何故なら、ファンダメンタルと言われた時に各人によって受け取る内容が異なるので、各人がそれなりに納得してくれるので、変な議論や口論にならないですむのだ。

しかし、ファンダメンタルというあいまいな逃げの言葉を使わずに、ファンダメンタルの中身は何?、、と突き詰めていくと。

景気実態、景気の先行き、
貿易収支の実態、貿易収支の先行き、
財政収支の実態、財政収支の先行き、
色々あるだろうが、結局上記の事項はそれらが反映される金利とインフレに修練してしまう。

金利=お金の値段
インフレ(物価)=物の値段

つまり、その国でついている価格・値段ということなのだ。

金利が高く、インフレが低い国の通貨が上昇する
そんな状態を維持するのは通常は不可能だ。
だから、
金利=短期要因
インフレ=長期要因

と言われている。
ただ、私は為替は専門外なので、本当に金利=短期要因、インフレ=長期要因、なのかは納得していない。

その、金利=お金の値段と、インフレ(物価)=物の値段を国ごとに相互に比較して、為替が動いているのだ。

お金は臆病な生き物だ。
自己防御本能が非常に強い。
だから、昨日まで安心でも、翌朝になったら脱兎のごとく逃げ出すのだ。

インフレ格差を使って為替レートの適正値を推定する方法はエコノミストが試算しているが、適正値はPPPと呼ばれている。
最近読んだレポートには、US$=81円、と書かれていた。

歴史的に(といっても、1971年の変動相場制以降だが)、円がPPPよりも円高になる期間は短かった。
79年のイラン革命&オイルショック
87年〜89年のバブル期
92年〜96年の米国主導のドル安政策時

もし今回、円/ドルがPPPより円高(=80円割れ)になるとすれば、12年ぶりのPPP割れを見ることになる。


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なお、ユーロのPPPは、104円だそうです。
でも、ユーロができてからまだ10年も経過していないので、ユーロのPPPは当てにならないように感じますが・・


昨年の今頃が一番高値だった・・・

昨年10月29日を起点(100)として、今日の終わり値を、円ベースで計算すると、


CSI300 A株指数 : 26.4
H株指数 : 19.9
Redチップ指数 : 26.5

半値、八掛け、二割引き(=1/3)、、、、以上の下がり方だ。

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クウェートでは、Gulf Bank KSCが取り付け騒ぎになっているし、
アメリカでは、GMとクライスラーは倒産が近いという記事が流れているし、
アイスランドのカウプシング銀行が発行したサムライ債はデフォルトになるし、

たった1年で、こんなに、変わり果てるとは思いもしなかった。

ゆっくり上って、あっという間に滑り落ちる、、、と言うが。。。


休んでいるので、暇つぶしに : ローンの収支計算

今日は、休暇をとってノンビリしている。

日本でも、世界的な公的資金の金融機関への投入にお付き合いすることになった。そして、90年代後半同様に、「銀行に血税を投入するな!」というトーンの番組が増えてきたようだ。
また、後年「なんであの時はあんな事を感情的に言っていたのか?」という反省があるのだろうが、今は「馬鹿な金融機関をいじめる」方が視聴率が稼げるから、良し悪しを考慮せずに突っ走っているのだろう。歴史は繰り返すものだ。

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<< 日本の銀行の困難な状況という悪条件 >>

先週だったかな、FTに「また来た日本の銀行のバラ色の時代」という感じの特集があった。
おいおい、何を言ってんの?、、という気がして読まなかった。

週末に仕事で長時間電車に乗っていて、日本の銀行が何でこんなに苦労しているのかを考えた。
色々要因はあるが、一番大きいのは
(1)絶対金利水準が低い
(2)そして(1)の副次的帰結として、金利差が小さい
ということだと思う。

銀行は、預金と貸し金(=ローン)の金利差を掠め取って生きている。つまり
スプレッド商売なのだ。

で、簡単な試算をしてみた。数値は、相対比較をするための”例えば”というものであって、現在の現実の数字ではない。(私は銀行業務をした経験が無いので、結構いい加減な計算だと思って欲しい。)


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欧米銀行だと、金利がそこそこあるので、まともな貸し出しができる。
(一番目の図)

たとえば、
ローン金利:8%
破綻確率:6%(かなり高い設定です)
事業コスト:初年度=3%、以後=2%
という前程で計算してみた。

右上のエクセルを見れば、10年間のビジネス・リターンは、
4.81%


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しかし、日本は悲しいかな、大企業向けは金利がほとんど無いに等しい、
それでも、いろんな企業を通算して

ローン金利:3%
その他の条件は同じにして
破綻確率:6%
事業コスト:初年度=3%、以後=2%

これだと、10年間のリターンは、
0.05%
(2番目の図)

慈善事業をやっているようなものだ。


こんな状態で、
仮に不良貸付が、10%に上昇したら

ビジネスは赤字になる
(3番目の図)

赤字=ゆくゆくは、預金者に利息を払えなくなる、、、ということだ




預金者に利息を払えるように、
赤字を解消して、
せめて慈善事業並みのリターン(1%以下)にビジネスを戻すには、

(1)全員の貸付金利を+1%ずつアップするしかない。
3%から、4%に全員の貸し付け金利を上げてもらうのだ。
(4番目の図)

(2)または、返してくれそうに無い弱い人へのローンを中止するしかない。

(3)もしくは、このまま赤字を続けて、国有化してもらうか、、、、

さて、この三択のどれを国民は選択するのだろうか?


週末の定点観測 : アメリカ(2)

NYダウ=5000ドル、、、そういう説があるそうだ

確かにファンダメンタルは非常に悪い

景気低迷の長期化を織り込んで、長期金利は下落しつつある。


新規の失業者も非常に多いままだ


失業保険の継続受給者も非常に多い。
また、需給期間が終わっても職が見つからない人がジワジワ増えている。
だいたい1/3の割合で、失業保険を使い果たしているようだ。


中古住宅販売(9月)は持ち直した。
さすがにここまで安くなれば、、、、という買いが発生している。


競売件数が記録的な多さから減少した。
ほんの少しほっとするかな?


週末の定点観測 : アメリカ(1)

NYダウ、、5000ドル、、、まことしやかに言われている。
言うのは勝手だ

どう思いますか? と、今週は何回か質問された。
わかりませんとしか回答できない。

昨年の今頃、私は世間で一番弱気グループに属していた。
現在は、世間では、ジワジワと楽観グループに分類されつつある。



90年以降の金融株のチャートを見て、
一時代の終わりをいまさらながらに再認識する

ディ・レバレッジと、アメリカ流の地位低下が、アメリカの金融機関の収益力を低下させている。



アップル、任天堂、、、これは復活すると考えて、じっと観察を継続している。
何がキッカケになるのだろうか?


週末の定点観測 : 日本

金曜夜の日経平均が7100円というのは驚いたが、金曜15時でも右のチャートのような有様なので・・・


小売は底堅いが・・・・
相場全体がこうも弱いと、気持ちが萎えてしまう


それにしても、このJリートの下げは何を意味しているのだろう?
今週はさすがにリバウンドしたが・・・

増資で2倍に株数が増えたとして、、そして配当が半分になって、、
つまり、利回りが現在の1/4になって、、

8%==>実は2%
ということを相場が織り込んでしまったということだろうか?
うーーん、そんなことが起こるのだろうか???


週末の定点観測 : 中国

中国株も、もう少し下がれば、2005年春(=振り出し)のレベルに戻る


輸出関連でない企業は、そこまでは下がらないだろう。
観察している三兄弟の、保険や不動産は遥か上のレベルにある。
メラミンで大暴落した蒙牛でも、相場並みに下落したに過ぎない


新興国相場=資源エネルギー相場、、、などと乱暴に言われていた時期がある。
それは違うことは冷静に考えれば理解できるのだが・・・

ニッケル(緑)や銅(白)は、相当下がっています。
住宅、ビル建設に使われる量の激減が予想されているので仕方がないでしょう。

原油(黄)、金(赤)は、景気要因以外で価格が動くので、単純に今後も下がるとはいえませんが、大量の投機マネーが抜けつつあるので、もうしばらくはダメだと思う。

11月で解約されるヘッジ・ファンドは、3ヶ月以内に現金化する必要がある。
2月末には需給が軽くなるのだ



食料関係は、小麦以外はそうは下がっていない。


週末の定点観測 : 全体感(2)

信用危機の出発点であった銀行間の資金の融通に関しては最悪期が去りつつある

ドルLIBORは急激に下がってきた。
完全に元に戻るには相当の期間が必要だ。
つまり、今月始まった「無制限のドル札供給」で、流動性危機はほぼ終わった。


しかし、銀行の外側の信用危機はまだ終わらない。
簿外に資産を飛ばす役割をになっていたSIVなどへの資金供給は、まだ下がっている。

世界全体の信用収縮は、まだ峠を越えていない。

しかし、お金はジンワリと染み出すものだ。
もう全体としての流動性の心配は不要だ。

個別のBad Bankの秩序だった破綻処理を粛々と進めるだけだ。
そのためには公的資金が必要だ。

日銀が金融機関から株を買い取るらしい。
この安値で、また日銀は株を買う。
前回も相当儲かったと思う。
今回も儲かるだろう。

多数が嫌がるときに買うと儲かるのは投資の基本だ。
金持ち喧嘩せずとも言う。

(客)仕方がないので売りたいのです、、、
(旦那)はい、買わせていただきます、、、
このパターンだ。



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