2009年02月

週末の定点観測 : 全体感、求められる政府の国際化

今週から、観察チャートを一つ加えた。
白:中国A株300指数
黄:エマージング指数
赤:MSCIコクサイ指数(日本以外の先進国全体:いわゆる外国株
緑:日経平均
全て円ベースで比較している。
しばらく、観察することにしたい


欧州は小さな国がひしめき合って寄り合い所帯で住んでいる地域だ。
近代国家になって以来、ほとんど国境が変化しなくなった。しかし、企業は国境を超えて活動している。
今週「現状の国ごとに分断された金融管理システムでは、金融業者を適正に管理監督することは不可能だ」とEUがさじを投げた。

企業は遥か以前から国際化をしてさまざまな苦労をしながら活動をしている。
今度は、国境の中に閉じこもって、「井の中の蛙」だった国が国際化をする番だ。
国の国際化とは、国の王様が連合国の代議士に格下げされることを意味する。そうとう強固な抵抗があるだろう。



ドバイの不動産バブルの崩壊は頻繁に報道されるようになった。
26日も、ユニオン・プロパティが資金調達ができないと言っていた。
あんな灼熱の地域にテーマ・パークを作って、誰が来るのだろうか?
後楽園球場のように、全館冷房だろうが・・・



中国以外の鉱工業生産は、全員マイナスになった。


ここら辺で先進国が下げ止まらないと、横バイで耐えている中国なども下がるリスクが増えてくる。
来週は重要な週だ。



CRBは、08年6月末の高値(ざら場高値は7月)から、連続して下落している。



ラベル:

週末の定点観測 : アメリカ

US政府が、Citiの持分を36%まで増加させた。
優先株を普通株に転換した。配当負担が減少し、現金流出を減らすことができる
既存の株主の権利は、▼74%という罰を受けた。


次は資産売却だ。
投資銀行部門を維持することに固執するのか? 
投資銀行業務は、過去の高収益を支えた部門であり、ここを切り離すことは、後ろ髪を引かれる思いだろう。それに、ライバル(バンカメ)は足元は赤字だが、今年は稼いでくれると宣言している。
日本では、日興コーディアル、日興アセットはマナ板の上にある。そこに日興シティも載せて、売り物の魅力を高めて売却するのだろうか????


今週のアメリカは、銀行の国営化におびえた週だった。
長短金利差が拡大している。普通は景気の最悪期が過ぎつつあることを示していることになる。悪化のスピードが鈍化しつつあるというレポートも出始めている。しかし、絶対レベルの悪化に投資家はおびえている。


フィラデルフィア連銀のビジネス・アウトルックは、また下落した。

左が新規失業者、右が継続失業者、悪化が止まらない


失業関係が上のようなありさまだから、消費者の心がどんどん悪化するのだろう。 消費者センチメントも悪化した。

住宅は、ピークから▼27%という下落になった。
コンセンサスは、ピークから▼30%という下げで底だと言うが、甘い見通しに思う。
GSなど弱気筋は、▼35%〜▼40%
日本は、ピークから▼50〜▼75%??? だったかな???


中古住宅販売は下げ止まっていない。


宅建業者の株価も下げ止まらない


中古住宅(1月現在)の年収倍率が、平均以下になったというレポートもある。
下へのオーバーシュートがどれくらいの幅と期間なのか、わからない。
過去平均、2.75倍
1月末現在、2.55倍
1300万円で、敷地3002、建坪1502が買えるのだ。

ラベル:

週末の定点観測 : 為替

ドルが強かった。
悪材料が先に噴出したアメリカが、一時的に「悪材料の聞き飽き状態=less negative」になっているからだと思う。

2月は、東欧中欧の問題は、「第二のサブプライム問題だ!」と騒がれている。
欧州金融のメルトダウンという思いが投資家の心中によぎっている


新興国通貨は、ファンダメンタルが弱い国(=対GDP比の貿易赤字が大きな国)ほど下落した。
韓国とメキシコは大幅な下落だった。
メキシコは、史上最安値だ。

これは月次チャート

これは、週次チャート


人民元は、安定している。
左が長期の月次チャート、右は最近の週次チャート



ロシアの外貨準備は、ジリジリ減っている。


円は弱い。
輸出企業の苦境、政治の空白、、、09年4月以降の年金の株式ウェイト下げが決まりそうな雰囲気だ



金利差と為替が逆に動いている

ラベル:

週末の定点観測 : 中国

今週は調整した。海外市場でこれだけ悪材料が並べば、いくら内需で頑張る中国とはいっても投資家の懸念は増えてしまう。


内需系はここまで頑張っていたので、利益確定売りもドカッと出た日もあったように思う。
不良資産の増加を国が面倒をみるから・・・という示唆を背景に、とりあえずは銀行貸出が増えている。
今の中国は箱物を地方に作っても、日本のように「ひどいムダ」にはならないだろう。
日本の場合は、採算赤字を知っていて選挙目当ての雇用対策で不要な箱物をつくる。利益が落ちる場所と、その資金を捻出する場所が別の選挙区だから、別々の選挙区で評価される代議士は不要な箱物で落選しない。むしろ感謝される。



2月のG7では「とにかく、あんたは頑張ってくれ!」、「俺たちゃ、金融危機の修復作業で手一杯なんだ」というトーンだったと思う。


資金的に余裕のある中国は、ロシアにも資金援助($25bn)していた

日米貿易摩擦が激しかった時期に、日本は「役所が音頭をとった買出しツアー」でアメリカ詣でをした。たくさんのボーイング・ジェットを購入した。中国は欧米から何をかうのだろう。

ラベル:

週末の定点観測 : 日本

輸出だけでGDPが上下動を繰り返しているのが、2000年以降の日本の基本的な姿だ。
その輸出動向で鉱工業生産指数は影響を受ける。昨年11月ごろからの逆風は前代未聞だ。

過去の利益の蓄積があったからまだ倒産は少ないが、このまま夏過ぎまで時間が経過すれば、脱落企業も増加するだろう。


株価の先見性=投資家の将来予測なのだが、昨年10月に約半年先の状況(09年2月〜3月)を見ていたのだ。だから、株価がほぼ横ばいで推移しているのだ。
それに比べて、欧米の経済全は日本よりも「経済の基本的な骨格部分での劣化」が激しいのだと思う。だから、欧米株はズルズルと下げ止まらないのだ。


セクター動向は下のような感じだ


その他金融が壊れると、日本の消費がもう一段下方シフトするのだと思って長期的に観察しているのだが、とまらない。
どこまでが超過利息請求のネガティブ要素で、どこからが将来ファンダメンタル要素なのか、判断が困難になっている。
地価の下落が加速している。リートも冴えない。
生産要素としての地価(=コスト)が下がるから良い。。。というのは頭では理解できるが
日本の元気印の消費関連だが

日経新聞でポイントのことが掲載されていたが。。

ラベル:

100倍を超えた日経平均の09年3月期のPER

日本、中国、アメリカの予想EPS,PERを追いかけている。
昨日、ついに日経平均のPER(09年3月期)が100倍を超えた。ただ、投資家の興味は、10年3月期に移っている。それでも、31.34倍だ。
いかに時価総額の大きな企業がボロボロになったが感じられるPERだ。
内需系はPER10倍以下、PBR1倍割れの銘柄がごろごろしているが、見向きもされない。



アメリカの09年PER=11.82倍
中国上海の09年PER=12.98倍
両方とも下方修正がはいるだろうが、それでも15倍以下だろう。

ラベル:

ハンガリー、230bnドルの救済資金を要求

ハンガリーが「180bnユーロ($230bn)援助資金をもらわないと借金を返せない!」と要求しています。
3月1日に、EUサミットが開催されますが、そこで合意する内容(金額と条件)のつばぜり合いが水面下で進んでいると思います。


東欧中欧の外貨建てローンの借金返済不能の可能性が急速にたかまって金融危機になっています。
これは、昨年ロシアがグルジアに侵攻してから急速に表面化して来ました。

しかし、この問題は2005年ごろから、何度も小爆発を繰り返しており、昨年秋に本格的な爆破になったわけで、欧州の金融関係者は全員が身構えて対策を考えている中で粛々と起こっている危機だと思います。


しかし、西欧諸国だって下記のようなGDPの推移をしており、自国の対策で手一杯。
かといって拒否をすれば困るのは彼らにローンを出している自国の銀行なので・・・・


今月のメディアは、欧州危機特集の様相を呈していました。
IMFのサポートは、ラトビア($9.7bn)、ベラルーシ($2.5bn)、ウクライナ($16.5bn)、グルジア($750m)、ルーマニア(検討中)、セルビア($520m)、ハンガリー($15.7bn)という感じで実施途上です。
(2/24現在のFT、スキャン画像は、花粉症で頭がぼーっとしているせいで、全部1月になってます・・・)

2月28日の日経新聞では、世銀:75億ユーロ、EIB(欧州投資銀行):110億ユーロ、EBRD(欧州復興開発銀行):60億ユーロの総額245億ユーロの緊急融資が報道されていました。


IMFのサポートは、今後も増えそうなので、IMFの資金が枯渇する可能性がありますが、その際は出資している各国が増資に応じなければなりません。アメリカはドル札を印刷すれば事足りますが、他の国はそうはいきません。ここでも払い込み通貨はUS$ですから、もしかしたら妙なドル不足が発生するかもしれません。
バルト三国の惨状は伝えられていますが、ラトビアは本当に大変になっているようです。
私は、為替を放棄するほうが、最終的には負担が少なくてすむと考えています。無理に割高な為替を維持すれば、経済の破綻が進んでしまい、元も子もなくすのですから・・・

IMFも欧州(EU)が金を出さないと金が足らないと言っているようです。
「そもそもお前らの銀行の子会社の救済だろ!」というのが理由ですが・・



IMFとBISデータで野村が作成した表だが、欧州の中で西から東へと、巨額の資金が動いたことがよくわかる。
上の表のコメントだが、 今日のBloombergニュースによれば、
============
Euro-region bank loans to Eastern Europe topped $1.3 trillion in the third quarter last year, or about 9 percent of the bloc’s gross domestic product, ING Groep NV said Feb. 18, citing Bank for International Settlements data. Now lenders face losses after extending credit to finance everything from industrial development to domestic real estate.

Irish banks took on debt equivalent to 11 times the nation’s own gross domestic product, Dutch-bank credit reached seven times GDP and Belgium four times, according to BNP Paribas SA.
============

という状態だ

 



ラベル:

インドの創業者 : 株を担保に巨額の借金

インドの企業は中国よりも良い・・・よくきかされたフレーズだ。
中国系の企業は、3つの帳簿を持っている。
本当の帳簿、公表用、もう一個は忘れた。要は中国の企業は信用できないという時に毎度言われていた。


しかし、私は人間のやることだから、あまり変わらないと思っている。
アメリカ企業の不正会計は毎度の年中行事のように見てきた。
中国のペトロ・チャイナに行った時、「目も前に見える幼稚園もBSに入っているのか?」という質問に「**++@@++(スイマセン、書けないです)」という驚くような回答を正直にしてくれた中国人財務部門の女性のほうが、信じられると思ったこともあった。

今回のインドの多くの企業が自社株を担保に巨額の借金をしている事実を隠していたというスキャンダルがインド市場を騒がしているが、これも発展途上の市場にありがちなことだと思う。

ラベル:

ポルシェ : ポジションをコントロールする胴元は負けない

多くのヘッジファンドをぶちのめしたスーパースターは、なんとSECではなく、ポルシェの財務部門だったことは今回の相場で起こった10大ニュースの一つとして記録すべきだと、私は思っている。




それにしても、昨年の利益は、
自動車=1bnユーロ
VWのオプション=6.8bnユーロ


こんなことは今後起こらないだろう。

証券関係の仕事に手を染めて30年ほど経過して思うことは、
(1)あまりにも簡単に巨額の儲けや損失が発生する
(2)簡単に儲けてしまえば、「もう汗水たらして、コツコツ儲けようと努力することが馬鹿らしくなる」という魔の手が入り込んでくる
(3)そうやっておかしくなる会社が多い
という運命だ。

ポルシェがそうなるとは信じたくないが・・・・・



ポルシェ(右のチャート)は、VW(左のチャート)を買収する意向だった。
ヘッジファンドは、VWはいくらなんでも高すぎるので、空売りを大量にしていた。
「トヨタ買い、VW売り」というペア・トレードを推薦したブローカーもいただろうから、日本のヘッジファンドも引っかかっているかもしれない。
ポルシェは、今回は博打の胴元のようなものだと思った。
ポジションを手の中に掌握していたのだから、負けは無いに等しかったのだ。

ラベル:

新興国のこれまで : 先進国、新興国、日本

<< 良い時代の始まり >>
 2000年のITバブル崩壊から、先進国が立ち直ったのが2003年だった。資源消費型(=商品輸出型)の新興国は、1998年のアジア危機ロシア危機の大被害を徐々に修復していた。ちょうどその時に先進国の景気が回復したのだ。
 住宅金融バブルという好景気にわく欧州やアメリカに向かって、中国、メキシコ、東欧中欧の大規模工場から大量の商品が輸出された。資源消費型新興国は輸出景気を謳歌した。

 資源エネルギー価格も同時期に上昇を始めた。欧米の好景気で大量に消費される商品の製造には、大量の原材料が必要だから当然だった。 さらには、過去20年間の資源エネルギー価格の低迷で、鉱山、油田への投資は低迷していた。増産は困難で資源は奪い合いになった

 急増した資源エネルギーへの需要は、商品価格を一気に急騰させた。資源生産型の新興国は20年間のウップンを晴らすかのような巨額の利益を手にした。 湾岸OPEC諸国では、ドバイのような不動産バブルが出現した。株価もPER>100倍という日本のバブル期の状況が出現した。 ロシアでも、世界一の高層ビルが計画されるようになった。

 そこにいたる数年前、2000年以降のITバブルの崩壊は企業の設備投資意欲を叩き潰した。欧米当局は、ITバブル崩壊の危機から経済を立ち直らせるためには、「金利を下げて、消費者が買い物三昧」してくれれば景気回復するという政策を実行した。
 はたして欧米の消費者は、欧米政府の筋書きどおりに、買い物三昧に踊ってくれた。自動車、住宅の販売が復活し、景気は徐々に回復して行った。 その後、欧米で発生した住宅金融消費バブルが、さらに景気を過熱させていったことは、皆様ご存知のとおりだ。

 2006年ごろの世界は、下の図のような状況だった。世界中が豊かになったような幸福感に満ちていた。 中国と東欧中欧にある巨大工場はフル稼働で商品を生産して日本や欧米先進国に輸出していた。 ロシア、湾岸OPEC、ブラジル、オーストラリア、カナダなどの資源生産国は、高騰した価格で大量の資源エネルギーを輸出して、それぞれの国内では「おカネ」が溢れて消費が活況を呈していた。

 資源生産型の新興国も、資源消費型の新興国も、前代未聞の好景気に沸いていた。国内では新しい商業用の高層ビルの建設ラッシュになり、所得が増加した国民も新しい車、新しい住宅を求めて気分が高揚していた。




<< 時限爆弾の時計は動き始めていたのだが・・・ >>

 しかし、この幸福の絶頂の時点でも、世界の工場である中国と、欧州の工場である東欧中欧には決定的な違いが生じていた。 中国は巨額の貿易黒字を溜め込み、外貨準備も日本を抜いて世界一の金額になった。しかし、東欧、中欧は民間の巨大な借金が積みあがっていた。これが後年たいへん危険な欧州金融システムの時限爆弾になっていくのだ

 車や住宅は借金で買うことが多い。東欧中欧諸国の人々は自国通貨の高い金利を敬遠し、ユーロやスイスフランの安い金利で借金をする「為替投機」をしていた。自国の好景気が続けば自国通貨がユーロやスイスフランに対して値上がりするので、借金返済が楽だと考えたのだ。
しかし、思惑は外れて大変な地獄が訪れることになるのだ・・・・



<< バブルが去って、噴出してきた借金のツケ >>
 2008年の秋以降、不況一色となった。
アメリカは、サブプライム住宅ローンなどの後始末に加え、長年真面目な経営努力を怠ってきたビッグ3の倒産問題への対応が避けられなくなった。

 アメリカのお隣のメキシコ経済は、アメリカの不況のあおりを食らってアメリカ国境沿いの輸出製造業地域(マキドーラ)は受注の急低下でボロボロになっており、通貨(ペソ)も歴史的な大暴落状態だ。

 湾岸OPEC諸国は、10年先を考えた巨大インフラ建設構想をまかなう資金が調達できなくなった。原油価格も急落し、景気悪化を食い止めるための経済対策の財源も心もとなくなってきた。
SWFともてはやされた彼らの国富ファンドが投資した欧米金融機関の株価も大幅に下落し、含み損の山になっている。

 ロシアは08年9月のグルジア侵攻を契機に欧米の資金が大量に脱出し、通貨(=ルーブル)は暴落し、株価も低迷している。資源エネルギー産業を中心に、多くのロシア企業が事業拡張、M&Aの資金をまかなうために、外貨で資金を調達しており、今後の返済負担はルーブル暴落で倍増している。

 クリーンな経営で「中国とは違う」と、欧米の運用担当者に好まれていたインド企業からは、「隠された借金問題」がディスクロージャ不備問題として発覚してきた。

<< そもそも >>
 東欧中欧は、1989年のベルリンの壁崩壊を契機に、ドイツ、フランス、イタリアから工場が大量進出した。 ポーラランドには日本のスズキの自動車の工場もあり、スプラッシュが日本に輸出されている。
オーストリアを中心に西欧の銀行は、東欧中欧の銀行を買収して進出した。旧ハプスブルグ帝国時代は同胞、同企業だった例も多く、進出はスンナリと急速に進んだ。
 オーストリア、オランダ、イタリア、ドイツの銀行の子会社になった東欧中欧の銀行は、親銀行が調達したユーロやスイスフランなどの外貨を、東欧中欧諸国の庶民、企業に大量に貸し付けていった

 一方中国では、トウ小平の南巡講話(1992年)以降に、改革開放路線が加速し、経済特区の優遇税制を活用した「外資企業の工場誘致」が急増した。輸出だけでなく、13億人の内需を目当てにできるために、直接投資で多額の資本を持ち込む外資系企業が多かった。
 商業用ビル建設、住宅建設も東欧中欧に負けず劣らずバブル状態になったが、為替取引、資本取引が規制されていたため、東欧中欧のような外貨建てローンの借金問題は起こらなかった。しかも、中国の巨大銀行は、上場前に不良債権を国家が買い取ったので、バランスシートは健全で、しかもいまだに預金過剰(預貸比率70%)という金余り状態である。

<< 欧米の金融機関は地獄を見ている >>
 欧米の金融機関は、レバレッジをフル活用していた。預金をはるかに上回る資金を市場から調達して、ローンや投資をしていた。しかも長短金利差をも利益の源泉にしようと貪欲で、短期借りの自転車操業状態だ。景気が悪化して、貸し倒れリスクが高まっているので、市場性資金の出し手が急減している。自転車操業のリスクが表面化したのだ。

 特に欧州の銀行は、前述した東欧中欧の現地子会社銀行の実行した「ユーロ建て、スイスフラン建て」のローンの不良債権化の問題は深刻で、FT誌など多くのメディアが報道している。
 東欧中欧の監督当局は、損失をこうむる現地銀行の親会社(=西欧銀行)が面倒を見るのが当然という態度だ。

 しかし、ドイツやフランスなどでは、景気対策のために使う国民の税金を「海外(=東欧中欧)の銀行」の救済に使うのは反対だという政治家の声が高まっており、対応に苦慮している。

 まさに今、欧州連合の「EUとしての共同の利益を守る域内協調行動」が試されているのだ。
仮に、東欧中欧のローンがデフォルトになり、西欧の親銀行も政治的な要因から救済ができない状況になれば、東欧中央の経済は大変な混乱をきたす可能性がある。









<< 先進国の景気が回復することが、新興国復活の条件 >>
2008年の新興国の株価は三分の一に下落した。しかし、2003年以降のパフォーマンスを見れば、ロシア以外は二倍以上の水準だ。
そもそも新興国の相場がこれほど上昇した要因は、
(1)先進国への製品の輸出、
(2)または、高騰した資源エネルギーの輸出
というファンダメンタルに基づいた貿易黒字だった。

下落した理由も、世界の景気が不況になって製品や資源エネルギーの輸出が激減したからだ。

したがって、今後の新興国の株式市場の復活は、基本的には(1)先進国への製品の輸出、(2)資源エネルギーの輸出が再度増加するか否かにかかっている。

*****************************


過去の株価推移をチャートで振り返ってみる。
黄:新興国、 緑:日経平均、 赤:先進国(日本も含まれる )
白:世界全体(新興国+先進国、日本も含まれる )
すべて、円ベースに換算した

最初は、1988年以降 ・・・新興国の時価総額が小さいので、先進国(赤)と、世界全体(白)は重なって見える
新興国 > 先進国 > 日本、、、という順位になる



2番目は、過去3年間
ここでも、順位は、 新興国 > 先進国 > 日本



最後は、過去1年間
順番は完全に逆転して、、、日本 > 先進国 > 新興国
昨年10月28日ごろのドカ下げ以降は、先進国よりも良いパフォーマンスを示している。




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