2011年08月

QE2が無かったら、今頃はリセッション

アメリカのGDPは、過去分が毎年再計算される。
先日も実施されたが、2010年にライブでFRBのバーナンキも含めて我々全員が見ていた2010年の米国経済の姿は、先日再計算された「実は昨年はこう言うGDPの推移でした」という姿と大幅に異なっている

ここには二つの重要な示唆がある。
(1)2010年2QのGDPの急減速を見て、QE2が必要だと判断したことは間違い
(2)QE2が無かったら、今頃は既にリセッション入りしていた可能性が高い

2010年2QのGPDは、昨年は、名目:3.7%、デフレーター:1.9%、実質1.7%と発表された。
1Qの実質3.7%から急減速した。
2010年3月にQE1が終了したら、もうダメになったと全員が焦った。
だから、2010年8月からQE2を実施した。電光石火のバーナンキの判断だった。

しかし、先日の再計算では、
昨年2Qは、名目:5.4%、デフレーター:1.5%、実質3.8%だった事が判明した。
2010年3月にQE1が終了しても、その効果は高いまま維持されていたことになる。
だから、8月にQE2を焦って始めたのは間違いだったことになる。
ここまでは世間で言われている解釈だ。

しかし、間違った判断だったが、結果的には正しかったと私は思っている。

US GDP


何故なら、QE2の実施で米国経済が復活したと思われていたカンフル効果(グラフ上段の橙色の部分)は、今年の再計算では実はかなり小さかった事が、GDPの結果として示されている。下段の橙色の部分は、上段よりも小さくなっている。

つまり、
(a)QE1のカンフル効果はそれなりにあったが、QE2の効果はそれほどでは無かった。
カンフル注射は、だんだん効かなくなる。だんだん濃くしないと反応しなくなる。これは現実のカンフル注射でも、経済へのカンフルっ注射でも同じなのだろう。
(b)しかし、QE2が無かったら、借金経済どっぷりのUS経営者のマインドはさらに冷え込んで、さらに経済はシュリンクしていたと推定される。
金融緩和の真の効果は、経営者のマインドに訴える事だからだ。

さらに重要な事だが、
QE3の可能性に関して、茶会族が猛烈に反対しているので、経済的には必要でも、政治的に困難と言われ出している。
私が思うには、
(あ)QE3が実施されなければ、アメリカは日本化を回避することが不可能になるかもしれない。
(い)または、日本化よりも悪い「スタグスレーション(インフレ+不景気)」になるかもしれない
、と判断している。ドル安に伴う資源エネルギー食品価格高騰は、着実にアメリカの物価を押し上げているからだ。

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US株 : ABCPの急減が気になる

これまで様々なマクロ指標が悪化しても、下のABCP残高(中小企業への資金供給の代理変数)が増加していたので、US経済は復活できると思っていた。
しかし、今週はABCP残高が急減した。
統計のブレであって、早期に元の上昇トレンドに復帰すれば問題はないが、
このままズルズルと減少が続くようだと、アメリカの日本化がもう一歩進むことになる

ABCP_20110827

また、雇用状況の改善が止まっていることも気がかりだ。
今回の景気悪化は、70年代後半〜80年代前半の2度のオイルショックの時の衝撃と同程度である。
90年代や2000年代前半のITバブル崩壊時のような軽度ではない。

オイルショックが、経済の性格を大きく変えたように、今回のサブプライム崩壊、リーマンショック、ソブリン危機は、経済の性格を変えるだろう。
どんな姿になるか、まだはっきりとは見えない。

新規&長期失業者_US株_20110827


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US株は、フラフラ状態で横バイを続けている。

US株_20110827


サブプライム崩壊、リーマンショック、ソブリン危機の原因である金融セクターは冴えない。
この傾向は長期間継続するだろう。

sector_US株_20110827


アップル、アマゾンはOK状態
グーグルは、ジンワリと復活が始まっている。
一方、普通のテクノロジー企業は、需要モメンタム低下に遭遇している

Web20&10_US株_20110827


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自宅PCが久しぶりにデスクトップになりました

昨年、自宅用のメインPCが壊れて以降、一時しのぎで出張用のネットブックを自宅に持ち帰って使っていました。
lenovo S10eはモバイルPCとしては非常に優れモノですが、さすがに大量のデータをダウンロードしてグラフを作成したり、出張で使うパワポのスライドを作成するには非力でした。

S10e


そこで会社で使っていたお古の小型のデスクトップ(Dell Studio Hybrid)を使うことにしました。
スペック的には問題がありませんが、HDDの使用が5000時間近くなっていたので、これだけは換装することにしました。

Dell Studio Hybrid


たまたま家族用のノートPCが不調になっていて、HDDだけ交換する予定で購入していたWesternDigitalの320GBのHDDに換装しました。
これは安価(4000円以下)なのに、静かで早いです。

WDC320BG


ようやく自宅PCが安定することになりました。
思えば、自宅PCがデスクトップになるのは、1995年以来です。
あの時は、Windows95が発売されて、家族で使おうと思って、奮発して新発売のPCを買ったのです。

NECのCabbe、確かテレビも映りました(一度も使いませんでしたが)
松(ペンティアム)竹(486)梅(486、ディスプレイと本体が一体型)
梅を買いました。
当時はISDN回線を引いて、夜11時以降の定額時間帯だけインターネットを使っていました。

CPUですが、Intel 486 SX33(
参考:Intel486)という2011年基準では「電卓並みのCPU」でした。

NEC Canbe



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8月最後の週末の雑感 : ミニ・パニックは峠を越えた

大山鳴動、鼠一匹
バーナンキのジャクソンホールでのカンザスシティー連銀主催の年次会合での講演内容だ。
そもそも、こういう席で世間を騒がすような事を言うハズがないし、その通りの結果となった。
なにはともあれ、セレモニーは終わった。パニックの季節は一旦は終わろうとしている。

ただし、バーナンキは
(1)重大な問題は確かに存在する
(2)過去4年間に起きたことは、衝撃的な出来事だ。
(3)米国の成長のファンダメンタルズが恒久的に変化した、とは言えない(が、注意は必要だ)

と、言っている。<()内は筆者追記>

その通りだと思う。
要は、アメリカ人のエコノミック・アニマル・スピリットが試されているのだ。
答えは、ゆっくりと出てくるものだ。ここまでに出ているものは、良くは無いのだが・・・

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今週は、騒がれたほどには株式市場は荒れずに、比較的穏やかだった。
日本と上海が、過去100日で見れば、下げが小さい

100day_飲茶_20110827


一方、欧州金融機関の一部に確かに存在すると推定できる資金繰り問題は、悪化を続けている。
US$LIBORの上昇が止まらない。
来週も、欧州金融機関に対する警戒を解けない。

中国の短期金利は徐々に下がってきている。
しかし、ここは欧州金融機関の資金調達の場では無い。

US$ LIBOR_上海MM_20110827



投資家の間に渦巻く景気後退不安だが、下の船賃の状況を見ている限りは、それは心配のしすぎだと判断できる。
春ごろの投資家の誤解(=世界景気が加速上昇して、インフレになる)の反動だと思っている。
強欲になったり、恐怖におののいたり、、、こういう振り子は毎度のことである

船賃_20110827


バーナンキがあろうがなかろうが、変わらぬことはドル安トレンドだ。
昨年から掲示している2012年10月までのドル安進路図だ。

円:レンジの中心
ユーロ:レンジの上の方(上がりすぎ)
人民元:レンジの下の方(上がっていない)
この状態に変化はない。

ドル安予測チェック_20110827


BRICs通貨に関しては、インドが下げている。
ロシアの下落は、一旦は収まった。

対ドルBRICs通貨_20110827


下は、アジア通貨の対ドルレートの推移だ。

対ドル・アジア通貨_20110827


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トウモロコシが復活してきた。
インド(10憶人)+中国(14憶人)の肉食化にともなう飼料に使われるトウモロコシはウナギ登りだ。
日本(1憶人)の食の近代化など、世界に対しては影響がなかっただろうが、今回の二カ国24憶人は影響がゆっくりと長期的に継続するだろう。

参考:新興国 VS 先進国 (3)農産物価格高騰問題 : 短期ではゼロサム・ゲームだから、誰かが割を食う


農産物_20110827


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日本とドイツのCDSスプレッドは、じりじりと悪化中だ
負担無しで、福祉を要求する日本国民
PIIGSの救済にドイツの資金を払い続けるブラックホールに向かいつつあるドイツ
それらを反映している

日独_CDS_20110827


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個人投資家の姿 & 話方

最近(とは言っても、この4年〜5年だが)は、多くの人と話す機会が増えた。

以前も人前で話をすることはあったが、それは金融業界関係者内部という狭い世界での話だった。
(1)何の目的?
(2)何を話題にする?
(3)どんなレベルで?

という点で話して&聴き手の事実上の事前の合意があった。

こんな事(過去現在の金融に関する歴史的事実)は知っていて当然、このレベルの知識・理解は当然 ・・・ そういう前提で話をするのは楽だ。
しかし、事前の合意が無くなった状態で話をするのは難易度が高い

例えば、個人投資家を、やや乱暴に分類すれば下図のようになるが・・・・過去は、「グループA」だけを対象に話をしていたが、現在は、「グループAとBが混在する」多数に向かって話をしていることになる。

Aにレベルを合わせれば、絶対多数のBにはチンプンカンプンで、午後一番のセミナーだと寝てしまう人が多発する。
話の内容を、全部Bに合わせてしまうと、Aにとっては「つまらないセミナー」になってしまう。
Bがメインで、Aを所々に混ぜる、この配合割合が重要になる。

個人投資家の世界

しかも、AとBの割合は、その時々によって変わる。
メディア企業のOB様が聴衆だと、仕事柄情報収集のクセが身についているので、Aの割合が多くなる。
60歳〜80歳の高齢者が多くなれば、Bの割合が増える。

毎回、開始の約15分前から、セミナー参加者を観察して、「今日はこんな感じで・・・」と考えてから話をしている。
それでも、話始めてから、最初の5分間で聴衆の反応を見ながら、話す内容&レベルの変更をしながら、冷や汗タラタラで毎回話しているのが実情だ。

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江沢民、胡錦濤、習近平

中国の習近平国家副主席が、来年から中国のトップになると言われている。
彼が国家主席で、李克強が首相になるようだ。

現在の胡錦濤&温家宝コンビが、2003年に中国のトップになった時の欧米の反応は「Who is "Hu"」という冷淡なものだった。(Hu=胡の発音)
それに対して、二人に対する欧米の対応は温かい(下例はWSJの記事:中国の次期トップ2人が、国際的な注目浴びる)ものだ。欧米の期待は高いということだろう。

習近平_20100826
 

==以下、引用===

10年で一度の指導部交代を控えて2人を引き立てる狙いがあったとアナリストや外交筋はみている。
ただし、党の路線に沿った発言とはいえ、2人とも多少オープンで世界的な指導者のスタイルを帯びていたと指摘する向きもいる。 

 習副主席の振舞いは、とりわけ米当局者の関心を引いた。バイデン副大統領とかなりの時間をともに行動したが、同副主席がこのように米政府当局者とこれほど長時間一緒に過ごしたことはない。また、来年まで米国を公式訪問する予定はないからだ

==========

胡錦濤の前後3代の政治経済的な位置づけを考えてみた。
胡錦濤の前は、江 沢民、だった。
彼に対する私の評価は、
(1)中華思想の持ち主で、中国の尊厳と発展を前面に打ち出した。
(2)改革開放経済を維持発展させる一方、その副作用として所得格差が拡大し、国民の不満が高まるが、その不満のはけ口&思想統制として反日思想教育を採用した。
資本主義思想教育という姿だ。

ウィキペディアの記事を引用すると
=====
最高指導者としての地位を確実なものとした江沢民は、同大会において「社会主義市場経済」の導入を決定、事実上自由主義経済に舵を切ったさらには「3つの代表」理論を提唱し、資本家の存在を認め、資本家の共産党入党を認めるなど、中国を実質上資本主義国化させていった
また、1997年7月には香港、1999年12月には澳門の中国への返還も実現させた。現代中国史の研究者である天児慧は江沢民を「大国化する中国の建設に貢献した」と評する。
=====
ということになる。

そして、胡 錦濤だが、
(1)科学者として、さまざまな分野に真面目に取り組んだ
(2)格差是正の再配分政策を試みた。
と評価している。

しかし、小平〜江沢民の時代に爆発した改革開放経済政策の是正を始めたとたんに、欧米でサブプライム崩壊&リーマン・ショックが起こり、不本意な「大盤振る舞い内需拡大政策」を実施せざるを得なかった。
内需拡大政策は不動産価格高騰を生み、インフレ抑制策を発動して、何とかインフレの軟着陸が見え始めた時に、次にバトン・タッチすることになる。

そもそも胡錦濤は、トップ就任時に、「7%〜8%の経済成長を長期間維持する」ことを目標としていた。最後の年に、それが見えかけてきたと思う。

ウィキペディアの記事を引用すると
=====
胡錦濤は、国務院総理(首相)に指名した温家宝とともに「和諧社会」というスローガンを掲げて格差の是正に努めた。
1990年代以降、中国社会では改革開放政策に起因する経済的な地域格差の拡大、また貧富の差の拡大などの矛盾が表面化し始め、それが官僚の腐敗、民族対立などと相まってデモ・暴動・騒乱が増加していたためである
=====
ということになる。

さて、習 近平、だが、
右に左に揺れた前2代のトップの後だけに、おそらくはバランス型の政策を採用するとマス・メディアは報道している。

中国の政治権力は一夜にして移動するものではない。
過去がそうであったように、数年かけて胡錦濤から習近平に権力が移譲されるだろう。

習近平の真の姿が発揮されるのは2013年以降だと、私は考えている。
現在の時点で、何がどうなるのか、判断できる材料はない状態に等しい。

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底打ち感の無い下げに支配された陰鬱さは「不安の8月」の象徴

今週の相場の雰囲気は最低だった。
底打ち感とか、売り飽き感とか、そんなものが感じられないまま、だらだらと下がった

相場の基本感は、ここ("Sell in May"のリズム : 落胆の5月、6月、安堵の7月、不安の8月、9月 )に書いているとおりだ。8月、9月には多くを期待してはいけない。

4月に「今年も昨年同様のSell in Mayが来る」と考えて、その後色々と計算をしたが、2011年の調整は、下げ率の大きいほうに属するSell in May調整だ。

下げが大きい理由だが、通常の季節調整に、ソブリン危機が加算されているからだ。
ソブリン危機を象徴するように、8月相場の主役は、Goldだ。

その他の大勢の投資対象を蹴散らして、ダントツの上昇率を見せている
かつての主役「原油」が、再び主役に返り咲くのだろうか?
それは何時だろうか?

今日の日経新聞には・・・・
世界が金を買っている。しかし、この数年、日本は金を売っている。大丈夫か日本?(日本は金を買うべきだ)
・・・皆がやっていることをすべきだ。。。そんな記事が掲載されている。

早く買わないと、ゴールドは無くなりますよ!
金言か?
悪魔のささやきか?

通貨別ゴールド&資源エネルギー_20110820


相場は秋風とともに変化を始めるだろう。早い投資家は、来週から夏休みを終えて戦場に復帰する。

お祭りが終わって、つかの間の静けさに安堵していたPIISのCDS(下チャート上段)も、今週からジンワリと悪化が始まった。
 

今回のソブリン危機は、「民主主義の呪縛」(=福祉よこせ、だれか俺より金持ちの他人の金を俺に回せ)だ。

これは、先進国に共通
するものだ。日独のCDS(下チャート下段)も、悪化方向に動き出している。

PIIGS&日独 CDS_20110820



中間選挙に向かって、ドルは安くなる。
これが長期的な基本感だが、下図に示された私の想定図からすれば・・・
円高スピード(紺色)は、想定の中心
ユーロ高スピード(緑色)は、最初に飛ばしすぎたので、現在スピード調整中
人民元高(赤色)は、スピード不足
・・・・だと思っている。

ドル安予想チェック_20110820


下図は、対ドルでも主要通貨&BRICs通貨の推移

対ドル主要&BRICs通貨_20110820


欧州金融機関の苦境は続いている
欧州の巨大銀行は、ビジネスの継続のために、ドルを常時調達する必要がある。

この金利が跳ね上がることは、
(1)どこかの銀行に問題が起こっている。
(2)それ知った銀行が、資金を融通しない傾向が出ている
、という事を示している。

レベル的には、まだパニックは不要だ(中段の長期グラフを参照)
サブプライム危機の時の跳ね上がりと比較すれば、まだまだだ。
 

一方、下段チャートは、中国の夏の引き締めが終わった事を示している。

US$ Libor_上海MM_20110820


US長期債の金利は、2%を下回る方向へ進展中だ。
現状の景気実態(=巡航速度のレベル)は、1.75%~2.25%程度にあるのだろう。

景気実態を示す船賃の動向を見れば、横ばいが続いている
この間、株は上がって下がった。
これは、証券市場が「QE2で景気加速」と勘違いをした。。。現在は勘違いを修正中という解釈が妥当だと思う。

US 10y Note_船賃_20110820


US景気の足元状況だが・・・・
企業経営者のモメンタムは低下している(下図上段のPhiladelphia Fed Survey)
物価は上がっている(下段の消費者物価)
・・・・これは最悪のコンビネーションだ。これでは、株は上がらない。

ただ、最悪=大貧民だから、貧民になるだけで、相場は回復する。
それを待ちたい。

物価上昇&景気下降_20110819



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さて、アメリカの日本化=アメリカもデフレ突入、株式長期低迷、、、が懸念されている。

これまでアメリカは、・・・・
アメリカは日本とは違う。
民族のDNAが違う=日本人より優秀、能力が高い
経済政策に精通した人間が、金融と財政を担当している。
・・・・と、主張してきた。

下図は、そういう議論の際によくでてくる比較チャートだ。
ここでは多くを語るまい。
眺めて考えていただきたい。

日米比較_20110819


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単なるチャート : 過去半年で大幅株価下落した5銀行

一個前のエントリーで紹介した5つの銀行のチャート
1999年12月31日からの長期チャートを眺めてみた

まずは英国2銀行から
バークレイズ
2008年の急落からはそれなりの戻りを示した。
今回の下げも、まだ危機的とまでは至っていない。

BARC_LN_20110814



ロイズ
2008年の急落からの戻りが鈍い
急落後に出来高が増加している割には、株価が戻らなかったことが気がかりだ

LLOY_LN_20110814



次は、イタリアの2行
インテサ
2008年の急落からの戻りはあったものの、最近の株価下落は激しく、新安値を更新している

ISP_IM_20110814



ウニクレディット
2008年の急落からの戻りはソコソコ
最近の下落はインテサほどではないが、それなりに心配するレベル

UCG_IM_20110814


最後がフランスの
ソシエテ・ジェネラル
2008年の急落からの戻りは中途半端に終わった。
最近の下落は出来高を伴った急落になっている。
インテサと同様に心配するレベル

GLE_FP_20110814



以上、ファンダメンタルでは無い、チャートの感想でした

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欧州の金融機関は大変な状態

嘘つきLIBORに今頃になって悩まされるのか?の続きです。

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US$LIBORの上昇が止まらない。
これは、欧州銀行の危機が悪化して​いることを意味している。

サブプライム崩壊〜リーマンショック〜PIIGS危機を通じて、金融機関の抱える根本的な構造問題が何も変わらないまま続いている。
欧州銀行は、ドルで資金を集めて、様々なビジネスをしている。そのため資金源である「ドルの継続的&低コストの&自転車操業的な資金調達」が何にも増して重要だ。
これがで​きないと即死(=リーマン破たんと同じ資金繰り破たん)する。

その意味で、下のLIBORの上昇は重要な危機が起こりつつあるサインだ。

それとは裏腹に、PIIGSのCDSは静かだ。
英国・フランス・イタリアと言ったメイン市場の銀行が死活問題になっている​。しかも欧州人は長期夏休み(バカンス)の真っ最中。だから、今はPIIGSなどにチョコマカとかまっていられない。。。そんな雰囲気だ。

PIIGSは、一見CDSが安定しているように見えるが、欧州の銀行が困窮してるという事は、PII​GS救済の資金は急速に枯渇している事になる。
7月時点では「PIIGS​危機は乗り越えられる」という楽観論が増えたが、今はケシ飛んだ、と私は判断している。


欧州の時価総額上位16行の中で、株価の下落が大きいのは、以下の5行だ。

バークレイズ(英)
ロイズ(英)
ソシエテ・ジェネラル(仏)
ウニクレディット(伊)
インテサ(伊)

下図は、5行の過去5年(下チャート上段)、過去6か月(下段)の株価推移

欧州金融危機_20110813



この週末、まさに各種の話し合いが進行中だろう。
問題銀行の処理をどうするか?

破たんさせる? VS 奉加帳 を銀行に回して救済資金を集める?

前者は、リーマン・ショックがあったばかりなので無理だろう。
しかし、Bail Out(税金で救済)は国民感情的に無理だ。
 

結局、奉加帳、、、しかも、とんでもない巨額だ。
この巨額な資金負担を織り込んで、欧州銀行株は大幅下落したのだ。

これまでドイツは、欧州のアンカーとして安全だと見られていた。
しかし、CDSが急速に悪化している。(下チャートの紺色)
他国は資金が無い=無い袖は振れない、、、だから余裕のあるドイツが強いられる資金負担は超巨額になる。
しかし現在のドイツ国民は、それを受け入れない。

このデッド・ロック状態を回避するには、欧州共同で債権を発行するしかない。
夕張市などに代表される困窮地方自治体を救済する資金を、国債を発行して、地方交付税として渡す、、、この構造の欧州版だ。

PIIGSを富める欧州が永遠に救済する構造が確定するだろう。ドイツ、フランス、イタリアの富を永遠にダメ欧州国家に渡し続けるのだ。
だから富めるドイツの借金返済能力を象徴するCDSが悪化するのだ。


日本のCDSも、また悪化傾向になっている。
過去にも何回か書いているが、100を超えることは、100以下とは別世界が始まる事を意味す​る。


100以下に、早期に戻らないと、パラダイムの変化が加速する
来週はアンテナを高くしておかなければならない。


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============
目次 : 欧州金融危機
============

業績予想とPERの推移

夏休みしていて7月末データを失念してしまった。
8月9日の日本の寄り前のデータで計算した。

8月8日(月曜)のNYが暴落だたので、9日(火曜)朝の画面は下のような大出血状態
世界中が、年初来でマイナス・リターンだ

wei_20110808



さて、毎月フォローしている予想EPSの状態は。。。。

最初は日本
まだ、震災特需不発による下方修正が終わっていません

8月末では下げ止まってくれるかな???
それとも、アメリカ格下げ + 追加円高 = もう一回下方修正???
今日のところは、まだ判定不能です。

日経平均_PER_EPS_20110808



中国とアメリカですが・・・・

中国は、2012年が微妙に上がってます。
アメリカは、2012年がもたついています。

8月のアメリカ株の下げは、格下げだけではないですね。
底流にあるのは、「EPSが上がるハズ」というの期待が裏切られた効果という事実だと思います。

China_US_PER_EPS_20110808



世界のPERの絶対レベルはこんな状態


wpe_20110808



日本の割高が目立ちますね。
今後の日本株の進路はこんな感じでしょう

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