2012年12月

朴槿恵 : バラマキと国債大増発に向かう韓国

早稲田大学院大学の李鐘元教授の講演を聞いた。
内容は下記資料の通りで読んでいただければと思う。

投資や経済という面で感じたことは・・・
(1)朴槿恵は、公約を守る意識が非常に強い
(2)格差是正と経済成長を両立させる「板挟み」が発生する
(3)2014年の地方選挙までに格差是正の実績を示すことが必要
(4)即効性のある格差是正は福祉のバラマキしかない
(5)バラマキに必要な財政資金が無いので国債の大規模増発をすることになる
(6)大企業いじめは、口はうるさいが規制法案はゆっくりになりそうだ
(7)対日政策は2014年の選挙が終わってから本格的に動き出すだろう
(8)輸出企業、大企業は政策的にはネガティブだろうが、バラマキなどで韓国ウォンが下落するので、利益的には相殺されるかもしれない。

下記スキャン画像をクリックして、拡大してお読みください 

韓国_20121221


日本で一番誤解されている「江沢民」

キッシンジャー著、中国の続きです。

江沢民は日本では評価が低い
保守派、反改革派、反日強硬派、老害、、、色んな悪口がメディアに氾濫している。
それは間違いだ。

まずは、参考過去記事:2012年10月7日、中国政治史の復習より、抜粋ですが・・

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
小平が、同世代を自分とともに引退させた功績は大きく、

それまでの、個人崇拝、非法治国家を脱して、
テクノクラートが集団で指導する新世代中国へとバトン・タッチしたのです。
ただ、それはスンナリと実現したわけではなく、
胡耀邦、趙紫陽という犠牲者を乗り越えて、江沢民という妥協の産物が選択されたのです。
江沢民は保守派と目されましたが、実際にやったことは大幅な経済自由化でした。
副産物として、国内のガス抜き対策として、反日教育が強化され、
上海閥と揶揄されるような、金権体質も蔓延しました。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

なお、江沢民が反日教育を推進したのは、・・・1:彼の実父が日中戦争時代に日本軍に協力していたという過去を引きずっていた、2:共産党の中で権力を維持するためには、そういう過去を相殺するような反日姿勢(=踏み絵)を示すしかなかったのだ。

参考:ウィキペディア:江沢民より・・・中国の家族慣行では異例であり、「漢奸
の息子」という出自を隠すためと考えられている

保身行為かもしれないが、改革開放を推進するための一種の必要悪(日本にとては不幸なことですが)だったと思う。子供である江沢民には、実父の責任は問えないのに・・・

(1)反日無し+毛沢東主義の中国、
(2)反日+改革開放の中国、
この選択を強いられたのが、江沢民だった。

キッシンジャー:中国(下巻にも当時の記述がある。


キッシンジャー_中国

該当部分を抜き出して編集したものだが・・・
江沢民が、小平と協力して、保守派と戦った様子が記述されている。
江沢民は、小平が選んだ。
( ちなみに、胡錦濤も小平が、江沢民の次として実質的に指名している )

1

それでも、天安門事件後は、保守派(=反江沢民、反小平)の勢いは強かった。
党が正式に間違いであると認定した「文化大革命=原始共産主義、全員が貧乏平等」を、保守派が復活させようと画策した。

中国の将来を憂慮した小平が、人生最後の国家への奉公として立ち上がったのが、南巡講話だった。

2

現在の、江沢民、胡錦濤+温家宝、そして習近平は、南巡講話の精神を共有している。
2012年3月以降の薄熙来事件の顛末は、下図で言えば、
上の
共青団と右下の上海閥協力して、左下の薄熙来を追放したという構図になる。

重要な事は、
(あ)江沢民、胡錦濤+温家宝、そして習近平は、小平路線である
(い)薄熙来は、かつては右下にいたが、出世のために、左下に転向した
という、政治的な路線の違いである。

現在の中国の主流は、あくまでも小平路線の中にあるのだ。


中国政治マッピング


なお、胡錦濤が決断実行した「軍事委員会主席の地位も、習近平へ委譲」という事実は、相場的には縁起が良い。

参考過去記事:2004年9月21日、江沢民氏が完全引退で、中国関連株レンジを上抜け!!

この9月21日のブログに掲載されたチャートを見て、なんだか2012年に似ていると、今更ながらに感じた私でした。
 
=========
推薦図書の目次 
=========

facebookコメントへ

シェール・ガス革命が、アジアを救う

2013年を考える : 11月15日の振り返りの「US経済」に関する補足です。米国経済を好転させた大きな力は、金融緩和ドル安だった。

金融緩和はFRB議長バーナンキが大胆に推進した。
それに関しては、Gワシントン大学でのインターネットを通じたレクチャーに、詳細に解説されているので、是非ご覧いただきたい。( 下記過去記事 )
1:
バーナンキの講義(1)金本位制批判
2:
バーナンキの講義(2)過去の反省を現代に生かすFRBを説明しながら、ユーロ・システムを暗に非難するバーナンキ
3:信用アタック(通貨アタック+国債アタック)と、経済教室(2012年5月8日)
4:
バーナンキの講義(3)グローバル金融のアンカーとしての存在感が各段に増したバーナンキ

2012年初にはドル安は終わったが、
金融緩和は続いている。
バーナンキの実施した金融緩和効果の最大の功績は住宅価格の崩壊防止だ。

超金融緩和の効果でようやく住宅価格が下げ止まり、2012年は若干の値上がりを示している。
(下図、ケース・シラー住宅価格指数を参照)

住宅価格の安定は、「住宅を担保に借金」をして消費をするのが当然のアメリカ人の消費マインドを好転させた。(下図、ミシガン大学消費者マインド指数を参照)


US_2

2011年まで米国経済を支えていたドル安に代わって、最近ジワジワと経済効果を発揮している「要因」が、シェール・ガス革命の恩恵だ。

米国では、2009年ごろからシェール・ガスという
非常に安価なガスの生産が増加している。
豊富なシェール・ガスが利用できる米国
と、ほぼ100%液化天然ガスという高コスト形式の輸入に依存する日本、ロシアなどからのパイプ・ラインで輸入する欧州とでは、下図にあるように大きな価格差が生じている。
ちなみに、米国のガス取引価格は、日本の8割引きという状況になっている。

US_3
天然ガスは、原油とならんで化学業界の重要な原材料だ。その価格に地域間で大きな格差が生じると、世界的な影響が発生する。
化学製品のコストに関して、安価なシェールガスを利用できる米国の化学コンビナートのコスト競争力は大幅に強化される。ガスから生成される製品価格の価格を安く設定せきるので、米国化学業界の輸出は増加するだろう。

 

また、安価なガスは、さまざまな米国内の最終製品の価格を引き下げ、さらには米国での冬の暖房費を減少させる。これらはすべて、米国人の生活コストを低下させる。
こうして余裕のできた米国人は、浮いたお金で欲しい物を購入するという「本来の買い物好きなアメリカ人」に戻ることができる。

シェール・ガス革命の効果は劇的ではないが、下図に示したように、ジワジワと長期間続く漢方薬的な経済効果として、米国経済を下支えするだろう。

US_4

そして、この漢方薬的な経済効果は、米国内だけにとどまらない。
じわじわと改善を示す米国の消費活動は、主として裁量消費関連の製品需要を増加させる
それらの製品は、主としてアジアで生産されているので、アジアの経済活動を「漢方薬的に」好転させる効果を発揮するだろう。


シェール・ガス革命は、アジア経済を活性化させるのだ。

US_5

facebookコメントヘ

============
目次:2013年を考える
============

キッシンジャー : 中国

中国・香港株に投資する者の必読書である。
そして、アジア株に投資する者、さらには日本株に投資する者の重要な参考図書だ。

これは、キッシンジャーの目を通した中国、米国、アジア諸国の政治史である。

我々日本人は米国に対して冷静で客観的になれない。
1940年代に米国と戦い、その後彼らに占領され、その配下の国として同盟関係を結び、国防を米国に委ねているからだ。
つまり、米国に対して精神的に独立していないのだ。


中国に対しては、日本人は非常に複雑な感情を持っている。
侵略してしかも負けた側として特有の「できれば忘れたい、無かったことにしたい」という感情が、歴史的な事実を冷静に詳細に観察し判定する作業を封印してしまうからだ。
つまり、中国のことを知らないのだ。 


この本は、中国、米国、ソ連、ベトナムなどに関する歴史的な事実を、キッシンジャーが、冷静に、詳細に、観察し判定した作業レポートである。しかも、超一流のレポートである。
3回は読むべき本である。

特に、第15章天安門は、白眉である。
世界のメディアが、感情的な論評に拘泥するか、もしくは避けるかに留まるに比し、キッシンジャーの冷徹な観察と判断には、恐ろしさすら感じさせる迫力がある。

キッシンジャー_中国



以下に記載されていた私の読書メモは、文字数オーバー(2000文字限度)のため、いったん削除しました。
別エントリーとしてアップする予定です。

========
推薦図書の目次
========

facebookコメントへ

High Volatilityの世界から、Low Volatilityの世界へ(2)

2007年夏までは、単純にリスクを取る勇気があれば儲かりました。
バブル期とは、そういうものです。

そのバブルの崩壊が、債券の世界から始まりました。
2007年7月に、信用スプレッドが急激に拡大しました。
( 下図黄色の丸部分 )
サブプライム・ローン証券化が破たんを始めたのです。

これはエライことになる。
不動産バブルが崩壊すると、必ず金融機関が破たんし、経済が大混乱するからです。
だから、本を書く決断をしたのです。

Credit
安易な借金バブルの崩壊、
信用の崩壊、
貸してもらえるのが当然の傲慢
、、
これらの全てが、ガラガラと音を立てて崩れ去り、その悪影響はUS自動車のGMを破たんさせ、世界の恐怖は2009年始めにピークに達します。( 上図橙色丸部分 )

リスクが顕在化すると、恐怖が世界を覆います。
羽音におびえる相場になります。
ちょっとしたことで相場が崩れる=volatilityが高い地合いになるのです。

その後も、世界の市場は種々の恐怖に覆われます。
PIIGS危機(欧州危機)、震災原発、タイの洪水

これらによって引き起こされた恐怖・volatilityをお絵かき的に表現すると、下図のようになります。
この図を見て感じとって欲しいことは、2012年は悪影響が下がっていく年だた、Less Negativeの年だった、ということです。

1

volatility、リスク、恐怖感が減少する、、、これは株式にとって最も良いことです。
このLess Negativeトレンドは、2013年も継続すると判断しています。

facebookコメントへ

============

目次:2013年を考える
============

High Volatilityの世界から、Low Volatilityの世界へ(1)

2012年も、残るは2週間あまり・・・良い年だったと思う。
2013年は、もっと良い年だろう。

2010年、2011年は、High Volatility & Low Return だった。
だから、Sell in May戦略が必須だった。

2011年10月から変わった。
Low Volatility & High Returnの世界が始まったのだ。

high_low


この新フェイズで嬉しいことは、volatilityの低下が一定期間継続した後に、
徐々にPERが上昇を始めることだ。

利益の増加以上に株が上がる時代が、もう少し将来に待っているのだ。

facebookコメントヘ

(2)へ続きます
============
目次:2013年を考える
============

日産自動車セミナー、めも

人口の多い中国とインドの販売台数増加が期待できる。

2


先進国は買い替え需要が95%なので、高価格車へのアップ・グレード戦略が可能だが、中国、インドなどの新興国では、購入者の多くは「First Time Buyer」なので、非常に低価格でなければ売れない。

4


2016年には、世界の自動車販売の40%をBRICsが占める。
世界の自動車のASP(平均販売価格)は、低下する。

DATSUNは、当面はインド、インドネシア用の専用設計
右ハンドル、ガソリン、MT、 
開発も99%インドで、
年間、数万台を販売したい 

1


電気自動車や燃料電池自動車の本格普及は、10年以上も将来の話であり、それまでは、ハイブリッド、ディーゼルなど複数の手段を併用して徐々に燃費を改善するしかない。

EV用のバッテリーは、廃車後に別の用途、別の車で使う「リサイクル」を確立すれば、電池の価格を下げる事が可能だ。

3


( 春山の感想 )
専用電池にこだわるから、高価格になる。
PC用電池でも問題ない。電圧制御のソフトで問題を解決 → テスラ・モーター

facebookコメントへ

堺屋太一氏、講演メモ

維新の知恵袋として有名な堺屋太一氏の講演(12月3日)

講演内容は、配布されたペーパー通り

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1:第三の敗戦

第一の敗戦:サムライ(江戸幕府体制)の敗戦、明治維新で復活
第二の敗戦:陸軍(軍部暴走&帝国主義的侵略体制)の敗戦、吉田茂(軽武装対米追随経済)で復活
第三の敗戦:ペーパーの通り
( 官僚の敗戦、、だと私は思った ) 

2:世界が変わった

規格大量生産が終わり、頭を使った「考える国」が優位に立つ時代

3:日本の望ましい進路

官僚の為の規制を廃止し、競争を促進させ、
過剰い福祉を適正水準まで切り下げる

4:次期政権への期待

官僚は、富を創造していない
生き血を吸っているだけだ

堺屋太一_2012_1203


facebookコメントヘ

株価は、当時の認識を知らねば、理解できません

当時の認識と現在の認識はかなり異なる。

何故か?
現在の認識は、すべてが終わって、起承転結のすべてを知った人間が後講釈的に、「当時の相場を冷静に」考える事で形成される。

一方、当時の認識、つまりライブで相場に対峙する投資家の認識は、・・・・次に何が起こるのか、まったく五里霧中の中、不安にさいなまれながら、世界で起こっている相場に影響を与える事象の一部しか認識しない状態で、あたふたと考えた人間が作り上げている。

重要な事だが、常に相場は、当時の認識によって形成されたものだ。
だから、何故、あの相場があったのか、単純にマクロ統計を後から並べるだけでは、正しい理解はできない。

そこに投資家にとって、経済史、政治史を勉強する本当の価値があるわけだ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

日本の高度成長期
朝鮮戦争+冷戦+ベトナム戦争、海外は戦争で溢れていた。
日本は、外国の戦争の受益者
そういう側面は、否定できない

高度成長期_1

当ブログで、何回も引用する名著「石井独眼流実戦録、かぶと町攻防四十年」のコピペだが、お読みいただきたい。
40年不況脱出

多くの本を読みながら、年表をコツコツ書いていく。
残るのは、一枚の紙切れだ。

他人には文字の羅列にしか見えない。
作成した私には、文字を通して読んだ本の内容が走馬灯のようによみがえる。
年表は、記憶を呼びさますトリガーだ。

高度成長期_2

facebookコメントヘ

ブレトンウッズ体制の崩壊

ブレトンウッズ体制の崩壊

始まり:
1964年、USの保有ゴールドが外国政府保有のドル残高を超える。
ドルをゴールドに交換できなくなる。
フランスは、執拗に米国に「ドルと金の交換」を要求し続けた。
西ドイツと日本は、「ドル安を恐れつつ」も、金とドルの交換を我慢した

中盤戦:
欧州通貨の混乱=マルクの切り上げ、ポンド危機
欧州通貨の混乱 = 強い西ドイツ、弱いフランス、没落を早めるイギリス・・・今日まで続いている 

終盤戦:
1971年8月:ニクソン・ショック=ドル切り下げ、一旦は切り下げ後の固定相場へ
1972年:欧州内通貨混乱=マルクの強さ変わらず
1973年2月:完全変動相場制へ

hh

今日でも、日銀はゴールドを購入しない。
ドル売り/金買い、、対米配慮が続いている


facebookコメントヘ
記事検索
最新記事
月別アーカイブ
QRコード
QRコード
*****
  • ライブドアブログ