一気に噴出した矛盾点
==>(1)ロシアの地理的拡張政策と、アメリカの民主主義拡張政策のバッティング、
==>(2)恩を売るチャンスの中国は、ここぞと人民元カードを切るか


ブッシュは、今回の欧州外交ツアーを、ラトビア、オランダ、ロシア、グルジアという順番で訪問した。特に10日のグルジア訪問はもっとも政治的効果としては重視されたものであった。


バルト海三国(北からエストニア、ラトビア、リトアニア)は、ロシアから離脱後、04年3月にNATO加盟、5月にEU加盟し、欧州の仲間入りをした。しかもラトビアはロシアに対してロシアと歴史的に領土問題で問題になっている地域を1920年協定に従って割譲するように要求している。領土の譲歩はロシアが歴史的にもっとも嫌う部分であり、常に感情的な反発を発生させてきた。昨日もプーチンはEU首脳との首脳会談後の記者会見で、この手の席上では通常ありえない『感情的な激怒発言』で反発している。


また、グルジア(Georgia)03年に親米政権ができた際、ブッシュは『Rose Revolution』と賞賛を惜しまなかったし、昨日も『この地域の自由の灯、自由を望む人は必ず手に入れる権利があり、アメリカは前面支援するウィルソン主義の実践)』という趣旨の発言をして、ロシアを逆なでしている。


ブッシュはプーチンとの会談でも、戦後のソ連の東欧占領に関して『共産主義のとらわれの身』という言葉を使い、『ナチスからの開放』という位置付けをするプーチンとは対立を隠さなかった。9・11後の『反テロリズム』を共通の利害として親密な関係を演じた時代とは様変わりである。