前回の続きです。

ネットスケープとブラウザーよってもたらされた新しいパラダイムは、(1)インターネットがパソコンの中心=ブラウザーがパソコンの中心、(2)ソフトはブラウザーに付属、(3)ソフトは小さく軽量、というものだが、ネットスケープ後10年を経た今日、グーグルによって完全に開花したと言える。

グーグルといえば、1番目の図(http://www.google.co.jp/webhp?hl=ja&tab=nw&ned=jp&q=)のようなものが一般認識だが、


実は、2番目の方(http://www.google.co.jp/intl/ja/options/)を見れば、大々的なサービスの拡張が着々と進行していることが分かる。
無料で段ロードできるPicasa(http://picasa.google.co.jp/) (写真や画像を整理、編集、共有)や、デスクトップ検索(http://desktop.google.com/?hl=ja) (パソコン上のデータを検索)は優れものだ。

ここに見られるのは、まさに、(1)ブラウザーが中心、(2)ソフトはブラウザー経由入手、(3)ソフトは小さく軽量、である。加えるに、マイクロソフトがネットスケープを叩き潰した時に採用した戦略である『無料でソフトを配布する』という手法である。
グーグルは、収益をWeb上の広告から得ているので、配布するソフトが無料であっても失う利益は無いのだ。むしろ、無料ソフト、無料サービスは、消費者(=広告を見てくれるお客様)がグーグルに集まってくれるための客寄せパンダとして機能しているのだ。


こういう状況を打破するためのマイクロソフトの戦略で、現在我々に示されているのは、『新OS(VISTA)の登場』である。この新OSは新Internet Explorerおよび付加機能(PDF、デザインソフト)などと密接にリンクして快適なデスクトップを提供するらしい。

新OSは、周辺にからみつく多くのソフトのとの連携をとるために、さらにサイズが巨大化し、さらに複雑化し、、、、、、これは過去の延長であって、新しいパラダイムを受け入れないというマイクロソフトの鉄の意志をあらわしている。そのために新たに追加される機能・付随ソフトは無料という設定である。

しかし、その複雑性がゆえに、新OSの販売予定日は何回も先送りされている。ごく最近も『やや遅れ』という情報が流れている。

マイクロソフトに最終兵器が無いわけでもない。かつてネットスケープを叩き潰した手法の現代版を実行するのだ。MSN(マイクロソフト・ネットワークスhttp://www.msn.co.jp/home.armx)での広告を無料化するのだ。つまり、敵のビジネスモデル(利益の源泉)を消滅させるのだ。
ただ、そのためにはインターネットの世界(トラフィックの量)を支配する必要がある。今のマイクロソフトは、グーグル、ヤフー、イーベイなどに比べてインターネットの世界では弱小勢力だ。勢力拡大のいためにAOL(タイムワーナーの一部門)を買収して、インターネット世界での勢力を広げることも戦略としては考えられるが、一気に勢力を拡大することが出来なければ、MSNでの広告の無料化は自分の利益を減らすだけにとどまってしまう。MSN+AOLでは広告の無料化は無理であろう。

マイクロソフトは、かつてIBMが陥ったような、古いパラダイムに執着する自己中心的な意識を変えなければ、ジリ貧が続くと思われる。しかし、新しいパラダイムへ舵をきるには失うものは巨大である。
IBMも最終的には、メインフレームから新しいクライアント・サーバーの世界へと舵を切ったが、あまりにも遅く結果的に多くを失った。
さて、マイクロソフトは、、、、、